保健師助産師看護師法《本則》

法番号:1948年法律第203号

略称: 保助看法

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1章 総則

1条

1項 この法律は、保健師、助産師及び看護師の資質を向上し、もつて医療及び公衆衛生の普及向上を図ることを目的とする。

2条

1項 この法律において「 保健師 」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、 保健師 の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。

3条

1項 この法律において「 助産師 」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。

4条

1項 削除

5条

1項 この法律において「 看護師 」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

6条

1項 この法律において「 看護師 」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。

2章 免許

7条

1項 保健師 になろうとする者は、保健師国家試験及び 看護師 国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

2項 助産師 になろうとする者は、助産師国家試験及び 看護師 国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

3項 看護師 になろうとする者は、看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

8条

1項 准看護師 になろうとする者は、准看護師試験に合格し、都道府県知事の免許を受けなければならない。

9条

1項 次の各号のいずれかに該当する者には、前2条の規定による 免許 以下「 免許 」という。)を与えないことがある。

1号 罰金以上の刑に処せられた者

2号 前号に該当する者を除くほか、 保健師 助産師 看護師 又は 准看護師 の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた者

3号 心身の障害により 保健師 助産師 看護師 又は 准看護師 の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの

4号 麻薬、大麻又はあへんの中毒者

10条

1項 厚生労働省に 保健師 籍、 助産師 及び 看護師 籍を備え、登録年月日、 第14条第1項 《保健師、助産師若しくは看護師が第9条各号…》 のいずれかに該当するに至つたとき、又は保健師、助産師若しくは看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、次に掲げる処分をすることができる。 1 戒告 2 3年以内の業務の停止 の規定による処分に関する事項その他の保健師免許、助産師免許及び看護師免許に関する事項を登録する。

11条

1項 都道府県に 准看護師 籍を備え、登録年月日、 第14条第2項 《2 准看護師が第9条各号のいずれかに該当…》 するに至つたとき、又は准看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、都道府県知事は、次に掲げる処分をすることができる。 1 戒告 2 3年以内の業務の停止 3 免許の取消し の規定による処分に関する事項その他の准看護師免許に関する事項を登録する。

12条

1項 保健師 免許は、保健師国家試験及び 看護師 国家試験に合格した者の申請により、保健師籍に登録することによつて行う。

2項 助産師 免許は、助産師国家試験及び 看護師 国家試験に合格した者の申請により、助産師籍に登録することによつて行う。

3項 看護師 免許は、看護師国家試験に合格した者の申請により、看護師籍に登録することによつて行う。

4項 准看護師 免許は、准看護師試験に合格した者の申請により、准看護師籍に登録することによつて行う。

5項 厚生労働大臣又は都道府県知事は、 免許 を与えたときは、それぞれ 保健師 免許証、 助産師 免許証若しくは 看護師 免許証又は 准看護師 免許証を交付する。

13条

1項 厚生労働大臣は、 保健師 免許、 助産師 免許又は 看護師 免許を申請した者について、 第9条第3号 《第9条 次の各号のいずれかに該当する者に…》 は、前2条の規定による免許以下「免許」という。を与えないことがある。 1 罰金以上の刑に処せられた者 2 前号に該当する者を除くほか、保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為が に掲げる者に該当すると認め、同条の規定により当該申請に係る 免許 を与えないこととするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知し、その求めがあつたときは、厚生労働大臣の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。

2項 都道府県知事は、 准看護師 免許を申請した者について、 第9条第3号 《第9条 次の各号のいずれかに該当する者に…》 は、前2条の規定による免許以下「免許」という。を与えないことがある。 1 罰金以上の刑に処せられた者 2 前号に該当する者を除くほか、保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為が に掲げる者に該当すると認め、同条の規定により准看護師免許を与えないこととするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知し、その求めがあつたときは、当該都道府県知事の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。

14条

1項 保健師 助産師 若しくは 看護師 第9条 《 次の各号のいずれかに該当する者には、前…》 2条の規定による免許以下「免許」という。を与えないことがある。 1 罰金以上の刑に処せられた者 2 前号に該当する者を除くほか、保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた 各号のいずれかに該当するに至つたとき、又は保健師、助産師若しくは看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、次に掲げる処分をすることができる。

1号 戒告

2号 3年以内の業務の停止

3号 免許 の取消し

2項 准看護師 第9条 《 次の各号のいずれかに該当する者には、前…》 2条の規定による免許以下「免許」という。を与えないことがある。 1 罰金以上の刑に処せられた者 2 前号に該当する者を除くほか、保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた 各号のいずれかに該当するに至つたとき、又は准看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、都道府県知事は、次に掲げる処分をすることができる。

1号 戒告

2号 3年以内の業務の停止

3号 免許 の取消し

3項 前2項の規定による取消処分を受けた者( 第9条第1号 《第9条 次の各号のいずれかに該当する者に…》 は、前2条の規定による免許以下「免許」という。を与えないことがある。 1 罰金以上の刑に処せられた者 2 前号に該当する者を除くほか、保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為が 若しくは第2号に該当し、又は 保健師 助産師 看護師 若しくは 准看護師 としての品位を損するような行為のあつた者として前2項の規定による取消処分を受けた者にあつては、その処分の日から起算して5年を経過しない者を除く。)であつても、その者がその取消しの理由となつた事項に該当しなくなつたとき、その他その後の事情により再び 免許 を与えるのが適当であると認められるに至つたときは、再免許を与えることができる。この場合においては、 第12条 《 保健師免許は、保健師国家試験及び看護師…》 国家試験に合格した者の申請により、保健師籍に登録することによつて行う。 2 助産師免許は、助産師国家試験及び看護師国家試験に合格した者の申請により、助産師籍に登録することによつて行う。 3 看護師免許 の規定を準用する。

15条

1項 厚生労働大臣は、前条第1項又は第3項に規定する処分をしようとするときは、あらかじめ医道審議会の意見を聴かなければならない。

2項 都道府県知事は、前条第2項又は第3項に規定する処分をしようとするときは、あらかじめ 准看護師 試験委員の意見を聴かなければならない。

3項 厚生労働大臣は、前条第1項の規定による 免許 の取消処分をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する意見の聴取を行うことを求め、当該意見の聴取をもつて、厚生労働大臣による聴聞に代えることができる。

4項 行政手続法 1993年法律第88号)第3章第2節( 第25条 《 准看護師試験の実施に関する事務以下「試…》 験事務」という。をつかさどらせるために、都道府県に准看護師試験委員を置く。 2 准看護師試験委員に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。第26条 《 保健師助産師看護師試験委員、准看護師試…》 験委員その他保健師国家試験、助産師国家試験、看護師国家試験又は准看護師試験の実施に関する事務をつかさどる者指定試験機関次条第1項に規定する指定試験機関をいう。の役員又は職員第27条の5第1項に規定する 及び 第28条 《 この章に規定するもののほか、第19条か…》 ら第22条までの規定による学校の指定又は養成所に関して必要な事項は政令で、保健師国家試験、助産師国家試験、看護師国家試験又は准看護師試験の試験科目、受験手続、指定試験機関その他試験に関して必要な事項は を除く。)の規定は、都道府県知事が前項の規定により意見の聴取を行う場合について準用する。この場合において、同節中「聴聞」とあるのは「意見の聴取」と、同法第15条第1項及び第3項(同法第22条第3項において準用する場合を含む。)中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法第15条第4項(同法第22条第3項において準用する場合を含む。)中「当該行政庁が」とあるのは「当該都道府県知事が」と、「当該行政庁の」とあるのは「当該都道府県の」と、同法第16条第4項並びに 第18条第1項 《保健師国家試験、助産師国家試験及び看護師…》 国家試験は、厚生労働大臣が、准看護師試験は、都道府県知事が、厚生労働大臣の定める基準に従い、毎年少なくとも一回これを行う。 及び第3項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法第19条第1項中「行政庁が指名する職員その他政令で定める者」とあるのは「都道府県知事が指名する職員」と、同法第20条第1項、第2項及び第4項中「行政庁」とあるのは「都道府県」と、同条第6項及び同法第24条第3項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。

5項 厚生労働大臣は、都道府県知事から当該処分の原因となる事実を証する書類その他意見の聴取を行う上で必要となる書類を求められた場合には、速やかにそれらを当該都道府県知事あて送付しなければならない。

6項 都道府県知事は、第3項の規定により意見の聴取を行う場合において、第4項において読み替えて準用する 行政手続法 第24条第3項 《3 主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利…》 益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第1項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。 の規定により同条第1項の調書及び同条第3項の報告書の提出を受けたときは、これらを保存するとともに、当該調書及び報告書の写しを厚生労働大臣に提出しなければならない。この場合において、当該処分の決定についての意見があるときは、当該写しのほか当該意見を記載した意見書を提出しなければならない。

7項 厚生労働大臣は、意見の聴取の終結後に生じた事情に鑑み必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、前項前段の規定により提出された調書及び報告書の写し並びに同項後段の規定により提出された意見書を返戻して主宰者に意見の聴取の再開を命ずるよう求めることができる。 行政手続法 第22条第2項 《2 前項の場合においては、当事者及び参加…》 人に対し、あらかじめ、次回の聴聞の期日及び場所を書面により通知しなければならない。 ただし、聴聞の期日に出頭した当事者及び参加人に対しては、当該聴聞の期日においてこれを告知すれば足りる。 本文及び第3項の規定は、この場合について準用する。

8項 厚生労働大臣は、当該処分の決定をするときは、第6項の規定により提出された意見書並びに調書及び報告書の写しの内容を10分参酌してこれをしなければならない。

9項 厚生労働大臣は、前条第1項の規定による業務の停止の命令をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行うことを求め、当該弁明の聴取をもつて、厚生労働大臣による弁明の機会の付与に代えることができる。

10項 前項の規定により弁明の聴取を行う場合において、都道府県知事は、弁明の聴取を行うべき日時までに相当な期間をおいて、当該処分に係る者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

1号 前条第1項の規定を根拠として当該処分をしようとする旨及びその内容

2号 当該処分の原因となる事実

3号 弁明の聴取の日時及び場所

11項 厚生労働大臣は、第9項に規定する場合のほか、厚生労働大臣による弁明の機会の付与に代えて、医道審議会の委員に、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行わせることができる。この場合においては、前項中「前項」とあるのは「次項」と、「都道府県知事」とあるのは「厚生労働大臣」と読み替えて、同項の規定を適用する。

12項 第10項(前項後段の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、かつ、証拠書類又は証拠物を提出することができる。

13項 都道府県知事又は医道審議会の委員は、第9項又は第11項前段の規定により弁明の聴取を行つたときは、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。この場合において、当該処分の決定についての意見があるときは、当該意見を報告書に記載しなければならない。

14項 厚生労働大臣は、第3項又は第9項の規定により都道府県知事が意見の聴取又は弁明の聴取を行う場合においては、都道府県知事に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を通知しなければならない。

1号 当該処分に係る者の氏名及び住所

2号 当該処分の内容及び根拠となる条項

3号 当該処分の原因となる事実

15項 第3項の規定により意見の聴取を行う場合における第4項において読み替えて準用する 行政手続法 第15条第1項 《行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を…》 行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名宛人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。 1 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項 2 不利益処分の の通知又は第9項の規定により弁明の聴取を行う場合における第10項の通知は、それぞれ、前項の規定により通知された内容に基づいたものでなければならない。

16項 都道府県知事は、前条第2項の規定による業務の停止の命令をしようとするときは、都道府県知事による弁明の機会の付与に代えて、 准看護師 試験委員に、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行わせることができる。

17項 第10項、第12項及び第13項の規定は、 准看護師 試験委員が前項の規定により弁明の聴取を行う場合について準用する。この場合において、第10項中「前項」とあるのは「第16項」と、「前条第1項」とあるのは「前条第2項」と、第12項中「第10項(前項後段の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とあるのは「第17項において準用する第10項」と、第13項中「都道府県知事又は医道審議会の委員」とあるのは「准看護師試験委員」と、「第9項又は第11項前段」とあるのは「第16項」と、「厚生労働大臣」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。

18項 第3項若しくは第9項の規定により都道府県知事が意見の聴取若しくは弁明の聴取を行う場合、第11項前段の規定により医道審議会の委員が弁明の聴取を行う場合又は第16項の規定により 准看護師 試験委員が弁明の聴取を行う場合における当該処分については、 行政手続法 第3章( 第12条 《処分の基準 行政庁は、処分基準を定め、…》 かつ、これを公にしておくよう努めなければならない。 2 行政庁は、処分基準を定めるに当たっては、不利益処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。 及び 第14条 《不利益処分の理由の提示 行政庁は、不利…》 益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。 ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない。 2 行政庁は、前項 を除く。)の規定は、適用しない。

15条の2

1項 厚生労働大臣は、 第14条第1項第1号 《保健師、助産師若しくは看護師が第9条各号…》 のいずれかに該当するに至つたとき、又は保健師、助産師若しくは看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、次に掲げる処分をすることができる。 1 戒告 2 3年以内の業務の停止 若しくは第2号に掲げる処分を受けた 保健師 助産師 若しくは 看護師 又は同条第3項の規定により保健師、助産師若しくは看護師に係る再 免許 を受けようとする者に対し、保健師、助産師若しくは看護師としての倫理の保持又は保健師、助産師若しくは看護師として必要な知識及び技能に関する研修として厚生労働省令で定めるもの(以下「 保健師等再教育研修 」という。)を受けるよう命ずることができる。

2項 都道府県知事は、 第14条第2項第1号 《2 准看護師が第9条各号のいずれかに該当…》 するに至つたとき、又は准看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、都道府県知事は、次に掲げる処分をすることができる。 1 戒告 2 3年以内の業務の停止 3 免許の取消し 若しくは第2号に掲げる処分を受けた 准看護師 又は同条第3項の規定により准看護師に係る再 免許 を受けようとする者に対し、准看護師としての倫理の保持又は准看護師として必要な知識及び技能に関する研修として厚生労働省令で定めるもの(以下「 看護師 再教育研修 」という。)を受けるよう命ずることができる。

3項 厚生労働大臣は、第1項の規定による 保健師 等再教育研修を修了した者について、その申請により、保健師等再教育研修を修了した旨を保健師籍、 助産師 又は 看護師 籍に登録する。

4項 都道府県知事は、第2項の規定による 准看護師 再教育研修を修了した者について、その申請により、准看護師再教育研修を修了した旨を准看護師籍に登録する。

5項 厚生労働大臣又は都道府県知事は、前2項の登録をしたときは、再教育研修修了登録証を交付する。

6項 第3項の登録を受けようとする者及び 保健師 助産師 又は 看護師 に係る再教育研修修了登録証の書換交付又は再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

7項 前条第9項から第15項まで(第11項を除く。及び第18項の規定は、第1項の規定による命令をしようとする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

16条

1項 この章に規定するもののほか、 免許 の申請、 保健師 籍、 助産師 籍、 看護師 及び 准看護師 籍の登録、訂正及び抹消、免許証の交付、書換交付、再交付、返納及び提出並びに住所の届出に関して必要な事項は政令で、前条第1項の保健師等再教育研修及び同条第2項の准看護師再教育研修の実施、同条第3項の保健師籍、助産師籍及び看護師籍の登録並びに同条第4項の准看護師籍の登録並びに同条第5項の再教育研修修了登録証の交付、書換交付及び再交付に関して必要な事項は厚生労働省令で定める。

3章 試験

17条

1項 保健師 国家試験、 助産師 国家試験、 看護師 国家試験又は 准看護師 試験は、それぞれ保健師、助産師、看護師又は准看護師として必要な知識及び技能について、これを行う。

18条

1項 保健師 国家試験、 助産師 国家試験及び 看護師 国家試験は、厚生労働大臣が、 准看護師 試験は、都道府県知事が、厚生労働大臣の定める基準に従い、毎年少なくとも一回これを行う。

19条

1項 保健師 国家試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。

1号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において1年以上 保健師 になるのに必要な学科を修めた者

2号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、都道府県知事の指定した 保健師 養成所を卒業した者

3号 外国の 第2条 《 この法律において「保健師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。 に規定する業務に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国において 保健師 免許に相当する 免許 を受けた者で、厚生労働大臣が前2号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めたもの

20条

1項 助産師 国家試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。

1号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において1年以上助産に関する学科を修めた者

2号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、都道府県知事の指定した 助産師 養成所を卒業した者

3号 外国の 第3条 《 この法律において「助産師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。 に規定する業務に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国において 助産師 免許に相当する 免許 を受けた者で、厚生労働大臣が前2号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めたもの

21条

1項 看護師 国家試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。

1号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した 学校教育法 1947年法律第26号)に基づく大学(短期大学を除く。第4号において同じ。)において 看護師 になるのに必要な学科を修めて卒業した者

2号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において3年以上 看護師 になるのに必要な学科を修めた者

3号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、都道府県知事の指定した 看護師 養成所を卒業した者

4号 免許 を得た後3年以上業務に従事している 准看護師 又は 学校教育法 に基づく高等学校若しくは中等教育学校を卒業している准看護師で前3号に規定する大学、学校又は養成所において2年以上修業したもの

5号 外国の 第5条 《 この法律において「看護師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。 に規定する業務に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国において 看護師 免許に相当する 免許 を受けた者で、厚生労働大臣が第1号から第3号までに掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めたもの

22条

1項 准看護師 試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。

1号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において2年の看護に関する学科を修めた者

2号 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に従い、都道府県知事の指定した 准看護師 養成所を卒業した者

3号 前条第1号から第3号まで又は第5号に該当する者

4号 外国の 第5条 《 この法律において「看護師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。 に規定する業務に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国において 看護師 免許に相当する 免許 を受けた者のうち、前条第5号に該当しない者で、厚生労働大臣の定める基準に従い、都道府県知事が適当と認めたもの

23条

1項 厚生労働大臣は、 保健師 国家試験、 助産師 国家試験若しくは 看護師 国家試験の科目若しくは実施若しくは合格者の決定の方法又は 第18条 《 保健師国家試験、助産師国家試験及び看護…》 師国家試験は、厚生労働大臣が、准看護師試験は、都道府県知事が、厚生労働大臣の定める基準に従い、毎年少なくとも一回これを行う。 に規定する基準を定めようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

2項 文部科学大臣又は厚生労働大臣は、 第19条第1号 《第19条 保健師国家試験は、次の各号のい…》 ずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。 1 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において1年以上保健師になるのに必要な学科を修めた 若しくは第2号、 第20条第1号 《第20条 助産師国家試験は、次の各号のい…》 ずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。 1 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において1年以上助産に関する学科を修めた者 2 文 若しくは第2号、 第21条第1号 《第21条 看護師国家試験は、次の各号のい…》 ずれかに該当する者でなければ、これを受けることができない。 1 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校教育法1947年法律第26号に基づく大学短期大学を から第3号まで又は前条第1号若しくは第2号に規定する基準を定めようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

24条

1項 保健師 国家試験、 助産師 国家試験及び 看護師 国家試験の実施に関する事務をつかさどらせるため、厚生労働省に保健師助産師看護師試験委員を置く。

2項 保健師 助産師 看護師 試験委員に関し必要な事項は、政令で定める。

25条

1項 准看護師 試験の実施に関する事務(以下「 試験事務 」という。)をつかさどらせるために、都道府県に准看護師試験委員を置く。

2項 准看護師 試験委員に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。

26条

1項 保健師 助産師 看護師 試験委員、 准看護師 試験委員その他保健師国家試験、 助産師 国家試験、看護師国家試験又は准看護師試験の実施に関する事務をつかさどる者(指定試験機関(次条第1項に規定する指定試験機関をいう。)の役員又は職員( 第27条の5第1項 《指定試験機関は、試験事務を行う場合におい…》 て、試験の問題の作成及び採点については、指定試験機関准看護師試験委員以下この条において「試験委員」という。に行わせなければならない。 に規定する指定試験機関准看護師試験委員を含む。 第27条の6 《 指定試験機関の役員若しくは職員又はこれ…》 らの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 2 試験事務に従事する指定試験機関の役員又は職員は、刑法1907年法律第45号その他の罰則の適用については、法令により公務に従事 において同じ。)を含む。)は、その事務の施行に当たつては厳正を保持し、不正の行為のないようにしなければならない。

27条

1項 都道府県知事は、厚生労働省令で定めるところにより、一般社団法人又は一般財団法人であつて、 試験事務 を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして当該都道府県知事が指定する者(以下「 指定試験機関 」という。)に、試験事務の全部又は一部を行わせることができる。

2項 都道府県知事は、前項の規定により 指定試験機関 試験事務 の全部又は一部を行わせることとしたときは、当該試験事務の全部又は一部を行わないものとする。

3項 都道府県は、 地方自治法 1947年法律第67号第227条 《手数料 普通地方公共団体は、当該普通地…》 方公共団体の事務で特定の者のためにするものにつき、手数料を徴収することができる。 の規定に基づき 准看護師 試験に係る手数料を徴収する場合においては、准看護師試験(第1項の規定により 指定試験機関 試験事務 を行うものに限る。)を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料の全部又は一部を当該指定試験機関へ納めさせ、その収入とすることができる。

27条の2

1項 試験事務 に従事する 指定試験機関 の役員の選任及び解任は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2項 都道府県知事は、 指定試験機関 の役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは 第27条の4第1項 《指定試験機関は、試験事務の開始前に、試験…》 事務の実施に関する規程以下この条において「試験事務規程」という。を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。 に規定する 試験事務 規程に違反する行為をしたとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、当該指定試験機関に対し、当該役員の解任を命ずることができる。

27条の3

1項 指定試験機関 は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、都道府県知事の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

2項 指定試験機関 は、毎事業年度の経過後3月以内に、その事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。

27条の4

1項 指定試験機関 は、 試験事務 の開始前に、試験事務の実施に関する規程(以下この条において「 試験事務規程 」という。)を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

2項 試験事務 規程で定めるべき事項は、厚生労働省令で定める。

3項 都道府県知事は、第1項の認可をした 試験事務 規程が試験事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、 指定試験機関 に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。

27条の5

1項 指定試験機関 は、 試験事務 を行う場合において、試験の問題の作成及び採点については、指定試験機関准 看護師 試験委員(以下この条において「 試験委員 」という。)に行わせなければならない。

2項 指定試験機関 は、 試験委員 を選任しようとするときは、厚生労働省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。

3項 第27条の2第1項 《試験事務に従事する指定試験機関の役員の選…》 及び解任は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。 の規定は 試験委員 の選任及び解任について、同条第2項の規定は試験委員の解任について、それぞれ準用する。

27条の6

1項 指定試験機関 の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、 試験事務 に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

2項 試験事務 に従事する 指定試験機関 の役員又は職員は、 刑法 1907年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

27条の7

1項 指定試験機関 は、厚生労働省令で定めるところにより、 試験事務 に関する事項で厚生労働省令で定めるものを記載した帳簿を備え、これを保存しなければならない。

27条の8

1項 都道府県知事は、 試験事務 の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、 指定試験機関 に対し、試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。

27条の9

1項 都道府県知事は、 試験事務 の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、 指定試験機関 に対し、報告を求め、又は当該職員に、関係者に対し質問させ、若しくは指定試験機関の事務所に立ち入り、その帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2項 前項の規定による質問又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3項 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

27条の10

1項 指定試験機関 は、都道府県知事の許可を受けなければ、 試験事務 の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。

27条の11

1項 都道府県知事は、 指定試験機関 が一般社団法人又は一般財団法人でなくなつたときその他厚生労働省令で定める場合には、その指定を取り消さなければならない。

2項 都道府県知事は、 試験事務 の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認められる場合として厚生労働省令で定める場合には、 指定試験機関 の指定を取り消し、又は期間を定めて、指定試験機関に対し、試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

27条の12

1項 第27条第1項 《都道府県知事は、厚生労働省令で定めるとこ…》 ろにより、一般社団法人又は一般財団法人であつて、試験事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして当該都道府県知事が指定する者以下「指定試験機関」という。に、試験事務の全部又は一部を行第27条の2第1項 《試験事務に従事する指定試験機関の役員の選…》 及び解任は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。 第27条の5第3項 《3 第27条の2第1項の規定は試験委員の…》 選任及び解任について、同条第2項の規定は試験委員の解任について、それぞれ準用する。 において準用する場合を含む。)、 第27条の3第1項 《指定試験機関は、毎事業年度、事業計画及び…》 収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく、都道府県知事の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。第27条の4第1項 《指定試験機関は、試験事務の開始前に、試験…》 事務の実施に関する規程以下この条において「試験事務規程」という。を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。 又は 第27条の10 《 指定試験機関は、都道府県知事の許可を受…》 けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。 の規定による指定、認可又は許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。

2項 前項の条件は、当該指定、認可又は許可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該指定、認可又は許可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。

27条の13

1項 指定試験機関 が行う 試験事務 に係る処分又はその不作為について不服がある者は、都道府県知事に対し、審査請求をすることができる。この場合において、都道府県知事は、 行政不服審査法 2014年法律第68号第25条第2項 《2 処分庁の上級行政庁又は処分庁である審…》 査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置以下「執行停止」という。をとることができる。 及び第3項、 第46条第1項 《処分事実上の行為を除く。以下この条及び第…》 48条において同じ。についての審査請求が理由がある場合前条第3項の規定の適用がある場合を除く。には、審査庁は、裁決で、当該処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。 ただし、審査庁が処分庁 及び第2項、 第47条 《 事実上の行為についての審査請求が理由が…》 ある場合第45条第3項の規定の適用がある場合を除く。には、審査庁は、裁決で、当該事実上の行為が違法又は不当である旨を宣言するとともに、次の各号に掲げる審査庁の区分に応じ、当該各号に定める措置をとる。 並びに 第49条第3項 《3 不作為についての審査請求が理由がある…》 場合には、審査庁は、裁決で、当該不作為が違法又は不当である旨を宣言する。 この場合において、次の各号に掲げる審査庁は、当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるときは、当該各号に定める措置をとる。 の規定の適用については、指定試験機関の上級行政庁とみなす。

27条の14

1項 都道府県知事は、 指定試験機関 第27条の10 《 指定試験機関は、都道府県知事の許可を受…》 けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。 の規定による許可を受けて 試験事務 の全部若しくは一部を休止したとき、 第27条の11第2項 《2 都道府県知事は、試験事務の適正かつ確…》 実な実施を確保するため必要があると認められる場合として厚生労働省令で定める場合には、指定試験機関の指定を取り消し、又は期間を定めて、指定試験機関に対し、試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることがで の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、当該試験事務の全部又は一部を自ら行うものとする。

27条の15

1項 都道府県知事は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。

1号 第27条第1項 《都道府県知事は、厚生労働省令で定めるとこ…》 ろにより、一般社団法人又は一般財団法人であつて、試験事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして当該都道府県知事が指定する者以下「指定試験機関」という。に、試験事務の全部又は一部を行 の規定による指定をしたとき。

2号 第27条の10 《 指定試験機関は、都道府県知事の許可を受…》 けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。 の規定による許可をしたとき。

3号 第27条の11 《 都道府県知事は、指定試験機関が一般社団…》 法人又は一般財団法人でなくなつたときその他厚生労働省令で定める場合には、その指定を取り消さなければならない。 2 都道府県知事は、試験事務の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認められる場合と の規定により指定を取り消し、又は 試験事務 の全部若しくは一部の停止を命じたとき。

4号 前条の規定により 試験事務 の全部若しくは一部を自ら行うとき、又は同条の規定により自ら行つていた試験事務の全部若しくは一部を行わないこととしたとき。

28条

1項 この章に規定するもののほか、 第19条 《 保健師国家試験は、次の各号のいずれかに…》 該当する者でなければ、これを受けることができない。 1 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において1年以上保健師になるのに必要な学科を修めた者 2 から 第22条 《 准看護師試験は、次の各号のいずれかに該…》 当する者でなければ、これを受けることができない。 1 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において2年の看護に関する学科を修めた者 2 文部科学省令・ までの規定による学校の指定又は養成所に関して必要な事項は政令で、 保健師 国家試験、 助産師 国家試験、 看護師 国家試験又は 准看護師 試験の試験科目、受験手続、 指定試験機関 その他試験に関して必要な事項は厚生労働省令で定める。

28条の2

1項 保健師 助産師 看護師 及び 准看護師 は、 免許 を受けた後も、臨床研修その他の研修(保健師等再教育研修及び准看護師再教育研修を除く。)を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。

4章 業務

29条

1項 保健師 でない者は、保健師又はこれに類似する名称を用いて、 第2条 《 この法律において「保健師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。 に規定する業をしてはならない。

30条

1項 助産師 でない者は、 第3条 《 この法律において「助産師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。 に規定する業をしてはならない。ただし、医師法(1948年法律第201号)の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。

31条

1項 看護師 でない者は、 第5条 《 この法律において「看護師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。 に規定する業をしてはならない。ただし、医師法又は 歯科医師法 1948年法律第202号)の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。

2項 保健師 及び 助産師 は、前項の規定にかかわらず、 第5条 《 この法律において「看護師」とは、厚生労…》 働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。 に規定する業を行うことができる。

32条

1項 准看護師 でない者は、 第6条 《 この法律において「准看護師」とは、都道…》 府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。 に規定する業をしてはならない。ただし、医師法又は 歯科医師法 の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。

33条

1項 業務に従事する 保健師 助産師 看護師 又は 准看護師 は、厚生労働省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年1月15日までに、その就業地の都道府県知事に届け出なければならない。

34条

1項 削除

35条

1項 保健師 は、傷病者の療養上の指導を行うに当たつて主治の医師又は歯科医師があるときは、その指示を受けなければならない。

36条

1項 保健師 は、その業務に関して就業地を管轄する保健所の長の指示を受けたときは、これに従わなければならない。ただし、前条の規定の適用を妨げない。

37条

1項 保健師 助産師 看護師 又は 准看護師 は、主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。ただし、臨時応急の手当をし、又は助産師がへその緒を切り、かん腸を施しその他助産師の業務に当然に付随する行為をする場合は、この限りでない。

37条の2

1項 特定行為を手順書により行う 看護師 は、指定研修機関において、当該特定行為の特定行為区分に係る特定行為研修を受けなければならない。

2項 この条、次条及び 第42条の4 《 厚生労働大臣は、特定行為研修の業務の適…》 正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定研修機関に対し、その業務の状況に関し報告させ、又は当該職員に、指定研修機関に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 2 前項の規定 において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

1号 特定行為診療の補助であつて、 看護師 が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。

2号 手順書医師又は歯科医師が 看護師 に診療の補助を行わせるためにその指示として厚生労働省令で定めるところにより作成する文書又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)であつて、看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲及び診療の補助の内容その他の厚生労働省令で定める事項が定められているものをいう。

3号 特定行為区分特定行為の区分であつて、厚生労働省令で定めるものをいう。

4号 特定行為研修 看護師 が手順書により特定行為を行う場合に特に必要とされる実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能の向上を図るための研修であつて、特定行為区分ごとに厚生労働省令で定める基準に適合するものをいう。

5号 指定研修機関一又は二以上の特定行為区分に係る特定行為研修を行う学校、病院その他の者であつて、厚生労働大臣が指定するものをいう。

3項 厚生労働大臣は、前項第1号及び第4号の厚生労働省令を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

37条の3

1項 前条第2項第5号の規定による指定(以下この条及び次条において単に「指定」という。)は、特定行為研修を行おうとする者の申請により行う。

2項 厚生労働大臣は、前項の申請が、特定行為研修の業務を適正かつ確実に実施するために必要なものとして厚生労働省令で定める基準に適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない。

3項 厚生労働大臣は、指定研修機関が前項の厚生労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるとき、その他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、指定を取り消すことができる。

4項 厚生労働大臣は、指定又は前項の規定による指定の取消しをしようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

37条の4

1項 前2条に規定するもののほか、指定に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。

38条

1項 助産師 は、妊婦、産婦、じよく婦、胎児又は新生児に異常があると認めたときは、医師の診療を求めさせることを要し、自らこれらの者に対して処置をしてはならない。ただし、臨時応急の手当については、この限りでない。

39条

1項 業務に従事する 助産師 は、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導の求めがあつた場合は、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。

2項 分べんの介助又は死胎の検案をした 助産師 は、出生証明書、死産証書又は死胎検案書の交付の求めがあつた場合は、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。

40条

1項 助産師 は、自ら分べんの介助又は死胎の検案をしないで、出生証明書、死産証書又は死胎検案書を交付してはならない。

41条

1項 助産師 は、妊娠4月以上の死産児を検案して異常があると認めたときは、24時間以内に所轄警察署にその旨を届け出なければならない。

42条

1項 助産師 が分べんの介助をしたときは、助産に関する事項を遅滞なく助産録に記載しなければならない。

2項 前項の助産録であつて病院、診療所又は助産所に勤務する 助産師 が行つた助産に関するものは、その病院、診療所又は助産所の管理者において、その他の助産に関するものは、その助産師において、5年間これを保存しなければならない。

3項 第1項の規定による助産録の記載事項に関しては、厚生労働省令でこれを定める。

42条の2

1項 保健師 看護師 又は 准看護師 は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保健師、看護師又は准看護師でなくなつた後においても、同様とする。

42条の3

1項 保健師 でない者は、保健師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。

2項 助産師 でない者は、助産師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。

3項 看護師 でない者は、看護師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。

4項 准看護師 でない者は、准看護師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。

4章の2 雑則

42条の4

1項 厚生労働大臣は、特定行為研修の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定研修機関に対し、その業務の状況に関し報告させ、又は当該職員に、指定研修機関に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2項 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人にこれを提示しなければならない。

3項 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

42条の5

1項 第15条第3項 《3 厚生労働大臣は、前条第1項の規定によ…》 る免許の取消処分をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する意見の聴取を行うことを求め、当該意見の聴取をもつて、厚生労働大臣による聴聞に代えることができる。 及び第7項前段、同条第9項及び第10項(これらの規定を 第15条の2第7項 《7 前条第9項から第15項まで第11項を…》 除く。及び第18項の規定は、第1項の規定による命令をしようとする場合について準用する。 この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。 において準用する場合を含む。)、 第15条第4項 《4 行政手続法1993年法律第88号第3…》 章第2節第25条、第26条及び第28条を除く。の規定は、都道府県知事が前項の規定により意見の聴取を行う場合について準用する。 この場合において、同節中「聴聞」とあるのは「意見の聴取」と、同法第15条第 において準用する 行政手続法 第15条第1項 《行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を…》 行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名宛人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。 1 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項 2 不利益処分の 及び第3項(同法第22条第3項において準用する場合を含む。)、第16条第4項、 第18条第1項 《保健師国家試験、助産師国家試験及び看護師…》 国家試験は、厚生労働大臣が、准看護師試験は、都道府県知事が、厚生労働大臣の定める基準に従い、毎年少なくとも一回これを行う。 及び第3項、 第19条第1項 《保健師国家試験は、次の各号のいずれかに該…》 当する者でなければ、これを受けることができない。 1 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において1年以上保健師になるのに必要な学科を修めた者 2 文 、第20条第6項並びに第24条第3項並びに 第15条第7項 《7 厚生労働大臣は、意見の聴取の終結後に…》 生じた事情に鑑み必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、前項前段の規定により提出された調書及び報告書の写し並びに同項後段の規定により提出された意見書を返戻して主宰者に意見の聴取の再開を命ずるよう 後段において準用する同法第22条第3項において準用する同法第15条第3項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、 地方自治法 第2条第9項第1号 《この法律において「法定受託事務」とは、次…》 に掲げる事務をいう。 1 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要 に規定する第1号法定受託事務とする。

42条の6

1項 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

2項 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

5章 罰則

43条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の拘禁刑若しくは510,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 第29条 《 保健師でない者は、保健師又はこれに類似…》 する名称を用いて、第2条に規定する業をしてはならない。 から 第32条 《 准看護師でない者は、第6条に規定する業…》 をしてはならない。 ただし、医師法又は歯科医師法の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。 までの規定に違反した者

2号 虚偽又は不正の事実に基づいて 免許 を受けた者

2項 前項第1号の罪を犯した者が、 助産師 看護師 准看護師 又はこれに類似した名称を用いたものであるときは、2年以下の拘禁刑若しくは1,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

44条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

1号 第26条 《 保健師助産師看護師試験委員、准看護師試…》 験委員その他保健師国家試験、助産師国家試験、看護師国家試験又は准看護師試験の実施に関する事務をつかさどる者指定試験機関次条第1項に規定する指定試験機関をいう。の役員又は職員第27条の5第1項に規定する の規定に違反して故意若しくは重大な過失により事前に試験問題を漏らし、又は故意に不正の採点をした者

2号 第27条の6第1項 《指定試験機関の役員若しくは職員又はこれら…》 の職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 の規定に違反して、 試験事務 に関して知り得た秘密を漏らした者

44条の2

1項 第27条の11第2項 《2 都道府県知事は、試験事務の適正かつ確…》 実な実施を確保するため必要があると認められる場合として厚生労働省令で定める場合には、指定試験機関の指定を取り消し、又は期間を定めて、指定試験機関に対し、試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることがで の規定による 試験事務 の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした 指定試験機関 の役員又は職員は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

44条の3

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の拘禁刑若しくは510,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 第14条第1項 《保健師、助産師若しくは看護師が第9条各号…》 のいずれかに該当するに至つたとき、又は保健師、助産師若しくは看護師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、次に掲げる処分をすることができる。 1 戒告 2 3年以内の業務の停止 又は第2項の規定により業務の停止を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた期間中に、業務を行つたもの

2号 第35条 《 保健師は、傷病者の療養上の指導を行うに…》 当たつて主治の医師又は歯科医師があるときは、その指示を受けなければならない。 から 第37条 《 保健師、助産師、看護師又は准看護師は、…》 主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。 まで及び 第38条 《 助産師は、妊婦、産婦、じよく婦、胎児又…》 は新生児に異常があると認めたときは、医師の診療を求めさせることを要し、自らこれらの者に対して処置をしてはならない。 ただし、臨時応急の手当については、この限りでない。 の規定に違反した者

44条の4

1項 第42条の2 《 保健師、看護師又は准看護師は、正当な理…》 由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。 保健師、看護師又は准看護師でなくなつた後においても、同様とする。 の規定に違反して、業務上知り得た人の秘密を漏らした者は、6月以下の拘禁刑又は110,000円以下の罰金に処する。

2項 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

45条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、510,000円以下の罰金に処する。

1号 第15条の2第1項 《厚生労働大臣は、第14条第1項第1号若し…》 くは第2号に掲げる処分を受けた保健師、助産師若しくは看護師又は同条第3項の規定により保健師、助産師若しくは看護師に係る再免許を受けようとする者に対し、保健師、助産師若しくは看護師としての倫理の保持又は 又は第2項の規定による命令に違反して 保健師 等再教育研修又は 准看護師 再教育研修を受けなかつた者

2号 第33条 《 業務に従事する保健師、助産師、看護師又…》 は准看護師は、厚生労働省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年1月15日までに、その就業地の都道府県知事に届け出なければならない。 又は 第40条 《 助産師は、自ら分べんの介助又は死胎の検…》 案をしないで、出生証明書、死産証書又は死胎検案書を交付してはならない。 から 第42条 《 助産師が分べんの介助をしたときは、助産…》 に関する事項を遅滞なく助産録に記載しなければならない。 2 前項の助産録であつて病院、診療所又は助産所に勤務する助産師が行つた助産に関するものは、その病院、診療所又は助産所の管理者において、その他の助 までの規定に違反した者

45条の2

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、310,000円以下の罰金に処する。

1号 第42条の3 《 保健師でない者は、保健師又はこれに紛ら…》 わしい名称を使用してはならない。 2 助産師でない者は、助産師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。 3 看護師でない者は、看護師又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。 4 准看護師で の規定に違反した者

2号 第42条の4第1項 《厚生労働大臣は、特定行為研修の業務の適正…》 な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定研修機関に対し、その業務の状況に関し報告させ、又は当該職員に、指定研修機関に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

45条の3

1項 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした 指定試験機関 の役員又は職員は、310,000円以下の罰金に処する。

1号 第27条の7 《 指定試験機関は、厚生労働省令で定めると…》 ころにより、試験事務に関する事項で厚生労働省令で定めるものを記載した帳簿を備え、これを保存しなければならない。 の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。

2号 第27条の9第1項 《都道府県知事は、試験事務の適正かつ確実な…》 実施を確保するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、指定試験機関に対し、報告を求め、又は当該職員に、関係者に対し質問させ、若しくは指定試験機関の事務所に立ち入り、その帳簿書類その他の物件を検 の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

3号 第27条の10 《 指定試験機関は、都道府県知事の許可を受…》 けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。 の許可を受けないで 試験事務 の全部又は一部を休止し、又は廃止したとき。

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