制定文 内閣は、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件(1945年勅令第542号)に基き、この政令を制定する。
1条 (設置)
1項 政府がアメリカ合衆国政府又は日本国における 国際連合の軍隊 の地位に関する協定に基き本邦の領域内にある国際連合の軍隊(以下「 国際連合の軍隊 」という。)の派遣国の政府との間に締結する物及び役務の提供に関する契約に基き日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に基き駐留するアメリカ合衆国軍隊、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第15条第1項(a)に規定する諸機関若しくは日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基くアメリカ合衆国政府の責務を本邦において遂行する同国政府の職員又は国際連合の軍隊の需要に応じ行う物及び役務の 調達 (以下「 調達 」という。)を円滑に処理するため、特別調達資金(以下「 資金 」という。)を設置する。
2条 (管理及び運営)
1項 資金 は、防衛大臣が法令の定めるところに従い、管理し、及び運営する。
3条 (資金)
1項 政府は、予算の定めるところにより、7,600,000,000円を限り、一般会計から 資金 に繰り入れるものとする。
2項 第1条
《設置 政府がアメリカ合衆国政府又は日本…》
国における国際連合の軍隊の地位に関する協定に基き本邦の領域内にある国際連合の軍隊以下「国際連合の軍隊」という。の派遣国の政府との間に締結する物及び役務の提供に関する契約に基き日本国とアメリカ合衆国との
に規定する契約に基きアメリカ合衆国政府又は 国際連合の軍隊 の派遣国の政府から受け入れる 受入金 及び 資金 の運営に伴うその他の受入金で政令で定めるもの(以下「 受入金 」と総称する。)は、資金に受け入れるものとする。
3条の2 (資金補足のための1時借入金及び国庫余裕金の繰替使用)
1項 資金 に不足があるときは、一般会計の負担において9,100,000,000円を限り、1時借入金をし、又は国庫余裕金を繰替使用して、1時これを補足することができる。
2項 前項の規定による1時借入金又は繰替使用金は、当該年度内に償還しなければならない。
3項 第1項の規定による1時借入金の借入及び償還に関する事務は、財務大臣が行う。
4条 (資金の運営)
1項 資金 は、
第6条第2項
《2 前項に規定する経費の財源及び第3条第…》
2項に規定する受入金のうち財務大臣の指定するものに相当する金額は、資金から一般会計に繰り入れるものとする。
の規定により一般会計に繰り入れる場合を除く外、 調達 に要する経費及び過誤に因る 受入金 の還付金の支払資金として使用するものとする。
5条 (事務の委任)
1項 防衛大臣は、政令で定めるところにより、 資金 の運営に関する事務を部下の職員に取り扱わせることができる。
6条 (一般会計への繰入)
1項 調達 に関する事務の取扱に要する経費は、一般会計の支弁とする。
2項 前項に規定する経費の財源及び
第3条第2項
《2 第1条に規定する契約に基きアメリカ合…》
衆国政府又は国際連合の軍隊の派遣国の政府から受け入れる受入金及び資金の運営に伴うその他の受入金で政令で定めるもの以下「受入金」と総称する。は、資金に受け入れるものとする。
に規定する 受入金 のうち財務大臣の指定するものに相当する金額は、 資金 から一般会計に繰り入れるものとする。
7条 (会計法に対する特例)
1項 第1条
《設置 政府がアメリカ合衆国政府又は日本…》
国における国際連合の軍隊の地位に関する協定に基き本邦の領域内にある国際連合の軍隊以下「国際連合の軍隊」という。の派遣国の政府との間に締結する物及び役務の提供に関する契約に基き日本国とアメリカ合衆国との
に規定する契約に基き 調達 に関する契約を締結する場合において特別の必要があるときには、政令をもつて 会計法 (1947年法律第35号)の規定に対し、特例を設けることができる。
8条 (資金の運営に関する事務を行う職員の責任)
1項 この政令の規定により 資金 の運営に関する事務を行う職員の責任については、当該職員を 予算執行職員等の責任に関する法律 (1950年法律第172号)に規定する予算執行職員とみなし、資金の運営に関する行為( 会計法
第41条第1項
《出納官吏が、その保管に係る現金を亡失した…》
場合において、善良な管理者の注意を怠つたときは、弁償の責を免れることができない。
の規定による弁償責任の対象となる行為を除く。)を同法に規定する支出等の行為とみなして、同法を適用する。
9条 (政令委任)
1項 この政令に定めるものの外、 資金 の運営に関し必要な事項は、別に政令で定める。