奄美群島振興開発特別措置法《本則》

法番号:1954年法律第189号

略称: 奄美法・奄振法

附則 >   別表など >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、奄美群島(鹿児島県奄美市及び大島郡の区域をいう。以下同じ。)の特殊事情に鑑み、奄美群島の振興開発に関し、基本理念を定め、並びに及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、奄美群島振興開発基本方針に基づき総合的な奄美群島振興開発計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずることにより、その基礎条件の改善並びに地理的及び自然的特性に即した奄美群島の振興開発を図り、もつて奄美群島の自立的発展、その住民の生活の安定及び福祉の向上並びに奄美群島への移住及び奄美群島における定住の促進を図ることを目的とする。

2条 (基本理念)

1項 奄美群島の振興開発のための施策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。

1号 奄美群島が我が国の領域の保全、海洋資源の利用、多様な文化の継承、自然環境の保全、自然との触れ合いの場及び機会の提供、再生可能エネルギー源(太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができると認められるものをいう。以下同じ。)の利用、食料の安定的な供給その他の我が国及び国民の利益の保護及び増進に重要な役割を担つていることに鑑み、その役割が10分に発揮されるよう、奄美群島の地理的及び自然的特性を生かし、その魅力の増進に資することを旨とすること。

2号 奄美群島の振興開発に対する需要が多様化していることに鑑み、奄美群島の振興開発に係る関係者の協働を推進し、その知見を集約することにより、施策の効果を一層高め、及び多様化する需要に的確に対応することを旨とすること。

3号 奄美群島が本土から遠隔の地にあることに鑑み、奄美群島と自然的、経済的、社会的及び文化的に密接な関連がある沖縄(沖縄県の区域をいう。)その他の奄美群島と近接する地域との多様な分野における連携を促進することにより、新たな価値を生み出し、奄美群島の持続的な発展に資することを旨とすること。

3条 (国及び地方公共団体の責務)

1項 及び地方公共団体は、前条の基本理念にのつとり、奄美群島の振興開発のために必要な施策を策定し、及び実施する責務を有する。

2章 奄美群島振興開発計画等 > 1節 基本方針

4条

1項 主務大臣は、 第2条 《基本理念 奄美群島の振興開発のための施…》 策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。 1 奄美群島が我が国の領域の保全、海洋資源の利用、多様な文化の継承、自然環境の保全、自然との触れ合いの場及び機会の提供、再生可能エネルギー の基本理念にのつとり、奄美群島の振興開発を図るため、奄美群島振興開発 基本方針 以下「 基本方針 」という。)を定めるものとする。

2項 基本方針 は、次に掲げる事項について定めるものとする。

1号 奄美群島の振興開発の意義及び方向に関する事項

2号 地域の特性に即した農林水産業、商工業、情報通信業等の産業の振興開発に関する基本的な事項

3号 雇用機会の拡充、職業能力の開発その他の就業の促進に関する基本的な事項

4号 観光の開発に関する基本的な事項

5号 道路、港湾、空港等の交通施設及び通信施設の整備、人の往来並びに物資の流通及び廃棄物の運搬(以下「 人の往来等 」という。)に要する費用の低廉化その他の奄美群島以外の本邦の地域と奄美群島及び奄美群島内の交通通信の確保に関する基本的な事項

6号 住宅及び生活環境の整備( 空家等 対策の推進に関する特別措置法(2014年法律第127号)第2条第1項に規定する空家等( 第26条 《生活環境等の整備 国及び地方公共団体は…》 、奄美群島への移住及び奄美群島における定住の促進に資するため、住宅の整備空家等の活用によるものを含む。及び水の安定的な供給の確保、廃棄物の適正な処理その他の快適な生活環境の整備について適切な配慮をする において「 空家等 」という。)に関する対策及び廃棄物の減量その他その適正な処理を含む。次条第2項第6号において同じ。)に関する基本的な事項

7号 保健衛生の向上に関する基本的な事項

8号 高齢者の福祉その他の福祉の増進に関する基本的な事項

9号 医療の確保等に関する基本的な事項

10号 防災及び国土保全に係る施設の整備に関する基本的な事項

11号 自然環境の保全及び再生並びに公害の防止に関する基本的な事項

12号 再生可能エネルギー源の利用その他のエネルギーの供給に関する基本的な事項

13号 教育及び文化の振興(子どもの修学の機会を確保するための支援を含む。次条第2項第13号において同じ。)に関する基本的な事項

14号 国内及び国外の地域との交流の促進に関する基本的な事項

15号 奄美群島への移住の促進に関する基本的な事項

16号 奄美群島の振興開発に寄与する人材の確保及び育成に関する基本的な事項

17号 奄美群島の振興開発に係る独立行政法人奄美群島振興開発基金、事業者、住民、 特定非営利活動促進法 1998年法律第7号第2条第2項 《2 この法律において「特定非営利活動法人…》 」とは、特定非営利活動を行うことを主たる目的とし、次の各号のいずれにも該当する団体であって、この法律の定めるところにより設立された法人をいう。 1 次のいずれにも該当する団体であって、営利を目的としな に規定する 特定非営利活動法人 次条第2項第17号及び 第37条 《 合併により特定非営利活動法人を設立する…》 場合においては、定款の作成その他特定非営利活動法人の設立に関する事務は、それぞれの特定非営利活動法人において選任した者が共同して行わなければならない。 において「 特定非営利活動法人 」という。)その他の関係者間における連携及び協力の確保に関する基本的な事項

18号 前各号に掲げるもののほか、奄美群島の振興開発に関する基本的な事項

3項 基本方針 は、2024年度を初年度として5箇年を目途として達成されるような内容のものでなければならない。

4項 主務大臣は、 基本方針 を定めようとするときは、奄美群島振興開発審議会の議を経るとともに、関係行政機関の長に協議しなければならない。

5項 主務大臣は、 基本方針 を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

6項 前2項の規定は、 基本方針 の変更について準用する。

2節 振興開発計画及びこれに基づく措置

5条 (振興開発計画)

1項 鹿児島県は、 基本方針 に基づき、奄美群島 振興開発計画 以下「 振興開発計画 」という。)を定めるよう努めるものとする。

2項 振興開発計画 は、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。

1号 奄美群島の振興開発の基本的方針に関する事項

2号 地域の特性に即した農林水産業、商工業、情報通信業等の産業の振興開発に関する事項

3号 雇用機会の拡充、職業能力の開発その他の就業の促進に関する事項

4号 観光の開発に関する事項

5号 道路、港湾、空港等の交通施設及び通信施設の整備、 人の往来等 に要する費用の低廉化その他の奄美群島以外の本邦の地域と奄美群島及び奄美群島内の交通通信の確保に関する事項

6号 住宅及び生活環境の整備に関する事項

7号 保健衛生の向上に関する事項

8号 高齢者の福祉その他の福祉の増進に関する事項

9号 医療の確保等に関する事項

10号 防災及び国土保全に係る施設の整備に関する事項

11号 自然環境の保全及び再生並びに公害の防止に関する事項

12号 再生可能エネルギー源の利用その他のエネルギーの供給に関する事項

13号 教育及び文化の振興に関する事項

14号 国内及び国外の地域との交流の促進に関する事項

15号 奄美群島への移住の促進に関する事項

16号 奄美群島の振興開発に寄与する人材の確保及び育成に関する事項

17号 奄美群島の振興開発に係る独立行政法人奄美群島振興開発基金、事業者、住民、 特定非営利活動法人 その他の関係者間における連携及び協力の確保に関する事項

18号 前各号に掲げるもののほか、奄美群島の振興開発に関し必要な事項

3項 振興開発計画 は、奄美群島内の島ごとの地理的及び自然的特性、人口及び産業の集積の状況その他の特性に応じた振興開発が図られるよう定めるものとする。

4項 振興開発計画 は、2024年度を初年度として5箇年を目途として達成されるような内容のものでなければならない。

5項 鹿児島県は、 振興開発計画 を定めようとするときは、奄美群島内の市町村(次項の規定による要請があつた場合における当該要請をした市町村を除く。)に対し、当該市町村に係る振興開発計画の案を作成し、同県に提出するよう求めなければならない。この場合において、当該求めを受けた市町村は、単独で又は共同してその案を作成し、及び提出することができる。

6項 奄美群島内の市町村(以下「 奄美群島市町村 」という。)は、 振興開発計画 が定められていない場合には、単独で又は共同して、鹿児島県に対し、振興開発計画を定めることを要請することができる。この場合においては、当該 奄美群島市町村 に係る振興開発計画の案を添えなければならない。

7項 前項の規定による要請があつたときは、鹿児島県は、速やかに、 振興開発計画 を定めるよう努めるものとする。

8項 奄美群島市町村 は、第5項又は第6項の案を作成しようとするときは、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

9項 鹿児島県は、第5項又は第6項の案の提出を受けたときは、 振興開発計画 を定めるに当たつては、当該案の内容をできる限り反映させるよう努めるものとする。

10項 鹿児島県は、 振興開発計画 を定めようとするときは、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。この場合において、主務大臣は、当該同意をしようとするときは、関係行政機関の長に協議しなければならない。

11項 鹿児島県は、 振興開発計画 が前項の同意を得たときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるものとする。

12項 第5項及び第8項から前項までの規定は、 振興開発計画 の変更について準用する。この場合において、第5項中「市町村(次項の規定による要請があつた場合における当該要請をした市町村を除く。)」とあるのは「市町村」と、第8項及び第9項中「第5項又は第6項」とあるのは「第5項」と読み替えるものとする。

6条 (特別の助成)

1項 振興開発計画 に基づく事業のうち、別表に掲げるもので政令で定めるものに要する経費に対する国の負担又は補助の割合は、他の法令の規定にかかわらず、同表に掲げる割合の範囲内で政令で定める割合とする。

2項 前項に規定する事業に要する経費に対する他の法令(当該事業が 後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律 1961年法律第112号第2条第2項 《2 この法律において「開発指定事業」とは…》 、適用団体が国の負担金若しくは補助金の交付を受けて行い、又は国が適用団体に負担金を課して行う次に掲げる施設に係る事業のうち、災害復旧に係るもの、当該事業に要する経費の全額を国が負担するもの及び当該事業 に規定する開発指定事業に相当するものである場合には、当該事業については、同法の規定の適用があるものとした場合における同法を含む。)の規定による国の負担又は補助の割合が、前項の政令で定める割合を超えるときは、当該事業に要する経費に対する国の負担又は補助の割合については、同項の規定にかかわらず、当該他の法令の定める割合による。

3項 国は、 振興開発計画 に基づく事業のうち、別表に掲げるもので政令で定めるものに要する経費に充てるため政令で定める交付金を交付する場合においては、政令で定めるところにより、当該経費について前2項の規定を適用したとするならば国が負担し、又は補助することとなる割合を参酌して、当該交付金の額を算定するものとする。

4項 第1項に規定する事業に要する経費につき、第1項及び第2項の規定による国の負担又は補助の割合により国が負担し、又は補助する場合における国の負担金又は補助金の交付については、他の法令の規定にかかわらず、政令で必要な特例を定めることができる。

5項 奄美群島における災害復旧事業については、 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法 1951年法律第97号第3条 《国庫負担 国は、法令により地方公共団体…》 港湾法1950年法律第218号に基づく港務局を含む。次条、第4条の二及び第6条第1項を除き、以下同じ。又はその機関の維持管理に属する次に掲げる施設のうち政令で定める公共土木施設に関する災害の災害復旧事 の規定により地方公共団体に対して国がその費用の一部を負担する場合における当該災害復旧事業費に対する国の負担率は、同法第4条の規定によつて算出した率が5分の4に満たない場合においては、同条の規定にかかわらず、5分の4とし、 公立学校施設災害復旧費国庫負担法 1953年法律第247号第3条 《国の負担 国は、公立学校の施設の災害復…》 旧に要する経費について、その3分の2を負担する。 の規定により国がその経費の一部を負担する場合における当該公立学校の施設の災害復旧に要する経費に対する国の負担率は、同条の規定にかかわらず、5分の4とする。

7条 (地方債についての配慮)

1項 地方公共団体が 振興開発計画 に基づいて行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該地方公共団体の財政状況が許す限り、特別の配慮をするものとする。

3節 交付金事業計画及びこれに基づく措置

8条 (交付金事業計画の作成)

1項 鹿児島県は、 第6条第1項 《振興開発計画に基づく事業のうち、別表に掲…》 げるもので政令で定めるものに要する経費に対する国の負担又は補助の割合は、他の法令の規定にかかわらず、同表に掲げる割合の範囲内で政令で定める割合とする。 及び第3項に規定する事業のほか、 振興開発計画 に基づく事業のうち、鹿児島県が実施する次に掲げる事業( 奄美群島市町村 その他の者が実施する次に掲げる事業であつて、鹿児島県が当該事業に要する経費の全部又は一部を負担するものを含む。)であつて政令で定めるものに関する計画(以下「 交付金事業計画 」という。)を作成することができる。

1号 奄美群島の特性に応じた産業の振興に資する事業

2号 奄美群島における産業の振興の基盤となる自然環境の保全及び再生に資する事業

3号 奄美群島における住民の生活の利便性の向上に資する事業

4号 奄美群島における教育の充実及び文化の継承に資する事業

5号 奄美群島への移住の促進に資する事業

2項 交付金事業計画 には、次に掲げる事項を記載するものとする。

1号 事業の内容及び実施主体に関する事項

2号 計画期間

3項 交付金事業計画 には、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載するよう努めるものとする。

1号 交付金事業計画 の目標

2号 その他主務省令で定める事項

4項 鹿児島県は、 交付金事業計画 を作成しようとするときは、 奄美群島市町村 その他の関係者の意見を聴くよう努めるものとする。

5項 鹿児島県は、 交付金事業計画 奄美群島市町村 その他の者が実施する事業に係る事項を記載しようとするときは、当該事項について、当該奄美群島市町村その他の者の同意を得なければならない。

6項 鹿児島県は、 交付金事業計画 を作成したときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるものとする。

7項 前3項の規定は、 交付金事業計画 の変更について準用する。

9条 (交付金の交付等)

1項 鹿児島県は、次項の交付金を充てて 交付金事業計画 に基づく事業の実施( 奄美群島市町村 その他の者が実施する事業に要する費用の全部又は一部の負担を含む。)をしようとするときは、当該交付金事業計画をそれぞれの事業を所管する大臣に提出しなければならない。

2項 国は、鹿児島県に対し、前項の規定により提出された 交付金事業計画 に基づく事業の実施に要する経費に充てるため、予算の範囲内で、交付金を交付することができる。

3項 前項の交付金を充てて行う事業に要する費用については、他の法令の規定に基づく国の負担若しくは補助又は交付金の交付は、当該規定にかかわらず、行わないものとする。

4項 前3項に定めるもののほか、第2項の交付金の交付に関し必要な事項は、主務省令で定める。

10条 (計画の実績に関する評価)

1項 鹿児島県は、前条第2項の規定により交付金の交付を受けたときは、主務省令で定めるところにより、 交付金事業計画 の期間の終了の日の属する年度の翌年度において、交付金事業計画に基づく事業の実施状況に関する調査及び分析を行い、交付金事業計画の実績に関する評価を行わなければならない。

2項 鹿児島県は、前項の評価を行つたときは、主務省令で定めるところにより、その内容を公表するよう努めるものとする。

4節 産業振興促進計画及びこれに基づく措置

11条 (産業振興促進計画の認定)

1項 奄美群島市町村 は、単独で又は共同して、 振興開発計画 に即して、主務省令で定めるところにより、当該奄美群島市町村の区域の特性に応じた農林水産業の振興、商工業の振興、情報通信業の振興、観光の振興その他の産業の振興を促進するための計画(以下「 産業振興促進計画 」という。)を作成し、主務大臣の認定を申請することができる。

2項 産業振興促進計画 には、次に掲げる事項を記載するものとする。

1号 産業振興促進計画 の区域(以下「 計画区域 」という。

2号 当該 計画区域 において振興すべき業種

3号 前号の業種の振興を促進するために行う事業の内容及び実施主体に関する事項

4号 計画期間

3項 前項各号に掲げるもののほか、 産業振興促進計画 を定める場合には、次に掲げる事項を記載するよう努めるものとする。

1号 産業振興促進計画 の目標

2号 その他主務省令で定める事項

4項 第2項第3号に掲げる事項には、次に掲げる事項を記載することができる。

1号 観光旅客滞在促進事業( 計画区域 において 旅館業法 1948年法律第138号第2条第1項 《この法律で「旅館業」とは、旅館・ホテル営…》 業、簡易宿所営業及び下宿営業をいう。 に規定する旅館業(同条第4項に規定する下宿営業その他の国土交通省令で定めるものを除く。)を営む者( 旅行業法 1952年法律第239号第3条 《登録 旅行業又は旅行業者代理業を営もう…》 とする者は、観光庁長官の行う登録を受けなければならない。 の登録を受けた者を除く。)が、奄美群島内限定旅行業者代理業( 旅行業法 第2条第2項 《2 この法律で「旅行業者代理業」とは、報…》 酬を得て、旅行業を営む者のため前項第1号から第8号までに掲げる行為について代理して契約を締結する行為を行う事業をいう。 に規定する旅行業者代理業であつて、奄美群島内の旅行に関し宿泊者と同条第3項に規定する旅行業務の取扱いに係る契約を締結する行為を行うものをいう。 第17条第5項 《5 国土交通大臣は、この条の規定の施行に…》 必要な限度において、奄美群島内限定旅行業者代理業者に対し、奄美群島内限定旅行業者代理業の実施状況について報告を求めることができる。 において同じ。)を行うことにより、計画区域において観光旅客の宿泊に関するサービスの改善及び向上を図る事業であつて、奄美群島の観光資源を活用して観光旅客の滞在を促進するものをいう。以下同じ。)に関する事項

2号 補助金等交付財産活用事業(補助金等交付財産( 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 1955年法律第179号第22条 《財産の処分の制限 補助事業者等は、補助…》 事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。 ただし、政令で定め に規定する財産をいう。)を当該補助金等交付財産に充てられた補助金等(同法第2条第1項に規定する補助金等をいう。)の交付の目的以外の目的に使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供することにより行う事業をいう。 第18条 《補助金等に係る予算の執行の適正化に関する…》 法律の特例 奄美群島市町村が、第11条第2項第3号に掲げる事項に補助金等交付財産活用事業に関する事項を記載した産業振興促進計画について、主務大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日に において同じ。)に関する事項

5項 奄美群島市町村 は、 産業振興促進計画 に第2項第3号に掲げる事項を記載しようとするときは、同号の実施主体として定めようとする者の同意を得なければならない。

6項 次に掲げる者は、 奄美群島市町村 に対して、 産業振興促進計画 を作成することを提案することができる。この場合においては、 振興開発計画 に即して、当該提案に係る産業振興促進計画の素案を作成して、これを提示しなければならない。

1号 当該提案に係る 産業振興促進計画 に記載しようとする第2項第3号に規定する事業を実施しようとする者

2号 前号に掲げる者のほか、同号の 産業振興促進計画 に関し密接な関係を有する者

7項 前項の規定による提案を受けた 奄美群島市町村 は、当該提案に基づき 産業振興促進計画 を作成するか否かについて、遅滞なく、当該提案をした者に通知しなければならない。この場合において、産業振興促進計画を作成しないこととするときは、その理由を明らかにしなければならない。

8項 主務大臣は、第1項の規定による認定の申請があつた場合において、 産業振興促進計画 のうち第2項各号に掲げる事項に係る部分が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

1号 振興開発計画 に適合するものであること。

2号 産業振興促進計画 の実施が 計画区域 における産業の振興及び雇用機会の拡充に相当程度寄与するものであると認められること。

3号 円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

4号 第2項第3号に掲げる事項に観光旅客滞在促進事業に関する事項を記載した 産業振興促進計画 については、当該観光旅客滞在促進事業を実施しようとする者が 旅行業法 第6条第1項 《観光庁長官は、登録の申請者が次の各号のい…》 ずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。 1 第19条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され、又は第37条の規定により旅行さービす手配業の登録を取り消され、その 各号(第9号及び第10号を除く。)のいずれにも該当せず、かつ、営業所ごとに同法第11条の2に規定する旅行業務取扱管理者又は 第17条第4項 《4 奄美群島内限定旅行業者代理業者は、そ…》 の営業所に、旅行業法第11条の2第1項の規定により選任しなければならないものとされている旅行業務取扱管理者に代えて、次に掲げる要件に該当する奄美群島内限定旅行業務取扱管理者を選任することができる。 前段に規定する奄美群島内限定旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められること。

9項 主務大臣は、 産業振興促進計画 に第4項各号に掲げる事項が記載されている場合において、前項の認定をしようとするときは、当該事項に係る 関係行政機関の長 以下「 関係行政機関の長 」という。)の同意を得なければならない。

10項 主務大臣は、第8項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。

12条 (認定に関する処理期間)

1項 主務大臣は、前条第1項の規定による認定の申請を受理した日から3月以内において速やかに、同条第8項の認定に関する処分を行わなければならない。

2項 関係行政機関の長 は、主務大臣が前項の処理期間中に前条第8項の認定に関する処分を行うことができるよう、速やかに、同条第9項の同意について同意又は不同意の旨を通知しなければならない。

13条 (認定産業振興促進計画の変更)

1項 奄美群島市町村 は、 第11条第8項 《8 主務大臣は、第1項の規定による認定の…》 申請があつた場合において、産業振興促進計画のうち第2項各号に掲げる事項に係る部分が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。 1 振興開発計画に適合するものであること。 2 産 の認定を受けた 産業振興促進計画 以下「 認定産業振興促進計画 」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。

2項 第11条第5項 《5 奄美群島市町村は、産業振興促進計画に…》 第2項第3号に掲げる事項を記載しようとするときは、同号の実施主体として定めようとする者の同意を得なければならない。 から第10項まで及び前条の規定は、前項の 認定産業振興促進計画 の変更について準用する。

14条 (報告の徴収)

1項 主務大臣は、 第11条第8項 《8 主務大臣は、第1項の規定による認定の…》 申請があつた場合において、産業振興促進計画のうち第2項各号に掲げる事項に係る部分が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。 1 振興開発計画に適合するものであること。 2 産 の認定(前条第1項の変更の認定を含む。以下単に「認定」という。)を受けた 奄美群島市町村 以下「 認定奄美群島市町村 」という。)に対し、 認定産業振興促進計画 認定産業振興促進計画の変更があつたときは、その変更後のもの。以下同じ。)の実施の状況について報告を求めることができる。

2項 関係行政機関の長 は、 認定産業振興促進計画 第11条第4項 《4 第2項第3号に掲げる事項には、次に掲…》 げる事項を記載することができる。 1 観光旅客滞在促進事業計画区域において旅館業法1948年法律第138号第2条第1項に規定する旅館業同条第4項に規定する下宿営業その他の国土交通省令で定めるものを除く 各号に掲げる事項が記載されている場合には、 認定奄美群島市町村 に対し、同項各号に規定する事業の実施の状況について報告を求めることができる。

15条 (措置の要求)

1項 主務大臣又は 関係行政機関の長 は、 認定産業振興促進計画 第11条第4項 《4 第2項第3号に掲げる事項には、次に掲…》 げる事項を記載することができる。 1 観光旅客滞在促進事業計画区域において旅館業法1948年法律第138号第2条第1項に規定する旅館業同条第4項に規定する下宿営業その他の国土交通省令で定めるものを除く 各号に掲げる事項が記載されている場合において、同項各号に規定する事業の適正な実施のため必要があると認めるときは、 認定奄美群島市町村 に対し、当該事業の実施に関し必要な措置を講ずることを求めることができる。

16条 (認定の取消し)

1項 主務大臣は、 認定産業振興促進計画 第11条第8項 《8 主務大臣は、第1項の規定による認定の…》 申請があつた場合において、産業振興促進計画のうち第2項各号に掲げる事項に係る部分が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。 1 振興開発計画に適合するものであること。 2 産 各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、その認定を取り消すことができる。この場合において、当該認定産業振興促進計画に同条第4項各号に掲げる事項が記載されているときは、主務大臣は、あらかじめ、 関係行政機関の長 にその旨を通知しなければならない。

2項 前項の通知を受けた 関係行政機関の長 は、同項の規定による認定の取消しに関し、主務大臣に意見を述べることができる。

3項 前項に規定する場合のほか、 関係行政機関の長 は、 認定産業振興促進計画 第11条第4項 《4 第2項第3号に掲げる事項には、次に掲…》 げる事項を記載することができる。 1 観光旅客滞在促進事業計画区域において旅館業法1948年法律第138号第2条第1項に規定する旅館業同条第4項に規定する下宿営業その他の国土交通省令で定めるものを除く 各号に掲げる事項が記載されている場合には、第1項の規定による認定の取消しに関し、主務大臣に意見を述べることができる。

4項 第11条第10項 《10 主務大臣は、第8項の認定をしたとき…》 は、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。 の規定は、第1項の規定による認定の取消しについて準用する。

17条 (旅行業法の特例)

1項 奄美群島市町村 が、 第11条第2項第3号 《2 産業振興促進計画には、次に掲げる事項…》 を記載するものとする。 1 産業振興促進計画の区域以下「計画区域」という。 2 当該計画区域において振興すべき業種 3 前号の業種の振興を促進するために行う事業の内容及び実施主体に関する事項 4 計画 に掲げる事項に観光旅客滞在促進事業に関する事項を記載した 産業振興促進計画 旅行業法 第3条 《登録 旅行業又は旅行業者代理業を営もう…》 とする者は、観光庁長官の行う登録を受けなければならない。 の旅行業者代理業の登録又は同法第6条の4第3項の規定による届出を要する行為に関する事項を記載したものに限る。)について、国土交通省令で定める書類を添付して、主務大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該観光旅客滞在促進事業のうち、同法第3条の旅行業者代理業の登録を受け、又は同法第6条の4第3項の規定による届出をしなければならないものについては、当該認定の日において、これらの規定による登録を受け、又は届出をしたものとみなす。この場合においては、同法第12条の9第1項の規定は、適用しない。

2項 前項の規定により 旅行業法 第3条 《登録 旅行業又は旅行業者代理業を営もう…》 とする者は、観光庁長官の行う登録を受けなければならない。 の登録を受けたものとみなされた者(以下この条において「 奄美群島内限定旅行業者代理業者 」という。)は、営業所において、国土交通省令で定める様式の標識を、公衆に見やすいように掲示しなければならない。

3項 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める標識を掲示してはならない。

1号 奄美群島内限定旅行業者代理業者 旅行業法 第12条の9第1項 《旅行業者等は、営業所において、旅行業と旅…》 行業者代理業との別及び第11条の2第6項各号に規定する営業所の別に応じ国土交通省令で定める様式の標識を、公衆に見やすいように掲示しなければならない。 の標識

2号 奄美群島内限定旅行業者代理業者 以外の者前項の標識

3号 旅行業法 第11条の2第1項 《旅行業者又は旅行業者代理業者以下「旅行業…》 者等」という。は、営業所ごとに、1人以上の第6項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して、当該営業所における旅行業務に関し、その取引に係る取引条件の明確性、旅行に関するさービす運送等さービす及び に規定する旅行業者等(同法以外の法律の規定により同法第3条の登録を受けたものとみなされた者を含む。)以外の者前項の標識に類似する標識

4項 奄美群島内限定旅行業者代理業者 は、その営業所に、 旅行業法 第11条の2第1項 《旅行業者又は旅行業者代理業者以下「旅行業…》 者等」という。は、営業所ごとに、1人以上の第6項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して、当該営業所における旅行業務に関し、その取引に係る取引条件の明確性、旅行に関するさービす運送等さービす及び の規定により選任しなければならないものとされている旅行業務取扱管理者に代えて、次に掲げる要件に該当する奄美群島内限定旅行業務取扱管理者を選任することができる。この場合においては、奄美群島内限定旅行業務取扱管理者を同項に規定する旅行業務取扱管理者とみなして、同法の規定を適用する。

1号 旅行業法 第6条第1項第1号 《観光庁長官は、登録の申請者が次の各号のい…》 ずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。 1 第19条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され、又は第37条の規定により旅行さービす手配業の登録を取り消され、その から第6号までのいずれにも該当しないこと。

2号 旅行業務の取扱いについての国土交通省令で定める研修の課程を修了したことその他の当該営業所における 第11条第4項第1号 《4 第2項第3号に掲げる事項には、次に掲…》 げる事項を記載することができる。 1 観光旅客滞在促進事業計画区域において旅館業法1948年法律第138号第2条第1項に規定する旅館業同条第4項に規定する下宿営業その他の国土交通省令で定めるものを除く に規定する旅行業務に関し奄美群島内において 旅行業法 第11条の2第1項 《旅行業者又は旅行業者代理業者以下「旅行業…》 者等」という。は、営業所ごとに、1人以上の第6項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して、当該営業所における旅行業務に関し、その取引に係る取引条件の明確性、旅行に関するさービす運送等さービす及び に規定する事務を行うのに必要な知識及び能力を有するものとして国土交通省令で定める要件を備えること。

5項 国土交通大臣は、この条の規定の施行に必要な限度において、 奄美群島内限定旅行業者代理業者 に対し、奄美群島内限定旅行業者代理業の実施状況について報告を求めることができる。

18条 (補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の特例)

1項 奄美群島市町村 が、 第11条第2項第3号 《2 産業振興促進計画には、次に掲げる事項…》 を記載するものとする。 1 産業振興促進計画の区域以下「計画区域」という。 2 当該計画区域において振興すべき業種 3 前号の業種の振興を促進するために行う事業の内容及び実施主体に関する事項 4 計画 に掲げる事項に補助金等交付財産活用事業に関する事項を記載した 産業振興促進計画 について、主務大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日において、 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 第22条 《財産の処分の制限 補助事業者等は、補助…》 事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。 ただし、政令で定め に規定する各省各庁の長の承認を受けたものとみなす。

19条 (農地法等による処分についての配慮)

1項 国の行政機関の長又は鹿児島県知事は、 認定産業振興促進計画 に記載された 計画区域 内の土地を認定産業振興促進計画に記載された事業の用に供するため 農地法 1952年法律第229号)その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該計画区域における産業の振興に資するため、当該処分が迅速に行われるよう適切な配慮をするものとする。

20条 (中小企業者に対する配慮)

1項 及び地方公共団体は、 認定産業振興促進計画 に記載された 計画区域 において、中小企業者( 中小企業基本法 1963年法律第154号第2条第1項 《この法律に基づいて講ずる国の施策の対象と…》 する中小企業者は、おおむね次の各号に掲げるものとし、その範囲は、これらの施策が次条の基本理念の実現を図るため効率的に実施されるように施策ごとに定めるものとする。 1 資本金の額又は出資の総額が400, に規定する中小企業者をいう。)が認定産業振興促進計画に基づいて事業活動を行う場合には、当該中小企業者に対して必要な情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう適切な配慮をするものとする。

5節 振興開発のためのその他の特別措置

21条 (医療の確保等)

1項 鹿児島県は、奄美群島における医療を確保するため、 振興開発計画 に基づいて、無医地区に関し次に掲げる事業を実施しなければならない。

1号 診療所の設置

2号 患者輸送車(患者輸送艇を含む。)の整備

3号 定期的な巡回診療

4号 保健師による保健指導等の活動

5号 医療機関の協力体制(救急医療用の機器を装備したヘリコプター等により患者を輸送し、かつ、その輸送中に医療を行う体制を含む。第9項において同じ。)の整備

6号 その他無医地区の医療の確保に必要な事業

2項 鹿児島県知事は、前項に規定する事業を実施する場合において特に必要があると認めるときは、病院又は診療所の開設者又は管理者に対し、次に掲げる事業につき、協力を要請することができる。

1号 医師又は歯科医師の派遣

2号 巡回診療車(巡回診療船を含む。)による巡回診療

3項 及び鹿児島県は、無医地区における診療に従事する医師若しくは歯科医師又はこれを補助する看護師(第9項において「 医師等 」という。)の確保その他無医地区における医療の確保(当該診療に従事する医師又は歯科医師を派遣する病院に対する助成を含む。)に努めなければならない。

4項 鹿児島県は、第1項及び第2項に規定する事業の実施に要する費用を負担する。

5項 国は、前項の費用のうち第1項第1号から第3号までに掲げる事業及び第2項に規定する事業に係るものについて、政令の定めるところにより、その2分の1を補助するものとする。

6項 及び鹿児島県は、奄美群島における医療を確保するため、 奄美群島市町村 振興開発計画 に基づいて第1項各号に掲げる事業を実施しようとするときは、当該事業が円滑に実施されるよう適切な配慮をするものとする。

7項 及び地方公共団体は、奄美群島に居住する妊婦が健康診査を受診し、及び出産に必要な医療を受ける機会を確保するため、当該妊婦が居住する島に妊婦の健康診査又は出産に係る保健医療サービスを提供する病院、診療所又は助産所が設置されていないことにより、当該妊婦が当該島の区域外の病院、診療所又は助産所に健康診査の受診又は出産のために必要な通院又は入院をしなければならない場合における当該通院又は入院に対する支援について適切な配慮をするものとする。

8項 鹿児島県は、医療法(1948年法律第205号)第30条の4第1項に規定する医療計画を作成するに当たつては、奄美群島における医療の特殊事情に鑑み、奄美群島において必要な医療が確保されるよう適切な配慮をするものとする。

9項 前各項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、奄美群島において、必要な 医師等 の確保、定期的な巡回診療、情報通信機器を活用した診療、医療機関の協力体制の整備等により医療の充実が図られるよう特別の配慮をするものとする。

22条 (交通の確保等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島と他の地域との間の 人の往来等 に関する条件の格差に鑑み、奄美群島における住民の生活の利便性の向上、産業の振興等を図るため、海上、航空及び陸上の交通の総合的かつ安定的な確保及びその充実並びに人の往来等に要する費用の低廉化について特別の配慮をするものとする。

23条 (農林水産業その他の産業の振興)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島の特性に即した農林水産業の振興を図るため、生産基盤の強化、地域特産物の開発並びに流通及び消費の増進並びに観光業との連携の推進について適切な配慮をするものとする。

2項 及び地方公共団体は、奄美群島の周辺の海域の漁場において漁業者が安定的に水産業を営むことができるよう、水産動植物の生育環境の保全及び改善について適切な配慮をするものとする。

3項 前2項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、奄美群島の特性に即した産業の振興を図るため、生産性の向上、産業の振興に寄与する人材の育成及び確保、起業を志望する者に対する支援、先端的な技術の導入並びに産業間の連携の推進について適切な配慮をするものとする。

24条 (就業の促進)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島の住民及び奄美群島へ移住しようとする者の奄美群島における就業の促進を図るため、良好な雇用機会の拡充並びに実践的な職業能力の開発及び向上のための施策の充実について適切な配慮をするものとする。

25条 (情報の流通の円滑化等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島と他の地域との間の情報通信技術の利用の機会に係る格差に鑑み、奄美群島における住民の生活の利便性の向上、産業の振興、医療及び教育の充実等を図るため、情報の流通の円滑化、高度情報通信ネットワークその他の通信体系の充実及び先端的な情報通信技術の活用について特別の配慮をするものとする。

26条 (生活環境等の整備)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島への移住及び奄美群島における定住の促進に資するため、住宅の整備( 空家等 の活用によるものを含む。及び水の安定的な供給の確保、廃棄物の適正な処理その他の快適な生活環境の整備について適切な配慮をするものとする。

27条 (介護給付等対象サービス等の確保等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島における 介護保険法 1997年法律第123号第24条第2項 《2 厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要…》 があると認めるときは、介護給付等を受けた被保険者又は被保険者であった者に対し、当該介護給付等に係る居宅サービス等以下「介護給付等対象サービス」という。の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させる に規定する介護給付等対象サービス及び 老人福祉法 1963年法律第133号)に基づく福祉サービス(以下この項において「 介護給付等対象サービス等 」という。)の確保及び充実を図るため、 介護給付等対象サービス等 に従事する者の確保及び当該者の負担の軽減に資する機器等の導入、介護施設の整備並びに提供される介護給付等対象サービス等の内容の充実について適切な配慮をするものとする。

2項 及び地方公共団体は、奄美群島における 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 2005年法律第123号第5条第1項 《この法律において「障害福祉サービス」とは…》 、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、短期入所、重度障害者等包括支援、施設入所支援、自立訓練、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助及び共同生 に規定する障害福祉サービス及び同条第19項に規定する相談支援並びに 児童福祉法 1947年法律第164号第33条の19第1項 《内閣総理大臣は、障害児通所支援、障害児入…》 所支援及び障害児相談支援以下この項、次項並びに第33条の22第1項及び第2項において「障害児通所支援等」という。の提供体制を整備し、障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針以下この条、 に規定する障害児通所支援等(以下この項において「 障害福祉サービス等 」という。)の確保及び充実を図るため、 障害福祉サービス等 に従事する者の確保、障害福祉サービス等に係る事業を行う事業所等の整備及び提供される障害福祉サービス等の内容の充実について適切な配慮をするものとする。

28条 (高齢者の居住用施設及び児童福祉施設の整備)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島における高齢者の福祉の増進を図るため、高齢者の居住の用に供するための施設の整備等について適切な配慮をするものとする。

2項 及び地方公共団体は、奄美群島における児童の福祉の増進を図るため、 児童福祉法 第7条第1項 《この法律で、児童福祉施設とは、助産施設、…》 乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センター及び里親支援センター に規定する児童福祉施設(前条第2項に規定する 障害福祉サービス等 に係る事業を行う事業所等に該当するものを除く。)の整備等について適切な配慮をするものとする。

29条 (保健医療サービス等を受けるための住民負担の軽減)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島と他の地域との間の保健医療サービス、介護サービス及び保育サービスを受けるための条件の格差の是正を図るため、奄美群島における住民がこれらのサービスを受けるための住民の負担の軽減について適切な配慮をするものとする。

30条 (防災対策の推進等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島において、災害を防除し、及び軽減するため、並びに災害が発生した場合において住民が孤立し、及び地域経済の円滑な運営が著しく阻害されることを防止するため、奄美群島において、国土保全施設、避難施設、備蓄倉庫、防災行政無線設備、人工衛星を利用した通信設備その他の防災に関する施設及び設備の整備、防災上必要な教育及び訓練の実施、被災者の救難、救助その他の保護を迅速かつ的確に実施するための体制の整備及び関係行政機関の連携の強化その他の防災対策の推進について適切な配慮をするものとする。

2項 及び地方公共団体は、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれのある感染症が発生したことにより、奄美群島と奄美群島以外の地域との間の人の往来又は物資の流通が停滞し、又は制限された場合には、奄美群島において、住民の生活の安定及び地域経済の円滑な運営が著しく阻害されるおそれがあることに鑑み、当該場合における住民の生活に必要な物資の確保及び事業活動の継続について適切な配慮をするものとする。

31条 (自然環境の保全及び再生)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島における自然環境の保全及び再生に資するため、生態系の維持又は回復を図るための措置その他の必要な措置について適切な配慮をするものとする。

32条 (再生可能エネルギー源の利用の促進等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島の自然的特性を踏まえ、奄美群島において再生可能エネルギー源を利用することが、エネルギーの安定的かつ適切な供給の確保及びエネルギーの供給に係る環境への負荷の低減を図る上で重要であることに鑑み、再生可能エネルギー源の利用を促進するために必要な施策の充実について適切な配慮をするものとする。

2項 及び地方公共団体は、奄美群島と他の地域との間のエネルギーの利用に関する条件の格差に鑑み、奄美群島における住民の生活の利便性の向上及び産業の振興を図るため、奄美群島における石油製品の価格の低廉化に関する施策の推進について適切な配慮をするものとする。

33条 (教育の充実等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島において、その教育の特殊事情に鑑み、子どもの修学の機会の確保に資するため、奄美群島内の島の区域(当該島の区域が二以上の 奄美群島市町村 の区域にわたる場合にあつては、当該島のうち1の奄美群島市町村の区域に属する区域。以下この項において同じ。)内に高等学校、中等教育学校の後期課程その他これらに準ずる教育施設(以下この項において「 高等学校等 」という。)が設置されていないことにより、当該島の区域内から当該島の区域外に所在する 高等学校等 へ生徒が通学する場合又は当該島の区域外に生徒が居住して当該高等学校等へ通学する場合における当該通学又は居住に対する支援について適切な配慮をするものとする。

2項 及び地方公共団体は、奄美群島における教育の特殊事情に鑑み、奄美群島に所在する公立学校の教職員( 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律 1958年法律第116号第2条第3項 《3 この法律において「教職員」とは、校長…》 、副校長及び教頭中等教育学校の前期課程にあつては、当該課程の属する中等教育学校の校長、副校長及び教頭とし、特別支援学校の小学部又は中学部にあつては、当該部の属する特別支援学校の校長、副校長及び教頭とす に規定する教職員及び 公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律 1961年法律第188号第2条第1項 《この法律において、「教職員」とは、校長中…》 等教育学校の校長を除き、特別支援学校の高等部にあつては、当該部のみを置く特別支援学校の校長とする。以下同じ。、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師、実習助手、寄宿 に規定する教職員をいう。次項及び第4項において同じ。)の定数の算定について特別の配慮をするものとする。

3項 地方公共団体は、奄美群島における教育の特殊事情に鑑み、奄美群島に所在する公立学校の教職員の配置について特別の配慮をするものとする。

4項 及び地方公共団体は、奄美群島における教育の充実に資するよう、奄美群島に所在する公立学校の教職員の待遇について適切な配慮をするものとする。

5項 前各項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、奄美群島において、その教育の特殊事情に鑑み、学校教育及び社会教育(情報通信機器を活用して二以上の学校その他の教育機関の間で行われる教育を含む。)の充実に努めるとともに、地域社会の特性に応じた生涯学習の振興に資するための施策の充実について適切な配慮をするものとする。

34条 (地域文化の振興等)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島において伝承されてきた多様な文化的所産の保存及び活用並びに当該文化的所産の担い手の育成について適切な措置が講ぜられるよう努めるとともに、地域における文化の振興について適切な配慮をするものとする。

35条 (観光の振興及び地域間交流の促進)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島には優れた自然の風景地が存すること、国外の地域と近接していること等の特性があることに鑑み、国民の奄美群島に対する理解と関心を深めるとともに、奄美群島の活性化に資するため、奄美群島における観光の振興並びに奄美群島と国内及び国外の地域との交流の促進について適切な配慮をするものとする。

2項 前項の交流には、奄美群島の学校に在籍する児童、生徒等と奄美群島の学校以外の学校に在籍する児童、生徒等との交流その他の子どもの教育の場における交流が含まれるものとする。

36条 (移住の促進)

1項 及び地方公共団体は、奄美群島への移住の促進を図るため、 第24条 《就業の促進 国及び地方公共団体は、奄美…》 群島の住民及び奄美群島へ移住しようとする者の奄美群島における就業の促進を図るため、良好な雇用機会の拡充並びに実践的な職業能力の開発及び向上のための施策の充実について適切な配慮をするものとする。 及び 第26条 《生活環境等の整備 国及び地方公共団体は…》 、奄美群島への移住及び奄美群島における定住の促進に資するため、住宅の整備空家等の活用によるものを含む。及び水の安定的な供給の確保、廃棄物の適正な処理その他の快適な生活環境の整備について適切な配慮をする に定めるもののほか、奄美群島へ移住しようとする者への情報の提供、便宜の供与その他の奄美群島へ移住しようとする者の来訪及び滞在の促進について適切な配慮をするものとする。

37条 (人材の育成並びに関係者間における緊密な連携及び協力の確保)

1項 及び地方公共団体は、地域における創意工夫を生かしつつ、奄美群島の魅力の増進に資する振興開発を図るため、その担い手となる人材の育成並びに奄美群島の振興開発に係る独立行政法人奄美群島振興開発基金、事業者、住民、 特定非営利活動法人 その他の関係者間における緊密な連携及び協力の確保について適切な配慮をするものとする。

38条 (地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置)

1項 地方税法 1950年法律第226号第6条 《公益等に因る課税免除及び不均一課税 地…》 方団体は、公益上その他の事由に因り課税を不適当とする場合においては、課税をしないことができる。 2 地方団体は、公益上その他の事由に因り必要がある場合においては、不均1の課税をすることができる。 の規定により、地方公共団体が、次に掲げる措置を講じた場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときは、 地方交付税法 1950年法律第211号第14条 《基準財政収入額の算定方法 基準財政収入…》 額は、道府県にあつては基準税率をもつて算定した当該道府県の普通税法定外普通税を除く。の収入見込額利子割の収入見込額については基準税率をもつて算定した当該道府県の利子割の収入見込額から利子割交付金の交付 の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条の規定にかかわらず、当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(事業税又は固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあつては、これらの措置がされた最初の年度以降3箇年度(第2号に規定する事業に対するものにあつては、総務省令で定める期間に係る年度)におけるものに限る。)のうち総務省令で定めるところにより算定した額を同条の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が総務省令で定める日以後において行われたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。

1号 認定産業振興促進計画 に記載された 計画区域 内において当該認定産業振興促進計画に定められた次に掲げる事業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税又はその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る建物若しくは構築物若しくはこれらの敷地である土地に対する固定資産税を課さないこと。

製造の事業

有線放送業、ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業又はインターネット付随サービス業(インターネットを利用した通信又は情報の処理若しくは提供に関する事業活動であつて総務省令で定めるものを行う業種をいう。)に属する事業

ロに規定する業種以外の業種に属する事業者が情報通信の技術を利用する方法により行う商品又は役務に関する情報の提供に関する事業その他の総務省令で定める事業

奄美群島において生産された農林水産物又は当該農林水産物を原料若しくは材料として製造、加工若しくは調理したものを店舗において主に奄美群島以外の地域の者に販売することを目的とする事業

旅館業(下宿営業を除く。

2号 奄美群島内において畜産業、水産業又は薪炭製造業を行う個人について、その事業に対する事業税を課さないこと。

3号 前2号に規定する者について、これらの規定に規定する地方税に係る不均1の課税をすること。

3章 奄美群島振興開発審議会

39条 (奄美群島振興開発審議会の設置及び権限)

1項 この法律の規定によりその権限に属させられた事項その他奄美群島の振興開発に関する重要事項を調査審議するために、国土交通省に奄美群島振興開発 審議会 以下「 審議会 」という。)を置く。

2項 審議会 は、奄美群島の振興開発に関する重要事項につき、主務大臣に対し意見を申し出ることができる。

40条 (審議会の組織等)

1項 審議会 は、鹿児島県知事、鹿児島県議会議長及び学識経験のある者につき、国土交通大臣が任命する委員11人以内で組織する。

2項 審議会 に会長を置き、委員の互選により選任する。

3項 会長は、会務を総理する。

4項 委員は、非常勤とする。

5項 前各項に定めるもののほか、 審議会 の議事、運営その他審議会に関し必要な事項は、政令で定める。

41条 (審議会への報告)

1項 主務大臣は、毎年、奄美群島の振興開発に関して講じた施策について、 審議会 に報告するものとする。

4章 独立行政法人奄美群島振興開発基金 > 1節 総則

42条 (目的)

1項 独立行政法人奄美群島振興開発基金の名称、目的、業務の範囲等に関する事項については、この章の定めるところによる。

43条 (名称)

1項 この法律及び独立行政法人 通則法 1999年法律第103号。以下「 通則法 」という。)の定めるところにより設立される通則法第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人奄美群島振興開発基金とする。

44条 (基金の目的)

1項 独立行政法人奄美群島振興開発 基金 以下「 基金 」という。)は、 振興開発計画 に基づく事業に必要な資金を供給すること等により、一般の金融機関が行う金融を補完し、又は奨励することを目的とする。

44条の2 (中期目標管理法人)

1項 基金 は、 通則法 第2条第2項 《2 この法律において「中期目標管理法人」…》 とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中期的な視点に立って執行することが求められるもの国立研究開発法人が行うものを除く。を国が中期的な期間について定める業務 に規定する中期目標管理法人とする。

45条 (事務所)

1項 基金 は、主たる事務所を奄美群島に置く。

46条 (資本金)

1項 基金 の資本金は、 奄美群島振興開発特別措置法 及び 小笠原諸島振興開発特別措置法 の一部を改正する法律(2004年法律第11号)附則第6条第6項の規定により政府及び地方公共団体から出資があつたものとされた金額の合計額とする。

2項 基金 は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。

3項 政府及び地方公共団体は、前項の規定により 基金 がその資本金を増加するときは、基金に出資することができる。

2節 役員及び職員

47条 (役員)

1項 基金 に、役員として、その長である理事長及び監事2人を置く。

2項 基金 に、役員として、理事1人を置くことができる。

48条 (理事の職務及び権限等)

1項 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して 基金 の業務を掌理する。

2項 通則法 第19条第2項 《2 個別法で定める役員法人の長を除く。は…》 、法人の長の定めるところにより、法人の長に事故があるときはその職務を代理し、法人の長が欠員のときはその職務を行う。 の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。

3項 前項ただし書の場合において、 通則法 第19条第2項 《2 個別法で定める役員法人の長を除く。は…》 、法人の長の定めるところにより、法人の長に事故があるときはその職務を代理し、法人の長が欠員のときはその職務を行う。 の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行つてはならない。

49条 (理事の任期)

1項 理事の任期は、2年とする。

50条 (役員及び職員の秘密保持義務)

1項 基金 の役員及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。その職を退いた後も、同様とする。

51条 (役員及び職員の地位)

1項 基金 の役員及び職員は、 刑法 1907年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

3節 業務等

52条 (業務の範囲)

1項 基金 は、 第44条 《基金の目的 独立行政法人奄美群島振興開…》 発基金以下「基金」という。は、振興開発計画に基づく事業に必要な資金を供給すること等により、一般の金融機関が行う金融を補完し、又は奨励することを目的とする。 の目的を達成するため、次の業務を行う。

1号 奄美群島において 振興開発計画 に基づく事業を行う者又は奄美群島に住所若しくは居所を有する者が金融機関に対して負担する債務の保証を行うこと。

2号 奄美群島において 振興開発計画 に基づく事業を行う中小規模の事業者(次号に規定する事業者を除く。)で銀行その他の金融機関から資金の融通を受けることを困難とするものに対する小口の事業資金の貸付けを行うこと。

3号 奄美群島において 振興開発計画 に基づく事業(奄美群島における産業の振興開発のために必要な事業として政令で定めるものに限る。)を行う事業者に対する事業資金の貸付けを行うこと。

4号 前3号の業務に附帯する業務を行うこと。

2項 基金 は、前項の業務のほか、当該業務の遂行に支障のない範囲内で、次に掲げる者に対する経営の改善及び発達に係る助言を行うことができる。

1号 前項第1号の債務の保証を受けようとする者又は受けている者

2号 前項第2号又は第3号の事業資金の貸付けを受けようとする者又は受けている者

3号 前2号に掲げる者のほか、奄美群島において 振興開発計画 に基づく事業を行う中小規模の事業者

53条 (業務の委託)

1項 基金 は、業務方法書で定めるところにより、前条第1項第1号から第3号までに掲げる業務(債務の保証の決定又は貸付けの決定を除く。及びこれらに附帯する業務の一部を政令で定める金融機関(債権の回収に係るものにあつては、政令で定める金融機関及び 債権管理回収業に関する特別措置法 1998年法律第126号第2条第3項 《3 この法律において「債権回収会社」とは…》 、次条の許可を受けた株式会社をいう。 に規定する債権回収会社)に委託することができる。

2項 基金 は、業務方法書で定めるところにより、前条第1項第2号及び第3号に規定する事業資金の貸付けに関する調査事務の一部を地方公共団体に委託することができる。

54条 (利益及び損失の処理の特例等)

1項 基金 における 通則法 第44条第1項 《独立行政法人は、毎事業年度、損益計算にお…》 いて利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失を埋め、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。 ただし、第3項の規定により同項の使途に充てる場合は、この限りでな ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「第3項の規定により同項の使途に充てる場合」とあるのは、「政令で定めるところにより計算した額を国庫及び基金に出資した地方公共団体に納付する場合又は第3項の規定により同項の使途に充てる場合」とする。

2項 前項の規定により読み替えられた 通則法 第44条第1項 《独立行政法人は、毎事業年度、損益計算にお…》 いて利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失を埋め、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。 ただし、第3項の規定により同項の使途に充てる場合は、この限りでな ただし書の納付金の納付に関し必要な事項は、政令で定める。

55条 (長期借入金及び奄美群島振興開発債券)

1項 基金 は、 第52条第1項第2号 《基金は、第44条の目的を達成するため、次…》 の業務を行う。 1 奄美群島において振興開発計画に基づく事業を行う者又は奄美群島に住所若しくは居所を有する者が金融機関に対して負担する債務の保証を行うこと。 2 奄美群島において振興開発計画に基づく事 及び第3号に掲げる業務に必要な費用に充てるため、主務大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は奄美群島振興開発 債券 以下「 債券 」という。)を発行することができる。

2項 前項の規定による 債券 の債権者は、 基金 の財産について他の債権者に先立つて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

3項 前項の先取特権の順位は、 民法 1896年法律第89号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

4項 基金 は、主務大臣の認可を受けて、 債券 の発行の事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。

5項 会社法(2005年法律第86号)第705条第1項及び第2項並びに第709条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。

6項 前各項に規定するもののほか、 債券 に関し必要な事項は、政令で定める。

56条 (償還計画)

1項 基金 は、毎事業年度、長期借入金及び 債券 の償還計画を立てて、主務大臣の認可を受けなければならない。

4節 雑則

57条 (報告及び検査)

1項 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、 基金 から業務の委託を受けた者(以下「 受託者 」という。)に対し、その委託を受けた業務に関し報告をさせ、又はその職員に、 受託者 の事務所に立ち入り、その委託を受けた業務に関し業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。

2項 通則法 第64条第2項 《2 前項の規定により職員が立入検査をする…》 場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。 及び第3項の規定は、前項の立入検査について準用する。

58条 (権限の委任)

1項 主務大臣は、政令で定めるところにより、次に掲げる権限の一部を内閣総理大臣に委任することができる。

1号 基金 に対する 通則法 第64条第1項 《主務大臣は、この法律を施行するため必要が…》 あると認めるときは、独立行政法人に対し、その業務並びに資産及び債務の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、独立行政法人の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させること の規定による立入検査の権限

2号 受託者 に対する前条第1項の規定による立入検査の権限

2項 内閣総理大臣は、前項の規定による委任に基づき、 通則法 第64条第1項 《主務大臣は、この法律を施行するため必要が…》 あると認めるときは、独立行政法人に対し、その業務並びに資産及び債務の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、独立行政法人の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させること 又は前条第1項の規定により立入検査をしたときは、速やかに、その結果について主務大臣に報告するものとする。

3項 内閣総理大臣は、第1項の規定により委任された権限及び前項の規定による権限を金融庁長官に委任する。

4項 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の全部又は一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

59条 (鹿児島県が処理する事務)

1項 この章及び 基金 に係る 通則法 の規定に基づく主務大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、鹿児島県知事が行うこととすることができる。

60条 (国家公務員宿舎法の適用除外)

1項 国家公務員宿舎法 1949年法律第117号)の規定は、 基金 の役員及び職員には適用しない。

61条 (通則法の特例)

1項 基金 における 通則法 第29条第1項 《主務大臣は、3年以上5年以下の期間におい…》 て中期目標管理法人が達成すべき業務運営に関する目標以下「中期目標」という。を定め、これを当該中期目標管理法人に指示するとともに、公表しなければならない。 これを変更したときも、同様とする。 の規定の適用については、同項中「3年以上5年以下」とあるのは、「5年」とする。

2項 基金 通則法 第29条第2項第1号 《2 中期目標においては、次に掲げる事項に…》 ついて具体的に定めるものとする。 1 中期目標の期間前項の期間の範囲内で主務大臣が定める期間をいう。以下同じ。 2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項 3 業務運営の効率化 に規定する中期目標の期間の最初の事業年度の通則法第31条第1項に規定する年度計画に係る同項の規定の適用については、同項中「毎事業年度の開始前に、前条第1項の認可を受けた」とあるのは、「中期計画について前条第1項の認可を受けた後遅滞なく、その」とする。

3項 通則法 第35条 《中期目標の期間の終了時の検討 主務大臣…》 は、第32条第1項第2号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価を行ったときは、中期目標の期間の終了時までに、当該中期目標管理法人の業務の継続又は組織の の規定は、 基金 については、適用しない。

5章 雑則

62条 (主務大臣等)

1項 第4条第1項 《主務大臣は、第2条の基本理念にのつとり、…》 奄美群島の振興開発を図るため、奄美群島振興開発基本方針以下「基本方針」という。を定めるものとする。 並びに同条第4項及び第5項(これらの規定を同条第6項において準用する場合を含む。)における主務大臣は、 基本方針 のうち、同条第2項第2号及び第16号に掲げる事項に係る部分については国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣、同項第3号及び第7号から第9号までに掲げる事項に係る部分については国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣及び厚生労働大臣、同項第5号及び第11号に掲げる事項に係る部分については国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣及び環境大臣、同項第6号に掲げる事項に係る部分については国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣、厚生労働大臣及び環境大臣、同項第12号に掲げる事項に係る部分については国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣及び環境大臣、同項第13号に掲げる事項に係る部分については国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣及び文部科学大臣とし、その他の部分については国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣とする。

2項 第2章第2節における主務大臣は、国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣及び環境大臣とする。

3項 第2章第4節及び第3章における主務大臣は、国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣とする。

4項 前章及び 基金 に係る 通則法 における主務大臣は、国土交通大臣及び財務大臣とする。

5項 第57条第1項 《主務大臣は、この法律を施行するため必要が…》 あると認めるときは、基金から業務の委託を受けた者以下「受託者」という。に対し、その委託を受けた業務に関し報告をさせ、又はその職員に、受託者の事務所に立ち入り、その委託を受けた業務に関し業務の状況若しく 及び 基金 に係る 通則法 第64条第1項 《主務大臣は、この法律を施行するため必要が…》 あると認めるときは、独立行政法人に対し、その業務並びに資産及び債務の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、独立行政法人の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の必要な物件を検査させること に規定する主務大臣の権限は、国土交通大臣又は財務大臣がそれぞれ単独に行使することを妨げない。

6項 第2章における主務省令は、国土交通省令・総務省令・農林水産省令とする。

7項 基金 に係る 通則法 における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。

63条 (政令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

6章 罰則

64条

1項 第50条 《役員及び職員の秘密保持義務 基金の役員…》 及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。 その職を退いた後も、同様とする。 の規定に違反して秘密を漏らし、又は盗用した者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

65条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、310,000円以下の罰金に処する。

1号 第17条第2項 《2 前項の規定により旅行業法第3条の登録…》 を受けたものとみなされた者以下この条において「奄美群島内限定旅行業者代理業者」という。は、営業所において、国土交通省令で定める様式の標識を、公衆に見やすいように掲示しなければならない。 の規定に違反して同項の標識を掲示しなかつたとき。

2号 第17条第3項 《3 次の各号に掲げる者は、当該各号に定め…》 る標識を掲示してはならない。 1 奄美群島内限定旅行業者代理業者 旅行業法第12条の9第1項の標識 2 奄美群島内限定旅行業者代理業者以外の者 前項の標識 3 旅行業法第11条の2第1項に規定する旅行 の規定に違反して同項各号の標識を掲示したとき。

3号 第17条第5項 《5 国土交通大臣は、この条の規定の施行に…》 必要な限度において、奄美群島内限定旅行業者代理業者に対し、奄美群島内限定旅行業者代理業の実施状況について報告を求めることができる。 の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

2項 受託者 の役員又は職員が、 第57条第1項 《主務大臣は、この法律を施行するため必要が…》 あると認めるときは、基金から業務の委託を受けた者以下「受託者」という。に対し、その委託を受けた業務に関し報告をさせ、又はその職員に、受託者の事務所に立ち入り、その委託を受けた業務に関し業務の状況若しく の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、310,000円以下の罰金に処する。

66条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条第1項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同項の刑を科する。

67条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした 基金 の役員は、210,000円以下の過料に処する。

1号 この法律の規定により主務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかつたとき。

2号 第52条 《業務の範囲 基金は、第44条の目的を達…》 成するため、次の業務を行う。 1 奄美群島において振興開発計画に基づく事業を行う者又は奄美群島に住所若しくは居所を有する者が金融機関に対して負担する債務の保証を行うこと。 2 奄美群島において振興開発 に規定する業務以外の業務を行つたとき。

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