1章 総則
1条 (目的)
1項 この法律は、食品等の流通が農林漁業者と一般消費者とをつなぐ重要な役割を果たしていることに鑑み、食品等の流通の合理化を図るため、農林水産大臣による基本方針の策定及び食品等流通合理化計画の認定、その実施に必要な支援措置その他の措置を講ずるとともに、食品等の取引の適正化を図るため、農林水産大臣による調査の実施その他の措置を講じ、もって農林漁業及び食品流通業の成長発展並びに一般消費者の利益の増進に資することを目的とする。
2条 (定義)
1項 この法律において「 食品等 」とは、次に掲げる物をいう。ただし、 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 (1960年法律第145号)
第2条第1項
《この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物を…》
いう。 1 日本薬局方に収められている物 2 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム電子計算
に規定する医薬品、同条第2項に規定する医薬部外品、同条第3項に規定する化粧品及び同条第9項に規定する再生医療等製品に該当するものを除く。
1号 飲食料品
2号 花きその他農林水産省令で定める農林水産物(前号に掲げるものを除く。)
3号 農林水産物を原料又は材料として製造し、又は加工したもの(第1号に掲げるものを除く。)であって、農林水産省令で定めるもの
2項 この法律において「 食品等の流通 」とは、 食品等 の輸送、保管、販売その他の取扱いの過程をいう。
3項 この法律において「 食品等の流通の合理化 」とは、 食品等 の流通の経費を削減するために行う食品等の流通の効率化その他の措置又は食品等の価値を高め、若しくは新たな需要を開拓するために行う食品等の流通における品質管理若しくは衛生管理の高度化その他の措置をいう。
4項 この法律において「 食品等の取引の適正化 」とは、 食品等 の取引が適正に行われるようにするために行う食品等の取引条件の改善その他の措置をいう。
3条 (留意事項)
1項 食品等 の流通の合理化のための施策を講ずるに当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。
1号 食品等 の流通に関する事業を行う者(以下「 食品等流通事業者 」という。)が、多様化する需要に即して、創意工夫を発揮して事業活動を積極的に行うことができるようにすること。
2号 食品等 流通事業者の行う事業活動が農林漁業の成長発展及び一般消費者の利益の増進に寄与するものとなるようにすること。
2項 食品等 の取引の適正化のための施策を講ずるに当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。
1号 食品等 の多くが短期間で品質が低下しやすい性質を有することから、その取引の当事者間の取引上の地位に格差が生ずる場合があるため、その取引の適正化を図る必要性が高いこと。
2号 食品等 の取引が適正かつ安定的に行われることにより、農林漁業者及び一般消費者の利益に資するものとなるようにすること。
2章 食品等の流通の合理化のための措置 > 1節 食品等の流通の合理化に関する基本方針
4条
1項 農林水産大臣は、 食品等 の流通の合理化に関する 基本方針 (以下「 基本方針 」という。)を定めるものとする。
2項 基本方針 においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1号 食品等 の流通の合理化を図る事業(以下「 食品等流通合理化事業 」という。)を実施しようとする者が講ずべき次に掲げる措置に関する事項
イ 食品等 の流通の効率化に関する措置
ロ 食品等 の流通における品質管理及び衛生管理の高度化に関する措置
ハ 食品等 の流通における情報通信技術その他の技術の利用に関する措置
ニ 食品等 に係る国内外の需要への対応に関する措置
ホ イからニまでに掲げるもののほか、 食品等 の流通の合理化のために必要な措置
2号 前号に掲げるもののほか、 食品等 の流通の合理化に関し必要な事項
3項 農林水産大臣は、経済事情の変動その他情勢の推移により必要が生じたときは、 基本方針 を変更するものとする。
4項 農林水産大臣は、 基本方針 を定め、又はこれを変更しようとするときは、関係行政機関の長に協議し、かつ、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴くものとする。
5項 農林水産大臣は、第1項の規定により 基本方針 を定め、又は第3項の規定によりこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
2節 食品等流通合理化計画
5条 (計画の認定)
1項 食品等 流通合理化事業を実施しようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、単独で又は共同して、その実施しようとする食品等流通合理化事業に関する計画(以下「 食品等流通合理化計画 」という。)を作成し、これを農林水産大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2項 食品等 流通合理化計画においては、次に掲げる事項を記載しなければならない。
1号 食品等 流通合理化事業の目標
2号 食品等 流通合理化事業の内容及び実施時期
3号 食品等 流通合理化事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法
4号 食品等 流通合理化事業による食品等の流通の合理化が農林漁業の成長発展及び一般消費者の利益の増進に寄与する程度
3項 農林水産大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、当該 食品等 流通合理化計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
1号 基本方針 に照らし適切なものであること。
2号 当該 食品等 流通合理化事業が確実に実施されると見込まれるものであること。
3号 当該 食品等 流通合理化事業の実施が農林漁業の成長発展及び一般消費者の利益の増進に寄与するものであること。
4項 農林水産大臣は、第1項の認定の申請があったときは、遅滞なく、その内容を当該申請に係る 食品等 流通合理化計画の対象となる事業を所管する大臣(次項において「 事業所管大臣 」という。)に通知するものとする。
5項 事業所管大臣 は、前項の規定による通知を受けた場合において、必要があると認めるときは、農林水産大臣に対して意見を述べることができる。
6条 (計画の変更等)
1項 食品等 流通合理化計画につき前条第1項の認定を受けた者(以下「 認定事業者 」という。)は、当該認定に係る食品等流通合理化計画を変更しようとするときは、農林水産大臣の認定を受けなければならない。
2項 農林水産大臣は、 認定事業者 が前条第1項の認定に係る 食品等 流通合理化計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「 認定計画 」という。)に従って食品等流通合理化事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3項 前条第3項から第5項までの規定は、第1項の規定による変更の認定について準用する。
3節 支援措置 > 1款 株式会社日本政策金融公庫の行う食品等流通合理化事業促進業務
7条 (資金の貸付け)
1項 株式会社日本政策金融 公庫 (以下「 公庫 」という。)は、 株式会社日本政策金融公庫法 (2007年法律第57号。以下「 公庫法 」という。)
第11条
《業務の範囲 公庫は、その目的を達成する…》
ため、次の業務を行うものとする。 1 別表第1の中欄に掲げる者に対して、それぞれ同表の下欄に掲げる資金を貸し付ける業務同表第14号の下欄に掲げる資金を貸し付ける業務にあっては、当該資金を調達するために
に規定する業務のほか、 認定事業者 であって次の各号に掲げる者に該当するものに対し、食料の安定供給の確保又は農林漁業の持続的かつ健全な発展に資する長期かつ低利の資金であって 認定計画 に従って 食品等 流通合理化事業を実施するために必要なものであり、かつ、それぞれ当該各号に定めるもの(他の金融機関が融通することを困難とするものに限る。)のうち農林水産大臣及び財務大臣の指定するものの貸付けの業務を行うことができる。
1号 中小企業者( 公庫 法第2条第3号に規定する中小企業者をいう。次条第1項において同じ。)その償還期限が10年を超える資金
2号 農林漁業者又はその組織する法人(これらの者の出資又は拠出に係る法人を含む。)であって農林水産省令・財務省令で定めるものこれらの者が資本市場から調達することが困難な資金
2項 前項に規定する資金の貸付けの利率、償還期限及び据置期間については、政令で定める範囲内で、 公庫 が定める。
3項 第1項の規定により 公庫 が行う同項に規定する資金の貸付けについての公庫法第11条第1項第6号、
第12条第1項
《第9条の規定により支援機構が営む同条各号…》
に掲げる業務についての支援機構法第6条第1項第6号、第15条第1項第1号及び第2号並びに第3項、第21条第1項第16号、第24条、第25条第1項及び第2項、第26条、第27条、第34条、第37条、第3
、第31条第2項第1号ロ、第41条第2号、第53条、第58条、第59条第1項、第64条第1項第4号、第73条第3号及び別表第2第9号の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる公庫法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
8条 (債務の保証)
1項 公庫 は、公庫法第11条の規定にかかわらず、 認定事業者 (中小企業者及び海外におけるこれに準ずるものとして農林水産省令・経済産業省令・財務省令で定めるものに限る。)が 認定計画 に従って海外において 食品等 流通合理化事業を実施するために必要な長期の資金の借入れ(外国の銀行その他の金融機関のうち農林水産省令・経済産業省令・財務省令で定めるものからの借入れに限る。)に係る債務の保証(債務を負担する行為であって債務の保証に準ずるものを含む。)を行うことができる。
2項 前項に規定する債務の保証は、 公庫 法の適用については、公庫法第11条第1項第2号の規定による公庫法別表第2第4号の下欄に掲げる業務とみなす。
2款 株式会社農林漁業成長産業化支援機構の行う食品等流通合理化事業支援業務
9条 (出資等)
1項 株式会社農林漁業成長産業化 支援機構 (以下「 支援機構 」という。)は、 株式会社農林漁業成長産業化支援機構法 (2012年法律第83号。
第12条
《支援機構法の適用 第9条の規定により支…》
援機構が営む同条各号に掲げる業務についての支援機構法第6条第1項第6号、第15条第1項第1号及び第2号並びに第3項、第21条第1項第16号、第24条、第25条第1項及び第2項、第26条、第27条、第3
において「 支援機構法 」という。)
第21条第1項第1号
《機構は、その目的を達成するため、次に掲げ…》
る業務を営むものとする。 1 支援対象事業者農林漁業者が主体となって、農林水産物、農林漁業の生産活動又は農山漁村の特色を生かしつつ、新商品の開発、生産若しくは需要の開拓、新たな販売の方式の導入若しくは
から第15号までに掲げる業務のほか、次に掲げる業務を営むことができる。
1号 支援対象 認定事業者 (認定事業者のうち
第11条第1項
《会社法第30条第1項及び第33条の規定は…》
、機構の設立については、適用しない。
の規定により支援の対象となったものをいう。以下この条において同じ。)に対する出資
2号 支援対象 食品等 流通合理化事業支援団体( 認定事業者 に対し資金供給その他の支援を行う団体(以下「 食品等流通合理化事業支援団体 」という。)のうち
第11条第1項
《会社法第30条第1項及び第33条の規定は…》
、機構の設立については、適用しない。
の規定により支援の対象となったものをいう。次号及び第8号において同じ。)に対する出資
3号 支援対象 食品等 流通合理化事業支援団体に対する基金( 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (2006年法律第48号)
第131条
《基金を引き受ける者の募集等に関する定款の…》
定め 一般社団法人一般社団法人の成立前にあっては、設立時社員。次条から第134条まで第133条第1項第1号を除く。及び第136条第1号において同じ。は、基金この款の規定により一般社団法人に拠出された
に規定する基金をいう。)の拠出
4号 支援対象 認定事業者 に対する資金の貸付け
5号 支援対象 認定事業者 が発行する有価証券( 金融商品取引法 (1948年法律第25号)
第2条第1項
《この法律において「有価証券」とは、次に掲…》
げるものをいう。 1 国債証券 2 地方債証券 3 特別の法律により法人の発行する債券次号及び第11号に掲げるものを除く。 4 資産の流動化に関する法律1998年法律第105号に規定する特定社債券 5
に規定する有価証券及び同条第2項の規定により有価証券とみなされる権利をいう。以下この号において同じ。)及び支援対象認定事業者が保有する有価証券の取得
6号 支援対象 認定事業者 に対する金銭債権及び支援対象認定事業者が保有する金銭債権の取得
7号 支援対象 認定事業者 の発行する社債及び資金の借入れに係る債務の保証
8号 支援対象 食品等 流通合理化事業支援団体が行う 認定事業者 に対する資金供給その他の支援に関する指導、勧告その他の措置
9号 食品等 流通合理化事業を実施し、又は実施しようとする者に対する専門家の派遣
10号 食品等 流通合理化事業を実施し、又は実施しようとする者に対する助言
11号 前各号に掲げる業務に関連して必要な交渉及び調査
12号 食品等 流通合理化事業及び 認定事業者 に対し資金供給その他の支援を行う事業活動(次条第1項において「 食品等流通合理化事業等 」という。)を推進するために必要な調査及び情報の提供
13号 前各号に掲げる業務に附帯する業務
10条 (食品等流通合理化事業等支援基準)
1項 農林水産大臣は、 支援機構 が 食品等 流通合理化事業等の支援(前条第1号から第7号までに掲げる業務によりされるものに限る。以下「 食品等流通合理化事業等支援 」という。)の対象となる 認定事業者 又は食品等流通合理化事業支援団体及び当該食品等流通合理化事業等支援の内容を決定するに当たって従うべき基準(以下「 食品等流通合理化事業等支援基準 」という。)を定めるものとする。
2項 食品等 流通合理化事業等支援基準は、食品等の流通の合理化を通じた農林漁業及び食品流通業の成長発展並びに一般消費者の利益の増進に資することを旨として定めるものとする。
3項 農林水産大臣は、 食品等 流通合理化事業等支援基準を定めようとするときは、あらかじめ、食品等流通合理化事業等支援の対象となる活動に係る事業を所管する大臣(次条第3項及び第4項において「 事業所管大臣 」という。)の意見を聴くものとする。
4項 農林水産大臣は、 食品等 流通合理化事業等支援基準を定めたときは、これを公表するものとする。
11条 (支援決定)
1項 支援機構 は、 食品等 流通合理化事業等支援を行おうとするときは、食品等流通合理化事業等支援基準に従って、その対象となる 認定事業者 又は食品等流通合理化事業支援団体及び当該食品等流通合理化事業等支援の内容を決定するものとする。
2項 支援機構 は、 食品等 流通合理化事業等支援をするかどうかを決定しようとするときは、あらかじめ、農林水産大臣の認可を受けるものとする。
3項 農林水産大臣は、前項の認可の申請があったときは、遅滞なく、その内容を 事業所管大臣 に通知するものとする。
4項 事業所管大臣 は、前項の規定による通知を受けた場合において、当該 認定事業者 又は 食品等 流通合理化事業支援団体の属する事業分野の実態を考慮して必要があると認めるときは、農林水産大臣に対して意見を述べることができる。
12条 (支援機構法の適用)
1項 第9条
《出資等 株式会社農林漁業成長産業化支援…》
機構以下「支援機構」という。は、株式会社農林漁業成長産業化支援機構法2012年法律第83号。第12条において「支援機構法」という。第21条第1項第1号から第15号までに掲げる業務のほか、次に掲げる業務
の規定により 支援機構 が営む同条各号に掲げる業務についての支援機構法第6条第1項第6号、
第15条第1項第1号
《農林水産大臣は、認定事業者に対し、食品等…》
流通合理化事業の実施状況について報告を求めることができる。
及び第2号並びに第3項、
第21条第1項第16号
《促進機構は、債務保証業務を行う場合には、…》
債務保証業務に係る経理とその他の業務に係る経理とを区分して整理しなければならない。
、
第24条
《改善命令 農林水産大臣は、第17条各号…》
に掲げる業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、促進機構に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
、
第25条第1項
《農林水産大臣は、促進機構が次の各号のいず…》
れかに該当するときは、指定を取り消すことができる。 1 第17条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。 2 不正の手段により指定を受けたことが判明したとき。 3 この
及び第2項、
第26条
《協議 農林水産大臣は、次の場合には、あ…》
らかじめ、財務大臣に協議するものとする。 1 第18条第1項、第19条第1項又は第20条第1項の認可をしようとするとき。 2 第20条第2項の承認をしようとするとき。 3 第22条の農林水産省令を定め
、
第27条
《食品等流通調査 農林水産大臣は、食品等…》
の取引の適正化のため、食品等の取引の状況その他食品等の流通に関する調査以下「食品等流通調査」という。を行うものとする。 2 卸売市場法1971年法律第35号第4条第6項に規定する中央卸売市場又は同法第
、
第34条
《 第11条第2項の規定に違反して、農林水…》
産大臣の認可を受けなかった場合には、その違反行為をした支援機構の取締役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員又は監査役は、1,010,000円以下の過料に処する。
、第37条、第39条第1項、第2項及び第5項、第40条、第46条、第47条並びに第48条第5号及び第9号の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる支援機構法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とし、支援機構法第15条第2項の規定は、適用しない。
3款 雑則
13条 (資金の確保)
1項 国は、 認定計画 に従って行われる 食品等 流通合理化事業に必要な資金の確保に努めるものとする。
14条 (指導及び助言)
1項 国は、 認定事業者 に対し、 食品等 流通合理化事業の円滑な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
15条 (報告)
1項 農林水産大臣は、 認定事業者 に対し、 食品等 流通合理化事業の実施状況について報告を求めることができる。
4節 食品等流通合理化促進機構
16条 (指定)
1項 農林水産大臣は、 食品等 の流通の合理化を促進することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であって、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、食品等流通合理化 促進機構 (以下「 促進機構 」という。)として指定することができる。
2項 農林水産大臣は、前項の規定による 指定 (
第25条
《指定の取消し 農林水産大臣は、促進機構…》
が次の各号のいずれかに該当するときは、指定を取り消すことができる。 1 第17条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。 2 不正の手段により指定を受けたことが判明した
において「 指定 」という。)をしたときは、当該 促進機構 の名称、住所及び事務所の所在地を官報で公示するものとする。
3項 促進機構 は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
4項 農林水産大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を官報で公示するものとする。
17条 (業務)
1項 促進機構 は、次に掲げる業務を行うものとする。
1号 認定計画 に係る 食品等 流通合理化事業(次号において「 認定食品等流通合理化事業 」という。)に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。
2号 認定食品等流通合理化事業 を実施する者に対し、必要な資金のあっせんを行うこと。
3号 食品等 の流通に関する情報の収集、調査及び研究を行い、並びにその成果を普及すること。
4号 食品等 の流通の合理化を促進するために必要とされる事項について、照会及び相談に応ずることその他の援助を行うこと。
5号 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
18条 (業務の委託)
1項 促進機構 は、農林水産大臣の認可を受けて、前条第1号に掲げる業務(債務の保証の決定を除く。)の一部を金融機関に委託することができる。
2項 金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定による委託を受け、当該業務を行うことができる。
19条 (業務規程の認可)
1項 促進機構 は、
第17条第1号
《業務 第17条 促進機構は、次に掲げる業…》
務を行うものとする。 1 認定計画に係る食品等流通合理化事業次号において「認定食品等流通合理化事業」という。に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。 2 認定食品等流通合理化事業を実施する者に対
に掲げる業務(以下「 債務保証業務 」という。)を行うときは、 債務保証業務 の開始前に、債務保証業務の実施に関する規程(以下「 業務規程 」という。)を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2項 農林水産大臣は、前項の認可をした 業務規程 が 債務保証業務 の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
3項 業務規程 に記載すべき事項は、農林水産省令で定める。
20条 (事業計画等)
1項 促進機構 は、毎事業年度、農林水産省令で定めるところにより、事業計画及び収支予算を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2項 促進機構 は、農林水産省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を作成し、農林水産大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
21条 (区分経理)
1項 促進機構 は、 債務保証業務 を行う場合には、債務保証業務に係る経理とその他の業務に係る経理とを区分して整理しなければならない。
22条 (農林水産省令への委任)
1項 前2条に定めるもののほか、 促進機構 が 債務保証業務 を行う場合における促進機構の財務及び会計に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
23条 (報告及び検査)
1項 農林水産大臣は、
第17条
《業務 促進機構は、次に掲げる業務を行う…》
ものとする。 1 認定計画に係る食品等流通合理化事業次号において「認定食品等流通合理化事業」という。に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。 2 認定食品等流通合理化事業を実施する者に対し、必要
各号に掲げる業務の適正な運営を確保するために必要な限度において、 促進機構 に対し、当該業務若しくは資産の状況に関し必要な報告をさせ、又は当該職員に、促進機構の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2項 前項の規定により立入検査をする当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3項 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
24条 (改善命令)
1項 農林水産大臣は、
第17条
《業務 促進機構は、次に掲げる業務を行う…》
ものとする。 1 認定計画に係る食品等流通合理化事業次号において「認定食品等流通合理化事業」という。に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。 2 認定食品等流通合理化事業を実施する者に対し、必要
各号に掲げる業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、 促進機構 に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
25条 (指定の取消し)
1項 農林水産大臣は、 促進機構 が次の各号のいずれかに該当するときは、 指定 を取り消すことができる。
1号 第17条
《業務 促進機構は、次に掲げる業務を行う…》
ものとする。 1 認定計画に係る食品等流通合理化事業次号において「認定食品等流通合理化事業」という。に必要な資金の借入れに係る債務を保証すること。 2 認定食品等流通合理化事業を実施する者に対し、必要
各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
2号 不正の手段により 指定 を受けたことが判明したとき。
3号 この節の規定又は当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
4号 第19条第1項
《促進機構は、第17条第1号に掲げる業務以…》
下「債務保証業務」という。を行うときは、債務保証業務の開始前に、債務保証業務の実施に関する規程以下「業務規程」という。を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも
の規定により認可を受けた 業務規程 によらないで 債務保証業務 を行ったとき。
2項 農林水産大臣は、前項の規定により 指定 を取り消したときは、その旨を官報で公示するものとする。
26条 (協議)
1項 農林水産大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議するものとする。
1号 第18条第1項
《促進機構は、農林水産大臣の認可を受けて、…》
前条第1号に掲げる業務債務の保証の決定を除く。の一部を金融機関に委託することができる。
、
第19条第1項
《促進機構は、第17条第1号に掲げる業務以…》
下「債務保証業務」という。を行うときは、債務保証業務の開始前に、債務保証業務の実施に関する規程以下「業務規程」という。を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも
又は
第20条第1項
《促進機構は、毎事業年度、農林水産省令で定…》
めるところにより、事業計画及び収支予算を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。 これを変更しようとするときも、同様とする。
の認可をしようとするとき。
2号 第20条第2項
《2 促進機構は、農林水産省令で定めるとこ…》
ろにより、毎事業年度終了後、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を作成し、農林水産大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
の承認をしようとするとき。
3号 第22条
《農林水産省令への委任 前2条に定めるも…》
ののほか、促進機構が債務保証業務を行う場合における促進機構の財務及び会計に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
の農林水産省令を定めようとするとき。
3章 食品等の取引の適正化のための措置
27条 (食品等流通調査)
1項 農林水産大臣は、 食品等 の取引の適正化のため、食品等の取引の状況その他食品等の流通に関する調査(以下「 食品等流通調査 」という。)を行うものとする。
2項 卸売市場法 (1971年法律第35号)
第4条第6項
《6 農林水産大臣は、第1項の認定をしたと…》
きは、農林水産省令で定めるところにより、当該認定を受けた卸売市場次項及び第18条第1号を除き、以下「中央卸売市場」という。に関し、次に掲げる事項を公示するものとする。 1 開設者の名称及び住所 2 中
に規定する中央卸売市場又は同法第13条第6項に規定する地方卸売市場を開設する者は、農林水産大臣の行う 食品等 流通調査に対して協力するため、農林水産省令で定めるところにより、その保有する情報であって食品等の取引の状況その他食品等の流通に関するものを提供するよう努めるものとする。
3項 農林水産大臣は、 食品等 流通調査を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関及び食品等流通事業者その他の関係事業者に対し、必要な協力を求めることができる。
4項 関係行政機関及び 食品等 流通事業者その他の関係事業者は、前項の規定により協力を求められたときは、その求めに応ずるよう努めるものとする。
28条 (食品等流通調査に基づく措置)
1項 農林水産大臣は、 食品等 の取引の適正化のため、食品等流通調査の結果に基づき、食品等流通事業者に対する指導及び助言、食品等の流通に関する施策の見直しその他の必要な措置を講ずるものとする。
29条 (公正取引委員会への通知)
1項 農林水産大臣は、 食品等 の取引に関し、不公正な取引方法に該当する事実があると思料するときは、公正取引委員会に対し、その事実を通知するものとする。
4章 雑則
30条 (権限の委任)
1項 この法律に規定する農林水産大臣の権限は、農林水産省令で定めるところにより、その一部を地方農政局長に委任することができる。
31条 (農林水産省令への委任)
1項 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
5章 罰則
32条
1項 次の各号のいずれかに該当する者は、310,000円以下の罰金に処する。
1号 第15条
《報告 農林水産大臣は、認定事業者に対し…》
、食品等流通合理化事業の実施状況について報告を求めることができる。
の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
2号 第23条第1項
《農林水産大臣は、第17条各号に掲げる業務…》
の適正な運営を確保するために必要な限度において、促進機構に対し、当該業務若しくは資産の状況に関し必要な報告をさせ、又は当該職員に、促進機構の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を
の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
3号 第24条
《改善命令 農林水産大臣は、第17条各号…》
に掲げる業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、促進機構に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
の規定による命令に違反した者
33条
1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の刑を科する。
34条
1項 第11条第2項
《2 支援機構は、食品等流通合理化事業等支…》
援をするかどうかを決定しようとするときは、あらかじめ、農林水産大臣の認可を受けるものとする。
の規定に違反して、農林水産大臣の認可を受けなかった場合には、その違反行為をした 支援機構 の取締役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員又は監査役は、1,010,000円以下の過料に処する。