小型漁船安全規則《本則》

法番号:1974年農林省・運輸省令第1号

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制定文 船舶安全法 1933年法律第11号第2条第1項 《船舶ハ左ニ掲グル事項ニ付国土交通省令漁船…》 ノミニ関スルモノニ付テハ国土交通省令・農林水産省令ノ定ムル所ニ依リ施設スルコトヲ要ス 1 船体 2 機関 3 帆装 4 排水設備 5 操舵、繋船及揚錨ノ設備 6 救命及消防ノ設備 7 居住設備 8 衛 の規定に基づき、 小型漁船安全規則 を次のように定める。


1章 総則

1条 (適用)

1項 船舶安全法 1933年法律第11号第2条第1項 《船舶ハ左ニ掲グル事項ニ付国土交通省令漁船…》 ノミニ関スルモノニ付テハ国土交通省令・農林水産省令ノ定ムル所ニ依リ施設スルコトヲ要ス 1 船体 2 機関 3 帆装 4 排水設備 5 操舵、繋船及揚錨ノ設備 6 救命及消防ノ設備 7 居住設備 8 衛 の規定により小型漁船に関し施設しなければならない事項及びその標準については、他の国土交通省令又は国土交通省令・農林水産省令の規定にかかわらず、この省令の定めるところによる。

2条 (定義)

1項 この省令において「第1種小型漁船」とは 漁船特殊規則 1934年逓信・農林省令第6条 《 左に掲グる業務に従事する小型漁船の従業…》 制限は之を小型第1種とす 1 採介藻漁業 2 定置漁業 3 旋網漁業 4 曳網漁業 5 小型捕鯨業 6 前各号及次条第1号ないし[から〜まで]第4号に掲グる業務以外の業務専ら本邦の海岸より百海里以内の に規定する小型第1種の従業制限を有する小型漁船をいい、「第2種小型漁船」とは同令第7条に規定する小型第2種の従業制限を有する小型漁船をいう。

2項 前項に規定するもののほか、この省令において使用する用語は、 船舶安全法 及び同法に基づく国土交通省令又は国土交通省令・農林水産省令において使用する用語の例による。

3条 (同等効力)

1項 小型漁船の船体、機関、設備及び属具であつて、検査機関がこの省令の規定に適合するものと同等以上の効力を有すると認めるものについては、この省令の規定にかかわらず、検査機関の指示するところによるものとする。

2章 船体

4条 (水密甲板の設置)

1項 小型漁船には、水密構造の全通甲板又はこれに準ずる水密構造の甲板を設けなければならない。ただし、第1種小型漁船については、当該小型漁船が通常操業する水面における気象、水象等の条件、当該小型漁船の構造等を考慮して検査機関がさしつかえないと認める場合( 第20条第2項 《2 第1種小型漁船には、ビルジポンプ一台…》 を備え付けなければならない。 ただし、検査機関が認める場合は、あかくみ及びバケツ各1個を備え付けておくことをもつて足りる。 において「 検査機関が認める場合 」という。)は、この限りでない。

5条 (甲板口のコーミング及び閉鎖装置)

1項 前条の規定により設けなければならない水密甲板の暴露部に設ける倉口、昇降口その他の甲板口(機関室口を除く。次項において同じ。)には、コーミングを設け、かつ、当該甲板口が自然換水孔を有する活魚倉の倉口である場合を除き、風雨密に閉鎖することができるふた板、ターポリン等適当な閉鎖装置を備え付けなければならない。ただし、検査機関が当該甲板口の用途、当該甲板口に設ける閉鎖装置の構造等を考慮して差し支えないと認める場合は、コーミングを設けないことができる。

2項 前項のコーミングの甲板上の高さは、第2種小型漁船にあつては百五十ミリメートル以上、第1種小型漁船にあつては七十五ミリメートル(長さ12メートル未満のものにあつては五十ミリメートル)以上としなければならない。ただし、当該甲板口が水密閉鎖装置を有する場合、自然換水孔を有する活魚倉の倉口である場合その他検査機関がさしつかえないと認める甲板口である場合は、コーミングの高さをその指示するところにより減ずることができる。

6条

1項 削除

7条 (つり台及び張出甲板の排水構造)

1項 げん側に設けるつり台及び張出甲板は、10分に排水できる構造のものでなければならない。

8条 (漁獲物の横移動防止装置)

1項 幅が当該小型漁船の船体最広部におけるフレームの外面から外面までの水平距離の2分の1を超える魚倉を有する小型漁船には、その魚倉内に漁獲物の横移動を防止するための船首尾方向の荷止板等の装置を設けなければならない。ただし、検査機関が当該小型漁船の構造等を考慮してさしつかえないと認める場合は、この限りでない。

9条 (上甲板以上の場所にとう載する燃料油タンクの容量)

1項 上甲板以上の場所に設ける主機関用燃料油タンク(第2種小型漁船に設けるものに限る。)の容量は、全燃料油タンクの容量の100分の15を超えてはならない。

10条 (甲板上の活魚槽等)

1項 甲板上に設ける活魚槽、清水槽及び予冷槽は、甲板に特に堅固に取り付けなければならない。

11条 (水密隔壁の設置)

1項 第2種小型漁船(木製船体のものを除く。)には、船首より上甲板のビームの上面の延長面における船首材の前面から船尾材の後面までの水平距離の0・〇五倍の箇所から0・一三倍の箇所までの間及び機関室の前端にそれぞれ水密隔壁を設けなければならない。ただし、船首部に設けなければならない水密隔壁の位置については、検査機関が当該船首部の構造、形状等を考慮して差し支えないと認める場合は、検査機関の指示するところによることができる。

2項 第1種小型漁船(木製船体のものを除く。)には、機関室の前端に水密隔壁を設けなければならない。

3項 前2項の隔壁は、水密甲板を有する小型漁船にあつては、当該水密甲板まで達しさせなければならない。

12条 (隔壁の設置)

1項 木製船体の小型漁船には、機関室の前端に堅ろうな隔壁を設けなければならない。

13条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 1974年運輸省令第36号第5条 《材料及び構造 船体は、適当な材料を使用…》 したものであり、かつ、航行に10分堪えることができる構造のものでなければならない。第6条 《工事 各部の工事は、良好かつ有効なもの…》 でなければならない。 及び 第10条 《機関室口囲壁 第7条第1項の規定により…》 設けなければならない水密甲板に設ける機関室口は、堅ろうな囲壁で囲まなければならない。 2 前項の機関室口囲壁に設ける窓、出入口その他の開口には、風雨密に閉鎖することができる適当な閉鎖装置を備え付けなけ から 第13条 《放水口及び排水孔 暴露甲板のブルワーク…》 がウエルを形成する場合は、ブルワークに放水口を設けなければならない。 2 暴露甲板の水のたまりやすい場所には、船外に通ずる排水孔を設けなければならない。 3 放水口及び排水孔の大きさ、数及び位置は、暴 までの規定は、小型漁船の船体について準用する。この場合において、同令第10条第1項及び 第11条第1項 《第2種小型漁船木製船体のものを除く。には…》 、船首より上甲板のビームの上面の延長面における船首材の前面から船尾材の後面までの水平距離の0・〇五倍の箇所から0・一三倍の箇所までの間及び機関室の前端にそれぞれ水密隔壁を設けなければならない。 ただし 中「 第7条第1項 《舷げん側に設けるつり台及び張出甲板は、1…》 0分に排水できる構造のものでなければならない。 」とあるのは「 小型漁船安全規則 第4条 《水密甲板の設置 小型漁船には、水密構造…》 の全通甲板又はこれに準ずる水密構造の甲板を設けなければならない。 ただし、第1種小型漁船については、当該小型漁船が通常操業する水面における気象、水象等の条件、当該小型漁船の構造等を考慮して検査機関がさ 」と、同令第10条第3項及び 第11条第3項 《3 前2項の隔壁は、水密甲板を有する小型…》 漁船にあつては、当該水密甲板まで達しさせなければならない。 中「第8条第2項」とあるのは「 小型漁船安全規則 第5条第2項 《2 前項のコーミングの甲板上の高さは、第…》 2種小型漁船にあつては百五十ミリメートル以上、第1種小型漁船にあつては七十五ミリメートル長さ12メートル未満のものにあつては五十ミリメートル以上としなければならない。 ただし、当該甲板口が水密閉鎖装置 」と、同令第11条第1項中「 第8条 《漁獲物の横移動防止装置 幅が当該小型漁…》 船の船体最広部におけるフレームの外面から外面までの水平距離の2分の1を超える魚倉を有する小型漁船には、その魚倉内に漁獲物の横移動を防止するための船首尾方向の荷止板等の装置を設けなければならない。 ただ 」とあるのは「 小型漁船安全規則 第5条 《甲板口のコーミング及び閉鎖装置 前条の…》 規定により設けなければならない水密甲板の暴露部に設ける倉口、昇降口その他の甲板口機関室口を除く。次項において同じ。には、コーミングを設け、かつ、当該甲板口が自然換水孔を有する活魚倉の倉口である場合を除 」と、同令第12条中「小型船舶」とあるのは「小型漁船」と、同令第13条第1項中「暴露甲板」とあるのは「第2種小型漁船については暴露甲板」と読み替えるものとする。

3章 機関

14条から17条まで

1項 削除

18条 (内燃機関の備品)

1項 内燃機関を有する小型漁船には、次の表に掲げる備品を機関室又は船内の適当な場所に備え付けなければならない。ただし、検査機関が必要がないと認めるものにあつては、この限りでない。

19条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第3章( 第39条 《航海用具の備付け 小型漁船には、次の表…》 に定める航海用具を備え付けなければならない。 航海用具の名称 数量 摘要 第2種小型漁船 第1種小型漁船 号鐘 1個 1個 1 音圧等について告示で定める要件に適合するものであること。 2 全長20メ を除く。)の規定は、小型漁船の機関について準用する。この場合において、同章(第31条の3を除く。)中「小型船舶」とあるのは「小型漁船」と、同令第31条の三中「近海以上の航行区域を有する小型船舶」とあるのは「第2種小型漁船」と読み替えるものとする。

4章 排水設備

20条 (ビルジポンプ)

1項 第2種小型漁船には、動力ビルジポンプ及び手動ビルジポンプ各一台を備え付けなければならない。

2項 第1種小型漁船には、ビルジポンプ一台を備え付けなければならない。ただし、 検査機関が認める場合 は、あかくみ及びバケツ各1個を備え付けておくことをもつて足りる。

21条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第42条 《ビルジ吸引管等 小型船舶には、船内の各…》 区画からビルジを確実に排出することができるようにビルジ吸引管の配置その他の適当な措置を講じなければならない。 2 手動ビルジポンプの吸引管の暴露甲板上の開口端は、近づきやすい場所におき、ねじ込みプラグ の規定は、小型漁船の排水設備について準用する。この場合において、同条中「小型船舶」とあるのは、「小型漁船」と読み替えるものとする。

22条 (補助の操

1項 動力による操装置を常用する小型漁船には、補助の操装置を備え付けなければならない。

23条

1項 甲板上には、柄の回転止めを備え付けなければならない。ただし、検査機関が当該操装置の構造等を考慮してさしつかえないと認める場合は、この限りでない。

24条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第43条第1項 《操舵だ装置は、有効に作動するものでなけれ…》 ばならない。 及び第3項、 第44条 《係船装置及び係船索 小型船舶には、適当…》 な係船装置及び係船索を備え付けなければならない。 並びに 第45条 《アンカー及びアンカーチエン等 小型船舶…》 には、適当なアンカー及びアンカーチエン又はアンカー索を備え付けなければならない。 ただし、検査機関が当該小型船舶の航行する航路等を考慮してさしつかえないと認める場合は、この限りでない。 の規定は、小型漁船の操、係船及びびようの設備について準用する。この場合において同令第43条第3項、 第44条 《復原性の保持 小型漁船は、検査機関が1…》 0分と認める復原性を保持できるものでなければならない。 及び 第45条 《最強速力における操縦性 小型漁船は、最…》 強速力において当該小型漁船の安定性を損なわずに直進、旋回及び停止ができるものでなければならない。 中「小型船舶」とあるのは「小型漁船」と、同条中「航行する航路等」とあるのは「通常操業する水面における気象、水象等の条件」と読み替えるものとする。

6章 救命設備

25条 (救命設備の要件)

1項 再帰反射材は、 船舶救命設備規則 1965年運輸省令第36号第42条の2 《再帰反射材 再帰反射材は、次に掲げる要…》 件に適合するものでなければならない。 1 光を光源方向に効果的に反射するものであること。 2 救命器具に容易に取り付けることができ、かつ、外れにくいものであること。 3 第8条第4号に掲げる要件 の規定に適合するものでなければならない。

2項 小型船舶用膨脹式救命いかだ、小型船舶用救命浮器、小型船舶用救命胴衣、小型船舶用救命浮環、小型船舶用救命浮輪、小型船舶用自己点火灯、小型船舶用自己発煙信号、小型船舶用火せん、小型船舶用信号紅炎、小型船舶用衛星利用非常用位置指示無線標識装置、小型船舶用レーダー・トランスポンダー及び小型船舶用捜索救助用位置指示送信装置は、 小型船舶安全規則 第6章第1節及び第4節の規定に適合するものでなければならない。

3項 前項の規定にかかわらず、専ら本邦の海岸から二十海里以内の海面において従業する小型漁船に備え付ける小型船舶用膨脹式救命いかだには、救難食糧、飲料水、コップ、笛又は同等の音響信号器、応急医療具、保温具、救命信号説明表、水密電気灯、日光信号鏡及び海面着色剤を備え付けることを要しない。

26条 (救命設備の備付数量)

1項 第2種小型漁船には、次の各号に掲げる救命設備を備え付けなければならない。

1号 最大搭載人員を収容するため10分な小型船舶用膨脹式救命いかだ

2号 最大搭載人員と同数の小型船舶用救命胴衣

3号 小型船舶用救命浮環2個

4号 小型船舶用自己点火灯1個

5号 小型船舶用自己発煙信号1個

6号 小型船舶用火せん6個

7号 小型船舶用衛星利用非常用位置指示無線標識装置1個

8号 小型船舶用レーダー・トランスポンダー又は小型船舶用捜索救助用位置指示送信装置1個

2項 第1種小型漁船には、次の各号に掲げる救命設備を備え付けなければならない。

1号 最大搭載人員と同数の小型船舶用救命胴衣。ただし、小型船舶用膨脹式救命いかだ又は小型船舶用救命浮器を備え付けた小型漁船にあつては、当該救命いかだ又は救命浮器に収容することのできる人員と同数の小型船舶用救命胴衣を減ずることができる。

2号 小型船舶用救命浮環又は小型船舶用救命浮輪1個

3号 小型船舶用信号紅炎(無線電話を備え付けていない小型漁船に限る。)2個

26条の2 (再帰反射材)

1項 小型漁船に備え付ける小型船舶用膨脹式救命いかだ、小型船舶用救命浮器、小型船舶用救命浮環、小型船舶用救命浮輪及び小型船舶用救命胴衣には、検査機関の適当と認める方法により再帰反射材を取り付けなければならない。

26条の3 (小型船舶用衛星利用非常用位置指示無線標識装置等)

1項 小型船舶用衛星利用非常用位置指示無線標識装置、小型船舶用レーダー・トランスポンダー及び小型船舶用捜索救助用位置指示送信装置は、非常の際に小型船舶用膨脹式救命いかだのいずれか一隻とともに使用することができるように積み付けなければならない。

27条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第6章第3節(第63条を除く。)の規定は、小型漁船に積み付ける救命設備の積付方法について準用する。この場合において、同令第60条第2項中「小型船舶」とあるのは、「小型漁船」と読み替えるものとする。

7章 消防設備

28条

1項 削除

29条 (消防設備の備付数量)

1項 第2種小型漁船には、機関区域及び居住区域に各2個の小型船舶用液体消火器又は小型船舶用粉末消火器(自動拡散型のものを除く。次項及び次条において同じ。)を備え付けなければならない。

2項 第1種小型漁船には、機関区域及び居住区域に各1個の小型船舶用液体消火器又は小型船舶用粉末消火器を備え付けなければならない。ただし、機関区域及び居住区域に備え付けなければならない消火器のうち1個は、外面が赤色の消防用手おけ又はバケツ1個を備え付けることをもつて代えることができる。

3項 船外機のみを有する第1種小型漁船にあつては、前項の消火器1個を減ずることができる。

30条 (予備の消火剤)

1項 第2種小型漁船には、前条第1項の規定により備え付ける小型船舶用液体消火器又は小型船舶用粉末消火器2個分の予備の消火剤を備え付けなければならない。この場合において、同項に規定する数を超えて備え付ける小型船舶用液体消火器又は小型船舶用粉末消火器に充てんされている消火剤は、予備の消火剤とみなすことができる。

31条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第65条 《消防設備の要件 小型船舶用液体消火器及…》 び小型船舶用粉末消火器は、それぞれその能力等について告示で定める要件に適合するものでなければならない。第71条 《無人の機関室の消防設備 遠隔操作装置に…》 より操作される主機を設置した通常乗組員が近づかない機関室には、当該機関室の容積、機関の配置等を考慮して、10分な数の自動拡散型の液体消火器若しくは粉末消火器又は検査機関が適当と認める消火装置を備え付け 及び 第72条 《消防設備の迅速な利用 消防設備は、常に…》 良好な状態に保ち、かつ、直ちに使用することができるようにしておかなければならない。 の規定は、小型漁船の消防設備について準用する。この場合において、同令第71条第2項中「第70条第1項から第3項までの」とあるのは、「 小型漁船安全規則 第29条第1項 《第2種小型漁船には、機関区域及び居住区域…》 に各2個の小型船舶用液体消火器又は小型船舶用粉末消火器自動拡散型のものを除く。次項及び次条において同じ。を備え付けなければならない。 又は第2項の規定により機関区域に備え付けなければならない」と読み替えるものとする。

7章の2 防火措置

31条の2 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第72条の2 《船体の防火措置 内燃機関等に接近してい…》 て燃焼のおそれがある船体の部分及び構造物は、金属板等難燃性の材料で保護する等適当な措置を講じなければならない。 の規定は、小型漁船の防火措置について準用する。

8章 居住、衛生及び脱出の設備

32条 (最大とう載人員)

1項 第2種小型漁船の最大とう載人員は、各居室の定員の合計数とする。

2項 第1種小型漁船の最大とう載人員は、各居室の定員及び乗組員のとう載に充てる場所(居室を除く。以下この条において同じ。)に収容することのできる乗組員の数の合計数とする。

3項 前2項の各居室の定員及び乗組員のとう載に充てる場所に収容することのできる乗組員の数は、次の各号により算定した数とする。

1号 寝台を設ける居室については、寝台の数と寝台以外の場所の面積(単位平方メートル)を第2種小型漁船にあつては0・七〇、第1種小型漁船にあつては0・四五で除して得た最大整数との合計数

2号 寝台を設けない居室については、その面積(単位平方メートル)を第2種小型漁船にあつては0・七〇、第1種小型漁船にあつては0・四五で除して得た最大整数

3号 乗組員のとう載に充てる場所については、その面積(単位平方メートル)を0・四五で除して得た最大整数

4項 次の各号に掲げる漁業に従事する小型漁船については、検査機関がやむを得ないと認める場合は、前項の規定にかかわらず、その指示するところにより各居室の定員及び乗組員のとう載に充てる場所に収容することのできる乗組員の数を定めるものとする。

1号 かつおさおづり漁業

2号 まき網漁業

3号 定置漁業

4号 前各号に掲げる漁業に準ずる漁業

5項 乗組員のとう載に充てる場所は、操船の妨げにならないように配置しなければならない。

33条 (居室)

1項 第2種小型漁船には、風雨、波浪等からしやへいされた居室を設けなければならない。

2項 前項の居室は、次の各号に適合するものでなければならない。

1号 燃料油タンクの隔壁又は頂板に隣接していないこと。ただし、燃料油タンクの隔壁又は頂板の外面を不燃性塗料で塗装し、かつ、居室に内張板を張つた場合又は燃料油タンクの隔壁と居室とを隔離するため通風10分な間げきをもつて隔壁を設けた場合は、この限りでない。

2号 10分な広さの寝台その他の乗組員の休養に適する設備を有すること。

3号 採光通風のための設備を有すること。

34条

1項 第1種小型漁船に居室を設ける場合にあつては、当該居室は、風雨、波浪等からしやへいされたものでなければならない。

2項 前条第2項の規定は、前項の居室について準用する。

35条 (保護装置)

1項 暴露甲板には、ブルワーク、さく欄その他適当な保護装置を設けなければならない。

36条 (大便所)

1項 第2種小型漁船には、大便所を設けなければならない。

37条 (脱出設備)

1項 小型漁船には、居室及び乗組員が通常業務に従事する場所から開放甲板までの間に、それぞれ脱出設備(非常の際に乗組員が脱出することができるように配置された一群の階段、はしご、出入口等をいう。以下同じ。)を設けなければならない。

2項 機関室及び上甲板下にある居室には、少なくとも2の脱出設備を設けなければならない。ただし、遠隔操作装置により操作される機関を備え付けた通常乗組員が近づかない機関室その他検査機関がさしつかえないと認める機関室又は居室にあつては、この限りでない。

38条 (迅速な利用)

1項 脱出設備は、乗組員が混雑することなく速やかに脱出することができるものでなければならない。

9章 航海用具

39条 (航海用具の備付け)

1項 小型漁船には、次の表に定める航海用具を備え付けなければならない。

2項 前項の規定にかかわらず、全長12メートル未満の小型漁船(物件えい航小型漁船を除く。以下同じ。)にあつては、マスト灯及び船尾灯(同項の表備考第1号イからホまでに掲げる小型漁船にあつては、マスト灯)の備付けに代えて、第1種白灯又は第2種白灯1個を備え付けることができる。

3項 前2項の規定にかかわらず、全長7メートル未満の小型漁船であつて最強速力が七ノツトを超えないものにあつては、マスト灯、げん及び船尾灯(第1項の表備考第1号イからホまでに掲げる小型漁船にあつては、マスト灯)の備付けに代えて、第1種白灯又は第2種白灯1個を備え付けることができる。

4項 前2項の白灯は、第1項の表備考第1号イからホまでに掲げる小型漁船にあつては、同号イからホまでの規定により備え付ける白灯をもつて兼用することができる。

40条 (船灯等)

1項 船灯(前条の規定により小型漁船に備え付けなければならない灯火をいう。及び操船信号灯は、それぞれその灯光等について告示で定める要件に適合するものでなければならない。

41条 (その他の設備)

1項 アンモニア式冷却機の設備を有する小型漁船には、アンモニア防毒マスク2個以上を備え付けなければならない。

42条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第84条の3 《航海用レーダー反射器 小型船舶昼間のみ…》 を航行するものを除く。には、効果的な航海用レーダー反射器を備え付けなければならない。 ただし、検査機関が当該小型船舶の船質、航海の態様等を考慮して差し支えないと認めるものにあつては、この限りでない。 から第84条の五までの規定は、小型漁船の航海用具について準用する。

10章 電気設備

43条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第10章の規定は、小型漁船の電気設備について準用する。この場合において、同章中「小型船舶」とあるのは「小型漁船」と読み替えるものとする。

11章 特殊設備

43条の2 (作業用救命衣)

1項 作業用救命衣は、船舶設備規程第7編第4章の規定に適合するものでなければならない。

12章 復原性

44条 (復原性の保持)

1項 小型漁船は、検査機関が10分と認める復原性を保持できるものでなければならない。

13章 操縦性

45条 (最強速力における操縦性)

1項 小型漁船は、最強速力において当該小型漁船の安定性を損なわずに直進、旋回及び停止ができるものでなければならない。

14章 雑則

46条 (小型船舶安全規則の準用)

1項 小型船舶安全規則 第116条 《石綿を含む材料の使用禁止 小型船舶には…》 、石綿を含む材料を使用してはならない。 の規定は、小型漁船について準用する。

47条 (小型漁船に関し施設しなければならない事項及びその標準について必要な事項)

1項 この省令に規定するもののほか、小型漁船に関し施設しなければならない事項及びその標準について必要な事項は、告示で定める。

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