スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律《本則》

法番号:1990年法律第55号

略称: スパイクタイヤ粉じん発生防止法

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1条 (目的)

1項 この法律は、スパイクタイヤの使用を規制し、及びスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する対策を実施すること等により、スパイクタイヤ粉じんの発生を防止し、もって国民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 スパイクタイヤ 」とは、積雪又は凍結の状態にある路面において滑ることを防止するために金属びようその他これに類する物をその接地部に固定したタイヤをいう。

2項 この法律において「 自動車 」とは、 道路運送車両法 1951年法律第185号第2条第2項 《2 この法律で「自動車」とは、原動機によ…》 り陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、次項に規定する原動機付自転車以外のものをい に規定する 自動車 をいう。

3項 この法律において「 スパイクタイヤ粉じん 」とは、 スパイクタイヤ を装着した 自動車 を移動させることに伴い、当該スパイクタイヤに固定された金属鋲その他これに類する物が舗装された路面を損傷することにより発生する物質をいう。

4項 この法律において「 スパイクタイヤの使用 」とは、 スパイクタイヤ を装着した 自動車 をその本来の用い方に従い移動させることをいう。

5項 この法律において「 道路 」とは、 道路 法(1952年法律第180号)第2条第1項に規定する道路及び 道路運送法 1951年法律第183号第2条第8項 《8 この法律で「自動車道」とは、専ら自動…》 車の交通の用に供することを目的として設けられた道で道路法による道路以外のものをいい、「一般自動車道」とは、専用自動車道以外の自動車道をいい、「専用自動車道」とは、自動車運送事業者自動車運送事業を経営す に規定する 自動車 道をいう。

3条 (国民の責務)

1項 何人も、 スパイクタイヤ 粉じんを発生させないように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施するスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する施策に協力しなければならない。

4条 (国及び地方公共団体の責務)

1項 国は、 スパイクタイヤ 粉じんの発生の防止に関する啓発及び知識の普及、冬期における 道路 の環境の整備、スパイクタイヤに代替するタイヤ等の開発の支援、冬期における 自動車 の安全な運転のための教育等スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する基本的かつ総合的な施策を推進するように努めるとともに、地方公共団体が実施するスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する施策を推進するために必要な助言その他の措置を講ずるように努めなければならない。

2項 地方公共団体は、当該地域の自然的、社会的条件に応じた スパイクタイヤ 粉じんの発生の防止に関する施策の実施に努めなければならない。

5条 (地域の指定)

1項 環境大臣は、住居が集合している地域その他の地域であって、 スパイクタイヤ 粉じんの発生を防止することにより住民の健康を保護するとともに生活環境を保全することが特に必要であるものを、指定地域として指定しなければならない。

2項 都道府県知事は、前項の 指定地域 以下「 指定地域 」という。)の要件に該当すると認められる一定の地域があるときは、同項の指定について、環境大臣に対し、その旨の申出をすることができる。

3項 環境大臣は、 指定地域 を指定しようとするときは、国家公安委員会その他関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。

4項 都道府県知事は、第2項の申出をし、又は前項の意見を述べようとするときは、関係市町村長の意見を聴かなければならない。

5項 環境大臣は、 指定地域 を指定するときは、その旨及びその区域を官報で公示するとともに、当該指定地域を管轄する都道府県知事に通知しなければならない。

6項 都道府県知事は、前項の通知を受けたときは、当該 指定地域 をその地域に含む市町村の長その他の関係市町村長にその旨を通知しなければならない。

7項 第2項から前項までの規定は、 指定地域 の指定の変更又は解除について準用する。

6条 (対策の実施)

1項 指定地域 に係る都道府県は、当該指定地域の スパイクタイヤ 粉じんの発生を防止するための対策として、当該指定地域の特性を考慮しつつ、知識の普及、住民の意識の高揚及び調査の実施に努めなければならない。

7条 (スパイクタイヤの使用の禁止)

1項 何人も、 指定地域 内の路面にセメント・コンクリート舗装又はアスファルト・コンクリート舗装が施されている 道路 の積雪又は凍結の状態にない部分(トンネル内の道路その他の政令で定める道路の部分を除く。)において、 スパイクタイヤ の使用をしてはならない。ただし、消防用 自動車 、救急用自動車その他の政令で定める自動車に係るスパイクタイヤの使用については、この限りでない。

8条 (罰則)

1項 前条の規定に違反した者は、110,000円以下の罰金に処する。

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