地形調査作業規程準則《別表など》

法番号:1954年総理府令第50号

略称:

本則 >   附則 >  

別表第1

人工地形分類

定義

切土地

切土により生じた人工改変地(切り盛り平坦地を除く。

盛土地

盛土により生じた人工改変地(切り盛り平坦地を除く。

切り盛り平坦地

山地丘陵地において、切土又は盛土により平坦にした人工改変地

埋立地

水面又は干潟の埋立てにより生じた人工改変地

干拓地

水面又は干潟を堤防で仕切り、排水して生じた人工改変地

その他の人工改変地

前5分類以外の人工改変地

改変中の地域

人工改変の途中の地域

別表第2

自然地形分類

定義

大分類

小分類

山地丘陵地

山頂緩斜面

急斜面により囲まれた山頂部の小起伏面又は緩傾斜面

山腹緩斜面

山腹に付着する階状の緩斜面

山麓緩斜面

浸食作用によつて生じた山麓部の緩斜面及び火山地における溶岩又は火山岩屑の堆積による山麓部の緩斜面

急斜面

山地丘陵地における前3分類以外の斜面

台地

岩石台地

平坦な地表を有する台状又は段丘状の地域で、基盤岩が出ているか又は極めて薄く、かつ、軟弱な被覆物質で覆われているもの

砂礫台地

平坦な地表を有する台状又は段丘状の地域で、厚く、かつ、軟弱な砂礫層からなるもの

石灰岩台地

石灰岩からなる台状の地域で、石灰岩特有の溶食形を示すもの

火山灰台地

火山灰砂礫の一次的堆積によつてできた台状又は階段状の地域で、極めて厚い火山灰砂礫からなるもの

溶岩台地

溶岩で覆われ、周囲を崖で囲まれた台状の地域

低地

扇状地

山麓部にあつて、主として砂礫質からなる扇状の堆積地域

谷底低地

谷底にある細長い平坦地

氾濫原低地

河川の堆積作用により生じた広く開けた平坦地(三角州、自然堤防、旧河道及び湿地を除く。

三角州

河川の河口部にあつて、主として泥土からなる低平な堆積地域

自然堤防

河川の氾濫により流路沿いに繰り返し砂やシルトが堆積し、周囲の土地より高くなつた地域

旧河道

河川の流路跡であつて、周囲の土地より低い帯状の地域

干潟

干潮時において現れる主として泥土からなる平坦地

河原

流水に覆われることのある川沿いの裸地

てい線付近の平坦な裸岩地域

汀線付近の砂礫で覆われた平坦地

その他

地すべり地

基盤の傾斜が比較的緩やかであつて、地表面の原形を極端に変えることなく山腹斜面が徐々に滑動した地域

崩壊地

山腹斜面又は崖の一部が急激に崩落して生じた裸地(かん木が生育しているものを含む。

麓屑面

傾斜地の下方に生じた岩屑からなる堆積地域で、平均勾配が十五度未満のもの

崖錐

傾斜地の下方に生じた岩屑からなる堆積地域で、平均勾配が十五度以上のもの

火山泥流堆積地

火山の噴火により火山灰等が水を含んで移動し、かつ、堆積した地域

土石流堆積地

岩塊、泥土等が水を含んで移動し、かつ、堆積した地域(火山泥流堆積地を除く。

砂礫堆

波、河流又は潮流により砂礫が堆積し、周囲の土地より高くなつた地域

裸出砂丘

風によつて生じ、かつ、砂からなる堆積地域で、植物で覆われていないもの

被覆砂丘

風によつて生じ、かつ、砂からなる堆積地域で、植物で覆われているもの

湿地

排水不良で湿地性植物の生育する地域

泥炭地

分解が進んでいない湿地性植物の遺体のうち、黒褐色又は黄褐色を呈するものが堆積した地域

天井川

人工堤防の設置により河床が平野面より高くなつた河筋

長く伸びる一連の急斜面

凹地・浅い谷

岩石台地、砂礫台地、石灰岩台地、火山灰台地及び扇状地の表面が浸食により凹形となつた地域(谷底低地を除く。

岸欠壊

海岸又は河岸の一部が崩落し、崖を形成しつつある場所

異常高潮界

異常高潮の及んだところと及ばなかつたところの境界

遷移点

河床の傾斜度が急激に変化する地点

傾斜変換線

山陵の傾斜がやや急に変わるおおむね等高の点を結ぶ線

火山地界

火山噴出物又は火山砕屑物からなる地域とその他の地域の境界

谷密度界

谷密度80以上の地域とその他の地域の境界

別表第3

区分

記号

記号の表示の方法

形状及び大きさ

線幅及び線色

図上の谷幅が0.1未満の場合

0.1 緑

図上の谷幅が0.1以上0.4未満の場合

0.1から0.4まで 緑

谷幅に応ずる幅を表示するものとする。

図上の谷幅が0.4以上の場合

0.2 緑

谷の両側をそれぞれ表示するものとする。

水系が細密であつて記入が困難な場合

界線は、緑色の0.05の破線で表示するものとする。

備考

別表第4

区分

彩色

傾斜40度以上

傾斜30度以上40度未満

傾斜20度以上30度未満

傾斜15度以上20度未満

傾斜8度以上15度未満

黄緑

傾斜3度以上8度未満

傾斜3度未満

彩色しない

備考

彩色する区域の境界は、紫色の幅0.3ミリメートルの実線で表示するものとする。

別表第5

区分

地形分類図及び自然地形分類図の記号

地形分類予察図及び自然地分類予察図の記号

記号の表示の方法

略号

形状及び大きさ

線色

線幅

彩色

形状及び大きさ

線色

線幅

彩色

切土地

CA

0.1

0.1

盛土地

BA

0.1

0.1

切り盛り平坦地

FA

0.1

0.1

埋立地

FR

0.1

0.1

干拓地

WR

0.1

0.1

その他の人工改変地

EA

0.1

0.1

改変中の地域

UM

0.2

0.2

山頂緩斜面

mT

その面全部を彩色する。

山腹緩斜面

mF

山麓緩斜面

mP

0.05

0.1

急斜面

谷密度が80以上の急斜面

mSⅠ

0.05

0.1

谷密度が80未満の急斜面

mSⅠⅠ

0.1

0.1

岩石台地

RtⅠ(

0.1

0.1

線色は、紫、線幅は、0.1とする。

以下岩石台地の区分において同じ。

岩石台地

RtⅠ

岩石台地

RtⅠⅠ(

0.05

0.1

0.1

右斜線は、橙色の線、横線は、赤色の線とする。

岩石台地

RtⅠⅠ

0.1

0.1

岩石台地

RtⅠⅠⅠ(

0.05

0.05

0.1

0.1

右斜線は、橙色の線、左斜線は、黄色の線とし、横線は、赤色の線とする。

岩石台地

RtⅠⅠⅠ

0.1

0.1

0.1

右斜線は、橙色の線、左斜線は、黄色の線とする。

砂礫台地

GtⅠ(

0.1

0.1

砂礫台地

GtⅠ

その面全部を彩色する。

砂礫台地

GtⅠⅠ(

0.05

0.1

0.1

右斜線は、橙色の線、横線は、赤色の線とする。

砂礫台地

GtⅠⅠ

0.1

0.1

砂礫台地

GtⅠⅠⅠ(

0.05

0.05

0.1

0.1

右斜線は、橙色の線、左斜線は、黄色の線とし、横線は、赤色の線とする。

砂礫台地

GtⅠⅠⅠ

0.1

0.1

0.1

右斜線は、橙色の線、左斜線は、黄色の線とする。

石灰岩台地

0.05

0.1

火山灰台地

AP

0.05

0.1

溶岩台地

LP

0.05

地形分類予察図及び自然地形分類予察図にあつては、その面全部を彩色する。

更新世段丘

PL

0.1

0.1

完新世段丘

HL

0.1

0.1

扇状地

通常は冠水しなかつた部分

FⅠ

その面全部を彩色する。

異常の洪水時に冠水した部分

FⅠⅠ

0.1

0.1

季節的な増水時に冠水した部分

FⅠⅠⅠ

0.1

0.1

谷底低地

通常は冠水しなかつた部分

PvⅠ

その面全部を彩色する。

異常の洪水時に冠水した部分

PvⅠⅠ

0.1

0.1

季節的な増水時に冠水した部分

PvⅠⅠⅠ

0.1

0.1

氾濫原低地

通常は冠水しなかつた部分

PmⅠ

黄緑

黄緑

その面全部を彩色する。

異常の洪水時に冠水した部分

PmⅠⅠ

0.1

黄緑

0.1

黄緑

季節的な増水時に冠水した部分

PmⅠⅠⅠ

0.1

黄緑

0.1

黄緑

三角州

通常は冠水しなかつた部分

DⅠ

その面全部を彩色する。

異常の洪水時に冠水した部分

DⅠⅠ

0.1

0.1

季節的な増水時に冠水した部分

DⅠⅠⅠ

0.1

0.1

自然堤防

通常は冠水しなかつた部分

PhⅠ

その面全部を彩色する。

異常の洪水時に冠水した部分

PhⅠⅠ

0.1

0.1

季節的な増水時に冠水した部分

PhⅠⅠⅠ

0.1

0.1

旧河道

通常は冠水しなかつた部分

PrⅠ

薄紫

薄紫

その面全部を彩色する。

異常の洪水時に冠水した部分

PrⅠⅠ

0.1

薄紫

0.1

薄紫

季節的な増水時に冠水した部分

PrⅠⅠⅠ

0.1

薄紫

0.1

薄紫

干潟

Lg

0.1

0.1

河原

Sr

0.1

0.1

Rb

線色は、黒、線幅は、0.1とする。

Sb

0.1

0.1

地すべり地

ls

0.1

0.1

円弧形記号は、ひだの大きさ及び向きを示すよう赤色で彩色して表示する。ただし、ひだの長さ及び幅がそれぞれ10メートル以上のものを調査し、図上の幅が、0.2に満たない場合は、0.2として記入する。

地すべりの方向は、滑つたことがあるか、若しくは滑りつつあるものについて矢印で示すものとし、線色は、赤、線幅は、0.2とする。

崩壊地

df

崩壊地の大きさ及び方向を表示するように記入する。

ただし、崩壊の長さ及び幅がそれぞれ10メートル以上のものを調査し、図上の幅が、0.2に満たない場合は、0.2として記入する。

麓屑面

co

0.05

0.1

崖錐

tl

0.1

0.1

崖錐の錐面の角度及び実形の大きさに応じた扇形を記入する。

火山泥流堆積地

0.05

0.05

泥流丘の部分は、その実形を記入するものとし、線色は、紫、線幅は、0.1とする。

土石流堆積地

1.0

1.0

土石流堆積地の実形を記入する。

砂礫堆

Sh

0.1

0.1

砂礫堆の実形を記入する。

裸出砂丘

Nd

線色は、茶、線幅は、0.1とする。

被覆砂丘

Cd

線色は、茶、線幅は、0.05とする。

湿地

0.05

0.1

泥炭地

0.05

0.1

天井川

Er

0.2

0.1

崖の平面投影の実形を記入するものとし、その投影が0.3に満たない場合は、0.3として記入する。

凹地・浅い谷

0.1

0.1

岸欠壊

実形を記入する。ただし、欠壊の長さ及び幅がそれぞれ10メートル以上のものを調査し、図上の幅が、0.2に満たない場合は、0.2として記入する。

異常高潮界

ah

0.3

0.3

遷移点

0.2

0.2

谷の実形に応じて記入する。ただし、図上の幅が、2.0に満たない場合は、2.0として記入する。

傾斜変換線

0.3

0.3

火山地界

mv

0.4

0.4

谷密度界

vd

0.3

0.3

地形界

ld

0.05

0.05

火山岩屑

0.1

ローム

0.1

角石

角石から円礫までの記号の大きさについては、ローマ字は、横1.5縦1.5とし、数字は、横1.0縦1.0として表示する。

長径1,000以上

a4

0.1

長径500以上1,000未満

a3

0.1

長径100以上500未満

a2

0.1

長径20以上100未満

a1

0.1

円石

長径1,000以上

r4

0.1

長径500以上1,000未満

r3

0.1

長径100以上500未満

r2

0.1

長径20以上100未満

r1

0.1

角礫

a0

0.1

円礫

r0

0.1

0.1

シルト

si

0.1

粘土

cl

0.1

変化のあつた河身

0.2

0.2

流水部の幅が図上で0.4以上である場合は、上の記号を用い、0.4未満である場合は、下の記号を用いる。

0.4

0.4

備考

別表第6

区分

整飾事項の表示の方法

表題

書体

直立等線体左横書

字大

5ミリメートル

字隔

2ミリメートル

位置

図郭の上辺から上へ2.5センチメートル離して上辺中央に記入する。

図名

書体

直立等線体左横書

字大

8ミリメートル

字隔

4ミリメートル

位置

図郭の上辺から上へ1センチメートル離して上辺中央に記入する。

調査年月

書体

直立等線体縦書

字大

3ミリメートル

字隔

1ミリメートル

位置

図郭の左辺から左へ5ミリメートル、上辺から1センチメートル下に記入する。

作成機関名

書体

直立等線体縦書

字大

3ミリメートル

字隔

1ミリメートル

位置

図郭の左辺から左へ5ミリメートル、下辺から1センチメートル上に記入する。

別表第7

区分

現地踏査の着眼点

盛土地

厚さ

干拓地

堤防の有無、湿潤の程度

改変中の地域

人工改変の状況、人工改変の完了の予定時期

岩石台地

被覆物質の状況、比高

砂礫台地

堆積物質の状況、比高

石灰岩台地

カルスト地形の種類及び配列状況、石灰洞の有無、台地の起伏状況、石灰採取の状況

火山灰台地

堆積物質の状況、崩壊状況、地下水の状況、腐植の有無

溶岩台地

比高、厚さ

扇状地

谷底低地

氾濫原低地

三角州

堆積物質の状況、河川及び地下水の状況

自然堤防

旧河道

堆積物質の状況、比高

干潟

干満差

河原

植被の状況、堆積物及び基盤の露出の状況

砕波の海岸線からの距離、飛砂の状況、沿岸流の方向

地すべり地

地すべりの記録、亀裂の状態、滑り面の性質、活動状況(方向及び規模)、植生等の被害状況

崩壊地

崩壊以前の推定地形、原面傾斜、崩壊面の方向及び傾斜

麓屑面

物質行の有無、背後の急斜面との関係、構成物質の状況、植被の状況、斜面の平均勾配

崖錐

植被の状況、構成物質の状況、斜面の平均勾配

火山泥流堆積地

土石流堆積地

堆積物質の状況、形状、起伏及び植被の状況

砂礫堆

比高、延長、幅

裸出砂丘

被覆砂丘

植被の状況、砂丘の形態及び移動の速さ、飛砂の状況

湿地

湿潤の程度、植生

泥炭地

堆積物質の状況

天井川

比高、幅

比高、植被の状況

凹地・浅い谷

比高、形状、堆積物質の状況

岸欠壊

欠壊の速さ、崖の物質及び高さ、営力

遷移点

位置の点検、比高、河川の状態(瀬をなすか、滝をなすか

傾斜変換線

上下斜面の傾斜角

別表第8

調査物質

定義

火山岩屑

火山爆発により放出された砕屑物で火山灰砂礫の混合物

ローム

火山灰より風化生成した赤褐色泥土(軽石層を挟むものを含む。

角石

長径20ミリメートル以上の角張つた石

円石

長径20ミリメートル以上の円磨された石

角礫

長径2ミリメートル以上20ミリメートル未満の角張つた礫

円礫

長径2ミリメートル以上20ミリメートル未満の円磨された礫

長径2ミリメートル未満の砂、シルト及び粘土

別表第9

記載すべき事項

記載すべき内容

1 地形の概説

1 調査地域の位置、主な地形の配列及び地形の性質の概要(これを明らかにするための地質及び土壌の概要を含む。並びに陸水の分布及び気候の一般概況

2 地学的特記事項(地盤沈下、地盤運動及び地震断層その他地形に顕著な関連のあるもの

3 必要がある場合は、地体構造論及び地形発達史等

2 地形の細説

1 地形の大分類及び小分類ごとの性状及び分布。ただし、地形区(同1の性質を有すると認められる地形の区域をいう。以下同じ。)ごとの説明が必要な場合には、それぞれの地形区につき大分類及び小分類ごとの性状及び分布

2 人工改変地の区域を推定した場合及び自然地形の推定分類を行つた場合には、その根拠等(使用した資料の名称を含む。

3 地形の分類の基礎となつた表面物質、露頭その他観察事項又は計測事項(写生、図表等により系統的に整理する。

4 土地災害に関係ある地形については、その代表的なものの微細な観察、特性、災害規模及び原因等

3 地形と土地災害及び土地利用との関連

1 土地災害の歴史、分布、性質、頻度及び傾向

2 土地災害に関係ある地形面の開発及び保全の現況

3 地形と土地災害との関係

4 地形と土地利用との関係

4 河川表

主要河川名、延長、流域面積及び河床上昇の有無(上昇がある場合は、その場所及び理由並びに流量の季節的変化(必要がある場合は、河川断面図を付するものとする。

5 山地表

一団ごとに主要な峰の高度、峠の高度、火山又は非火山の別及び森林限界の高度並びに雪食の状態

6 災害表

冠水、地すべり、崩壊、岸欠壊、噴火又は大地震ごとにその主要な原因並びにこれらの場所、時期及び規模

7 面積表

調査地域内の地形大分類ごとの概略の総面積

8 使用した参考文献又は資料名

《別表など》 ここまで 本則 >   附則 >  

国の法令検索サービス《E-Gov》の法令データ、法令APIを利用しています。