地すべり等防止法《本則》

法番号:1958年法律第30号

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1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、地すべり及びぼた山の崩壊による被害を除却し、又は軽減するため、地すべり及びぼた山の崩壊を防止し、もつて国土の保全と民生の安定に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 地すべり 」とは、土地の一部が地下水等に起因してすべる現象又はこれに伴つて移動する現象をいう。

2項 この法律において「ぼた山」とは、石炭又は亜炭に係る捨石が集積されてできた山であつて、この法律の施行の際現に存するものをいい、 鉱山保安法 及び 経済産業省設置法 の一部を改正する法律(2004年法律第94号)第1条の規定による改正前の 鉱山保安法 1949年法律第70号第4条 《処分等の効力 この法律この法律に基づく…》 経済産業省令を含む。以下本条において同じ。の規定によつてした処分及び鉱業権者がこの法律の規定によつてした手続その他の行為は、鉱業権者の承継人に対しても、その効力を有する。 2 租鉱権の設定又は租鉱区の 又は 第26条 《作業監督者 鉱業権者は、保安を確保する…》 ため、経済産業省令で定める作業の区分ごとに、経済産業省令で定める資格を有する者のうちからその作業を監督する者以下「作業監督者」という。を選任しなければならない。 2 第22条第4項及び第23条の規定は の規定により鉱業権者又は鉱業権者とみなされる者がこの法律の施行の際必要な措置を講ずべきであつたものを除くものとする。

3項 この法律において「 地すべり防止施設 」とは、次条の規定により指定される 地すべり 防止区域内にある排水施設、擁壁、ダムその他の地すべりを防止するための施設をいう。

4項 この法律において「 地すべり防止工事 」とは、 地すべり 防止施設の新設、改良その他次条の規定により指定される地すべり防止区域内における地すべりを防止するための工事をいう。

3条 (地すべり防止区域の指定)

1項 主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、 地すべり 区域(地すべりしている区域又は地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。以下同じ。及びこれに隣接する地域のうち地すべり区域の地すべりを助長し、若しくは誘発し、又は助長し、若しくは誘発するおそれのきわめて大きいもの(以下これらを「地すべり地域」と総称する。)であつて、公共の利害に密接な関連を有するものを地すべり防止区域として指定することができる。

2項 前項の指定は、この法律の目的を達成するため必要な最小限度のものでなければならない。

3項 主務大臣は、第1項の指定をするときは、主務省令で定めるところにより、当該 地すべり 防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。

4項 地すべり 防止区域の指定又は廃止は、前項の告示によつてその効力を生ずる。

4条 (ぼた山崩壊防止区域の指定)

1項 主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、ぼた山の存する区域であつて、公共の利害に密接な関連を有するものをぼた山崩壊防止区域として指定することができる。

2項 前条第2項から第4項までの規定は、前項の指定について準用する。この場合において、同条第3項中「当該 地すべり 防止区域」とあるのは「当該ぼた山崩壊防止区域」と、同条第4項中「地すべり防止区域」とあるのは「ぼた山崩壊防止区域」と読み替えるものとする。

5条 (調査)

1項 第3条第1項 《主務大臣は、この法律の目的を達成するため…》 必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、地すべり区域地すべりしている区域又は地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。以下同じ。及びこれに隣接する地域のうち地すべり区域の地すべり の指定は、必要に応じ、当該 地すべり 地域に関し、地形、地質、降水、地表水若しくは地下水又は土地の滑動状況に関する現地調査をして行うものとする。

6条 (調査のための立入)

1項 主務大臣又はその命を受けた職員若しくはその委任を受けた者は、前条の調査のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として1時使用することができる。

2項 前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとするときは、あらかじめ当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。

3項 第1項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとするときは、立入の際あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない。

4項 日出前及び日没後においては、占有者の承認があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。

5項 第1項の規定により土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

6項 第1項の規定により特別の用途のない他人の土地を材料置場又は作業場として1時使用しようとするときは、あらかじめ、当該土地の占有者及び所有者に通知して、その者の意見をきかなければならない。

7項 土地の占有者又は所有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入又は1時使用を拒み、又は妨げてはならない。

8項 国は、第1項の規定による立入又は1時使用により損失を受けた者に対し、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

9項 前項の規定による損失の補償については、国と損失を受けた者とが協議しなければならない。

10項 前項の規定による協議が成立しない場合においては、国は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から30日以内に収用委員会に 土地収用法 1951年法律第219号第94条 《前3条による損失の補償の裁決手続 前3…》 条の規定による損失の補償は、起業者と損失を受けた者前条第1項に規定する工事をすることを必要とする者を含む。以下この条において同じ。とが協議して定めなければならない。 2 前項の規定による協議が成立しな の規定による裁決を申請することができる。

11項 第5項の規定による証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。

2章 地すべり防止区域に関する管理

7条 (地すべり防止区域の管理)

1項 地すべり 防止工事の施行その他地すべり防止区域の管理は、当該地すべり防止区域の存する都道府県を統括する都道府県知事が行うものとする。

8条 (標識の設置)

1項 都道府県知事は、 第3条第3項 《3 主務大臣は、第1項の指定をするときは…》 、主務省令で定めるところにより、当該地すべり防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。 これを廃止するときも、同様とする。 の規定による 地すべり 防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、その地すべり防止区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。

9条 (地すべり防止工事基本計画)

1項 都道府県知事は、 第3条第3項 《3 主務大臣は、第1項の指定をするときは…》 、主務省令で定めるところにより、当該地すべり防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。 これを廃止するときも、同様とする。 の規定による 地すべり 防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、関係市町村(特別区を含む。以下同じ。)の長の意見をきいて、当該地すべり防止区域に係る地すべり防止工事に関する基本計画を作成し、これを主務大臣に提出するものとする。これを変更するときも、同様とする。

10条 (主務大臣の直轄工事)

1項 主務大臣は、次の各号の1に該当する場合において、当該 地すべり 防止工事が国土の保全上特に重要なものであると認められるときは、都道府県知事に代つて自ら当該地すべり防止工事を施行することができる。この場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都道府県知事の意見をきかなければならない。

1号 地すべり 防止工事の規模が著しく大であるとき。

2号 地すべり 防止工事が高度の技術を必要とするとき。

3号 地すべり 防止工事が高度の機械力を使用して実施する必要があるとき。

4号 地すべり 防止工事が都府県の区域の境界に係るとき。

2項 主務大臣は、前項の規定により 地すべり 防止工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、都道府県知事に代つてその権限を行うものとする。

3項 主務大臣は、第1項の規定により 地すべり 防止工事を施行する場合においては、主務省令で定めるところにより、その旨を告示しなければならない。

11条 (主務大臣又は都道府県知事以外の者の施行する工事)

1項 主務大臣又は都道府県知事以外の者が 地すべり 防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。

2項 又は地方公共団体は、前項の規定にかかわらず、 地すべり 防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事に協議することをもつて足りる。

3項 都道府県知事は、第1項の承認に、 地すべり を防止するため必要な条件を附することができる。

12条 (築造等の基準)

1項 地すべり 防止施設の種類、配置、構造及び規模並びに水流の付替、地すべり地塊の除去その他地すべりの防止のための工事は、当該地すべり防止区域における地すべりの原因、機構及び規模に応じて、有効かつ適切なものとしなければならない。

2項 地すべり 防止施設は、次の各号に定めるところにより築造しなければならない。

1号 排水施設は、次に掲げるところにより、 地すべり の原因となるべき地表水及び地下水をすみやかに地すべり防止区域から排除することができるものであること。

地表水の排除については、明きよ、管きよ、暗きよ、導水管又は排水トンネルを用いること。

地下水の排除については、暗きよ、ボーリング排水孔、排水トンネル、集水井戸、地下止水壁、明きよ、管きよ又は導水管を用いること。

2号 擁壁、くい及び土留は、 地すべり 力に対して安全な構造のものであること。

3号 ダム、床固、護岸、導流堤及び水制は、特に 地すべり の規模及び流水による浸食の防止に適合するものであること。

13条 (兼用工作物の工事の施行)

1項 都道府県知事は、その管理する 地すべり 防止施設が 砂防法 1897年法律第29号第1条 《 此の法律に於て砂防設備と称するは国土交…》 通大臣の指定したる土地に於て治水上砂防の為施設するものを謂ひ砂防工事と称するは砂防設備の為に施行する作業を謂ふ に規定する砂防設備、 森林法 1951年法律第249号第41条第3項 《3 農林水産大臣は、第1項の事業以下「保…》 安施設事業」という。を都道府県が行う必要があると認めて都道府県知事から申請があつた場合において、その申請を相当と認めるときは、その事業を行うのに必要な限度において森林又は原野その他の土地を保安施設地区 に規定する保安施設事業に係る施設、かんがい排水施設その他の施設又は工作物(以下これらを「他の工作物」と総称する。)の効用を兼ねるときは、当該他の工作物の管理者との協議により、その者に当該地すべり防止施設に関する工事を施行させ、又は当該地すべり防止施設を維持させることができる。

14条 (工事原因者の工事の施行)

1項 都道府県知事は、その施行する 地すべり 防止工事以外の工事(以下「 他の工事 」という。又は地すべり防止工事の必要を生じさせた行為(以下「 他の行為 」という。)により自ら施行する必要を生じた地すべり防止工事を当該 他の工事 の施行者又は 他の行為 者に施行させることができる。

2項 前項の場合において、 他の工事 が河川工事( 河川法 1964年法律第167号)が適用され、又は準用される河川の河川工事をいう。以下同じ。又は道路( 道路法 1952年法律第180号)による道路をいう。以下同じ。)に関する工事であるときは、当該 地すべり 防止工事については、 河川法 第19条 《附帯工事の施行 河川管理者は、河川工事…》 により必要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事を当該河川工事とあわせて施行することができる。 又は 道路法 第23条第1項 《道路管理者は、道路に関する工事に因り必要…》 を生じた他の工事又は道路に関する工事を施行するために必要を生じた他の工事を道路に関する工事とあわせて施行することができる。 の規定を適用する。

15条 (附帯工事の施行)

1項 都道府県知事は、 地すべり 防止工事により必要を生じた 他の工事 又は地すべり防止工事を施行するため必要を生じた他の工事を当該地すべり防止工事とあわせて施行することができる。

2項 前項の場合において、 他の工事 が河川工事、道路に関する工事又は砂防工事( 砂防法 による砂防工事をいう。以下同じ。)であるときは、当該他の工事の施行については、 河川法 第18条 《工事原因者の工事の施行等 河川管理者は…》 、河川工事以外の工事以下「他の工事」という。又は河川を損傷し、若しくは汚損した行為若しくは河川の現状を変更する必要を生じさせた行為以下「他の行為」という。によつて必要を生じた河川工事又は河川の維持を当 道路法 第22条第1項 《道路管理者は、道路に関する工事以外の工事…》 以下「他の工事」という。により必要を生じた道路に関する工事又は道路を損傷し、若しくは汚損した行為若しくは道路の補強、拡幅その他道路の構造の現状を変更する必要を生じさせた行為以下「他の行為」という。によ 又は 砂防法 第8条 《 他の工事、作業其の他の行為に因り砂防工…》 事を施行するの必要を生するときは都道府県知事は其の行為をなしたる者をして其の工事を施行し又は其の砂防設備の維持をなさしむることを得 の規定を適用する。

16条 (土地の立入等)

1項 都道府県知事又はその命じた職員若しくは委任した者は、 地すべり 防止区域に関する調査若しくは測量又は地すべり防止工事のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として1時使用することができる。

2項 第6条第2項 《2 前項の規定により他人の占有する土地に…》 立ち入ろうとするときは、あらかじめ当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。 ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。 から第11項までの規定は、前項の規定により他人の占有する土地に立ち入り、又は他人の土地を1時使用する場合について準用する。この場合において、同条第8項から第10項まで中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と読み替えるものとする。

17条 (地すべり防止工事に伴う損失補償)

1項 土地収用法 第93条第1項 《土地を収用し、又は使用第122条第1項又…》 は第123条第1項の規定によつて使用する場合を含む。して、その土地を事業の用に供することにより、当該土地及び残地以外の土地について、通路、溝、垣、さくその他の工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは修 の規定による場合を除き、都道府県知事が 地すべり 防止工事を施行したことにより、当該地すべり防止工事を施行した土地に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の施設若しくは工作物を新築し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は盛土若しくは切土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、当該都道府県知事の統括する都道府県は、これらの工事をすることを必要とする者(以下この条において「 損失を受けた者 」という。)の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、当該都道府県知事の統括する都道府県又は 損失を受けた者 は、補償金の全部又は一部に代えて、当該都道府県知事が当該工事を施行することを要求することができる。

2項 前項の規定による損失の補償は、当該 地すべり 防止工事の完了の日から1年を経過した後においては、請求することができない。

3項 第1項の規定による損失の補償については、当該都道府県知事の統括する都道府県と 損失を受けた者 とが協議しなければならない。

4項 前項の規定による協議が成立しない場合においては、当該都道府県知事の統括する都道府県又は 損失を受けた者 は、政令で定めるところにより、収用委員会に 土地収用法 第94条 《前3条による損失の補償の裁決手続 前3…》 条の規定による損失の補償は、起業者と損失を受けた者前条第1項に規定する工事をすることを必要とする者を含む。以下この条において同じ。とが協議して定めなければならない。 2 前項の規定による協議が成立しな の規定による裁決を申請することができる。

18条 (行為の制限)

1項 地すべり 防止区域内において、次の各号の1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。

1号 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻害する行為(政令で定める軽微な行為を除く。

2号 地表水を放流し、又は停滞させる行為その他地表水のしん透を助長する行為(政令で定める軽微な行為を除く。

3号 のり切又は切土で政令で定めるもの

4号 ため池、用排水路その他の 地すべり 防止施設以外の施設又は工作物で政令で定めるもの(以下「 他の施設等 」という。)の新築又は改良

5号 前各号に掲げるもののほか、 地すべり の防止を阻害し、又は地すべりを助長し、若しくは誘発する行為で政令で定めるもの

2項 都道府県知事は、前項の許可の申請があつた場合において、当該許可の申請に係る行為が 地すべり の防止を著しく阻害し、又は地すべりを著しく助長するものであると認めるときは、これを許可してはならない。

3項 都道府県知事は、第1項の許可に、 地すべり を防止するため必要な条件を附することができる。

19条 (経過措置)

1項 第3条 《地すべり防止区域の指定 主務大臣は、こ…》 の法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、地すべり区域地すべりしている区域又は地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。以下同じ。及びこれに隣接する地域の の規定による 地すべり 防止区域の指定の際現に当該地すべり防止区域内において権原に基き 他の施設等 を設置(工事中の場合を含む。)している者は、従前と同様の条件により、当該他の施設等の設置について前条第1項の許可を受けたものとみなす。 第3条 《地すべり防止区域の指定 主務大臣は、こ…》 の法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、地すべり区域地すべりしている区域又は地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。以下同じ。及びこれに隣接する地域の の規定による地すべり防止区域の指定の際現に当該地すべり防止区域内において権原に基き前条第1項第1号から第3号まで及び第5号に規定する行為を行つている者についても、同様とする。

20条 (許可の特例)

1項 森林法 第34条第2項 《2 保安林においては、都道府県知事の許可…》 を受けなければ、立竹を伐採し、立木を損傷し、家畜を放牧し、下草、落葉若しくは落枝を採取し、又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為をしてはならない。 ただし、次の各号のいずれか同法第44条において準用する場合を含む。又は 砂防法 第4条 《 第2条に依り国土交通大臣の指定したる土…》 地に於ては都道府県知事は治水上砂防の為一定の行為を禁止若は制限することを得 前項の禁止若は制限にして他の都道府県の利益を保全する為必要なるか又は其の利害関係一の都道府県に止まらさるときは国土交通大臣は同法第3条において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る行為については、 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の許可を受けることを要しない。

2項 又は地方公共団体が 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 各号に規定する行為をしようとするときは、あらかじめ都道府県知事に協議することをもつて足りる。

21条 (監督処分及び損失補償)

1項 都道府県知事は、次の各号の1に該当する者に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、 他の施設等 の改築、移転若しくは除却、他の施設等により生ずべき 地すべり を防止するために必要な施設をすること若しくは原状回復を命ずることができる。

1号 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の規定に違反した者

2号 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の許可に附した条件に違反した者

3号 偽りその他不正な手段により 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の許可を受けた者

2項 都道府県知事は、次の各号の1に該当する場合においては、 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の許可を受けた者に対し、前項に規定する処分をし、又は同項に規定する必要な措置を命ずることができる。

1号 地すべり 防止工事のためやむを得ない必要が生じたとき。

2号 地すべり の防止上著しい支障が生じたとき。

3号 地すべり の防止上の理由以外の理由に基く公益上やむを得ない必要が生じたとき。

3項 都道府県知事の統括する都道府県は、前項の規定による処分又は命令により 損失を受けた者 に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。

4項 第6条第9項 《9 前項の規定による損失の補償については…》 、国と損失を受けた者とが協議しなければならない。 及び第10項の規定は、前項の補償について準用する。この場合において、同条第9項及び第10項中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と読み替えるものとする。

5項 都道府県知事の統括する都道府県は、第3項の規定による補償の原因となつた損失が、第2項第3号の規定による処分又は命令によるものであるときは、当該補償金額を当該理由を生じさせた者に負担させることができる。

22条 (都道府県知事以外の者の管理する地すべり防止施設に関する監督)

1項 都道府県知事は、その職務の執行に関し必要があると認めるときは、都道府県知事以外の 地すべり 防止施設の管理者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又はその命じた職員に当該地すべり防止施設に立ち入り、これを検査させることができる。

2項 前項の規定により立入検査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

3項 第1項の立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

4項 第2項の証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。

23条

1項 都道府県知事は、都道府県知事以外の者の管理する 地すべり 防止施設が次の各号の1に該当する場合において、当該地すべり防止施設が 第12条 《築造等の基準 地すべり防止施設の種類、…》 配置、構造及び規模並びに水流の付替、地すべり地塊の除去その他地すべりの防止のための工事は、当該地すべり防止区域における地すべりの原因、機構及び規模に応じて、有効かつ適切なものとしなければならない。 2 の規定に適合しないときは、その管理者に対し改良、補修その他当該地すべり防止施設の管理につき必要な措置を命ずることができる。

1号 第11条第1項 《主務大臣又は都道府県知事以外の者が地すべ…》 り防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。 の規定に違反して工事が施行されたとき。

2号 第11条第1項 《主務大臣又は都道府県知事以外の者が地すべ…》 り防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。 の承認に附した条件に違反して工事が施行されたとき。

3号 偽りその他不正な手段により 第11条第1項 《主務大臣又は都道府県知事以外の者が地すべ…》 り防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。 の承認を受けて工事が施行されたとき。

2項 都道府県知事は、都道府県知事以外の者の管理する 地すべり 防止施設が前項各号のいずれにも該当しない場合において、当該地すべり防止施設が 第12条 《築造等の基準 地すべり防止施設の種類、…》 配置、構造及び規模並びに水流の付替、地すべり地塊の除去その他地すべりの防止のための工事は、当該地すべり防止区域における地すべりの原因、機構及び規模に応じて、有効かつ適切なものとしなければならない。 2 の規定に適合しなくなり、かつ、地すべりの防止上著しい支障があると認められるときは、その管理者に対し前項に規定する措置を命ずることができる。

3項 都道府県知事の統括する都道府県は、前項の規定による命令により 損失を受けた者 に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。

4項 第6条第9項 《9 前項の規定による損失の補償については…》 、国と損失を受けた者とが協議しなければならない。 及び第10項の規定は、前項の補償について準用する。この場合において、同条第9項及び第10項中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と読み替えるものとする。

5項 前3項の規定は、国又は地方公共団体の管理する 地すべり 防止施設については、適用しない。

24条 (関連事業計画)

1項 都道府県知事は、 地すべり による被害を除却し、又は軽減するため必要があると認めるときは、地すべり防止工事基本計画を勘案して、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した計画(以下「 関連事業計画 」という。)の概要を作成し、地すべり防止区域の存する市町村の長にこれを提示して、当該市町村における 関連事業計画 を作成するよう勧告することができる。

1号 家屋その他の施設若しくは工作物の移転若しくは除却又は除却される家屋その他の施設若しくは工作物に代る家屋その他の施設若しくは工作物の建設に関すること。

2号 農地の整備又は保全に関すること。

3号 農道、かんがい排水施設又はため池の整備に関すること。

4号 前3号に掲げる事項に直接関連して 地すべり 防止区域外において特に必要とされるこれらの号に掲げる事項

2項 前項の勧告に応じて 関連事業計画 を作成しようとするときは、市町村長は、主務省令で定めるところにより、あらかじめ当該計画に係る事項について利害関係を有する者又はこれらの者の組織する団体の意見をきかなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

3項 関連事業計画 を作成し、又は変更したときは、市町村長は、主務省令で定めるところにより、その内容を公表するよう努めるものとする。

25条 (立退の指示)

1項 都道府県知事又はその命じた職員は、 地すべり により著しい危険が切迫していると認められるときは、必要と認める区域内の居住者に対し避難のために立ち退くべきことを指示することができる。この場合においては、都道府県知事又はその命じた職員は、直ちに、当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知しなければならない。

26条 (地すべり防止区域台帳)

1項 都道府県知事は、 地すべり 防止区域台帳を調製し、これを保管しなければならない。

2項 都道府県知事は、 地すべり 防止区域台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければこれを拒むことができない。

3項 地すべり 防止区域台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、主務省令で定める。

3章 地すべり防止区域に関する費用

27条 (地すべり防止区域の管理に要する費用の負担原則)

1項 地すべり 防止工事の施行及び標識の設置その他地すべり防止区域の管理に要する費用は、この法律及び他の法律に特別の規定がある場合を除き、当該地すべり防止区域を管理する都道府県知事の統括する都道府県の負担とする。

28条 (主務大臣の直轄工事に要する費用の負担)

1項 第10条第1項 《主務大臣は、次の各号の1に該当する場合に…》 おいて、当該地すべり防止工事が国土の保全上特に重要なものであると認められるときは、都道府県知事に代つて自ら当該地すべり防止工事を施行することができる。 この場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都 の規定により主務大臣が施行する 地すべり 防止工事で、溪流(山間部におけるその直下流を含む。以下同じ。)において施行するもの及びこれと一体となつて直接溪流に土砂を排出することを防止するために施行するものに要する費用は、国がその3分の2を、都道府県がその3分の1を負担する。

2項 第10条第1項 《主務大臣は、次の各号の1に該当する場合に…》 おいて、当該地すべり防止工事が国土の保全上特に重要なものであると認められるときは、都道府県知事に代つて自ら当該地すべり防止工事を施行することができる。 この場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都 の規定により主務大臣が施行する 地すべり 防止工事で前項に規定するもの以外のものに要する費用は、国及び都道府県がそれぞれその2分の1を負担する。

3項 前2項の場合において、当該 地すべり 防止工事によつて他の都府県も著しく利益を受けるときは、主務大臣は、政令で定めるところにより、その利益を受ける限度において、当該地すべり防止区域を管理する都府県知事の統括する都府県の負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都府県に分担させることができる。

4項 前項の規定により著しく利益を受ける他の都府県に負担金の一部を分担させようとする場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都府県の意見をきかなければならない。

29条 (都道府県知事の施行する地すべり防止工事に要する費用の一部負担)

1項 国は、政令で定めるところにより、都道府県知事の施行する 地すべり 防止工事に要する費用の2分の1を負担する。ただし、渓流において施行する地すべり防止工事及びこれと一体となつて直接渓流に土砂を排出することを防止するために施行する地すべり防止工事については、当該地すべり防止工事が災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係るものであるときは3分の2を、当該地すべり防止工事が再度災害を防止するために施行するものであつて災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係るもの以外のものであるときは10分の5・5を国の負担割合とする。

30条 (受益都府県の分担金)

1項 都府県知事の施行する 地すべり 防止工事によつて他の都府県も著しく利益を受けるときは、当該都府県知事は、政令で定めるところにより、他の都府県の知事と協議して、他の都府県の利益を受ける限度において、当該都府県知事の統括する都府県の負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都府県に分担させることができる。

31条 (市町村の分担金)

1項 前4条の規定により都道府県が負担する費用のうち、その 地すべり 防止工事又は地すべり防止施設の維持が当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該工事又は維持による受益の限度において、当該市町村に対し、その工事又は維持に要する費用の一部を分担させることができる。

2項 前項の費用について同項の規定により市町村が分担すべき金額は、当該市町村の意見をきいた上、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。

32条 (負担金の納付)

1項 主務大臣が 地すべり 防止工事を施行する場合においては、まず全額国費をもつてこれを施行した後、当該地すべり防止区域を管理する都道府県知事の統括する都道府県又は負担金を分担すべき他の都府県は、政令で定めるところにより、 第28条第1項 《第10条第1項の規定により主務大臣が施行…》 する地すべり防止工事で、溪流山間部におけるその直下流を含む。以下同じ。において施行するもの及びこれと一体となつて直接溪流に土砂を排出することを防止するために施行するものに要する費用は、国がその3分の2 又は第2項の規定に基く負担金を国庫に納付しなければならない。

33条 (兼用工作物の費用)

1項 都道府県知事の管理する 地すべり 防止施設が他の工作物の効用を兼ねるときは、当該地すべり防止施設の管理に要する費用の負担については、当該都道府県知事と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。

34条 (原因者負担金)

1項 都道府県知事は、 他の工事 又は 他の行為 により自ら施行する必要を生じた 地すべり 防止工事の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。

2項 前項の場合において、 他の工事 が河川工事又は道路に関する工事であるときは、当該 地すべり 防止工事の費用については、 河川法 第68条 《附帯工事に要する費用 河川工事により必…》 要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事に要する費用は、第26条第1項の許可に付した条件に特別の定めがある場合並びに第37条の二、第58条の十三、第95条及び第99条第2項の 又は 道路法 第59条第1項 《道路に関する工事に因り必要を生じた他の工…》 又は道路に関する工事を施行するために必要を生じた他の工事に要する費用は、第32条第1項及び第3項の規定による許可に附した条件に特別の定がある場合並びに第35条の規定による協議による場合を除く外、その 及び第3項の規定を適用する。

35条 (附帯工事に要する費用)

1項 都道府県知事の施行する 地すべり 防止工事により必要を生じた 他の工事 又はその施行する地すべり防止工事を施行するため必要を生じた他の工事に要する費用は、 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の許可に附した条件に特別の定がある場合及び 第20条第2項 《2 国又は地方公共団体が第18条第1項各…》 号に規定する行為をしようとするときは、あらかじめ都道府県知事に協議することをもつて足りる。 の協議による場合を除き、その必要を生じた限度において、当該都道府県知事の統括する都道府県がその全部又は一部を負担するものとする。

2項 前項の場合において、 他の工事 が河川工事、道路に関する工事又は砂防工事であるときは、他の工事に要する費用については、 河川法 第67条 《原因者負担金 河川管理者は、他の工事又…》 は他の行為により必要を生じた河川工事又は河川の維持に要する費用については、その必要を生じた限度において、当該他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。 道路法 第58条第1項 《道路管理者は、他の工事又は他の行為により…》 必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。 又は 砂防法 第16条 《 砂防工事にして他の工事、作業其の他の行…》 為に因り必要を生するものなるときは其の費用は工事の必要を生する程度に於て其の原因たる工事、作業其の他の行為に関し費用を負担する者をして之を負担せしむることを得 但し河川法第68条の場合は此の限に在らす の規定を適用する。

3項 都道府県知事は、第1項の 地すべり 防止工事が 他の工事 又は 他の行為 のため必要となつたものである場合においては、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部をその必要を生じた限度において、その原因となつた工事又は行為につき費用を負担する者に負担させることができる。

36条 (受益者負担金)

1項 都道府県知事は、その施行する 地すべり 防止工事によつて著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。

2項 前項の場合において、負担金の徴収を受ける者の範囲及びその徴収方法については、当該都道府県知事の統括する都道府県の条例で定める。

37条 (負担金の通知及び納入手続等)

1項 前3条の規定による負担金の額の通知及び納入手続その他負担金に関し必要な事項は、政令で定める。

38条 (強制徴収)

1項 第33条 《兼用工作物の費用 都道府県知事の管理す…》 る地すべり防止施設が他の工作物の効用を兼ねるときは、当該地すべり防止施設の管理に要する費用の負担については、当該都道府県知事と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。第34条第1項 《都道府県知事は、他の工事又は他の行為によ…》 り自ら施行する必要を生じた地すべり防止工事の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。第35条第3項 《3 都道府県知事は、第1項の地すべり防止…》 工事が他の工事又は他の行為のため必要となつたものである場合においては、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部をその必要を生じた限度において、その原因となつた工事又は行為につき費用を負担する者に負担さ 及び 第36条第1項 《都道府県知事は、その施行する地すべり防止…》 工事によつて著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。 の規定に基く負担金(以下単に「負担金」という。)を納付しない者があるときは、都道府県知事は、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。

2項 前項の場合においては、都道府県知事は、主務省令で定めるところにより、延滞金を徴収することができる。ただし、延滞金は、年14・5パーセントの割合を乗じて計算した額をこえない範囲内で定めなければならない。

3項 第1項の規定による督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、都道府県知事は、国税滞納処分の例により、前2項に規定する負担金及び延滞金を徴収することができる。この場合における負担金及び延滞金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

4項 延滞金は、負担金に先だつものとする。

5項 負担金及び延滞金を徴収する権利は、これらを行使することができる時から5年間行使しないときは、時効により消滅する。

39条 (収入の帰属)

1項 負担金及び前条第2項の延滞金は、当該都道府県知事の統括する都道府県に帰属する。

40条 (義務履行のために要する費用)

1項 この法律又はこの法律によつてする処分による義務を履行するために必要な費用は、この法律に特別の規定がある場合を除き、当該義務者が負担しなければならない。

4章 ぼた山崩壊防止区域に関する管理等

41条 (ぼた山崩壊防止区域の管理)

1項 ぼた山崩壊防止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理は、当該ぼた山崩壊防止区域の存する都道府県を統括する都道府県知事が行うものとする。

42条 (行為の制限)

1項 ぼた山崩壊防止区域内において、次の各号の1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。

1号 立木竹の伐採(間伐、択伐その他政令で定める軽微な行為を除く。又は樹根の採取

2号 木竹の滑下又は地引による搬出

3号 のり切又は切土

4号 土石の採取又は集積

5号 掘さく又は石炭その他の鉱物の掘採で、ぼた山の崩壊の防止を阻害し、又はぼた山の崩壊を助長し、若しくは誘発する行為

6号 前各号に掲げるもののほか、ぼた山の崩壊の防止を阻害し、又はぼた山の崩壊を助長し、若しくは誘発する行為で政令で定めるもの

2項 第18条第2項 《2 都道府県知事は、前項の許可の申請があ…》 つた場合において、当該許可の申請に係る行為が地すべりの防止を著しく阻害し、又は地すべりを著しく助長するものであると認めるときは、これを許可してはならない。 及び第3項の規定は、前項の許可について準用する。この場合において、同条第2項及び第3項中「 地すべり 」とあるのは、「ぼた山の崩壊」と読み替えるものとする。

43条 (経過措置)

1項 第4条 《ぼた山崩壊防止区域の指定 主務大臣は、…》 この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、ぼた山の存する区域であつて、公共の利害に密接な関連を有するものをぼた山崩壊防止区域として指定することができる。 2 の規定によるぼた山崩壊防止区域の指定の際現に当該ぼた山崩壊防止区域内において権原に基き前条第1項各号に規定する行為を行つている者は、従前と同様の条件により、当該行為について同条第1項の許可を受けたものとみなす。

44条 (ぼた山崩壊防止区域の管理に要する費用の負担原則)

1項 ぼた山崩壊防止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理に要する費用は、この法律及び他の法律に特別の規定がある場合を除き、当該ぼた山崩壊防止区域を管理する都道府県知事の統括する都道府県の負担とする。

45条 (準用規定)

1項 第8条 《標識の設置 都道府県知事は、第3条第3…》 項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、その地すべり防止区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。第13条 《兼用工作物の工事の施行 都道府県知事は…》 、その管理する地すべり防止施設が砂防法1897年法律第29号第1条に規定する砂防設備、森林法1951年法律第249号第41条第3項に規定する保安施設事業に係る施設、かんがい排水施設その他の施設又は工作 から 第17条 《地すべり防止工事に伴う損失補償 土地収…》 用法第93条第1項の規定による場合を除き、都道府県知事が地すべり防止工事を施行したことにより、当該地すべり防止工事を施行した土地に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の施設若しくは工作物を まで、 第20条 《許可の特例 森林法第34条第2項同法第…》 44条において準用する場合を含む。又は砂防法第4条同法第3条において準用する場合を含む。の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る行為については、第18条第1項の許可を受けることを要しない。 2 国第21条 《監督処分及び損失補償 都道府県知事は、…》 次の各号の1に該当する者に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、他の施設等の改築、移転若しくは除却、他の施設等により生ずべき地すべりを防止するために必要な施設をする第26条 《地すべり防止区域台帳 都道府県知事は、…》 地すべり防止区域台帳を調製し、これを保管しなければならない。 2 都道府県知事は、地すべり防止区域台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければこれを拒むことができない。 3 地すべり防止区域台帳第29条 《都道府県知事の施行する地すべり防止工事に…》 要する費用の一部負担 国は、政令で定めるところにより、都道府県知事の施行する地すべり防止工事に要する費用の2分の1を負担する。 ただし、渓流において施行する地すべり防止工事及びこれと一体となつて直接 から 第31条 《市町村の分担金 前4条の規定により都道…》 府県が負担する費用のうち、その地すべり防止工事又は地すべり防止施設の維持が当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該工事又は維持による受益の限度において、当該市町村に対し、その工事又は まで及び 第33条 《兼用工作物の費用 都道府県知事の管理す…》 る地すべり防止施設が他の工作物の効用を兼ねるときは、当該地すべり防止施設の管理に要する費用の負担については、当該都道府県知事と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。 から 第40条 《義務履行のために要する費用 この法律又…》 はこの法律によつてする処分による義務を履行するために必要な費用は、この法律に特別の規定がある場合を除き、当該義務者が負担しなければならない。 までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。この場合において、 第8条 《標識の設置 都道府県知事は、第3条第3…》 項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、その地すべり防止区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。 中「 第3条第3項 《3 主務大臣は、第1項の指定をするときは…》 、主務省令で定めるところにより、当該地すべり防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。 これを廃止するときも、同様とする。 の規定による 地すべり 防止区域」とあるのは「 第4条第2項 《2 前条第2項から第4項までの規定は、前…》 項の指定について準用する。 この場合において、同条第3項中「当該地すべり防止区域」とあるのは「当該ぼた山崩壊防止区域」と、同条第4項中「地すべり防止区域」とあるのは「ぼた山崩壊防止区域」と読み替えるも において準用する 第3条第3項 《3 主務大臣は、第1項の指定をするときは…》 、主務省令で定めるところにより、当該地すべり防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。 これを廃止するときも、同様とする。 の規定によるぼた山崩壊防止区域」と、「その地すべり防止区域内」とあるのは「そのぼた山崩壊防止区域内」と、 第16条第1項 《都道府県知事又はその命じた職員若しくは委…》 任した者は、地すべり防止区域に関する調査若しくは測量又は地すべり防止工事のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として1 中「地すべり防止区域」とあるのは「ぼた山崩壊防止区域」と、「地すべり防止工事」とあるのは「ぼた山崩壊防止工事」と、 第20条 《許可の特例 森林法第34条第2項同法第…》 44条において準用する場合を含む。又は砂防法第4条同法第3条において準用する場合を含む。の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る行為については、第18条第1項の許可を受けることを要しない。 2 国 中「 森林法 第34条第2項 《2 保安林においては、都道府県知事の許可…》 を受けなければ、立竹を伐採し、立木を損傷し、家畜を放牧し、下草、落葉若しくは落枝を採取し、又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為をしてはならない。 ただし、次の各号のいずれか同法第44条において準用する場合を含む。)」とあるのは「 森林法 第34条第1項 《保安林においては、政令で定めるところによ…》 り、都道府県知事の許可を受けなければ、立木を伐採してはならない。 ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。 1 法令又はこれに基づく処分により伐採の義務のある者がその履行として伐採 若しくは第2項(これらの規定を同法第44条において準用する場合を含む。)」と、「 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 」とあるのは「 第42条第1項 《ぼた山崩壊防止区域内において、次の各号の…》 1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 立木竹の伐採間伐、択伐その他政令で定める軽微な行為を除く。又は樹根の採取 2 木竹の滑下又は地引による搬出 3 のり 」と、 第21条第1項 《都道府県知事は、次の各号の1に該当する者…》 に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、他の施設等の改築、移転若しくは除却、他の施設等により生ずべき地すべりを防止するために必要な施設をすること若しくは原状回復を命 及び第2項並びに 第35条第1項 《都道府県知事の施行する地すべり防止工事に…》 より必要を生じた他の工事又はその施行する地すべり防止工事を施行するため必要を生じた他の工事に要する費用は、第18条第1項の許可に附した条件に特別の定がある場合及び第20条第2項の協議による場合を除き、 中「 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 」とあるのは「 第42条第1項 《ぼた山崩壊防止区域内において、次の各号の…》 1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 立木竹の伐採間伐、択伐その他政令で定める軽微な行為を除く。又は樹根の採取 2 木竹の滑下又は地引による搬出 3 のり 」と読み替えるものとする。

2項 前項後段に規定するもののほか、同項の準用に関し必要な技術的読替は、政令で定める。

5章 雑則

46条 (関連事業計画に基く事業を実施した者に対する補助)

1項 国は、都道府県が 第24条第1項第2号 《都道府県知事は、地すべりによる被害を除却…》 し、又は軽減するため必要があると認めるときは、地すべり防止工事基本計画を勘案して、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した計画以下「関連事業計画」という。の概要を作成し、地すべり防 から第4号(同号中同項第1号に該当する事項を除く。)までに掲げる事業を実施した市町村その他政令で定める者に対しその事業に要する費用を補助した場合においては、当該都道府県に対し、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、当該事業に要する費用の2分の一以内を補助することができる。

47条 (独立行政法人住宅金融支援機構等の資金の貸付けについての配慮)

1項 独立行政法人住宅金融支援機構及び沖縄振興開発金融公庫は、法令及びその事業計画の範囲内において、 第24条 《関連事業計画 都道府県知事は、地すべり…》 による被害を除却し、又は軽減するため必要があると認めるときは、地すべり防止工事基本計画を勘案して、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した計画以下「関連事業計画」という。の概要を作 の規定により作成され、又は変更された 関連事業計画 に基づく住宅部分を有する家屋の移転又は除却が円滑に行われるよう、必要な資金の貸付けについて配慮するものとする。

48条 (漁港管理者又は港湾管理者に対する協議)

1項 主務大臣又は都道府県知事は、 漁港及び漁場の整備等に関する法律 1950年法律第137号第2条 《漁港の意義 この法律で「漁港」とは、天…》 又は人工の漁業根拠地となる水域及び陸域並びに施設の総合体であつて、第6条第1項から第4項までの規定により指定されたものをいう。 の規定による漁港の区域(水域を除く。)内において 地すべり 防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ漁港管理者に協議しなければならない。

2項 主務大臣又は都道府県知事は、 港湾法 1950年法律第218号第37条第1項 《港湾区域内において又は港湾区域に隣接する…》 地域であつて港湾管理者が指定する区域以下「港湾隣接地域」という。内において、次の各号のいずれかに該当する行為をしようとする者は、港湾管理者の許可を受けなければならない。 ただし、公有水面埋立法1921 の規定による港湾隣接地域内において 地すべり 防止工事(同項各号に規定する行為に該当するものを除く。)を施行しようとするときは、あらかじめ港湾管理者に協議しなければならない。

49条 (報告の徴収)

1項 主務大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、都道府県知事に対し報告又は資料の提出を求めることができる。

50条 (裁定の申請)

1項 次に掲げる処分に不服がある者は、その不服の理由が鉱業、採石業又は砂利採取業との調整に関するものであるときは、公害等調整委員会に対して裁定の申請をすることができる。この場合には、審査請求をすることができない。

1号 第11条第1項 《主務大臣又は都道府県知事以外の者が地すべ…》 り防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。 の規定による承認

2号 第14条第1項( 第45条第1項 《第8条、第13条から第17条まで、第20…》 条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規定による地す において準用する場合を含む。)の規定による工事の施行命令

3号 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 の規定による許可

4号 第21条第1項若しくは第2項( 第45条第1項 《第8条、第13条から第17条まで、第20…》 条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規定による地す において準用する場合を含む。)の規定による処分又はこれらの規定による必要な措置の命令

5号 第23条第1項又は第2項の規定による必要な措置の命令

2項 行政不服審査法 2014年法律第68号第22条 《誤った教示をした場合の救済 審査請求を…》 することができる処分につき、処分庁が誤って審査請求をすべき行政庁でない行政庁を審査請求をすべき行政庁として教示した場合において、その教示された行政庁に書面で審査請求がされたときは、当該行政庁は、速やか の規定は、前項各号の処分につき、処分をした行政庁が誤つて審査請求又は再調査の請求をすることができる旨を教示した場合に準用する。

51条 (主務大臣等)

1項 地すべり 防止区域又はぼた山崩壊防止区域の指定及び管理についての主務大臣は、次のとおりとする。

1号 砂防法 第2条 《 砂防設備を要する土地又は此の法律に依り…》 治水上砂防の為一定の行為を禁止若は制限すへき土地は国土交通大臣之を指定す の規定により指定された土地(これに準ずべき土地を含む。)の存する 地すべり 地域又はぼた山に関しては、国土交通大臣

2号 森林法 第25条第1項 《農林水産大臣は、次の各号指定しようとする…》 森林が民有林である場合にあつては、第1号から第3号までに掲げる目的を達成するため必要があるときは、森林民有林にあつては、重要流域二以上の都府県の区域にわたる流域その他の国土保全上又は国民経済上特に重要 若しくは 第25条の2第1項 《都道府県知事は、前条第1項第1号から第3…》 号までに掲げる目的を達成するため必要があるときは、重要流域以外の流域内に存する民有林を保安林として指定することができる。 この場合には、同項ただし書及び同条第2項の規定を準用する。 若しくは第2項(同法第25条の2第1項後段又は第2項後段において準用する同法第25条第2項を除く。)の規定により指定された保安林(これに準ずべき森林を含む。又は同法第41条の規定により指定された保安施設地区(これに準ずべき森林又は原野その他の土地を含む。)の存する 地すべり 地域又はぼた山に関しては、農林水産大臣

3号 前2号に該当しない 地すべり 地域又はぼた山のうち、

土地改良法 1949年法律第195号第2条第2項 《2 この法律において「土地改良事業」とは…》 、この法律により行う次に掲げる事業をいう。 1 農業用用排水施設、農業用道路その他農用地の保全又は利用上必要な施設以下「土地改良施設」という。の新設、管理、廃止又は変更あわせて1の土地改良事業として施 に規定する土地改良事業が施行されている地域又は同法の規定により土地改良事業計画の決定されている地域(これらの地域に準ずべき地域を含む。)の存する 地すべり 地域又はぼた山に関しては、農林水産大臣

イに該当しない 地すべり 地域又はぼた山に関しては、国土交通大臣

2項 地すべり 防止区域又はぼた山崩壊防止区域の指定は、関係主務大臣が相互に協議してしなければならない。

3項 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。

51条の2 (権限の委任)

1項 この法律に規定する主務大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を地方支分部局の長に委任することができる。

51条の3 (事務の区分)

1項 第7条 《地すべり防止区域の管理 地すべり防止工…》 事の施行その他地すべり防止区域の管理は、当該地すべり防止区域の存する都道府県を統括する都道府県知事が行うものとする。第8条 《標識の設置 都道府県知事は、第3条第3…》 項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、その地すべり防止区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第9条 《地すべり防止工事基本計画 都道府県知事…》 は、第3条第3項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、関係市町村特別区を含む。以下同じ。の長の意見をきいて、当該地すべり防止区域に係る地すべり防止工事に第11条 《主務大臣又は都道府県知事以外の者の施行す…》 る工事 主務大臣又は都道府県知事以外の者が地すべり防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。 2 国又第13条 《兼用工作物の工事の施行 都道府県知事は…》 、その管理する地すべり防止施設が砂防法1897年法律第29号第1条に規定する砂防設備、森林法1951年法律第249号第41条第3項に規定する保安施設事業に係る施設、かんがい排水施設その他の施設又は工作 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第14条第1項 《都道府県知事は、その施行する地すべり防止…》 工事以外の工事以下「他の工事」という。又は地すべり防止工事の必要を生じさせた行為以下「他の行為」という。により自ら施行する必要を生じた地すべり防止工事を当該他の工事の施行者又は他の行為者に施行させるこ 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第15条第1項 《都道府県知事は、地すべり防止工事により必…》 要を生じた他の工事又は地すべり防止工事を施行するため必要を生じた他の工事を当該地すべり防止工事とあわせて施行することができる。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第16条第1項 《都道府県知事又はその命じた職員若しくは委…》 任した者は、地すべり防止区域に関する調査若しくは測量又は地すべり防止工事のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として1 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第16条第2項 《2 第6条第2項から第11項までの規定は…》 、前項の規定により他人の占有する土地に立ち入り、又は他人の土地を1時使用する場合について準用する。 この場合において、同条第8項から第10項まで中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)において準用する 第6条第2項 《2 前項の規定により他人の占有する土地に…》 立ち入ろうとするときは、あらかじめ当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。 ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。 、第3項、第5項及び第6項、 第18条 《行為の制限 地すべり防止区域内において…》 、次の各号の1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地 第42条第2項 《2 第18条第2項及び第3項の規定は、前…》 項の許可について準用する。 この場合において、同条第2項及び第3項中「地すべり」とあるのは、「ぼた山の崩壊」と読み替えるものとする。 において準用する場合を含む。)、 第20条第2項 《2 国又は地方公共団体が第18条第1項各…》 号に規定する行為をしようとするときは、あらかじめ都道府県知事に協議することをもつて足りる。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第21条第1項 《都道府県知事は、次の各号の1に該当する者…》 に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、他の施設等の改築、移転若しくは除却、他の施設等により生ずべき地すべりを防止するために必要な施設をすること若しくは原状回復を命 及び第2項( 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、 第22条第1項 《都道府県知事は、その職務の執行に関し必要…》 があると認めるときは、都道府県知事以外の地すべり防止施設の管理者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又はその命じた職員に当該地すべり防止施設に立ち入り、これを検査させることができる。第23条第1項 《都道府県知事は、都道府県知事以外の者の管…》 理する地すべり防止施設が次の各号の1に該当する場合において、当該地すべり防止施設が第12条の規定に適合しないときは、その管理者に対し改良、補修その他当該地すべり防止施設の管理につき必要な措置を命ずるこ 及び第2項、 第24条第1項 《都道府県知事は、地すべりによる被害を除却…》 し、又は軽減するため必要があると認めるときは、地すべり防止工事基本計画を勘案して、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した計画以下「関連事業計画」という。の概要を作成し、地すべり防第25条 《立退の指示 都道府県知事又はその命じた…》 職員は、地すべりにより著しい危険が切迫していると認められるときは、必要と認める区域内の居住者に対し避難のために立ち退くべきことを指示することができる。 この場合においては、都道府県知事又はその命じた職第26条第1項 《都道府県知事は、地すべり防止区域台帳を調…》 製し、これを保管しなければならない。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第30条 《受益都府県の分担金 都府県知事の施行す…》 る地すべり防止工事によつて他の都府県も著しく利益を受けるときは、当該都府県知事は、政令で定めるところにより、他の都府県の知事と協議して、他の都府県の利益を受ける限度において、当該都府県知事の統括する都 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第31条 《市町村の分担金 前4条の規定により都道…》 府県が負担する費用のうち、その地すべり防止工事又は地すべり防止施設の維持が当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該工事又は維持による受益の限度において、当該市町村に対し、その工事又は 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第33条 《兼用工作物の費用 都道府県知事の管理す…》 る地すべり防止施設が他の工作物の効用を兼ねるときは、当該地すべり防止施設の管理に要する費用の負担については、当該都道府県知事と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第34条第1項 《都道府県知事は、他の工事又は他の行為によ…》 り自ら施行する必要を生じた地すべり防止工事の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第35条第3項 《3 都道府県知事は、第1項の地すべり防止…》 工事が他の工事又は他の行為のため必要となつたものである場合においては、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部をその必要を生じた限度において、その原因となつた工事又は行為につき費用を負担する者に負担さ 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第36条第1項 《都道府県知事は、その施行する地すべり防止…》 工事によつて著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 において準用する場合を含む。)、 第38条第1項 《第33条、第34条第1項、第35条第3項…》 及び第36条第1項の規定に基く負担金以下単に「負担金」という。を納付しない者があるときは、都道府県知事は、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。 から第3項まで( 第45条 《準用規定 第8条、第13条から第17条…》 まで、第20条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規 においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、 第41条 《ぼた山崩壊防止区域の管理 ぼた山崩壊防…》 止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理は、当該ぼた山崩壊防止区域の存する都道府県を統括する都道府県知事が行うものとする。第42条第1項 《ぼた山崩壊防止区域内において、次の各号の…》 1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 立木竹の伐採間伐、択伐その他政令で定める軽微な行為を除く。又は樹根の採取 2 木竹の滑下又は地引による搬出 3 のり 並びに 第48条 《漁港管理者又は港湾管理者に対する協議 …》 主務大臣又は都道府県知事は、漁港及び漁場の整備等に関する法律1950年法律第137号第2条の規定による漁港の区域水域を除く。内において地すべり防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ漁港管理者に協 の規定により都道府県が処理することとされている事務は、 地方自治法 1947年法律第67号第2条第9項第1号 《この法律において「法定受託事務」とは、次…》 に掲げる事務をいう。 1 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要 に規定する第1号法定受託事務(次項において単に「第1号法定受託事務」という。)とする。

2項 他の法律及びこれに基づく政令の規定により、 地すべり 防止工事の施行その他地すべり防止区域の管理及びぼた山崩壊防止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理に関して都道府県が処理することとされている事務は、第1号法定受託事務とする。

6章 罰則

52条 (罰則)

1項 第18条第1項 《地すべり防止区域内において、次の各号の1…》 に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻 又は 第42条第1項 《ぼた山崩壊防止区域内において、次の各号の…》 1に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。 1 立木竹の伐採間伐、択伐その他政令で定める軽微な行為を除く。又は樹根の採取 2 木竹の滑下又は地引による搬出 3 のり の規定に違反した者は、1年以下の拘禁刑又は110,000円以下の罰金に処する。

53条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の拘禁刑又は60,000円以下の罰金に処する。

1号 第6条第7項 《7 土地の占有者又は所有者は、正当な理由…》 がない限り、第1項の規定による立入又は1時使用を拒み、又は妨げてはならない。 第16条第2項 《2 第6条第2項から第11項までの規定は…》 、前項の規定により他人の占有する土地に立ち入り、又は他人の土地を1時使用する場合について準用する。 この場合において、同条第8項から第10項まで中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と 又は 第45条第1項 《第8条、第13条から第17条まで、第20…》 条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規定による地す において準用する場合を含む。)の規定に違反して土地の立入り若しくは1時使用を拒み、又は妨げた者

2号 第22条第1項 《都道府県知事は、その職務の執行に関し必要…》 があると認めるときは、都道府県知事以外の地すべり防止施設の管理者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又はその命じた職員に当該地すべり防止施設に立ち入り、これを検査させることができる。 の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者

3号 第22条第1項 《都道府県知事は、その職務の執行に関し必要…》 があると認めるときは、都道府県知事以外の地すべり防止施設の管理者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又はその命じた職員に当該地すべり防止施設に立ち入り、これを検査させることができる。 の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

54条

1項 第8条 《標識の設置 都道府県知事は、第3条第3…》 項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、その地すべり防止区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。 第45条第1項 《第8条、第13条から第17条まで、第20…》 条、第21条、第26条、第29条から第31条まで及び第33条から第40条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。 この場合において、第8条中「第3条第3項の規定による地す において準用する場合を含む。)の規定により設置した標識を移動し、汚損し、又は破損した者は、20,000円以下の罰金に処する。

55条 (両罰規定)

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し、 第52条 《罰則 第18条第1項又は第42条第1項…》 の規定に違反した者は、1年以下の拘禁刑又は110,000円以下の罰金に処する。 又は 第53条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、6月…》 以下の拘禁刑又は60,000円以下の罰金に処する。 1 第6条第7項第16条第2項又は第45条第1項において準用する場合を含む。の規定に違反して土地の立入り若しくは1時使用を拒み、又は妨げた者 2 第 の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

《本則》 ここまで 附則 >  

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