労働災害防止団体法《本則》

法番号:1964年法律第118号

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1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、労働災害の防止を目的とする事業主の団体による自主的な活動を促進するための措置を講じ、もつて労働災害の防止に寄与することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 労働災害 」とは、 労働安全衛生法 1972年法律第57号第2条第1号 《定義 第2条 この法律において、次の各号…》 に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 1 労働災害 労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病に に規定する 労働災害 をいう。

2項 この法律において「 指定業種 」とは、厚生労働大臣が、 労働災害 の発生率その他の事情を考慮し、労働政策審議会の意見をきいて指定する業種をいう。

3条から7条まで

1項 削除

2章 労働災害防止団体 > 1節 通則

8条 (種類)

1項 この法律による 労働災害 の防止を目的として組織された団体(以下「 労働災害防止団体 」という。)は、次に掲げるものとする。

1号 中央 労働災害 防止協会(以下「 中央協会 」という。

2号 労働災害 防止 協会 以下「 協会 」という。

9条 (人格、住所等)

1項 労働災害 防止団体は、法人とする。

2項 労働災害 防止団体の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

3項 労働災害 防止団体でないものは、その名称中に労働災害防止 協会 という文字を用いてはならない。

4項 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 2006年法律第48号第78条 《代表者の行為についての損害賠償責任 一…》 般社団法人は、代表理事その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は、 労働災害 防止団体に準用する。

10条 (登記)

1項 労働災害 防止団体は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2項 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

2節 中央労働災害防止協会

11条 (業務)

1項 中央協会 は、 労働災害 の防止に関し、会員間の連絡及び調整を図るほか、次の業務を行なうものとする。

1号 事業主、事業主の団体等が行なう 労働災害 の防止のための活動を促進すること。

2号 教育及び技術的援助のための施設を設置し、及び運営すること。

3号 技術的な事項について指導及び援助を行なうこと。

4号 機械及び器具について試験及び検査を行なうこと。

5号 労働者の技能に関する講習を行なうこと。

6号 情報及び資料を収集し、及び提供すること。

7号 調査及び広報を行なうこと。

8号 その他必要な業務を行なうこと。

2項 中央協会 は、前項の業務のほか、国からの委託を受けて、次の業務を行うことができる。

1号 安全衛生教育に従事する指導員の養成及び資質の向上を図るための業務を行うこと。

2号 化学物質等で労働者の健康障害を生ずるおそれのあるものの有害性の検査のための業務を行うこと。

3号 快適な職場環境の形成に関する情報及び資料の収集及び提供並びに広報その他の啓発活動を行うこと。

4号 一般社団法人又は一般財団法人であつて、都道府県の区域内において事業者に対する快適な職場環境を形成するための措置に係る技術的な事項についての指導及び援助その他の快適な職場環境の形成の促進に関する業務を行うものに対して、相談、助言その他の援助を行うこと。

3項 第1項第3号の業務は、 指定業種 に属する事業以外の事業の事業主及びその事業主の団体に対して行なうものとする。

4項 中央協会 は、第1項の業務を行なうにあたつては、 労働安全衛生法 に基づいて策定された 労働災害 防止計画に即応するように努めなければならない。

12条 (安全管理士及び衛生管理士)

1項 中央協会 は、前条第1項の業務のうち 労働災害 の防止に関する技術的な事項に係るものを行なわせるため、安全管理士及び衛生管理士を置かなければならない。

2項 前項の安全管理士及び衛生管理士は、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから選任しなければならない。

13条 (会員の資格)

1項 中央協会 の会員の資格を有するものは、次に掲げる法人その他の団体とする。

1号 協会

2号 全国的な事業主の団体で 労働災害 の防止のための活動を行なうもの

3号 前2号に掲げるもののほか、 労働災害 の防止のための活動を行なう団体で定款で定めるもの

14条 (加入)

1項 協会 は、すべて 中央協会 の会員となる。

2項 中央協会 は、前条第2号及び第3号の法人その他の団体が中央協会に加入しようとするときは、正当な理由がないのにその加入を拒み、又はその加入について不当な条件をつけてはならない。

15条 (会費)

1項 中央協会 は、定款で定めるところにより、会員から会費を徴収することができる。

16条 (設立)

1項 中央協会 は、全国を通じて1個設立することができるものとする。

17条 (発起人)

1項 中央協会 を設立するには、その会員になろうとする五以上の法人その他の団体が発起人となることを要する。

18条 (創立総会)

1項 発起人は、定款を作成し、これを会議の日時及び場所とともにその会議開催日の1月前までに公告して、創立総会を開かなければならない。

2項 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。

3項 創立総会の議事は、会員の資格を有する法人その他の団体でその会日までに発起人に対して会員となる旨を申し出たものの2分の一以上が出席して、その出席者の議決権の3分の二以上で決する。

4項 第31条 《会員の議決権 各会員の議決権は、平等と…》 する。 2 総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。 3 前2項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。 及び 第31条の2 《議決権のない場合 中央協会と特定の会員…》 との関係について議決をする場合には、その会員は、議決権を有しない。 の規定は、創立総会の議決に準用する。

19条 (設立の認可)

1項 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、定款及び厚生労働省令で定める事項を記載した書面を厚生労働大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。

20条 (成立の時期等)

1項 中央協会 は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

2項 中央協会 は、成立の日から2週間以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

21条 (定款)

1項 中央協会 の定款には、次の事項を記載しなければならない。

1号 目的

2号 名称

3号 業務

4号 主たる事務所の所在地

5号 会員の資格に関する事項

6号 会員の加入及び脱退に関する事項

7号 会員の権利及び義務に関する事項

8号 会費に関する事項

9号 役員に関する事項

10号 参与に関する事項

11号 総会に関する事項

12号 会計に関する事項

13号 事業年度

14号 公告の方法

2項 定款の変更は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

22条 (役員)

1項 中央協会 に、役員として、会長1人、理事5人以上及び監事2人以上を置く。

2項 会長は、 中央協会 を代表し、その業務を総理する。

3項 理事は、定款で定めるところにより、会長を補佐して会務を掌理し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行なう。

4項 監事は、 中央協会 の業務及び経理の状況を監査し、その監査の結果を総会に報告する。

23条 (役員の任免及び任期)

1項 役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。

2項 会長の任期は、3年以内において定款で定める期間とし、理事及び監事の任期は、2年以内において定款で定める期間とする。ただし、設立当時の会長の任期は、1年6月以内において創立総会で定める期間とし、設立当時の理事及び監事の任期は、1年以内において創立総会で定める期間とする。

3項 役員は、再任されることができる。

24条 (監事の兼職の禁止)

1項 監事は、会長、理事又は 中央協会 の職員を兼ねてはならない。

25条 (代表権の制限)

1項 中央協会 と会長との利益が相反する事項については、会長は、代表権を有しない。この場合には、定款で定めるところにより、監事が中央協会を代表する。

26条 (決算関係書類の提出等)

1項 会長は、通常総会の開催日の1週間前までに、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を監事に提出し、かつ、これらを主たる事務所に備えて置かなければならない。

2項 会長は、監事の意見書を添えて前項に規定する書類を通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。

3項 前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。この場合において、会長は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。

27条 (参与)

1項 中央協会 に、参与を置く。

2項 参与は、 中央協会 の業務の運営に関する重要な事項に参与する。

3項 参与は、 労働災害 の防止に関し学識経験がある者のうちから、会長が委嘱する。

4項 前3項に定めるもののほか、参与に関し必要な事項は、定款で定める。

28条 (総会の招集)

1項 会長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

2項 会長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

28条の2

1項 総会員の5分の一以上から総会の目的である事項を示して請求があつたときは、理事は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総会員の5分の1の割合については、定款でこれと異なる割合を定めることができる。

28条の3 (総会の招集の通知)

1項 総会の招集の通知は、総会の日より少なくとも5日前に、その総会の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従つてしなければならない。

29条 (総会の議決事項)

1項 次の事項は、総会の議決を経なければならない。

1号 定款の変更

2号 事業計画及び収支予算の決定又は変更

3号 解散

4号 会員の除名

5号 その他定款で定める事項

2項 総会においては、前条の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、議決をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。

30条 (総会の議事)

1項 総会の議事は、総会員の2分の一以上が出席して、その出席者の議決権の過半数で決する。ただし、前条第1項第1号、第3号及び第4号の事項に係る議事は、総会員の2分の一以上が出席して、その出席者の議決権の3分の二以上の多数で決する。

31条 (会員の議決権)

1項 各会員の議決権は、平等とする。

2項 総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。

3項 前2項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。

31条の2 (議決権のない場合)

1項 中央協会 と特定の会員との関係について議決をする場合には、その会員は、議決権を有しない。

32条 (解散)

1項 中央協会 は、次の理由によつて解散する。

1号 総会の議決

2号 破産手続開始の決定

3号 設立の認可の取消し

2項 中央協会 は、前項第1号の規定により解散したときは、解散の日から2週間以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

32条の2 (中央協会についての破産手続の開始)

1項 中央協会 がその債務につきその財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、理事若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。

2項 前項に規定する場合には、理事は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。

32条の3 (清算中の中央協会の能力)

1項 解散した 中央協会 は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

33条 (清算人)

1項 清算人は、 第32条第1項第1号 《中央協会は、次の理由によつて解散する。 …》 1 総会の議決 2 破産手続開始の決定 3 設立の認可の取消し の規定による解散の場合には総会において選任し、同項第3号の規定による解散の場合には厚生労働大臣が選任する。

33条の2 (裁判所による清算人の選任)

1項 前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。

33条の3 (清算人の解任)

1項 重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。

33条の4 (清算人の職務及び権限)

1項 清算人の職務は、次のとおりとする。

1号 現務の結了

2号 債権の取立て及び債務の弁済

3号 残余財産の引渡し

2項 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

33条の5 (債権の申出の催告等)

1項 清算人は、その就職の日から2月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、2月を下ることができない。

2項 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

3項 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

4項 第1項の公告は、官報に掲載してする。

33条の6 (期間経過後の債権の申出)

1項 前条第1項の期間の経過後に申出をした債権者は、 中央協会 の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

33条の7 (清算中の中央協会についての破産手続の開始)

1項 清算中に 中央協会 の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

2項 清算人は、清算中の 中央協会 が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。

3項 前項に規定する場合において、清算中の 中央協会 が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

4項 第1項の規定による公告は、官報に掲載してする。

34条 (財産処分の方法等)

1項 清算人は、財産処分の方法を定め、総会の議決を経て厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

2項 総会が前項の議決をしないとき又はすることができないときは、清算人は、厚生労働大臣の認可を受けて、財産処分の方法を定めなければならない。

3項 残余財産は、 労働災害 の防止のための活動を行なう団体に帰属させなければならない。

34条の2 (裁判所による監督)

1項 中央協会 の清算は、裁判所の監督に属する。

2項 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

3項 中央協会 の清算を監督する裁判所は、厚生労働大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。

4項 厚生労働大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

34条の3 (清算結了の届出)

1項 清算が結了したときは、清算人は、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

34条の4 (清算の監督等に関する事件の管轄)

1項 中央協会 の清算の監督及び清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

34条の5 (不服申立ての制限)

1項 清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

34条の6 (裁判所の選任する清算人の報酬)

1項 裁判所は、 第33条の2 《裁判所による清算人の選任 前条の規定に…》 より清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。 の規定により清算人を選任した場合には、 中央協会 が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。

35条 (検査役の選任)

1項 裁判所は、 中央協会 の清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

2項 前2条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、前条中「清算人及び監事」とあるのは、「 中央協会 及び検査役」と読み替えるものとする。

3節 労働災害防止協会

36条 (業務)

1項 協会 は、次の業務を行なうものとする。

1号 労働災害 防止規程を設定すること。

2号 会員に対して、 労働災害 の防止に関する技術的な事項について指導及び援助を行なうこと。

2項 協会 は、前項の業務のほか、当該 指定業種 に係る 労働災害 の防止に関し、次の業務を行なうことができる。

1号 機械及び器具について試験及び検査を行なうこと。

2号 労働者の技能に関する講習を行なうこと。

3号 情報及び資料を収集し、及び提供すること。

4号 調査及び広報を行なうこと。

5号 前各号の業務に附帯する業務を行なうこと。

3項 協会 は、前2項の業務のほか、厚生労働大臣の要請があつたときは、当該 指定業種 に属する事業の事業主及びその事業主の団体で会員でないものに対して第1項第2号の業務を行なうことができる。

4項 第11条第4項 《4 中央協会は、第1項の業務を行なうにあ…》 たつては、労働安全衛生法に基づいて策定された労働災害防止計画に即応するように努めなければならない。 及び 第12条 《安全管理士及び衛生管理士 中央協会は、…》 前条第1項の業務のうち労働災害の防止に関する技術的な事項に係るものを行なわせるため、安全管理士及び衛生管理士を置かなければならない。 2 前項の安全管理士及び衛生管理士は、厚生労働省令で定める資格を有 の規定は、 協会 準用する。この場合において、 第11条第4項 《4 中央協会は、第1項の業務を行なうにあ…》 たつては、労働安全衛生法に基づいて策定された労働災害防止計画に即応するように努めなければならない。 中「第1項」とあり、 第12条第1項 《中央協会は、前条第1項の業務のうち労働災…》 害の防止に関する技術的な事項に係るものを行なわせるため、安全管理士及び衛生管理士を置かなければならない。 中「前条第1項」とあるのは、「 第36条第1項 《協会は、次の業務を行なうものとする。 1…》 労働災害防止規程を設定すること。 2 会員に対して、労働災害の防止に関する技術的な事項について指導及び援助を行なうこと。 から第3項まで」と読み替えるものとする。

37条 (労働災害防止規程)

1項 労働災害 防止規程には、次の事項を定めるものとする。

1号 適用範囲に関する事項

2号 労働災害 の防止に関し、機械、器具その他の設備、作業の実施方法等について講ずべき具体的な措置に関する事項

3号 前号の事項の実施を確保するための措置に関する事項

2項 協会 労働災害 防止規程に違反した会員に対する制裁の定めをする場合には、これに関する事項は、労働災害防止規程に定めなければならない。

38条 (労働災害防止規程の認可)

1項 労働災害 防止規程は、厚生労働大臣の認可を受けなければその効力を生じない。その変更についても、同様とする。

2項 厚生労働大臣は、前項の認可の申請に係る 労働災害 防止規程が次の各号のいずれにも適合すると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

1号 内容が法令に違反しないこと。

2号 設定又は変更の手続が法令及び定款に違反しないこと。

3号 不当に差別的でないこと。

4号 労働者の利益を不当に害するおそれがないこと。

3項 厚生労働大臣は、 労働災害 防止規程が前項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、当該 協会 に対してその労働災害防止規程を変更すべきことを命じ、又は第1項の認可を取り消さなければならない。

4項 厚生労働大臣は、第1項の認可に関する処分又は前項の規定による変更の命令若しくは認可の取消しをしようとするときは、労働政策審議会の意見を聞かなければならない。

39条 (労働災害防止規程の廃止の届出)

1項 協会 は、 労働災害 防止規程を廃止したときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

40条 (関係労働者等の意見の聴取)

1項 協会 は、 労働災害 防止規程を設定しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、関係労働者を代表する者及び労働災害の防止に関し学識経験がある者の意見を聞かなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。

41条 (会員の順守義務等)

1項 会員は、 労働災害 防止規程を守らなければならない。

2項 会員である事業主の事業に係る就業規則は、 労働災害 防止規程に反するものであつてはならない。

3項 前2項の規定は、 労働災害 防止規程が会員の事業について適用される労働協約と抵触するときは、その限度においては、適用しない。

42条 (会員)

1項 協会 の会員の資格を有するものは、当該 指定業種 に属する事業の事業主及びその事業主の団体とする。

2項 第14条第2項 《2 中央協会は、前条第2号及び第3号の法…》 人その他の団体が中央協会に加入しようとするときは、正当な理由がないのにその加入を拒み、又はその加入について不当な条件をつけてはならない。 及び 第15条 《会費 中央協会は、定款で定めるところに…》 より、会員から会費を徴収することができる。 の規定は、 協会 準用する。

43条 (設立)

1項 協会 は、 指定業種 ごとに設立することができるものとする。

2項 協会 は、事業主である会員が当該 指定業種 に属する事業に常時使用する労働者の総数が、当該指定業種に属するすべての事業に常時使用される労働者の総数に厚生労働省令で定める率を乗じて得た数をこえることとなるときでなければ、設立することができない。

44条 (発起人)

1項 協会 を設立するには、その会員になろうとする20人以上のものが発起人となることを要する。

45条 (設立に関する準用)

1項 第18条 《創立総会 発起人は、定款を作成し、これ…》 を会議の日時及び場所とともにその会議開催日の1月前までに公告して、創立総会を開かなければならない。 2 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。 3 創立総会の から 第20条 《成立の時期等 中央協会は、主たる事務所…》 の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。 2 中央協会は、成立の日から2週間以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。 までの規定は、 協会 の設立に準用する。

46条 (定款)

1項 協会 の定款には、次の事項を記載しなければならない。

1号 目的

2号 名称

3号 業務

4号 主たる事務所の所在地

5号 会員の資格に関する事項

6号 会員の加入及び脱退に関する事項

7号 会員の権利及び義務に関する事項

8号 会費に関する事項

9号 役員に関する事項

10号 参与に関する事項

11号 総会及び総代会に関する事項

12号 会計に関する事項

13号 事業年度

14号 公告の方法

2項 第21条第2項 《2 定款の変更は、厚生労働大臣の認可を受…》 けなければ、その効力を生じない。 の規定は、 協会 の定款の変更に準用する。

47条 (役員等)

1項 協会 に、役員として、会長1人、理事5人以上及び監事2人以上を置く。

2項 協会 に、参与を置く。

3項 第22条第2項 《2 会長は、中央協会を代表し、その業務を…》 総理する。 から第4項まで及び 第23条 《役員の任免及び任期 役員は、定款で定め…》 るところにより、総会において選任し、又は解任する。 ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。 2 会長の任期は、3年以内において定款で定める期間とし、理事及び監事の任期は、2年以内において から 第26条 《決算関係書類の提出等 会長は、通常総会…》 の開催日の1週間前までに、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を監事に提出し、かつ、これらを主たる事務所に備えて置かなければならない。 2 会長は、監事の意見書を添えて前項に規定する書類を通 まで並びに 第27条第2項 《2 参与は、中央協会の業務の運営に関する…》 重要な事項に参与する。 から第4項までの規定は、 協会 の役員及び参与に準用する。

48条 (総会)

1項 会長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

2項 会長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

3項 次の事項は、総会の議決を経なければならない。

1号 定款の変更

2号 事業計画及び収支予算の決定又は変更

3号 労働災害 防止規程の設定、変更又は廃止

4号 解散

5号 会員の除名

6号 その他定款で定める事項

4項 第28条 《総会の招集 会長は、定款で定めるところ…》 により、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。 2 会長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。 の二、 第28条 《総会の招集 会長は、定款で定めるところ…》 により、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。 2 会長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。 の三、 第29条第2項 《2 総会においては、前条の規定によりあら…》 かじめ通知をした事項についてのみ、議決をすることができる。 ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。 及び 第30条 《総会の議事 総会の議事は、総会員の2分…》 の一以上が出席して、その出席者の議決権の過半数で決する。 ただし、前条第1項第1号、第3号及び第4号の事項に係る議事は、総会員の2分の一以上が出席して、その出席者の議決権の3分の二以上の多数で決する。 から 第31条 《会員の議決権 各会員の議決権は、平等と…》 する。 2 総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。 3 前2項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。 の二までの規定は、 協会 の総会に準用する。この場合において、 第30条 《総会の議事 総会の議事は、総会員の2分…》 の一以上が出席して、その出席者の議決権の過半数で決する。 ただし、前条第1項第1号、第3号及び第4号の事項に係る議事は、総会員の2分の一以上が出席して、その出席者の議決権の3分の二以上の多数で決する。 ただし書中「前条第1項第1号、第3号及び第4号」とあるのは、「 第48条第3項第1号 《3 次の事項は、総会の議決を経なければな…》 らない。 1 定款の変更 2 事業計画及び収支予算の決定又は変更 3 労働災害防止規程の設定、変更又は廃止 4 解散 5 会員の除名 6 その他定款で定める事項 及び第3号から第5号まで」と読み替えるものとする。

49条 (総代会)

1項 会員の総数が300人をこえる 協会 は、定款で定めるところにより、総会に代わるべき総代会を設けることができる。

2項 総代は、定款で定めるところにより、会員のうちから選挙されなければならない。

3項 総代の定数は、その選挙の時における会員の総数の10分の二(会員の総数が1,000人をこえる 協会 にあつては、200人)を下つてはならない。

4項 総代の任期は、3年以内において定款で定める期間とする。

5項 総会に関する規定は、総代会に準用する。ただし、総代会においては、解散の議決をすることができない。

6項 総代会においては、総代の選挙(補欠の総代の選挙を除く。)をすることができない。

50条 (解散及び清算に関する準用)

1項 第32条 《解散 中央協会は、次の理由によつて解散…》 する。 1 総会の議決 2 破産手続開始の決定 3 設立の認可の取消し 2 中央協会は、前項第1号の規定により解散したときは、解散の日から2週間以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。 から 第35条 《検査役の選任 裁判所は、中央協会の清算…》 の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。 2 前2条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。 この場合において、前条中「清算人及び監事」とあるのは までの規定は、 協会 の解散及び清算に準用する。

4節 監督

51条 (決算関係書類の提出)

1項 労働災害 防止団体は、毎事業年度、通常総会の終了の日から1月以内に、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を厚生労働大臣に提出しなければならない。

2項 労働災害 防止団体は、前項の規定により同項に規定する書類を厚生労働大臣に提出するときは、当該書類に関する監事の意見書を添付しなければならない。

52条 (報告等)

1項 厚生労働大臣は、この法律の適正かつ円滑な実施を確保するため必要があると認めるときは、 労働災害 防止団体に対して、その業務に関し必要な報告を命じ、又はその職員に、労働災害防止団体の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることができる。

2項 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3項 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

53条 (勧告等)

1項 厚生労働大臣は、 労働災害 防止団体の運営がこの法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは定款に違反し、又は著しく不当であると認めるときは、その労働災害防止団体に対してこれを是正すべきことを勧告し、及びその勧告によつてもなお改善されない場合に次の各号のいずれかに掲げる処分をすることができる。

1号 業務の全部又は一部の停止を命ずること。

2号 設立の認可を取り消すこと。

2項 厚生労働大臣は、 協会 第43条第2項 《2 協会は、事業主である会員が当該指定業…》 種に属する事業に常時使用する労働者の総数が、当該指定業種に属するすべての事業に常時使用される労働者の総数に厚生労働省令で定める率を乗じて得た数をこえることとなるときでなければ、設立することができない。 に規定する要件を欠くに至つたと認めるときは、その設立の認可を取り消すことができる。

5節 補則

54条 (補助)

1項 政府は、 労働災害 防止団体に対して、労働保険特別会計の労災勘定の予算の範囲内において、その業務に要する費用の一部を補助することができる。

55条 (関係行政庁との連絡)

1項 労働災害 防止団体は、その業務を行なうにあたつては、関係行政庁と密接に連絡するものとする。

56条 (秘密保持義務)

1項 安全管理士及び衛生管理士又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。

2項 労働災害 防止団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者でその職務に関して前項の秘密を知り得たものも、同項と同様とする。

3章 雑則

57条 (鉱山に関する特例)

1項 鉱業法 1950年法律第289号第4条 《鉱業 この法律において「鉱業」とは、鉱…》 物の試掘、採掘及びこれに附属する選鉱、製錬その他の事業をいう。 に規定する鉱業に係る業種の指定に関しては、 第2条第2項 《2 この法律において「指定業種」とは、厚…》 生労働大臣が、労働災害の発生率その他の事情を考慮し、労働政策審議会の意見をきいて指定する業種をいう。 中「厚生労働大臣」とあるのは「厚生労働大臣及び経済産業大臣」と、「労働政策審議会」とあるのは「労働政策審議会及び中央鉱山保安協議会」とする。

2項 鉱業法 第4条 《鉱業 この法律において「鉱業」とは、鉱…》 物の試掘、採掘及びこれに附属する選鉱、製錬その他の事業をいう。 に規定する鉱業に係る 協会 に関しては、第2章( 労働災害 防止規程に係る部分及び 第52条 《取消し等の処分 経済産業大臣は、錯誤に…》 より、鉱業権の設定、鉱区の増減、分割若しくは合併又は鉱業権の移転の許可をしたときは、その錯誤を訂正するため、鉱業権の取消し又は変更の処分をしなければならない。 を除く。)中「厚生労働大臣」とあるのは「厚生労働大臣及び経済産業大臣」と、「厚生労働省令」とあるのは「厚生労働省令、経済産業省令」と、 第52条 《取消し等の処分 経済産業大臣は、錯誤に…》 より、鉱業権の設定、鉱区の増減、分割若しくは合併又は鉱業権の移転の許可をしたときは、その錯誤を訂正するため、鉱業権の取消し又は変更の処分をしなければならない。 中「厚生労働大臣」とあるのは「厚生労働大臣又は経済産業大臣」とする。

58条 (適用除外)

1項 この法律は、国及び地方公共団体が行う事業については、適用しない。

2項 第2章( 労働災害 防止規程に係る部分に限る。)の規定は、 鉱山保安法 1949年法律第70号第2条第2項 《2 この法律において「鉱山」とは、鉱業を…》 行う事業場をいう。 ただし、鉱物の掘採と緊密な関連を有しない附属施設、当該鉱物の掘採に係る事業を主たる事業としない附属施設及び鉱物の掘採場から遠隔の地にある附属施設を除く。 及び第4項の規定による鉱山における保安(衛生に関する通気及び災害時の救護を含む。)に関しては、適用しない。

3項 この法律は、 船員法 1947年法律第100号)の適用を受ける船員に関しては、適用しない。

4章 罰則

59条

1項 第56条 《秘密保持義務 安全管理士及び衛生管理士…》 又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。 2 労働災害防止団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者でその職務に関して前項の秘密を知り得たものも、 の規定に違反した者は、6月以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

60条

1項 第52条第1項 《厚生労働大臣は、この法律の適正かつ円滑な…》 実施を確保するため必要があると認めるときは、労働災害防止団体に対して、その業務に関し必要な報告を命じ、又はその職員に、労働災害防止団体の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の必要な物件を検査させることが の規定により報告を命ぜられて、報告せず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、310,000円以下の罰金に処する。

61条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

62条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした 労働災害 防止団体の発起人、役員又は清算人は、210,000円以下の過料に処する。

1号 この法律に基づいて 労働災害 防止団体が行うことができる業務以外の業務を行つたとき。

2号 第10条第1項 《労働災害防止団体は、政令で定めるところに…》 より、登記しなければならない。 の政令に違反して登記することを怠つたとき。

3号 第14条第2項 《2 中央協会は、前条第2号及び第3号の法…》 人その他の団体が中央協会に加入しようとするときは、正当な理由がないのにその加入を拒み、又はその加入について不当な条件をつけてはならない。 第42条第2項 《2 第14条第2項及び第15条の規定は、…》 協会に準用する。 において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

4号 第32条の2第2項 《2 前項に規定する場合には、理事は、直ち…》 に破産手続開始の申立てをしなければならない。 又は 第33条の7第1項 《清算中に中央協会の財産がその債務を完済す…》 るのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。これらの規定を 第50条 《解散及び清算に関する準用 第32条から…》 第35条までの規定は、協会の解散及び清算に準用する。 において準用する場合を含む。)の規定による破産手続開始の申立てをしなかつたとき。

5号 第33条の5第1項 《清算人は、その就職の日から2月以内に、少…》 なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。 この場合において、その期間は、2月を下ることができない。 又は 第33条の7第1項 《清算中に中央協会の財産がその債務を完済す…》 るのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。これらの規定を 第50条 《解散及び清算に関する準用 第32条から…》 第35条までの規定は、協会の解散及び清算に準用する。 において準用する場合を含む。)の規定による公告をせず、又は不正の公告をしたとき。

6号 第34条 《財産処分の方法等 清算人は、財産処分の…》 方法を定め、総会の議決を経て厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 2 総会が前項の議決をしないとき又はすることができないときは、清算人は、厚生労働大臣の認可を受けて、財産処分の方法を定めなければ 第50条 《解散及び清算に関する準用 第32条から…》 第35条までの規定は、協会の解散及び清算に準用する。 において準用する場合を含む。)の認可を受けないで財産処分をしたとき。

7号 第51条第1項 《労働災害防止団体は、毎事業年度、通常総会…》 の終了の日から1月以内に、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を厚生労働大臣に提出しなければならない。 に規定する書類を同項に規定する期間内に提出しなかつたとき。

8号 定款、事業報告書、貸借対照表、収支決算書又は財産目録に記載すべき事項を記載せず、又は不実の記載をしたとき。

63条

1項 第9条第3項 《3 労働災害防止団体でないものは、その名…》 称中に労働災害防止協会という文字を用いてはならない。 の規定に違反したもの(法人その他の団体であるときは、その代表者)は、110,000円以下の過料に処する。

《本則》 ここまで 附則 >  

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