警察法《本則》

法番号:1954年法律第162号

附則 >  

制定文 警察法 1947年法律第196号)の全部を改正する。


1章 総則

1条 (この法律の目的)

1項 この法律は、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持するため、民主的理念を基調とする警察の管理と運営を保障し、且つ、能率的にその任務を遂行するに足る警察の組織を定めることを目的とする。

2条 (警察の責務)

1項 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。

2項 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも 日本国憲法 の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあつてはならない。

3条 (服務の宣誓の内容)

1項 この法律により警察の職務を行うすべての職員は、 日本国憲法 及び法律を擁護し、不偏不党且つ公平中正にその職務を遂行する旨の服務の宣誓を行うものとする。

2章 国家公安委員会

4条 (設置及び組織)

1項 内閣総理大臣の所轄の下に、国家公安委員会を置く。

2項 国家公安委員会は、委員長及び5人の委員をもつて組織する。

5条 (任務及び所掌事務)

1項 国家公安委員会は、国の公安に係る警察運営をつかさどり、警察教養、警察通信、情報技術の解析、犯罪鑑識、犯罪統計及び警察装備に関する事項を統轄し、並びに警察行政に関する調整を行うことにより、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持することを任務とする。

2項 前項に定めるもののほか、国家公安委員会は、同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする。

3項 国家公安委員会は、前項の任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとする。

4項 国家公安委員会は、第1項の任務を達成するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。

1号 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。

2号 警察に関する国の予算に関すること。

3号 警察に関する国の政策の評価に関すること。

4号 次に掲げる事案で国の公安に係るものについての警察運営に関すること。

民心に不安を生ずべき大規模な災害に係る事案

地方の静穏を害するおそれのある騒乱に係る事案

国際関係に重大な影響を与え、その他国の重大な利益を著しく害するおそれのある航空機の強取、人質による強要、爆発物の所持その他これらに準ずる犯罪に係る事案

5号 第71条 《布告 内閣総理大臣は、大規模な災害又は…》 騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。 2 前項の布告には、その区域、事 の緊急事態に対処するための計画及びその実施に関すること。

6号 次のいずれかに該当する広域組織犯罪その他の事案(以下「 広域組織犯罪等 」という。)に対処するための警察の態勢に関すること。

全国の広範な区域において個人の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を害し、又は害するおそれのある事案(ハに掲げるものを除く。

国外において日本国民の生命、身体及び財産並びに日本国の重大な利益を害し、又は害するおそれのある事案(ハに掲げるものを除く。

サイバーセキュリティ( サイバーセキュリティ基本法 2014年法律第104号第2条 《定義 この法律において「サイバーセキュ…》 リティ」とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式以下この条において「電磁的方式」という。により記録され、又は発信され、伝送され、若しくは受信される情報の漏えい、滅 に規定するサイバーセキュリティをいう。)が害されることその他情報技術を用いた不正な行為により生ずる個人の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を害し、又は害するおそれのある事案(以下この号及び 第25条第1号 《設置 第25条 サイバーセキュリティに関…》 する施策を総合的かつ効果的に推進するため、内閣に、サイバーセキュリティ戦略本部以下「本部」という。を置く。 において「 サイバー事案 」という。)のうち次のいずれかに該当するもの(第16号及び 第61条の3 《広域組織犯罪等に対処するための措置 長…》 官は、広域組織犯罪等に対処するため必要があると認めるときは、都道府県警察に対し、広域組織犯罪等の処理に係る関係都道府県警察間の分担重大サイバー事案の処理にあつては、警察庁及び関係都道府県警察間の分担そ において「 重大 サイバー事案 」という。

(1) 次に掲げる事務又は事業の実施に重大な支障が生じ、又は生ずるおそれのある事案

(i) 又は地方公共団体の重要な情報の管理又は重要な情報システムの運用に関する事務

(ii) 国民生活及び経済活動の基盤であつて、その機能が停止し、又は低下した場合に国民生活又は経済活動に多大な影響を及ぼすおそれが生ずるものに関する事業

(2) 高度な技術的手法が用いられる事案その他のその対処に高度な技術を要する事案

(3) 国外に所在する者であつて サイバー事案 を生じさせる不正な活動を行うものが関与する事案

7号 全国的な幹線道路における交通の規制に関すること。

8号 犯罪による収益に関する情報の集約、整理及び分析並びに関係機関に対する提供に関すること。

9号 国際刑事警察機構、外国の警察行政機関その他国際的な警察に関する関係機関との連絡に関すること。

10号 国際捜査共助に関すること。

11号 国際緊急援助活動に関すること。

12号 所掌事務に係る国際協力に関すること。

13号 犯罪被害者等基本計画( 犯罪被害者等基本法 2004年法律第161号第8条第1項 《政府は、犯罪被害者等のための施策の総合的…》 かつ計画的な推進を図るため、犯罪被害者等のための施策に関する基本的な計画以下「犯罪被害者等基本計画」という。を定めなければならない。 に規定する犯罪被害者等基本計画をいう。 第21条第21号 《調査研究の推進等 第21条 国及び地方公…》 共団体は、犯罪被害者等に対し専門的知識に基づく適切な支援を行うことができるようにするため、心理的外傷その他犯罪被害者等が犯罪等により心身に受ける影響及び犯罪被害者等の心身の健康を回復させるための方法等 において同じ。)の作成及び推進に関すること。

14号 債権管理回収業に関する特別措置法 1998年法律第126号)の規定に基づく意見の陳述その他の活動に関すること。

15号 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律 1999年法律第147号)の規定に基づく意見の陳述その他の活動に関すること。

16号 重大サイバー事案 に係る犯罪の捜査その他の重大サイバー事案に対処するための警察の活動に関すること。

17号 皇宮警察に関すること。

18号 警察教養施設の維持管理その他警察教養に関すること。

19号 警察通信施設の維持管理その他警察通信に関すること。

20号 犯罪の取締りのための電子情報処理組織及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の解析その他情報技術の解析に関すること。

21号 犯罪鑑識施設の維持管理その他犯罪鑑識に関すること。

22号 犯罪統計に関すること。

23号 警察装備に関すること。

24号 警察職員の任用、勤務及び活動の基準に関すること。

25号 前号に掲げるもののほか、警察行政に関する調整に関すること。

26号 前各号に掲げる事務を遂行するために必要な監察に関すること。

27号 前各号に掲げるもののほか、他の法律(これに基づく命令を含む。)の規定に基づき警察庁の権限に属させられた事務

5項 前項に定めるもののほか、国家公安委員会は、第1項の任務を達成するため、法律(法律に基づく命令を含む。)の規定に基づきその権限に属させられた事務をつかさどる。

6項 前2項に定めるもののほか、国家公安委員会は、第2項の任務を達成するため、 内閣府設置法 1999年法律第89号第4条第2項 《2 前項に定めるもののほか、内閣府は、前…》 条第1項の任務を達成するため、内閣総理大臣を長とし、前項に規定する事務を主たる事務とする内閣府が内閣官房を助けることがふさわしい内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的 に規定する事務のうち、第1項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統1を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどる。

7項 国家公安委員会は、都道府県公安委員会と常に緊密な連絡を保たなければならない。

6条 (委員長)

1項 委員長は、国務大臣をもつて充てる。

2項 委員長は、会務を総理し、国家公安委員会を代表する。

3項 国家公安委員会は、あらかじめ委員の互選により、委員長に故障がある場合において委員長を代理する者を定めておかなければならない。

7条 (委員の任命)

1項 委員は、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のない者のうちから、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命する。

2項 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。

3項 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。

4項 次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。

1号 破産者で復権を得ない者

2号 拘禁刑以上の刑に処せられた者

5項 委員の任命については、そのうち3人以上が同1の政党に所属することとなつてはならない。

8条 (委員の任期)

1項 委員の任期は、5年とする。但し、補欠の委員は、前任者の残任期間在任する。

2項 委員は、一回に限り再任されることができる。

9条 (委員の失職及び罷免)

1項 委員は、 第7条第4項 《4 次の各号のいずれかに該当する者は、委…》 員となることができない。 1 破産者で復権を得ない者 2 拘禁刑以上の刑に処せられた者 各号の1に該当するに至つた場合においては、その職を失うものとする。

2項 内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。

3項 内閣総理大臣は、両議院の同意を得て、左に掲げる委員を罷免する。

1号 委員のうち何人も所属していなかつた同1の政党に新たに3人以上の委員が所属するに至つた場合においては、これらの者のうち2人をこえる員数の委員

2号 委員のうち1人がすでに所属している政党に新たに2人以上の委員が所属するに至つた場合においては、これらの者のうち1人をこえる員数の委員

4項 内閣総理大臣は、委員のうち2人がすでに所属している政党に新たに所属するに至つた委員を直ちに罷免する。

5項 第7条第3項 《3 前項の場合においては、任命後最初の国…》 会で両議院の事後の承認を得なければならない。 この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。 及び前3項の場合を除く外、委員は、その意に反して罷免されることがない。

10条 (委員の服務等)

1項 国家公務員法 1947年法律第120号第96条第1項 《すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公…》 共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。第97条 《服務の宣誓 職員は、政令の定めるところ…》 により、服務の宣誓をしなければならない。第98条第1項 《職員は、その職務を遂行するについて、法令…》 に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。第99条 《信用失墜行為の禁止 職員は、その官職の…》 信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。第100条第1項 《職員は、職務上知ることのできた秘密を漏ら…》 してはならない。 その職を退いた後といえども同様とする。 及び第2項、 第103条第1項 《職員は、商業、工業又は金融業その他営利を…》 目的とする私企業以下営利企業という。を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。 及び第2項並びに 第104条 《他の事業又は事務の関与制限 職員が報酬…》 を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。 の規定は、委員の服務について準用する。この場合において、同法第97条中「政令」とあるのは「内閣府令」と、同法第103条第2項中「人事院規則の定めるところにより、所轄庁の長の申出により人事院の承認」とあり、又は同法第104条中「内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可」とあるのは「内閣総理大臣の承認」と読み替えるものとする。

2項 委員は、国若しくは地方公共団体の常勤の職員又は 国家公務員法 第60条の2第1項 《任命権者は、年齢60年に達した日以後にこ…》 の法律の規定により退職臨時的職員その他の法律により任期を定めて任用される職員及び常時勤務を要しない官職を占める職員が退職する場合を除く。をした者以下この条及び第82条第2項において「年齢60年以上退職 に規定する短時間勤務の官職若しくは 地方公務員法 1950年法律第261号第22条の4第1項 《任命権者は、当該任命権者の属する地方公共…》 団体の条例年齢以上退職者条例で定める年齢に達した日以後に退職臨時的に任用される職員その他の法律により任期を定めて任用される職員及び非常勤職員が退職する場合を除く。をした者をいう。以下同じ。を、条例で定 に規定する短時間勤務の職を占める職員と兼ねることができない。

3項 委員は、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

4項 委員の給与は、別に法律で定める。

11条 (会議)

1項 国家公安委員会は、委員長が招集する。国家公安委員会は、委員長及び3人以上の委員の出席がなければ会議を開き、議決をすることができない。

2項 国家公安委員会の議事は、出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。

3項 委員長に故障がある場合においては、 第6条第3項 《3 国家公安委員会は、あらかじめ委員の互…》 選により、委員長に故障がある場合において委員長を代理する者を定めておかなければならない。 に規定する委員長を代理する者は、前2項に規定する委員長の職務を行うものとし、これらの項に規定する会議又は議事の定足数の計算については、なお委員であるものとする。

12条 (規則の制定)

1項 国家公安委員会は、その所掌事務について、法律、政令又は内閣府令の特別の委任に基づいて、国家公安委員会規則を制定することができる。

12条の2 (監察の指示等)

1項 国家公安委員会は、 第5条第4項第26号 《4 国家公安委員会は、第1項の任務を達成…》 するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲 の監察について必要があると認めるときは、警察庁に対する同項の規定に基づく指示を具体的又は個別的な事項にわたるものとすることができる。

2項 国家公安委員会は、前項の規定による指示をした場合において、必要があると認めるときは、その指名する委員に、当該指示に係る事項の履行の状況を点検させることができる。

3項 国家公安委員会は、警察庁の職員に、前項の規定により指名された委員の同項に規定する事務を補助させることができる。

12条の3 (資料の提出の要求等)

1項 国家公安委員会は、 第5条第6項 《6 前2項に定めるもののほか、国家公安委…》 員会は、第2項の任務を達成するため、内閣府設置法1999年法律第89号第4条第2項に規定する事務のうち、第1項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基 に規定する事務の遂行のため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。

2項 国家公安委員会は、 第5条第6項 《6 前2項に定めるもののほか、国家公安委…》 員会は、第2項の任務を達成するため、内閣府設置法1999年法律第89号第4条第2項に規定する事務のうち、第1項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基 に規定する事務の遂行のため特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、勧告することができる。

3項 国家公安委員会は、前項の規定により関係行政機関の長に対し勧告したときは、当該関係行政機関の長に対し、その勧告に基づいてとつた措置について報告を求めることができる。

4項 国家公安委員会は、第2項の規定により勧告した事項に関し特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、当該事項について 内閣法 1947年法律第5号第6条 《 内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方…》 針に基いて、行政各部を指揮監督する。 の規定による措置がとられるよう意見を具申することができる。

12条の4 (専門委員)

1項 国家公安委員会に、 犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律 1980年法律第36号)、 オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律 2008年法律第80号及び 国外犯罪被害弔慰金等の支給に関する法律 2016年法律第73号)の規定による裁定に係る審査請求について専門の事項を調査審議させるため、専門委員若干人を置く。

2項 専門委員の任命、任期その他専門委員に関し必要な事項は、政令で定める。

13条 (国家公安委員会の庶務)

1項 国家公安委員会の庶務は、警察庁において処理する。

14条 (国家公安委員会の運営)

1項 この法律に定めるものの外、国家公安委員会の運営に関し必要な事項は、国家公安委員会が定める。

3章 警察庁 > 1節 総則

15条 (設置)

1項 国家公安委員会に、警察庁を置く。

16条 (長官)

1項 警察庁の長は、警察庁長官とし、国家公安委員会が内閣総理大臣の承認を得て、任免する。

2項 警察庁 長官 以下「 長官 」という。)は、国家公安委員会の管理に服し、警察庁の庁務を統括し、所部の職員を任免し、及びその服務についてこれを統督し、並びに警察庁の所掌事務について、都道府県警察を指揮監督する。

17条 (所掌事務)

1項 警察庁は、国家公安委員会の管理の下に、 第5条第4項 《4 国家公安委員会は、第1項の任務を達成…》 するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲 各号に掲げる事務をつかさどり、並びに同条第5項及び第6項に規定する事務について国家公安委員会を補佐する。

18条 (次長)

1項 警察庁に、次長1人を置く。

2項 次長は、 長官 を助け、庁務を整理し、各部局及び機関の事務を監督する。

2節 内部部局

19条 (内部部局)

1項 警察庁に、 長官 官房及び次の五局を置く。

2項 刑事局に組織犯罪対策部を、警備局に外事情報部及び警備運用部を置く。

20条 (官房長、局長及び部長)

1項 長官 官房に官房長を、各局に局長を置く。

2項 官房長又は局長は、命を受け、 長官 官房の事務又は局務を掌理する。

3項 各部に、部長を置く。

4項 部長は、命を受け、部務を掌理する。

21条 (長官官房の所掌事務)

1項 長官 官房においては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。

1号 機密に関すること。

2号 長官 の官印及び庁印の管守に関すること。

3号 公文書類の接受、発送、編集及び保存に関すること。

4号 所管行政に関する企画、立案及び総合調整に関すること(次号に掲げるものを除く。)。

5号 第5条第1項 《国家公安委員会は、国の公安に係る警察運営…》 をつかさどり、警察教養、警察通信、情報技術の解析、犯罪鑑識、犯罪統計及び警察装備に関する事項を統轄し、並びに警察行政に関する調整を行うことにより、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持するこ の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統1を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関すること。

6号 所管行政に関する政策の評価に関すること。

7号 法令案の審査に関すること。

8号 所管行政に係る統計に関する事務の総括に関すること。

9号 広報に関すること。

10号 情報の公開に関すること。

11号 個人情報の保護に関すること。

12号 留置施設に関すること。

13号 警察職員の人事及び定員に関すること。

14号 監察に関すること。

15号 予算、決算及び会計に関すること。

16号 国有財産及び物品の管理及び処分に関すること。

17号 会計の監査に関すること。

18号 警察教養に関すること。

19号 警察職員の福利厚生に関すること。

20号 警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関すること。

21号 犯罪被害者等基本計画の作成及び推進に関すること。

22号 犯罪被害者等給付金に関すること。

23号 オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律 第3条第1項 《国は、この法律の定めるところにより、オウ…》 ム真理教犯罪被害者等に対し、給付金を支給する。 に規定する給付金に関すること。

24号 国外犯罪被害弔慰金等の支給に関する法律 第3条 《国外犯罪被害弔慰金等の支給 国は、国外…》 犯罪被害者があるときは、この法律の定めるところにより、国外犯罪被害者又はその遺族当該国外犯罪被害の原因となった国外犯罪行為が行われた時において、日本国籍を有せず、かつ、日本国内に住所を有しない者を除く に規定する国外犯罪被害弔慰金等に関すること。

25号 警察通信に関すること。

26号 所管行政に関する情報の管理に関する企画及び技術的研究に関すること。

27号 所管行政に関する情報システムの整備及び管理に関すること。

28号 警察装備に関すること。

29号 所管行政に係る国際協力に関する事務の総括に関すること。

30号 前各号に掲げるもののほか、他の局又は機関の所掌に属しない事務に関すること。

22条 (生活安全局の所掌事務)

1項 生活安全局においては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。

1号 犯罪、事故その他の事案に係る市民生活の安全と平穏に関すること。

2号 地域警察その他の警らに関すること。

3号 犯罪の予防に関すること。

4号 保安警察に関すること。

23条 (刑事局の所掌事務)

1項 刑事局においては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。

1号 刑事警察に関すること。

2号 犯罪鑑識に関すること。

3号 犯罪統計に関すること。

4号 暴力団対策に関すること。

5号 薬物及び銃器に関する犯罪の取締りに関すること。

6号 組織犯罪の取締りに関すること(他局の所掌に属するものを除く。)。

7号 犯罪による収益の移転防止に関すること。

8号 国際捜査共助に関すること。

9号 重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の実施に関する法律 2014年法律第57号第2条第1号 《定義 第2条 この法律において、次の各号…》 に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 1 合衆国連絡部局 アメリカ合衆国政府が協定第3条1の規定により指定する国内連絡部局をいう。 2 指紋情報 電磁的記録電子的方式、磁気的方 に規定する合衆国連絡部局との連絡に関すること。

2項 組織犯罪対策部においては、前項第1号に掲げる事務のうち次に掲げるもの及び同項第4号から第9号までに掲げる事務をつかさどる。

1号 国際的な犯罪捜査に関すること。

2号 国際刑事警察機構との連絡に関すること。

23条の2 (交通局の所掌事務)

1項 交通局においては、警察庁の所掌事務に関し、交通警察に関する事務をつかさどる。

24条 (警備局の所掌事務)

1項 警備局においては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。

1号 警備警察に関すること。

2号 警衛に関すること。

3号 警護に関すること。

4号 警備実施に関すること。

5号 第71条 《布告 内閣総理大臣は、大規模な災害又は…》 騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。 2 前項の布告には、その区域、事 の緊急事態に対処するための計画及びその実施に関すること。

2項 外事情報部においては、前項第1号に掲げる事務のうち外国人又はその活動の本拠が外国に在る日本人に係るものをつかさどる。

3項 警備運用部においては、第1項第2号から第5号までに掲げる事務をつかさどる。

25条 (サイバー警察局の所掌事務)

1項 サイバー警察局においては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。

1号 サイバー事案 に関する警察に関すること。

2号 犯罪の取締りのための情報技術の解析に関すること。

26条 (課の設置等)

1項 警察庁の課(室その他課に準ずるものを含む。)の設置及び所掌事務の範囲は、政令で定める。

2項 警察庁の課に、課長(室にあつては、室長)を置く。

3項 警察庁の 長官 官房、局又は部に、その所掌事務の一部を総括整理する職を置くとき、又は課(課に準ずる室を含む。)の所掌に属しない事務の能率的な遂行のためこれを所掌する職で課長に準ずるものを置くときは、これらの設置、職務及び定数は、政令で定める。

3節 附属機関

27条 (警察大学校)

1項 警察庁に、警察大学校を附置する。

2項 警察大学校は、警察職員に対し、上級の幹部として必要な教育訓練を行い、警察に関する学術の研修をつかさどる。

3項 警察大学校に、校長を置く。

4項 警察大学校の位置及び内部組織は、内閣府令で定める。

28条 (科学警察研究所)

1項 警察庁に、科学警察研究所を附置する。

2項 科学警察研究所は、左に掲げる事務をつかさどる。

1号 科学捜査についての研究及び実験並びにこれらを応用する鑑定及び検査に関すること。

2号 少年の非行防止その他犯罪の防止についての研究及び実験に関すること。

3号 交通事故の防止その他交通警察についての研究及び実験に関すること。

3項 科学警察研究所に、所長を置く。

4項 科学警察研究所の位置及び内部組織は、内閣府令で定める。

29条 (皇宮警察本部)

1項 警察庁に、皇宮警察本部を附置する。

2項 皇宮警察本部は、天皇及び皇后、皇太子その他の皇族の護衛、皇居及び御所の警備その他の皇宮警察に関する事務をつかさどる。

3項 皇宮警察本部に、本部長を置く。

4項 皇宮警察本部に、皇宮警察学校を置き、皇宮警察の職員に対して必要な教育訓練を行う。

5項 皇宮警察本部の位置及び内部組織は、内閣府令で定める。

4節 地方機関

30条 (管区警察局の設置)

1項 警察庁に、その所掌事務のうち、 第5条第4項第2号 《4 国家公安委員会は、第1項の任務を達成…》 するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲 、第4号から第15号まで、第18号から第21号まで及び第24号から第27号までに掲げるものに係るものを分掌させるため、地方機関として、管区警察局を置く。

2項 管区警察局の名称、位置及び管轄区域は、次の表のとおりとする。

30条の2 (関東管区警察局の所掌事務の特例)

1項 前条の規定にかかわらず、関東管区警察局は、全国を管轄区域として、警察庁の所掌事務のうち 第5条第4項第16号 《4 国家公安委員会は、第1項の任務を達成…》 するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲 に掲げるものに係るものを分掌する。

31条 (管区警察局長等)

1項 管区警察局に、局長を置く。

2項 管区警察局長は、管区警察局の事務を統括し、及び所属の警察職員を指揮監督し、並びに 長官 の命を受け、管区警察局の所掌事務(前条の規定により関東管区警察局が分掌する事務を除く。)について、府県警察を指揮監督する。

3項 管区警察局の内部組織は、政令で定める。

31条の2 (警察支局)

1項 管区警察局の所掌事務を分掌させるため、所要の地に、地方機関として、警察支局を置くことができる。

2項 警察支局に、支局長を置く。

3項 警察支局の名称、位置及び管轄区域は、政令で定める。

4項 警察支局の内部組織は、内閣府令で定める。

32条 (管区警察学校)

1項 管区警察局に、管区警察学校を附置する。

2項 管区警察学校は、警察職員に対し、幹部として必要な教育訓練その他所要の教育訓練を行う。

3項 管区警察学校に、校長を置く。

4項 管区警察学校の位置及び内部組織は、内閣府令で定める。

33条 (東京都警察情報通信部及び北海道警察情報通信部)

1項 警察庁に、その所掌事務のうち、東京都及び北海道の区域における 第5条第4項第19号 《4 国家公安委員会は、第1項の任務を達成…》 するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲 及び第20号に掲げるものに係るものを分掌させるため、地方機関として、東京都警察情報通信部及び北海道警察情報通信部を置く。

2項 東京都警察情報通信部及び北海道警察情報通信部に、部長を置く。

3項 東京都警察情報通信部及び北海道警察情報通信部の位置及び内部組織は、内閣府令で定める。

5節 職員

34条 (職員)

1項 警察庁に、警察官、皇宮護衛官、事務官、技官その他所要の職員を置く。

2項 皇宮護衛官は、皇宮警察本部に置く。

3項 長官 は警察官とし、警察庁の次長、官房長、局長及び部長、管区警察局長その他政令で定める職は警察官をもつて、皇宮警察本部長は皇宮護衛官をもつて充てる。

35条

1項 削除

4章 都道府県警察 > 1節 総則

36条 (設置及び責務)

1項 都道府県に、都道府県警察を置く。

2項 都道府県警察は、当該都道府県の区域につき、 第2条 《警察の責務 警察は、個人の生命、身体及…》 び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。 2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて の責務に任ずる。

37条 (経費)

1項 都道府県警察に要する次に掲げる経費で政令で定めるものは、国庫が支弁する。

1号 警視正以上の階級にある警察官の俸給その他の給与、地方公務員共済組合負担金及び公務災害補償に要する経費

2号 警察教養施設の維持管理及び警察学校における教育訓練に要する経費

3号 警察通信施設の維持管理その他警察通信に要する経費

4号 犯罪鑑識施設の維持管理その他犯罪鑑識に要する経費

5号 犯罪統計に要する経費

6号 警察用車両及び船舶並びに警備装備品の整備に要する経費

7号 警衛及び警備に要する経費

8号 国の公安に係る犯罪その他特殊の犯罪の捜査に要する経費

9号 武力攻撃事態等における対処措置及び緊急対処事態における緊急対処措置並びに国の機関と共同して行うこれらの措置についての訓練に要する経費

10号 国際連合安全保障理事会決議第1,267号等を踏まえ我が国が実施する財産の凍結等に関する特別措置法 2014年法律第124号)第3章の規定による措置に要する経費

11号 犯罪被害者等給付金に関する事務の処理に要する経費

12号 第21条第23号 《長官官房の所掌事務 第21条 長官官房に…》 おいては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。 1 機密に関すること。 2 長官の官印及び庁印の管守に関すること。 3 公文書類の接受、発送、編集及び保存に関すること。 4 所管行政に に規定する給付金に関する事務の処理に要する経費

13号 第21条第24号 《長官官房の所掌事務 第21条 長官官房に…》 おいては、警察庁の所掌事務に関し、次に掲げる事務をつかさどる。 1 機密に関すること。 2 長官の官印及び庁印の管守に関すること。 3 公文書類の接受、発送、編集及び保存に関すること。 4 所管行政に に規定する国外犯罪被害弔慰金等に関する事務の処理に要する経費

2項 前項の規定により国庫が支弁することとなる経費を除き、都道府県警察に要する経費は、当該都道府県が支弁する。

3項 都道府県の支弁に係る都道府県警察に要する経費については、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、国がその一部を補助する。

2節 都道府県公安委員会

38条 (組織及び権限)

1項 都道府県知事の所轄の下に、都道府県公安委員会を置く。

2項 都道府県公安委員会は、都、道、府及び 地方自治法 1947年法律第67号第252条の19第1項 《政令で指定する人口五十万以上の市以下「指…》 定都市」という。は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することがで の規定により指定する市(以下「 指定市 」という。)を包括する県(以下「 指定県 」という。)にあつては5人の委員、 指定県 以外の県にあつては3人の委員をもつて組織する。

3項 都道府県公安委員会は、都道府県警察を管理する。

4項 第5条第5項 《5 前項に定めるもののほか、国家公安委員…》 会は、第1項の任務を達成するため、法律法律に基づく命令を含む。の規定に基づきその権限に属させられた事務をつかさどる。 の規定は、都道府県公安委員会の事務について準用する。

5項 都道府県公安委員会は、その権限に属する事務に関し、法令又は条例の特別の委任に基いて、都道府県公安委員会規則を制定することができる。

6項 都道府県公安委員会は、国家公安委員会及び他の都道府県公安委員会と常に緊密な連絡を保たなければならない。

39条 (委員の任命)

1項 委員は、当該都道府県の議会の議員の被選挙権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、都道府県知事が都道府県の議会の同意を得て、任命する。ただし、道、府及び 指定県 にあつては、その委員のうち2人は、当該道、府又は県が包括する 指定市 の議会の議員の被選挙権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、当該指定市の市長がその市の議会の同意を得て推薦したものについて、当該道、府又は県の知事が任命する。

2項 次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。

1号 破産者で復権を得ない者

2号 拘禁刑以上の刑に処せられた者

3項 委員の任命については、そのうち2人以上(都、道、府及び 指定県 にあつては3人以上)が同1の政党に所属することとなつてはならない。

40条 (委員の任期)

1項 委員の任期は、3年とする。但し、補欠の委員は、前任者の残任期間在任する。

2項 委員は、二回に限り再任されることができる。

41条 (委員の失職及び罷免)

1項 委員は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その職を失うものとする。

1号 第39条第2項 《2 次の各号のいずれかに該当する者は、委…》 員となることができない。 1 破産者で復権を得ない者 2 拘禁刑以上の刑に処せられた者 各号のいずれかに該当するに至つた場合

2号 当該都道府県の議会の議員の被選挙権を有する者でなくなつた場合( 第39条第1項 《委員は、当該都道府県の議会の議員の被選挙…》 権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、都道府県知事が都道府県の議会の同意を得て、任命する。 ただし、道、府及び指定県にあつては、その委員のうち2 ただし書に規定する委員については、当該 指定市 の議会の議員の被選挙権を有する者でなくなつた場合

2項 都道府県知事は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、当該都道府県の議会の同意を得て、これを罷免することができる。但し、 第39条第1項 《委員は、当該都道府県の議会の議員の被選挙…》 権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、都道府県知事が都道府県の議会の同意を得て、任命する。 ただし、道、府及び指定県にあつては、その委員のうち2 但書に規定する委員の罷免については、道、府又は 指定県 の知事は、当該 指定市 の市長に対しその市の議会の同意を得ることを求めるものとし、その同意があつたときは、これを罷免することができる。

3項 指定県 以外の県の知事は、委員のうち2人以上が同1の政党に所属するに至つた場合においては、これらの者のうち1人をこえる員数の委員を当該県の議会の同意を得て、罷免する。

4項 都、道、府及び 指定県 の知事は、委員のうち3人以上が同1の政党に所属するに至つた場合においては、 第9条第3項 《3 内閣総理大臣は、両議院の同意を得て、…》 左に掲げる委員を罷免する。 1 委員のうち何人も所属していなかつた同1の政党に新たに3人以上の委員が所属するに至つた場合においては、これらの者のうち2人をこえる員数の委員 2 委員のうち1人がすでに所 各号の規定の例により、そのこえるに至つた員数の委員を、当該都、道、府又は指定県の議会の同意を得て、罷免する。但し、新たに同1の政党に所属するに至つた委員のうちに 第39条第1項 《委員は、当該都道府県の議会の議員の被選挙…》 権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、都道府県知事が都道府県の議会の同意を得て、任命する。 ただし、道、府及び指定県にあつては、その委員のうち2 但書に規定するものを含むときは、これらの委員のうち罷免すべきものは、くじで定める。

5項 都道府県知事は、委員のうち1人(都、道、府及び 指定県 にあつては2人)がすでに所属している政党に新たに所属するに至つた委員を直ちに罷免する。

6項 前4項の場合を除く外、委員は、その意に反して罷免されることがない。

42条 (委員の服務等)

1項 地方公務員法 第30条 《服務の根本基準 すべて職員は、全体の奉…》 仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。 から 第34条 《秘密を守る義務 職員は、職務上知り得た…》 秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、また、同様とする。 2 法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者退職者については、その退職した職又は まで及び 第38条第1項 《職員は、任命権者の許可を受けなければ、商…》 業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業以下この項及び次条第1項において「営利企業」という。を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則人事委員会を置かない地方公共団体におい 本文の規定は、委員の服務について準用する。ただし、都道府県知事は、委員が同項に規定する地位を兼ね、又は同項に規定する行為をすることが委員の職務の遂行上支障があると認める場合のほかは、同項に規定する許可を与えるものとする。

2項 委員は、地方公共団体の議会の議員若しくは常勤の職員又は 地方公務員法 第22条の4第1項 《任命権者は、当該任命権者の属する地方公共…》 団体の条例年齢以上退職者条例で定める年齢に達した日以後に退職臨時的に任用される職員その他の法律により任期を定めて任用される職員及び非常勤職員が退職する場合を除く。をした者をいう。以下同じ。を、条例で定 に規定する短時間勤務の職を占める職員と兼ねることができない。

3項 委員は、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

43条 (委員長)

1項 都道府県公安委員会に委員長を置き、委員が互選する。

2項 委員長の任期は、1年とする。但し、再任することができる。

3項 委員長は、会務を総理し、都道府県公安委員会を代表する。

43条の2 (監察の指示等)

1項 都道府県公安委員会は、都道府県警察の事務又は都道府県警察の職員の非違に関する監察について必要があると認めるときは、都道府県警察に対する 第38条第3項 《3 都道府県公安委員会は、都道府県警察を…》 管理する。 の規定に基づく指示を具体的又は個別的な事項にわたるものとすることができる。

2項 都道府県公安委員会は、前項の規定による指示をした場合において、必要があると認めるときは、その指名する委員に、当該指示に係る事項の履行の状況を点検させることができる。

3項 都道府県公安委員会は、都道府県警察の職員( 第60条第1項 《都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道…》 府県警察に対して援助の要求をすることができる。 の規定による援助の要求により派遣された警察庁の職員を含む。)に、前項の規定により指名された委員の同項に規定する事務を補助させることができる。

44条 (都道府県公安委員会の庶務)

1項 都道府県公安委員会の庶務は、警視庁又は道府県警察本部において処理する。

45条 (都道府県公安委員会の運営)

1項 この法律に定めるものの外、都道府県公安委員会の運営に関し必要な事項は、都道府県公安委員会が定める。

46条 (方面公安委員会)

1項 第51条 《方面本部 道の区域を五以内の方面に分ち…》 、方面の区域内における警察の事務を処理させるため、方面ごとに方面本部を置く。 但し、道警察本部の所在地を包括する方面には、置かないものとする。 2 方面本部に、方面本部長を置く。 3 方面本部長は、方 に規定する方面本部を管理する機関として、同条の規定により方面本部を置く方面ごとに、方面公安委員会を置く。

2項 第38条第2項 《2 都道府県公安委員会は、都、道、府及び…》 地方自治法1947年法律第67号第252条の19第1項の規定により指定する市以下「指定市」という。を包括する県以下「指定県」という。にあつては5人の委員、指定県以外の県にあつては3人の委員をもつて組織 及び第6項並びに 第39条 《委員の任命 委員は、当該都道府県の議会…》 の議員の被選挙権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、都道府県知事が都道府県の議会の同意を得て、任命する。 ただし、道、府及び指定県にあつては、そ から前条までの 指定県 以外の県の県公安委員会及びその委員に関する規定は、方面公安委員会について準用する。この場合において、 第38条第6項 《6 都道府県公安委員会は、国家公安委員会…》 及び他の都道府県公安委員会と常に緊密な連絡を保たなければならない。 中「及び他の都道府県公安委員会」とあるのは「並びに他の方面公安委員会及び都道府県公安委員会」と、 第43条 《委員長 都道府県公安委員会に委員長を置…》 き、委員が互選する。 2 委員長の任期は、1年とする。 但し、再任することができる。 3 委員長は、会務を総理し、都道府県公安委員会を代表する。 の二中「都道府県警察」とあるのは「方面本部」と、同条第1項中「 第38条第3項 《3 都道府県公安委員会は、都道府県警察を…》 管理する。 」とあるのは「 第46条第1項 《第51条に規定する方面本部を管理する機関…》 として、同条の規定により方面本部を置く方面ごとに、方面公安委員会を置く。 」と読み替えるものとする。

46条の2 (指定市の指定があつた場合における県公安委員会の組織等に関する特例)

1項 新たに 指定市 の指定があつた場合における当該指定市を包括する県の県公安委員会の 第39条第1項 《委員は、当該都道府県の議会の議員の被選挙…》 権を有する者で、任命前5年間に警察又は検察の職務を行う職業的公務員の前歴のないもののうちから、都道府県知事が都道府県の議会の同意を得て、任命する。 ただし、道、府及び指定県にあつては、その委員のうち2 ただし書に規定する委員が最初に任命されるまでの間の委員の数及びその最初に任命される委員の任期に関する本節の規定の適用の特例については、政令で定める。

3節 都道府県警察の組織

47条 (警視庁及び道府県警察本部)

1項 都警察の本部として警視庁を、道府県警察の本部として道府県警察本部を置く。

2項 警視庁及び道府県警察本部は、それぞれ、都道府県公安委員会の管理の下に、都警察及び道府県警察の事務をつかさどり、並びに 第38条第4項 《4 第5条第5項の規定は、都道府県公安委…》 員会の事務について準用する。 において準用する 第5条第5項 《5 前項に定めるもののほか、国家公安委員…》 会は、第1項の任務を達成するため、法律法律に基づく命令を含む。の規定に基づきその権限に属させられた事務をつかさどる。 の事務について都道府県公安委員会を補佐する。

3項 警視庁は特別区の区域内に、道府県警察本部は道府県庁所在地に置く。

4項 警視庁及び道府県警察本部の内部組織は、政令で定める基準に従い、条例で定める。

48条 (警視総監及び警察本部長)

1項 都警察に警視総監を、道府県警察に道府県警察本部長を置く。

2項 警視総監及び道府県 警察本部長 以下「 警察本部長 」という。)は、それぞれ、都道府県公安委員会の管理に服し、警視庁及び道府県警察本部の事務を統括し、並びに都警察及び道府県警察の所属の警察職員を指揮監督する。

49条 (警視総監の任免)

1項 警視総監は、国家公安委員会が都公安委員会の同意を得た上内閣総理大臣の承認を得て、任免する。

2項 都公安委員会は、国家公安委員会に対し、警視総監の懲戒又は罷免に関し必要な勧告をすることができる。

50条 (警察本部長の任免)

1項 警察本部長 は、国家公安委員会が道府県公安委員会の同意を得て、任免する。

2項 道府県公安委員会は、国家公安委員会に対し、 警察本部長 の懲戒又は罷免に関し必要な勧告をすることができる。

51条 (方面本部)

1項 道の区域を五以内の方面に分ち、方面の区域内における警察の事務を処理させるため、方面ごとに方面本部を置く。但し、道警察本部の所在地を包括する方面には、置かないものとする。

2項 方面本部に、方面本部長を置く。

3項 方面本部長は、方面公安委員会の管理に服し、方面本部の事務を統括し、及び 警察本部長 の命を受け、方面本部の所属の警察職員を指揮監督する。

4項 前条の規定は、方面本部長について準用する。

5項 方面の数、名称及び区域並びに方面本部の位置は、国家公安委員会の意見を聞いて、条例で定める。

6項 方面本部の内部組織は、政令で定める基準に従い、条例で定める。

52条 (市警察部)

1項 指定市 の区域内における道府県警察本部の事務を分掌させるため、当該指定市の区域に市警察部を置く。

2項 市警察部に、部長を置く。

3項 市警察部長は、市警察部の事務を統括し、及び道府県 警察本部長 の命を受け、市警察部の所属の警察職員を指揮監督する。

53条 (警察署等)

1項 都道府県の区域を分ち、各地域を管轄する警察署を置く。

2項 警察署に、署長を置く。

3項 警察署長は、警視総監、 警察本部長 、方面本部長又は市警察部長の指揮監督を受け、その管轄区域内における警察の事務を処理し、所属の警察職員を指揮監督する。

4項 警察署の名称、位置及び管轄区域は、政令で定める基準に従い、条例で定める。

5項 警察署の下部機構として、交番その他の派出所又は駐在所を置くことができる。

53条の2 (警察署協議会)

1項 警察署に、警察署協議会を置くものとする。ただし、管轄区域内の人口が僅少であることその他特別の事情がある場合は、これを置かないことができる。

2項 警察署協議会は、警察署の管轄区域内における警察の事務の処理に関し、警察署長の諮問に応ずるとともに、警察署長に対して意見を述べる機関とする。

3項 警察署協議会の委員は、都道府県公安委員会が委嘱する。

4項 警察署協議会の設置、その委員の定数、任期その他警察署協議会に関し必要な事項は、条例(警察署協議会の議事の手続にあつては、都道府県公安委員会規則)で定める。

54条 (府県警察学校等)

1項 警視庁に警視庁警察学校を、道府県警察本部に道府県警察学校を附置する。

2項 警視庁警察学校及び府県警察学校は、警察職員に対し、新任者に対する教育訓練その他所要の教育訓練を行う。

3項 道警察学校は、警察職員に対し、新任者に対する教育訓練、幹部として必要な教育訓練その他所要の教育訓練を行う。

55条 (職員)

1項 都道府県警察に、警察官その他所要の職員を置く。

2項 警視総監、 警察本部長 、方面本部長、市警察部長及び警察署長は、警察官をもつて充てる。

3項 第1項の職員のうち、警視総監、 警察本部長 及び方面本部長以外の警視正以上の階級にある警察官は、国家公安委員会が都道府県公安委員会の同意を得て、任免し、その他の職員は、警視総監又は警察本部長がそれぞれ都道府県公安委員会の意見を聞いて、任免する。

4項 都道府県公安委員会は、警視総監、 警察本部長 及び方面本部長以外の警視正以上の階級にある警察官については国家公安委員会に対し、その他の職員については警視総監又は警察本部長に対し、それぞれその懲戒又は罷免に関し必要な勧告をすることができる。

56条 (職員の人事管理)

1項 都道府県警察の職員のうち、警視正以上の階級にある警察官(以下「 地方警務官 」という。)は、一般職の国家公務員とする。

2項 前項の職員以外の都道府県警察の職員(以下「 地方警察職員 」という。)の任用及び給与、勤務時間その他の勤務条件、並びに服務に関して 地方公務員法 の規定により条例又は人事委員会規則で定めることとされている事項については、 第34条第1項 《警察庁に、警察官、皇宮護衛官、事務官、技…》 官その他所要の職員を置く。 に規定する職員の例を基準として当該条例又は人事委員会規則を定めるものとする。

3項 警視総監又は 警察本部長 は、 第43条の2第1項 《都道府県公安委員会は、都道府県警察の事務…》 又は都道府県警察の職員の非違に関する監察について必要があると認めるときは、都道府県警察に対する第38条第3項の規定に基づく指示を具体的又は個別的な事項にわたるものとすることができる。 の規定による指示がある場合のほか、都道府県警察の職員が次の各号のいずれかに該当する疑いがあると認める場合は、速やかに事実を調査し、当該職員が当該各号のいずれかに該当することが明らかになつたときは、都道府県公安委員会に対し、都道府県公安委員会の定めるところにより、その結果を報告しなければならない。

1号 その職務を遂行するに当たつて、法令又は条例の規定に違反した場合

2号 前号に掲げるもののほか、職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合

3号 全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合

56条の2 (地方警務官等に係る国家公務員法の特例)

1項 前条第1項の規定にかかわらず、退職時に特定 地方警務官 地方警務官のうち、その属する都道府県警察において巡査の階級から順次警視の階級まで昇任し、引き続き地方警務官となつた者及びこれに準ずるものとして国家公安委員会規則で定める者をいう。以下同じ。)であつた者については、 国家公務員法 第60条の2 《定年前再任用短時間勤務職員の任用 任命…》 権者は、年齢60年に達した日以後にこの法律の規定により退職臨時的職員その他の法律により任期を定めて任用される職員及び常時勤務を要しない官職を占める職員が退職する場合を除く。をした者以下この条及び第82 の規定は、適用しない。

2項 特定 地方警務官 は、 第56条の4第1項 《警視総監又は道府県警察本部長は、国家公務…》 員法第81条の2第1項に規定する管理監督職以下この項において単に「管理監督職」という。を占める特定地方警務官でその占める管理監督職に係る同条第2項に規定する管理監督職勤務上限年齢に達している特定地方警 の規定により任命されたときは、当該任命の時に一般職の国家公務員を退職する。

3項 特定 地方警務官 に対する 国家公務員法 第81条 《適用除外 次に掲げる職員の分限定年に係…》 るものを除く。次項において同じ。については、第75条、第78条から前条まで及び第89条並びに行政不服審査法2014年法律第68号の規定は、適用しない。 1 臨時的職員 2 条件付採用期間中の職員 前項 の二及び 第81条の7 《定年による退職の特例 任命権者は、定年…》 に達した職員が前条第1項の規定により退職すべきこととなる場合において、次に掲げる事由があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該職員に係る定年退職日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を の規定の適用については、同法第81条の2第1項ただし書中「異動期間」とあるのは「当該職員が 警察法 1954年法律第162号第56条の2第1項 《前条第1項の規定にかかわらず、退職時に特…》 定地方警務官地方警務官のうち、その属する都道府県警察において巡査の階級から順次警視の階級まで昇任し、引き続き地方警務官となつた者及びこれに準ずるものとして国家公安委員会規則で定める者をいう。以下同じ。 に規定する特定地方警務官である場合又は異動期間」と、「又は」とあるのは「若しくは」と、同法第81条の7第1項ただし書中「ただし、」とあるのは「ただし、 警察法 第56条の2第5項 《5 国家公務員法第81条の5の規定は、特…》 定地方警務官について準用する。 この場合において、同条第1項中「他の官職への降任等を」とあるのは「警視総監又は道府県警察本部長が警察法第56条の4第1項の規定による任命࿸以下この項及び第3項において「 において読み替えて準用する」とする。

4項 第56条の4第1項 《警視総監又は道府県警察本部長は、国家公務…》 員法第81条の2第1項に規定する管理監督職以下この項において単に「管理監督職」という。を占める特定地方警務官でその占める管理監督職に係る同条第2項に規定する管理監督職勤務上限年齢に達している特定地方警 の規定により任命された者に対する 国家公務員法 第81条の3 《管理監督職への任用の制限 任命権者は、…》 採用し、昇任し、降任し、又は転任しようとする管理監督職に係る管理監督職勤務上限年齢に達している者を、その者が当該管理監督職を占めているものとした場合における異動期間の末日の翌日他の官職への降任等をされ の規定の適用については、同条中「࿸他の官職への降任等」とあるのは「( 警察法 1954年法律第162号第56条の4第1項 《警視総監又は道府県警察本部長は、国家公務…》 員法第81条の2第1項に規定する管理監督職以下この項において単に「管理監督職」という。を占める特定地方警務官でその占める管理監督職に係る同条第2項に規定する管理監督職勤務上限年齢に達している特定地方警 の規定による任命」と、「職員」とあるのは「者」と、「当該他の官職への降任等」とあるのは「当該任命」とする。

5項 国家公務員法 第81条の5 《管理監督職勤務上限年齢による降任等及び管…》 理監督職への任用の制限の特例 任命権者は、他の官職への降任等をすべき管理監督職を占める職員について、次に掲げる事由があると認めるときは、当該職員が占める管理監督職に係る異動期間の末日の翌日から起算し の規定は、特定 地方警務官 について準用する。この場合において、同条第1項中「他の官職への降任等を」とあるのは「警視総監又は道府県 警察本部長 警察法 第56条の4第1項 《警視総監又は道府県警察本部長は、国家公務…》 員法第81条の2第1項に規定する管理監督職以下この項において単に「管理監督職」という。を占める特定地方警務官でその占める管理監督職に係る同条第2項に規定する管理監督職勤務上限年齢に達している特定地方警 の規定による任命࿸以下この項及び第3項において「特定任命」という。)を」と、同項各号中「他の官職への降任等」とあるのは「特定任命に伴う退職」と、同条第3項中「他の官職への降任等を」とあるのは「警視総監又は道府県警察本部長が特定任命を」と、「他の官職への降任等に」とあるのは「特定任命に伴う退職に」と読み替えるものとする。

56条の3

1項 第56条第1項 《都道府県警察の職員のうち、警視正以上の階…》 級にある警察官以下「地方警務官」という。は、一般職の国家公務員とする。 の規定にかかわらず、特定 地方警務官 については、 国家公務員法 第106条の2 《他の役職員についての依頼等の規制 職員…》 は、営利企業等営利企業及び営利企業以外の法人国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法2003年法律第118号第2条第2項に規定する特定地方独立行政法人を除く。をいう。以下同じ。に の規定は、適用しない。

2項 特定 地方警務官 であつた者で、離職後に 国家公務員法 第106条の2第1項 《職員は、営利企業等営利企業及び営利企業以…》 外の法人国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法2003年法律第118号第2条第2項に規定する特定地方独立行政法人を除く。をいう。以下同じ。に対し、他の職員若しくは行政執行法人の に規定する営利企業等の地位に就いているもの(同法第106条の4第1項に規定する退職手当通算離職者を除く。)は、同法第106条の四及び第109条の規定の適用については、これらの規定に規定する再就職者に含まれないものとする。

3項 特定 地方警務官 に対する 国家公務員法 第112条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、3年…》 以下の拘禁刑に処する。 ただし、刑法1907年法律第45号に正条があるときは、刑法による。 1 職務上不正な行為第106条の2第1項又は第106条の3第1項の規定に違反する行為を除く。次号において同じ の規定の適用については、同条第1号中「 第106条の2第1項 《職員は、営利企業等営利企業及び営利企業以…》 外の法人国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法2003年法律第118号第2条第2項に規定する特定地方独立行政法人を除く。をいう。以下同じ。に対し、他の職員若しくは行政執行法人の 又は 第106条の3第1項 《職員は、利害関係企業等営利企業等のうち、…》 職員の職務に利害関係を有するものとして政令で定めるものをいう。以下同じ。に対し、離職後に当該利害関係企業等若しくはその子法人の地位に就くことを目的として、自己に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関 」とあるのは「 第106条の3第1項 《職員は、利害関係企業等営利企業等のうち、…》 職員の職務に利害関係を有するものとして政令で定めるものをいう。以下同じ。に対し、離職後に当該利害関係企業等若しくはその子法人の地位に就くことを目的として、自己に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関 」と、同号及び同条第2号中「若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせること」とあるのは「又はその子法人の地位に就くこと」とする。

4項 特定 地方警務官 以外の地方警務官及び 第34条第1項 《この法律において、次の各号に掲げる用語の…》 意義は、当該各号に定めるところによる。 1 採用 職員以外の者を官職に任命すること臨時的任用を除く。をいう。 2 昇任 職員をその職員が現に任命されている官職より上位の職制上の段階に属する官職に任命す に規定する職員に対する 国家公務員法 第106条 《勤務条件 職員の勤務条件その他職員の服…》 務に関し必要な事項は、人事院規則でこれを定めることができる。 前項の人事院規則は、この法律の規定の趣旨に沿うものでなければならない。 の二、 第106条 《勤務条件 職員の勤務条件その他職員の服…》 務に関し必要な事項は、人事院規則でこれを定めることができる。 前項の人事院規則は、この法律の規定の趣旨に沿うものでなければならない。 の四、 第109条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、1年…》 以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。 1 第7条第3項の規定に違反して任命を受諾した者 2 第8条第3項の規定に違反して故意に人事官を罷免しなかつた閣員 3 人事官の欠員を生じた後60第112条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、3年…》 以下の拘禁刑に処する。 ただし、刑法1907年法律第45号に正条があるときは、刑法による。 1 職務上不正な行為第106条の2第1項又は第106条の3第1項の規定に違反する行為を除く。次号において同じ 及び 第113条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、11…》 0,000円以下の過料に処する。 1 第106条の4第1項から第4項までの規定に違反して、役職員又はこれらの規定に規定する役職員に類する者として政令で定めるものに対し、契約等事務に関し、職務上の行為を の規定の適用については、同法第106条の2第1項中「他の職員」とあるのは「他の職員( 警察法 1954年法律第162号第56条の2第1項 《前条第1項の規定にかかわらず、退職時に特…》 定地方警務官地方警務官のうち、その属する都道府県警察において巡査の階級から順次警視の階級まで昇任し、引き続き地方警務官となつた者及びこれに準ずるものとして国家公安委員会規則で定める者をいう。以下同じ。 に規定する特定地方警務官(以下単に「特定地方警務官」という。)を除く。)」と、同法第106条の4第1項及び第109条第14号中「役職員」とあるのは「役職員(特定地方警務官を含む。以下この条において同じ。)」と、同法第112条第2号中「役職員に」とあるのは「役職員(特定地方警務官を含む。)に」と、同法第113条第1号中「役職員又は」とあるのは「役職員(特定地方警務官を含む。以下この号において同じ。又は」とする。

56条の4 (特定地方警務官に係る地方公務員法の特例)

1項 警視総監又は道府県 警察本部長 は、 国家公務員法 第81条の2第1項 《任命権者は、管理監督職一般職の職員の給与…》 に関する法律第10条の2第1項に規定する官職及びこれに準ずる官職として人事院規則で定める官職並びに指定職これらの官職のうち、病院、療養所、診療所その他の国の部局又は機関に勤務する医師及び歯科医師が占め に規定する管理監督職(以下この項において単に「管理監督職」という。)を占める特定 地方警務官 でその占める管理監督職に係る同条第2項に規定する管理監督職勤務上限年齢に達している特定地方警務官について、国家公安委員会の同意を得て、同条第1項本文に規定する異動期間( 第56条の2第5項 《5 国家公務員法第81条の5の規定は、特…》 定地方警務官について準用する。 この場合において、同条第1項中「他の官職への降任等を」とあるのは「警視総監又は道府県警察本部長が警察法第56条の4第1項の規定による任命࿸以下この項及び第3項において「 において読み替えて準用する同法第81条の5第1項から第4項までの規定により延長された期間を含む。以下この項において単に「異動期間」という。)に、当該特定地方警務官としての在職に引き続き、その属する都道府県警察の警視以下の階級にある警察官に任命するものとする。ただし、異動期間に、同法の他の規定により当該特定地方警務官について同法第81条の2第1項に規定する他の官職への昇任、降任若しくは転任をされた場合又は同法第81条の7第1項の規定により当該特定地方警務官を管理監督職を占めたまま引き続き勤務させることとされた場合は、この限りでない。

2項 前項本文の規定による任命を行うに当たつて警視総監又は道府県 警察本部長 が遵守すべき基準に関する事項その他の当該任命に関し必要な事項は、条例で定める。

56条の5

1項 特定 地方警務官 は、 地方公務員法 第8条第1項 《人事委員会は、次に掲げる事務を処理する。…》 1 人事行政に関する事項について調査し、人事記録に関することを管理し、及びその他人事に関する統計報告を作成すること。 2 人事評価、給与、勤務時間その他の勤務条件、研修、厚生福利制度その他職員に関す第4号に係る部分に限る。)、第3章第6節の二( 第38条の2第2項 《2 前項の「退職手当通算法人」とは、地方…》 独立行政法人法第2条第1項に規定する地方独立行政法人その他その業務が地方公共団体又は国の事務又は事業と密接な関連を有する法人のうち人事委員会規則で定めるもの退職手当これに相当する給付を含む。に関する規 及び第3項を除く。)、 第60条 《罰則 次の各号のいずれかに該当する者は…》 、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。 1 第13条の規定に違反して差別をした者 2 第34条第1項又は第2項の規定第9条の2第12項において準用する場合を含む。に違反して秘密を漏第4号から第8号までに係る部分に限る。及び 第63条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、3年…》 以下の拘禁刑に処する。 ただし、刑法1907年法律第45号に正条があるときは、刑法による。 1 職務上不正な行為当該職務上不正な行為が、営利企業等に対し、他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつ から 第65条 《 第38条の6第2項の条例には、これに違…》 反した者に対し、110,000円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 までの規定の適用については、同法第4条第1項に規定する職員(以下この条において単に「職員」という。)とみなす。この場合において、同法第8条第1項第4号中「人事行政の運営」とあるのは「 警察法 1954年法律第162号第56条の5 《 特定地方警務官は、地方公務員法第8条第…》 1項第4号に係る部分に限る。、第3章第6節の二第38条の2第2項及び第3項を除く。、第60条第4号から第8号までに係る部分に限る。及び第63条から第65条までの規定の適用については、同法第4条第1項に の規定により職員とみなされる同法第56条の2第1項に規定する特定地方警務官(第38条の2第1項及び第6項第6号において単に「特定地方警務官」という。)の退職管理」と、「任命権者」とあるのは「都道府県公安委員会」と、同法第38条の2第1項中「退職手当通算法人の地位に就いている者」とあるのは「退職手当通算法人の地位に就いている者(特定地方警務官であつた者にあつては、 国家公務員法 1947年法律第120号第106条の2第4項 《第2項第2号の「退職手当通算予定職員」と…》 は、任命権者又はその委任を受けた者の要請に応じ、引き続いて退職手当通算法人前項に規定する退職手当通算法人をいう。以下同じ。の役員又は退職手当通算法人に使用される者となるため退職することとなる職員であつ に規定する退職手当通算予定職員であつた者であつて引き続いて同条第3項に規定する退職手当通算法人の地位に就いている者)」と、同条第6項第6号中「任命権者」とあるのは「任命権者(再就職者が特定地方警務官であつた者である場合にあつては、都道府県公安委員会)」と、同法第38条の3から 第38条 《組織及び権限 都道府県知事の所轄の下に…》 、都道府県公安委員会を置く。 2 都道府県公安委員会は、都、道、府及び地方自治法1947年法律第67号第252条の19第1項の規定により指定する市以下「指定市」という。を包括する県以下「指定県」という の五までの規定(見出しを含む。)中「任命権者」とあるのは「都道府県公安委員会」とするほか、職員とみなされる特定地方警務官に対する同法第63条第1号及び第2号の規定の適用については、同条第1号中「若しくは当該役職員」とあるのは「又は当該役職員」と、「行為、又は営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くことを目的として、自己に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、若しくは当該地位に就くことを要求し、若しくは約束する行為」とあるのは「行為」と、同号及び同条第2号中「離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは」とあるのは「他の役職員をその離職後に、又は」と、「若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し」とあるのは「又はその子法人の地位に就かせることを要求し」とする。

57条 (職員の定員)

1項 地方警務官 の定員は、都道府県警察を通じて、政令で定め、その都道府県警察ごとの階級別定員は、内閣府令で定める。

2項 地方警察職員 の定員(警察官については、階級別定員を含む。)は、条例で定める。この場合において、警察官の定員については、政令で定める基準に従わなければならない。

58条 (組織の細目的事項)

1項 本節に定めるものの外、都道府県警察の組織は、都道府県公安委員会規則で定める。

4節 都道府県警察相互間の関係等

59条 (協力の義務)

1項 都道府県警察は、相互に協力する義務を負う。

60条 (援助の要求)

1項 都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道府県警察に対して援助の要求をすることができる。

2項 前項の規定により都道府県公安委員会が他の都道府県警察に対して援助の要求をしようとするときは、あらかじめ(やむを得ない場合においては、事後に)必要な事項を警察庁に連絡しなければならない。

3項 第1項の規定による援助の要求により派遣された警察庁又は都道府県警察の警察官は、援助の要求をした都道府県公安委員会の管理する都道府県警察の管轄区域内において、当該都道府県公安委員会の管理の下に、職権を行うことができる。

60条の2 (管轄区域の境界周辺における事案に関する権限)

1項 管轄区域が隣接し、又は近接する都道府県警察は、相互に協議して定めたところにより、社会的経済的一体性の程度、地理的状況等から判断して相互に権限を及ぼす必要があると認められる境界の周辺の区域(境界から政令で定める距離までの区域に限る。)における事案を処理するため、当該関係都道府県警察の管轄区域に権限を及ぼすことができる。

60条の3 (広域組織犯罪等に関する権限)

1項 都道府県警察は、 広域組織犯罪等 を処理するため、必要な限度において、その管轄区域外に権限を及ぼすことができる。

61条 (管轄区域外における権限)

1項 都道府県警察は、居住者、滞在者その他のその管轄区域の関係者の生命、身体及び財産の保護並びにその管轄区域における犯罪の鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕その他公安の維持に関連して必要がある限度においては、その管轄区域外にも、権限を及ぼすことができる。

61条の2 (事案の共同処理等に係る指揮及び連絡)

1項 警視総監又は 警察本部長 は、当該都道府県警察が、他の都道府県警察の管轄区域に権限を及ぼし、その他他の都道府県警察と共同して事案を処理する場合において、必要があると認めるときは、相互に協議して定めたところにより、関係都道府県警察の1の警察官( 第60条第1項 《都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道…》 府県警察に対して援助の要求をすることができる。 の規定による援助の要求により派遣された者を含む。)に、当該事案の処理に関し、当該協議によりあらかじめ定めた方針の範囲内で、それぞれの都道府県警察の警察職員に対して必要な指揮を行わせることができる。

2項 第60条第2項 《2 前項の規定により都道府県公安委員会が…》 他の都道府県警察に対して援助の要求をしようとするときは、あらかじめやむを得ない場合においては、事後に必要な事項を警察庁に連絡しなければならない。 の規定は、前項の規定による協議をしようとする場合について準用する。

3項 都道府県警察は、他の都道府県警察の管轄区域に権限を及ぼすときは、当該他の都道府県警察と緊密な連絡を保たなければならない。

61条の3 (広域組織犯罪等に対処するための措置)

1項 長官 は、 広域組織犯罪等 に対処するため必要があると認めるときは、都道府県警察に対し、広域組織犯罪等の処理に係る関係都道府県警察間の分担( 重大サイバー事案 の処理にあつては、警察庁及び関係都道府県警察間の分担)その他の広域組織犯罪等に対処するための警察の態勢に関する事項について、必要な指示をすることができる。

2項 都道府県警察は、前項の指示に係る事項を実施するため必要があるときは、 第60条第1項 《都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道…》 府県警察に対して援助の要求をすることができる。 の規定により他の都道府県警察に対し 広域組織犯罪等 の処理に要する人員の派遣を要求すること、 第60条の3 《広域組織犯罪等に関する権限 都道府県警…》 察は、広域組織犯罪等を処理するため、必要な限度において、その管轄区域外に権限を及ぼすことができる。 の規定により広域組織犯罪等を処理するためその管轄区域外に権限を及ぼすことその他のこの節に規定する措置をとらなければならない。

3項 長官 は、 重大サイバー事案 について警察庁と都道府県警察が共同して処理を行う必要があると認めるときは、当該重大サイバー事案の処理に関する方針を定め、警察庁又は関係都道府県警察の1の警察官( 第60条第1項 《都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道…》 府県警察に対して援助の要求をすることができる。 の規定による援助の要求又は第1項の規定による指示により派遣された者を含む。)に、当該重大サイバー事案の処理に関し、当該方針の範囲内で、警察庁及び関係都道府県警察の警察職員に対して必要な指揮を行わせることができる。

4項 第1項の規定による指示により 重大サイバー事案 の処理に関して警察庁に派遣された都道府県警察の警察官は、国家公安委員会の管理の下に、当該重大サイバー事案の処理に必要な限度で、全国において、職権を行うことができる。

5章 警察職員

62条 (警察官の階級)

1項 警察官( 長官 を除く。)の階級は、警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長及び巡査とする。

63条 (警察官の職務)

1項 警察官は、上官の指揮監督を受け、警察の事務を執行する。

64条 (警察官の職権行使)

1項 第5条第4項第16号 《4 国家公安委員会は、第1項の任務を達成…》 するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。 1 警察に関する制度の企画及び立案に関すること。 2 警察に関する国の予算に関すること。 3 警察に関する国の政策の評価に関すること。 4 次に掲 に掲げるものに係る事務に関して必要な職務を行う警察庁の警察官は、この法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該職務に必要な限度で職権を行うものとする。

2項 都道府県警察の警察官は、この法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該都道府県警察の管轄区域内において職権を行うものとする。

65条 (現行犯人に関する職権行使)

1項 警察官は、いかなる地域においても、 刑事訴訟法 1948年法律第131号第212条 《 現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者…》 を現行犯人とする。 左の各号の1にあたる者が、罪を行い終つてから間がないと明らかに認められるときは、これを現行犯人とみなす。 1 犯人として追呼されているとき。 2 贓物又は明らかに犯罪の用に供したと に規定する現行犯人の逮捕に関しては、警察官としての職権を行うことができる。

66条 (移動警察等に関する職権行使)

1項 警察官は、二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる交通機関における移動警察については、関係都道府県警察の協議して定めたところにより、当該関係都道府県警察の管轄区域内において、職権を行うことができる。

2項 警察官は、二以上の都道府県警察の管轄区域にわたる 道路運送法 1951年法律第183号第2条第8項 《8 この法律で「自動車道」とは、専ら自動…》 車の交通の用に供することを目的として設けられた道で道路法による道路以外のものをいい、「一般自動車道」とは、専用自動車道以外の自動車道をいい、「専用自動車道」とは、自動車運送事業者自動車運送事業を経営す に規定する自動車道及び政令で定める 道路法 1952年法律第180号第2条第1項 《この法律において「道路」とは、一般交通の…》 用に供する道で次条各号に掲げるものをいい、トンネル、橋、渡船施設、道路用エレベーター等道路と一体となつてその効用を全うする施設又は工作物及び道路の附属物で当該道路に附属して設けられているものを含むもの に規定する道路の政令で定める区域における交通の円滑と危険の防止を図るため必要があると認められる場合においては、前項の規定の例により、当該道路の区域における事案について、当該関係都道府県警察の管轄区域内において、職権を行うことができる。

67条 (小型武器の所持)

1項 警察官は、その職務の遂行のため小型武器を所持することができる。

68条 (被服の支給等)

1項 国は、政令で定めるところにより、警察庁の警察官に対し、その職務遂行上必要な被服を支給し、及び装備品を貸与するものとする。

2項 都道府県は、前項の政令に準じて条例で定めるところにより、都道府県警察の警察官に対し、その職務遂行上必要な被服を支給し、及び装備品を貸与するものとする。

69条 (皇宮護衛官の階級、職務等)

1項 皇宮護衛官の階級は、皇宮警視監、皇宮警視長、皇宮警視正、皇宮警視、皇宮警部、皇宮警部補、皇宮巡査部長及び皇宮巡査とする。

2項 皇宮護衛官は、上官の指揮監督を受け、皇宮警察の事務を執行する。

3項 皇宮護衛官は、天皇及び皇后、皇太子その他の皇族の生命、身体若しくは財産に対する罪、皇室用財産に対する罪又は皇居、御所その他皇室用財産である施設若しくは天皇及び皇后、皇太子その他の皇族の宿泊の用に供されている施設における犯罪について、国家公安委員会の定めるところにより、 刑事訴訟法 の規定による司法警察職員としての職務を行う。

4項 第67条 《小型武器の所持 警察官は、その職務の遂…》 行のため小型武器を所持することができる。 及び前条第1項の規定は、皇宮護衛官について準用する。

5項 警察官職務執行法 1948年法律第136号第2条 《質問 警察官は、異常な挙動その他周囲の…》 事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者第5条 《犯罪の予防及び制止 警察官は、犯罪がま…》 さに行われようとするのを認めたときは、その予防のため関係者に必要な警告を発し、又、もしその行為により人の生命若しくは身体に危険が及び又は財産に重大な損害を受ける虞があつて、急を要する場合においては、第6条第1項 《警察官は、前2条に規定する危険な事態が発…》 生し、人の生命、身体又は財産に対し危害が切迫した場合において、その危害を予防し、損害の拡大を防ぎ、又は被害者を救助するため、已むを得ないと認めるときは、合理的に必要と判断される限度において他人の土地、 、第3項及び第4項並びに 第7条 《武器の使用 警察官は、犯人の逮捕若しく…》 は逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護又は公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める相当な理由のある場合においては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用することが の規定は皇宮護衛官の職務の執行について、同法第4条の規定は皇宮護衛官の警備の職務の執行について準用する。この場合において、同法第2条第2項中「又は駐在所」とあるのは「若しくは駐在所又はこれらに相当する皇宮警察本部の施設」と、同条第3項中「駐在所」とあるのは「駐在所若しくはこれらに相当する皇宮警察本部の施設」と、同法第4条第2項中「所属の公安委員会」とあるのは「国家公安委員会」と、「公安委員会は」とあるのは「国家公安委員会は」と読み替えるものとする。

6項 皇宮護衛官及び警察官は、その職務の執行に関し、相互に協力しなければならない。

70条 (礼式等)

1項 警察職員の礼式、服制及び表彰に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

6章 緊急事態の特別措置

71条 (布告)

1項 内閣総理大臣は、大規模な災害又は騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。

2項 前項の布告には、その区域、事態の概要及び布告の効力を発する日時を記載しなければならない。

72条 (内閣総理大臣の統制)

1項 内閣総理大臣は、前条に規定する緊急事態の布告が発せられたときは、本章の定めるところに従い、1時的に警察を統制する。この場合においては、内閣総理大臣は、その緊急事態を収拾するため必要な限度において、 長官 を直接に指揮監督するものとする。

73条 (長官の命令、指揮等)

1項 第71条 《布告 内閣総理大臣は、大規模な災害又は…》 騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。 2 前項の布告には、その区域、事 に規定する緊急事態の布告が発せられたときは、 長官 は布告に記載された区域(以下本条中「布告区域」という。)を管轄する都道府県警察の警視総監又は 警察本部長 に対し、管区警察局長は布告区域を管轄する府県警察の警察本部長に対し、必要な命令をし、又は指揮をするものとする。

2項 第71条 《布告 内閣総理大臣は、大規模な災害又は…》 騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。 2 前項の布告には、その区域、事 に規定する緊急事態の布告が発せられたときは、 長官 は、布告区域を管轄する都道府県警察以外の都道府県警察に対して、布告区域その他必要な区域に警察官を派遣することを命ずることができる。

3項 第71条 《布告 内閣総理大臣は、大規模な災害又は…》 騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。 2 前項の布告には、その区域、事 に規定する緊急事態の布告が発せられたときは、布告区域(前項の規定により布告区域以外の区域に派遣された場合においては、当該区域)に派遣された警察官は、当該区域内のいかなる地域においても職権を行うことができる。

74条 (国会の承認及び布告の廃止)

1項 内閣総理大臣は、 第71条 《布告 内閣総理大臣は、大規模な災害又は…》 騒乱その他の緊急事態に際して、治安の維持のため特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の勧告に基き、全国又は一部の区域について緊急事態の布告を発することができる。 2 前項の布告には、その区域、事 の規定により、緊急事態の布告を発した場合には、これを発した日から20日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会においてすみやかにその承認を求めなければならない。

2項 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があつたとき、国会が緊急事態の布告の廃止を議決したとき、又は当該布告の必要がなくなつたときは、すみやかに当該布告を廃止しなければならない。

75条 (国家公安委員会の助言義務)

1項 国家公安委員会は、内閣総理大臣に対し、本章に規定する内閣総理大臣の職権の行使について、常に必要な助言をしなければならない。

7章 雑則

76条 (検察官との関係)

1項 都道府県公安委員会及び警察官と検察官との関係は、 刑事訴訟法 の定めるところによる。

2項 国家公安委員会及び 長官 は、検事総長と常に緊密な連絡を保つものとする。

77条 (恩給)

1項 地方警察職員 で次に掲げるものは、 恩給法 1923年法律第48号第19条 《 本法に於て公務員とは文官及警察監獄職員…》 を謂ふ に規定する公務員とみなして、同法の規定を準用する。

1号 警部補、巡査部長又は巡査である警察官

2号 警視又は警部である警察官

3号 その他の職員

2項 前項の規定を適用する場合においては、同項第1号に掲げる職員は 恩給法 第23条 《 警察監獄職員とは左に掲くる者を謂ふ 1…》 警部補、巡査部長又は巡査たる警察官 2 衛視たる国会職員 3 副看守長、看守部長又は看守たる法務事務官 4 皇宮警部補、皇宮巡査部長又は皇宮巡査たる皇宮護衛官 5 海上保安士たる海上保安官 6 一等 に規定する警察監獄職員とみなし、同項第2号及び第3号に掲げる職員は同法第20条第1項に規定する文官とみなす。

3項 第1項各号に掲げる 地方警察職員 が引き続き 恩給法 第19条 《 本法に於て公務員とは文官及警察監獄職員…》 を謂ふ に規定する公務員若しくは他の都道府県警察の同項各号に掲げる地方警察職員となつた場合又は同条に規定する公務員若しくは公務員とみなされる者が引き続き同項各号に掲げる地方警察職員となつた場合においては、恩給に関する法令の適用については、勤続とみなす。但し、同法第26条第2項の規定の準用を妨げない。

78条 (国有財産等の無償使用等)

1項 国は、 国有財産法 1948年法律第73号第22条 《無償貸付 普通財産は、次に掲げる場合に…》 おいては、地方公共団体、水害予防組合及び土地改良区以下「公共団体」という。に、無償で貸し付けることができる。 1 公共団体において、緑地、公園、ため池、用排水路、火葬場、墓地、ごみ処理施設、し尿処理施同法第19条において準用する場合を含む。及び財政法(1947年法律第34号)第9条第1項の規定にかかわらず、警察教養施設、警察通信施設、犯罪鑑識施設その他都道府県警察の用に供する必要のある警察用の国有財産( 国有財産法 第2条第1項 《この法律において国有財産とは、国の負担に…》 おいて国有となつた財産又は法令の規定により、若しくは寄附により国有となつた財産であつて次に掲げるものをいう。 1 不動産 2 船舶、浮標、浮桟橋及び浮ドック並びに航空機 3 前2号に掲げる不動産及び に規定する国有財産をいう。及び国有の物品を当該都道府県警察に無償で使用させることができる。

2項 警察庁又は都道府県警察は、連絡のため、相互に警察通信施設を使用することができる。

79条 (苦情の申出等)

1項 都道府県警察の職員( 第61条の3第4項 《4 第1項の規定による指示により重大サイ…》 バー事案の処理に関して警察庁に派遣された都道府県警察の警察官は、国家公安委員会の管理の下に、当該重大サイバー事案の処理に必要な限度で、全国において、職権を行うことができる。 に規定する都道府県警察の警察官を除く。)の職務執行について苦情がある者は、都道府県公安委員会に対し、国家公安委員会規則で定める手続に従い、文書により苦情の申出をすることができる。

2項 第64条第1項 《第5条第4項第16号に掲げるものに係る事…》 務に関して必要な職務を行う警察庁の警察官は、この法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該職務に必要な限度で職権を行うものとする。 に規定する警察庁の警察官及び 第61条の3第4項 《4 第1項の規定による指示により重大サイ…》 バー事案の処理に関して警察庁に派遣された都道府県警察の警察官は、国家公安委員会の管理の下に、当該重大サイバー事案の処理に必要な限度で、全国において、職権を行うことができる。 に規定する都道府県警察の警察官の当該職務執行について苦情がある者は、国家公安委員会に対し、国家公安委員会規則で定める手続に従い、文書により苦情の申出をすることができる。

3項 都道府県公安委員会又は国家公安委員会は、前2項の申出があつたときは、法令又は条例の規定に基づきこれを誠実に処理し、処理の結果を文書により申出者に通知しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

1号 申出が警察の事務の適正な遂行を妨げる目的で行われたと認められるとき。

2号 申出者の所在が不明であるとき。

3号 申出者が他の者と共同で苦情の申出を行つたと認められる場合において、当該他の者に当該苦情に係る処理の結果を通知したとき。

80条 (抗告訴訟等の取扱い)

1項 都道府県公安委員会は、その処分( 行政事件訴訟法 1962年法律第139号第3条第2項 《2 この法律において「処分の取消しの訴え…》 」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。の取消しを求める訴訟をいう。 に規定する処分をいう。以下この条において同じ。)若しくは裁決(同条第3項に規定する裁決をいう。以下この条において同じ。又はその管理する方面公安委員会若しくは都道府県警察の職員の処分若しくは裁決に係る同法第11条第1項(同法第38条第1項(同法第43条第2項において準用する場合を含む。又は同法第43条第1項において準用する場合を含む。)の規定による都道府県を被告とする訴訟について、当該都道府県を代表する。

81条 (政令への委任)

1項 この法律に特別の定がある場合を除く外、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。

《本則》 ここまで 附則 >  

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