国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律《本則》

法番号:1988年法律第90号

略称: 静穏保持法

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1条 (目的)

1項 この法律は、国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域における拡声機の使用について必要な規制を行うことにより、これらの地域の静穏を保持し、もつて国会の審議権の確保と良好な国際関係の維持に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 国会議事堂等周辺地域 」とは、別表第1に定める国会議事堂周辺地域及び次条第1項の規定により指定された地域をいう。

2項 この法律において「 外国公館等周辺地域 」とは、 第4条第1項 《外務大臣は、外交関係に関するウィーン条約…》 第1条iに規定する使節団の公館、領事関係に関するウィーン条約第1条1jに規定する領事機関の公館及び条約において不可侵とされる外国政府又は国際機関の事務所並びにその周辺の地域並びに別表第2に定める外国要 の規定により指定された地域をいう。

3条 (政党事務所周辺地域の指定)

1項 総務大臣は、衆議院議長又は参議院議長のいずれかの要請があつたときは、衆議院議員又は参議院議員が所属している政党の主たる事務所及びその周辺の地域のうち、 第1条 《目的 この法律は、国会議事堂等周辺地域…》 及び外国公館等周辺地域における拡声機の使用について必要な規制を行うことにより、これらの地域の静穏を保持し、もつて国会の審議権の確保と良好な国際関係の維持に資することを目的とする。 の目的に照らし静穏を保持することが必要であると認める地域を、期間を定めて、政党事務所周辺地域として指定するものとする。

2項 前項の衆議院議長又は参議院議長の要請は、同項に規定する政党の申出により行うものとする。

3項 総務大臣は、第1項の規定により政党事務所周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、国家公安委員会と協議しなければならない。

4項 総務大臣は、政党事務所周辺地域を指定する場合には、その旨並びにその区域及び期間を官報で告示しなければならない。

5項 総務大臣は、政党事務所周辺地域についてその指定の必要がなくなつたと認めるときは、当該指定を解除しなければならない。

6項 第3項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。

7項 総務大臣は、政党事務所周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。

4条 (外国公館等周辺地域の指定)

1項 外務大臣は、外交関係に関するウィーン条約第1条()に規定する使節団の公館、領事関係に関するウィーン条約第1条1()に規定する領事機関の公館及び条約において不可侵とされる外国政府又は国際機関の事務所並びにその周辺の地域並びに別表第2に定める外国要人の所在する場所及びその周辺の地域のうち、 第1条 《目的 この法律は、国会議事堂等周辺地域…》 及び外国公館等周辺地域における拡声機の使用について必要な規制を行うことにより、これらの地域の静穏を保持し、もつて国会の審議権の確保と良好な国際関係の維持に資することを目的とする。 の目的に照らし静穏を保持することが必要であると認める地域を、期間を定めて、 外国公館等周辺地域 として指定することができる。

2項 前条第3項から第7項までの規定は、 外国公館等周辺地域 の指定について準用する。

5条 (拡声機の使用の制限)

1項 何人も、 国会議事堂等周辺地域 及び 外国公館等周辺地域 において、当該地域の静穏を害するような方法で拡声機を使用してはならない。

2項 前項の規定は、次に掲げる拡声機の使用については、適用しない。

1号 公職選挙法 1950年法律第100号)の定めるところにより選挙運動又は選挙における政治活動のためにする拡声機の使用

2号 災害、事故等が発生した場合において、人の生命、身体又は財産に対する危害を防止するためにする拡声機の使用

3号 又は地方公共団体の業務を行うためにする拡声機の使用

6条 (違反に対する措置)

1項 警察官は、前条第1項の規定に違反して拡声機を使用している者があるときは、その者に対し、拡声機の使用をやめるべきことその他の当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

7条 (罰則)

1項 前条の規定による警察官の命令に違反した者は、6月以下の拘禁刑又は210,000円以下の罰金に処する。

8条 (適用上の注意等)

1項 この法律の適用に当たつては、国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない。

2項 この法律の規定は、法令の規定に従つて行われる請願のための集団行進について何らの影響を及ぼすものではない。

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