乳及び乳製品の成分規格等に関する命令《別表など》

法番号:1951年厚生省令第52号

略称: 乳等命令

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別表

1号 第10条第1項 《第1号若しくは第3号に掲げる疾病にかかり…》 、若しくはその疑いがあり、第1号若しくは第3号に掲げる異常があり、又はへい死した獣畜と畜場法1953年法律第114号第3条第1項に規定する獣畜及び厚生労働省令で定めるその他の物をいう。以下同じ。の肉、 に規定する厚生労働省令で定める場合

2号 次に掲げる疾病にかかつておらず、及びその疑いがなく、並びに次に掲げる異常がない場合

3号 牛疫、牛肺疫、炭疽、気腫疽、口蹄疫、狂犬病、流行性脳炎、Q熱、出血性敗血症、悪性水腫、レプトスピラ症、ヨーネ病、ピロプラズマ症、アナプラズマ症、トリパノソーマ症、白血病、リステリア症、トキソプラズマ症、サルモネラ症、結核、ブルセラ症、流行性感冒、痘病、黄疸、放線菌病、胃腸炎、乳房炎、破傷風、敗血症、膿毒症、尿毒症、中毒諸症、腐敗性子宮炎及び熱性諸病

4号 乳等 の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準

(一) 乳等 一般の成分規格及び製造の方法の基準

(1) 乳等 は、抗生物質、化学的合成品(化学的手段により元素又は化合物に分解反応以外の化学的反応を起こさせて得られた物質をいう。以下同じ。)たる抗菌性物質及び内閣総理大臣が定める放射性物質を含有してはならない。ただし、抗生物質及び化学的合成品たる抗菌性物質について、次の各号のいずれかに該当する場合にあつては、この限りでない。

1 当該物質が、 第12条 《 人の健康を損なうおそれのない場合として…》 内閣総理大臣が食品衛生基準審議会の意見を聴いて定める場合を除いては、添加物天然香料及び一般に食品として飲食に供されている物であつて添加物として使用されるものを除く。並びにこれを含む製剤及び食品は、これ の規定により人の健康を損なうおそれのない場合として内閣総理大臣が定める添加物と同一である場合

2 当該物質について、食品、添加物等の規格基準において農薬等の成分である物質の量の限度に係る成分規格が定められている場合

3 当該 乳等 が、食品、添加物等の規格基準において定める農薬等の成分である物質の量の限度に係る成分規格に適合する食品を原材料として製造され、又は加工されたものである場合(2に定める場合に該当しない抗生物質又は化学的合成品たる抗菌性物質を含有する場合を除く。

(2) 次の各号のいずれかに該当する牛、山羊、めん羊又は水牛からを搾取してはならないこと。

1 分べん後5日以内のもの

2 に影響ある薬剤を服用させ、又は注射した後、その薬剤が乳に残留している期間内のもの

3 生物学的製剤を注射し著しく反応を呈しているもの

(3) 牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 及び 無脂肪牛乳 を製造する場合並びに 生乳 又は 生水牛乳 を使用する 加工乳 及び 乳製品 加糖練乳 を除く。)を製造する場合には、次の要件を備えた生乳、 生山羊乳 又は生水牛乳を使用すること。

生乳

比重(摂氏一五度において) 1・〇二八以上

酸度(乳酸として

ジヤージー種の牛以外の牛から搾取したもの 0・18%以下

ジヤージー種の牛から搾取したもの 0・20%以下

細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下

生山羊乳

比重(摂氏十五度において) 1・30―1・34

酸度(乳酸として) 0・20%以下

細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下

生水牛乳

比重(摂氏一五度において) 1・〇二八以上

酸度(乳酸として) 0・18%以下

細菌数(直接個体鏡検法で一ml当たり) 四〇〇万以下

(4) 牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 加工乳 クリーム 調製液状乳 発酵乳 乳酸菌飲料 及び 乳飲料 の製造に当たっては、ろ過、殺菌、小分及び密栓の操作(以下「 処理 」という。)を行うこと。ただし、特別牛乳にあっては殺菌の操作を省略することができる。

(5) 牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 加工乳 特別牛乳 クリーム 調製液状乳 発酵乳 及び 乳飲料 にあっては、 第55条 《 前条に規定する営業を営もうとする者は、…》 厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。 前項の場合において、都道府県知事は、その営業の施設が前条の規定による基準に合うと認めるときは、許可をしなければならない。 の規定による営業の許可を受けた1の施設において、それぞれ一貫して 処理 を行うこと。

(二) 牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 及び 加工乳 の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準

(1) 牛乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・0%以上

乳脂肪分 3・0%以上

比重(摂氏一五度において) 1・〇二八以上

酸度(乳酸として

ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 0・18%以下

ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの 0・20%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないもの(2製造の方法の基準に規定する摂氏一〇度以下で保存することを要しないものをいう。この1において同じ。)を除く。

大腸菌群 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

発育し得る微生物 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものに限る。

2 製造の方法の基準

保持式により摂氏六三度で30分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること。ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないもの(常温保存可能品( 牛乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 加工乳 調製液状乳 又は 乳飲料 のうち、連続流動式の加熱殺菌機で殺菌した後、あらかじめ殺菌した容器包装に無菌的に充塡したものをいう。以下同じ。又は充塡後殺菌製品(牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、調製液状乳又は乳飲料のうち、保存性のある容器包装に入れ、密封した後、加圧加熱殺菌したものをいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)にあっては、次の方法で行わなければならない。

常温保存可能品にあっては、原材料等に由来して当該食品中に存在し、かつ、発育し得る微生物を死滅させるのに10分な効力を有する加熱殺菌方法及びあらかじめ殺菌した適切な容器包装へ無菌的に充塡する方法として当該食品を製造する者があらかじめ定めた方法(原材料の加熱殺菌においては、摂氏一二〇度で4分間加熱する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法に限る。

充塡後殺菌製品にあっては、保存性のある容器に入れ、かつ、摂氏一二〇度で4分間加熱殺菌する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌する方法

3 保存の方法の基準

常温保存可能品及び充塡後殺菌製品を除き、殺菌後直ちに摂氏一〇度以下に冷却して保存すること。

常温保存可能品にあつては、常温を超えない温度で保存すること。

(2) 特別牛乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・5%以上

乳脂肪分 3・3%以上

比重(摂氏一五度において) 1・〇二八以上

酸度(乳酸として

ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの以外のもの 0・17%以下

ジヤージー種の牛の乳のみを原料とするもの 0・19%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 三〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

特別牛乳 搾取 処理 業の許可を受けた施設で搾取した 生乳 を処理して製造すること。

殺菌する場合は保持式により摂氏六十三度から摂氏六十五度までの間で30分間加熱殺菌すること。

3 保存の方法の基準

処理 後(殺菌した場合にあつては殺菌後)直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。

(3) 殺菌山羊乳

1 成分規格

無脂乳固形分 7・5%以上

乳脂肪分 2・5%以上

比重(摂氏一五度において) 1・30―1・34

酸度(乳酸として) 0・20%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

牛乳 の例によること。

3 保存の方法の基準

殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。

(4) 成分調整牛乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・0%以上

酸度(乳酸として) 0・21%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

大腸菌群 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

発育し得る微生物 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものに限る。

2 製造及び保存の方法の基準

牛乳 の例によること。

(5) 低脂肪牛乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・0%以上

乳脂肪分 0・5%以上1・5%以下

比重(摂氏一五度において) 1・〇三〇以上

酸度(乳酸として) 0・21%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

大腸菌群 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

発育し得る微生物 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものに限る。

2 製造及び保存の方法の基準

牛乳 の例によること。

(6) 無脂肪牛乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・0%以上

乳脂肪分 0・5%未満

比重(摂氏一五度において) 1・〇三二以上

酸度(乳酸として) 0・21%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

大腸菌群 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

発育し得る微生物 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものに限る。

2 製造及び保存の方法の基準

牛乳 の例によること。

(7) 加工乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・0%以上

酸度(乳酸として) 0・18%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 五〇、〇〇〇以下(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

大腸菌群 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

発育し得る微生物 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものに限る。

2 製造の方法の基準

殺菌の方法は、 牛乳 の例によること。

3 保存の方法の基準

牛乳 の例によること。

(三) 乳製品 の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準

(1) クリーム

1 成分規格

乳脂肪分 18・0%以上

酸度(乳酸として) 0・20%以下

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 一〇〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

牛乳 の例によること。

3 保存の方法の基準

殺菌後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。ただし、保存性のある容器に入れ、かつ、殺菌したものは、この限りでない。

(2) バター

成分規格

乳脂肪分 80・0%以上

水分 17・0%以下

大腸菌群 陰性

(3) バター オイル

成分規格

乳脂肪分 99・3%以上

水分 0・5%以下

大腸菌群 陰性

(4) ナチユラルチーズ ソフト及びセミハードのものに限る。

成分規格

リステリア・モノサイトゲネス(一g当たり) 一〇〇以下

ただし、容器包装に入れた後、加熱殺菌したもの又は飲食に供する際に加熱するものは、この限りでない。

(5) プロセスチーズ

成分規格

乳固形分 40・0%以上

大腸菌群 陰性

(6) 濃縮ホエイ

成分規格

乳固形分 25・0%以上

大腸菌群 陰性

(7) アイスクリーム

1 成分規格

乳固形分 15・0%以上

うち乳脂肪分 8・0%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下

ただし、 発酵乳 又は 乳酸菌飲料 を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が一〇〇、〇〇〇以下とする。

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

アイスクリーム の原水は、食品、添加物等の規格基準に定める 食品製造用水 以下「 食品製造用水 」という。)であること。

アイスクリーム の原料( 発酵乳 及び 乳酸菌飲料 を除く。)は、摂氏六十八度で30分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。

氷結管から アイスクリーム を抜きとる場合に、その外部を温めるため使用する水は、流水( 食品製造用水 に限る。)であること。

アイスクリーム を容器包装に分注する場合は分注機械を用い、打栓する場合は打栓機械を用いること。

アイスクリーム の融解水は、これをアイスクリームの原料としないこと。ただし、bによる加熱殺菌をしたものは、この限りでない。

(8) アイスミルク

1 成分規格

乳固形分 10・0%以上

うち乳脂肪分 3・0%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

ただし、 発酵乳 又は 乳酸菌飲料 を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が五〇、〇〇〇以下とする。

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

アイスクリーム の例によること。

(9) ラクトアイス

1 成分規格

乳固形分 3・0%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

ただし、 発酵乳 又は 乳酸菌飲料 を原料として使用したものにあつては、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数が五〇、〇〇〇以下とする。

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

アイスクリーム の例によること。

(10) 濃縮乳

1 成分規格

乳固形分 25・5%以上

うち乳脂肪分 7・0%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下

2 保存の方法の基準

濃縮後直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。

(11) 脱脂濃縮乳

1 成分規格

無脂乳固形分 18・5%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 一〇〇、〇〇〇以下

2 製造の方法の基準

加熱殺菌を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、原料が滞留することのないよう連続して製造が行われている場合にあつては、この限りでない。

牛乳 の例により加熱殺菌すること。

加熱殺菌後の工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、当該工程において用いるすべての機械の構造が外部からの微生物による汚染を防止するものである場合又は原料の温度が摂氏十度を超え、かつ、摂氏四十八度以下の状態の時間が6時間未満である場合にあつては、この限りでない。

3 保存の方法の基準

濃縮後(濃縮後殺菌した場合にあつては殺菌後)直ちに摂氏十度以下に冷却して保存すること。

(12) 無糖練乳

1 成分規格

乳固形分 25・0%以上

うち乳脂肪分 7・5%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 0

2 製造の方法の基準

容器に入れた後に摂氏百十五度以上で15分間以上加熱殺菌すること。

(13) 無糖脱脂練乳

1 成分規格

無脂乳固形分 18・5%以上

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 0

2 製造方法の基準

無糖練乳 の例によること。

(14) 加糖練乳

成分規格

乳固形分 28・0%以上

うち乳脂肪分 8・0%以上

水分 27・0%以下

糖分(乳糖を含む。) 58・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(15) 加糖脱脂練乳

成分規格

乳固形分 25・0%以上

水分 29・0%以下

糖分(乳糖を含む。) 58・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(16) 全粉乳

成分規格

乳固形分 95・0%以上

うち乳脂肪分 25・0%以上

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(17) 脱脂粉乳

1 成分規格

乳固形分 95・0%以上

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

加熱殺菌を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、原料が滞留することのないよう連続して製造が行われている場合にあつては、この限りでない。

牛乳 の例により加熱殺菌すること。

加熱殺菌後から乾燥を行うまでの工程において、原料を摂氏十度以下又は摂氏四十八度を超える温度に保たなければならない。ただし、当該工程において用いるすべての機械の構造が外部からの微生物による汚染を防止するものである場合又は原料の温度が摂氏十度を超え、かつ、摂氏四十八度以下の状態の時間が6時間未満である場合にあつては、この限りでない。

(18) クリーム パウダー

成分規格

乳固形分 95・0%以上

うち乳脂肪分 50・0%以上

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(19) ホエイパウダー

成分規格

乳固形分 95・0%以上

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(20) たんぱく質濃縮ホエイパウダー

成分規格

乳固形分 95・0%以上

乳たんぱく量(乾燥状態において) 15・0%以上80・0%以下

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(21) バター ミルクパウダー

成分規格

乳固形分 95・0%以上

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(22) 加糖粉乳

成分規格

乳固形分 70・0%以上

うち乳脂肪分 18・0%以上

水分 5・0%以下

糖分(乳糖を除く。) 25・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(23) 調製粉乳

成分規格

乳固形分 50・0%以上

水分 5・0%以下

細菌数(標準平板培養法で一g当たり) 五〇、〇〇〇以下

大腸菌群 陰性

(24) 調製液状乳

1 成分規格

発育し得る微生物 陰性

2 製造の方法の基準

牛乳 のうち、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものの例によること。

3 保存の方法の基準

常温を超えない温度で保存すること。

(25) 発酵乳

1 成分規格

無脂乳固形分 8・0%以上

乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一〇、〇〇〇、〇〇〇以上

ただし、発酵させた後において、摂氏七五度以上で15分間加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌したものは、この限りでない。

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

発酵乳 の原水は、 食品製造用水 であること。

発酵乳 の原料(乳酸菌、酵母、発酵乳及び 乳酸菌飲料 を除く。)は、保持式により摂氏六三度で30分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。

(26) 乳酸菌飲料 無脂乳固形分3・0%以上のもの

1 成分規格

乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一〇、〇〇〇、〇〇〇以上

ただし、発酵させた後において、摂氏七十五度以上で15分間加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌したものは、この限りでない。

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

乳酸菌飲料 の原液の製造に使用する原水は、 食品製造用水 であること。

乳酸菌飲料 の原液の製造に使用する原料(乳酸菌及び酵母を除く。)は、保持式により摂氏六三度で30分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌すること。

乳酸菌飲料 の原液を薄めるのに使用する水等は、使用直前に5分間以上煮沸するか、又はこれと同等以上の効力を有する殺菌操作を施すこと。

(27) 乳飲料

1 成分規格

細菌数(標準平板培養法で一ml当たり) 三〇、〇〇〇以下(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

大腸菌群 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものを除く。

発育し得る微生物 陰性(ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものに限る。

2 製造の方法の基準

原料は、殺菌の過程において破壊されるものを除き、保持式により摂氏六三度で30分間加熱殺菌する方法又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法により殺菌すること。ただし、摂氏一〇度以下で保存することを要しないものにあっては、 牛乳 の例によること。

3 保存の方法の基準

牛乳 の例によること。

(四) 乳等 を主要原料とする食品の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準

(1) 乳酸菌飲料 無脂乳固形分3・0%未満のもの

1 成分規格

乳酸菌数又は酵母数(一ml当たり) 一、〇〇〇、〇〇〇以上

大腸菌群 陰性

2 製造の方法の基準

乳酸菌飲料 無脂乳固形分3・0%以上のもの)の例によること。

(2) 削除

(五) 乳等 の成分又は製造若しくは保存の方法に関するその他の規格又は基準

(1) 加工乳 以外の乳、 クリーム 濃縮乳 及び 脱脂濃縮乳 にあっては他物( 牛乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 、クリーム、濃縮乳又は脱脂濃縮乳を超高温直接加熱殺菌する場合において直接殺菌に使用される水蒸気並びに脱脂濃縮乳中のたんぱく質量の調整のために使用される乳糖及び 生乳 、牛乳、 特別牛乳 生水牛乳 、成分調整牛乳、低脂肪牛乳又は無脂肪牛乳からろ過により得られたものを除く。)を混入し、加工乳にあっては水、生乳、牛乳、特別牛乳、生水牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、 全粉乳 脱脂粉乳 、濃縮乳、脱脂濃縮乳、 無糖練乳 無糖脱脂練乳 、クリーム並びに添加物を使用していない バター 、バターオイル、バターミルク及びバターミルクパウダー以外のものを使用しないこと。

(2) 牛乳 及び 特別牛乳 にあつては、その成分の除去を行わないこと。

(3) 乳飲料 並びに 発酵乳 であつてのり状のもの又は凍結したもの及び 乳酸菌飲料 であつて殺菌したものには防腐剤を使用しないこと。

(4) 無糖練乳 無糖脱脂練乳 加糖練乳 加糖脱脂練乳 全粉乳 脱脂粉乳 及び 加糖粉乳 にあっては他物(次の表の上欄の区分に従い、同表中欄に掲げる添加物で同表下欄に定める量を超えずに使用されるもの並びに加糖練乳、加糖脱脂練乳又は加糖粉乳に使用されるしょ糖並びに脱脂粉乳中のたんぱく質量の調整のために使用される乳糖及び 生乳 牛乳 特別牛乳 生水牛乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 又は 無脂肪牛乳 からろ過により得られたものを除く。)を使用しないこと。ただし、その種類及び混合割合につき内閣総理大臣の承認を受けた添加物については、この限りでない。

乳製品

添加物

使用量

無糖練乳

無糖脱脂練乳

塩化カルシウム

単独で製品一kgにつき二g、組合せで製品一kgにつき三g(ただし、結晶にあつては無水に換算

クエン酸カルシウム

クエン酸三ナトリウム

炭酸水素ナトリウム

炭酸ナトリウム(結晶

炭酸ナトリウム(無水

ピロリン酸四ナトリウム(結晶

ピロリン酸四ナトリウム(無水

ポリリン酸カリウム

ポリリン酸ナトリウム

メタリン酸カリウム

メタリン酸ナトリウム

リン酸水素二ナトリウム(結晶

リン酸水素二ナトリウム(無水

リン酸二水素ナトリウム(結晶

リン酸二水素ナトリウム(無水

リン酸三ナトリウム(結晶

リン酸三ナトリウム(無水

加糖練乳

加糖脱脂練乳

クエン酸カルシウム

単独で製品一kgにつき二g、組合せで製品一kgにつき三g(ただし、結晶にあつては無水に換算

クエン酸三ナトリウム

炭酸水素ナトリウム

炭酸ナトリウム(結晶

炭酸ナトリウム(無水

ピロリン酸四ナトリウム(結晶

ピロリン酸四ナトリウム(無水

ポリリン酸カリウム

ポリリン酸ナトリウム

メタリン酸カリウム

メタリン酸ナトリウム

リン酸水素二カリウム

リン酸水素二ナトリウム(結晶

リン酸水素二ナトリウム(無水

リン酸二水素ナトリウム(結晶

リン酸二水素ナトリウム(無水

乳糖

製品一kgにつき二g

全粉乳

脱脂粉乳

クエン酸三ナトリウム

単独又は組合せで製品一kgにつき五g(ただし、結晶にあつては無水に換算

炭酸水素ナトリウム

炭酸ナトリウム(結晶

炭酸ナトリウム(無水

ピロリン酸四ナトリウム(結晶

ピロリン酸四ナトリウム(無水

ポリリン酸カリウム

ポリリン酸ナトリウム

メタリン酸カリウム

メタリン酸ナトリウム

リン酸水素二ナトリウム(結晶

リン酸水素二ナトリウム(無水

リン酸三ナトリウム(結晶

リン酸三ナトリウム(無水

加糖粉乳

クエン酸三ナトリウム

単独又は組合せで製品一kgにつき五g(ただし、結晶にあつては無水に換算

炭酸水素ナトリウム

ピロリン酸四ナトリウム(結晶

ピロリン酸四ナトリウム(無水

ポリリン酸カリウム

ポリリン酸ナトリウム

メタリン酸カリウム

メタリン酸ナトリウム

リン酸水素二ナトリウム(結晶

リン酸水素二ナトリウム(無水

リン酸三ナトリウム(結晶

リン酸三ナトリウム(無水

1号 調製粉乳 及び 調製液状乳 にあっては生山羊乳、 殺菌山羊乳 及び 生めん羊乳 を除く。又は 乳製品 のほか、その種類及び混合割合につき内閣総理大臣の承認を受けて使用するもの以外のものを使用しないこと。

2号 特別牛乳 の容器の口は紙、合成樹脂又は金属で覆うこと。

3号 乳、 クリーム 調製液状乳 発酵乳 乳酸菌飲料 又は 乳飲料 をびんに小分して密栓する場合には、びん詰機械及びせん機械によって行うこと。

4号 の処理及び 乳製品 の製造に際し乳又は乳製品を殺菌する場合には、自記温度計を付けた殺菌機で行い、その自記温度計の記録は3月間(摂氏一〇度以下で保存することを要しないものにあっては消費されるまでの期間を踏まえた合理的な期間)保存すること。

5号 脱脂粉乳 の製造に際し、乳脂肪を除去した後の冷却又は加熱殺菌後に貯乳を行う場合には、自記温度計により温度管理を行い、その自記温度計の記録は3月間保存すること。

6号 乳等 の器具又は容器包装は、使用する前に適当な方法で洗浄し、かつ、殺菌したものであること。ただし、既に洗浄され、かつ、殺菌された容器包装又は殺菌効果を有する製造方法で製造された容器包装であつて、使用されるまでに汚染されるおそれのないように取り扱われたものにあつては、この限りでない。

7号 乳等 を運搬する車両又は運搬具には、必要に応じて、覆をつけ、又は冷却設備をする等の措置により、乳等が汚染され、又は基準温度をこえないようにすること。

8号 自動販売機の中に乳、 調製液状乳 発酵乳 乳酸菌飲料 又は 乳飲料 を保存する場合には、当該食品を密せん又は密閉してある容器包装のまま保存すること。

9号 コツプ販売式自動販売機で調理される 乳酸菌飲料 の調理の方法の基準

(1) 調理に用いる 乳酸菌飲料 は、次の各号に適合するものであること。

1 乳酸菌飲料 の成分規格に適合していること。

2 摂氏八十度で30分間加熱するか、又はこれと同等以上の効果を有する加熱殺菌方法により殺菌されたものであること。

3 pHが4・〇以下であり、かつ、糖濃度が50パーセント以上であること。

4 製造後内蔵タンクに注入する直前まで密せん又は密閉されていたものであること。

(2) 調理に用いる水は、水道水であつて、5分間煮沸するか、又はこれと同等以上の効果を有する殺菌操作を施したものであること。

(3) 乳酸菌飲料 及び水以外の原料を調理に用いないこと。

(4) 調理に用いる 乳酸菌飲料 及び水(以下「 機内の液体 」という。)を、コツプ販売式自動販売機の中で摂氏十度以下に保つこと。

(5) 機内の液体 に直接接触する部品は、1日一回以上洗浄し、かつ、約摂氏九十五度の熱湯に5分間浸すことにより殺菌するか、又はこれと同等以上の効果を有する殺菌操作を施すこと。

10号 乳等 の成分規格の試験法

(1) 及び 乳製品

1 及び 乳製品 の無脂乳固形分の定量法

底径五cm以上のアルミニウム製平底ひよう量皿を九八度から一〇〇度までの温度の乾燥器中で乾燥して恒量とする。試料2・五gから三gを前記のひよう量皿に量り採り、水浴上で注意しながら加熱し、大部分の水分を蒸発した後前記の乾燥器に移して、恒量となるまで乾燥し乾燥物質量を求める。乾燥物質のパーセント量から乳及び 乳製品 の乳脂肪分の定量法の項に定める方法により定量した脂肪のパーセント量を引いて無脂乳固形分のパーセント量とする。

乾燥器は気温九九度±一度に調節できるもので器壁棚板からの伝導熱、熱板からのふく射熱等のために、試料が指定の温度以上に過熱されることのない構造のものを用いる。

2 乳製品 の乳固形分の定量法

濃縮乳 脱脂濃縮乳 無糖練乳 無糖脱脂練乳 加糖練乳 及び 加糖脱脂練乳 の乳固形分の定量法

試料二〇gを量り採り、温水で希釈し、一〇〇mlメスフラスコに入れて定容とし希釈試料とする。その希釈試料五ml(試料一g相当量)を採り前項と同様にして乾燥物質量を求める。 濃縮乳 脱脂濃縮乳 無糖練乳 及び 無糖脱脂練乳 にあつては、乾燥物質のパーセント量を乳固形分のパーセント量とし、 加糖練乳 及び 加糖脱脂練乳 にあつては、乾燥物質のパーセント量から 乳製品 の糖分の定量法の項に定める方法により定量したしよ糖のパーセント量を引いたものを乳固形分のパーセント量とする。

全粉乳 脱脂粉乳 クリーム パウダー、 ホエイパウダー たんぱく質濃縮ホエイパウダー バター ミルクパウダー及び 加糖粉乳 の乳固形分の定量法

九八度から一〇〇度までの温度の乾燥器中で乾燥し、恒量とした底径五cm以上のアルミニウム製平底ひよう量皿に試料二gを量り採り前記の乾燥器中で乾燥して乾燥物質量を求める。 全粉乳 脱脂粉乳 クリーム パウダー、 ホエイパウダー たんぱく質濃縮ホエイパウダー 及び バター ミルクパウダーにあつては乾燥物質のパーセント量を乳固形分のパーセント量とし、 加糖粉乳 にあつては乾燥物質のパーセント量から 乳製品 の糖分の定量法の項に定める方法により定量したしよ糖のパーセント量を引いたものを乳固形分のパーセント量とする。

3 及び 乳製品 の乳脂肪分及びたんぱく量の定量法

牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 及び 加工乳 の乳脂肪分の定量法

硫酸一〇mlを硫酸用ピペツトを用いてゲルベル乳脂計に注入し、次に乳一一mlを 牛乳 用ピペツトを用いて徐々に硫酸上に層積し更に純アミルアルコール一mlを加えゴム栓をし、指で栓を圧しつつ振りを溶解した後、約六五度の温湯中に15分間浸し、次に3分間から5分間遠心器(1分間の回転数七〇〇回以上)にかけ更に約六五度の温湯中に浸して温度を一定にし析出した脂肪層の度数を乳100分中の乳脂肪量とする。

〇試薬

硫酸一五度で比重1・820から1・八二五までのもの

アミルアルコール沸点が一二八度から一三二度まで、比重が一五度で約0・81のもので、本品二mlについて水一一mlを用いて 牛乳 の場合と同様にして盲検を行い一夜静置して油状物の分離を認めないもの

濃縮乳 無糖練乳 加糖練乳 全粉乳 クリーム パウダー、 加糖粉乳 及びクリームの乳脂肪分の定量法

濃縮乳 無糖練乳 及び 加糖練乳 乳製品 の乳固形分の定量法の項に定める方法による定量の際に用いた希釈試料の一〇mlをリヨーリツヒ管に採り、アンモニア水(25%から30%で無色透明なもの)二mlエタノール(95%から96%)一〇mlを順次加えてその度によく混ぜ合わせる。

全粉乳 クリーム パウダー及び 加糖粉乳 は試料一gを、クリームは試料五gを小型ビーカーに量り採り、温湯約四mlを加えて溶解し、リヨーリツヒ管に移し、更に三mlの温湯で二回、次にアンモニア水二mlエタノール(95%から96%)一〇mlを用いて順次ビーカーを洗いリヨーリツヒ管に加えその度に栓をしてよく混ぜ合わせる。

エタノールを加えたリヨーリツヒ管にエーテル二五mlを加え静かに回転して均1の色調となつたときエーテルガスを抜き、管を水平にして三〇秒間激しく振り混ぜる。次に石油エーテル(沸点六〇度以下)二五mlを加え、同様に三〇秒間振り混ぜ栓を緩め、上澄液が全く透明となるまで直立して2時間以上静置する。上澄液をあらかじめ恒量を求めたビーカーに入れる。

リヨーリツヒ管にエーテル二五ml次に石油エーテル二五mlを加え第一回と同様にして上澄液をビーカーに合し、側管の先端をエーテル及び石油エーテル等量混合液で洗浄してビーカーに加える。

全粉乳 クリーム パウダー、 加糖粉乳 及びクリームは、更に前回と同様の操作を行う。

ビーカーは、約七五度で注意して溶剤を揮発させ、気温一〇〇度から一〇五度までの温度の乾燥器中で1時間乾燥し増量を乳脂肪量とする。

たんぱく質濃縮ホエイパウダー の乳たんぱく量の定量法

(5) プロセスチーズ 及び 濃縮ホエイ の1乳固形分の定量法のbに規定する方法により求めた値を乳固形分のパーセント量で除した数に100を乗じ、乳固形分中のたんぱくのパーセント量とする。

4 の比重の測定法

試料約二〇〇mlをシリンダーに取り、比重1・15から1・〇四〇までの浮ひよう式 牛乳 比重計を用い一五度において測定する。もし、一五度以外の温度で測定した場合には、 生乳 生山羊乳 、牛乳、 特別牛乳 及び 殺菌山羊乳 にあつては別記一全乳比重補正表、 低脂肪牛乳 及び 無脂肪牛乳 にあつては別記二低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳比重補正表を用いて一五度の比重に換算する。

5 及び 乳製品 の酸度の測定法

試料一〇mlに同量の炭酸ガスを含まない水を加えて希釈し、指示薬としてフエノールフタレイン液0・五mlを加えて0・一mol/l水酸化ナトリウム溶液で三〇秒間微紅色の消失しない点を限度として滴定し、その滴定量から試料一〇〇g当たりの乳酸のパーセント量を求め酸度とする。

0・一mol/l水酸化ナトリウム溶液一mlは、乳酸九mgに相当する。

指示薬は、フエノールフタレイン一gを50%エタノールに溶かして一〇〇mlとする。

6 乳製品 の水分の定量法

乳製品 の乳固形分の定量法の項に定める方法と同様の方法により乾燥物質のパーセント量を求め、乾燥減量パーセント量を水分のパーセント量とする。

7 乳製品 の糖分の定量法

乳糖の定量法

加糖練乳 及び 加糖脱脂練乳 乳製品 の乳固形分の定量法の項に定める方法による定量の際に用いる希釈試料二〇ml(試料四g相当量)を二〇〇mlのメスフラスコに採り水を加えて定容として供試液とする。

加糖粉乳 は1・五gから1・七gまでを採り温湯に溶解し前項と同様にして二〇〇mlとして供試液とする。

濃縮ホエイ は、検体を細砕器具を用いて均一な試料とした後、前項と同様にして二〇〇mlとして供試液とする。

フエーリング溶液甲・乙各五mlと水一〇mlを二〇〇mlのマイヤーフラスコに採り供試液をビユーレツトに入れ滴定予定量の大部分を注加し、直火を避けて加熱し、2分間以内に沸騰させた後、加熱を弱め、硫酸銅の青色がほとんど退色した後メチレンブルー液四滴を徐々に加え煮沸しながら青色の消えるまで供試液を滴下する。滴定の終末においては一回に一滴ずつ滴下して過量とならないようにし、滴定は沸騰し始めてから3分間以内に終わらせる。滴定予定量を定めるため予備試験を行い、本試験において滴下する供試液の量は二ml以内に止めるようにする。

滴定数より別記三乳糖定量表を用いて「供試液一〇〇ml中の無水乳糖量」を求め、これにフエーリング溶液の甲液の力価を乗じ補正を行つて試料一g当たりの乳糖量を求める。

同時に滴定数に相当する同表中の数値を求めて試料一g当たりに換算しこれをしよ糖定量の際乳糖が還元する亜酸化銅量に基づく「試料一g当たりの乳糖量が転化糖として定量せられる量」とする。

しよ糖の定量法

加糖練乳 及び 加糖脱脂練乳 は乳糖定量用の供試液五〇ml(試料一g相当量)に、 加糖粉乳 は、1・〇gから1・五gまでを採り五〇mlの温湯に溶解したものに転化用塩酸液(25%、比重1・一二五)2・五mlを加え六五度の温湯中に浸して20分間これを加温して転化し、直ちに水冷してフエノールフタレイン溶液二滴を加え、水酸化ナトリウム試薬を用いて中和し水を加えて二〇〇mlとする。供試液をビユーレツトに入れフエーリング溶液一〇ml(甲、乙各五ml)と水一〇mlを加えたものを乳糖定量の場合と同様に滴定する。

滴定数からこれに相当する転化糖量を別記4の転化糖定量表を用いて求め「試料一g当たりの転化糖の全量」を算出する。次に前記により測定した「試料一g当たりの乳糖量が転化糖として定量せられる量」を上の値より引いたものに0・95を乗じ、これにフエーリング溶液の甲液の力価を乗じて補正し、試料一g当たりのしよ糖量を算出する。

〇フエーリング溶液

甲液 結晶硫酸銅(CuSO45H2)34・六三九gを水に溶かして五〇〇mlとし、その力価を定めておく。

乙液 ロツシエル塩一七三g及び水酸化ナトリウム五〇gを水に溶かして五〇〇mlとする。

〇甲液の力価検定

甲液一〇mlを正確に採り水四〇mlを加え更に酢酸(三→一〇)四mlを加えて酸性としこれにヨウ化カリウム三gを加えて遊離するヨウ素を1%可溶性でん粉溶液を指示薬として0・一mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液を用いて滴定する。0・一mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の一mlは6・三五七mgの銅に相当する。この滴定数から甲液一〇ml中の銅の量を計算する。この銅の量を174・九mgで除した商を使用した甲液の力価とする。

この力価は一±0・〇〇五以内となるように調製する。

メチレンブルー溶液 試薬用特級メチレンブルー一gを水に溶かして一〇〇mlとする。

8 及び 乳製品 の細菌数の測定法

生乳 生山羊乳 及び 生水牛乳 の直接個体鏡検法による細菌数の測定法

検体の採取

滅菌かくはん器で容器内のを10分にかき混ぜた後、滅菌採取管で検体約二五mlから三〇mlまでの量を滅菌採取瓶に採り、四度以下の温度で保持又は運搬する。検体は採取後4時間以内に試験に供しなくてはならない。4時間を超えた場合には、その旨を成績書に付記しなければならない。

測定法

検体をその容器とともに二五回以上よく振り、 牛乳 細菌用ミクロピペットでその検体を適当に吸収し、白布をもってピペットの外壁に附着したを清しきし、次にピペット内の検体をその先端より白布を用いて吸引し、検体を正確に0・〇一mlとなし、その全部を載物硝子上に放出し塗まつ針を用いて一cm2の面積に一様に塗り約5分間かすかに加温、乾燥した後、別記の色素溶液に瞬間浸して染色し、直ちに余液を振り落し、乾燥するのを待って水洗し、再び乾燥して標本を作成する。

油浸レンズを装置した顕微鏡を用い、対物測微計をもって視野の直径を0・二〇六mmに調節し、前記の標本を鏡検し、一六以上の代表的視野の細菌数を個々に測定し、一視野に対する平均数を求める。これに310,000を乗じた数値の上位二けたを有効数字として略算したものを 生乳 生山羊乳 又は 生水牛乳 一ml中の細菌数とする。

色素溶液の調製法

フラスコ中にテトラクロールエタン四〇ml及び無水エタノール五四mlを入れ七〇度まで加温し、これにメチレンブルー1・〇〇gから1・一二gまでを混じ強く振つて色素を完全に溶かし、冷却するのを待つて、酢酸六mlを徐々に加えろ過した後密栓して貯える。

牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 加工乳 クリーム 調製液状乳 乳飲料 濃縮乳 脱脂濃縮乳 無糖練乳 無糖脱脂練乳 加糖練乳 加糖脱脂練乳 全粉乳 脱脂粉乳 、クリームパウダー、 ホエイパウダー たんぱく質濃縮ホエイパウダー バター ミルクパウダー、 加糖粉乳 及び 調製粉乳 の標準平板培養法による細菌数(生菌数)の測定法

検体の採取及び試料の調製法

牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、クリーム、調製液状乳及び乳飲料にあっては容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取瓶に採り、濃縮乳及び脱脂濃縮乳にあってはa 生乳 生山羊乳 及び 生水牛乳 の直接個体鏡検法による細菌数の測定法A検体の採取に定める方法により約二〇〇gを採取する。この場合、四度以下の温度で保持し運搬する。検体はその後4時間以内に試験に供しなくてはならない。4時間を超えた場合は、その旨を成績書に付記しなければならない。

次に、 濃縮乳 及び 脱脂濃縮乳 を除き、滅菌採取瓶に採取したものにあってはそのまま、容器包装のまま採取したものにあってはその全部を滅菌広口瓶に無菌的に移し、二五回以上よく振り滅菌 牛乳 用ピペットをもって滅菌希釈瓶を用いて一〇倍及び一〇〇倍の希釈液を、更に希釈をする場合には滅菌化学用ピペットをもって同様に希釈液をつくる。

無糖練乳 無糖脱脂練乳 加糖練乳 加糖脱脂練乳 全粉乳 脱脂粉乳 クリーム パウダー、 ホエイパウダー たんぱく質濃縮ホエイパウダー バター ミルクパウダー、 加糖粉乳 及び 調製粉乳 にあっては容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取瓶に採り、 濃縮乳 及び 脱脂濃縮乳 にあっては滅菌採取瓶のまま、二五回以上よく振り、滅菌スプーンで検体一〇gを共栓三角フラスコ(栓を除いて重量八五g以下で一〇〇mlの所にかく線を有するもの)に採り、滅菌生理食塩水を加え一〇〇mlとして一〇倍希釈液をつくり、以下 牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 加工乳 、クリーム、 調製液状乳 及び 乳飲料 と同様に希釈液をつくる。

測定法

牛乳 特別牛乳 殺菌山羊乳 成分調整牛乳 低脂肪牛乳 無脂肪牛乳 加工乳 クリーム 調製液状乳 乳飲料 濃縮乳 脱脂濃縮乳 加糖練乳 加糖脱脂練乳 全粉乳 脱脂粉乳 、クリームパウダー、 ホエイパウダー たんぱく質濃縮ホエイパウダー バター ミルクパウダー、 加糖粉乳 及び 調製粉乳 の各希釈液で一平板に、30個から300個までの集落が得られるような希釈液を選択し、同一希釈液に対し滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し滅菌ピペットでそれぞれの希釈液各一mlずつを正確に採り、これにあらかじめ加温溶解して四三度から四五度までの温度に保持した標準寒天培養基約一五mlを加え、静かに回転、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。

試料をペトリー皿に採ってから培養基を注加するまでに20分以上を経過してはならない。

培養基が凝固したならば、これを倒置して三二度から三五度までの温度で48時間(前後3時間の余裕を認める。)培養後発生した集落数を算定する。この場合、培養時間を経過した後、直ちに算定できない場合は、これを取り出して五度以下の冷蔵庫に保存すれば、24時間以内は算定に供し得る。

試料を加えないで希釈用液一mlと培養基とを混合したものを対照とし、ペトリー皿、希釈液及び培養基の無菌であったこと並びに操作が完全であったことを確かめなくてはならない。

ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さ1・五cmとする。

無糖練乳 及び 無糖脱脂練乳 は調製した一〇倍希釈液一〇mlを二mlずつ滅菌ペトリー皿五枚に採り、以下 牛乳 と同様に実施する。

細菌数算定は、次の要領による。

無糖練乳 及び 無糖脱脂練乳 を除いては一平板の集落数30個から300個までの場合及び拡散集落があってもその部分が平板の2分の一以下で他の集落がよく分散していて、算定に支障のないものを選び出し、集落計算器を用いて常に一定した光線の下で集落数を計測し、一平板の集落数又は二枚以上の平均集落数に希釈倍数を乗じた数字を記載する場合、高位から三けた目を四捨五入して二けたのみを記載しそれ以下は0を附する。

次の場合はこれを試験室内事故とする。

集落の発生のなかった場合( 無糖練乳 無糖脱脂練乳 及び摂氏一一五度で15分間以上加熱殺菌した 乳飲料 の場合を除く。

拡散集落の部分が平板の2分の1を超えた場合

汚染されたことが明らかなもの

その他不適当と思われるもの

〇培地

標準寒天培養基

ペプトン五g、酵母エキス2・五g、ブドウ糖一g及び寒天一五gを精製水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、高圧滅菌する(滅菌後のpHは7・0から7・二までとする。)。

9 及び 乳製品 の大腸菌群の測定法

本試験における大腸菌群とは、グラム陰性、無芽胞性のかん菌で乳糖を分解してガスを発生するすべての好気性及び通性嫌気性の細菌をいう。

検体の採取及び試料の調製法

(1) 及び 乳製品 の8乳及び乳製品の細菌数の測定法のb(標準平板培養法)のAに準ずる。

測定法

検体一ml及びその一〇倍希釈液、一〇〇倍希釈液の各一mlを二本ずつB・G・L・B・発酵管に接種し、三二度から三五度までの温度で48時間(前後3時間の余裕を認める。)培養してガス発生の有無を観察する。

ガス発生を認めないものは、大腸菌群陰性とし、ガス発生を認めた場合には、その発酵管を採り、一白金耳を遠藤培養基又はE・M・B・培養基にかく線培養して、独立した集落を発生せしめる。三二度から三五度までの温度で24時間(前後2時間の余裕を認める。)培養後遠藤培養基又はE・M・B・培養基から定型的大腸菌群集落又は2個以上の非定型的集落をちよう菌して、乳糖ブイヨン発酵管及び寒天斜面にそれぞれ移植する。

乳糖ブイヨン発酵管は三二度から三五度までの温度で48時間(前後3時間の余裕を認める。)、寒天斜面は三二度から三五度までの温度で24時間培養し、乳糖ブイヨン発酵管においてガス発生を確認した場合に、これと相対する寒天斜面培養について鏡検し、グラム陰性無芽胞かん菌を認めた場合を大腸菌群陽性とする。

〇培地

B・G・L・B・発酵管

ペプトン一〇g及び乳糖一〇gを蒸留水五〇〇mlに溶解し、これに新鮮な牛胆汁二〇〇ml(又は乾燥牛胆末二〇gを水二〇〇mlに溶解したものでpH7・0から7・五までのもの)を加えて約九七五mlとしpH7・4に修正し、これに0・1%のブリリアントグリーン水溶液13・三mlを加えて、全量を一、〇〇〇mlとし、綿ろ過し、ダーラム管を入れた試験管に約一〇mlずつ分注して後間けつ滅菌する(滅菌後のpHは7・1から7・四までとする。)。

遠藤培養基

3%の普通寒天(pH7・4から7・八までのもの)一、〇〇〇mlを加温溶解し、これにあらかじめ少量の水に溶した乳糖一五gを加えてよく混和する。さらにこれにフクシンのエタノール飽和溶液(エタノール一〇〇mlにフクシン約一一gを溶かしたもの)1・〇mlを加え冷却して約五〇度になつたとき、新たに製した10%の亜硫酸ナトリウム溶液を少量ずつ加える。フクシンの色が淡桃色になつたとき滴加を止める。

これを試験管又はフラスコに四〇mlから一〇〇mlまでを分注し、間けつ滅菌し、用に臨み溶かして平板とする。

E・M・B・培養基

ペプトン一〇gリン酸二カリウム(2HPO4)二g及び寒天二五gから三〇gまでを蒸液水一、〇〇〇mlに加え加熱溶解し、沸騰後蒸発水量を補正する(pHの修正不要。)。これに乳糖一〇g2%エオジン水溶液(エオジン黄)二〇ml及び0・5%メチレンブルー水溶液一三mlを加えてよく混和し、分注し、間けつ滅菌して用に臨み平板とする。

乳糖ブイヨン発酵管

普通ブイヨンに乳糖を0・5%の割合に加えて、ダーラム管を入れた試験管に約一〇mlずつ分注し、間けつ滅菌する(滅菌後のpHは6・4から7・〇までとする。)。

11号 別記1

0 全乳比重補正表

→牛乳温度

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

↓乳稠計度数

14

12.9

12.9

12.9

13.0

13.0

13.1

13.1

13.1

13.2

13.3

13.4

13.5

13.6

13.7

15

13.9

13.9

13.9

14.0

14.0

14.1

14.1

14.1

14.2

14.3

14.4

14.5

14.6

14.7

16

14.9

14.9

14.9

15.0

15.0

15.1

15.1

15.1

15.2

15.3

15.4

15.5

15.6

15.7

17

15.9

15.9

15.9

16.0

16.0

16.1

16.1

16.1

16.2

16.3

16.4

16.5

16.6

16.7

18

16.9

16.9

16.9

17.0

17.0

17.1

17.1

17.1

17.2

17.3

17.4

17.5

17.6

17.7

19

17.8

17.8

17.8

17.9

17.9

18.0

18.1

18.1

18.2

18.3

18.4

18.5

18.6

18.7

20

18.7

18.7

18.7

18.8

18.8

18.9

19.0

19.0

19.1

19.2

19.3

19.4

19.5

19.6

21

19.6

19.6

19.7

19.7

19.7

19.8

19.9

20.0

20.1

20.2

20.3

20.4

20.5

20.6

22

20.6

20.6

20.7

20.7

20.7

20.8

20.9

21.0

21.1

21.2

21.3

21.4

21.5

21.6

23

21.5

21.5

21.6

21.7

21.7

21.8

21.9

22.0

22.1

22.2

22.3

22.4

22.5

22.6

24

22.4

22.4

22.5

22.6

22.7

22.8

22.9

23.0

23.1

23.2

23.3

23.4

23.5

23.6

25

23.3

23.3

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24.0

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24.3

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24.6

26

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27.0

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28.6

30

27.9

28.0

28.1

28.2

28.3

28.4

28.5

28.6

28.7

28.8

29.0

29.2

29.4

29.6

31

28.8

28.9

29.0

29.1

29.2

29.3

29.5

29.6

29.7

29.8

30.0

30.2

30.4

30.6

32

29.7

29.8

29.9

30.0

30.1

30.3

30.4

30.5

30.6

30.8

31.0

31.2

31.4

31.6

33

30.6

30.7

30.8

30.9

31.0

31.2

31.3

31.4

31.6

31.8

32.0

32.2

32.4

32.6

34

31.5

31.6

31.7

31.8

31.9

32.1

32.2

32.3

32.5

32.7

32.9

33.1

33.3

33.5

35

32.4

32.5

32.6

32.7

32.8

33.0

33.1

33.2

33.4

33.6

33.8

34.0

34.2

34.4

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

13.8

14.0

14.1

14.2

14.4

14.6

14.8

15.0

15.2

15.4

15.6

15.8

16.0

16.2

16.4

16.6

16.8

14.8

15.0

15.1

15.2

15.4

15.6

15.8

16.0

16.2

16.4

16.6

16.8

17.0

17.2

17.4

17.6

17.8

15.8

16.0

16.1

16.3

16.5

16.7

16.9

17.1

17.3

17.5

17.7

17.9

18.1

18.3

18.5

18.7

18.9

16.8

17.0

17.1

17.3

17.5

17.7

17.9

18.1

18.3

18.5

18.7

18.9

19.1

19.3

19.5

19.7

20.0

17.8

18.0

18.1

18.3

18.5

18.7

18.9

19.1

19.3

19.5

19.7

19.9

20.1

20.3

20.5

20.7

21.0

18.8

19.0

19.1

19.3

19.5

19.7

19.9

20.1

20.3

20.5

20.7

20.9

21.1

21.3

21.5

21.7

22.0

19.8

20.0

20.1

20.3

20.5

20.7

20.9

21.1

21.3

21.5

21.7

21.9

22.1

22.3

22.5

22.7

23.0

20.8

21.0

21.2

21.4

21.6

21.8

22.0

22.2

22.4

22.6

22.8

23.1

23.2

23.4

23.6

23.8

24.1

21.8

22.0

22.2

22.4

22.6

22.8

23.0

23.2

23.4

23.6

23.8

24.1

24.3

24.5

24.7

24.9

25.2

22.8

23.0

23.2

23.4

23.6

23.8

24.0

24.2

24.4

24.6

24.8

25.1

25.3

25.5

25.7

26.0

26.2

23.8

24.0

24.2

24.4

24.6

24.8

25.0

25.2

25.4

25.6

25.8

26.1

26.3

26.5

26.7

27.0

27.3

24.8

25.0

25.2

25.4

25.6

25.8

26.0

26.2

26.4

26.6

26.8

27.1

27.3

27.5

27.7

28.0

28.3

25.8

26.0

26.2

26.4

26.6

26.9

27.1

27.3

27.5

27.7

27.9

28.2

28.4

28.6

28.9

29.2

29.5

26.8

27.0

27.2

27.4

27.6

27.9

28.2

28.4

28.6

28.8

29.0

29.3

29.5

29.7

30.0

30.3

30.6

27.8

28.0

28.2

28.4

28.6

28.9

29.2

29.4

29.6

29.9

30.1

30.4

30.6

30.8

31.1

31.4

31.7

28.8

29.0

29.2

29.4

29.6

29.9

30.2

30.4

30.6

30.9

31.2

31.5

31.7

31.9

32.2

32.5

32.8

29.8

30.0

30.2

30.4

30.6

30.9

31.2

31.4

31.6

31.9

32.2

32.5

32.7

33.0

33.3

33.6

33.9

30.8

31.0

31.2

31.4

31.7

32.0

32.3

32.5

32.7

33.0

33.3

33.6

33.8

34.1

34.4

34.7

35.1

31.8

32.0

32.2

32.4

32.7

33.0

33.3

33.6

33.8

34.1

34.4

34.7

34.9

35.2

35.5

35.8

36.2

32.8

33.0

33.2

33.4

33.7

34.0

34.3

34.6

34.9

35.2

35.5

35.8

36.0

36.3

36.6

36.9

37.3

33.8

34.0

34.2

34.4

34.7

35.0

35.3

35.6

35.9

36.2

36.5

36.8

37.1

37.4

37.7

38.0

38.4

34.7

35.0

35.2

35.4

35.7

36.0

36.3

36.6

36.9

37.2

37.5

37.8

38.1

38.4

38.7

39.1

39.5

1号 別記2

0 低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳比重補正表

→低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳温度

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

↓乳稠計度数

18

17.2

17.2

17.2

17.2

17.2

17.3

17.3

17.3

17.3

17.4

17.5

17.6

17.7

17.8

19

18.2

18.2

18.2

18.2

18.2

18.3

18.3

18.3

18.3

18.4

18.5

18.6

18.7

18.8

20

19.2

19.2

19.2

19.2

19.2

19.3

19.3

19.3

19.3

19.4

19.5

19.6

19.7

19.8

21

20.2

20.2

20.2

20.2

20.2

20.3

20.3

20.3

20.3

20.4

20.5

20.6

20.7

20.8

22

21.1

21.1

21.1

21.1

21.2

21.3

21.3

21.3

21.3

21.4

21.5

21.6

21.7

21.8

23

22.0

22.0

22.0

22.0

22.1

22.2

22.3

22.3

22.3

22.4

22.5

22.6

22.7

22.8

24

22.9

22.9

22.9

22.9

23.0

23.1

23.2

23.2

23.2

23.3

23.4

23.5

23.6

23.7

25

23.8

23.8

23.8

23.8

23.9

24.0

24.1

24.1

24.1

24.2

24.3

24.4

24.5

24.6

26

24.8

24.8

24.8

24.8

24.9

25.0

25.1

25.1

25.1

25.2

25.3

25.4

25.5

25.6

27

25.8

25.8

25.8

25.8

25.9

26.0

26.1

26.1

26.1

26.2

26.3

26.4

26.5

26.6

28

26.8

26.8

26.8

26.8

26.9

27.0

27.1

27.1

27.1

27.2

27.3

27.4

27.5

27.6

29

27.8

27.8

27.8

27.8

27.9

28.0

28.1

28.1

28.1

28.2

28.3

28.4

28.5

28.6

30

28.7

28.7

28.7

28.7

28.8

28.9

29.0

29.0

29.1

29.2

29.3

29.4

29.5

29.6

31

29.7

29.7

29.7

29.7

29.8

29.9

30.0

30.0

30.1

30.2

30.3

30.4

30.5

30.6

32

30.7

30.7

30.7

30.7

30.8

30.9

31.0

31.0

31.1

31.2

31.3

31.4

31.5

31.6

33

31.7

31.7

31.7

31.7

31.8

31.9

32.0

32.0

32.1

32.2

32.3

32.4

32.5

32.6

34

32.6

32.6

32.6

32.7

32.8

32.9

32.9

33.0

33.1

33.2

33.3

33.4

33.5

33.6

35

33.5

33.5

33.5

33.6

33.7

33.8

33.8

33.9

34.0

34.1

34.2

34.3

34.4

34.6

36

34.4

34.5

34.5

34.6

34.7

34.8

34.8

34.9

35.0

35.1

35.2

35.3

35.4

35.6

37

35.3

35.4

35.5

35.6

35.7

35.8

35.8

35.9

36.0

36.1

36.2

36.3

36.4

36.6

38

36.2

36.3

36.4

36.5

36.6

36.7

36.8

36.9

37.0

37.1

37.2

37.3

37.4

37.6

39

37.1

37.2

37.3

37.4

37.5

37.6

37.7

37.8

37.9

38.0

38.2

38.3

38.4

38.6

40

38.0

38.1

38.2

38.3

38.4

38.5

38.6

38.7

38.8

38.9

39.1

39.2

39.4

39.6

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

17.9

18.0

18.1

18.2

18.4

18.6

18.8

18.9

19.1

19.3

19.5

19.7

19.9

20.1

20.3

20.5

20.7

18.9

19.0

19.1

19.2

19.4

19.6

19.8

19.9

20.1

20.3

20.5

20.7

20.9

21.1

21.3

21.5

21.7

19.9

20.0

20.1

20.2

20.4

20.6

20.8

20.9

21.1

21.3

21.5

21.7

21.9

22.1

22.3

22.5

22.7

20.9

21.0

21.1

21.2

21.4

21.6

21.8

21.9

22.1

22.3

22.5

22.7

22.9

23.1

23.3

23.5

23.7

21.9

22.0

22.1

22.2

22.4

22.6

22.8

22.9

23.1

23.3

23.5

23.7

23.9

24.1

24.3

24.5

24.7

22.9

23.0

23.1

23.2

23.4

23.6

23.8

23.9

24.1

24.3

24.5

24.7

24.9

25.1

25.3

25.5

25.7

23.9

24.0

24.1

24.2

24.4

24.6

24.8

24.9

25.1

25.3

25.5

25.7

25.9

26.1

26.3

26.5

26.7

24.8

25.0

25.1

25.2

25.4

25.6

25.8

25.9

26.1

26.3

26.5

26.7

26.9

27.1

27.3

27.5

27.7

25.8

26.0

26.1

26.3

26.5

26.7

26.9

27.0

27.2

27.4

27.6

27.8

28.0

28.2

28.4

28.6

28.8

26.8

27.0

27.1

27.3

27.5

27.7

27.9

28.1

28.3

28.5

28.7

28.9

29.1

29.3

29.5

29.7

29.9

27.8

28.0

28.1

28.3

28.5

28.7

28.9

29.1

29.3

29.5

29.7

29.9

30.1

30.3

30.5

30.7

31.0

28.8

29.0

29.1

29.3

29.5

29.7

29.9

30.1

30.3

30.5

30.7

30.9

31.1

31.3

31.5

31.7

32.0

29.8

30.0

30.1

30.3

30.5

30.7

30.9

31.1

31.3

31.5

31.7

31.9

32.1

32.3

32.5

32.7

33.0

30.8

31.0

31.2

31.4

31.6

31.8

32.0

32.2

32.4

32.6

32.8

33.0

33.2

33.4

33.6

33.9

34.1

31.8

32.0

32.2

32.4

32.6

32.8

33.0

33.2

33.4

33.6

33.9

34.1

34.3

34.5

34.7

35.0

35.2

32.8

33.0

33.2

33.4

33.6

33.8

34.0

34.2

34.4

34.6

34.9

35.2

35.4

35.6

35.8

36.1

36.3

33.8

34.0

34.2

34.4

34.6

34.8

35.0

35.2

35.4

35.6

35.9

36.2

36.4

36.7

36.9

37.2

37.4

34.8

35.0

35.2

35.4

35.6

35.8

36.0

36.2

36.4

36.6

36.9

37.2

37.4

37.7

38.0

38.3

38.5

35.8

36.0

36.2

36.4

36.6

36.9

37.1

37.3

37.5

37.7

38.0

38.3

38.5

38.8

39.1

39.4

39.7

36.8

37.0

37.2

37.4

37.6

37.9

38.2

38.4

38.6

38.8

39.1

39.4

39.6

39.9

40.2

40.5

40.8

37.8

38.0

38.2

38.4

38.6

38.9

39.2

39.4

39.7

39.7

40.2

40.5

40.7

41.0

41.3

41.6

41.9

38.8

39.0

39.2

39.4

39.6

39.9

40.2

40.4

40.7

41.0

41.3

41.6

41.8

42.1

42.4

42.7

43.0

39.8

40.0

40.2

40.4

40.6

40.9

41.2

41.4

41.7

42.0

42.3

42.6

42.9

43.2

43.5

43.8

44.1

1号 別記3

0 乳糖定量表

供試液の所要量ml

無水乳糖,供試液100mlに対するmg

左の乳糖量が転化後転化糖として定量される量mg

27.7

232.6

187.4

31.4

205.2

165.7

27.8

231.7

186.7

31.5

204.6

165.2

27.9

230.9

186.1

31.6

203.9

164.7

28.0

230.0

185.3

31.7

203.3

164.1

28.1

229.2

184.7

31.8

202.6

163.6

28.2

228.4

184.1

31.9

202.0

163.1

28.3

227.7

183.5

32.0

201.3

162.6

28.4

226.9

182.9

32.1

200.7

162.1

28.5

226.1

182.3

32.2

200.1

161.6

28.6

225.3

181.5

32.3

199.5

161.2

25.0

258.0

207.3

28.7

224.5

180.9

32.4

198.9

160.7

25.1

257.0

206.5

28.8

223.8

180.3

32.5

198.3

160.1

25.2

256.0

205.7

28.9

223.0

179.7

32.6

197.7

159.6

25.3

255.0

205.0

29.0

222.2

179.1

32.7

197.1

159.1

25.4

254.0

204.2

29.1

221.5

178.4

32.8

196.5

158.7

25.5

253.0

203.3

29.2

220.7

177.8

32.9

195.9

158.2

25.6

252.0

202.5

29.3

220.0

177.3

33.0

195.3

157.7

25.7

251.0

201.7

29.4

219.2

176.7

33.1

194.7

157.3

25.8

250.0

201.0

29.5

218.4

176.1

33.2

194.2

156.8

25.9

249.0

200.1

29.6

217.7

175.5

33.3

193.6

156.3

26.0

248.0

199.3

29.7

216.9

174.8

33.4

193.1

155.8

26.1

247.1

198.6

29.8

216.2

174.3

33.5

192.5

155.3

26.2

246.1

197.9

29.9

215.4

173.7

33.6

191.9

154.9

26.3

245.2

197.2

30.0

214.7

173.1

33.7

191.4

154.4

26.4

244.2

196.4

30.1

214.0

172.6

33.8

190.8

154.0

26.5

243.3

195.7

30.2

213.3

172.1

33.9

190.3

153.5

26.6

242.3

194.9

30.3

212.6

171.5

34.0

189.7

153.0

26.7

241.4

194.2

30.4

211.9

170.9

34.1

189.2

152.6

26.8

240.4

193.5

30.5

211.2

170.4

34.2

188.6

152.2

26.9

239.5

192.7

30.6

210.5

169.9

34.3

188.1

151.8

27.0

238.5

192.0

30.7

209.8

169.4

34.4

187.5

151.4

27.1

237.7

191.4

30.8

209.2

168.8

34.5

187.0

151.0

27.2

236.8

190.7

30.9

208.4

168.3

34.6

186.5

150.6

27.3

236.0

190.1

31.0

207.8

167.7

34.7

185.9

150.3

27.4

235.1

189.3

31.1

207.2

167.2

34.8

185.4

149.9

27.5

234.3

188.8

31.2

206.5

166.7

34.9

184.8

149.4

27.6

233.4

188.0

31.3

205.9

166.2

35.0

184.3

149.0

1号 別記4

0 転化糖定量表

供試液の所要量ml

転化糖,供試糖100mlに対するmg

19.1

265.7

23.0

222.2

19.2

264.5

23.1

221.3

19.3

263.2

23.2

220.4

19.4

262.0

23.3

219.5

19.5

260.7

23.4

218.6

19.6

259.5

23.5

217.8

19.7

258.2

23.6

216.9

19.8

257.0

23.7

216.0

16.0

316.6

19.9

255.7

23.8

215.1

16.1

314.7

20.0

254.5

23.9

214.2

16.2

312.7

20.1

253.3

24.0

213.3

16.3

310.8

20.2

252.2

24.1

212.4

16.4

308.9

20.3

251.0

24.2

211.6

16.5

307.0

20.4

249.9

24.3

210.7

16.6

305.2

20.5

248.7

24.4

209.9

16.7

303.4

20.6

247.5

24.5

209.0

16.8

301.5

20.7

246.5

24.6

208.2

16.9

299.8

20.8

245.2

24.7

207.3

17.0

298.0

20.9

244.1

24.8

206.4

17.1

296.4

21.0

242.9

24.9

205.6

17.2

294.8

21.1

241.8

25.0

204.8

17.3

293.2

21.2

240.7

17.4

291.6

21.3

239.6

17.5

290.0

21.4

238.5

17.6

288.4

21.5

237.4

17.7

286.8

21.6

236.2

17.8

285.2

21.7

235.1

17.9

283.6

21.8

234.0

18.0

282.0

21.9

232.9

18.1

280.5

22.0

231.8

18.2

279.0

22.1

230.8

18.3

277.5

22.2

229.9

18.4

276.0

22.3

228.9

18.5

274.5

22.4

228.0

18.6

273.0

22.5

227.0

18.7

271.5

22.6

226.0

18.8

270.0

22.7

225.1

18.9

268.5

22.8

224.1

19.0

267.0

22.9

223.2

1号 アイスクリーム類

1 検体の採取及び試料の調製法

検体は、製品が成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器具を用いて無菌的に滅菌採取びんに採り、なるべくその温度を保つて保持し、又は運搬し、採取後4時間以内に試験に供しなくてはならない。

試料は、検体を四〇度以下でなるべく短時間で全部融解させ、その一〇gを共せんびんに採つたものに、細菌数(生菌数)の測定に関しては滅菌生理食塩水九〇mlを加えて一〇倍希釈したものを一平板に30個から300個までの集落が得られるように滅菌生理食塩水で段階希釈したもの、大腸菌群の測定に関しては滅菌生理食塩水九〇mlを加えて一〇倍希釈したものとする。

2 細菌数(生菌数)の測定法

各試料について滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し、滅菌ピペツトを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料一mlずつを正確に採り、これらにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度に保持した標準寒天培養基約一五mlを加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから20分間以内に完了させなければならない。培養基が凝固したならば、倒置して三二度から三五度までの温度で48時間(前後3時間の余裕を認める。)培養する。この場合、検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水一mlに試料を加えた培養基と同一同量の培養基を混合し、静かに回転し、以下試料の場合と同様に操作して培養したものを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確めなければならない。

ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さは1・五cmとする。

細菌数の算定は、次の要領による。

一平板の集落数30個から300個までのもの(一平板の集落数が30個から300個までのものがないときは拡散集落の部分が平板の2分の一以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同一な試料ごとに各平板の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であつた平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を細菌数とする。

ただし、次の場合はこれを試験室内事故とする。

集落の発生のなかつた場合

拡散集落の部分が平板の2分の1をこえた場合

汚染されたことが明らかなもの

その他不適当と思われるもの

〇培地

標準寒天培養基

ペプトン五g、酵母エキス2・五g、ブドウ糖一g及び寒天一五gを精製水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、高圧滅菌する(滅菌後のpHは7・0から7・二までとする。)。

3 大腸菌群の測定法

滅菌ペトリー皿二枚を用意し、それぞれに滅菌ピペツトを用いて試料一mlを正確に採る。これにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度を保持させたデソキシコーレイト寒天培養基を一〇mlから一五mlまでの量加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。培養基が凝固した後に、その表面に更に同培養基を三mlから四mlまでの量加えて冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから20分間以内に完了させなければならない。

培養基が凝固したならば、倒置して三二度から三五度までの温度で20時間(前後2時間の余裕を認める。)培養して集落の有無を観察する。暗赤色の集落を認めたものは推定試験陽性とし、該当しないものは推定試験陰性とする。

推定試験が陽性の場合は、当該集落の代表的なものをE・M・B・培養基に塗抹とまつし、三二度から三五度までの温度で24時間(前後2時間の余裕を認める。)培養した後、大腸菌群の定型的集落(定型的集落がない場合は、定型的集落に類似した集落2個以上)をちよう菌して、乳糖ブイヨン発酵管及び寒天斜面にそれぞれ(定型的集落に類似した集落をちよう菌した場合は各集落からちよう菌したもの別にそれぞれ)移植する。

乳糖ブイヨン発酵管は三二度から三五度までの温度で48時間(前後3時間の余裕を認める。)、寒天斜面は三二度から三五度までの温度で24時間培養し、乳糖ブイヨン発酵管においてガス発生を確認した場合に、これと相対する寒天斜面培養について鏡検し、グラム陰性無芽胞かん菌を認めた場合を大腸菌群陽性とする。

ペトリー皿は直径九cmから一〇cmまで、深さ1・五cmとする。

〇培地

デソキシコーレイト寒天培養基

ペプトン一〇g、寒天一五gから二五gまでの量、乳糖一〇g、食塩五g、クエン酸鉄アンモン二g及びリン酸一カリウム二gを水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、これをろ過したろ液をPH7・3から7・五までに修正し、これにデソキシコール酸ソーダ一g及びニユートラル・レツド0・〇三三gを加えて更にPH7・3から7・五までに修正する。

E・M・B・培養基

(1) 及び 乳製品 の9乳及び乳製品の大腸菌群の測定法のb測定法の培地のCE・M・B・培養基に掲げるものとする。

乳糖ブイヨン発酵管

(1) 及び 乳製品 の9乳及び乳製品の大腸菌群の測定法のb測定法の培地のD乳糖ブイヨン発酵管に掲げるものとする。

4 乳脂肪分の定量法

試料四gを小型ビーカーに採り、水三mlを加えてよく混ぜ合わせレーリツヒ管に移す。

ビーカーは、水三mlでよく洗い、その洗液はレーリツヒ管に加え、振り混ぜる。次にアンモニア水(25%から30%で無色透明なもの)二mlを加え、静かに混合し、次にレーリツヒ管を六〇度の水浴中につけ、時々振り混ぜながら20分間加温する。以下(1) 及び 乳製品 の3乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法のb 濃縮乳 無糖練乳 加糖練乳 全粉乳 クリーム パウダー、 加糖粉乳 及びクリームの乳脂肪分の定量法の項に定める全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳及びクリームの方法と同様の方法により行うものとする。

5 乳固形分の定量法

4に定める方法により求めた乳脂肪量と(3) 発酵乳 及び 乳酸菌飲料 の1無脂乳固形分の定量法に定める方法と同様の方法により求めた無脂乳固形分との和を乳固形分とする。

2号 発酵乳 及び 乳酸菌飲料

1 無脂乳固形分の定量法

検体(凍結状のものにあつては、四〇度以下の温度でなるべく短時間に全部融解させたもの)約五〇gを精密に量り、フエノールフタレイン溶液数滴を加え、これをかき混ぜながら10%水酸化ナトリウム溶液を徐々に加えて微アルカリ性とし、メスフラスコに採り、水を加えて一〇〇mlとし、その五mlを正確に一五〇mlのケルダール分解フラスコに採る。これに硫酸カリ九g及び硫酸銅一gの混合粉末0・二gを加え、更にフラスコの内壁を伝わらせて硫酸一〇mlを加える。次に、このフラスコを徐々に加熱し、亜硫酸ガスの白煙が生じたとき少し加熱を強め、泡末の大部分が消失した後強熱し、中の液が透明な淡青色を呈し、かつ、フラスコの内壁に炭化物を認めなくなつたとき加熱を止め、放冷後注意しながら水三〇mlを加え、再び冷却した後フラスコを蒸留装置に連結する。この場合、二〇〇mlの吸収フラスコ中には0・〇五mol/l硫酸三〇ml及びメチルレツド溶液数滴を入れ、冷却器の下端が液中につかるようにする。次に、ケルダール蒸留装置の漏斗から30%水酸化ナトリウム溶液四〇mlを入れ、水一〇mlで洗い込み、ピンチコツクを閉じ、直ちに蒸留をはじめる。留出液が八〇mlから一〇〇mlまでの量に達したとき冷却器の下端を液面から離し、更に留出液数mlを採る。蒸留終了後、冷却器の液に浸つた部分を少量の水で洗い、その洗液を吸収フラスコ中の液に合し、これを0・一mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定する。

無脂乳固形分は、次式によつて計算する。

0.0014×(A-B)/試料の採取量()×6.38×2.82×100(

0・〇五mol/l硫酸三〇mlを中和するのに要する0・一mol/l水酸化ナトリウム溶液の所要量(ml

滴定に要した0・一mol/l水酸化ナトリウム溶液の所要量(ml

〇標示薬

メチルレツド溶液 メチルレツド一gをエタノール五〇mlに溶かし、これに水を加えて一〇〇mlとし、必要があればろ過する。

2 検体の採取及び試料の調製法

検体は、製品が成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を滅菌採取器を用いて無菌的に滅菌採取びんに採り、四度以下の温度で保持し、又は運搬し採取後4時間以内に試験に供する。試料は、糊状の検体にあつては、滅菌ピペツト様ガラス管でよくかき混ぜた後に一〇gを、液状の検体にあつては、よく振つた後一〇mlを、凍結状の検体にあつては、四〇度以下の温度でなるべく短時間に全部融解させた後に一〇gを共せんびんに採り、滅菌生理食塩水を加えて一〇〇mlとし、一〇倍希釈液を作る。これを更に一平板に30個から300個までの集落が得られるように滅菌生理食塩水で段階希釈する。

3 乳酸菌数の測定法

試料については滅菌ペトリー皿二枚以上を用意し、滅菌ピペツトを用いて対応する滅菌ペトリー皿に当該試料一mlずつを正確に採り、これにあらかじめ加温して溶かし四三度から四五度までの温度に保持したB・C・P・加プレートカウント寒天培地約一五mlを加え、静かに回転し、前後左右に傾斜して混合し、冷却凝固させる。この操作は試料をペトリー皿に採つてから20分間以内に完了させなければならない。培養基が凝固したならば、倒置して三五度から三七度まで(製造時の発酵温度が二五度前後の製品にあつては二四度から二六度まで)の温度で72時間(前後3時間の余裕を認める。)培養する。この場合、検体の希釈に用いた滅菌生理食塩水一mlに試料を加えた培養基と同一同量の培養基を混合し、静かに回転し、以下試料の場合と同様に操作して培養したものを対照とし、ペトリー皿、生理食塩水及び培養基が無菌であつたこと並びに操作が完全であつたことを確かめなければならない。

ペトリー皿は、直径九cmから一〇cmまで、深さは1・五cmとする。

培養した後、発生した集落のうち、黄変しているものが乳酸菌の集落である。

乳酸菌数の算定は、次の要領による。

一平板の乳酸菌の集落数30個から300個までのもの(一平板の乳酸菌の集落数が30個から300個までのものがないときは、拡散集落の部分が平板の2分の一以下で他の集落がよく分散していて算定に支障のないもの)の乳酸菌の集落数を集落計算器を用いて常に一定した光線の下で計測し、希釈倍率が同1の試料ごとに各平板の乳酸菌の集落数を平均した値に当該試料に係る希釈倍率を乗じて得た数値を加算し、有効であつた平板の希釈倍率別による種類の数で除して得た値を乳酸菌数とする。

ただし、次の場合は、これを試験室内事故とする。

拡散集落の部分が平板の2分の1をこえた場合

汚染されたことが明らかなもの

その他不適当と思われるもの

〇培地

B・C・P・加プレートカウント寒天培養基

酵母エキス2・五g、ペプトン五g、ブドウ糖一g、ツイーン80一g、L―システイン0・一g及び粉末寒天一五gを水一、〇〇〇mlに合して加熱して溶かし、PHを6・8から7・〇までに修正し、これにB・C・P・を0・4から0・6%の割合に加えて高圧滅菌する。

4 大腸菌群の測定法

2検体の採取及び試料の調製法に規定する一〇倍希釈液について、(2 アイスクリーム類 の3大腸菌群の測定法に規定する方法により行うものとする。

3号 バター 及びバターオイル

1 水分の定量法

試料約二gをひよう量管に正確に採り、(1) 及び 乳製品 の1乳及び乳製品の無脂乳固形分の定量法の項に定める方法と同様の方法により乾燥物質量を求め、乾燥減量を試料の採取量で除した数に100を乗じ、水分のパーセント量とする。

2 乳脂肪分の定量法

水分を定量したひよう量管に石油エーテル一五mlを加え、ガラス棒ですりつぶしながらよく混ぜて10分溶かし、これをるつぼ型すり合わせガラスろ過器に移し、更に少量の石油エーテルを用いてひよう量管の内壁をよく洗い、これをろ過器に流し込む。ろ過器は一〇〇mlの石油エーテルを用いて数回に分けて洗浄して脂肪を溶かし出す。次にろ過器を沸騰している蒸気乾燥器の中で恒量となるまで乾燥し、残留物質量を求める。

1により求めた乾燥物質量と残留物質量との差を試料の採取量で除した数に100を乗じ、乳脂肪分のパーセント量とする。

3 大腸菌群の測定法

検体の採取及び試料の調製法

検体は、容器包装のまま採取するか、又はその成分規格に適合するかしないかを判断することのできる数量を無菌的に滅菌採取びんに採取し、四度以下の温度で保持し、又は運搬し、採取後4時間以内に試験に供しなくてはならない。

検体は、四五度をこえない温度の恒温そうで温め、15分間以内に滅菌器具を用いてよくこね、滅菌スプーン又は滅菌駒込ピペツトで無菌的にその一〇gを共せん三角フラスコ(せんを除いて重量八五g以下で一〇〇mlの所にかく線を有するもの)に採り、四〇度の滅菌生理食塩水を加えて一〇〇mlとし、一〇倍希釈したものを試料液とする。

大腸菌群の測定法

(2) アイスクリーム類 の3大腸菌群の測定法に規定する方法とする。

4号 プロセスチーズ 及び 濃縮ホエイ

1 乳固形分の定量法

次の方法により求めた乳脂肪量と乳蛋白量との和を乳固形分とする。

なお、濃縮ホエイにあつては、更に(1) 及び 乳製品 の7乳製品の糖分の定量法のa乳糖の定量法により求めた乳糖量を加え乳固形分とする。

乳脂肪分の定量法

試料一gを小型の背の高いビーカーに採り、蒸留水九ml及び希アンモニア水一mlを加え、ガラス棒で練つて均1の乳濁液とし、少し温めてやわらかくする。塩酸で中和し、更に塩酸一〇mlを加える。精製白砂を少量加え、時計皿でおおい、静かに約5分間煮沸する。冷却して内容物をリヨーリツヒ管に移し、ビーカーはエタノール一〇ml及びエチルエーテル二五mlで洗い、その洗液をリヨーリツヒ管に加えて、よく振り混ぜ、以下(1) 及び 乳製品 の3乳及び乳製品の乳脂肪分の定量法のb 濃縮乳 無糖練乳 加糖練乳 全粉乳 クリーム パウダー、 加糖粉乳 及びクリームの乳脂肪分の定量法の項に定める濃縮乳、無糖練乳及び加糖練乳の方法と同様の方法により行うものとする。

乳蛋白量の定量法

試料0・二~1・〇gを正確に量り、ケルダール分解フラスコ(一〇〇~一五〇mlのもの)に採る。これに分解促進剤(硫酸カリウム9分と硫酸銅1分とを別々に磨砕した後混和したもの)を0・五g加え、次いで分解フラスコの内壁を伝わらせて硫酸一〇mlを静かに加えて混和する。分解台上で徐々に加熱し、時々注意して緩やかに混和する。亜硫酸ガスの白煙が生じはじめたら火力を強め、泡末の大部分が消失したら強熱して内容液が淡青緑色で透明になるまで分解を続ける。透明になつたら冷却して分解びんのくびの部分を少量の蒸留水で洗い、更に30分間加熱を続ける。分解が終つたら冷却し、蒸留水約二〇mlを加えて放冷した後、漏斗を用いて分解液を一〇〇mlメスフラスコに洗い込み、蒸留水で標線まで満たして、これを試料液とする。

ケルダール蒸留装置の受器(一〇〇~一五〇mlの三角フラスコ)に、0・〇一mol/l硫酸一〇mlを正確に採り入れ、メチレンブルー・メチルレツド混合指示薬一~二滴を加え、冷却器先端のガラス管が、受器の底部に達し、液内に没するように固定し、廃液排出口及び試料注入口を開き、冷却水を還流させ、試料注入口の漏斗から試料液一〇mlを正確に二重蒸留管内に注入する。更に少量の蒸留水を用いて漏斗を洗い、次に、30%水酸化ナトリウム一〇mlを試料注入口漏斗から加え、再び少量の蒸留水で漏斗を洗い、直ちに試料注入口を閉じ、蒸気発生装置の加熱を強め、廃液排出口からはげしく蒸気が出た後、廃液排出口を閉じ、二重蒸留管内で蒸留を始める。初留の先端が受器に達してから四~5分間蒸留を続けた後、受器を下げ、冷却器先端のガラス管を液面からはずし、更に2分間蒸留を行う。そのガラス管先端を蒸留水で洗い、受器を装置からはずす。

直ちに、0・〇二mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定する。なお、盲検として、試料以外の試薬を同量用いて、全く同様の操作を行い、同様に滴定する。

乳蛋白量は次式によつて計算する。

乳蛋白量()=0.28×F(X-Y)×(100/10)×(1/S)×6.38×100

0・〇二mol/l水酸化ナトリウム溶液のフアクター

盲検の滴定量(ml

試料の滴定量(ml

試料の採取量(mg

2 大腸菌群の測定法

本品の大腸菌群の測定法は、(4) バター 及びバターオイルの3大腸菌群の測定法に規定する方法とする。

5号 常温保存可能品及び充塡後殺菌製品

1 発育し得る微生物の試験法

恒温試験

検体を容器包装のまま採取し、35・〇度±1・〇度で14日間保持する。この間において容器包装の膨張の有無又は内容物の漏えいの有無を観察する。この場合、容器包装の膨張の有無は約二〇度に冷却して観察するものとし、容器包装の膨張又は内容物の漏えいを認めたものは、発育し得る微生物が陽性であるとみなす。

恒温試験で陰性の結果を得た検体については、細菌試験を行う。

細菌試験

試料の調製

恒温試験の結果陰性であった検体について、その開封部の表面をアルコール綿でよく拭き、滅菌した器具を用いて開封し、その内容物(内容物の全部又は一部が固形状のものである場合は、滅菌ハサミ等を用いて細切したもの)の全部を無菌的に混合した後、その二五gを無菌的に採り、滅菌リン酸緩衝希釈水二二五mlを加えて細砕する。その一mlを滅菌ピペットを用いて滅菌試験管に採り、滅菌リン酸緩衝希釈水九mlを加えてよく混和し、これを試料とする。

試験法

試料を一mlずつ五本のチオグリコール酸塩培養基に接種し、35・〇度±1・〇度で48時間(前後3時間の余裕を認める。)培養する。この場合、培養基のいずれかに菌の増殖を認めたものは陽性とする。

チオグリコール酸塩培養基 L―シスチン0・五g、ブドウ糖五g、酵母エキス五g、ペプトン一五g、チオグリコール酸塩0・五g、食塩2・五g、レサズリン0・〇〇一g及び粉末寒天0・八gを精製水一、〇〇〇mlに加えて加温溶解し、これをpH7・〇~7・2に修正し、試験管に一〇mlずつ分注した後、一二一度で15分間滅菌する。

《別表など》 ここまで 本則 >   附則 >  

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