中継器に係る技術上の規格を定める省令《本則》

法番号:1981年自治省令第18号

附則 >  

制定文 消防法 1948年法律第186号第21条の2第2項 《この節において「型式承認」とは、検定対象…》 機械器具等の型式に係る形状等が総務省令で定める検定対象機械器具等に係る技術上の規格に適合している旨の承認をいう。 の規定に基づき、 中継器に係る技術上の規格を定める省令 を次のように定める。


1条 (趣旨)

1項 この省令は、火災報知設備又はガス漏れ火災警報設備に使用する中継器(火災報知設備及びガス漏れ火災警報設備の中継器を含む。以下同じ。)の技術上の規格を定めるものとする。

2条 (用語の意義)

1項 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

1号 火災報知設備 :火災の発生を防火対象物の関係者に自動的に報知する設備であつて、感知器、中継器及びP型受信機、R型受信機、GP型受信機若しくはGR型受信機で構成されたもの(中継器を設けないものにあつては、中継器を除く。又はこれらのものにP型発信機若しくはT型発信機が付加されたもの、並びに火災の発生を消防機関に手動により報知する設備であつて、M型発信機及びM型受信機で構成されたものをいう。

2号 ガス漏れ火災警報設備 :燃料用ガス( 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 1967年法律第149号第2条第3項 《3 この法律において「液化石油ガス販売事…》 業」とは、液化石油ガスを一般消費者等に販売する事業ガス事業法1954年法律第51号第2条第2項のガス小売事業及び同条第5項の一般ガス導管事業を除く。をいう。 に規定する液化石油ガス販売事業によりその販売がされる液化石油ガスを除く。又は自然発生する可燃性ガス(以下ガスという。)の漏れを検知し、防火対象物の関係者又は利用者に警報する設備であつて、ガス漏れ検知器(以下検知器という。及び受信機又は検知器、中継器及び受信機で構成されたものに警報装置を付加したもの( 消防法施行規則 1961年自治省令第6号。以下規則という。第34条 《消防信号 法第18条第2項の命令で定め…》 る消防信号は、火災信号、山林火災信号、火災警報信号及び演習招集信号とする。 2 前項の火災信号は、次の各号に掲げるものとする。 1 近火信号 2 出場信号 3 応援信号 4 報知信号 5 鎮火信号 3 の四各号に規定するものを除く。)をいう。

3号 感知器 火災報知設備 感知器 及び発信機に係る技術上の規格を定める省令(1981年自治省令第17号。以下感知器等規格省令という。)第2条第1号に規定するものをいう。

3_2号 無線式 感知器 :感知器等規格省令第2条第19号の4に規定するものをいう。

4号 発信機 感知器 等規格省令第2条第20号に規定するものをいう。

4_2号 無線式 発信機 感知器 等規格省令第2条第23号の2に規定するものをいう。

5号 検知器 :ガス漏れを検知し、中継器若しくは受信機にガス漏れ信号を発信するもの又はガス漏れを検知し、ガス漏れの発生を音響により警報するとともに、中継器若しくは受信機にガス漏れ信号を発信するものをいう。

6号 中継器 :火災信号( 感知器 等規格省令第2条第27号に規定するものをいう。以下同じ。)、火災表示信号、火災情報信号(感知器等規格省令第2条第28号に規定するものをいう。以下同じ。)、ガス漏れ信号又は設備作動信号を受信し、これらを信号の種別に応じて、次に掲げるものに発信するものをいう。

火災信号、火災表示信号、火災情報信号又はガス漏れ信号にあつては、他の 中継器 、受信機又は消火設備等( 感知器 等規格省令第2条第26号に規定するものをいう。以下同じ。

設備作動信号にあつては、他の 中継器 又は受信機

6_2号 アナログ式 中継器 :火災情報信号(当該火災情報信号の程度に応じて、火災表示及び注意表示(火災表示をするまでの間において補助的に異常の発生を表示するものをいう。以下同じ。)を行う温度又は濃度(以下表示温度等という。)を設定する装置(以下感度設定装置という。)により処理される火災表示及び注意表示をする程度に達した旨の信号を含む。以下同じ。)を受信するものであつて、当該火災情報信号を他の中継器、受信機又は消火設備等に発信するものをいう。

6_3号 無線式 中継器 :無線によつて火災信号、火災表示信号、火災情報信号又は設備作動信号を発信又は受信するものをいう。

7号 受信機 受信機 に係る技術上の規格を定める省令(1981年自治省令第19号。次号において受信機規格省令という。)第2条第7号に規定するものをいう。

7_2号 無線式 受信機 :受信機規格省令第2条第15号に規定するものをいう。

8号 警報装置 :ガス漏れの発生を防火対象物の関係者及び利用者に警報する装置をいう。

9号 火災表示信号 :火災情報信号の程度に応じて、火災表示を行う温度又は濃度を固定する装置(以下感度固定装置という。)により処理される火災表示をする程度に達した旨の信号をいう。

10号 ガス漏れ信号 :ガス漏れが発生した旨の信号をいう。

11号 設備作動信号 :消火設備等が作動した旨の信号をいう。

12号 自動試験機能 火災報知設備 に係る機能が適正に維持されていることを、自動的に確認することができる装置による火災報知設備に係る試験機能をいう。

13号 遠隔試験機能 感知器 に係る機能が適正に維持されていることを、当該感知器の設置場所から離れた位置において確認することができる装置による試験機能をいう。

3条 (構造及び機能)

1項 中継器 の構造及び機能は、次に定めるところによらなければならない。

1号 確実に作動し、かつ、取扱い、保守点検及び附属部品の取替えが容易にできること。

2号 耐久性を有すること。

3号 水滴が浸入しにくいこと。

4号 ほこり又は湿気により機能に異常を生じないこと。

5号 腐食により機能に異常を生ずるおそれのある部分には、防食のための措置を講ずること。

6号 不燃性又は難燃性の外箱で覆うこと。

7号 配線は、10分な電流容量を有し、かつ、接続が的確であること。

8号 部品は、機能に異常を生じないように、的確に、かつ、容易に緩まないように取り付けること。

9号 充電部は、外部から容易に人が触れないように、10分に保護すること。

10号 定格電圧が六十ボルトを超える 中継器 の金属製外箱には、接地端子を設けること。

11号 地区音響装置を鳴動させる 中継器 は、 受信機 において操作しない限り、鳴動を継続させること。

12号 火災信号、 火災表示信号 、火災情報信号又は ガス漏れ信号 に影響を与えるおそれのある操作機構を設けないこと。

13号 蓄積式のものにあつては、次に定めるところによること。

蓄積時間( 感知器 からの火災信号又は火災情報信号(火災表示又は注意表示をする程度に達したものに限る。)を検出してから、検出を継続し、受信を開始するまでの時間をいう。以下同じ。)を調整する装置を有するものにあつては、当該装置を 中継器 の内部に設けること。

蓄積時間は、五秒を超え六十秒以内であること。

発信機 からの火災信号を検出したときは、蓄積機能を自動的に解除すること。

14号 アナログ式中継器 であつて、感度設定装置を設けるものにあつては、次によること。

熱アナログ式スポット型 感知器 からの火災情報信号に係る公称受信濃度範囲については、感知器等規格省令第15条の3第1項の規定に準ずること。

イオン化アナログ式スポット型 感知器 又は光電アナログ式スポット型感知器からの火災情報信号に係る公称受信濃度範囲については、感知器等規格省令第17条の4第1項の規定に準ずること。

光電アナログ式分離型 感知器 からの火災情報信号に係る公称受信濃度範囲については、感知器等規格省令第17条の6第2項の規定に準ずること。

感度設定装置は、次によること。

(1) 表示温度等を設定する 感知器 を特定でき、かつ、当該感知器に係る表示温度等が容易に確認できること。

(2) 二以上の操作によらなければ表示温度等の変更ができないものであること。

(3) 表示温度等の表示は、熱アナログ式スポット型 感知器 については温度、イオン化アナログ式スポット型感知器、光電アナログ式スポット型感知器及び光電アナログ式分離型感知器については減光率によつて行い、その単位は度又はパーセントであること。

15号 中継器 であつて、感度固定装置を設けるものにあつては、次によること。

熱アナログ式スポット型 感知器 からの火災情報信号に係る受信温度については、感知器等規格省令第15条の3第1項に定める温度範囲内であり、かつ、感知器等規格省令第14条第1項に規定する公称作動温度に準じた温度とすること。

イオン化アナログ式スポット型 感知器 又は光電アナログ式スポット型感知器からの火災情報信号に係る受信濃度については、感知器等規格省令第17条の4第1項に定める濃度範囲内であり、かつ、感知器等規格省令第17条第2項に規定する公称作動濃度に準じた濃度とすること。

光電アナログ式分離型 感知器 からの火災情報信号に係る受信濃度については、感知器等規格省令第17条の6第2項に定める濃度範囲内であり、かつ、感知器等規格省令第17条の2第3項第1号に規定する減光フィルターに係る性能の3分の2の値に準じた濃度とすること。

感度固定装置は、次によること。

(1) 火災表示を行う温度又は濃度を固定する 感知器 を特定でき、かつ、受信温度又は受信濃度に相当する当該感知器の感度に係る種別、公称作動温度等を容易に確認できること。

(2) 受信温度又は受信濃度を選択することができる装置を有するものにあつては、イからハまでの規定に適合する温度及び濃度に限り選択できるものであり、かつ、二以上の操作によらなければ受信温度及び受信濃度の変更ができないものであること。

16号 無線式中継器 にあつては、次によること。

無線設備は、 無線設備規則 1950年電波監理委員会規則第18号第49条の17 《小電力セキユリテイシステムの無線局の無線…》 設備 小電力セキユリテイシステムの無線局の無線設備は、次の各号の条件に適合するものでなければならない。 1 通信方式は、単向通信方式、単信方式又は同報通信方式であること。 2 1の筐きよう体に収めら に規定する小電力セキュリティシステムの無線局の無線設備であること。

電波を発信する機能を有するものにあつては、次によること。

(1) 発信される信号の電界強度の値は、当該 中継器 から3メートル離れた位置において設計値以上であること。

(2) 無線設備が火災信号の受信を継続している間は、断続的に当該信号を発信すること。ただし、 受信機 から火災を受信した旨を確認できる機能又はこれに類する機能を有するものにあつては、この限りでない。

(3) 火災信号の発信を容易に確認することができる装置を設けること。ただし、 感知器 等規格省令第8条第16号ニに規定する装置から発信される信号を中継するもの又は 受信機 から当該確認ができる場合にあつては、この限りでない。

(4) 無線設備の発信状態を伝える信号を168時間以内ごとに自動的に他の 中継器 又は 受信機 に発信できる装置を設けること。ただし、 感知器 等規格省令第8条第16号ホに規定する装置から発信される信号を中継するもの又は受信機から当該無線設備の発信状態を確認できる場合にあつては、この限りでない。

(5) 他の機器と識別できる信号を発信すること。

電波を受信する機能を有するものにあつては、次によること。

(1) 受信感度( 無線式中継器 から3メートル離れた位置から発信される信号を受信できる最低の電界強度の値をいう。以下同じ。)の値が設計値以下であること。

(2) 受信する信号が受信感度以下となつたとき、その旨を 受信機 に自動的に発信すること。

(3) 無線式感知器 無線式発信機 又は他の 無線式中継器 4)において「無線式感知器等」という。)から発信された信号を受信し、これを自動的に 受信機 に発信すること。

(4) 無線式感知器 等の無線設備の発信状態を手動で確認できる装置を設けるものにあつては、当該装置の操作中に現に確認している警戒区域以外の警戒区域の無線式感知器等から火災信号、 火災表示信号 又は火災情報信号を受信したとき、次条に定めるところにより信号を発信すること。

電源に電池を用いるものにあつては、次によること。

(1) 電池の交換が容易にできること。

(2) 電池の電圧が 中継器 を有効に作動できる電圧の下限値となつたとき、その旨を 受信機 に自動的に発信すること。

2項 検知器 受信機 又は他の 中継器 から電力を供給される方式の中継器のうち、次の各号に掲げる方式を用いるものは、当該各号に定める構造及び機能を有するものでなければならない。

1号 外部負荷に電力を供給する方式の 中継器 電力を供給する回路には、ヒューズ、ブレーカその他の保護装置を設けるとともに、当該保護装置が作動したとき、 受信機 に当該保護装置が作動した旨の信号を自動的に送ること。

2号 信号回路の回線以外から電力を供給される方式の 中継器 火災信号、 火災表示信号 、火災情報信号又は ガス漏れ信号 受信機 に発信するものにあつては、電力の供給が停止したとき、受信機にその旨の信号を自動的に送ること。

3項 検知器 受信機 又は他の 中継器 から電力を供給されない方式の中継器(電池を用いる 無線式中継器 を除く。)の構造及び機能は、次に定めるところによらなければならない。

1号 主電源回路の両線及び予備電源回路の一線に、ヒューズ、ブレーカその他の保護装置を設けるとともに、主電源が停止したときにあつては主電源が停止した旨、当該保護装置が作動したときにあつては当該保護装置が作動した旨の信号を 受信機 に自動的に送ること。

2号 主電源は、5の警戒区域(受信することができる警戒区域の数が五未満のものにあつては、受信することができる全警戒区域)の回線を作動させることができる負荷(地区音響装置を接続している 中継器 にあつては、当該負荷に、当該中継器に接続されるすべての地区音響装置を同時に鳴動させることができる負荷を加えたもの又は監視状態にあるときの負荷のうち、いずれか大きい方の負荷(消火設備等からの 設備作動信号 を受信する機能を有するものにあつては、当該機能を維持することができる負荷を加えた負荷)に連続して耐える容量を有すること。

3号 予備電源を設けること。ただし、 ガス漏れ火災警報設備 に使用する 中継器 にあつては、この限りでない。

4項 検知器 受信機 又は他の 中継器 から電力を供給されない方式の中継器(電池を用いる 無線式中継器 を除く。)のうち、外部負荷に電力を供給する方式を用いるものの構造及び機能は、当該電力を供給する回路に、ヒューズ、ブレーカその他の保護装置を設けるとともに、当該保護装置が作動したときにあつては当該保護装置が作動した旨の信号を受信機に自動的に送るものでなければならない。

3条の2 (中継器の送受信機能)

1項 中継器 アナログ式中継器 を除く。)は、 感知器 発信機 若しくは他の中継器から発せられた火災信号、他の中継器から発せられた 火災表示信号 又は 検知器 若しくは他の中継器から発せられた ガス漏れ信号 を、共通又は固有の信号として受信したとき、信号の種別に応じて、これらの信号を確実に発信する機能を有するものでなければならない。

2項 アナログ式中継器 は、 感知器 又は他のアナログ式中継器から発せられた火災情報信号を受信したとき、感度設定装置を有するものにあつては 第2条第6号 《用語の意義 第2条 この省令において、次…》 の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 1 火災報知設備 :dfn: 火災の発生を防火対象物の関係者に自動的に報知する設備であつて、感知器、中継器及びP型受信機、R型受信機、GP型 の2に規定する火災表示又は注意表示を行う旨の信号を、感度設定装置を有しないものにあつては当該火災情報信号を、確実に発信する機能を有するものでなければならない。

3項 中継器 のうち、 設備作動信号 を受信するものは、次に定める機能を有するものでなければならない。

1号 設備作動信号 を受信したとき、その旨の信号を自動的に発信すること。

2号 前号の信号を 受信機 に発する場合には、前2項に規定する信号と識別できること。

4項 中継器 は、2の警戒区域の回線から火災信号、 火災表示信号 、火災情報信号、 ガス漏れ信号 又は 設備作動信号 を同時に受信したとき、前3項に定める発信を確実に行うものでなければならない。

3条の3 (中継器の自動試験機能等)

1項 中継器 自動試験機能 又は 遠隔試験機能 以下「 自動試験機能等 」という。)を設けるものにあつては、次に定めるところによらなければならない。

1号 自動試験機能 等に係る制御機能は、次によること。

作動条件値(異常の有無の判定を行う基準となる数値、条件等をいう。以下同じ。)は、設計範囲外に設定及び容易に変更できないこと。

作動条件値を変更できるものにあつては、設定値を確認できること。

2号 自動試験機能 等による試験中に、他の警戒区域の回線からの火災信号、 火災表示信号 又は火災情報信号を的確に受信し、かつ、前条に定めるところにより信号を発信すること。

2項 中継器 自動試験機能 を設けるものにあつては、次に定めるところによらなければならない。

1号 予備電源に係る機能を確認する装置は、次によること。

第5条第7号 《部品の構造及び機能 第5条 中継器に次の…》 各号に掲げる部品を用いる場合にあつては、当該各号に定める構造及び機能を有するものでなければならない。 1 電磁継電器 イ 密閉型以外のものには、接点及び可動部にほこりがたまらないようにカバーを設けるこ ロに規定する装置の作動状況を容易に確認することができること。

予備電源に異常が生じた場合、その旨を容易に確認することができること。

2号 次に掲げる事項が生じたとき、 受信機 にその旨の信号を自動的に発信すること。ただし、接続する受信機が当該事項に係る試験機能を有する場合にあつては、この限りでない。

感知器 又は他の 中継器 に至る電力の供給に係る電路の断線又は短絡

中継器 に係る主電源及び主回路の電圧並びに 感知器 又は他の中継器に供給する電力の異常

中継器 に係る信号処理装置又は中央処理装置の異常

終端器に至る外部配線の断線又は短絡

3号 次に掲げる事項が生じたとき、168時間以内に、その旨の信号を 受信機 に自動的に発信すること。ただし、接続する受信機が当該事項に係る試験機能を有する場合にあつては、この限りでない。

自動試験機能 等対応型 感知器 感知器等規格省令第2条第19号の3に規定するものをいう。以下同じ。)の機能の異常

地区音響装置を接続する回線に係る電路を有するものにあつては、当該電路の断線又は短絡

3項 中継器 遠隔試験機能 を設けるものにあつては、次に定めるところによらなければならない。

1号 自動試験機能 等対応型 感知器 の機能に異常が生じたとき、 遠隔試験機能 により当該感知器の異常を容易に検出することができるものであること。この場合において、 中継器 に外部試験器(遠隔試験機能の一部の機能を有する装置をいう。以下同じ。)を接続することにより、機能の確認を行う方式のものにあつては、当該装置を操作したときに異常を確認することができる機能を含むものとすること。

2号 外部試験器を 中継器 に接続する場合にあつては、次に掲げる措置を講ずること。

外部試験器を 中継器 に接続した場合、当該中継器の機能(現に試験している警戒区域の回線に係る機能を除く。)に有害な影響を与えない措置

外部試験器を 中継器 に接続した状態が継続した場合、点滅する注意灯その他によつて当該中継器の前面において確認ができる措置又は当該中継器の機能に有害な影響を与えない措置

4条 (受信から発信までの所要時間)

1項 中継器 の受信開始から発信開始までの所要時間は、五秒以内でなければならない。ただし、 ガス漏れ信号 に係る当該所要時間にあつては、ガス漏れ信号の受信開始からガス漏れ表示までの所要時間が五秒以内である 受信機 に接続するものに限り、六十秒以内とすることができる。

5条 (部品の構造及び機能)

1項 中継器 に次の各号に掲げる部品を用いる場合にあつては、当該各号に定める構造及び機能を有するものでなければならない。

1号 電磁継電器

密閉型以外のものには、接点及び可動部にほこりがたまらないようにカバーを設けること。

接点は、金及び銀の合金又はこれと同等以上の性能を有する材料を用い、外部負荷と兼用しないこと。

2号 電源変圧器

産業標準化法 1949年法律第185号第20条第1項 《第11条、第14条第2項又は第15条第2…》 項の規定により制定された産業標準は、日本産業規格という。 に定める日本産業規格(以下「 JIS 」という。)C6,436に準ずること。

容量は、最大使用電流に連続して耐えること。

3号 電球使用される回路の定格電圧の130パーセントの交流電圧を20時間連続して加えた場合、断線、著しい光束変化、黒化又は著しい電流の低下を生じないこと。

4号 スイッチ

確実かつ容易に作動し、停止点が明確であること。

接点は、腐食するおそれがなく、かつ、その容量は、最大使用電流に耐えること。

5号 指示電気計器

JIS C1,102―一及びC1,102―2に準ずること。

電圧計の最大目盛りは、使用される回路の定格電圧の140パーセント以上200パーセント以下であること。

6号 ヒューズ JIS C6,575―一及びC6,575―二又はJISC8,352に準ずること。

7号 予備電源

密閉型蓄電池であること。

主電源が停止したときは主電源から予備電源に、主電源が復旧したときは予備電源から主電源に自動的に切り替える装置を設けること。

最大消費電流に相当する負荷を加えたときの電圧を容易に測定することができる装置を設けること。

口出線は、色分けするとともに、誤接続防止のための措置を講ずること。

容量は、次の(1)から(3)までに掲げる予備電源の区分に応じ、次の(1)から(3)までに定める容量以上であること。

(1) 火災報知設備 に使用する 中継器 の予備電源監視状態を60分間継続した後、2の警戒区域(警戒区域の回線が1のものにあつては、1の警戒区域)の回線を作動させることができる消費電流(地区音響装置を接続している中継器にあつては、当該消費電流に、当該中継器に接続されるすべての地区音響装置を同時に鳴動させることができる消費電流及び消火設備等から 設備作動信号 を終端器に至る信号回路の回線を介して受信する機能を有するものにあつては、当該機能を維持することができる消費電流を加えたもの)を10分間継続して流すことができる容量(当該消費電流が監視状態の消費電流を下回る場合にあつては、監視状態の消費電流を10分間継続して流すことができる容量

(2) ガス漏れ火災警報設備 に使用する 中継器 の予備電源二回線を1分間有効に作動させ、同時にその他の回線を1分間監視状態にすることができる容量

(3) 火災報知設備 及び ガス漏れ火災警報設備 中継器 の予備電源(1)に定める容量及び2)に定める容量を合わせた容量

本体の外部に設けるものは、不燃性又は難燃性の箱に収納し、本体との間の配線は、耐熱電線を用いること。

6条 (附属装置)

1項 中継器 には、その機能に有害な影響を及ぼすおそれのある附属装置を設けてはならない。

7条 (電源電圧変動試験)

1項 中継器 は、次の各号に掲げる電源の電圧が当該各号に定める範囲内で変動した場合、機能に異常を生じないものでなければならない。

1号 主電源定格電圧の90パーセント以上110パーセント以下( 検知器 受信機 若しくは他の 中継器 から電力を供給される中継器又は電池を用いる 無線式中継器 にあつては、供給される電力に係る電圧変動の下限値以上上限値以下

2号 予備電源定格電圧の85パーセント以上110パーセント以下

8条 (周囲温度試験)

1項 中継器 は、周囲の温度が零下十度以上五十度以下の場合、機能に異常を生じないものでなければならない。

9条 (繰返し試験)

1項 中継器 は、定格電圧で定格電流を流し、二千回の作動を繰り返した場合、構造又は機能に異常を生じないものでなければならない。

10条 (絶縁抵抗試験)

1項 充電部と金属製外箱との間及び電源変圧器の線路相互の間の絶縁抵抗は、直流五百ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が5メガオーム(接続することができる回線の数が十以上の 中継器 の充電部と金属製外箱との間にあつては、一回線当たり50メガオーム)以上でなければならない。

11条 (絶縁耐力試験)

1項 充電部と金属製外箱との間及び電源変圧器の線路相互の間の絶縁耐力は、五十ヘルツ又は六十ヘルツの正弦波に近い実効電圧五百ボルト(定格電圧が六十ボルトを超え百五十ボルト以下のものにあつては千ボルト、定格電圧が百五十ボルトを超えるものにあつては定格電圧に2を乗じて得た値に千ボルトを加えた値)の交流電圧を加えた場合、1分間これに耐えるものでなければならない。

12条 (衝撃電圧試験)

1項 中継器 外部配線を有さない 無線式中継器 を除く。)は、通電状態において、次に掲げる試験を十五秒間行つた場合、機能に異常を生じないものでなければならない。

1号 内部抵抗五十オームの電源から五百ボルトの電圧をパルス幅一マイクロ秒、繰返し周期百ヘルツで加える試験

2号 内部抵抗五十オームの電源から五百ボルトの電圧をパルス幅0・一マイクロ秒、繰返し周期百ヘルツで加える試験

3号 音響装置を接続する端子に、内部抵抗六百オームの電源から二百二十ボルトの電圧をパルス幅一ミリ秒、繰返し周期百ヘルツで加える試験

12条の2 (電磁波試験)

1項 無線式中継器 は、通電状態において、1メートル当たり十ボルトの電界強度で、周波数1キロヘルツの正弦波によつて80パーセントの振幅変調をし、並びに周波数を80メガヘルツから一ギガヘルツまで及び1・四ギガヘルツから二ギガヘルツまでそれぞれ0・〇〇一五デイケード毎秒以下の速度で変化させた電磁波を照射した場合において、火災信号を発信せず、かつ、機能に異常を生じないものでなければならない。

12条の3 (振動衝撃試験)

1項 無線式中継器 のうち、 感知器 の本体に組み込まれるものにあつては、次に掲げる試験を行つた場合において、第1号の試験にあつては適正な監視状態を継続し、第2号及び第3号の試験にあつては機能に異常を生じないものでなければならない。

1号 通電状態において、全振幅一ミリメートルで毎分千回の振動を任意の方向に10分間連続して加える試験

2号 無通電状態において、全振幅四ミリメートルで毎分千回の振動を任意の方向に60分間連続して加える試験

3号 任意の方向に最大加速度五十重力加速度の衝撃を五回加える試験

13条 (試験の条件)

1項 第10条 《絶縁抵抗試験 充電部と金属製外箱との間…》 及び電源変圧器の線路相互の間の絶縁抵抗は、直流五百ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が5メガオーム接続することができる回線の数が十以上の中継器の充電部と金属製外箱との間にあつては、一回線当たり50メガオー 及び 第11条 《絶縁耐力試験 充電部と金属製外箱との間…》 及び電源変圧器の線路相互の間の絶縁耐力は、五十ヘルツ又は六十ヘルツの正弦波に近い実効電圧五百ボルト定格電圧が六十ボルトを超え百五十ボルト以下のものにあつては千ボルト、定格電圧が百五十ボルトを超えるもの に定める試験は、次に掲げる条件の下で行わなければならない。

1号 温度五度以上三十五度以下

2号 相対湿度45パーセント以上85パーセント以下

14条 (表示)

1項 中継器 には、次の各号に掲げる事項を見やすい箇所に容易に消えないように表示しなければならない。この場合において、第6号、第14号及び第15号に掲げる事項については、ケースに入れた下げ札に表示することができる。

1号 中継器 という文字

2号 型式及び型式番号

3号 製造年

4号 製造番号

5号 製造事業者の氏名又は名称

6号 取扱方法の概要

7号 接続することができる回線の数又は 感知器 及び 検知器 の数

8号 検知器 を接続するものにあつては、次に掲げる事項

標準遅延時間

入力信号及び出力信号の種類

9号 主電源の定格電圧及び定格電流

10号 予備電源がある場合は、蓄電池の製造事業者の氏名又は名称、種別、型名又は型番号、定格容量及び定格電圧

11号 終端器を接続するものにあつては、終端器の種別及び型名又は型番号

12号 蓄積式のものにあつては、公称蓄積時間

13号 アナログ式中継器 感度設定装置を有するものに限る。)にあつては、次に掲げる事項

公称受信温度範囲又は公称受信濃度範囲

当該 中継器 において火災情報信号を受信するアナログ式 感知器 の種別、設定表示温度等及び規則第23条第7項の規定により例によることとされる感知器の種別

14号 自動試験機能 を有する 中継器 にあつては、次に掲げる事項

当該 中継器 に係る 自動試験機能 の概要

自動試験機能 等対応型 感知器 の種別及び個数

15号 遠隔試験機能 を有する 中継器 にあつては、次に掲げる事項

遠隔試験機能 に係る 火災報知設備 のシステム概念図

自動試験機能 等対応型 感知器 の種別及び個数

外部試験器を接続するものにあつては、当該外部試験器の型名又は型番号

16号 無線式中継器 にあつては、次に掲げる事項

発信用又は受信用という文字

発信又は受信可能な 感知器 中継器 又は 受信機 の型式番号

電池を用いるものにあつては、電池の種類及び電圧

2項 次の各号に掲げる部品には部品記号及び当該各号に掲げる事項を、その他の部品には部品記号を見やすい箇所に容易に消えないように表示しなければならない。

1号 端子板端子記号(電源用又は音響装置用の端子にあつては、端子記号、交流又は直流の別、定格電圧及び定格電流

2号 スイッチその他の操作部「開、閉」その他の操作表示及び使用方法

3号 ヒューズホルダ使用するヒューズの定格電流

15条 (基準の特例)

1項 新たな技術開発に係る 中継器 について、その形状、構造、材質及び性能から判断して、この省令の規定に適合するものと同等以上の性能があると総務大臣が認めた場合は、この省令の規定にかかわらず、総務大臣が定める技術上の規格によることができる。

《本則》 ここまで 附則 >  

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