有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律《本則》

法番号:1973年法律第112号

略称: 家庭用品規制法

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1条 (目的)

1項 この法律は、有害物質を含有する家庭用品について保健衛生上の見地から必要な規制を行なうことにより、国民の健康の保護に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 家庭用品 」とは、主として一般消費者の生活の用に供される製品(別表に掲げるものを除く。)をいう。

2項 この法律において「 有害物質 」とは、 家庭用品 に含有される物質のうち、水銀化合物その他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定める物質をいう。

3条 (事業者の責務)

1項 家庭用品 の製造又は輸入の事業を行なう者は、その製造又は輸入に係る家庭用品に含有される物質の人の健康に与える影響をはあくし、当該物質により人の健康に係る被害が生ずることのないようにしなければならない。

4条 (家庭用品の基準)

1項 厚生労働大臣は、保健衛生上の見地から、厚生労働省令で、 家庭用品 を指定し、その家庭用品について、 有害物質 の含有量、溶出量又は発散量に関し、必要な基準を定めることができる。

2項 厚生労働大臣は、保健衛生上の見地から、厚生労働省令で、 毒物及び劇物取締法 1950年法律第303号第2条第1項 《この法律で「毒物」とは、別表第1に掲げる…》 物であつて、医薬品及び医薬部外品以外のものをいう。 に規定する毒物又は同条第2項に規定する劇物である 有害物質 を含有する 家庭用品 を指定し、その家庭用品について、その容器又は被包に関し、必要な基準を定めることができる。

3項 厚生労働大臣は、前2項の規定により基準を定めようとするときは、あらかじめ、薬事審議会の意見を聴くとともに、消費者庁長官及び当該 家庭用品 についての主務大臣に協議しなければならない。

5条 (販売等の禁止)

1項 前条第1項又は第2項の規定により基準が定められた 家庭用品 の製造、輸入又は販売の事業を行なう者は、その基準に適合しない家庭用品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で陳列してはならない。

6条 (回収命令等)

1項 厚生労働大臣又は都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長とする。以下この条及び次条において同じ。)は、 第4条第1項 《厚生労働大臣は、保健衛生上の見地から、厚…》 生労働省令で、家庭用品を指定し、その家庭用品について、有害物質の含有量、溶出量又は発散量に関し、必要な基準を定めることができる。 又は第2項の規定により基準が定められた 家庭用品 の製造、輸入又は販売の事業を行う者がその基準に適合しない家庭用品を販売し、又は授与したことにより人の健康に係る被害が生ずるおそれがあると認める場合において、当該被害の発生を防止するため特に必要があると認めるときは、その者に対し、当該家庭用品の回収を図ることその他当該被害の発生を防止するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2項 厚生労働大臣又は都道府県知事は、 家庭用品 によるものと認められる人の健康に係る重大な被害が生じた場合において、当該被害の態様等からみて当該家庭用品に当該被害と関連を有すると認められる人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質が含まれている疑いがあるときは、当該被害の拡大を防止するため必要な限度において、当該家庭用品の製造又は輸入の事業を行なう者に対し、当該家庭用品の回収を図ることその他当該被害の拡大を防止するために必要な応急の措置をとるべきことを命ずることができる。

7条 (立入検査等)

1項 厚生労働大臣又は都道府県知事は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、 家庭用品 の製造、輸入若しくは販売の事業を行う者に対し、必要な報告をさせ、又は食品衛生監視員、薬事監視員その他の厚生労働省令で定める職員のうちからあらかじめ指定する者に、当該事業を行う者の事務所、工場、事業場、店舗若しくは倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させ、関係者に質問させ、若しくは試験に必要な限度において当該家庭用品を収去させることができる。

2項 前項の規定により指定された者は、 家庭用品 衛生監視員と称する。

3項 第1項の規定により 家庭用品 衛生監視員が立入検査、質問又は収去をする場合においては、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

4項 第1項の規定による立入検査、質問及び収去の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

8条 (事務の区分)

1項 第6条 《回収命令等 厚生労働大臣又は都道府県知…》 事保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長とする。以下この条及び次条において同じ。は、第4条第1項又は第2項の規定により基準が定められた家庭用品の製造、輸入又は販売の事業を行う者がその基準 及び前条第1項の規定により都道府県、保健所を設置する市又は特別区が処理することとされている事務は、 地方自治法 1947年法律第67号第2条第9項第1号 《この法律において「法定受託事務」とは、次…》 に掲げる事務をいう。 1 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要 に規定する第1号法定受託事務とする。

9条 (経過措置)

1項 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

10条 (罰則)

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の拘禁刑又は310,000円以下の罰金に処する。

1号 第5条 《販売等の禁止 前条第1項又は第2項の規…》 定により基準が定められた家庭用品の製造、輸入又は販売の事業を行なう者は、その基準に適合しない家庭用品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で陳列してはならない。 の規定に違反した者

2号 第6条第1項 《厚生労働大臣又は都道府県知事保健所を設置…》 する市又は特別区にあつては、市長又は区長とする。以下この条及び次条において同じ。は、第4条第1項又は第2項の規定により基準が定められた家庭用品の製造、輸入又は販売の事業を行う者がその基準に適合しない家 又は第2項の規定による命令に違反した者

11条

1項 第7条第1項 《厚生労働大臣又は都道府県知事は、この法律…》 を施行するため必要があると認めるときは、家庭用品の製造、輸入若しくは販売の事業を行う者に対し、必要な報告をさせ、又は食品衛生監視員、薬事監視員その他の厚生労働省令で定める職員のうちからあらかじめ指定す の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、同項の規定による検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者は、60,000円以下の罰金に処する。

12条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

《本則》 ここまで 附則 >   別表など >  

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