遊漁船業の適正化に関する法律《本則》

法番号:1988年法律第99号

略称: 遊漁船業法

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1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、遊漁船業を営む者について登録制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うことにより、その業務の適正な運営を確保するとともに、その組織する団体の適正な活動を促進すること等により、遊漁船の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 遊漁船業 」とは、船舶により乗客を漁場(海面及び農林水産大臣が定める内水面に属するものに限る。以下同じ。)に案内し、釣りその他の農林水産省令で定める方法により魚類その他の水産動植物を採捕させる事業をいう。

2項 この法律において「 遊漁船 」とは、 遊漁船業 の用に供する船舶をいう。

3項 この法律において「 遊漁船業者 」とは、次条第1項の登録を受けて 遊漁船業 を営む者をいう。

2章 遊漁船業

3条 (遊漁船業者の登録)

1項 遊漁船業 を営もうとする者は、その営業所ごとに、その所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

2項 前項の登録は、5年ごと(この法律及びこの法律に基づく命令の規定並びにこの法律の規定に基づく処分の遵守の状況が不良な者にあつては、当該遵守の状況を考慮して4年以内において政令で定める期間ごと)にその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

3項 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下「 有効期間 」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、 有効期間 の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4項 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の 有効期間 は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

4条 (登録の申請)

1項 前条第1項の 登録 同条第2項の登録の更新を含む。以下「 登録 」という。)を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

1号 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

2号 営業所の名称及び所在地並びに 遊漁船 の名称

3号 法人にあつては、その役員(業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)の氏名

4号 未成年者にあつては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあつては、その名称、住所並びにその代表者及び役員の氏名

5号 第12条 《遊漁船業務主任者 遊漁船業者は、遊漁船…》 に乗り組んで利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関する業務を行う者で農林水産省令で定める基準に適合するもの以下「遊漁船業務主任者」という。を選任して、漁場への案内及び に規定する 遊漁船業 務主任者の氏名

6号 遊漁船 の利用者(以下単に「利用者」という。)の生命又は身体について損害が生じ、その被害者に対してその損害の賠償を行うべき場合に備えてとるべき措置

2項 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

1号 登録 を受けようとする者が 第6条第1項 《都道府県知事は、登録を受けようとする者が…》 次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。 1 第21条 各号に該当しない者であることを誓約する書面

2号 遊漁船業 の実施に関する規程(以下「 業務規程 」という。

3号 その他農林水産省令で定める書類

3項 業務規程 には、利用者の安全管理に係る体制、業務の適正な運営を図るための従業者に対する教育の実施に関する事項その他の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関する農林水産省令で定める事項を定めなければならない。

5条 (登録の実施)

1項 都道府県知事は、前条の規定による申請書の提出があつたときは、次条第1項の規定により 登録 を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を 遊漁船業 者登録簿に記載して、登録をしなければならない。

1号 前条第1項各号に掲げる事項

2号 登録 年月日及び 有効期間 の満了の日並びに登録番号

2項 都道府県知事は、 登録 をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。

6条 (登録の拒否)

1項 都道府県知事は、 登録 を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

1号 第21条第1項 《都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のい…》 ずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。 1 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したと の規定により 登録 を取り消され、その処分のあつた日から5年を経過しない者

2号 遊漁船業 者で法人であるものが 第21条第1項 《都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のい…》 ずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。 1 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したと の規定により 登録 を取り消された場合において、その処分のあつた日前30日以内にその遊漁船業者の役員であつた者でその処分のあつた日から5年を経過しないもの

3号 その者(法人に限る。以下この号において同じ。)と密接な関係を有する次に掲げる法人が 第21条第1項 《都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のい…》 ずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。 1 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したと の規定により 登録 を取り消され、その処分のあつた日から5年を経過しない者である者

その者の株式の所有その他の事由を通じてその者の事業を実質的に支配し、又はその者の事業に重要な影響を与える関係にある者として農林水産省令で定めるもの(ロにおいて「 親会社等 」という。

親会社等 が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として農林水産省令で定めるもの

その者が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として農林水産省令で定めるもの

4号 第21条第1項 《都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のい…》 ずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。 1 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したと の規定による 登録 の取消しの処分に係る 行政手続法 1993年法律第88号第15条 《聴聞の通知の方式 行政庁は、聴聞を行う…》 に当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名宛人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。 1 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条 の規定による通知があつた日から当該処分をする日又は当該処分をしないことを決定する日までの間に 第10条第1項第5号 《行政庁は、申請に対する処分であって、申請…》 者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなけれ に該当する旨の同項の規定による届出をした者(当該 遊漁船業 の廃止について相当の理由がある者を除く。)で当該届出の日から5年を経過しないもの

5号 第29条第1項 《弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたと…》 きを除き、弁明を記載した書面以下「弁明書」という。を提出してするものとする。 の規定による検査が行われた日から聴聞決定予定日(当該検査の結果に基づき 第21条第1項 《当事者又は参加人は、聴聞の期日への出頭に…》 代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。 の規定による 登録 の取消しの処分に係る聴聞を行うか否かの決定をすることが見込まれる日として農林水産省令で定めるところにより都道府県知事が当該登録を受けようとする者に当該検査が行われた日から10日以内に特定の日を通知した場合における当該特定の日をいう。)までの間に 第10条第1項第5号 《行政庁は、申請に対する処分であって、申請…》 者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなけれ に該当する旨の同項の規定による届出をした者(当該 遊漁船業 の廃止について相当の理由がある者を除く。)で当該届出の日から5年を経過しないもの

6号 遊漁船業 者で法人であるものが第4号に規定する期間内に 第10条第1項第5号 《行政庁は、申請に対する処分であって、申請…》 者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなけれ に該当する旨の同項の規定による届出をした場合において、第4号の通知の日前60日以内に当該届出に係る遊漁船業者(当該遊漁船業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員であつた者で当該届出の日から5年を経過しないもの

7号 第21条第1項 《当事者又は参加人は、聴聞の期日への出頭に…》 代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。 の規定により事業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

8号 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者

9号 この法律、 船舶安全法 1933年法律第11号)、 船舶職員及び小型船舶操縦者法 1951年法律第149号)、 漁業法 1949年法律第267号)若しくは 水産資源保護法 1951年法律第313号)若しくはこれらの法律に基づく命令( 漁業法 第119条第2項 《2 農林水産大臣又は都道府県知事は、漁業…》 調整のため、次に掲げる事項に関して必要な農林水産省令又は規則を定めることができる。 1 水産動植物の採捕又は処理に関する制限又は禁止前項の規定により漁業を営むことを禁止すること及び農林水産大臣又は都道 又は 水産資源保護法 第4条第1項 《農林水産大臣又は都道府県知事は、水産資源…》 の保護培養のために必要があると認めるときは、次に掲げる事項に関して、農林水産省令又は規則を定めることができる。 1 水産動植物に有害な物の遺棄又は漏せつその他水産動植物に有害な水質の汚濁に関する制限又 の規定に基づく規則を含む。又は 船員法 1947年法律第100号第117条の2第1項 《船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶に…》 航海当直をすべき職務を有する部員第5項において「航海当直部員」という。として部員を乗り組ませようとする場合には、次項の規定により証印を受けている者を、国土交通省令で定めるところにより乗り組ませなければ第117条の3第1項 《船舶所有者は、国土交通省令で定めるタンカ…》 ー国土交通大臣が定める危険物又は有害物であるばら積みの液体貨物を輸送するために使用される船舶をいう。又は国土交通省令で定める液化天然ガス等燃料船液化天然ガスその他の国土交通大臣が定める危険物又は有害物第117条の4第1項 《船舶所有者は、特定海域海氷の状況その他の…》 自然的条件により船舶の航行の安全の確保に支障を生じ、又は生じるおそれがあるため、その運航につき特別の知識及び技能が必要であると認められる海域として国土交通省令で定めるものをいう。を航行する船舶には、海第118条第1項 《船舶所有者は、国土交通省令の定める船舶に…》 ついては、乗組員の中から国土交通省令の定める員数の救命艇手を選任しなければならない。第118条の2 《旅客船の乗組員 船舶所有者は、国土交通…》 省令の定める旅客船には、国土交通省令の定めるところにより旅客の避難に関する教育訓練その他の航海の安全に関する教育訓練を修了した者以外の者を乗組員として乗り組ませてはならない。 から 第118条 《救命艇手 船舶所有者は、国土交通省令の…》 定める船舶については、乗組員の中から国土交通省令の定める員数の救命艇手を選任しなければならない。 救命艇手は、救命艇手適任証書を受有する者でなければならない。 国土交通大臣は、左に掲げる者に救命艇手適 の四まで若しくは 第118条の5第1項 《前条に規定する船舶であつて、第1条第2項…》 第1号又は第2号に掲げる船舶に該当するもの以下この条において「特定小型船舶」という。の所有者船舶共有の場合は船舶管理人、船舶貸借の場合は船舶借入人。以下この条、第131条の二及び第135条第2項におい の規定に違反し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者

10号 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 1991年法律第77号第2条第6号 《定義 第2条 この法律において、次の各号…》 に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 1 暴力的不法行為等 別表に掲げる罪のうち国家公安委員会規則で定めるものに当たる違法な行為をいう。 2 暴力団 その団体の構成員その団体の に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から5年を経過しない者(第13号において「 暴力団員等 」という。

11号 遊漁船業 に関し成年者と同1の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号(第3号を除く。又は次号のいずれかに該当するもの

12号 法人でその役員のうちに第1号、第2号又は第4号から第10号までのいずれかに該当する者があるもの

13号 暴力団員等 がその事業活動を支配する者

14号 第12条 《 公安委員会は、第10条第1項の規定に違…》 反する行為が行われた場合において、当該行為をした者が更に反復して同項の規定に違反する行為をするおそれがあると認めるときは、当該行為をした者に対し、1年を超えない範囲内で期間を定めて、当該行為に係る指定 に規定する 遊漁船業 務主任者を選任していない者

15号 第4条第1項第6号 《公安委員会は、暴力団指定暴力団を除く。が…》 次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、当該暴力団を指定暴力団の連合体として指定するものとする。 1 次のいずれかに該当する暴力団であること。 イ 当該暴力団を構成する暴力団の全部又は大部分が指定 に規定する措置が農林水産省令で定める基準に適合していない者

16号 業務規程 利用者の安全の確保及び利益の保護に関する事項に係る部分に限る。)が農林水産省令で定める基準に適合していない者

2項 都道府県知事は、前項の規定により 登録 を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

7条 (登録事項の変更の届出)

1項 遊漁船業 者は、 第5条第1項第1号 《都道府県知事は、前条の規定による申請書の…》 提出があつたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を遊漁船業者登録簿に記載して、登録をしなければならない。 1 前条第1項各号に掲げる事項 2 登録年月日及び有効期 に掲げる事項に変更があつたときは、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2項 都道府県知事は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第1項第11号、第12号、第14号又は第15号のいずれかに該当する場合を除き、届出があつた事項を 遊漁船業 登録 簿に記載しなければならない。

3項 第4条第2項 《2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添…》 付しなければならない。 1 登録を受けようとする者が第6条第1項各号に該当しない者であることを誓約する書面 2 遊漁船業の実施に関する規程以下「業務規程」という。 3 その他農林水産省令で定める書類第2号を除く。)の規定は、第1項の規定による届出について準用する。

8条 (業務規程の変更の届出)

1項 遊漁船業 者は、 業務規程 の変更をするときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。

9条 (遊漁船業者登録簿の閲覧)

1項 都道府県知事は、 遊漁船業 登録 簿を一般の閲覧に供しなければならない。

10条 (廃業等の届出)

1項 遊漁船業 者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該各号に定める者は、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

1号 死亡した場合その相続人

2号 法人が合併により消滅した場合その法人を代表する役員であつた者

3号 法人が破産手続開始の決定により解散した場合その破産管財人

4号 法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合その清算人

5号 遊漁船業 を廃止した場合遊漁船業者であつた個人又は遊漁船業者であつた法人を代表する役員

2項 遊漁船業 者が前項各号のいずれかに該当するに至つたときは、当該遊漁船業者の 登録 は、その効力を失う。

11条 (登録の抹消)

1項 都道府県知事は、 第3条第2項 《2 前項の登録は、5年ごとこの法律及びこ…》 の法律に基づく命令の規定並びにこの法律の規定に基づく処分の遵守の状況が不良な者にあつては、当該遵守の状況を考慮して4年以内において政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、 若しくは前条第2項の規定により 登録 がその効力を失つたとき、又は 第21条第1項 《都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のい…》 ずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。 1 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したと の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。

12条 (遊漁船業務主任者)

1項 遊漁船業 者は、 遊漁船 に乗り組んで利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関する業務を行う者で農林水産省令で定める基準に適合するもの(以下「 遊漁船業務主任者 」という。)を選任して、漁場への案内及び当該漁場における水産動植物の採捕に係る利用者の安全管理その他の農林水産省令で定める業務を行わせなければならない。

13条 (遊漁船業務主任者等の義務)

1項 遊漁船業 務主任者は、誠実にその職務を行わなければならない。

2項 遊漁船業 者は、利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関し、遊漁船業務主任者のその職務を行う上での意見を尊重しなければならない。

14条 (気象情報の収集等)

1項 遊漁船業 者は、 遊漁船 の出航前に、利用者の安全を確保するため必要な気象及び海象に関する情報を収集しなければならない。

2項 遊漁船業 者は、前項の情報から判断して利用者の安全の確保が困難であると認めるときは、 遊漁船 を出航させてはならない。

15条 (利用者名簿)

1項 遊漁船業 者は、農林水産省令で定めるところにより、営業所ごとに、利用者名簿を備え置き、これに利用者の氏名、住所その他農林水産省令で定める事項を記載しなければならない。

16条 (周知させる義務)

1項 遊漁船業 者は、農林水産省令で定めるところにより、利用者に対し、その案内する漁場における水産動植物の採捕に関する制限又は禁止及び漁場の使用に関する制限の内容を周知させなければならない。

17条 (標識の掲示等)

1項 遊漁船業 者は、農林水産省令で定める様式の標識について、営業所及び 遊漁船 ごとに公衆の見やすい場所に掲示するとともに、その事業の規模が著しく小さい場合その他の農林水産省令で定める場合を除き、農林水産省令で定めるところにより、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によつて直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。次項において同じ。)により公衆の閲覧に供しなければならない。

2項 遊漁船業 者以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示し、又は電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供してはならない。

18条 (名義の利用等の禁止)

1項 登録 を受けた者は、その名義を他人に 遊漁船業 のため利用させてはならない。

2項 登録 を受けた者は、事業の貸渡しその他いかなる方法をもつてするかを問わず、 遊漁船業 を他人にその名において経営させてはならない。

19条 (事故の報告)

1項 遊漁船業 者は、その 遊漁船 が衝突し、乗り揚げ、その他農林水産省令で定める重大な事故を引き起こしたときは、速やかに、事故の種類、原因その他農林水産省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。

20条 (業務改善命令)

1項 都道府県知事は、 遊漁船業 者の業務の運営に関し、利用者の安全若しくは利益又は漁場の安定的な利用関係を害する事実があると認めるときは、利用者の保護のため必要な限度において、当該遊漁船業者に対し、 業務規程 の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

21条 (登録の取消し等)

1項 都道府県知事は、 遊漁船業 者が次の各号のいずれかに該当するときは、その 登録 を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

1号 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。

2号 不正の手段により 登録 を受けたとき。

3号 第6条第1項第2号 《都道府県知事は、登録を受けようとする者が…》 次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。 1 第21条 又は第8号から第16号までのいずれかに該当することとなつたとき。

2項 第6条第2項 《2 都道府県知事は、前項の規定により登録…》 を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。 の規定は、前項の規定による処分をした場合について準用する。

22条 (都道府県知事による利用者の安全及び利益に関する情報の公表)

1項 都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、 第19条 《事故の報告 遊漁船業者は、その遊漁船が…》 衝突し、乗り揚げ、その他農林水産省令で定める重大な事故を引き起こしたときは、速やかに、事故の種類、原因その他農林水産省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。 の規定による届出を受理したとき、 第20条 《業務改善命令 都道府県知事は、遊漁船業…》 者の業務の運営に関し、利用者の安全若しくは利益又は漁場の安定的な利用関係を害する事実があると認めるときは、利用者の保護のため必要な限度において、当該遊漁船業者に対し、業務規程の変更その他業務の運営の改 の規定による命令をしたとき、又は前条第1項の規定による 登録 の取消し若しくは事業の停止の命令をしたときは、速やかに、当該届出に係る事項又はこれらの処分に係る事項を公表するほか、農林水産省令で定める利用者の安全及び利益に関する情報を逐次公表しなければならない。

23条 (遊漁船業者による利用者の安全及び利益に関する情報の公表)

1項 遊漁船業 者は、農林水産省令で定めるところにより、利用者の安全の確保及び利益の保護を図るために講じた措置及び講じようとする措置その他の農林水産省令で定める利用者の安全及び利益に関する情報を公表しなければならない。

3章 遊漁船業団体等

24条 (遊漁船業団体の指定)

1項 都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、 遊漁船業 者を直接又は間接の構成員とする営利を目的としない法人であつて、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、同条各号に掲げる業務を行う者(以下「 遊漁船業団体 」という。)として指定することができる。

25条 (遊漁船業団体の業務)

1項 遊漁船業 団体は、次の各号に掲げる業務を行うものとする。

1号 遊漁船業 の適正な運営を確保するための構成員に対する指導を行うこと。

2号 漁場の適正な利用を推進すること。

3号 遊漁船業 に関する利用者の苦情を処理すること。

4号 前3号の業務に附帯する業務

26条 (改善命令)

1項 都道府県知事は、 遊漁船業 団体の財産の状況又はその業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、当該遊漁船業団体に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

27条 (指定の取消し)

1項 都道府県知事は、 遊漁船業 団体が前条の規定による命令に違反したときは、 第24条 《遊漁船業団体の指定 都道府県知事は、農…》 林水産省令で定めるところにより、遊漁船業者を直接又は間接の構成員とする営利を目的としない法人であつて、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、同条各号に の指定を取り消すことができる。

28条 (協議会)

1項 都道府県知事は、 遊漁船業 における利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に資する取組を推進するために必要な協議を行うための 協議会 以下この条において「 協議会 」という。)を組織することができる。

2項 協議会 は、次に掲げる者をもつて構成する。

1号 都道府県知事

2号 当該都道府県の区域内の 遊漁船業 又は当該遊漁船業者を直接若しくは間接の構成員とする遊漁船業団体

3号 当該都道府県の区域内において漁業を営む者を組合員とする漁業協同組合又は当該漁業協同組合を会員とする漁業協同組合連合会

4号 関係地方公共団体、学識経験者その他の都道府県知事が必要と認める者

3項 第1項の規定により 協議会 を組織する都道府県知事は、同項に規定する協議を行う旨を前項第2号及び第3号に掲げる者に通知しなければならない。

4項 前項の規定による通知を受けた者は、正当な理由がある場合を除き、当該通知に係る協議に応じなければならない。

5項 協議会 は、必要があると認めるときは、その構成員以外の関係地方公共団体その他の関係者に対し、資料の提供、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。

6項 協議会 において協議が調つた事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。

7項 前各項に定めるもののほか、 協議会 の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

4章 雑則

29条 (報告及び立入検査)

1項 都道府県知事は、当該都道府県の区域内において 遊漁船業 を営む者又は遊漁船業団体に対して、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その業務に関し報告をさせ、又はその職員にこれらの者の営業所、事務所若しくは 遊漁船 に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2項 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。

3項 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

30条 (聴聞の方法の特例)

1項 第27条 《指定の取消し 都道府県知事は、遊漁船業…》 団体が前条の規定による命令に違反したときは、第24条の指定を取り消すことができる。 の規定による指定の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

31条 (政府の援助)

1項 政府は、利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保の見地から 遊漁船業 の健全な発達を図るため必要な援助に努めるものとする。

32条 (省令への委任)

1項 この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。

5章 罰則

33条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、3年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 第3条第1項 《遊漁船業を営もうとする者は、その営業所ご…》 とに、その所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。 の規定に違反して 登録 を受けないで 遊漁船業 を営んだとき。

2号 不正の手段によつて 登録 を受けたとき。

3号 第18条第1項 《登録を受けた者は、その名義を他人に遊漁船…》 業のため利用させてはならない。 の規定に違反してその名義を他人に 遊漁船業 のため利用させたとき。

4号 第18条第2項 《2 登録を受けた者は、事業の貸渡しその他…》 いかなる方法をもつてするかを問わず、遊漁船業を他人にその名において経営させてはならない。 の規定に違反して 遊漁船業 を他人にその名において経営させたとき。

34条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑若しくは1,510,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 第20条 《業務改善命令 都道府県知事は、遊漁船業…》 者の業務の運営に関し、利用者の安全若しくは利益又は漁場の安定的な利用関係を害する事実があると認めるときは、利用者の保護のため必要な限度において、当該遊漁船業者に対し、業務規程の変更その他業務の運営の改 の規定による命令(利用者の安全に係るものに限る。)に違反したとき。

2号 第21条第1項 《都道府県知事は、遊漁船業者が次の各号のい…》 ずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。 1 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したと の規定による事業の停止の命令に違反して 遊漁船業 を営んだとき。

35条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、1,010,000円以下の罰金に処する。

1号 第7条第1項 《遊漁船業者は、第5条第1項第1号に掲げる…》 事項に変更があつたときは、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

2号 第8条 《業務規程の変更の届出 遊漁船業者は、業…》 務規程の変更をするときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。 の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、 業務規程 の変更をしたとき。

3号 第12条 《遊漁船業務主任者 遊漁船業者は、遊漁船…》 に乗り組んで利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に関する業務を行う者で農林水産省令で定める基準に適合するもの以下「遊漁船業務主任者」という。を選任して、漁場への案内及び の規定に違反して 遊漁船業 務主任者を選任しなかつたとき。

4号 第20条 《業務改善命令 都道府県知事は、遊漁船業…》 者の業務の運営に関し、利用者の安全若しくは利益又は漁場の安定的な利用関係を害する事実があると認めるときは、利用者の保護のため必要な限度において、当該遊漁船業者に対し、業務規程の変更その他業務の運営の改 の規定による命令に違反したとき(前条第1号に該当する場合を除く。)。

5号 第29条第1項 《都道府県知事は、当該都道府県の区域内にお…》 いて遊漁船業を営む者又は遊漁船業団体に対して、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その業務に関し報告をさせ、又はその職員にこれらの者の営業所、事務所若しくは遊漁船に立ち入り、業務の状況若し の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

36条

1項 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、310,000円以下の罰金に処する。

1号 第15条 《利用者名簿 遊漁船業者は、農林水産省令…》 で定めるところにより、営業所ごとに、利用者名簿を備え置き、これに利用者の氏名、住所その他農林水産省令で定める事項を記載しなければならない。 の規定に違反して、利用者名簿を備え置かず、又はこれに記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしたとき。

2号 第17条第1項 《遊漁船業者は、農林水産省令で定める様式の…》 標識について、営業所及び遊漁船ごとに公衆の見やすい場所に掲示するとともに、その事業の規模が著しく小さい場合その他の農林水産省令で定める場合を除き、農林水産省令で定めるところにより、電気通信回線に接続し の規定に違反したとき。

3号 第17条第2項 《2 遊漁船業者以外の者は、前項の標識又は…》 これに類似する標識を掲示し、又は電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供してはならない。 の規定に違反して、同条第1項の標識又はこれに類似する標識を掲示し、又は公衆の閲覧に供したとき。

37条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

1号 第34条 《 次の各号のいずれかに該当する場合には、…》 当該違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑若しくは1,510,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第20条の規定による命令利用者の安全に係るものに限る。に違反したとき。 2 第21条第1第1号に係る部分に限る。)200,000,000円以下の罰金刑

2号 第33条 《 次の各号のいずれかに該当する場合には、…》 当該違反行為をした者は、3年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第3条第1項の規定に違反して登録を受けないで遊漁船業を営んだとき。 2 不正の手段によつ第34条 《 次の各号のいずれかに該当する場合には、…》 当該違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑若しくは1,510,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第20条の規定による命令利用者の安全に係るものに限る。に違反したとき。 2 第21条第1第1号に係る部分を除く。)、 第35条 《 次の各号のいずれかに該当する場合には、…》 当該違反行為をした者は、1,010,000円以下の罰金に処する。 1 第7条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。 2 第8条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、業務規程の 又は前条各本条の罰金刑

38条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、510,000円以下の過料に処する。

1号 第10条第1項 《遊漁船業者が次の各号のいずれかに該当する…》 こととなつた場合においては、当該各号に定める者は、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 1 死亡した場合 その相続人 2 法人が合併により消滅した場合 その法人を代表 の規定による届出を怠つた者

2号 第19条 《事故の報告 遊漁船業者は、その遊漁船が…》 衝突し、乗り揚げ、その他農林水産省令で定める重大な事故を引き起こしたときは、速やかに、事故の種類、原因その他農林水産省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。 の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

3号 第23条 《遊漁船業者による利用者の安全及び利益に関…》 する情報の公表 遊漁船業者は、農林水産省令で定めるところにより、利用者の安全の確保及び利益の保護を図るために講じた措置及び講じようとする措置その他の農林水産省令で定める利用者の安全及び利益に関する情 の規定による公表をせず、又は虚偽の公表をした者

《本則》 ここまで 附則 >  

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