別表第1 (第9条、第40条関係)
0 検査の方法
区分 |
方法 |
要領 |
判定 |
ヨーネ病 |
1 予備的抗体検出法又は予備的遺伝子検出法(以下「スクリーニング法」という。)による検査 牛についての検査の場合に実施することができる。ただし、検査の反応が陽性である場合には、2又は5の検査を行うものとする。 2 リアルタイムPCR法による検査 ヨーネ菌DNAを検出するヨーネ病診断用リアルタイムPCRキットを用いて実施する。 3 ヨーニン検査 注射に用いるヨーニンは、ヨーニン原液とし、尾根部の雛壁の軟部の皮内に0・一ミリリットルを注射するものとする。 4 補体結合反応検査 次の場合に実施する。 1 ヨーネ病にかかつているおそれがあると認められためん羊又は山羊についての検査の場合 2 患畜又は疑似患畜と同居しためん羊又は山羊についての検査の場合 3 その他めん羊又は山羊についての検査として必要と認める場合 5 リアルタイムPCR法による検査、ヨーニン検査による検査及び補体結合反応検査以外の検査 1 疫学的検査 2 臨床検査 3 細菌検査 4 その他必要な検査 |
1 スクリーニング法(ヨーネ病診断用抗原固相化酵素抗体反応キット(マイコバクテリウム・フレイ菌抽出抗原で血清処理するものに限る。)による方法)による検査の場合 1 ヨーネ菌粗抽出抗原を固相化したプレート(以下「スクリーニングプレート」という。)に、試料希釈吸収液で所定の倍数に希釈し、15分間十六度から二十六度までの温度で感作した指示血清及び被検牛血清を分注した後、密封し、45分間十六度から二十六度までの温度で感作すること。 2 1により感作したスクリーニングプレートを洗浄液で洗浄し、これに標識抗体希釈液で所定の倍数に希釈した酵素標識抗体を分注した後、密封し、30分間十六度から二十六度までの温度で感作すること。 3 2により感作したスクリーニングプレートを洗浄液で洗浄し、これに基質溶液を分注した後、10分間十六度から二十六度までの温度で反応させ、反応停止液を分注し、所定の波長で測定した吸光度値により算出した指示血清に対する相対吸光度値で判定すること。 4 指示血清に対する相対吸光度値が六十以上であるものを陽性とし、六十未満であるものを陰性とする。 2スクリーニング法(ヨーネ病診断用抗原固相化酵素抗体反応キット(マイコバクテリウム・フレイ菌可溶化蛋白で血清処理するものに限る。)による方法)による検査の場合 1 スクリーニングプレートに、試料希釈吸収液で所定の倍数に希釈し、15分間二十五度の温度で感作した指示血清及び被検血清を分注した後、密封し、45分間二十五度の温度で感作すること。 2 1により感作したスクリーニングプレートを洗浄液で洗浄し、これに標識抗体希釈液で所定の倍数に希釈した酵素標識抗体を分注した後、密封し、45分間二十五度の温度で感作すること。 3 2により感作したスクリーニングプレートを洗浄液で洗浄し、これに基質溶液(使用する直前に調整したもの)を分注した後、15分間二十五度の温度で反応させ、反応停止液を分注し、所定の波長で測定した吸光度値により算出した指示血清に対する相対吸光度値で判定すること。 4 指示血清に対する相対吸光度値が0・三以上であるものを陽性とし、0・三未満であるものを陰性とする。 2の2 スクリーニング法(ヨーネ病診断用リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応キット(サイバーグリーンを用いるものに限る。)による方法)による検査の場合 1ヨーネ菌核酸抽出試薬を用いて、検体の糞便から糞便抽出DNA液を作製すること。 2リアルタイムPCR反応液(DNAポリメラーゼ、サイバーグリーン、プライマー、ウラシル―N―グリコシラーゼ、リボヌクレアーゼフリー水を含むものをいう。以下この号において同じ。)0・〇四五ミリリットルに一で作製した糞便抽出DNA液0・〇〇五ミリリットルを混合したもの(以下この項において「検体調整液」という。)及びリアルタイムPCR反応液0・〇四五ミリリットルに指示陽性DNA液(あらかじめヨーネ菌のDNA濃度が明らかであるDNA液を十倍段階希釈したもの)0・〇〇五ミリリットルを混合したもの(以下この項において「指示陽性調整液」という。)を、それぞれ0・二ミリリットル容量のPCR用チューブ二本又はPCR用九十六穴プレートの二穴に0・〇二五ミリリットルずつ分注すること。 3 2のチューブ又はプレートをリアルタイムPCR装置により、五十度の温度で2分間、九十五度の温度で15分間感作した後、九十五度の温度での三十秒間及び六十八度の温度での1分間の感作を四十五回繰り返すこと。 4 3の感作後に、2の検体調整液の蛍光強度が上昇したもののうち、六十度から九十八度までの間で解離曲線解析を行つて検体調整液が指示陽性調整液の解離温度と同様の解離温度を示した検体を陽性とし、それ以外の検体を陰性とすること。 2の3 スクリーニング法(ヨーネ病診断用リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応キット(インターナルコントロールを用いるものに限る。)による方法)による検査の場合 1ヨーネ菌核酸抽出試薬を用いて、検体の糞便から糞便抽出DNA液を作製すること。 20・二ミリリットル容量のPCR用チューブ又はPCR用九十六穴プレートを用いて、リアルタイムPCR反応液(DNAポリメラーゼ、ウラシル―N―グリコシラーゼ、リボヌクレアーゼフリー水、インターナルコントロール、プライマーを含むものをいう。以下この号において同じ。)0・〇四五ミリリットルに一で作製した糞便抽出DNA液0・〇〇五ミリリットルを混合したもの(以下この項において「検体調整液」という。)、リアルタイムPCR反応液0・〇四五ミリリットルに指示陽性DNA液0・〇〇五ミリリットルを混合したもの及びリアルタイムPCR反応液0・〇四五ミリリットルに指示陰性液0・〇〇五ミリリットルを混合したものを、それぞれ調整すること。 3 2のチューブ又はプレートをリアルタイムPCR装置により、四十度の温度で10分間、九十五度で10分間感作した後、九十五度の温度での三十秒間及び六十八度の温度での1分間の感作を四十五回繰り返すこと。 4 3の感作後に、2の検体調整液の蛍光強度が上昇したもののうち、六十度から九十八度までの間で解離曲線解析を行つて検体調整液が陽性解離温度を示した検体を陽性とし、陰性解離温度を示した検体を陰性とすること。 3 リアルタイムPCR法(ヨーネ病診断用リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応キット(プローブを用いるものに限る。)による方法)による検査の場合 1ヨーネ菌核酸抽出試薬を用いて、検体の糞便から糞便抽出DNA液を作製すること。 2リアルタイムPCR反応液(DNAポリメラーゼ、ウラシル―N―グリコシラーゼ、インターナルコントロール、プライマー、プローブを含むものをいう。以下この号において同じ。)0・〇四五ミリリットルに一で作製した糞便抽出DNA液0・〇〇五ミリリットルを混合したもの(以下この項において「検体調整液」という。)、リアルタイムPCR反応液0・〇四五ミリリットルに指示陽性DNA液0・〇〇五ミリリットルを混合したもの(以下この項において「指示陽性調整液」という。)及びリアルタイムPCR反応液0・〇四五ミリリットルに指示陰性液0・〇〇五ミリリットルを混合したものを、それぞれ0・二ミリリットル容量のPCR用チューブ二本又はPCR用九十六穴プレートの二穴に0・〇二五ミリリットルずつ分注すること。 3 2のチューブ又はプレートをリアルタイムPCR装置により、五十度の温度で2分間、九十五度の温度で10分間感作した後、九十五度の温度での三十秒間及び六十八度の温度での1分間の感作を四十五回繰り返すこと。 4 3の感作後に、2の検体調整液が分注されたチューブ一本又はプレート一穴以上で陽性反応検出用波長の蛍光強度が上昇した検体をDNA陽性とし、2の検体調整液が分注されたチューブ二本又はプレート二穴で陰性反応検出用波長の蛍光強度が上昇した検体をDNA陰性とすること。 5 四でDNA陽性となつた検体について、指示陽性調整液を用いた用量―反応式からヨーネ菌DNA濃度を計算し、検体調整液0・〇二五ミリリットル中のDNA量が0・〇〇一ピコグラム以上と判定された検体を陽性とし、それ以外の検体を陰性とすること。 4 ヨーニン検査の場合 1 ヨーニンの注射後48時間から72時間までの間における腫脹の差を測定すること。 2 注射前における注射部位の皮膚の厚さの測定と注射後における注射部位の皮膚の厚さの測定は、やむをえない事由がある場合のほかは同1人が行うこと。 5 補体結合反応検査の場合 16時間から20時間までの間四度から七度までの温度で感作した希釈血清(非働化血清を生理食塩液で五倍、十倍及び二十倍に希釈し、これらに等量の抗原とあらかじめ二単位となるように検定した倍量のモルモット補体を加えたもの)に3パーセントめん羊感作血球液(あらかじめ検定した三単位の溶血素液と3パーセントめん羊血球液を同量混和したもの)を加えて、30分間三十七度の温度で感作した後の溶血の程度により抗体価を測定すること。 6 ヨーネ病の疑似患畜については、細菌検査(分離培養)又はリアルタイムPCR法による検査を実施すること。 |
1 次のいずれかに該当するものは、ヨーネ病の患畜とする。 1 慢性で頑固な水様性下痢、栄養不良、泌乳量の低下等の臨床症状を示し、細菌検査(直接鏡検)で集塊状の抗酸菌が証明されたもの 2 細菌検査(分離培養)において菌分離陽性となつたもの 3 リアルタイムPCR法による反応が陽性となつたもの 4 方法の欄の5の検査によりヨーネ病にかかつている疑いがあると診断できるもの 2 次のいずれかに該当するものは、ヨーネ病の疑似患畜とする。 1 ヨーニンの反応で腫脹の差が二ミリメートル以上であるもの 2 補体結合反応法による抗体価が五倍希釈血清以上であるもの 3 1及び2に該当しないものは、ヨーネ病の患畜又は疑似患畜でないものとする。 |
伝達性海綿状脳症 |
1 エライザ法による検査 2 ウエスタンブロット法による検査及び免疫組織化学的検査 エライザ法による検査の反応が陰性でない場合に実施する。 3 エライザ法による検査、ウエスタンブロット法による検査及び免疫組織化学的検査以外の検査 1 疫学的検査 2 臨床検査 |
1 エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(牛海綿状脳症診断用酵素抗体反応キットを使用して行うものに限る。)による方法)による検査の場合 1緩衝液で所定の倍数に希釈した延髄の閂部を含む脳乳剤とプロテイナーゼKを混合し、10分間三十七度の温度で保温した後、濃縮し、5分間百度の温度で処理すること。 2 抗プリオン蛋白質抗体を固相化した検査用プレート(以下「TSE診断プレート」という。)に1により調整した被検検体を緩衝液で所定の倍数に希釈し、当該検体を分注した後、密封し、75分間三十七度の温度で感作した上、洗浄液で洗浄すること。 3 2により処理したTSE診断プレートに酵素標識抗体液(使用する直前に調整したもの)を分注した後、密封し、1時間四度の温度で感作すること。 4 3により感作したTSE診断プレートを洗浄液で洗浄し、これに基質溶液(使用する直前に調整したもの)を分注した後、遮光して30分間室温で感作し、反応停止液を分注し、所定の波長で測定した吸光度値により判定すること。 5 吸光度値が陰性対照の平均吸光度値に所定の値を加えた値(以下この項、第3項及び第4項において「カットオフ値」という。)の90パーセント以上であるものを再検査することとし、カットオフ値の90パーセント未満であるものを陰性とすること。 6 5により再検査することとなった検体のサンプルについてTSE診断プレートの二穴を利用して再検査を実施し、二穴のうちいずれかの吸光度値がカットオフ値の90パーセント以上であるものを陽性とし、二穴ともカットオフ値の90パーセント未満であるものを陰性とすること。 2 エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(アビジン―ビオチンカップリング法)による方法)による検査の場合 1プレートにプロテイナーゼKが分注された緩衝液で所定の倍数に希釈した延髄の閂部を含む脳乳剤を分注した後、密封し、12分間から16分間までの間十七度から二十七度までの温度で振とうした後、28分間から32分間までの間四十度から四十四度までの温度で振とうし、当該プレートに消化停止薬を分注すること。 2 1により調整した被検検体を密封し、28分間から32分間までの間十七度から二十七度までの温度で振とうした後、ストレプトアビジンを固相化した検査用プレート(以下「ストレプトアビジン固相プレート」という。)に当該検体を分注すること。 3 2により処理したストレプトアビジン固相プレートに検出用溶液を分注した後、密封し、55分間から65分間までの間十七度から二十七度までの温度で振とうすること。 4 3により処理したストレプトアビジン固相プレートを洗浄液で洗浄し、これに基質溶液を分注した後、密封し、8分間から12分間までの間十七度から二十七度までの温度で振とうし、反応停止液を分注し、所定の波長で測定した吸光度値により判定すること。 5 吸光度値が、陰性対照の中央値に所定の値を乗じて得た値に所定の値を加えた値(以下この項において「カットオフ値」という。)以上であるものを再検査することとし、カットオフ値未満であるものを陰性とすること。 6 5により再検査することとなった検体のサンプルについてストレプトアビジン固相プレートの二穴を利用して再検査を実施し、二穴のうちいずれかの吸光度値がカットオフ値以上であるものを陽性とし、二穴ともカットオフ値未満であるものを陰性とすること。 3 エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(ワンステップ測定法)による方法)による検査の場合 1緩衝液で所定の倍数に希釈した延髄の閂部を含む脳乳剤をデオキシリボヌクレアーゼⅠ及びコラゲナーゼで処理し、プロテイナーゼKと混合し、30分間三十七度の温度で保温した後、濃縮し、5分間百度の温度で処理すること。 2 TSE診断プレートに1により調整した被検検体を緩衝液で所定の倍数に希釈し、当該検体を分注すること。 3 2により処理したTSE診断プレートに酵素標識抗体液を分注した後、密封し、1時間三十七度の温度で感作すること。 4 3により感作したTSE診断プレートを洗浄液で洗浄し、これに基質溶液を分注した後、遮光して30分間室温で感作し、反応停止液を分注し、所定の波長で測定した吸光度値により判定すること。 5 カットオフ値の90パーセント以上であるものを再検査することとし、カットオフ値の90パーセント未満であるものを陰性とすること。 6 5により再検査することとなった検体のサンプルについてTSE診断プレートの二穴を利用して再検査を実施し、二穴のうちいずれかの吸光度値がカットオフ値以上であるものを陽性とし、二穴ともカットオフ値未満であるものを陰性とすること。 4 エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(ワンポット前処理法)による方法)による検査の場合 1破砕した延髄の閂部、プロテイナーゼK及びマイクロバイアルセリンプロテイナーゼを混合し、均1となるように撹拌した後、10分間五十六度の温度で感作し、10分間百度の温度で処理してから三十七度の温度以下に冷却すること。 2 TSE診断プレートに、1により調整した被検検体を分注した後、密封し、1時間三十七度の温度で感作した上、洗浄液で洗浄すること。 3 2により処理したTSE診断プレートに標識抗体液を分注した後、密封し、30分間四度から八度までの温度で感作すること。 4 3により感作したTSE診断プレートを洗浄液で洗浄し、これに基質溶液を分注した後、遮光して30分間室温で感作し、反応停止液を分注し、所定の波長で測定した吸光度値により判定すること。 5 カットオフ値の90パーセント以上であるものを再検査することとし、カットオフ値の90パーセント未満であるものを陰性とすること。 6 5により再検査することとなった検体のサンプルについてTSE診断プレートの二穴を利用して再検査を実施し、二穴のうちいずれかの吸光度値がカットオフ値以上のものを陽性とし、二穴ともカットオフ値未満のものを陰性とすること。 5 ウエスタンブロット法による検査の場合 1緩衝液で所定の倍数に希釈した延髄の閂部を含む脳乳剤とプロテイナーゼKを混合し、30分間三十七度の温度で保温した後、濃縮し、5分間百度の温度で処理すること。 2 1により調整した被検検体及び指示検体をゲルに注入し、30分間二百ボルトで電気泳動した後、当該ゲルからブロッティング膜へ蛋白質の転写を行うこと。 3 2により調整したブロッティング膜に抗プリオン蛋白質抗体を加え、1時間室温で感作し、洗浄液で洗浄した後、標識抗体を加え、45分間室温で感作すること。 4 3により調整したブロッティング膜を洗浄液で洗浄し、化学発光試薬と反応させ、異常プリオン蛋白質の存在を確認すること。 6 免疫組織化学的検査の場合 1閂部を含む延髄を中性緩衝ホルマリンで固定し、三叉神経脊髄路核、孤束核及び迷走神経背側核が含まれる部分を切り出し、ギ酸で不活化処理した後、パラフィン包埋及び薄切を行い標本を作製すること。 2 1により作製した標本をギ酸及びオートクレーブにより処理し、抗プリオン蛋白質抗体を加え、60分間室温で感作すること。 3 2により調整した標本を緩衝液で洗浄した後、標識抗体及び酵素標識試薬を加え、20分間室温で感作し、基質を加え、発色させること。 4 3により調整した標本を光学顕微鏡で観察し、異常プリオン蛋白質の存在を確認すること。 |
1 次のいずれかに該当するものは、伝達性海綿状脳症の患畜とする。 1 牛については、エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(牛海綿状脳症診断用酵素抗体反応キットを使用して行うものに限る。)による方法)、エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(アビジン―ビオチンカップリング法)による方法)、エライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(ワンステップ測定法)による方法)又はエライザ法(サンドイッチ酵素抗体法(ワンポット前処理法)による方法)による検査の反応が陽性であり、かつ、ウエスタンブロット法による検査又は免疫組織化学的検査により、異常プリオン蛋白質の存在が認められるもの。 2 めん羊又は山羊については、ウエスタンブロット法による検査又は免疫組織化学的検査により、異常プリオン蛋白質の存在が認められるもの。 2 1に該当しないものは伝達性海綿状脳症の患畜でないものとする。 |
別表第2 (第21条関係)
家畜の種類 |
飼養衛生管理基準 |
1 牛、水牛、鹿、めん羊及び山羊 |
第1 家畜防疫に関する基本的事項 〔人に関する事項〕 (家畜の所有者の責務) 1 家畜の所有者は、飼養する家畜について、家畜の伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に対する責任を有する。関係法令を遵守するとともに、この項及び飼養衛生管理指導等計画の規定を踏まえ、農場の防疫体制を構築し、農場の所在地域で飼養されている家畜の所有者その他の関係者と協力して衛生管理の意識を高め、衛生管理を行うこと。また、家畜の所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては、常時連絡が可能である体制を確保し、この項の取組について確実に当該飼養衛生管理者に実施させること。 (家畜防疫に関する最新情報の把握及び衛生管理の実践) 2 飼養する家畜が感染する伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関し、家畜保健衛生所から提供される情報を必ず確認すること。家畜保健衛生所等が開催する家畜衛生に関する講習会への参加、農林水産省のウェブサイトの閲覧等を通じて、家畜防疫に関する情報を積極的に把握すること。これらの情報を踏まえ、自らの農場の防疫体制及び飼養衛生管理状況を定期的に点検し、改善を図ること。また、農場の最新の防疫体制が確認できるよう、消毒設備等の衛生対策設備の設置箇所を明示した農場の平面図を作成し、備えておくこと。家畜保健衛生所が行う検査を受け、指導に従うこと。 (飼養衛生管理マニュアルの作成及び従事者等への周知徹底) 3 次に掲げる事項を規定するマニュアルを作成すること。マニュアルの作成に当たつては、獣医師等の専門家の意見を反映させること。従事者及び外部事業者が当該マニュアルを遵守するよう、当該マニュアルを印字した冊子の配布、看板の設置その他の必要な措置を講ずること。家畜の伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関する情報を従事者及び外部事業者に周知徹底すること。 (1) 従事者が当該農場以外で行う動物の飼養及び狩猟における禁止事項 (2) 海外渡航時及び帰国後の注意事項 (3) 海外からの肉製品の持込み(郵便物による持込みを含む。)に関する注意喚起 (4) 農場内への不適切な物品の持込みの禁止 (5) 可能な限り、工具、機材等を農場内へ持ち込まないための取組 (6) 持ち込む工具、機材、食品等の取扱い (7) 猫等の愛玩動物の衛生管理区域内での飼育禁止 (8) 野生動物の衛生管理区域内への侵入防止 (9) 農場における防疫のための更衣 (10) 手指、衣服、靴、物品、車両、施設等の洗浄及び消毒に関する具体的な方法、消毒薬の種類、作用時間及び乾燥時間等 (記録の作成及び保管) 4 次に掲げる事項に関する記録を作成し、少なくとも1年間保存すること。 (1) 衛生管理区域(8に規定する衛生管理区域をいう。以下この項において同じ。)に立ち入つた者(当該農場の従事者を除く。)の氏名及び住所又は所属、当該衛生管理区域への立入りの年月日、その目的(所属等から明らかな場合を除く。)並びに消毒の実施の有無(衛生管理区域に車両を入れる者にあつては、当該車両の消毒の有無を含む。消毒の実施の記録については、衛生管理区域の出入口等に台帳を設置し、これに記入すること。)並びに当該立ち入つた者が過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した場合にあつては、過去1週間以内に滞在した全ての国又は地域の名称及び当該国又は地域における畜産関係施設等への立入りの有無。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、衛生管理区域の出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (2) 従事者が海外に渡航した場合には、その滞在期間及び国又は地域の名称 (3) 導入した家畜の種類、頭数及び健康状態、導入元の農場等の名称並びに導入の年月日 (4) 出荷又は移動を行つた家畜の種類、頭数及び健康状態、出荷又は移動先の農場等の名称並びに出荷又は移動の年月日 (5) 飼養する家畜の頭数、月齢及び異状の有無並びに異状がある場合にあつてはその症状並びに獣医師による診療結果及び投薬その他の処置の状況 (6) 家畜保健衛生所、担当獣医師等からの当該農場への指導の内容 (大規模所有者が講ずる措置) 5 大規模所有者は、以下の措置を講ずること。 (1) 飼養する家畜が特定症状を呈していることを従業員が発見したときにおいて、当該大規模所有者及び当該大規模所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては当該飼養衛生管理者の許可を得ず、直ちに家畜保健衛生所に通報することを規定したものを作成し、これを全従業員に周知徹底すること。 (2) 畜舎ごとに担当の飼養衛生管理者を配置すること(同1の者が複数の畜舎を担当する場合には、衛生管理を行う家畜(牛にあつては月齢が満4月以上のものに限る。)の頭数の合計が二百頭(第21条の5第9号イ(1)又は(2)に掲げる牛、鹿、めん羊及び山羊にあつては、三千頭)を超えないこと。)。 (獣医師等の健康管理指導) 6 農場ごとに、担当の獣医師又は診療施設(家畜保健衛生所と緊密に連絡を行つている者又は施設に限る。)を定め、定期的に当該獣医師又は診療施設から当該農場において飼養する家畜の健康管理について指導を受けること。 (家畜伝染病の発生リスクの高まりに対する準備) 7家畜の所有者は、野生動物が口蹄疫等の家畜伝染病の病原体に感染したことが確認されているなど家畜伝染病の発生リスクが高まつているものとして農林水産大臣が指定する地域(以下この項において「大臣指定地域」という。)において追加措置を講ずることとなる14及び21について、平時からその取組内容を習熟しておくこと。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域の設定) 8 農場に、病原体の侵入及びまん延の防止を重点的に行う区域として衛生管理区域を設定し、衛生管理区域とそれ以外の区域とに分け、両区域の場所が明確に分かるようにすること。衛生管理区域は、畜舎、家畜に直接接触する物品の保管場所並びに家畜に直接触れた者が消毒並びに衣服及び靴の交換(畜舎ごとに行う消毒並びに衣服及び靴の交換を除く。)を行わずに行動する範囲の全てを網羅すること。また、衛生管理区域の設定に当たつては、出入口の数が必要最小限となり、家畜、資材、死体等の持込み又は持出し場所が可能な限り境界に位置するよう設定すること。 (放牧制限の準備) 9 法第34条の規定に基づく放牧の停止又は制限があつた場合に備え、家畜を収容できる避難用の設備の確保又は出荷若しくは移動のための準備措置を講ずること。 (埋却等の準備) 10 法第21条の規定に基づく家畜の死体の埋却の用に供する土地(家畜(月齢が満24月以上のものに限る。)一頭当たり五平方メートルを標準とする。)の確保又は焼却若しくは化製のための準備措置を講ずること。 (愛玩動物の飼育禁止) 11 猫等の愛玩動物について、衛生管理区域内への持込み及び衛生管理区域内での飼育をしないこと(愛玩動物の飼養を業務とする観光牧場等において、飼育場所を限定する場合を除く。)。 〔家畜に関する事項〕 (密飼いの防止) 12 家畜の健康に悪影響を及ぼすような過密な状態で家畜を飼養しないこと。 |
第2 衛生管理区域への病原体の侵入防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域への必要のない者の立入りの制限) 13 必要のない者を衛生管理区域に立ち入らせないようにするとともに、衛生管理区域に立ち入つた者が飼養する家畜に接触する機会を最小限とするよう、出入口及び飼養管理関連施設付近への看板の設置その他の必要な措置を講ずること。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、当該出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (他の畜産関係施設等に立ち入つた者等が衛生管理区域に立ち入る際の措置) 14 当日に他の畜産関係施設等又は大臣指定地域に立ち入つた者(農場の従事者、家畜防疫員、獣医師、家畜人工授精師、削蹄師、飼料運搬業者、集乳業者その他の畜産関係者を除く。)及び過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した者を衛生管理区域に立ち入らせないようにすること(その者が、シャワーによる身体の洗浄その他の必要な措置を講じた上で、やむを得ず立ち入る場合を除く。)。 (衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等) 15 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合及びその者に衛生管理区域専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用) 16 衛生管理区域専用の衣服及び靴(衛生管理区域に立ち入る際に着用している衣服の上から着用する衛生的な衣服及び靴の上から着用する衛生的なブーツカバーを含む。以下この項において同じ。)を設置し、衛生管理区域に立ち入る者に対し、これらを着実に着用させること(その者が当該衛生管理区域専用の衣服及び靴を持参し、これらを着用する場合を除く。)。更衣による病原体の衛生管理区域への侵入を防ぐため、着脱前後の衣服及び靴をすのこ、分離板等で場所を離して保管し、かつ、更衣の前後に利用する経路を一方通行とすることその他の必要な措置を講ずること。衣服又は靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域に立ち入る車両の消毒等) 17 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、車両を入れる者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。衛生管理区域に車両を入れる者に対し、当該農場専用のフロアマットの使用その他の方法により、車内における交差汚染を防止するための措置を講じさせること(その者が衛生管理区域内で降車しない場合を除く。)。 (他の畜産関係施設等で使用した物品を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 18 他の畜産関係施設等で使用し、又は使用したおそれがある物品は、原則、衛生管理区域内に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (海外で使用した衣服等を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 19 過去4月以内に海外で使用した衣服及び靴を衛生管理区域に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、事前に洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (飲用水の給与) 20 飼養する家畜に水道水等の飲用に適した水以外の水を給与する場合には、これを消毒すること。 (安全な資材の利用) 21 大臣指定地域において収穫された農産物等を自ら飼料、敷料等に利用する場合は、家畜保健衛生所に助言を求め、指導に従うこと。 〔家畜に関する事項〕 (家畜を導入する際の健康観察等) 22 他の農場等から家畜を導入する場合には、導入元の農場等における家畜の伝染性疾病の発生状況及び導入する家畜の健康状態を確認すること等により健康な家畜を導入すること。導入した家畜に家畜の伝染性疾病にかかつている可能性のある異状がないことを確認するまでの間、他の家畜と直接接触させないようにすること。 |
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第3 衛生管理区域内における病原体による汚染拡大防止 〔人に関する事項〕 (畜舎に立ち入る者の手指消毒等) 23 畜舎の出入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、畜舎に出入りする際に当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者に当該畜舎専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (畜舎の入口における靴の交換又は消毒) 24 畜舎ごとの専用の靴を設置し、畜舎に入る者に対し、これを着実に着用させる又は靴の消毒をさせること。ただし、靴が畜舎外において病原体に汚染する可能性がない状況で行う畜舎間の移動については、この限りでない。靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (器具の定期的な清掃又は消毒等) 25 飼養管理に使用する器具の清掃又は消毒を定期的にすること。注射針、人工授精用器具その他の体液(生乳を除く。)が付着する物品を使用する際は、一頭ごとに交換又は消毒をすること。 (畜舎外での病原体による汚染防止) 26 家畜の飼養管理に必要のない物品を畜舎に持ち込まないこと。 〔野生動物に関する事項〕 (野生動物の侵入防止のための死体の適正な保管) 27 家畜の死体を保管する場合には、その保管場所への野生動物の侵入を防止するための措置を講ずること。 (給餌設備、給水設備等への野生動物の排せつ物等の混入の防止) 28 畜舎の給餌設備及び給水設備並びに飼料の保管場所にねずみ、野鳥等の野生動物の排せつ物等が混入しないよう必要な措置を講ずること。 (ねずみ及び害虫の駆除) 29 ねずみ及びはえ等の害虫の駆除を行うために殺そ剤及び殺虫剤の散布、粘着シートの設置その他の必要な措置を講ずること。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域内の整理整頓及び消毒) 30 衛生管理区域内は、ねずみ等の野生動物の隠れられる場所をなくすとともに、病原体が侵入した場合に当該病原体が残存しないよう、不要な資材等の処分、除草及び資材、機材等の整理整頓等を行つて、敷地を定期的に消毒すること。 (畜舎等施設の清掃及び消毒) 31 畜舎その他の衛生管理区域内にある施設を飼養衛生管理マニュアルに基づき定期的に清掃及び消毒すること。 〔家畜に関する事項〕 (毎日の健康観察) 32 毎日、飼養する家畜の健康観察(家畜の健康状態の確認に加え、出生及び死亡の状況の確認を含む。)を行うこと。 |
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第4 衛生管理区域外への病原体の拡散防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する者の手指消毒等) 33 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、退出する者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する車両の消毒) 34 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、車両を出す者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 (衛生管理区域から搬出する物品の消毒等) 35 家畜の排せつ物等が付着し、又は付着したおそれのある物品を衛生管理区域から持ち出す場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 〔家畜に関する事項〕 (家畜の出荷又は移動時の健康観察) 36 家畜を出荷等により農場外へ移動させる場合には、家畜に付着した排せつ物等の汚れを取り除くとともに、移動の直前に当該家畜の健康状態を確認すること。また、家畜の死体又は排せつ物を移動させる場合には、漏出が生じないようにすること。 (特定症状が確認された場合の早期通報並びに出荷及び移動の停止) 37 飼養する家畜が特定症状を呈していることを発見したときは、直ちに家畜保健衛生所に通報すること。また、農場からの家畜及びその死体、畜産物並びに排せつ物の出荷及び移動を行わないこと。必要がないにもかかわらず、衛生管理区域内にある物品を衛生管理区域外に持ち出さないこと。 (特定症状以外の異状が確認された場合の出荷及び移動の停止) 38 飼養する家畜に特定症状以外の異状であつて、家畜の死亡率の急激な上昇又は同様の症状を呈している家畜の増加が確認された場合(その原因が家畜の伝染性疾病によるものでないことが明らかである場合を除く。)には、直ちに獣医師の診療若しくは指導又は家畜保健衛生所の指導を受けるとともに、当該家畜が監視伝染病にかかつていないことが確認されるまでの間、農場からの家畜の出荷及び移動を行わないこと。当該家畜が監視伝染病にかかつていることが確認された場合には、家畜保健衛生所の指導に従うこと。また、飼養する家畜にその他の特定症状以外の異状が確認された場合には、速やかに獣医師の診療を受け、又は指導を求めること。 |
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2 豚及びいのしし |
第1 家畜防疫に関する基本的事項 〔人に関する事項〕 (家畜の所有者の責務) 1 家畜の所有者は、飼養する家畜について、家畜の伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に対する責任を有する。関係法令を遵守するとともに、この項及び飼養衛生管理指導等計画の規定を踏まえ、農場の防疫体制を構築し、農場の所在地域で飼養されている家畜の所有者その他の関係者と協力して衛生管理の意識を高め、衛生管理を行うこと。また、家畜の所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては、常時連絡が可能である体制を確保し、この項の取組について確実に当該飼養衛生管理者に実施させること。 (家畜防疫に関する最新情報の把握及び衛生管理の実践) 2 飼養する家畜が感染する伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関し、家畜保健衛生所から提供される情報を必ず確認すること。家畜保健衛生所等が開催する家畜衛生に関する講習会への参加、農林水産省のウェブサイトの閲覧等を通じて、家畜防疫に関する情報を積極的に把握すること。これらの情報を踏まえ、自らの農場の防疫体制及び飼養衛生管理状況を定期的に点検し、改善を図ること。また、農場の最新の防疫体制が確認できるよう、消毒設備等の衛生対策設備の設置箇所を明示した農場の平面図を作成し、備えておくこと。家畜保健衛生所が行う検査を受け、指導に従うこと。 (飼養衛生管理マニュアルの作成及び従事者等への周知徹底) 3 次に掲げる事項を規定するマニュアルを作成すること。マニュアルの作成に当たつては、獣医師等の専門家の意見を反映させること。従事者及び外部事業者が当該マニュアルを遵守するよう、当該マニュアルを印字した冊子の配布、看板の設置その他の必要な措置を講ずること。家畜の伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関する情報を従事者及び外部事業者に周知徹底すること。 (1) 従事者が当該農場以外で行う動物の飼養及び狩猟における禁止事項 (2) 海外渡航時及び帰国後の注意事項 (3) 海外からの肉製品の持込み(郵便物による持込みを含む。)に関する注意喚起 (4) 農場内への不適切な物品の持込みの禁止 (5) 可能な限り、工具、機材等を農場内へ持ち込まないための取組 (6) 持ち込む工具、機材、食品等の取扱い (7) 猫等の愛玩動物の衛生管理区域内での飼育禁止 (8) 野生動物の衛生管理区域内への侵入防止 (9) 農場における防疫のための更衣 (10) 手指、衣服、靴、物品、車両、施設等の洗浄及び消毒に関する具体的な方法、消毒薬の種類、作用時間及び乾燥時間等 (記録の作成及び保管) 4 次に掲げる事項に関する記録を作成し、少なくとも1年間保存すること。 (1) 衛生管理区域(8に規定する衛生管理区域をいう。以下この項において同じ。)に立ち入つた者(当該農場の従事者を除く。)の氏名及び住所又は所属、当該衛生管理区域への立入りの年月日、その目的(所属等から明らかな場合を除く。)並びに消毒の実施の有無(衛生管理区域に車両を入れる者にあつては、当該車両の消毒の有無を含む。消毒の実施の記録については、衛生管理区域の出入口等に台帳を設置し、これに記入すること。)並びに当該立ち入つた者が過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した場合にあつては、過去1週間以内に滞在した全ての国又は地域の名称及び当該国又は地域における畜産関係施設等への立入りの有無。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、衛生管理区域の出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (2) 従事者が海外に渡航した場合には、その滞在期間及び国又は地域の名称 (3) 導入した家畜の種類、頭数及び健康状態、導入元の農場等の名称並びに導入の年月日 (4) 出荷又は移動を行つた家畜の種類、頭数及び健康状態、出荷又は移動先の農場等の名称並びに出荷又は移動の年月日 (5) 飼養する家畜の頭数、月齢及び異状の有無並びに異状がある場合にあつてはその症状並びに獣医師による診療結果及び投薬その他の処置の状況 (6) 家畜保健衛生所、担当獣医師等からの当該農場への指導の内容 (大規模所有者が講ずる措置) 5 大規模所有者は、以下の措置を講ずること。 (1) 飼養する家畜が特定症状を呈していることを従業員が発見したときにおいて、当該大規模所有者及び当該大規模所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては当該飼養衛生管理者の許可を得ず、直ちに家畜保健衛生所に通報することを規定したものを作成し、これを全従業員に周知徹底すること。 (2) 畜舎ごとに担当の飼養衛生管理者を配置すること(同1の者が複数の畜舎を担当する場合には、衛生管理を行う家畜の頭数の合計が三千頭(肥育豚(月齢が満10月未満の豚をいう。)にあつては、一万頭)を超えないこと。)。 (3) 大規模所有者のうち、特に家畜の頭数が多く監視伝染病が発生した場合の殺処分等に多大な時間を要すると都道府県知事が認める者は、監視伝染病の発生に備えた対応計画(家畜の死体の焼却又は埋却の実施に関する事項を含む。)を策定すること。 (獣医師等の健康管理指導) 6 農場ごとに、担当の獣医師又は診療施設(家畜保健衛生所と緊密に連絡を行つている者又は施設に限る。)を定め、定期的に当該獣医師又は診療施設から当該農場において飼養する家畜の健康管理について指導を受けること。 (家畜伝染病の発生リスクの高まりに対する準備) 7 家畜の所有者は、野生動物が豚熱等の家畜伝染病の病原体に感染したことが確認されているなど家畜伝染病の発生リスクが高まつているものとして農林水産大臣が指定する地域(以下この項において「大臣指定地域」という。)において追加措置を講ずることとなる14、22、26、28及び29について、平時からその取組内容を習熟しておくこと。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域の設定) 8 農場に、病原体の侵入及びまん延の防止を重点的に行う区域として衛生管理区域を設定し、衛生管理区域とそれ以外の区域の境界を柵等によつて分け、両区域の場所が明確に分かるようにすること。衛生管理区域は、畜舎、家畜に直接接触する物品の保管場所並びに家畜に直接触れた者が消毒並びに衣服及び靴の交換(畜舎ごとに行う消毒並びに衣服及び靴の交換を除く。)を行わずに行動する範囲の全てを網羅すること。また、衛生管理区域の設定に当たつては、出入口の数が必要最小限となり、家畜、資材、死体等の持込み又は持出し場所が可能な限り境界に位置するよう設定すること。 (放牧制限の準備) 9 法第34条の規定に基づく放牧の停止又は制限があつた場合に備え、家畜を収容できる避難用の設備の確保又は出荷若しくは移動のための準備措置を講ずること。 (埋却等に備えた措置) 10 法第21条の規定に基づく家畜の死体の埋却の用に供する土地(家畜(月齢が満3月以上のものに限る。)一頭当たり0・九平方メートルを標準とする。)又は家畜の死体の焼却の用に供する焼却施設(以下10において「埋却地等」という。)を確保すること。ただし、埋却地等の確保が困難な場合においては、都道府県知事が講ずる土地の確保又は焼却若しくは化製のための施設若しくは機械の利用に係る措置について都道府県知事が求める取組を行うことをもつて、埋却地等の確保に代えることができる。 (愛玩動物の飼育禁止) 11 猫等の愛玩動物について、衛生管理区域内への持込み及び衛生管理区域内での飼育をしないこと(愛玩動物の飼養を業務とする観光牧場等において、飼育場所を限定する場合を除く。)。 〔家畜に関する事項〕 (密飼いの防止) 12 家畜の健康に悪影響を及ぼすような過密な状態で家畜を飼養しないこと。 |
第2 衛生管理区域への病原体の侵入防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域への必要のない者の立入りの制限) 13 必要のない者を衛生管理区域に立ち入らせないようにするとともに、衛生管理区域に立ち入つた者が飼養する家畜に接触する機会を最小限とするよう、出入口及び飼養管理関連施設付近への看板の設置その他の必要な措置を講ずること。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、当該出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (他の畜産関係施設等に立ち入つた者等が衛生管理区域に立ち入る際の措置) 14 当日に他の畜産関係施設等又は大臣指定地域に立ち入つた者(農場の従事者、家畜防疫員、獣医師、家畜人工授精師、飼料運搬業者その他の畜産関係者を除く。)及び過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した者を衛生管理区域に立ち入らせないようにすること(その者が、シャワーによる身体の洗浄その他の必要な措置を講じた上で、やむを得ず立ち入る場合を除く。)。 (衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等) 15 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合及びその者に衛生管理区域専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用) 16 衛生管理区域専用の衣服及び靴(衛生管理区域に立ち入る際に着用している衣服の上から着用する衛生的な衣服及び靴の上から着用する衛生的なブーツカバーを含む。以下この項において同じ。)を設置し、衛生管理区域に立ち入る者に対し、これらを着実に着用させること(その者が当該衛生管理区域専用の衣服及び靴を持参し、これらを着用する場合を除く。)。更衣による病原体の衛生管理区域への侵入を防ぐため、着脱前後の衣服及び靴をすのこ、分離板等で場所を離して保管し、かつ、更衣の前後に利用する経路を一方通行とすることその他の必要な措置を講ずること。衣服又は靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域に立ち入る車両の消毒等) 17 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、車両を入れる者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。衛生管理区域に車両を入れる者に対し、当該農場専用のフロアマットの使用その他の方法により、車内における交差汚染を防止するための措置を講じさせること(その者が衛生管理区域内で降車しない場合を除く。)。 (他の畜産関係施設等で使用した物品を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 18 他の畜産関係施設等で使用し、又は使用したおそれがある物品は、原則、衛生管理区域内に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (海外で使用した衣服等を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 19 過去4月以内に海外で使用した衣服及び靴を衛生管理区域に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、事前に洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (飲用水の給与) 20 飼養する家畜に水道水等の飲用に適した水以外の水を給与する場合には、これを消毒すること。 (処理済みの飼料の利用) 21 飼養する家畜に肉を扱う事業所等から排出された食品循環資源(食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(2000年法律第116号)第2条第3項に規定する食品循環資源をいう。)を原材料とする飼料を給与する場合には、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(1953年法律第35号)に基づき適正に処理が行われたもの(撹拌しながら摂氏九十度以上で60分間以上又はこれと同等以上の効果を有する方法等で加熱処理を行い、かつ、加熱後の飼料が加熱前の原材料等により交差汚染しないよう必要な措置等が講じられているものをいう。)を用いることとし、当該処理の行われていないものは衛生管理区域内に持ち込まないこと。 (安全な資材の利用) 22 大臣指定地域において収穫された農産物等を自ら飼料、敷料等に利用する場合は、家畜保健衛生所に助言を求め、指導に従うこと。 〔野生動物に関する事項〕 (衛生管理区域への野生動物の侵入防止) 23 野生いのししの生息地域に所在する農場においては、衛生管理区域に野生いのししが侵入しないよう防護柵の設置(野生いのしし等のくぐり抜けを防止できるものに限る。放牧場等の屋外飼養施設の場合は、二重柵等の野生いのしし等との接触防止対策が講じられたものに限る。)その他の必要な措置を講ずること。定期的に防護柵その他の破損状況を確認し、破損がある場合には、遅滞なくその破損箇所を修繕すること。ねずみ等の野生動物が隠れる場所をなくすよう、防護柵周囲の除草その他の必要な措置を講ずること。 〔家畜に関する事項〕 (家畜を導入する際の健康観察等) 24 他の農場等から家畜を導入する場合には、導入元の農場等における家畜の伝染性疾病の発生状況及び導入する家畜の健康状態を確認すること等により健康な家畜を導入すること。導入した家畜に家畜の伝染性疾病にかかつている可能性のある異状がないことを確認するまでの間、他の家畜と直接接触させないようにすること。 |
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第3 衛生管理区域内における病原体による汚染拡大防止 〔人に関する事項〕 (畜舎に立ち入る者の手指消毒等) 25 畜舎の出入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、畜舎に出入りする際に当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者に当該畜舎専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (畜舎ごとの専用の衣服及び靴の設置並びに使用) 26 畜舎ごとの専用の衣服(大臣指定地域に限る。)及び靴を設置し、畜舎に入る者に対し、これらを着実に着用させること。ただし、衣服又は靴が畜舎外において病原体に汚染する可能性がない状況で行う畜舎間の移動については、この限りでない。更衣による病原体の畜舎への侵入を防ぐため、着脱前後の衣服及び靴をすのこ、分離板等で場所を離して保管し、かつ、更衣の前後に利用する経路を一方通行とすることその他の必要な措置を講ずること。畜舎から家畜、堆肥等を搬出する際には、作業者の動線が畜舎の内外で交差しないよう、畜舎の内外で作業する者を分けること又は専用の靴の履替えその他の必要な措置を講ずること。衣服又は靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (器具の定期的な清掃又は消毒等) 27 飼養管理に使用する器具の清掃又は消毒を定期的にすること。注射針、人工授精用器具その他の体液が付着する物品を使用する際は、注射針にあつては少なくとも畜房ごとに、人工授精用器具その他の物品にあつては一頭ごとに交換又は消毒をすること。 (畜舎外での病原体による汚染防止) 28 家畜の飼養管理に必要のない物品を畜舎に持ち込まないこと。大臣指定地域においては、畜舎間で家畜を移動させる場合には、屋根、壁等により野生動物等による病原体の侵入を防止できる畜舎間通路、洗浄及び消毒済みのケージ、リフト等を使用するとともに、畜舎に重機、一輪車等を持ち込む場合には、畜舎の出入口付近において洗浄及び消毒をすること。 〔野生動物に関する事項〕 (野生動物の侵入防止のためのネット等の設置、点検及び修繕並びに大臣指定地域における放牧場についての取組) 29 野鳥等の野生動物の畜舎、飼料保管庫、堆肥舎、死体保管庫等への侵入を防止することができる防鳥ネット(網目の大きさが二センチメートル以下のもの又はこれと同等の効果を有すると認められるものに限る。以下この項において同じ。)その他の設備を設置するとともに、定期的に当該設備の破損状況を確認し、破損がある場合には、遅滞なくその破損箇所を修繕すること。また、大臣指定地域においては、放牧場について給餌場所における防鳥ネットの設置及び家畜を収容できる避難用の設備の確保を行うこと。 (給餌設備、給水設備等への野生動物の排せつ物等の混入の防止) 30 畜舎の給餌設備及び給水設備並びに飼料の保管場所にねずみ、野鳥等の野生動物の排せつ物等が混入しないよう必要な措置を講ずること。 (ねずみ及び害虫の駆除) 31 ねずみ及びはえ等の害虫の駆除を行うために殺そ剤及び殺虫剤の散布、粘着シートの設置その他の必要な措置を講ずるとともに、畜舎の屋根又は壁面に破損がある場合には、遅滞なくその破損箇所を修繕すること。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域内の整理整頓及び消毒) 32 衛生管理区域内は、ねずみ等の野生動物の隠れられる場所をなくすとともに、病原体が侵入した場合に当該病原体が残存しないよう、不要な資材等の処分、除草及び資材、機材等の整理整頓等を行つて、敷地を定期的に消毒すること。 (畜舎等施設の清掃及び消毒) 33 畜舎その他の衛生管理区域内にある施設を飼養衛生管理マニュアルに基づき定期的に清掃及び消毒すること。 〔家畜に関する事項〕 (毎日の健康観察) 34 毎日、飼養する家畜の健康観察(家畜の健康状態の確認に加え、出生及び死亡の状況の確認を含む。)を行うこと。 |
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第4 衛生管理区域外への病原体の拡散防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する者の手指消毒等) 35 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、退出する者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する車両の消毒) 36 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、車両を出す者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 (衛生管理区域から搬出する物品の消毒等) 37 家畜の排せつ物等が付着し、又は付着したおそれのある物品を衛生管理区域から持ち出す場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 〔家畜に関する事項〕 (家畜の出荷又は移動時の健康観察) 38 家畜を出荷等により農場外へ移動させる場合には、移動の直前に当該家畜の健康状態を確認すること。また、家畜の死体又は排せつ物を移動させる場合には、漏出が生じないようにすること。 (特定症状が確認された場合の早期通報並びに出荷及び移動の停止) 39 飼養する家畜が特定症状を呈していることを発見したときは、直ちに家畜保健衛生所に通報すること。また、農場からの家畜及びその死体、畜産物並びに排せつ物の出荷及び移動を行わないこと。必要がないにもかかわらず、衛生管理区域内にある物品を衛生管理区域外に持ち出さないこと。 (特定症状以外の異状が確認された場合の出荷及び移動の停止) 40 飼養する家畜に特定症状以外の異状であつて、家畜の死亡率の急激な上昇又は同様の症状を呈している家畜の増加が確認された場合(その原因が家畜の伝染性疾病によるものでないことが明らかである場合を除く。)には、直ちに獣医師の診療若しくは指導又は家畜保健衛生所の指導を受けるとともに、当該家畜が監視伝染病にかかつていないことが確認されるまでの間、農場からの家畜の出荷及び移動を行わないこと。当該家畜が監視伝染病にかかつていることが確認された場合には、家畜保健衛生所の指導に従うこと。また、飼養する家畜にその他の特定症状以外の異状が確認された場合には、速やかに獣医師の診療を受け、又は指導を求めること。 |
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3 鶏、あひる、うずら、きじ、だちよう、ほろほろ鳥及び七面鳥 |
第1 家畜防疫に関する基本的事項 〔人に関する事項〕 (家きんの所有者の責務) 1 家きんの所有者は、飼養する家きんについて、家きんの伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に対する責任を有する。関係法令を遵守するとともに、この項及び飼養衛生管理指導等計画の規定を踏まえ、農場の防疫体制を構築し、農場の所在地域で飼養されている家きんの所有者その他の関係者と協力して衛生管理の意識を高め、衛生管理を行うこと。また、家きんの所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては、常時連絡が可能である体制を確保し、この項の取組について確実に当該飼養衛生管理者に実施させること。 (家畜防疫に関する最新情報の把握及び衛生管理の実践) 2 飼養する家きんが感染する伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関し、家畜保健衛生所から提供される情報を必ず確認すること。家畜保健衛生所等が開催する家畜衛生に関する講習会への参加、農林水産省のウェブサイトの閲覧等を通じて、家畜防疫に関する情報を積極的に把握すること。これらの情報を踏まえ、自らの農場の防疫体制及び飼養衛生管理状況を定期的に点検し、改善を図ること。また、農場の最新の防疫体制が確認できるよう、消毒設備等の衛生対策設備の設置箇所を明示した農場の平面図を作成し、備えておくこと。家畜保健衛生所が行う検査を受け、指導に従うこと。 (飼養衛生管理マニュアルの作成及び従事者等への周知徹底) 3 次に掲げる事項を規定するマニュアルを作成すること。マニュアルの作成に当たつては、獣医師等の専門家の意見を反映させること。従事者及び外部事業者が当該マニュアルを遵守するよう、当該マニュアルを印字した冊子の配布、看板の設置その他の必要な措置を講ずること。家きんの伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関する情報を従事者及び外部事業者に周知徹底すること。 (1) 従事者が当該農場以外で行う動物の飼養及び狩猟における禁止事項 (2) 海外渡航時及び帰国後の注意事項 (3) 海外からの肉製品の持込み(郵便物による持込みを含む。)に関する注意喚起 (4) 農場内への不適切な物品の持込みの禁止 (5) 可能な限り、工具、機材等を農場内へ持ち込まないための取組 (6) 持ち込む工具、機材、食品等の取扱い (7) 猫等の愛玩動物の衛生管理区域内での飼育禁止 (8) 野生動物の衛生管理区域内への侵入防止 (9) 農場における防疫のための更衣 (10) 手指、衣服、靴、物品、車両、施設等の洗浄及び消毒に関する具体的な方法、消毒薬の種類、作用時間及び乾燥時間等 (記録の作成及び保管) 4 次に掲げる事項に関する記録を作成し、少なくとも1年間保存すること。 (1) 衛生管理区域(7に規定する衛生管理区域をいう。以下この項において同じ。)に立ち入つた者(当該農場の従事者を除く。)の氏名及び住所又は所属、当該衛生管理区域への立入りの年月日、その目的(所属等から明らかな場合を除く。)並びに消毒の実施の有無(衛生管理区域に車両を入れる者にあつては、当該車両の消毒の有無を含む。消毒の実施の記録については、衛生管理区域の出入口等に台帳を設置し、これに記入すること。)並びに当該立ち入つた者が過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した場合にあつては、過去1週間以内に滞在した全ての国又は地域の名称及び当該国又は地域における畜産関係施設等への立入りの有無。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、衛生管理区域の出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (2) 従事者が海外に渡航した場合には、その滞在期間及び国又は地域の名称 (3) 導入した家きんの種類、羽数及び健康状態、導入元の農場等の名称並びに導入の年月日 (4) 出荷又は移動を行つた家きんの種類、羽数及び健康状態、出荷又は移動先の農場等の名称並びに出荷又は移動の年月日 (5) 飼養する家きんの羽数、日齢及び異状の有無並びに異状がある場合にあつてはその症状並びに獣医師による診療結果及び投薬その他の処置の状況 (6) 家畜保健衛生所、担当獣医師等からの当該農場への指導の内容 (大規模所有者が講ずる措置) 5 大規模所有者は、以下の措置を講ずること。 (1) 飼養する家きんが特定症状を呈していることを従業員が発見したときにおいて、当該大規模所有者及び当該大規模所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては当該飼養衛生管理者の許可を得ず、直ちに家畜保健衛生所に通報することを規定したものを作成し、これを全従業員に周知徹底すること。 (2) 家きん舎ごとに担当の飼養衛生管理者を配置すること(同1の者が複数の家きん舎を担当する場合には、衛生管理を行う家きんの羽数の合計が鶏及びうずらの場合は十万羽、あひる、きじ、だちよう、ほろほろ鳥及び七面鳥の場合は一万羽を超えないこと。)。 (3) 大規模所有者のうち、特に家きんの羽数が多く監視伝染病が発生した場合の殺処分等に多大な時間を要すると都道府県知事が認める者は、監視伝染病の発生に備えた対応計画(家きんの死体の焼却又は埋却の実施に関する事項を含む。)を策定すること。 (獣医師等の健康管理指導) 6 農場ごとに、担当の獣医師又は診療施設(家畜保健衛生所と緊密に連絡を行つている者又は施設に限る。)を定め、定期的に当該獣医師又は診療施設から当該農場において飼養する家きんの健康管理について指導を受けること。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域の設定) 7 農場に、病原体の侵入及びまん延の防止を重点的に行う区域として衛生管理区域を設定し、衛生管理区域とそれ以外の区域とに分け、両区域の場所が明確に分かるようにすること。衛生管理区域は、家きん舎、家きんに直接接触する物品の保管場所並びに家きんに直接触れた者が消毒並びに衣服及び靴の交換(家きん舎ごとに行う消毒並びに衣服及び靴の交換を除く。)を行わずに行動する範囲の全てを網羅すること。また、衛生管理区域の設定に当たつては、出入口の数が必要最小限となり、家きん、資材、死体等の持込み又は持出し場所が可能な限り境界に位置するよう設定すること。 (埋却等に備えた措置) 8 法第21条の規定に基づく家きんの死体の埋却の用に供する土地(家きん(日齢が満150日以上のものに限る。)百羽当たり0・七平方メートルを標準とする。)又は家きんの死体の焼却の用に供する焼却施設(以下8において「埋却地等」という。)を確保すること。ただし、埋却地等の確保が困難な場合においては、都道府県知事が講ずる土地の確保又は焼却若しくは化製のための施設若しくは機械の利用に係る措置について都道府県知事が求める取組を行うことをもつて、埋却地等の確保に代えることができる。 (愛玩動物の飼育禁止) 9 猫等の愛玩動物について、衛生管理区域内への持込み及び衛生管理区域内での飼育をしないこと(愛玩動物の飼養を業務とする観光牧場等において、飼育場所を限定する場合を除く。)。 〔家きんに関する事項〕 (密飼いの防止) 10 家きんの健康に悪影響を及ぼすような過密な状態で家きんを飼養しないこと。 |
第2 衛生管理区域への病原体の侵入防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域への必要のない者の立入りの制限) 11 必要のない者を衛生管理区域に立ち入らせないようにするとともに、衛生管理区域に立ち入つた者が飼養する家きんに接触する機会を最小限とするよう、出入口及び飼養管理関連施設付近への看板の設置その他の必要な措置を講ずること。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、当該出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (他の畜産関係施設等に立ち入つた者等が衛生管理区域に立ち入る際の措置) 12 当日に他の畜産関係施設等に立ち入つた者(農場の従事者、家畜防疫員、獣医師、飼料運搬業者その他の畜産関係者を除く。)及び過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した者を衛生管理区域に立ち入らせないようにすること(その者が、シャワーによる身体の洗浄その他の必要な措置を講じた上で、やむを得ず立ち入る場合を除く。)。 (衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等) 13 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合及びその者に衛生管理区域専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用) 14 衛生管理区域専用の衣服及び靴(衛生管理区域に立ち入る際に着用している衣服の上から着用する衛生的な衣服及び靴の上から着用する衛生的なブーツカバーを含む。以下この項において同じ。)を設置し、衛生管理区域に立ち入る者に対し、これらを着実に着用させること(その者が当該衛生管理区域専用の衣服及び靴を持参し、これらを着用する場合を除く。)。更衣による病原体の衛生管理区域への侵入を防ぐため、着脱前後の衣服及び靴をすのこ、分離板等で場所を離して保管し、かつ、更衣の前後に利用する経路を一方通行とすることその他の必要な措置を講ずること。衣服又は靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域に立ち入る車両の消毒等) 15 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、車両を入れる者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。衛生管理区域に車両を入れる者に対し、当該農場専用のフロアマットの使用その他の方法により、車内における交差汚染を防止するための措置を講じさせること(その者が衛生管理区域内で降車しない場合を除く。)。 (他の畜産関係施設等で使用した物品を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 16 他の畜産関係施設等で使用し、又は使用したおそれがある物品は、原則、衛生管理区域内に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (海外で使用した衣服等を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 17 過去2月以内に海外で使用した衣服及び靴を衛生管理区域に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、事前に洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (飲用水の給与) 18 飼養する家きんに水道水等の飲用に適した水以外の水を給与する場合には、これを消毒すること。 〔家きんに関する事項〕 (家きんを導入する際の健康観察等) 19 他の農場等から家きんを導入する場合には、導入元の農場等における家きんの伝染性疾病の発生状況及び導入する家きんの健康状態を確認すること等により健康な家きんを導入すること。導入した家きんに家きんの伝染性疾病にかかつている可能性のある異状がないことを確認するまでの間、他の家きんと直接接触させないようにすること。 |
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第3 衛生管理区域内における病原体による汚染拡大防止 〔人に関する事項〕 (家きん舎に立ち入る者の手指消毒等) 20 家きん舎の出入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、家きん舎に出入りする際に当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者に当該家きん舎専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (家きん舎ごとの専用の靴の設置及び使用) 21 家きん舎ごとの専用の靴を設置し、家きん舎に入る者に対し、これらを着実に着用させること。ただし、靴が家きん舎外において病原体に汚染する可能性がない状況で行う家きん舎間の移動については、この限りでない。履替えによる病原体の家きん舎への侵入を防ぐため、着脱前後の靴をすのこ、分離板等で場所を離して保管し、かつ、履替えの前後に利用する経路を一方通行とすることその他の必要な措置を講ずること。家きん舎から家きん、堆肥等を搬出する際には、作業者の動線が家きん舎の内外で交差しないよう、家きん舎の内外で作業する者を分けること又は専用の靴の履替えその他の必要な措置を講ずること。靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (器具の定期的な清掃又は消毒等) 22 飼養管理に使用する器具の清掃又は消毒を定期的にすること。 (家きん舎外での病原体による汚染防止) 23 家きんの飼養管理に必要のない物品を家きん舎に持ち込まないこと。 〔野生動物に関する事項〕 (野生動物の侵入防止のためのネット等の設置、点検及び修繕) 24 野鳥等の野生動物の家きん舎、飼料保管庫、堆肥舎、死体保管庫等への侵入を防止することができる防鳥ネット(網目の大きさが二センチメートル以下のもの又はこれと同等の効果を有すると認められるものに限る。)その他の設備を設置するとともに、定期的に当該設備の破損状況を確認し、破損がある場合には、遅滞なくその破損箇所を修繕すること。 (給餌設備、給水設備等への野生動物の排せつ物等の混入の防止) 25 家きん舎の給餌設備及び給水設備並びに飼料の保管場所にねずみ、野鳥等の野生動物の排せつ物等が混入しないよう必要な措置を講ずること。 (ねずみ及び害虫の駆除) 26 ねずみ及びはえ等の害虫の駆除を行うために殺そ剤及び殺虫剤の散布、粘着シートの設置その他の必要な措置を講ずるとともに、家きん舎の屋根又は壁面に破損がある場合には、遅滞なくその破損箇所を修繕すること。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域内の整理整頓及び消毒) 27 衛生管理区域内は、ねずみ等の野生動物の隠れられる場所をなくすとともに、病原体が侵入した場合に当該病原体が残存しないよう、不要な資材等の処分、除草及び資材、機材等の整理整頓等を行つて、敷地を定期的に消毒すること。 (家きん舎等施設の清掃及び消毒) 28 家きん舎その他の衛生管理区域内にある施設を飼養衛生管理マニュアルに基づき定期的に清掃及び消毒すること。 〔家きんに関する事項〕 (毎日の健康観察) 29 毎日、飼養する家きんの健康観察(家きんの健康状態の確認に加え、ふ化及び死亡の状況の確認を含む。)を行うこと。 |
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第4 衛生管理区域外への病原体の拡散防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する者の手指消毒等) 30 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、退出する者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する車両の消毒) 31 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、車両を出す者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 (衛生管理区域から搬出する物品の消毒等) 32 家きんの排せつ物等が付着し、又は付着したおそれのある物品を衛生管理区域から持ち出す場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 〔家きんに関する事項〕 (家きんの出荷又は移動時の健康観察) 33 家きんを出荷等により農場外へ移動させる場合には、移動の直前に当該家きんの健康状態を確認すること。また、家きんの死体又は排せつ物を移動させる場合には、漏出が生じないようにすること。 (特定症状が確認された場合の早期通報並びに出荷及び移動の停止) 34 飼養する家きんが特定症状を呈していることを発見したときは、直ちに家畜保健衛生所に通報すること。また、農場からの家きん及びその死体、畜産物並びに排せつ物の出荷及び移動を行わないこと。必要がないにもかかわらず、衛生管理区域内にある物品を衛生管理区域外に持ち出さないこと。 (特定症状以外の異状が確認された場合の出荷及び移動の停止) 35 飼養する家きんに特定症状以外の異状であつて、家きんの死亡率の急激な上昇又は同様の症状を呈している家きんの増加が確認された場合(その原因が家きんの伝染性疾病によるものでないことが明らかである場合を除く。)には、直ちに獣医師の診療若しくは指導又は家畜保健衛生所の指導を受けるとともに、当該家きんが監視伝染病にかかつていないことが確認されるまでの間、農場からの家きんの出荷及び移動を行わないこと。当該家きんが監視伝染病にかかつていることが確認された場合には、家畜保健衛生所の指導に従うこと。また、飼養する家きんにその他の特定症状以外の異状が確認された場合には、速やかに獣医師の診療を受け、又は指導を求めること。 |
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4 馬 |
第1 家畜防疫に関する基本的事項 〔人に関する事項〕 (馬の所有者の責務) 1 馬の所有者は、飼養する馬について、馬の伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に対する責任を有する。関係法令を遵守するとともに、この項及び飼養衛生管理指導等計画の規定を踏まえ、農場の防疫体制を構築し、農場の所在地域で飼養されている馬の所有者その他の関係者と協力して衛生管理の意識を高め、衛生管理を行うこと。また、馬の所有者以外に飼養衛生管理者がある場合にあつては、常時連絡が可能である体制を確保し、この項の取組について確実に当該飼養衛生管理者に実施させること。 (家畜防疫に関する最新情報の把握及び衛生管理の実践) 2 飼養する馬が感染する伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関し、家畜保健衛生所から提供される情報を必ず確認すること。家畜保健衛生所等が開催する家畜衛生に関する講習会への参加、農林水産省のウェブサイトの閲覧等を通じて、家畜防疫に関する情報を積極的に把握すること。これらの情報を踏まえ、自らの農場の防疫体制及び飼養衛生管理状況を定期的に点検し、改善を図ること。また、農場の最新の防疫体制が確認できるよう、消毒設備等の衛生対策設備の設置箇所を明示した農場の平面図を作成し、備えておくこと。家畜保健衛生所が行う検査を受け、指導に従うこと。 (飼養衛生管理マニュアルの作成及び従事者等への周知徹底) 3 次に掲げる事項を規定するマニュアルを作成すること。マニュアルの作成に当たつては、獣医師等の専門家の意見を反映させること。従事者及び外部事業者が当該マニュアルを遵守するよう、当該マニュアルを印字した冊子の配布、看板の設置その他の必要な措置を講ずること。馬の伝染性疾病の発生の予防及びまん延の防止に関する情報を従事者及び外部事業者に周知徹底すること。 (1) 従事者が当該農場以外で行う動物の飼養及び狩猟における禁止事項 (2) 海外渡航時及び帰国後の注意事項 (3) 海外からの肉製品の持込み(郵便物による持込みを含む。)に関する注意喚起 (4) 農場内への不適切な物品の持込みの禁止 (5) 可能な限り、工具、機材等を農場内へ持ち込まないための取組 (6) 持ち込む工具、機材、食品等の取扱い (7) 野生動物の衛生管理区域内への侵入防止 (8) 手指、衣服、靴、物品、車両、施設等の洗浄及び消毒に関する具体的な方法、消毒薬の種類、作用時間及び乾燥時間等 (記録の作成及び保管) 4 次に掲げる事項に関する記録を作成し、少なくとも1年間保存すること。 (1) 衛生管理区域(6に規定する衛生管理区域をいう。以下この項において同じ。)に立ち入つた者(当該農場の従事者を除く。)の氏名及び住所又は所属、当該衛生管理区域への立入りの年月日、その目的(所属等から明らかな場合を除く。)並びに消毒の実施の有無(衛生管理区域に車両を入れる者にあつては、当該車両の消毒の有無を含む。消毒の実施の記録については、衛生管理区域の出入口等に台帳を設置し、これに記入すること。)並びに当該立ち入つた者が過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した場合にあつては、過去1週間以内に滞在した全ての国又は地域の名称及び当該国又は地域における馬の飼養施設等への立入りの有無。ただし、観光牧場その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、衛生管理区域の出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (2) 従事者が海外に渡航した場合には、その滞在期間及び国又は地域の名称 (3) 導入した馬の種類、頭数及び健康状態、導入元の農場等の名称並びに導入の年月日 (4) 出荷又は移動を行つた馬の種類、頭数及び健康状態、出荷又は移動先の農場等の名称並びに出荷又は移動の年月日 (5) 飼養する馬の頭数、月齢及び異状の有無並びに異状がある場合にあつてはその症状並びに獣医師による診療結果及び投薬その他の処置の状況 (6) 家畜保健衛生所、担当獣医師等からの当該農場への指導の内容 (獣医師等の健康管理指導) 5 農場ごとに、担当の獣医師又は診療施設(家畜保健衛生所と緊密に連絡を行つている者又は施設に限る。)を定め、定期的に当該獣医師又は診療施設から当該農場において飼養する馬の健康管理について指導を受けること。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域の設定) 6 農場に、病原体の侵入及びまん延の防止を重点的に行う区域として衛生管理区域を設定し、衛生管理区域とそれ以外の区域とに分け、両区域の場所が明確に分かるようにすること。衛生管理区域は、厩舎、馬に直接接触する物品の保管場所並びに馬に直接触れた者が消毒並びに衣服及び靴の交換(厩舎ごとに行う消毒並びに衣服及び靴の交換を除く。)を行わずに行動する範囲の全てを網羅すること。また、衛生管理区域の設定に当たつては、出入口の数が必要最小限となり、馬、資材、死体等の持込み又は持出し場所が可能な限り境界に位置するよう設定すること。 |
第2 衛生管理区域への病原体の侵入防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域への必要のない者の立入りの制限) 7 必要のない者を衛生管理区域に立ち入らせないようにするとともに、衛生管理区域に立ち入つた者が飼養する馬に接触する機会を最小限とするよう、出入口及び飼養管理関連施設付近への看板の設置その他の必要な措置を講ずること。ただし、競馬場、乗馬施設その他の不特定かつ多数の者が立ち入ることが想定される施設において、当該出入口における手指及び靴の消毒など、不特定かつ多数の者が衛生管理区域に出入りする際の病原体の持込み及び持出しを防止するための規則をあらかじめ作成し、家畜防疫員が適切なものであることを確認した場合は、この限りでない。 (他の馬の飼養施設等に立ち入つた者等が衛生管理区域に立ち入る際の措置) 8 当日に他の馬の飼養施設等に立ち入つた者(農場の従事者、家畜防疫員、獣医師、装蹄師、飼料運搬業者その他の畜産関係者を除く。)及び過去1週間以内に海外から入国し、又は帰国した者を衛生管理区域に立ち入らせないようにすること(その者が、シャワーによる身体の洗浄その他の必要な措置を講じた上で、やむを得ず立ち入る場合を除く。)。 (衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等) 9 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合及びその者に衛生管理区域専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域に立ち入る車両の消毒等) 10 衛生管理区域の入口付近に消毒設備を設置し、車両を入れる者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該入口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 (他の馬の飼養施設等で使用した物品を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 11 他の馬の飼養施設等で使用し、又は使用したおそれがある物品は、原則、衛生管理区域内に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (海外で使用した衣服等を衛生管理区域に持ち込む際の措置) 12 過去2月以内に海外で使用した衣服及び靴を衛生管理区域に持ち込まないこと。やむを得ず持ち込む場合には、事前に洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 (飲用水の給与) 13 飼養する馬に水道水等の飲用に適した水以外の水を給与する場合には、これを消毒すること。 〔馬に関する事項〕 (馬を導入する際の健康観察等) 14 他の農場等から馬を導入する場合には、導入元の農場等における馬の伝染性疾病の発生状況及び導入する馬の健康状態を確認すること等により健康な馬を導入すること。導入した馬に馬の伝染性疾病にかかつている可能性のある異状がないことを確認するまでの間、他の馬と直接接触させないようにすること。 |
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第3 衛生管理区域内における病原体による汚染拡大防止 〔人に関する事項〕 (厩舎に立ち入る者の手指消毒等) 15 厩舎の出入口付近に消毒設備を設置し、立ち入る者に対し、厩舎に出入りする際に当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者に当該厩舎専用の手袋を着用させる場合を除く。)。 (厩舎の入口における靴の交換又は消毒) 16 厩舎ごとの専用の靴を設置し、厩舎に入る者に対し、これを着実に着用させる又は靴の消毒をさせること。ただし、靴が厩舎外において病原体に汚染する可能性がない状況で行う厩舎間の移動については、この限りでない。靴に排せつ物、汚泥等が付着した場合には、洗浄及び消毒を行うこと。 〔物品に関する事項〕 (器具の定期的な清掃又は消毒等) 17 飼養管理に使用する器具の清掃又は消毒を定期的にすること。注射針、繁殖検査用器具その他の体液が付着する物品を使用する際は一頭ごとに交換又は消毒をすること。 (厩舎外での病原体による汚染防止) 18 馬の飼養管理に必要のない物品を厩舎に持ち込まないこと。 〔野生動物に関する事項〕 (野生動物の侵入防止のための死体の適正な保管) 19 馬の死体を保管する場合には、その保管場所への野生動物の侵入を防止するための措置を講ずること。 (給餌設備、給水設備等への野生動物の排せつ物等の混入の防止) 20 厩舎の給餌設備及び給水設備並びに飼料の保管場所にねずみ、野鳥等の野生動物の排せつ物等が混入しないよう必要な措置を講ずること。 〔飼養環境に関する事項〕 (衛生管理区域内の整理整頓及び消毒) 21 衛生管理区域内は、ねずみ等の野生動物の隠れられる場所をなくすとともに、病原体が侵入した場合に当該病原体が残存しないよう、不要な資材等の処分、除草及び資材、機材等の整理整頓等を行つて、敷地を定期的に消毒すること。 (厩舎等施設の清掃及び消毒) 22 厩舎その他の衛生管理区域内にある施設を飼養衛生管理マニュアルに基づき定期的に清掃及び消毒すること。 〔馬に関する事項〕 (毎日の健康観察) 23 毎日、飼養する馬の健康観察(馬の健康状態の確認に加え、出生及び死亡の状況の確認を含む。)を行うこと。 |
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第4 衛生管理区域外への病原体の拡散防止 〔人に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する者の手指消毒等) 24 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、退出する者に対し、当該消毒設備を利用して手指の洗浄及び消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 〔物品に関する事項〕 (衛生管理区域から退出する車両の消毒) 25 衛生管理区域の出口付近に消毒設備を設置し、車両を出す者に対し、当該消毒設備を利用して当該車両の消毒をさせること(その者が当該消毒設備と同等以上の効果を有する消毒機器を携行し、当該出口付近において当該消毒機器を利用して消毒をする場合を除く。)。 (衛生管理区域から搬出する物品の消毒等) 26 馬の排せつ物等が付着し、又は付着したおそれのある物品を衛生管理区域から持ち出す場合には、洗浄、消毒その他の必要な措置を講ずること。 〔馬に関する事項〕 (馬の出荷又は移動時の健康観察) 27 馬を出荷等により農場外へ移動させる場合には、移動の直前に当該馬の健康状態を確認すること。また、馬の死体又は排せつ物を移動させる場合には、漏出が生じないようにすること。 (異状が確認された場合の出荷及び移動の停止) 28 飼養する馬に異状が確認された場合(その原因が馬の伝染性疾病によるものでないことが明らかである場合を除く。)には、直ちに獣医師の診療若しくは指導又は家畜保健衛生所の指導を受けるとともに、当該馬が監視伝染病にかかつていないことが確認されるまでの間、農場からの馬の出荷及び移動を行わないこと。当該馬が監視伝染病にかかつていることが確認された場合には、家畜保健衛生所の指導に従うこと。 |
別表第3 (第30条、第35条関係) 消毒の基準
種類 |
方法 |
適当な消毒目的物 |
火炎消毒 |
トーチランプ、石油又はガソリン等による火炎により消毒目的物を10分に加熱する。 |
巣箱、巣脾、土壌等 |
蒸気消毒 |
流通蒸気を用いて消毒目的物を1時間以上百度以上の湿熱に触れさせる。 |
被服、毛布、器具、布製の飼料袋等 |
煮沸消毒 |
消毒目的物を全部水中に浸し、沸騰後1時間以上煮沸する。 |
被服、毛布、毛、器具、布製の飼料袋、肉、骨、角、蹄、飼料等 |
薬物消毒 |
1 アルコール系消毒薬(エタノール又はイソプロパノールを成分とするもの)による消毒 1 エタノールについては76・九~81・4パーセント(体積濃度)、イソプロパノールについては五十~70パーセント(体積濃度)に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、又はこれに浸した脱脂綿等で10分に拭く。 |
手指、器具等 |
2 塩酸食塩水その他酸による消毒 1 消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
皮、ケーシング等 |
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3 オルソ剤(オルトジクロロベンゼンを成分とするもの)による消毒 1 医薬品医療機器等法第2条第1項に規定する医薬品(医薬品医療機器等法第83条第1項の規定により読み替えて適用する医薬品医療機器等法第14条第1項又は第19条の2第1項の承認を受けたものに限る。5、6、12、15、18及び別表第4において同じ。)を消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又はこれに消毒目的物を浸す。 |
畜舎等 |
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4 過酢酸による消毒 消毒目的物に10分に煙霧し、散布し、塗布し、又はこれに消毒目的物を浸す。 |
器具、畜舎等 |
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5 逆性石けん液及び両性石けん液による消毒 1 医薬品を消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に、普通石けん、クレゾール石けん液、ヨウ化物等と混合しないように散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
手足、死体、畜体、畜舎、さく、器具、機械等 |
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6 グルタルアルデヒドによる消毒 1 医薬品を消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
器具、機械、畜舎、設備、種卵等 |
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7 酸化エチレンに炭酸ガスを加えた混合ガスによる消毒 密閉された消毒器又は滅菌施設に消毒目的物を収納し、定量の薬品を拡散させる。 |
機械、器具、被服、皮具類、骨、角、蹄等 |
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8 次亜塩素酸カルシウム(サラシ粉)による消毒 消毒目的物に10分散布する。 |
畜舎の床、尿だめ、汚水だめその他アンモニアの発生の著しいもの、井戸水用水並びに畜舎の隔壁、隔木、さく、土地等 |
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9 水酸化ナトリウム水(苛性ソーダ水)その他アルカリ水剤による消毒 消毒目的物に10分に散布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
畜舎、器具等 |
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10 消石灰粉又は石灰乳(生石灰又は消石灰を10パーセント以上の割合で水と混合し乳液状としたもの)による消毒 1 消毒目的物に10分に散布する。 2 消石灰粉を散布する場合には、必要に応じて水を散布する。 |
畜舎周辺の土壌・舗装表面、畜舎の床、ふん尿、きゆう肥、ふん尿だめ、汚水溝等 |
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11 ハロゲン塩製剤(次亜塩素酸ナトリウム製剤)による消毒 1 消毒目的物の消毒に適する濃度に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 3異常プリオン蛋白質を消毒する場合には、有効塩素濃度2パーセント以上のものを用いる。 |
手足、死体、畜体、畜舎、さく、器具、機械、ケーシング等 |
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12 ハロゲン化物による消毒 1 医薬品を消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
手足、死体、畜体、畜舎、さく、器具、機械、革具類等 |
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13 ビグアナイド系消毒薬(グルコン酸クロルヘキシジン等)による消毒 1 医薬品医療機器等法第2条第1項に規定する医薬品(医薬品医療機器等法第14条第1項又は第19条の2第1項の承認を受けて製造販売されたものに限る。)を消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
手指、器具等 |
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14 フェノール系消毒薬 1 フェノール(石炭酸)による消毒 イ 加熱し、熔解した消毒用フェノールに少量の温湯又は水を加える。 ロ かきまぜ、又は振とうしながら徐々に水を注いで溶解させ、3パーセント(重量濃度)に希釈する。 ハ 消毒目的物に10分に散布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 2 クレゾール(メチルフェノール)又はクレゾール石けん液による消毒 イ 消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 ロ 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
手足、死体、畜体、畜舎、さく、器具、機械、革具類等 |
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15 複合塩素系消毒薬及びジクロルイソシアヌル酸ナトリウム消毒薬による消毒 1 医薬品を消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 |
手足、死体、畜体、畜舎、さく、器具、機械等 |
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16 ホルマリン水による消毒 1 消毒目的物の消毒に適した濃度に希釈する。 2 希釈後直ちに消毒目的物に10分に散布し、塗布し、又は消毒目的物をこれに浸す。 3毛、角又は蹄を消毒する場合には、消毒目的物をこれに3時間以上浸す。 |
畜舎、畜体、死体、器具、機械、骨、毛、角、蹄、革具類等 |
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17 ホルムアルデヒドによる消毒 密閉した室内又は消毒器内において容積一立法メートルについてホルマリン十五グラム以上を散布若しくは蒸発させ、又はホルムアルデヒド五グラム以上を発生させ、同時に二十八グラム以上の水を蒸発させる比例をもつて処置した後7時間以上密閉しておく。 |
室内、被服、毛布、畜舎、骨、肉、角、蹄、革具類、器具機械、内容の汚染していない飼料袋等 |
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18 その他の医薬品による消毒 3、5、6、12又は15に掲げる医薬品以外の医薬品を使用して消毒を行う場合にあつては、医薬品医療機器等法第52条の規定によりこれに添付する文書又はその容器若しくは被包に記載された用法、用量その他使用及び取扱い上の必要な注意に従う。 |
当該医薬品について定められたもの |
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醗酵消毒 |
消石灰を散布し病原体に汚染していない敷わら、きゆう肥等を満たし、その上に消毒目的物を適切な高さに積む。その表面に消石灰を散布してから病原体により汚染していないこも、むしろ、敷わら、きゆう肥等をもつて適当な厚さにこれを覆い、その上をさらに土、防水シート等をもつて覆い放置醗酵させる。 |
ふん、敷わら、きゆう肥等 |
別表第4 (第33条の三関係)
病原体の種類 |
家畜伝染病の種類 |
消毒設備 |
消毒薬の種類 |
ウイルス(エンベロープを有するもの) |
牛疫、流行性脳炎、狂犬病、水疱性口内炎、リフトバレー熱、馬伝染性貧血、小反芻獣疫、豚熱、アフリカ豚熱、高病原性鳥インフルエンザ、低病原性鳥インフルエンザ、ニューカッスル病 |
踏込消毒槽その他これに準ずる設備であつて、身体を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 石灰乳(10パーセント以上) 2 両性石けん液 3 その他の医薬品である消毒薬 4 その他法第3条の2第1項に規定する特定家畜伝染病防疫指針(以下「防疫指針」という。)で定める消毒薬 |
消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、身体、車両内部等を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 アルコール類(エタノール又はイソプロパノールを成分とするもの) 2 逆性石けん液 3 その他の医薬品である消毒薬 4 その他防疫指針で定める消毒薬 |
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消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、車両を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 ハロゲン塩製剤(次亜塩素酸ナトリウムを成分とするもの) 2 逆性石けん液 3 炭酸ナトリウム溶液(4パーセント) 4 水酸化ナトリウム溶液(2パーセント) 5 その他の医薬品である消毒薬 6 その他防疫指針で定める消毒薬 |
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ウイルス(エンベロープを有しないもの) |
口蹄疫、アフリカ馬疫、豚水疱病 |
踏込消毒槽その他これに準ずる設備であつて、身体を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 石灰乳(10パーセント以上) 2 その他の医薬品である消毒薬 3 その他防疫指針で定める消毒薬 |
消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、身体、車両内部等を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 ハロゲン化物(ヨードホールを成分とするもの) 2 その他の医薬品である消毒薬 3 その他防疫指針で定める消毒薬 |
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消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、車両を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 ハロゲン塩製剤(次亜塩素酸ナトリウムを成分とするもの) 2 炭酸ナトリウム溶液(4パーセント) 3 水酸化ナトリウム溶液(2パーセント) 4 その他の医薬品である消毒薬 5 その他防疫指針で定める消毒薬 |
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細菌 1 一般細菌 |
出血性敗血症、ブルセラ症、鼻疽、家きんコレラ及び家きんサルモネラ症 |
踏込消毒槽その他これに準ずる設備であつて、身体を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 石灰乳(10パーセント以上) 2 両性石けん液 3 逆性石けん液 4 その他の医薬品である消毒薬 |
消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、身体、車両内部等を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 アルコール類(エタノール又はイソプロパノールを成分とするもの) 2 ピグアナイド系消毒薬(グルコン酸クロルヘキシジン等) 3 逆性石けん液 4 その他の医薬品である消毒薬 |
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消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、車両を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 逆性石けん液 2 両性石けん液 3 ハロゲン塩製剤(次亜塩素酸ナトリウムを成分とするもの) 4 炭酸ナトリウム溶液(4パーセント) 5 水酸化ナトリウム溶液(2パーセント) 6 その他の医薬品である消毒薬 |
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2 抗酸菌 |
結核菌及びヨーネ菌 |
踏込消毒槽その他これに準ずる設備であつて、身体を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 石灰乳(10パーセント以上) 2 両性石けん 3 その他の医薬品である消毒薬 |
消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、身体、車両内部等を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 アルコール類(エタノール又はイソプロパノールを成分とするもの) 2 ハロゲン塩製剤(次亜塩素酸ナトリウムを成分とするもの) 3 その他の医薬品である消毒薬 |
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消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、車両を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 両性石けん液 2 炭酸ナトリウム溶液(4パーセント) 3 水酸化ナトリウム溶液(2パーセント) 4 その他の医薬品である消毒薬 |
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3 芽胞菌 |
炭疽及び腐蛆病 |
踏込消毒槽その他これに準ずる設備であつて、身体を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 ハロゲン塩製剤(次亜塩素酸ナトリウムを成分とするもの) 2 その他の医薬品である消毒薬 |
消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、身体、車両内部等を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 ハロゲン化物(ヨードホールを成分とするもの) 2 その他の医薬品である消毒薬 |
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消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、車両を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 グルタルアルデヒド 2 ホルムアルデヒド 3 その他の医薬品である消毒薬 |
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4 マイコプラズマ及びリケッチア |
牛肺疫及びアナプラズマ症 |
踏込消毒槽その他これに準ずる設備であつて、身体を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 石灰乳(10パーセント以上) 2 両性石けん液 3 逆性石けん液 4 その他の医薬品である消毒薬 |
消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、身体、車両内部等を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 アルコール類(エタノール又はイソプロパノールを成分とするもの) 2 その他の医薬品である消毒薬 |
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消毒薬噴霧装置その他これに準ずる設備であつて、車両を消毒するためのもの |
次に掲げるいずれかの消毒薬 1 炭酸ナトリウム溶液(4パーセント) 2 水酸化ナトリウム溶液(2パーセント) 3 その他の医薬品である消毒薬 |