1条 (目的)
1項 この法律は、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等に重要な役割を担つている山村の産業基盤及び生活環境の整備等の状況に鑑み、山村の振興に関し、基本理念を定め、その目標を明らかにするとともに、山村振興に関する計画の作成及びこれに基づく事業の円滑な実施に関し必要な措置を講ずることにより、山村の自立的発展を促進し、山村における経済力の培養と住民の福祉の向上並びに地域間の交流の促進等による山村への移住の促進を含めた山村における定住の促進及び山村における人口の著しい減少の防止を図り、併せて地域格差の是正と国民経済の発展に寄与することを目的とする。
2条 (定義)
1項 この法律において「 山村 」とは、林野面積の占める比率が高く、交通条件及び経済的、文化的諸条件に恵まれず、産業基盤及び生活環境の整備等が他の地域に比較して10分に行われていない山間地その他の地域で政令で定める要件に該当するものをいう。
2条の2 (基本理念)
1項 山村 の振興は、山村の有する国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等の多面にわたる機能が10分に発揮され、国民が将来にわたつてそれらの恵沢を享受することができるよう、森林等の保全を図ることを旨として、行われなければならない。
2項 山村 の振興は、山村における産業基盤及び生活環境の整備等を図るとともに、地域の特性を生かした産業の育成による就業の機会の創出、住民の福祉の向上等を通じた魅力ある地域社会の形成及び地域間交流の促進等による山村への移住の促進を含めた山村における定住の促進を図ることを旨として、行われなければならない。
3条 (山村振興の目標)
1項 山村 の振興は、前条の 基本理念 (次条及び
第5条
《地方公共団体の施策 地方公共団体は、基…》
本理念にのつとり、第3条の目標を達成するため、その地域の特性に応じて、山村の振興のために必要な事業が円滑に実施されるように努めなければならない。
において「 基本理念 」という。)にのつとり、次に掲げる目標に従つて推進されなければならない。
1号 道路その他の交通施設、通信施設等の整備を図ることにより、 山村 とその他の地域及び山村内の交通通信連絡を確保するとともに、山村地域における情報化を図り、及び地域間交流を促進すること。
2号 農道、林道、牧道等の整備、農用地の造成、電力施設の整備等を図ることにより、土地、森林、水等の未利用資源を開発すること。
3号 農業経営及び林業経営の近代化、観光の開発、地域の特性を生かした農林水産物の加工業及び販売業等の導入、地域資源の活用による特産物の生産の育成、再生可能エネルギーの利用の推進、木材の利用の促進、 山村 の振興に寄与する人材の育成及び確保等を図ることにより、産業を振興し、併せて安定的な雇用を増大すること。
4号 砂防設備、保安林、地すべり防止施設その他の国土保全施設の整備等を図ることにより、水害、風害、雪害、林野火災等の災害を防除すること。
5号 学校、診療所、公民館等の教育、厚生及び文化に関する施設の整備、医療の確保、介護サービスの確保、高齢者の福祉その他の福祉の増進、教育環境の整備、集落の整備、生活改善、労働条件の改善等を図ることにより、住民の福祉を向上させること。
4条 (国の施策)
1項 国は、 基本理念 にのつとり、前条の目標を達成するため、 山村 の振興のために必要な事業の実施に関し、国の負担又は補助に係る事業に対する負担又は補助についての条件の改善、地方公共団体の財源の確保、資金の融通の適正円滑化その他財政金融上の措置を講ずるよう配慮するとともに、国有林野の積極的活用その他適切な施策の確立及び拡充に努めなければならない。
5条 (地方公共団体の施策)
1項 地方公共団体は、 基本理念 にのつとり、
第3条
《山村振興の目標 山村の振興は、前条の基…》
本理念次条及び第5条において「基本理念」という。にのつとり、次に掲げる目標に従つて推進されなければならない。 1 道路その他の交通施設、通信施設等の整備を図ることにより、山村とその他の地域及び山村内の
の目標を達成するため、その地域の特性に応じて、 山村 の振興のために必要な事業が円滑に実施されるように努めなければならない。
6条 (調査)
1項 政府は、振興 山村 の指定及び振興山村の振興に関する基本的な指針の勧告のため必要な調査を行わなければならない。
2項 前項の調査は、予算の範囲内において、振興の緊要度が高いと認められる 山村 から順次行うものとする。
7条 (振興山村の指定)
1項 主務大臣は、都道府県知事の申請に基づき、関係行政機関の長に協議し、かつ、国土審議会の意見を聴いて、 山村 振興に関する計画を作成しこれに基づいてその振興を図ることが必要かつ適当である山村を振興山村として指定することができる。
2項 都道府県知事は、振興 山村 の指定を受けようとするときは、当該山村の区域を管轄する市町村長に協議し、政令で定めるところにより、主務大臣に申請書を提出しなければならない。
3項 第1項の規定による振興 山村 の指定は、前条第1項の規定により行う調査の結果に基づいてしなければならない。
4項 主務大臣は、第1項の規定により振興 山村 の指定をするときは、その旨及び当該振興山村の区域を官報で公示しなければならない。
7条の2 (山村振興基本方針)
1項 都道府県は、当該都道府県における振興 山村 の振興に関する基本方針(以下「 山村振興基本方針 」という。)を定めることができる。
2項 山村 振興基本方針は、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。
1号 振興 山村 の振興の意義及び方向に関する事項
2号 交通通信体系の整備、 山村 における情報化及び地域間交流の促進のための施策に関する基本的な事項
3号 農業経営及び林業経営の近代化、観光の開発、地域の特性を生かした農林水産物の加工業及び販売業等の導入、地域資源の活用による特産物の生産の育成、再生可能エネルギーの利用の推進、木材の利用の促進、 山村 の振興に寄与する人材の育成及び確保等産業の振興のための施策に関する基本的な事項
4号 医療の確保、介護サービスの確保、高齢者の福祉その他の福祉の増進、教育環境の整備、生活改善、労働条件の改善等のための施策に関する基本的な事項
5号 施設の整備、農用地の造成及び集落の整備に関する基本的な事項
3項 山村 振興基本方針は、 国土形成計画法 (1950年法律第205号)の規定による国土形成計画その他法令の規定による地域振興に関する計画との調和について適切な考慮が払われたものでなければならない。
4項 都道府県は、 山村 振興基本方針を作成するに当たつては、振興山村を広域的な経済社会生活圏の整備の体系に組み入れるよう配慮しなければならない。
5項 都道府県は、 山村 振興基本方針を定めたときは、直ちに、主務大臣にこれを提出しなければならない。
6項 主務大臣は、前項の規定により 山村 振興基本方針の提出があつた場合においては、直ちに、その内容を関係行政機関の長に通知しなければならない。
7項 前2項の規定は、 山村 振興基本方針の変更について準用する。
8条 (山村振興計画)
1項 第7条第1項
《主務大臣は、都道府県知事の申請に基づき、…》
関係行政機関の長に協議し、かつ、国土審議会の意見を聴いて、山村振興に関する計画を作成しこれに基づいてその振興を図ることが必要かつ適当である山村を振興山村として指定することができる。
の規定により振興 山村 の指定があつたときは、当該振興山村の区域を管轄する市町村(以下「 振興山村市町村 」という。)は、山村振興基本方針に基づき、当該振興山村に係る山村振興に関する計画(以下「 山村振興計画 」という。)を作成することができる。この場合においては、あらかじめ、都道府県に協議し、その同意を得なければならない。
2項 山村 振興計画は、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。
1号 振興の基本方針
2号 交通通信体系の整備、地域における情報化及び地域間交流の促進のための施策に関する事項
3号 農業経営及び林業経営の近代化、観光の開発、地域の特性を生かした農林水産物の加工業及び農林水産物等販売業(振興 山村 において生産された農林水産物又は当該農林水産物を原料若しくは材料として製造、加工若しくは調理をしたものを店舗において主に他の地域の者に販売することを目的とする事業をいう。以下同じ。)等の導入、地域資源の活用による特産物の生産の育成、再生可能エネルギーの利用の推進、木材の利用の促進、山村の振興に寄与する人材の育成及び確保等産業の振興のための施策に関する事項
4号 医療の確保、介護サービスの確保、高齢者の福祉その他の福祉の増進、教育環境の整備、生活改善、労働条件の改善等のための施策に関する事項
5号 施設の整備、農用地の造成及び集落の整備に関する事項
3項 山村 振興計画には、前項第3号に掲げる事項に関し、当該振興山村の区域の特性に応じた農林水産業の振興、商工業の振興、観光の振興その他の産業の振興のための施策の促進に関する事項(以下「 産業振興施策促進事項 」という。)を記載することができる。
4項 産業振興施策促進事項 は、次に掲げる事項を定めるものとする。
1号 産業の振興のための施策を促進する区域(以下「 産業振興施策促進区域 」という。)
2号 地域資源を活用する製造業(振興 山村 において生産されたものを原料又は材料とする製造又は加工の事業をいう。
第14条
《地方税の不均一課税に伴う措置 地方税法…》
1950年法律第226号第6条第2項の規定により、総務省令で定める地方公共団体が、特定振興山村市町村の山村振興計画に記載された産業振興施策促進区域内において当該山村振興計画に定められた地域資源を活用す
において同じ。)、農林水産物等販売業その他の当該 産業振興施策促進区域 において振興すべき業種
3号 前号の業種の振興を促進するために行う事業の内容及び実施主体に関する事項
4号 産業の振興のための施策の促進に係る期間
5項 前項各号に掲げるもののほか、 山村 振興計画に 産業振興施策促進事項 を記載する場合には、次に掲げる事項を記載するよう努めるものとする。
1号 産業振興施策促進事項 の目標
2号 その他主務省令で定める事項
6項 第4項第3号に掲げる事項には、次に掲げる事項を記載することができる。
1号 森林資源活用型地域活性化事業( 産業振興施策促進区域 において、林業者若しくは木材製造業を営む者(林業若しくは木材製造業を営もうとする者又は林業若しくは木材製造業を営む法人を設立しようとする者を含む。)又はこれらの者の組織する団体が、未利用又は利用の程度の低い森林資源を活用することにより、産業振興施策促進区域における産業の振興を図る事業をいう。以下この条及び
第8条の6
《林業・木材産業改善資金助成法の特例 振…》
興山村市町村が、第8条第4項第3号に掲げる事項に森林資源活用型地域活性化事業に関する事項を記載した山村振興計画について、同条第1項及び第7項の同意第8条の3第1項及び第3項の変更の同意を含む。次条にお
において同じ。)に関する事項
2号 補助金等交付財産活用事業(補助金等交付財産( 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 (1955年法律第179号)
第22条
《財産の処分の制限 補助事業者等は、補助…》
事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。 ただし、政令で定め
に規定する財産をいう。)を当該補助金等交付財産に充てられた補助金等(同法第2条第1項に規定する補助金等をいう。)の交付の目的以外の目的に使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供することにより行う事業をいう。
第8条の7
《補助金等に係る予算の執行の適正化に関する…》
法律の特例 振興山村市町村が、第8条第4項第3号に掲げる事項に補助金等交付財産活用事業に関する事項を記載した山村振興計画について、同条第1項及び第7項の同意を得たときは、同条第1項の同意の日補助金等
において同じ。)に関する事項
7項 振興山村市町村 は、 山村 振興計画に 産業振興施策促進事項 を記載しようとするときは、当該産業振興施策促進事項について、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
8項 振興山村市町村 は、 山村 振興計画に 産業振興施策促進事項 として第4項第3号に掲げる事項を記載しようとするときは、あらかじめ、同号の実施主体として定めようとする者の同意を得なければならない。
9項 次に掲げる者は、 振興山村市町村 に対して、第1項の同意を得た当該振興山村市町村の 山村 振興計画に 産業振興施策促進事項 を記載することを提案することができる。この場合においては、当該山村振興計画に即して、当該提案に係る産業振興施策促進事項の素案を作成して、これを提示しなければならない。
1号 当該提案に係る 産業振興施策促進事項 として記載しようとする第4項第3号に規定する事業を実施しようとする者
2号 前号に掲げる者のほか、同号の 産業振興施策促進事項 に関し密接な関係を有する者
10項 前項の規定による提案を受けた 振興山村市町村 は、当該提案に基づき 山村 振興計画に 産業振興施策促進事項 を記載するか否かについて、遅滞なく、当該提案をした者に通知しなければならない。この場合において、産業振興施策促進事項を記載しないこととするときは、その理由を明らかにしなければならない。
11項 主務大臣は、第7項の規定による協議があつた場合において、 産業振興施策促進事項 が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、同項の同意をするものとする。
1号 山村 振興基本方針に適合するものであること。
2号 産業振興施策促進事項 の実施が 産業振興施策促進区域 における産業の振興及び雇用機会の拡充に相当程度寄与するものであると認められること。
3号 円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
4号 森林資源活用型地域活性化事業に関する事項を記載した 産業振興施策促進事項 については、当該森林資源活用型地域活性化事業を実施しようとする者の当該森林資源活用型地域活性化事業に係る次に掲げる事項が記載されており、かつ、その事項が当該森林資源活用型地域活性化事業を確実に遂行するため適切なものであると認められること。
イ 森林資源活用型地域活性化事業の目標
ロ 森林資源活用型地域活性化事業の内容及び実施期間
ハ 森林資源活用型地域活性化事業の用に供する施設を整備しようとする場合にあつては、当該施設の種類及び規模
ニ 森林資源活用型地域活性化事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法
12項 主務大臣は、 山村 振興計画に 産業振興施策促進事項 として第6項各号に掲げる事項が記載されている場合において、第7項の同意をしようとするときは、当該事項に係る関係行政機関の長の同意を得なければならない。
13項 主務大臣は、 産業振興施策促進事項 について第7項の同意をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。
14項 振興山村市町村 は、 山村 振興計画を定めたときは、直ちに、主務大臣にこれを提出しなければならない。
15項 主務大臣は、前項の規定により 山村 振興計画の提出があつた場合においては、直ちに、その内容を関係行政機関の長に通知しなければならない。この場合において、関係行政機関の長は、当該山村振興計画( 産業振興施策促進事項 に係る部分を除く。)についてその意見を主務大臣に申し出ることができる。
8条の2 (国等の援助)
1項 国及び都道府県は、 振興山村市町村 に対し、 山村 振興計画の作成に関し必要な助言、指導その他の援助を行うよう努めるものとする。
8条の3 (山村振興計画の変更)
1項 振興山村市町村 は、
第8条第1項
《第7条第1項の規定により振興山村の指定が…》
あつたときは、当該振興山村の区域を管轄する市町村以下「振興山村市町村」という。は、山村振興基本方針に基づき、当該振興山村に係る山村振興に関する計画以下「山村振興計画」という。を作成することができる。
の同意を得た 山村 振興計画の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、都道府県に協議し、その同意を得なければならない。
2項 第8条第14項
《14 振興山村市町村は、山村振興計画を定…》
めたときは、直ちに、主務大臣にこれを提出しなければならない。
及び第15項の規定は、前項の 山村 振興計画の変更について準用する。
3項 第1項の場合において、当該変更が
第8条第7項
《7 振興山村市町村は、山村振興計画に産業…》
振興施策促進事項を記載しようとするときは、当該産業振興施策促進事項について、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
の同意を得た 産業振興施策促進事項 の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)を含むものであるときは、 振興山村市町村 は、当該産業振興施策促進事項の変更について、あらかじめ、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
4項 第8条第8項
《8 振興山村市町村は、山村振興計画に産業…》
振興施策促進事項として第4項第3号に掲げる事項を記載しようとするときは、あらかじめ、同号の実施主体として定めようとする者の同意を得なければならない。
から第13項までの規定は、前項の 産業振興施策促進事項 の変更について準用する。
8条の4 (報告の徴収)
1項 主務大臣は、
第8条第7項
《7 振興山村市町村は、山村振興計画に産業…》
振興施策促進事項を記載しようとするときは、当該産業振興施策促進事項について、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、主務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
の同意を得た 産業振興施策促進事項 が記載され、かつ、同条第1項の同意を得た 山村 振興計画に係る 振興山村市町村 (以下「 特定振興山村市町村 」という。)に対し、産業振興施策促進事項(産業振興施策促進事項の変更があつたときは、その変更後のもの。以下同じ。)の実施の状況について報告を求めることができる。
2項 第8条第12項
《12 主務大臣は、山村振興計画に産業振興…》
施策促進事項として第6項各号に掲げる事項が記載されている場合において、第7項の同意をしようとするときは、当該事項に係る関係行政機関の長の同意を得なければならない。
に規定する関係行政機関の長は、 特定振興山村市町村 の 山村 振興計画に同条第6項各号に掲げる事項が記載されている場合には、当該特定振興山村市町村に対し、同項各号に規定する事業の実施の状況について報告を求めることができる。
8条の5 (措置の要求)
1項 主務大臣又は
第8条第12項
《12 主務大臣は、山村振興計画に産業振興…》
施策促進事項として第6項各号に掲げる事項が記載されている場合において、第7項の同意をしようとするときは、当該事項に係る関係行政機関の長の同意を得なければならない。
に規定する関係行政機関の長は、 特定振興山村市町村 の 山村 振興計画に同条第6項各号に掲げる事項が記載されている場合において、同項各号に規定する事業の適正な実施のため必要があると認めるときは、当該特定振興山村市町村に対し、当該事業の実施に関し必要な措置を講ずることを求めることができる。
2項 主務大臣は、 特定振興山村市町村 の 山村 振興計画に記載された 産業振興施策促進事項 が
第8条第11項
《11 主務大臣は、第7項の規定による協議…》
があつた場合において、産業振興施策促進事項が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、同項の同意をするものとする。 1 山村振興基本方針に適合するものであること。 2 産業振興施策促進事項の実施が産業振
各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、当該特定振興山村市町村に対し、当該産業振興施策促進事項の変更その他の必要な措置を講ずることを求めることができる。
8条の6 (林業・木材産業改善資金助成法の特例)
1項 振興山村市町村 が、
第8条第4項第3号
《4 産業振興施策促進事項は、次に掲げる事…》
項を定めるものとする。 1 産業の振興のための施策を促進する区域以下「産業振興施策促進区域」という。 2 地域資源を活用する製造業振興山村において生産されたものを原料又は材料とする製造又は加工の事業を
に掲げる事項に森林資源活用型地域活性化事業に関する事項を記載した 山村 振興計画について、同条第1項及び第7項の同意(
第8条の3第1項
《振興山村市町村は、第8条第1項の同意を得…》
た山村振興計画の変更主務省令で定める軽微な変更を除く。をしようとするときは、都道府県に協議し、その同意を得なければならない。
及び第3項の変更の同意を含む。次条において同じ。)を得たときは、 林業・木材産業改善資金助成法 (1976年法律第42号)
第2条第1項
《この法律において「林業・木材産業改善資金…》
」とは、林業・木材産業改善措置林業経営若しくは木材産業経営の改善又は林業労働に係る労働災害の防止若しくは林業労働に従事する者の確保を目的として新たな林業部門若しくは木材産業部門の経営を開始し、林産物の
の林業・木材産業改善資金であつて、当該森林資源活用型地域活性化事業を実施しようとする者が当該森林資源活用型地域活性化事業を実施するのに必要なものの償還期間(据置期間を含む。)については、同法第5条第1項の規定にかかわらず、12年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
2項 前項に規定する資金の据置期間は、 林業・木材産業改善資金助成法
第5条第2項
《2 貸付金の据置期間は、3年を超えない範…》
囲内で政令で定める期間とする。
の規定にかかわらず、5年を超えない範囲内で政令で定める期間とする。
8条の7 (補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の特例)
1項 振興山村市町村 が、
第8条第4項第3号
《4 産業振興施策促進事項は、次に掲げる事…》
項を定めるものとする。 1 産業の振興のための施策を促進する区域以下「産業振興施策促進区域」という。 2 地域資源を活用する製造業振興山村において生産されたものを原料又は材料とする製造又は加工の事業を
に掲げる事項に補助金等交付財産活用事業に関する事項を記載した 山村 振興計画について、同条第1項及び第7項の同意を得たときは、同条第1項の同意の日(補助金等交付財産活用事業に関する事項の変更を含む山村振興計画の変更の場合にあつては、
第8条の3第1項
《振興山村市町村は、第8条第1項の同意を得…》
た山村振興計画の変更主務省令で定める軽微な変更を除く。をしようとするときは、都道府県に協議し、その同意を得なければならない。
の変更の同意の日)において、 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律
第22条
《財産の処分の制限 補助事業者等は、補助…》
事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。 ただし、政令で定め
に規定する各省各庁の長の承認を受けたものとみなす。
8条の8 (農地法等による処分についての配慮)
1項 国の行政機関の長又は地方公共団体の長は、 特定振興山村市町村 の 山村 振興計画に記載された 産業振興施策促進区域 内の土地を当該山村振興計画の 産業振興施策促進事項 に記載された事業の用に供するため 農地法 (1952年法律第229号)その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該産業振興施策促進区域における産業の振興に資するため、当該処分が迅速に行われるよう適切な配慮をするものとする。
8条の9 (中小企業者に対する配慮)
1項 国及び地方公共団体は、 特定振興山村市町村 の 山村 振興計画に記載された 産業振興施策促進区域 において、中小企業者( 中小企業基本法 (1963年法律第154号)
第2条第1項
《この法律に基づいて講ずる国の施策の対象と…》
する中小企業者は、おおむね次の各号に掲げるものとし、その範囲は、これらの施策が次条の基本理念の実現を図るため効率的に実施されるように施策ごとに定めるものとする。 1 資本金の額又は出資の総額が400,
に規定する中小企業者をいう。)が当該山村振興計画の 産業振興施策促進事項 に基づいて事業活動を行う場合には、当該中小企業者に対して必要な情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう適切な配慮をするものとする。
9条 (山村振興指針の勧告)
1項 主務大臣は、 山村 振興基本方針の作成に関し必要があると認めるときは、関係行政機関の長に協議し、
第3条
《山村振興の目標 山村の振興は、前条の基…》
本理念次条及び第5条において「基本理念」という。にのつとり、次に掲げる目標に従つて推進されなければならない。 1 道路その他の交通施設、通信施設等の整備を図ることにより、山村とその他の地域及び山村内の
の目標を達成するための当該都道府県における振興山村の振興に関する基本的な指針を定め、これを都道府県に勧告することができる。
2項 第7条第3項
《3 第1項の規定による振興山村の指定は、…》
前条第1項の規定により行う調査の結果に基づいてしなければならない。
の規定は、前項の基本的な指針の勧告について準用する。
10条 (山村振興計画に基づく事業の助成等)
1項 国は、 山村 振興計画に基づく事業が円滑に実施されるように、関係地方公共団体の財政事情等につき配慮して、助成その他必要な措置を講じなければならない。
2項 国は、 山村 振興計画に基づく事業のうち、農林水産物等販売業の導入、地域資源の活用による特産物の生産の育成、山村の振興に寄与する人材の育成及び確保等による産業の振興に係る取組を推進する事業が効果的かつ安定的に実施されるよう、当該事業に主体的かつ積極的に取り組む 振興山村市町村 その他の者に対し、その実施に要する費用に対する助成その他の必要な措置を講ずるものとする。
3項 国は、振興 山村 のうち自然的、経済的、社会的諸条件に特に恵まれず、かつ、産業基盤及び生活環境の整備の程度が著しく低いため振興の緊要度が高い振興山村に係る山村振興計画に基づく事業であつて当該振興山村の振興のために特に重要と認められるものについては、その円滑な実施が促進されるよう配慮するものとする。
10条の2 (地方債についての配慮)
1項 地方公共団体が 山村 振興計画に基づいて行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該地方公共団体の財政状況が許す限り、特別の配慮をするものとする。
11条 (基幹道路の整備)
1項 振興 山村 における基幹的な市町村道並びに市町村が管理する基幹的な農道、林道及び漁港関連道(振興山村とその他の地域を連絡する基幹的な市町村道並びに市町村が管理する基幹的な農道、林道及び漁港関連道を含む。)で政令で定める関係行政機関の長がその整備を図ることが特に緊要であると認めて指定するもの(以下この条において「 基幹道路 」という。)の新設及び改築については、他の法令の規定にかかわらず、山村振興基本方針及び山村振興計画に基づいて、都道府県が行うことができる。
2項 都道府県は、前項の規定により市町村道の新設又は改築を行う場合においては、政令で定めるところにより、当該市町村道の道路管理者( 道路法 (1952年法律第180号)
第18条第1項
《第12条、第13条第1項若しくは第3項、…》
第15条、第16条又は前条第1項から第3項までの規定によつて道路を管理する者指定区間内の国道にあつては国土交通大臣、指定区間外の国道にあつては都道府県。以下「道路管理者」という。は、路線が指定され、又
に規定する道路管理者をいう。)に代わつてその権限を行うものとする。
3項 第1項の規定により都道府県が行う 基幹道路 の新設及び改築に係る事業(以下この条において「 基幹道路整備事業 」という。)に要する経費については、当該都道府県が負担する。
4項 基幹道路 整備事業に要する経費に係る国の負担又は補助については、基幹道路を都道府県道又は都道府県が管理する農道、林道若しくは漁港関連道とみなす。
5項 第3項の規定により 基幹道路 整備事業に要する経費を負担する都道府県が後進地域の開発に関する公共事業に係る 国の負担割合 の特例に関する法律(1961年法律第112号。以下この条において「 負担特例法 」という。)第2条第1項に規定する適用団体である場合においては、基幹道路整備事業(北海道及び奄美群島の区域における基幹道路整備事業で当該事業に係る経費に対する国の負担又は補助の割合(以下この条において「 国の負担割合 」という。)がこれらの区域以外の区域における当該事業に相当する事業に係る経費に対する通常の国の負担割合と異なるものを除く。)を同条第2項に規定する開発指定事業とみなして、 負担特例法 の規定を適用する。
6項 北海道及び奄美群島の区域における 基幹道路 整備事業で当該事業に係る経費に対する 国の負担割合 がこれらの区域以外の区域における当該事業に相当する事業に係る経費に対する通常の国の負担割合と異なるものについては、第3項の規定により当該基幹道路整備事業に要する経費を負担する道県が 負担特例法
第2条第1項
《この法律において「適用団体」とは、地方交…》
付税法1950年法律第211号第14条の規定により算定した基準財政収入額を同法第11条の規定により算定した基準財政需要額で除して得た数値で当該年度前3年度内の各年度に係るものを合算したものの3分の1の
に規定する適用団体である場合においては、国は、第1号に掲げる国の負担割合が第2号に掲げる国の負担割合を超えるものにあつては第1号に掲げる国の負担割合により算定した額に相当する額を、第1号に掲げる国の負担割合が第2号に掲げる国の負担割合を超えないものにあつては第2号に掲げる国の負担割合により算定した額に相当する額を負担し、又は補助するものとする。
1号 北海道及び奄美群島の区域以外の区域における当該 基幹道路 整備事業に相当する事業に係る経費に対する通常の 国の負担割合 をこれらの区域における当該基幹道路整備事業に係る経費に対する国の負担割合として 負担特例法
第3条第1項
《開発指定事業に係る経費に対する国の負担割…》
合は、当分の間、適用団体ごとに当該開発指定事業に係る経費に対する通常の国の負担割合に次の式により算定した数小数点以下二位未満は、切り上げるものとする。以下「引上率」という。を乗じて算定するものとする。
及び第2項の規定により算定した国の負担割合
2号 北海道及び奄美群島の区域における当該 基幹道路 整備事業に係る経費に対する 国の負担割合
12条及び13条
1項 削除
14条 (地方税の不均一課税に伴う措置)
1項 地方税法 (1950年法律第226号)
第6条第2項
《2 地方団体は、公益上その他の事由に因り…》
必要がある場合においては、不均1の課税をすることができる。
の規定により、総務省令で定める地方公共団体が、 特定振興山村市町村 の 山村 振興計画に記載された 産業振興施策促進区域 内において当該山村振興計画に定められた地域資源を活用する製造業又は農林水産物等販売業の用に供する施設又は設備を新設し、又は増設した者について、その事業に係る建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税又はその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税に係る不均1の課税をした場合において、これらの措置が総務省令で定める場合に該当するものと認められるときは、 地方交付税法 (1950年法律第211号)
第14条
《基準財政収入額の算定方法 基準財政収入…》
額は、道府県にあつては基準税率をもつて算定した当該道府県の普通税法定外普通税を除く。の収入見込額利子割の収入見込額については基準税率をもつて算定した当該道府県の利子割の収入見込額から利子割交付金の交付
の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条の規定にかかわらず、当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあつては、これらの措置がなされた最初の年度以降3箇年度におけるものに限る。)のうち総務省令で定めるところにより算定した額を同条の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が総務省令で定める日以後において行われたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。
15条及び16条
1項 削除
17条 (株式会社日本政策金融公庫からの資金の貸付け)
1項 株式会社日本政策金融公庫は、振興 山村 において農業(畜産業を含む。)、林業若しくは漁業を営む者又はこれらの者の組織する法人に対し、その者又はその法人が農林水産省令で定めるところにより作成した農林漁業の経営改善又は振興のための計画であつて農林水産省令で定める基準に適合する旨の都道府県知事の認定を受けたものを実施するために必要な資金の貸付けを行うものとする。
18条 (情報の流通の円滑化及び通信体系の充実)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 における住民の生活の利便性の向上、産業の振興、都市等との地域間交流の促進等を図るため、情報の流通の円滑化及び高度情報通信ネットワークその他の通信体系の充実について適切な配慮をするものとする。
18条の2 (再生可能エネルギーの利用の推進)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 において、その自然的特性を生かしたエネルギーを利用することが、その経済的社会的環境に応じたエネルギーの安定的かつ適切な供給の確保及びエネルギーの供給に係る環境への負荷の低減を図る上で重要であることに鑑み、再生可能エネルギーの利用の推進について適切な配慮をするものとする。
2項 国及び地方公共団体は、前項の再生可能エネルギーの利用の推進に当たつては、その利用が地域経済の発展に寄与することとなるよう適切な配慮をするものとする。
19条 (医療の確保)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 における医療を確保するため、無医地区に関し、診療所の設置、定期的な巡回診療、保健師の配置、医療機関の協力体制(救急医療用の機器を装備したヘリコプター等により患者を輸送し、かつ、患者の輸送中に医療を行う体制を含む。)の整備等の事業が実施されるよう努めなければならない。
19条の2 (介護給付等対象サービス等の確保等)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 における 介護保険法 (1997年法律第123号)
第24条第2項
《2 厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要…》
があると認めるときは、介護給付等を受けた被保険者又は被保険者であった者に対し、当該介護給付等に係る居宅サービス等以下「介護給付等対象サービス」という。の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させる
に規定する介護給付等対象サービス及び 老人福祉法 (1963年法律第133号)に基づく福祉サービス(以下この条において「 介護給付等対象サービス等 」という。)の確保及び充実を図るため、 介護給付等対象サービス等 に従事する者の確保、介護施設の整備及び提供される介護給付等対象サービス等の内容の充実について適切な配慮をするものとする。
20条 (高齢者の居住用施設の整備等)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 における高齢者の福祉の増進を図るため、高齢者の居住の用に供するための施設の整備等及び高齢者がその能力を発揮するための就業の機会の確保等について適切な配慮をするものとする。
21条 (地域文化の振興等)
1項 国及び地方公共団体は、 山村 において伝承されてきた演劇、音楽、工芸技術その他の文化的所産の保存及び活用について適切な措置が講ぜられるよう努めるとともに、山村における文化の振興について適切な配慮をするものとする。
21条の2 (都市と山村の交流等)
1項 国及び地方公共団体は、 山村 における森林及び農林水産業に対する国民の理解と関心が深まるよう努めるとともに、健康的でゆとりのある生活に資するため、都市と山村との間の交流の促進、公衆の保健又は教育のための森林の利用の促進等について適切な配慮をするものとする。
21条の3 (鳥獣被害の防止)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 における生活環境の保全、農林水産業の振興等を図るため、鳥獣による被害の防止について適切な配慮をするものとする。
21条の4 (教育環境の整備)
1項 国及び地方公共団体は、振興 山村 に居住する子どもの就学に係る負担の軽減に資するよう、通学に対する支援を行う等山村における教育環境の整備について適切な配慮をするものとする。
2項 国及び地方公共団体は、子どもの心身の健やかな成長に資するため、振興 山村 の区域外に居住する子どもが、豊かな自然環境や伝統文化等を有する山村の特性を生かした教育を受けられるよう、適切な配慮をするものとする。
22条 (国土審議会の調査審議等)
1項 国土審議会は、主務大臣又は主務大臣以外の関係各大臣の諮問に応じ、この法律の施行に関する重要事項を調査審議する。
2項 国土審議会は、前項に規定する事項に関し国土交通大臣、総務大臣若しくは農林水産大臣又はこれらの大臣以外の関係各大臣に意見を述べることができる。
23条 (主務大臣等)
1項 この法律における主務大臣は、国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣とする。
2項 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。