制定文 金管理法 (1950年法律第128号)の全部を改正する。
1条 (目的)
1項 この法律は、対外決済の準備に充てるため政府が金を買い上げることとするとともに、金の取引の実態を調査することを目的とする。
2条 (定義)
1項 この法律において「 金鉱物 」とは、金を含有する鉱物及びその製錬により得られる物(粗金及び金地金を除く。)をいう。
2項 この法律において「 粗金 」とは、 金鉱物 の製錬又は採取により得られる金を含有する地金(粗銅又は粗鉛からの電解澱物、青化澱物、混汞澱物及び貴鉛を除く。)であつて、金の品位が1,000分中一以上九百九十九未満のものをいう。
3項 この法律において「 金地金 」とは、 粗金 の精製により得られる地金であつて、金の品位が1,000分中九百九十九以上のものをいう。
3条 (金地金の政府への売却)
1項 金鉱物 の製錬又は採取により、新たに 粗金 を取得した者は、主務省令で定めるところにより、その取得の日の属する月の末日後3月以内に、その取得に係る粗金のうち、その取得に係る粗金中に含まれる金量のうちで政令で定める金量を得るに必要な粗金を 金地金 に精製して、これを政府に売却しなければならない。
2項 主務大臣は、災害その他やむを得ない事由があるときは、前項に規定する者の申請により、6月をこえない範囲内において、同項に規定する期限を延長することができる。
4条 (買入価格)
1項 前条の規定により政府が 金地金 を買い入れる場合の価格は、主務大臣が定める。
5条 (報告及び立入検査)
1項 主務大臣は、必要があると認めるときは、主務省令で定めるところにより、
第3条第1項
《金鉱物の製錬又は採取により、新たに粗金を…》
取得した者は、主務省令で定めるところにより、その取得の日の属する月の末日後3月以内に、その取得に係る粗金のうち、その取得に係る粗金中に含まれる金量のうちで政令で定める金量を得るに必要な粗金を金地金に精
に規定する者から 粗金 及び 金地金 の生産及び受払の状況に関する報告を徴することができる。
2項 主務大臣は、必要があると認めるときは、当該職員をして、前項に規定する者の事務所、営業所、工場、倉庫又は 金鉱物 、 粗金 若しくは 金地金 が蔵置されていると認められる場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
3項 前項の規定により当該職員が立ち入るときは、その身分を示す証票を携帯し、関係人に呈示しなければならない。
4項 第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
6条 (報告)
1項 主務大臣は、金の取引の実態を調査するため必要な限度において、主務省令で定めるところにより、
第3条第1項
《金鉱物の製錬又は採取により、新たに粗金を…》
取得した者は、主務省令で定めるところにより、その取得の日の属する月の末日後3月以内に、その取得に係る粗金のうち、その取得に係る粗金中に含まれる金量のうちで政令で定める金量を得るに必要な粗金を金地金に精
に規定する者から 粗金 又は 金地金 を買い受けた者から粗金及び金地金の受払及び使用の状況に関する報告を徴することができる。
7条 (主務大臣及び主務省令)
1項 第5条第1項
《主務大臣は、必要があると認めるときは、主…》
務省令で定めるところにより、第3条第1項に規定する者から粗金及び金地金の生産及び受払の状況に関する報告を徴することができる。
及び第2項の規定における主務大臣は、財務大臣及び経済産業大臣とし、前条の規定における主務大臣は、財務大臣、厚生労働大臣及び経済産業大臣とし、その他の規定における主務大臣は、財務大臣とする。
2項 第5条第1項
《主務大臣は、必要があると認めるときは、主…》
務省令で定めるところにより、第3条第1項に規定する者から粗金及び金地金の生産及び受払の状況に関する報告を徴することができる。
の規定における主務省令は、財務省令・経済産業省令とし、前条の規定における主務省令は、財務省令・厚生労働省令・経済産業省令とし、その他の規定における主務省令は、財務省令とする。
8条 (罰則)
1項 第3条第1項
《金鉱物の製錬又は採取により、新たに粗金を…》
取得した者は、主務省令で定めるところにより、その取得の日の属する月の末日後3月以内に、その取得に係る粗金のうち、その取得に係る粗金中に含まれる金量のうちで政令で定める金量を得るに必要な粗金を金地金に精
の規定に違反して 金地金 を政府に売却しなかつた者は、1年以下の拘禁刑若しくは310,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の三倍が310,000円を超えるときは、罰金は、当該価格の三倍以下とする。
9条
1項 左の各号の1に該当する者は、60,000円以下の罰金に処する。
1号 第5条第1項
《主務大臣は、必要があると認めるときは、主…》
務省令で定めるところにより、第3条第1項に規定する者から粗金及び金地金の生産及び受払の状況に関する報告を徴することができる。
又は
第6条
《報告 主務大臣は、金の取引の実態を調査…》
するため必要な限度において、主務省令で定めるところにより、第3条第1項に規定する者から粗金又は金地金を買い受けた者から粗金及び金地金の受払及び使用の状況に関する報告を徴することができる。
の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
2号 第5条第2項
《2 主務大臣は、必要があると認めるときは…》
、当該職員をして、前項に規定する者の事務所、営業所、工場、倉庫又は金鉱物、粗金若しくは金地金が蔵置されていると認められる場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
10条
1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。