公害紛争処理法《本則》

法番号:1970年法律第108号

附則 >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、公害に係る紛争について、あつせん、調停、仲裁及び裁定の制度を設けること等により、その迅速かつ適正な解決を図ることを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 公害 」とは、 環境基本法 1993年法律第91号第2条第3項 《3 この法律において「公害」とは、環境の…》 保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。第21条第1項第1号において同じ。、土壌の汚染、騒 に規定する 公害 をいう。

2章 公害に係る紛争の処理機構 > 1節 公害等調整委員会

3条 (公害等調整委員会)

1項 公害 等調整委員会(以下「 中央委員会 」という。)は、この法律の定めるところにより公害に係る紛争についてあつせん、調停、仲裁及び裁定を行うとともに、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について指導等を行う。

4条から12条まで

1項 削除

2節 都道府県公害審査会等

13条 (審査会の設置)

1項 都道府県は、条例で定めるところにより、都道府県 公害 審査会(以下「 審査会 」という。)を置くことができる。

14条 (審査会の所掌事務)

1項 審査会 の所掌事務は、次のとおりとする。

1号 この法律の定めるところにより、 公害 に係る紛争について、あつせん、調停及び仲裁を行うこと。

2号 前号に掲げるもののほか、この法律の定めるところにより、 審査会 の権限に属させられた事項を行うこと。

15条 (審査会の組織)

1項 審査会 は、委員9人以上15人以内をもつて組織する。

2項 審査会 に会長を置き、委員の互選によつてこれを定める。

3項 会長は、会務を総理し、 審査会 を代表する。

4項 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。

16条 (審査会の委員)

1項 委員は、人格が高潔で識見の高い者のうちから、都道府県知事が、議会の同意を得て、任命する。

2項 次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。

1号 破産者で復権を得ないもの

2号 拘禁刑以上の刑に処せられた者

3項 委員の任期は、3年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4項 委員は、再任されることができる。

5項 委員は、第2項各号のいずれかに該当するに至つた場合においては、その職を失うものとする。

6項 都道府県知事は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。

17条 (審査会の委員の服務)

1項 委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

2項 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

17条の2 (審査会の会議)

1項 審査会 は、会長が招集する。

2項 審査会 は、会長及び過半数の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。

3項 審査会 の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

4項 会長に事故がある場合の第2項の規定の適用については、 第15条第4項 《4 会長に事故があるときは、あらかじめそ…》 の指名する委員が、その職務を代理する。 に規定する委員は、会長とみなす。

18条 (公害審査委員候補者)

1項 審査会 を置かない都道府県においては、毎年又は1年を超え3年以下の期間で条例で定める期間ごとに、都道府県知事は、 公害 審査委員候補者9人以上15人以内を委嘱し、公害審査委員 候補者名簿 以下「 候補者名簿 」という。)を作成しておかなければならない。

2項 公害 審査委員候補者は、人格が高潔で識見の高い者のうちから、委嘱されなければならない。

19条 (公害審査委員候補者に係る準用規定)

1項 第16条第2項 《2 次の各号のいずれかに該当する者は、委…》 員となることができない。 1 破産者で復権を得ないもの 2 拘禁刑以上の刑に処せられた者 及び第5項の規定は、 公害 審査委員候補者について準用する。この場合において、同条第5項中「その職」とあるのは、「その地位」と読み替えるものとする。

20条 (連合審査会の設置)

1項 都道府県は、他の都道府県と共同して、事件ごとに、都道府県連合 公害 審査会(以下「 連合 審査会 」という。)を置くことができる。

21条 (連合審査会の所掌事務)

1項 連合審査会 は、この法律の定めるところにより、 公害 に係る紛争について、あつせん及び調停を行う。

22条 (連合審査会の組織)

1項 連合審査会 は、関係都道府県の 審査会 の委員(審査会を置かない都道府県にあつては、 候補者名簿 に記載されている者)のうちから、当該関係都道府県の審査会の会長(審査会を置かない都道府県にあつては、都道府県知事)が指名する同数の委員をもつて組織する。

23条 (連合審査会の委員に係る準用規定)

1項 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 及び 第17条 《審査会の委員の服務 委員は、職務上知る…》 ことのできた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、同様とする。 2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。 の規定は、 候補者名簿 に記載されている者のうちからの指名に係る 連合審査会 の委員について準用する。この場合において、 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。

3章 公害に係る紛争の処理手続 > 1節 総則

23条の2 (代理人)

1項 当事者は、弁護士、 弁護士法 人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人又は調停委員会、仲裁委員会若しくは裁定委員会の承認を得た者を代理人とすることができる。

2項 前項の承認は、いつでも、取り消すことができる。

3項 代理人の権限は、書面をもつて証明しなければならない。

4項 代理人は、次の各号に掲げる事項については、特別の委任を受けなければならない。

1号 申請の取下げ

2号 調停案の受諾

3号 代理人の選任

4号 第42条の7第1項 《公害に係る被害に関する紛争について共同の…》 利益を有する多数の者は、その中から、全員のために裁定手続における当事者となる1人又は数人以下「代表当事者」という。を選定することができる。 の規定による代表当事者の選定

23条の3 (個別代理)

1項 代理人が2人以上あるときは、各人が本人を代理する。

23条の4 (参加)

1項 公害 に係る被害に関する紛争につき調停又は裁定の手続が係属している場合において、同1の原因による被害を主張する者は、調停委員会又は裁定委員会の許可を得て、当事者として当該手続に参加することができる。

2項 調停委員会又は裁定委員会は、前項の許可をするときは、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。

23条の5 (調停手続等の実施の委任)

1項 調停委員会、仲裁委員会又は裁定委員会は、それぞれ、調停委員、仲裁委員又は裁定委員をして手続の一部を行なわせることができる。

2節 あつせん、調停及び仲裁 > 1款 通則

24条 (管轄)

1項 中央委員会 は、次の各号に掲げる紛争に関するあつせん、調停及び仲裁について管轄する。

1号 現に人の健康又は生活環境( 環境基本法 第2条第3項 《3 この法律において「公害」とは、環境の…》 保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。第21条第1項第1号において同じ。、土壌の汚染、騒 に規定する生活環境をいう。)に 公害 に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれのある場合における当該公害に係る紛争であつて政令で定めるもの

2号 前号に掲げるもののほか、二以上の都道府県にわたる広域的な見地から解決する必要がある 公害 に係る紛争であつて政令で定めるもの

3号 前2号に掲げるもののほか、事業活動その他の人の活動の行われた場所及び当該活動に伴う 公害 に係る被害の生じた場所が異なる都道府県の区域内にある場合又はこれらの場所の一方若しくは双方が二以上の都道府県の区域内にある場合における当該公害に係る紛争

2項 審査会 審査会を置かない都道府県にあつては、都道府県知事とし、以下「審査会等」という。)は、前項各号に掲げる紛争以外の紛争に関するあつせん、調停及び仲裁について管轄する。

3項 前2項の規定にかかわらず、仲裁については、当事者は、双方の合意によつてその管轄を定めることができる。

25条 (移送)

1項 中央委員会 又は 審査会 等は、次条第1項の申請に係る事件が、その管轄に属しないときは、事件を管轄審査会等又は中央委員会に移送するものとする。

26条 (申請)

1項 公害 に係る被害について、損害賠償に関する紛争その他の民事上の紛争が生じた場合においては、当事者の一方又は双方は、公害等調整委員会規則で定めるところにより 中央委員会 に対し、政令で定めるところにより 審査会 等に対し、書面をもつて、あつせん、調停又は仲裁の申請をすることができる。この場合において、審査会に対する申請は、都道府県知事を経由してしなければならない。

2項 当事者の一方からする仲裁の申請は、この法律の規定による仲裁に付する旨の合意に基づくものでなければならない。

27条 (第24条第1項第3号に掲げる紛争に関する特例)

1項 第24条第1項第3号 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ に掲げる紛争に関するあつせん及び調停の申請は、関係都道府県のいずれか1の知事に対してしなければならない。

2項 審査会 等は、前条第1項のあつせん又は調停の申請に係る紛争が 第24条第1項第3号 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ に掲げる紛争に該当するときは、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。

3項 第1項の申請があつたとき、又は前項の規定による通知があつたときは、当該都道府県知事は、当該申請又は通知に係る紛争を処理するため 連合審査会 を置くことについて、関係都道府県知事と協議しなければならない。

4項 第1項の申請又は第2項の規定による通知に係る紛争を処理するため 連合審査会 が置かれたときは、当該連合審査会は、当該紛争に関するあつせん又は調停について管轄するものとする。この場合においては、 中央委員会 は、当該紛争については管轄しない。

5項 第3項の規定による協議がととのわないときは、都道府県知事は、遅滞なく、当該事件の関係書類を、 中央委員会 に送付するものとする。

27条の2 (あつせん又は調停の開始等の特例)

1項 被害の程度が著しく、その範囲が広い 公害 に係る民事上の紛争が生じ、当事者間の交渉が円滑に進行していない場合において、当該紛争を放置するときは多数の被害者の生活の困窮等社会的に重大な影響があると認められるときは、 中央委員会 又は 審査会 は、当該紛争について、実情を調査し、当事者の意見を聴いた上、その議決に基づき、あつせんを行うことができる。

2項 前項の規定による 審査会 のあつせんは、当該都道府県知事の要請により行うものとする。

3項 第1項の場合において、 中央委員会 又は 審査会 は、当事者の住所、紛争の実情その他の事情を考慮して相当と認める理由がある場合に限り、 第24条第1項 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ 又は第2項の規定にかかわらず、それぞれ、審査会等又は中央委員会と協議してその管轄を定めることができる。

27条の3

1項 中央委員会 又は 審査会 は、前条第1項の規定によるあつせんに係る紛争について、あつせんによつては当該紛争を解決することが困難であり、かつ、相当と認めるときは、あつせん委員の申出により、当事者の意見を聴いた上、その議決に基づき、当該紛争に関する調停を行うことができる。

2項 前項の調停の管轄は、当該紛争に関するあつせんの管轄が前条第3項の規定により定められたものであるときは、その定められたところによる。

2款 あつせん

28条 (あつせん委員の指名等)

1項 中央委員会 又は 審査会 等によるあつせんは、3人以内のあつせん委員が行う。

2項 前項のあつせん委員は、 中央委員会 の委員長及び委員又は 審査会 の委員(審査会を置かない都道府県にあつては、 候補者名簿 に記載されている者とし、以下「審査会の委員等」という。)のうちから、事件ごとに、それぞれ、中央委員会の委員長又は審査会の会長(審査会を置かない都道府県にあつては、都道府県知事とし、以下「審査会の会長等」という。)が指名する。

3項 連合審査会 によるあつせんは、連合審査会の委員の全員があつせん委員となつて行う。

4項 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 及び 第17条 《審査会の委員の服務 委員は、職務上知る…》 ことのできた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、同様とする。 2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。 の規定は、 候補者名簿 に記載されている者のうちからの指名に係るあつせん委員について準用する。この場合において、 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。

29条 (あつせん委員の任務)

1項 あつせん委員は、当事者間をあつせんし、双方の主張の要点を確かめ、事件が公正に解決されるように努めなければならない。

30条 (あつせんの打切り)

1項 あつせん委員は、あつせんに係る紛争について、あつせんによつては紛争の解決の見込みがないと認めるときは、あつせんを打ち切ることができる。

2項 あつせんに係る紛争について 第27条の3第1項 《中央委員会又は審査会は、前条第1項の規定…》 によるあつせんに係る紛争について、あつせんによつては当該紛争を解決することが困難であり、かつ、相当と認めるときは、あつせん委員の申出により、当事者の意見を聴いた上、その議決に基づき、当該紛争に関する調 の議決があつたときは、当該あつせんは、打ち切られたものとみなす。

3款 調停

31条 (調停委員の指名等)

1項 中央委員会 又は 審査会 等による調停は、3人の調停委員からなる調停委員会を設けて行なう。

2項 前項の調停委員は、 中央委員会 の委員長及び委員又は 審査会 の委員等のうちから、事件ごとに、それぞれ、中央委員会の委員長又は審査会の会長等が指名する。

3項 連合審査会 による調停は、連合審査会の委員の全員を調停委員とする調停委員会を設けて行なう。

4項 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 及び 第17条 《審査会の委員の服務 委員は、職務上知る…》 ことのできた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、同様とする。 2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。 の規定は、 候補者名簿 に記載されている者のうちからの指名に係る調停委員について準用する。この場合において、 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。

32条 (出頭の要求)

1項 調停委員会は、調停のため必要があると認めるときは、当事者の出頭を求め、その意見をきくことができる。

33条 (文書の提出等)

1項 調停委員会は、 第24条第1項第1号 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ に掲げる紛争に関する調停を行う場合において、必要があると認めるときは、当事者から当該調停に係る事件に関係のある文書又は物件の提出を求めることができる。

2項 調停委員会は、 第24条第1項第1号 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ に掲げる紛争に関する調停を行う場合において、紛争の原因たる事実関係を明確にするため、必要があると認めるときは、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は物件を検査することができる。

3項 調停委員会は、前項の規定による立入検査について、専門委員をして補助させることができる。

33条の2 (調停前の措置)

1項 調停委員会は、調停前に、当事者に対し、調停の内容たる事項の実現を不能にし、又は著しく困難にする行為の制限その他調停のために必要と認める措置を採ることを勧告することができる。

34条 (調停案の受諾の勧告)

1項 調停委員会は、当事者間に合意が成立することが困難であると認める場合において、相当であると認めるときは、一切の事情を考慮して調停案を作成し、当事者に対し、30日以上の期間を定めて、その受諾を勧告することができる。

2項 前項の調停案は、調停委員の過半数の意見で作成しなければならない。

3項 第1項の規定による勧告がされた場合において、当事者が調停委員会に対し指定された期間内に受諾しない旨の申出をしなかつたときは、当該当事者間に調停案と同1の内容の合意が成立したものとみなす。

34条の2 (調停案の公表)

1項 調停委員会は、前条第1項の規定による勧告をした場合において、相当と認めるときは、 第37条 《手続の非公開 調停委員会の行なう調停の…》 手続は、公開しない。 の規定にかかわらず、理由を付して、当該調停案を公表することができる。

35条 (調停をしない場合)

1項 調停委員会は、申請に係る紛争がその性質上調停をするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに調停の申請をしたと認めるときは、調停をしないものとすることができる。

36条 (調停の打切り)

1項 調停委員会は、調停に係る紛争について当事者間に合意が成立する見込みがないと認めるときは、調停を打ち切ることができる。

2項 第34条第1項 《調停委員会は、当事者間に合意が成立するこ…》 とが困難であると認める場合において、相当であると認めるときは、一切の事情を考慮して調停案を作成し、当事者に対し、30日以上の期間を定めて、その受諾を勧告することができる。 の規定による勧告がされた場合において、指定された期間内に当事者から受諾しない旨の申出があつたときは、当該当事者間の調停は、打ち切られたものとみなす。

36条の2 (時効の完成猶予等)

1項 前条第1項の規定により調停が打ち切られ、又は同条第2項の規定により調停が打ち切られたものとみなされた場合において、当該調停の申請をした者がその旨の通知を受けた日から30日以内に調停の目的となつた請求について 第42条の12第1項 《公害に係る被害について、損害賠償に関する…》 紛争が生じた場合においては、その賠償を請求する者は、公害等調整委員会規則で定めるところにより、書面をもつて、中央委員会に対し、損害賠償の責任に関する裁定以下「責任裁定」という。を申請することができる。 に規定する責任裁定を申請し、又は訴えを提起したときは、時効の完成猶予及び出訴期間の遵守に関しては、調停の申請の時に、責任裁定の申請又は訴えの提起があつたものとみなす。

37条 (手続の非公開)

1項 調停委員会の行なう調停の手続は、公開しない。

38条 (事件の引継ぎ)

1項 審査会 又は 連合審査会 は、その調停に係る事件について、相当と認める理由があるときは、当事者の同意を得、かつ、 中央委員会 と協議した上、これを中央委員会に引き継ぐことができる。

2項 中央委員会 は、前項の規定により引き継いだ事件については、 第24条第1項 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ の規定にかかわらず、調停を行うことができる。

3項 前2項の規定は、 中央委員会 の調停に係る事件について準用する。この場合において、第1項中「 審査会 又は 連合審査会 」とあるのは「中央委員会」と、前2項中「中央委員会」とあるのは「関係都道府県の審査会等」と、前項中「 第24条第1項 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ 」とあるのは「 第24条第2項 《2 審査会審査会を置かない都道府県にあつ…》 ては、都道府県知事とし、以下「審査会等」という。は、前項各号に掲げる紛争以外の紛争に関するあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 」と読み替えるものとする。

4款 仲裁

39条 (仲裁委員の指名等)

1項 中央委員会 又は 審査会 等による仲裁は、3人の仲裁委員からなる仲裁委員会を設けて行なう。

2項 前項の仲裁委員は、 中央委員会 の委員長及び委員又は 審査会 の委員等のうちから、当事者が合意によつて選定した者につき、事件ごとに、それぞれ、中央委員会の委員長又は審査会の会長等が指名する。ただし、当事者の合意による選定がなされなかつたときは、中央委員会の委員長及び委員又は審査会の委員等のうちから、事件ごとに、それぞれ、中央委員会の委員長又は審査会の会長等が指名する。

3項 第1項の仲裁委員のうち少なくとも1人は、 弁護士法 1949年法律第205号)第2章の規定により、弁護士となる資格を有する者でなければならない。

4項 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 及び 第17条 《審査会の委員の服務 委員は、職務上知る…》 ことのできた秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、同様とする。 2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。 の規定は、 候補者名簿 に記載されている者のうちからの指名に係る仲裁委員について準用する。この場合において、 第16条第6項 《6 都道府県知事は、委員が心身の故障のた…》 め職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。 中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。

40条 (文書の提出等)

1項 仲裁委員会は、仲裁を行なう場合において、必要があると認めるときは、当事者から当該仲裁に係る事件に関係のある文書又は物件の提出を求めることができる。

2項 仲裁委員会は、仲裁を行なう場合において、紛争の原因たる事実関係を明確にするため、必要があると認めるときは、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は物件を検査することができる。

3項 中央委員会 に設けられる仲裁委員会は、前項の規定による立入検査について、専門委員をして補助させることができる。

41条 (仲裁法の準用)

1項 仲裁委員会の行う仲裁については、この法律に別段の定めがある場合を除き、仲裁委員を仲裁人とみなして、 仲裁法 2003年法律第138号)の規定を準用する。

42条 (準用規定)

1項 第33条 《文書の提出等 調停委員会は、第24条第…》 1項第1号に掲げる紛争に関する調停を行う場合において、必要があると認めるときは、当事者から当該調停に係る事件に関係のある文書又は物件の提出を求めることができる。 2 調停委員会は、第24条第1項第1号 の二及び 第37条 《手続の非公開 調停委員会の行なう調停の…》 手続は、公開しない。 の規定は、仲裁委員会の行う仲裁について準用する。

3節 裁定 > 1款 通則

42条の2 (裁定委員の指名等)

1項 中央委員会 による裁定は、3人又は5人の裁定委員からなる裁定委員会を設けて行なう。

2項 前項の裁定委員は、 中央委員会 の委員長及び委員のうちから、事件ごとに、中央委員会の委員長が指名する。

3項 第39条第3項 《3 第1項の仲裁委員のうち少なくとも1人…》 は、弁護士法1949年法律第205号第2章の規定により、弁護士となる資格を有する者でなければならない。 の規定は、第1項の裁定委員会について準用する。

42条の3 (裁定委員の除斥)

1項 裁定委員は、次の各号のいずれかに該当するときは、その職務の執行から除斥される。

1号 裁定委員又はその配偶者若しくは配偶者であつた者が事件の当事者( 第42条の7第2項 《2 前項の代表当事者を選定した者以下「選…》 定者」という。は、その選定を取り消し、又は変更することができる。 に規定する選定者及び 第42条の9第3項 《3 第1項の規定により代表当事者が選定さ…》 れた場合においては、当該代表当事者は、その者のために代表当事者が選定されている者以下「被代表者」という。が第42条の7第1項の規定により選定したものとみなす。 に規定する被代表者を含む。以下この項、 第42条の18第2項 《2 裁定委員会が前項の事実の調査をする場…》 合において必要があると認めるときは、裁定委員会又はその命を受けた中央委員会の事務局の職員は、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は物件を検査するこ第42条 《準用規定 第33条の二及び第37条の規…》 定は、仲裁委員会の行う仲裁について準用する。 の十九、 第42条 《準用規定 第33条の二及び第37条の規…》 定は、仲裁委員会の行う仲裁について準用する。 の二十、 第53条 《 次の各号の1に該当する者は、40,00…》 0円以下の過料に処する。 1 正当な理由がなくて第42条の16第1項第1号又は第2号第42条の33においてこれらの規定を準用する場合を含む。の規定による命令に違反して出頭せず、又は陳述若しくは鑑定を拒 及び 第55条 《 次の各号に掲げる違反があつた場合におい…》 ては、その行為をした当事者を20,000円以下の過料に処する。 1 正当な理由がなくて第32条の規定による出頭の要求に応じなかつたとき。 2 正当な理由がなくて第33条第1項又は第40条第1項の規定に において同じ。又は法人である当事者の代表者であり、又はあつたとき。

2号 裁定委員が事件の当事者の四親等内の血族、三親等内の姻族又は同居の親族であり、又はあつたとき。

3号 裁定委員が事件の当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人であるとき。

4号 裁定委員が事件について参考人又は鑑定人となつたとき。

5号 裁定委員が事件について当事者の代理人であり、又はあつたとき。

2項 前項に規定する除斥の原因があるときは、当事者は、除斥の申立てをすることができる。

42条の4 (裁定委員の忌避)

1項 裁定委員について裁定の公正を妨げるべき事情があるときは、当事者は、これを忌避することができる。

2項 当事者は、事件について裁定委員会に対し書面又は口頭をもつて陳述した後は、裁定委員を忌避することができない。ただし、忌避の原因があることを知らなかつたとき、又は忌避の原因がその後に生じたときは、この限りでない。

42条の5 (除斥又は忌避の申立てについての決定)

1項 除斥又は忌避の申立てについては、 中央委員会 が決定する。

2項 除斥又は忌避の申立てに係る裁定委員は、前項の規定による決定に関与することができない。ただし、意見を述べることができる。

3項 第1項の規定による決定は、文書をもつて行ない、かつ、理由を附さなければならない。

42条の6 (裁定手続の中止)

1項 裁定委員会は、除斥又は忌避の申立てがあつたときは、その申立てについての決定があるまで裁定手続を中止しなければならない。ただし、急速を要する行為については、この限りでない。

42条の7 (代表当事者の選定)

1項 公害 に係る被害に関する紛争について共同の利益を有する多数の者は、その中から、全員のために裁定手続における当事者となる1人又は数人(以下「 代表当事者 」という。)を選定することができる。

2項 前項の 代表当事者 を選定した者(以下「 選定者 」という。)は、その選定を取り消し、又は変更することができる。

3項 第1項の規定による 代表当事者 の選定並びに前項の規定によるその取消し及び変更は、書面をもつて証明しなければならない。

4項 裁定手続が係属した後に 代表当事者 を選定したときは、他の 選定者 は、裁定手続から当然脱退する。

42条の8 (代表当事者の選定命令)

1項 共同の利益を有する当事者が著しく多数であり、かつ、 代表当事者 を選定することが適当であると認められるときは、裁定委員会は、当該共同の利益を有する当事者に対し、相当の期間を定めて、代表当事者の選定を命ずることができる。

2項 裁定委員会は、前項の規定による命令を取り消し、又は変更することができる。

42条の9 (裁定委員会による代表当事者の選定)

1項 裁定委員会は、前条第1項の規定による命令を受けた者のうち 代表当事者 を選定しない者がある場合において、これらの者について代表当事者を選定しなければ裁定手続の進行に支障があると認めるときは、適当と認める者を、その同意を得て、代表当事者に選定することができる。この場合においては、代表当事者としての資格を特定の争点に関する審理に限定することができる。

2項 前条第2項の規定は、前項の規定による 代表当事者 の選定について準用する。

3項 第1項の規定により 代表当事者 が選定された場合においては、当該代表当事者は、その者のために代表当事者が選定されている者(以下「 被代表者 」という。)が 第42条の7第1項 《公害に係る被害に関する紛争について共同の…》 利益を有する多数の者は、その中から、全員のために裁定手続における当事者となる1人又は数人以下「代表当事者」という。を選定することができる。 の規定により選定したものとみなす。

4項 第1項の規定により 代表当事者 が選定された場合における当該代表当事者と 被代表者 との間の関係については、 民法 1896年法律第89号第644条 《受任者の注意義務 受任者は、委任の本旨…》 に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。 から 第647条 《受任者の金銭の消費についての責任 受任…》 者は、委任者に引き渡すべき金額又はその利益のために用いるべき金額を自己のために消費したときは、その消費した日以後の利息を支払わなければならない。 この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任 まで、 第649条 《受任者による費用の前払請求 委任事務を…》 処理するについて費用を要するときは、委任者は、受任者の請求により、その前払をしなければならない。第650条 《受任者による費用等の償還請求等 受任者…》 は、委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対し、その費用及び支出の日以後におけるその利息の償還を請求することができる。 2 受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められ 及び 第654条 《委任の終了後の処分 委任が終了した場合…》 において、急迫の事情があるときは、受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない。 の規定を準用する。

42条の10 (裁定委員会の合議)

1項 裁定その他の裁定委員会の判断は、合議によらなければならない。

2項 前項の合議は、裁定委員の過半数の意見により決する。

42条の11 (合議の非公開)

1項 裁定委員会の合議は、公開しない。

2款 責任裁定

42条の12 (申請)

1項 公害 に係る被害について、損害賠償に関する紛争が生じた場合においては、その賠償を請求する者は、公害等調整委員会規則で定めるところにより、書面をもつて、 中央委員会 に対し、損害賠償の責任に関する裁定(以下「 責任裁定 」という。)を申請することができる。

2項 中央委員会 は、被害の程度が軽微であり、かつ、その範囲が限られている等の被害の態様及び規模、紛争の実情その他一切の事情を考慮して 責任裁定 をすることが相当でないと認めるときは、申請を受理しないことができる。

3項 審査会 等による調停に係る紛争に関し 責任裁定 の申請があつた場合においては、 中央委員会 は、申請の受理に関し、当該審査会等の意見を聴かなければならない。

42条の13 (不適法な申請の却下)

1項 裁定委員会は、不適法な 責任裁定 の申請で、その欠陥を補正することができないものについては、決定をもつてこれを却下しなければならない。この場合においては、審問を経ないことができる。

2項 第42条の19 《責任裁定 責任裁定は、文書をもつて行な…》 い、裁定書には次の各号に掲げる事項を記載し、裁定委員がこれに署名押印しなければならない。 1 主文 2 理由 3 当事者及び代理人の氏名又は名称並びに法人にあつては、代表者の氏名 4 裁定の年月日 2 の規定は、前項の決定について準用する。

42条の14 (審問)

1項 裁定委員会は、審問の期日を開き、当事者に意見の陳述をさせなければならない。

2項 当事者は、審問に立ち会うことができる。

42条の15 (審問の公開)

1項 審問は、公開して行なう。ただし、裁定委員会が個人の秘密若しくは事業者の事業上の秘密を保つため必要があると認めるとき、又は手続の公正が害されるおそれがあると認めるときその他公益上必要があると認めるときは、この限りでない。

42条の16 (証拠調べ)

1項 裁定委員会は、申立てにより、又は職権で、次の各号に掲げる証拠調べをすることができる。

1号 当事者又は参考人に出頭を命じて陳述させること。

2号 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。

3号 事件に関係のある文書又は物件の所持人に対し、当該文書若しくは物件の提出を命じ、又は提出された文書若しくは物件を留め置くこと。

4号 事件に関係のある場所に立ち入つて、文書又は物件を検査すること。

2項 当事者は、審問の期日以外の期日における証拠調べに立ち会うことができる。

3項 裁定委員会は、職権で証拠調べをしたときは、その結果について、当事者の意見をきかなければならない。

4項 裁定委員会が第1項第1号又は第2号の規定により参考人に陳述させ、又は鑑定人に鑑定させるときは、これらの者に宣誓をさせなければならない。

5項 裁定委員会が第1項第1号の規定により当事者に陳述させるときは、その当事者に宣誓をさせることができる。

6項 裁定委員会は、第1項第4号の規定による立入検査について、専門委員をして補助させることができる。

42条の17 (証拠保全)

1項 中央委員会 は、 責任裁定 の申請前において、あらかじめ証拠調べをしなければその証拠を使用するのに困難な事情があると認めるときは、責任裁定の申請をしようとする者の申立てにより、証拠保全をすることができる。

2項 前項の申立てがあつたときは、 中央委員会 の委員長は、中央委員会の委員長及び委員のうちから、証拠保全に関与すべき者を指名する。

42条の18 (事実の調査)

1項 裁定委員会は、必要があると認めるときは、自ら事実の調査をし、又は 中央委員会 の事務局の職員をしてこれを行なわせることができる。

2項 裁定委員会が前項の事実の調査をする場合において必要があると認めるときは、裁定委員会又はその命を受けた 中央委員会 の事務局の職員は、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は物件を検査することができる。

3項 裁定委員会は、事実の調査の結果を 責任裁定 の資料とするときは、その事実の調査の結果について、当事者の意見をきかなければならない。

4項 裁定委員会は、第2項の規定による立入検査について、専門委員をして補助させることができる。

42条の19 (責任裁定)

1項 責任裁定 は、文書をもつて行ない、裁定書には次の各号に掲げる事項を記載し、裁定委員がこれに署名押印しなければならない。

1号 主文

2号 理由

3号 当事者及び代理人の氏名又は名称並びに法人にあつては、代表者の氏名

4号 裁定の年月日

2項 裁定委員会は、 責任裁定 をしたときは、裁定書の正本を当事者に送達しなければならない。

42条の20 (責任裁定の効力)

1項 責任裁定 があつた場合において、裁定書の正本が当事者に送達された日から30日以内に当該責任裁定に係る損害賠償に関する訴えが提起されないとき、又はその訴えが取り下げられたときは、その損害賠償に関し、当事者間に当該責任裁定と同1の内容の合意が成立したものとみなす。

2項 前項の訴えの取下げは、被告の同意を得なければ、その効力を生じない。

42条の21 (行政事件訴訟の制限)

1項 責任裁定 及びその手続に関してされた処分については、 行政事件訴訟法 1962年法律第139号)による訴えを提起することができない。

42条の22 (仮差押え及び仮処分における担保の特則)

1項 申請の全部又は一部を認容する 責任裁定 がされた場合において、裁判所が当該責任裁定に係る債権の全部若しくは一部につき仮差押えを命じ、又は仮処分をもつてその全部若しくは一部を支払うべきことを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。ただし、必要があると認めるときは、担保を立てさせることができる。

42条の23

1項 削除

42条の24 (職権調停)

1項 裁定委員会は、相当と認めるときは、職権で事件を調停に付したうえ、当事者の同意を得て管轄 審査会 等に処理させ、又は 第24条第1項 《中央委員会は、次の各号に掲げる紛争に関す…》 るあつせん、調停及び仲裁について管轄する。 1 現に人の健康又は生活環境環境基本法第2条第3項に規定する生活環境をいう。に公害に係る著しい被害が生じ、かつ、当該被害が相当多数の者に及び又は及ぶおそれ 及び第2項並びに 第31条第1項 《中央委員会又は審査会等による調停は、3人…》 の調停委員からなる調停委員会を設けて行なう。 の規定にかかわらず、自ら処理することができる。

2項 前項の規定により事件を調停に付した場合において、当事者間に合意が成立したときは、 責任裁定 の申請は、取り下げられたものとみなす。

42条の25 (時効の完成猶予等)

1項 責任裁定 の申請は、時効の完成猶予及び更新並びに出訴期間の遵守に関しては、裁判上の請求とみなす。

2項 責任裁定 の申請が 第42条の12第2項 《2 中央委員会は、被害の程度が軽微であり…》 かつ、その範囲が限られている等の被害の態様及び規模、紛争の実情その他一切の事情を考慮して責任裁定をすることが相当でないと認めるときは、申請を受理しないことができる。 の規定により受理されなかつた場合において、当該責任裁定の申請をした者がその旨の通知を受けた日から30日以内に申請の目的となつた請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予及び出訴期間の遵守に関しては、責任裁定の申請の時に、訴えの提起があつたものとみなす。

42条の26 (訴訟との関係)

1項 責任裁定 の申請があつた事件について訴訟が係属するときは、受訴裁判所は、責任裁定があるまで訴訟手続を中止することができる。

2項 前項の場合において、訴訟手続が中止されないときは、裁定委員会は、 責任裁定 の手続を中止することができる。

42条の26の2 (準用規定)

1項 第33条の2 《調停前の措置 調停委員会は、調停前に、…》 当事者に対し、調停の内容たる事項の実現を不能にし、又は著しく困難にする行為の制限その他調停のために必要と認める措置を採ることを勧告することができる。 の規定は、裁定委員会の行う 責任裁定 について準用する。

3款 原因裁定

42条の27 (申請)

1項 公害 に係る被害について、損害賠償に関する紛争その他の民事上の紛争が生じた場合において、当事者の一方の行為に因り被害が生じたことについて争いがあるときは、当事者は、公害等調整委員会規則で定めるところにより、書面をもつて、 中央委員会 に対し、被害の原因に関する裁定(以下「 原因裁定 」という。)を申請することができる。

2項 第42条の12第2項 《2 中央委員会は、被害の程度が軽微であり…》 かつ、その範囲が限られている等の被害の態様及び規模、紛争の実情その他一切の事情を考慮して責任裁定をすることが相当でないと認めるときは、申請を受理しないことができる。 及び第3項の規定は、 原因裁定 の申請があつた場合について準用する。

42条の28 (相手方の特定の留保)

1項 前条第1項に規定する場合において、相手方を特定しないことについてやむを得ない理由があるときは、その被害を主張する者は、相手方の特定を留保して 原因裁定 を申請することができる。

2項 裁定委員会は、相手方を特定させることが相当であると認めるときは、前項の規定により 原因裁定 を申請した者に対し、期間を定めて、相手方の特定を命じなければならない。

3項 前項の規定による命令を受けた者が当該命令において定められた期間内に相手方を特定しないときは、 原因裁定 の申請は、取り下げられたものとみなす。

42条の29 (職権による原因裁定)

1項 裁定委員会は、 責任裁定 の手続において、相当であると認めるときは、職権で、 原因裁定 をすることができる。

2項 前項の 原因裁定 については、次条の規定は、適用しない。

42条の30 (裁定事項等)

1項 裁定委員会は、被害の原因を明らかにするため特に必要があると認めるときは、 原因裁定 において、原因裁定の申請をした者が裁定を求めた事項以外の事項についても、裁定することができる。

2項 前項の場合において、裁定の結果について利害関係を有する第三者があるときは、裁定委員会は、その第三者若しくは当事者の申立てにより、又は職権で、決定をもつて、相手方としてその第三者を 原因裁定 の手続に参加させることができる。

3項 裁定委員会は、前項の決定をするときは、あらかじめ、その第三者及び当事者の意見をきかなければならない。

42条の31 (通知及び意見の申出)

1項 中央委員会 は、 原因裁定 があつたときは、遅滞なく、その内容を関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に通知するものとする。

2項 中央委員会 は、 原因裁定 があつたときは、 公害 の拡大の防止等に資するため、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、必要な措置についての意見を述べることができる。

42条の32 (受訴裁判所からの原因裁定の嘱託)

1項 公害 に係る被害に関する民事訴訟において、受訴裁判所は、必要があると認めるときは、 中央委員会 に対し、その意見をきいたうえ、 原因裁定 をすることを嘱託することができる。

2項 前項の規定による嘱託に基づいて 原因裁定 がされた場合において、受訴裁判所は、必要があると認めるときは、 中央委員会 が指定した者に原因裁定の説明をさせることができる。

3項 第1項の規定による嘱託に基づいて行なう 原因裁定 の手続に要する費用で、 第44条第1項 《中央委員会において行うあつせん、調停、仲…》 裁、責任裁定、原因裁定又は証拠保全の手続に要する費用は、政令で定めるものを除き、各当事者又は証拠保全の申立てをした者が負担する。 の規定により当事者が負担すべきもののうち 民事訴訟費用等に関する法律 1971年法律第40号)の規定の例によれば当事者が負担することとなる費用に相当するものは、訴訟費用とみなす。

4項 第42条の29第2項 《2 前項の原因裁定については、次条の規定…》 は、適用しない。 の規定は、第1項の規定による嘱託に基づいて行なう 原因裁定 について準用する。

42条の33 (準用規定)

1項 第42条の13 《不適法な申請の却下 裁定委員会は、不適…》 法な責任裁定の申請で、その欠陥を補正することができないものについては、決定をもつてこれを却下しなければならない。 この場合においては、審問を経ないことができる。 2 第42条の19の規定は、前項の決定 から 第42条 《準用規定 第33条の二及び第37条の規…》 定は、仲裁委員会の行う仲裁について準用する。 の十九まで、 第42条 《準用規定 第33条の二及び第37条の規…》 定は、仲裁委員会の行う仲裁について準用する。 の二十一、 第42条 《準用規定 第33条の二及び第37条の規…》 定は、仲裁委員会の行う仲裁について準用する。 の二十四及び 第42条の26 《訴訟との関係 責任裁定の申請があつた事…》 件について訴訟が係属するときは、受訴裁判所は、責任裁定があるまで訴訟手続を中止することができる。 2 前項の場合において、訴訟手続が中止されないときは、裁定委員会は、責任裁定の手続を中止することができ の規定は、 原因裁定 について準用する。

4節 補則

43条 (審査会等の資料提出の要求等)

1項 審査会 等は 公害 に係る紛争に関するあつせん、調停又は仲裁を行うため、 連合審査会 は公害に係る紛争に関するあつせん又は調停を行うため、それぞれ、必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、公害発生の原因の調査に関する資料その他の資料の提出、意見の開陳、技術的知識の提供その他必要な協力を求めることができる。

43条の2 (義務履行の勧告)

1項 中央委員会 又は 審査会 等は、権利者の申出がある場合において、相当と認めるときは、義務者に対し、中央委員会又は当該審査会等若しくは関係 連合審査会 の行つた調停、仲裁又は 責任裁定 で定められた義務の履行に関する勧告をすることができる。この場合において、当該勧告が連合審査会の行つた調停に係るものであるときは、審査会等は、あらかじめ、他の関係審査会等と協議しなければならない。

2項 前項の場合において、 中央委員会 又は 審査会 等は、当該義務の履行状況について、当事者に報告を求め、又は調査をすることができる。

44条 (紛争処理の手続に要する費用)

1項 中央委員会 において行うあつせん、調停、仲裁、 責任裁定 原因裁定 又は証拠保全の手続に要する費用は、政令で定めるものを除き、各当事者又は証拠保全の申立てをした者が負担する。

2項 審査会 等において行うあつせん、調停又は仲裁の手続に要する費用は、条例で定めるものを除き、各当事者が負担する。

3項 連合審査会 において行うあつせん又は調停の手続に要する費用は、関係都道府県が協議によつて定める規約で定めるものを除き、各当事者が負担する。

45条 (手数料)

1項 中央委員会 に対し調停、仲裁、 責任裁定 若しくは 原因裁定 の申請をする者又は証拠保全若しくは 第23条の4第1項 《公害に係る被害に関する紛争につき調停又は…》 裁定の手続が係属している場合において、同1の原因による被害を主張する者は、調停委員会又は裁定委員会の許可を得て、当事者として当該手続に参加することができる。 の規定による参加の申立てをする者は、政令で定めるところにより、手数料を納めなければならない。この場合においては、当該手数料は、国の収入とする。

45条の2 (送達)

1項 書類の送達については、 民事訴訟法 1996年法律第109号第100条第1項 《送達をした者は、書面を作成し、送達に関す…》 る事項を記載して、これを裁判所に提出しなければならない。第101条 《送達実施機関 書類の送達は、特別の定め…》 がある場合を除き、郵便又は執行官によってする。 2 郵便による送達にあっては、郵便の業務に従事する者を送達をする者とする。第103条 《送達場所 書類の送達は、送達を受けるべ…》 き者の住所、居所、営業所又は事務所以下この款において「住所等」という。においてする。 ただし、法定代理人に対する書類の送達は、本人の営業所又は事務所においてもすることができる。 2 前項に定める場所が第105条 《出会送達 前2条の規定にかかわらず、送…》 達を受けるべき者で日本国内に住所等を有することが明らかでないもの前条第1項前段の規定による届出をした者を除く。に対する書類の送達は、その者に出会った場所においてすることができる。 日本国内に住所等を有第106条 《補充送達及び差置送達 就業場所以外の書…》 類の送達をすべき場所において送達を受けるべき者に出会わないときは、使用人その他の従業者又は同居者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付することができる。 郵便の業務に従事する 並びに 第107条第1項 《前条の規定により送達をすることができない…》 場合第109条の2の規定により送達をすることができる場合を除く。には、裁判所書記官は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める場所に宛てて、書類を書留郵便又は民間事業者による信書の送達に関 及び第3項の規定を準用する。この場合において、同法第100条第1項中「裁判所」とあるのは「 公害 等調整委員会」と、同法第101条第1項中「執行官」とあり、及び同法第107条第1項中「裁判所書記官」とあるのは「公害等調整委員会の事務局の職員」と読み替えるものとする。

46条 (都道府県知事に対する報告)

1項 候補者名簿 からの指名に係るあつせん委員、候補者名簿からの指名に係る調停委員からなる調停委員会又は候補者名簿からの指名に係る仲裁委員からなる仲裁委員会は、その行うあつせん、調停又は仲裁の事件が終了したときは、都道府県知事に対し、すみやかに、その概要を報告しなければならない。

46条の2 (審査請求の制限)

1項 この章の規定による処分又はその不作為については、審査請求をすることができない。

47条 (公害等調整委員会規則等への委任)

1項 この章に規定するもののほか、 中央委員会 における紛争の処理の手続その他紛争の処理に関し必要な事項は 公害 等調整委員会規則で、 審査会 等における紛争の処理の手続その他紛争の処理に関し必要な事項は政令で定める。

4章 雑則

48条 (意見の申出)

1項 中央委員会 は総務大臣又は関係行政機関の長に対し、 審査会 は当該都道府県知事に対し、その所掌事務の遂行を通じて得られた 公害 の防止に関する施策の改善についての意見を述べることができる。

49条 (苦情の処理)

1項 地方公共団体は、関係行政機関と協力して 公害 に関する苦情の適切な処理に努めるものとする。

2項 都道府県及び市町村(特別区を含む。)は、 公害 に関する苦情について、次に掲げる事務を行わせるため、公害苦情相談員を置くことができる。

1号 住民の相談に応ずること。

2号 苦情の処理のために必要な調査、指導及び助言をすること。

3号 前2号に掲げるもののほか、関係行政機関への通知その他苦情の処理のために必要な事務を行うこと。

49条の2

1項 中央委員会 は地方公共団体の長に対し、都道府県知事は市町村長(特別区の区長を含む。)に対し、 公害 に関する苦情の処理状況について報告を求めることができる。

50条 (防衛施設)

1項 防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律 1974年法律第101号第2条第2項 《2 この法律において「防衛施設」とは、自…》 衛隊の施設又は日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第2条第1項の施設及び区域をいう。 に規定する防衛施設に係る 環境基本法 第31条第1項 《国は、公害に係る紛争に関するあっせん、調…》 停その他の措置を効果的に実施し、その他公害に係る紛争の円滑な処理を図るため、必要な措置を講じなければならない。 に規定する事項に関しては、別に法律で定めるところによる。

5章 罰則

51条

1項 第17条第1項 《委員は、職務上知ることのできた秘密を漏ら…》 してはならない。 その職を退いた後も、同様とする。 第23条 《連合審査会の委員に係る準用規定 第16…》 条第6項及び第17条の規定は、候補者名簿に記載されている者のうちからの指名に係る連合審査会の委員について準用する。 この場合において、第16条第6項中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と第28条第4項 《4 第16条第6項及び第17条の規定は、…》 候補者名簿に記載されている者のうちからの指名に係るあつせん委員について準用する。 この場合において、第16条第6項中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。第31条第4項 《4 第16条第6項及び第17条の規定は、…》 候補者名簿に記載されている者のうちからの指名に係る調停委員について準用する。 この場合において、第16条第6項中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。 及び 第39条第4項 《4 第16条第6項及び第17条の規定は、…》 候補者名簿に記載されている者のうちからの指名に係る仲裁委員について準用する。 この場合において、第16条第6項中「議会の同意を得て、これを」とあるのは「これを」と読み替えるものとする。 において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、1年以下の拘禁刑又は40,000円以下の罰金に処する。

52条

1項 第42条の16第4項 《4 裁定委員会が第1項第1号又は第2号の…》 規定により参考人に陳述させ、又は鑑定人に鑑定させるときは、これらの者に宣誓をさせなければならない。 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 において準用する場合を含む。)の規定により宣誓した参考人又は鑑定人が虚偽の陳述又は鑑定をしたときは、6月以下の拘禁刑又は40,000円以下の罰金に処する。

53条

1項 次の各号の1に該当する者は、40,000円以下の過料に処する。

1号 正当な理由がなくて 第42条の16第1項第1号 《裁定委員会は、申立てにより、又は職権で、…》 次の各号に掲げる証拠調べをすることができる。 1 当事者又は参考人に出頭を命じて陳述させること。 2 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。 3 事件に関係のある文書又は物件の所持人に対し、当該文書若し 又は第2号( 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して出頭せず、又は陳述若しくは鑑定を拒んだ者

2号 正当な理由がなくて 第42条の16第1項第3号 《裁定委員会は、申立てにより、又は職権で、…》 次の各号に掲げる証拠調べをすることができる。 1 当事者又は参考人に出頭を命じて陳述させること。 2 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。 3 事件に関係のある文書又は物件の所持人に対し、当該文書若し 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して文書又は物件を提出しなかつた者

3号 正当な理由がなくて 第42条の16第1項第4号 《裁定委員会は、申立てにより、又は職権で、…》 次の各号に掲げる証拠調べをすることができる。 1 当事者又は参考人に出頭を命じて陳述させること。 2 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。 3 事件に関係のある文書又は物件の所持人に対し、当該文書若し 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 において準用する場合を含む。)の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した当事者又は立入検査を受ける者

4号 正当な理由がなくて 第42条の16第4項 《4 裁定委員会が第1項第1号又は第2号の…》 規定により参考人に陳述させ、又は鑑定人に鑑定させるときは、これらの者に宣誓をさせなければならない。 又は第5項( 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して宣誓を拒んだ者

54条

1項 第42条の16第5項 《5 裁定委員会が第1項第1号の規定により…》 当事者に陳述させるときは、その当事者に宣誓をさせることができる。 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 において準用する場合を含む。)の規定により宣誓した当事者が虚偽の陳述をしたときは、40,000円以下の過料に処する。

55条

1項 次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした当事者を20,000円以下の過料に処する。

1号 正当な理由がなくて 第32条 《出頭の要求 調停委員会は、調停のため必…》 要があると認めるときは、当事者の出頭を求め、その意見をきくことができる。 の規定による出頭の要求に応じなかつたとき。

2号 正当な理由がなくて 第33条第1項 《調停委員会は、第24条第1項第1号に掲げ…》 る紛争に関する調停を行う場合において、必要があると認めるときは、当事者から当該調停に係る事件に関係のある文書又は物件の提出を求めることができる。 又は 第40条第1項 《仲裁委員会は、仲裁を行なう場合において、…》 必要があると認めるときは、当事者から当該仲裁に係る事件に関係のある文書又は物件の提出を求めることができる。 の規定による文書又は物件の提出の要求に応じなかつたとき。

3号 正当な理由がなくて 第33条第2項 《2 調停委員会は、第24条第1項第1号に…》 掲げる紛争に関する調停を行う場合において、紛争の原因たる事実関係を明確にするため、必要があると認めるときは、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は第40条第2項 《2 仲裁委員会は、仲裁を行なう場合におい…》 て、紛争の原因たる事実関係を明確にするため、必要があると認めるときは、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は物件を検査することができる。 又は 第42条の18第2項 《2 裁定委員会が前項の事実の調査をする場…》 合において必要があると認めるときは、裁定委員会又はその命を受けた中央委員会の事務局の職員は、当事者の占有する工場、事業場その他事件に関係のある場所に立ち入つて、事件に関係のある文書又は物件を検査するこ 第42条の33 《準用規定 第42条の13から第42条の…》 十九まで、第42条の二十一、第42条の二十四及び第42条の26の規定は、原因裁定について準用する。 において準用する場合を含む。)の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。

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