農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律《本則》

法番号:2000年法律第95号

附則 >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、農水産業協同組合の再生手続及び破産手続について、監督庁による申立て、農水産業協同組合貯金保険機構による貯金者等のためにするこれらの手続に属する行為の代理等に関し必要な事項を定めることにより、貯金者等の権利の実現を確保しつつ、これらの手続の円滑な進行を図ることを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 農水産業協同組合 」とは、 農水産業協同組合 貯金保険法(1973年法律第53号)第2条第1項に規定する農水産業協同組合をいう。

2項 この法律において「 貯金等債権 」とは、 農水産業協同組合 貯金保険法第2条第2項に規定する 貯金等 政令で定めるものを除く。次項において「 貯金等 」という。)に係る債権をいう。

3項 この法律において「 貯金者等 」とは、 貯金等 に係る債権者をいう。

4項 この法律において「 監督庁 」とは、次に定める行政庁をいう。

1号 農業協同 組合 法(1947年法律第132号)第10条第1項第3号の事業を行う農業協同組合、 水産業協同組合法 1948年法律第242号第11条第1項第4号 《漁業協同組合以下この章及び第4章において…》 「組合」という。は、次の事業の全部又は一部を行うことができる。 1 水産資源の管理及び水産動植物の増殖 2 水産に関する経営及び技術の向上に関する指導 3 組合員の事業又は生活に必要な資金の貸付け 4 の事業を行う漁業協同組合及び同法第93条第1項第2号の事業を行う水産加工業協同組合( 第8条第1項 《組合又は連合会についての再生手続開始後に…》 おいて、組合又は連合会である再生債務者民事再生法第2条第1号に規定する再生債務者をいう。以下この項において同じ。がその財産をもって債務を完済することができないときは、裁判所は、再生債務者等同条第2号に において「 組合 」と総称する。)については、都道府県の区域を超える区域を地区とするものにあっては農林水産大臣及び内閣総理大臣とし、その他のものにあっては都道府県知事とする。

2号 農業協同 組合 法第10条第1項第3号の事業を行う農業協同組合連合会、 水産業協同組合法 第87条第1項第4号 《漁業協同組合連合会以下この章において「連…》 合会」という。は、次の事業の全部又は一部を行うことができる。 1 水産資源の管理及び水産動植物の増殖 2 水産に関する経営及び技術の向上に関する指導 3 連合会を直接又は間接に構成する者以下この章にお の事業を行う漁業協同組合連合会及び同法第97条第1項第2号の事業を行う水産加工業協同組合連合会( 第8条第1項 《組合又は連合会についての再生手続開始後に…》 おいて、組合又は連合会である再生債務者民事再生法第2条第1号に規定する再生債務者をいう。以下この項において同じ。がその財産をもって債務を完済することができないときは、裁判所は、再生債務者等同条第2号に において「 連合会 」と総称する。)については、都道府県の区域を超える区域を地区とするもの及び都道府県の区域を地区とするものにあっては農林水産大臣及び内閣総理大臣とし、その他のものにあっては都道府県知事とする。

3号 農林中央金庫にあっては、農林水産大臣及び内閣総理大臣とする。

2章 農水産業協同組合の再生手続の特例 > 1節 監督庁による再生手続開始の申立て等

3条 (再生手続開始の申立て)

1項 監督庁 は、 農水産業協同組合 に破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあるときは、裁判所に対し、再生手続開始の申立てをすることができる。

2項 農林水産大臣及び内閣総理大臣は、前項の規定により再生手続開始の申立てをすることが信用秩序の維持に重大な影響を与えるおそれがあると認めるときは、あらかじめ、信用秩序の維持を図るために必要な措置に関し、財務大臣に協議しなければならない。

3項 第1項の規定により 監督庁 が再生手続開始の申立てをするときは、 民事再生法 1999年法律第225号第23条第1項 《再生手続開始の申立てをするときは、再生手…》 続開始の原因となる事実を疎明しなければならない。 の規定は、適用しない。

4条 (監督庁への通知等)

1項 農水産業協同組合 について再生手続開始の申立てがあった場合(前条第1項の規定により 監督庁 が再生手続開始の申立てをした場合を除く。次項において同じ。)には、裁判所書記官は、監督庁にその旨を通知しなければならない。

2項 監督庁 は、 農水産業協同組合 について再生手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、裁判所に対し、意見を述べることができる。

5条 (他の手続の中止命令等の申立て等)

1項 農水産業協同組合 について再生手続開始の申立てがあった場合には、 監督庁 は、 民事再生法 第26条第1項 《裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場…》 合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続又は処分の中止を命ずることができる。 ただし、第2号に掲げる手続又第27条第1項 《裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場…》 合において、前条第1項の規定による中止の命令によっては再生手続の目的を10分に達成することができないおそれがあると認めるべき特別の事情があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申 及び 第30条第1項 《裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場…》 合には、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、再生債務者の業務及び財産に関し、仮差押え、仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。これらの規定を同法第36条第2項において準用する場合を含む。)、第64条第1項並びに第79条第1項(同条第3項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による申立てをすることができる。

2項 前項に規定する場合には、 監督庁 は、 民事再生法 第9条 《不服申立て 再生手続に関する裁判につき…》 利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。 その期間は、裁判の公告があった場合には、その公告が効力を生じた日から起算して2週間とする。 前段の規定にかかわらず、同法第26条第1項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による中止の命令、同法第26条第2項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による決定及び同法第26条第3項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による取消しの命令、同法第27条第1項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による禁止の命令、同法第27条第3項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による決定及び同法第27条第4項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による取消しの命令、同法第29条第1項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の申立てについての裁判、同法第30条第1項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分及び同法第30条第2項(同法第36条第2項において準用する場合を含む。)の規定による決定、同法第64条第1項の処分及び同条第4項の規定による決定並びに同法第79条第1項の処分及び同条第4項の規定による決定に対して、即時抗告をすることができる。

3項 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

6条 (担保権の実行手続の中止命令の申立て)

1項 農水産業協同組合 について再生手続開始の申立てがあった場合には、 監督庁 は、再生手続開始の決定前に限り、 民事再生法 第31条第1項 《裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場…》 合において、再生債権者の一般の利益に適合し、かつ、競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがないものと認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、相当の期間を定めて、第53条第1項に規定する再生債務 に規定する申立てをすることができる。

7条 (再生手続開始の申立てを棄却する決定に対する即時抗告)

1項 監督庁 は、 民事再生法 第9条 《不服申立て 再生手続に関する裁判につき…》 利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。 その期間は、裁判の公告があった場合には、その公告が効力を生じた日から起算して2週間とする。 前段の規定にかかわらず、 第3条第1項 《外国人又は外国法人は、再生手続に関し、日…》 本人又は日本法人と同1の地位を有する。 の規定による再生手続開始の申立てを棄却する決定に対して、同法第36条第1項の即時抗告をすることができる。

8条 (信用事業の譲渡に関する総会又は総代会の決議に代わる許可)

1項 組合 又は 連合会 についての再生手続開始後において、組合又は連合会である再生債務者( 民事再生法 第2条第1号 《定義 第2条 この法律において、次の各号…》 に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。 1 再生債務者 経済的に窮境にある債務者であって、その者について、再生手続開始の申立てがされ、再生手続開始の決定がされ、又は再生計画が遂行 に規定する再生債務者をいう。以下この項において同じ。)がその財産をもって債務を完済することができないときは、裁判所は、再生債務者等(同条第2号に規定する再生債務者等をいう。 第23条第1項 《再生手続開始の申立てをするときは、再生手…》 続開始の原因となる事実を疎明しなければならない。 及び 第28条第1項 《包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り…》 消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その電子裁判書を再生債務者保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている再生 において同じ。)の申立てにより、当該再生債務者の信用事業( 農業協同組合法 第11条第2項 《前項の信用事業規程には、信用事業第10条…》 第1項第2号及び第3号の事業並びに同項第4号の事業のうち同条第23項各号に掲げるものこれらの事業に附帯する事業を含む。並びに同条第6項、第7項及び第24項の事業をいう。以下同じ。の種類及び事業の実施方 に規定する信用事業及び 水産業協同組合法 第11条の5第2項 《2 前項の信用事業規程には、信用事業第1…》 1条第1項第3号及び第4号の事業並びに同項第5号の事業のうち第87条第3項各号に掲げるものこれらの事業に附帯する事業を含む。並びに第11条第3項から第5項までの事業をいう。第11条の8第1項、第11条同法第92条第1項、第96条第1項及び第100条第1項において準用する場合を含む。)に規定する信用事業をいう。以下この項において同じ。)の全部又は一部の譲渡について 農業協同組合法 第46条 《 次の事項は、総組合員准組合員を除く。の…》 半数これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上が出席し、その議決権の3分の二これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上の多数による決議を必要とする。 1 定款の変更 2 及び 第50条の2第1項 《第10条第1項第3号の事業を行う組合は、…》 総会の決議を経て、その信用事業の全部又は一部を同号の事業を行う他の組合に譲り渡すことができる。 又は 水産業協同組合法 第50条 《特別決議事項 次の事項は、総組合員准組…》 合員を除く。の半数これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上が出席し、その議決権の3分の二これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上の多数による決議を必要とする。 1 及び 第54条の2第1項 《第11条第1項第4号の事業を行う組合は、…》 総会の決議を経て、その信用事業の全部又は一部を同号の事業を行う他の組合、第87条第1項第4号の事業を行う漁業協同組合連合会、第93条第1項第2号の事業を行う水産加工業協同組合又は第97条第1項第2号のこれらの規定を同法第92条第3項、第96条第3項及び第100条第3項において準用する場合を含む。)に規定する総会又は総代会の決議に代わる許可を与えることができる。ただし、当該信用事業の全部又は一部の譲渡が信用事業の継続のために必要である場合に限る。

2項 民事再生法 第43条第2項 《2 前項の許可以下この条において「代替許…》 可」という。の決定があった場合には、裁判所書記官は、最高裁判所規則で定めるところにより、その決定の要旨を記録した電磁的記録を作成し、これをファイルに記録しなければならない。 から第8項までの規定は、前項の許可の決定があった場合について準用する。この場合において、同条第3項中「株主」とあるのは「 組合 又は会員」と、同条第5項中「株主に」とあるのは「組合員又は会員に」と、「株主名簿」とあるのは「組合員名簿若しくは会員名簿」と、「株主が」とあるのは「組合員若しくは会員が」と、同条第7項中「株主」とあるのは「組合員又は会員」と読み替えるものとする。

9条 (再生事件の管轄、移送及び通知の特例)

1項 農水産業協同組合 に係る再生事件についての 民事再生法 第5条第8項 《8 第1項及び第2項の規定にかかわらず、…》 再生債権者の数が500人以上であるときは、これらの規定による管轄裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも、再生手続開始の申立てをすることができる。 及び第9項並びに 第7条第4号 《再生事件の移送 第7条 裁判所は、著しい…》 損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、職権で、再生事件を次に掲げる裁判所のいずれかに移送することができる。 1 再生債務者の主たる営業所又は事務所以外の営業所又は事務所の所在地を管轄する地及びハの規定の適用については、再生債権者の数が1,000人以上であるものとみなす。

2項 農水産業協同組合 に係る再生事件についての 民事再生法 第34条第2項 《2 前項の場合において、知れている再生債…》 権者の数が1,000人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第5項本文において準用する同条第3項第1号及び第37条本文の規定による知れている再生債権者に対する通知をせず、かつ、第102条 の規定の適用については、知れている再生債権者の数が1,000人以上であるものとみなす。

10条及び11条

1項 削除

2節 農水産業協同組合貯金保険機構の権限

12条 (包括的禁止命令に関する通知の特例)

1項 農水産業協同組合 について 民事再生法 第28条第1項 《包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り…》 消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その電子裁判書を再生債務者保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている再生同法第36条第2項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する決定があった場合には、再生債権者である 貯金者等 に対しては、同法第28条第1項の規定による通知は、することを要しない。

2項 前項の場合には、裁判所は、 農水産業協同組合 貯金保険 機構 以下「 機構 」という。)に対して、 民事再生法 第28条第1項 《包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り…》 消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その電子裁判書を再生債務者保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている再生 の決定の主文を通知しなければならない。

13条 (再生債権届出期間についての機構の意見の聴取)

1項 裁判所は、 農水産業協同組合 について再生手続開始の決定をしようとするときは、あらかじめ、 民事再生法 第34条第1項 《裁判所は、再生手続開始の決定と同時に、再…》 生債権の届出をすべき期間及び再生債権の調査をするための期間を定めなければならない。 の規定により定める再生債権の届出をすべき期間について、 機構 の意見を聴かなければならない。

14条 (再生手続開始の決定等に関する通知の特例)

1項 農水産業協同組合 について再生手続開始の決定をしたときは、再生債権者である 貯金者等 に対しては、 民事再生法 第35条第3項第1号 《3 次に掲げる者には、前2項の規定により…》 公告すべき事項を通知しなければならない。 1 再生債務者及び知れている再生債権者 2 第54条第1項、第64条第1項又は第79条第1項前段の規定による処分がされた場合における監督委員、管財人又は保全管 の規定による通知は、することを要しない。

2項 前項の場合には、裁判所は、 機構 に対して、 民事再生法 第35条第1項 《裁判所は、再生手続開始の決定をしたときは…》 、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。 ただし、第169条の2第1項に規定する社債管理者等がないときは、第3号に掲げる事項については、公告することを要しない。 1 再生手続開始の決定の主文 及び第2項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。

3項 農水産業協同組合 の再生手続において、 第16条第1項 《利害関係人は、裁判所書記官に対し、この法…》 律この法律において準用する他の法律を含む。次条第1項において同じ。の規定に基づき、裁判所に提出され、又は裁判所が作成した文書その他の物件以下この条及び第17条第1項において「文書等」という。の閲覧を請 の規定による貯金者表の提出があるまでに、 民事再生法 第34条第1項 《裁判所は、再生手続開始の決定と同時に、再…》 生債権の届出をすべき期間及び再生債権の調査をするための期間を定めなければならない。 の規定により定めた再生債権の届出をすべき期間(以下「 再生債権届出期間 」という。)に変更を生じた場合又は再生手続開始の決定を取り消す決定が確定した場合においては、再生債権者である 貯金者等 であって同法第94条第1項の規定による届出をしていないものに対しては、同法第35条第5項本文において準用する同条第3項第1号の規定又は同法第37条本文の規定による通知は、することを要しない。

4項 前項の場合には、裁判所は、 機構 に対して、 再生債権届出期間 について生じた変更の内容又は再生手続開始の決定を取り消す決定の主文を通知しなければならない。ただし、 民事再生法 第34条第2項 《2 前項の場合において、知れている再生債…》 権者の数が1,000人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第5項本文において準用する同条第3項第1号及び第37条本文の規定による知れている再生債権者に対する通知をせず、かつ、第102条 の決定があったときは、この限りでない。

15条 (貯金者表の作成等)

1項 機構 は、前条第2項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、知れている再生債権である 貯金等 債権(機構が債権者であるものを除く。第4項において同じ。)について、 民事再生法 第99条第2項 《2 電子再生債権者表には、各債権について…》 、その内容約定劣後再生債権であるかどうかの別を含む。以下この節において同じ。及び原因、議決権の額、第94条第2項に規定する債権の額その他最高裁判所規則で定める事項を記録しなければならない。 に規定する事項を記載した貯金者表を作成しなければならない。

2項 機構 は、前項の規定により貯金者表を作成したときは、直ちに、その旨及び縦覧の場所を公告するとともに、 再生債権届出期間 の末日の前日までの間、貯金者表を 貯金者等 の縦覧に供しなければならない。

3項 前項の規定による貯金者表の縦覧の開始の日は、 再生債権届出期間 の末日の前日の2週間以上前の日でなければならない。

4項 機構 は、貯金者表を縦覧に供することを開始した後、当該貯金者表に記載されていない 貯金等 債権があることを知ったときは、遅滞なく、当該貯金者表に、当該貯金等債権に係る第1項に規定する事項の記載の追加をしなければならない。当該貯金者表に記載されている貯金等債権について当該 貯金者等 の利益となる記載の変更を加えるべきことを知ったときも、同様とする。

5項 機構 は、貯金者表を縦覧に供することを開始した後でも、当該貯金者表に記載されている 貯金者等 の承諾を得て、当該貯金者等に係る 貯金等 債権について、その記載を削除し、又は当該貯金者等の不利益となる記載の変更を行うことができる。ただし、機構が、当該貯金者表に記載されている貯金者等に係る貯金等債権を、 農水産業協同組合 貯金保険法第60条第1項若しくは第3項の規定により取得し、又は同法第70条の規定により買い取った場合において、当該貯金等債権について、その記載を削除し、又は当該貯金者等の不利益となる記載の変更を行うときは、当該貯金者等の承諾を要しない。

16条 (貯金者表の提出等)

1項 機構 は、 再生債権届出期間 の末日に、前条の規定により作成した貯金者表を裁判所に提出しなければならない。

2項 前条第4項前段の規定は、 機構 が、貯金者表を裁判所に提出した後、当該貯金者表に記載されていない 貯金等 債権(機構が債権者であるもの及び既に 貯金者等 民事再生法 の規定により裁判所に届け出ているものを除く。)があることを知った場合について準用する。

3項 前項において準用する前条第4項前段の規定による記載の追加は、 民事再生法 第169条第1項 《再生計画案の提出があったときは、裁判所は…》 、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、当該再生計画案を決議に付する旨の決定をする。 1 一般調査期間が終了していないとき。 2 財産状況報告集会における再生債務者等による報告又は第125条第1項の の規定による再生計画案を決議に付する旨の決定がされた後は、することができない。

4項 機構 は、第1項の規定による貯金者表の提出又は第2項において準用する前条第4項前段の規定による記載の追加をする場合には、 民事再生法 第94条第1項 《再生手続に参加しようとする再生債権者は、…》 第34条第1項の規定により定められた再生債権の届出をすべき期間以下「債権届出期間」という。内に、各債権について、その内容及び原因、約定劣後再生債権であるときはその旨、議決権の額その他最高裁判所規則で定 に規定する事項(前条第1項に規定する事項を除く。)を裁判所に届け出なければならない。

5項 農水産業協同組合 の再生手続についての 民事再生法 第16条第1項 《利害関係人は、裁判所書記官に対し、この法…》 律この法律において準用する他の法律を含む。次条第1項において同じ。の規定に基づき、裁判所に提出され、又は裁判所が作成した文書その他の物件以下この条及び第17条第1項において「文書等」という。の閲覧を請 及び 第16条の2第1項 《利害関係人は、裁判所書記官に対し、最高裁…》 判所規則で定めるところにより、この法律の規定に基づき裁判所の使用に係る電子計算機入出力装置を含む。以下同じ。に備えられたファイル次項及び第3項並びに次条を除き、以下単に「ファイル」という。に記録された の規定の適用については、同法第16条第1項中「同じ。࿹」とあるのは「同じ。࿹及び 農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律 ࿸2000年法律第95号。同項において「再生特例法」という。)」と、同法第16条の2第1項中「この法律」とあるのは「この法律及び再生特例法」とする。

17条 (貯金者表の提出の効果)

1項 前条第1項の規定により貯金者表が提出されたときは、当該貯金者表に記載されている 貯金等 債権( 貯金者等 が当該提出があるまでに 民事再生法 第94条第1項 《再生手続に参加しようとする再生債権者は、…》 第34条第1項の規定により定められた再生債権の届出をすべき期間以下「債権届出期間」という。内に、各債権について、その内容及び原因、約定劣後再生債権であるときはその旨、議決権の額その他最高裁判所規則で定 の規定により届け出たものを除く。)に対する同法の規定の適用については、 再生債権届出期間 内に届出があったものとみなす。

2項 前条第2項において準用する 第15条第4項 《4 機構は、貯金者表を縦覧に供することを…》 開始した後、当該貯金者表に記載されていない貯金等債権があることを知ったときは、遅滞なく、当該貯金者表に、当該貯金等債権に係る第1項に規定する事項の記載の追加をしなければならない。 当該貯金者表に記載さ 前段の規定により 貯金等 債権に係る記載の追加がされたときは、当該貯金等債権に対する 民事再生法 の規定の適用については、同法第95条第1項の規定による届出の追完があったものとみなす。

18条 (貯金者等の参加)

1項 前条の規定により届出又は届出の追完があったものとみなされる 貯金等 債権( 機構 民事再生法 第96条 《届出名義の変更 届出をした再生債権を取…》 得した者は、債権届出期間が経過した後でも、届出名義の変更を受けることができる。 第101条第3項の規定により認否書に記載された再生債権を取得した者についても、同様とする。 の規定による届出名義の変更を受けたものを除く。以下この条及び次条において同じ。)に係る債権者は、自ら再生手続に参加しようとするときは、その旨を裁判所に届け出なければならない。ただし、再生債権の確定に関する裁判手続に関する行為については、この限りでない。

2項 前項の規定による届出(以下この条及び次条において「 参加の届出 」という。)は、再生手続が終了するまでの間、することができる。

3項 参加の届出 があったときは、裁判所は、これを 機構 に通知しなければならない。

4項 参加の届出 をした 貯金者等 は、前条の規定により届出又は届出の追完があったものとみなされる当該貯金者等に係る 貯金等 債権の全部をもって、自ら再生手続に参加するものとする。

19条 (機構の権限)

1項 機構 は、 第17条 《貯金者表の提出の効果 前条第1項の規定…》 により貯金者表が提出されたときは、当該貯金者表に記載されている貯金等債権貯金者等が当該提出があるまでに民事再生法第94条第1項の規定により届け出たものを除く。に対する同法の規定の適用については、再生債 の規定により届出又は届出の追完があったものとみなされる 貯金等 債権に係る債権者( 参加の届出 をした 貯金者等 を除く。以下この節において「 機構代理貯金者 」という。)のために、当該機構代理貯金者に係る貯金等債権(以下この節において「 機構代理債権 」という。)をもって、再生手続に属する一切の行為(再生債権の調査において機構が異議を述べた機構代理債権に係る再生債権の確定に関する裁判手続に関する行為を除く。)をするものとする。ただし、機構代理債権に係る届出を取り下げ、若しくは機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理貯金者の不利益となる変更を加えようとするとき、又は機構代理債権に係る再生債権の確定に関する査定の申立てを取り下げ、若しくは機構代理債権に係る再生債権の確定に関する訴訟において 民事訴訟法 1996年法律第109号第32条第2項第1号 《2 被保佐人、被補助人又は後見人その他の…》 法定代理人が次に掲げる訴訟行為をするには、特別の授権がなければならない。 1 訴えの取下げ、和解、請求の放棄若しくは認諾又は第48条第50条第3項及び第51条において準用する場合を含む。の規定による脱 若しくは第2号に掲げる訴訟行為をしようとするときは、当該機構代理債権に係る機構代理貯金者の授権がなければならない。

20条 (機構の義務)

1項 機構 は、機構代理貯金者のために、公平かつ誠実に前条の行為をしなければならない。

2項 機構 は、機構代理貯金者に対し、善良な管理者の注意をもって前条の行為をしなければならない。

21条 (届出に係る事項の変更)

1項 機構 は、機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理貯金者の利益となる変更を加えるべきことを知ったときは、遅滞なく、当該届出に係る事項について変更を加えなければならない。

2項 第16条第3項 《3 前項において準用する前条第4項前段の…》 規定による記載の追加は、民事再生法第169条第1項の規定による再生計画案を決議に付する旨の決定がされた後は、することができない。 の規定は、前項の変更について準用する。

3項 第1項の規定による変更は、 民事再生法 の規定の適用については、この章に別段の定めがある場合を除き、同法第95条第5項の規定による変更とみなす。

22条 (特別調査期間に関する費用負担の特例)

1項 機構 代理債権に係る 民事再生法 第103条第1項 《裁判所は、第95条の規定による届出があり…》 又は届出事項の変更があった再生債権について、その調査をするための期間以下「特別調査期間」という。を定めなければならない。 ただし、再生債務者等が第101条第2項の規定により認否書に当該再生債権の内容 に規定する 特別調査期間 以下この条において「 特別調査期間 」という。)に関する費用は、同条第2項の規定にかかわらず、機構の負担とする。ただし、機構は、同法第133条の規定により原状に復した 貯金等 債権について調査するため特別調査期間が定められた場合その他の相当の事由がある場合には、機構代理貯金者に当該費用の全部又は一部の償還を求めることができる。

23条 (異議の通知)

1項 再生債権の調査において、 機構 代理債権の内容について再生債務者等が認めず、又は届出再生債権者( 民事再生法 第102条第1項 《届出をした再生債権者以下「届出再生債権者…》 」という。は、一般調査期間内に、裁判所に対し、前条第1項若しくは第2項に規定する再生債権の内容若しくは議決権又は同条第3項の規定により認否書に記載された再生債権の内容について、書面で、異議を述べること に規定する届出再生債権者をいう。)が異議を述べた場合(次項に規定する場合を除く。)には、機構は、遅滞なく、その旨を当該機構代理債権に係る機構代理貯金者に通知しなければならない。

2項 再生債権の調査において、 機構 が機構代理債権の内容について異議を述べた場合には、裁判所書記官は、これを当該機構代理債権に係る機構代理貯金者に通知しなければならない。

24条 (債権者集会の期日の通知)

1項 裁判所書記官は、 農水産業協同組合 の再生手続において、 再生債権届出期間 の満了前に債権者集会が招集された場合においては、 機構 に対し、当該債権者集会の期日を通知しなければならない。ただし、 民事再生法 第34条第2項 《2 前項の場合において、知れている再生債…》 権者の数が1,000人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第5項本文において準用する同条第3項第1号及び第37条本文の規定による知れている再生債権者に対する通知をせず、かつ、第102条 の決定があったときは、この限りでない。

25条 (債権者委員会)

1項 機構 第16条第1項 《機構は、再生債権届出期間の末日に、前条の…》 規定により作成した貯金者表を裁判所に提出しなければならない。 の規定により貯金者表を提出する前における 民事再生法 第117条第1項 《裁判所は、再生債権者をもって構成する委員…》 会がある場合には、利害関係人の申立てにより、当該委員会が、この法律の定めるところにより、再生手続に関与することを承認することができる。 ただし、次に掲げる要件のすべてを具備する場合に限る。 1 委員の 及び第4項の規定の適用については、同条第1項中「再生債権者をもって」とあるのは「再生債権者( 農水産業協同組合 貯金保険機構を含む。)をもって」と、同条第4項中「再生債権者の申立て」とあるのは「再生債権者(農水産業協同組合貯金保険機構を含む。)の申立て」とする。

2項 機構 民事再生法 第117条第2項 《2 裁判所は、必要があると認めるときは、…》 再生手続において、前項の規定により承認された委員会以下「債権者委員会」という。に対して、意見の陳述を求めることができる。 に規定する債権者委員会を構成する者である場合には、 第20条 《 削除…》 の規定を準用する。この場合において、同条中「機構代理貯金者」とあるのは、「 貯金者等 」と読み替えるものとする。

26条 (機構による議決権の行使)

1項 機構 は、再生計画案又は変更計画案についての議決権行使の方法として 民事再生法 第169条第2項第1号 《2 裁判所は、前項の決議に付する旨の決定…》 において、議決権を行使することができる再生債権者以下「議決権者」という。の議決権行使の方法及び第172条第2項同条第3項において準用する場合を含む。の規定により議決権の不統一行使をする場合における裁判 に掲げる方法が定められた場合において、機構代理貯金者のために議決権を行使しようとするときは、当該再生計画案又は変更計画案が決議に付される最初の債権者集会の期日の2週間前までに、同意しようとする再生計画案又は変更計画案の内容を機構代理貯金者に通知するとともに、公告しなければならない。

2項 機構 は、再生計画案又は変更計画案についての議決権行使の方法として 民事再生法 第169条第2項第2号 《2 裁判所は、前項の決議に付する旨の決定…》 において、議決権を行使することができる再生債権者以下「議決権者」という。の議決権行使の方法及び第172条第2項同条第3項において準用する場合を含む。の規定により議決権の不統一行使をする場合における裁判 又は第3号に掲げる方法が定められた場合において、機構代理貯金者のために議決権を行使しようとするときは、同項第2号に規定する期間の末日の2週間前までに、同意しようとする再生計画案又は変更計画案の内容を機構代理貯金者に通知するとともに、公告しなければならない。

3項 機構 は、機構代理貯金者のために 民事再生法 第211条第1項 《裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期…》 間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、簡易再生の決定再生債権の調査及び確定の手続を経ない旨の決定をいう。以下同じ。をする。 この場合において、再生債務者等の申立ては、届出再生債権者の 又は 第217条第1項 《裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期…》 間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、同意再生の決定再生債権の調査及び確定の手続並びに再生債務者等が提出した再生計画案の決議を経ない旨の決定をいう。以下同じ。をする。 この場合におい の規定により再生計画案についての同意並びに再生債権の調査及び確定の手続を経ないことについての同意をしようとするときは、その2週間前までに、当該再生計画案の内容を機構代理貯金者に通知するとともに、公告しなければならない。

27条 (機構がする公告及び通知)

1項 第15条第2項 《2 機構は、前項の規定により貯金者表を作…》 成したときは、直ちに、その旨及び縦覧の場所を公告するとともに、再生債権届出期間の末日の前日までの間、貯金者表を貯金者等の縦覧に供しなければならない。 及び前条の規定による公告については、 民事再生法 第10条第1項 《この法律の規定による公告は、官報に掲載し…》 てする。 及び第2項の規定を準用する。

2項 第23条第1項 《再生手続開始の申立てをするときは、再生手…》 続開始の原因となる事実を疎明しなければならない。 及び前条の規定による通知は、その通知が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。

28条 (決済債務の弁済等の許可)

1項 再生手続開始の決定があった 農水産業協同組合 に対し 農水産業協同組合貯金保険法 第69条の3第1項 《機構は、次に掲げる者から決済債務の弁済第…》 56条の2第1項及び同条第2項において準用する第56条第3項の規定により計算した保険金の額に対応する支払対象決済用貯金又は特定決済債務につき行うものに限る。のために必要とする資金の貸付けの申込みを受け同法第111条において準用する場合を含む。)の規定による資金の貸付けを行う旨の決定があるときは、 民事再生法 第85条第1項 《再生債権については、再生手続開始後は、こ…》 の法律に特別の定めがある場合を除き、再生計画の定めるところによらなければ、弁済をし、弁済を受け、その他これを消滅させる行為免除を除く。をすることができない。 の規定にかかわらず、裁判所は、再生債務者等の申立てにより、 農水産業協同組合貯金保険法 第69条の3第1項 《機構は、次に掲げる者から決済債務の弁済第…》 56条の2第1項及び同条第2項において準用する第56条第3項の規定により計算した保険金の額に対応する支払対象決済用貯金又は特定決済債務につき行うものに限る。のために必要とする資金の貸付けの申込みを受け に規定する決済債務の弁済又は同法第111条に規定する支払対象 貯金等 の払戻しを許可することができる。

2項 裁判所は、前項の許可と同時に、弁済を行う決済債務の種類又は払戻しを行う 貯金等 の種別、弁済又は払戻し(以下「 弁済等 」という。)の限度額及び 弁済等 をする期間を定めなければならない。この場合においては、当該期間の末日は、 再生債権届出期間 の末日より前の日でなければならないものとする。

3項 裁判所は、前項の規定による定めをするときは、あらかじめ、 機構 の意見を聴かなければならない。

3章 農水産業協同組合の破産手続の特例 > 1節 監督庁による破産手続開始の申立て等

29条 (破産手続開始の申立て)

1項 監督庁 は、 農水産業協同組合 に破産手続開始の原因となる事実があるときは、裁判所に対し、破産手続開始の申立てをすることができる。

2項 第3条第2項 《2 農林水産大臣及び内閣総理大臣は、前項…》 の規定により再生手続開始の申立てをすることが信用秩序の維持に重大な影響を与えるおそれがあると認めるときは、あらかじめ、信用秩序の維持を図るために必要な措置に関し、財務大臣に協議しなければならない。 の規定は、農林水産大臣及び内閣総理大臣が前項の規定によりする 農水産業協同組合 の破産手続開始の申立てについて準用する。

3項 第1項の規定により 監督庁 が破産手続開始の申立てをするときは、 破産法 2004年法律第75号第20条第2項 《2 債権者以外の者が破産手続開始の申立て…》 をするときは、最高裁判所規則で定める事項を記載した債権者一覧表を裁判所に提出しなければならない。 ただし、当該申立てと同時に債権者一覧表を提出することができないときは、当該申立ての後遅滞なくこれを提出 及び 第23条第1項 《裁判所は、申立人の資力、破産財団となるべ…》 き財産の状況その他の事情を考慮して、申立人及び利害関係人の利益の保護のため特に必要と認めるときは、破産手続の費用を仮に国庫から支弁することができる。 職権で破産手続開始の決定をした場合も、同様とする。 前段の規定は、適用しない。

30条 (監督庁への通知等)

1項 農水産業協同組合 について破産手続開始の申立てがあった場合(前条第1項の規定により 監督庁 が破産手続開始の申立てをした場合を除く。次項において同じ。)には、裁判所書記官は、監督庁にその旨を通知しなければならない。

2項 監督庁 は、 農水産業協同組合 について破産手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、裁判所に対し、意見を述べることができる。

31条 (他の手続の中止命令等の申立て等)

1項 農水産業協同組合 について破産手続開始の申立てがあった場合には、 監督庁 は、 破産法 第24条第1項 《裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場…》 合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続又は処分の中止を命ずることができる。 ただし、第1号に掲げる手続又第25条第1項 《裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場…》 合において、前条第1項第1号又は第6号の規定による中止の命令によっては破産手続の目的を10分に達成することができないおそれがあると認めるべき特別の事情があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、 及び 第28条第1項 《裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場…》 合には、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、債務者の財産に関し、その財産の処分禁止の仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。これらの規定を同法第33条第2項において準用する場合を含む。並びに第91条第1項(同条第3項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による申立てをすることができる。

2項 前項に規定する場合には、 監督庁 は、 破産法 第9条 《不服申立て 破産手続等に関する裁判につ…》 き利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。 その期間は、裁判の公告があった場合には、その公告が効力を生じた日から起算して2週間とする。 前段の規定にかかわらず、同法第24条第1項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による中止の命令、同法第24条第2項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による決定及び同法第24条第3項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による取消しの命令、同法第25条第1項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による禁止の命令、同法第25条第4項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による決定及び同法第25条第5項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による取消しの命令、同法第27条第1項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の申立てについての裁判、同法第28条第1項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分及び同法第28条第2項(同法第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による決定並びに同法第91条第1項の処分及び同条第4項の規定による決定に対して、即時抗告をすることができる。

3項 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

32条 (破産手続開始の申立てを棄却する決定に対する即時抗告)

1項 監督庁 は、 破産法 第9条 《不服申立て 破産手続等に関する裁判につ…》 き利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。 その期間は、裁判の公告があった場合には、その公告が効力を生じた日から起算して2週間とする。 前段の規定にかかわらず、 第29条第1項 《破産手続開始の申立てをした者は、破産手続…》 開始の決定前に限り、当該申立てを取り下げることができる。 この場合において、第24条第1項の規定による中止の命令、包括的禁止命令、前条第1項の規定による保全処分、第91条第2項に規定する保全管理命令又 の規定による破産手続開始の申立てを棄却する決定に対して、即時抗告をすることができる。

32条の2 (破産事件の管轄、移送及び通知の特例)

1項 農水産業協同組合 に係る破産事件についての 破産法 第5条第8項 《8 第1項及び第2項の規定にかかわらず、…》 破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権となるべき債権を有する債権者の数が500人以上であるときは、これらの規定による管轄裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも、破産手続 及び第9項並びに 第7条第4号 《破産事件の移送 第7条 裁判所は、著しい…》 損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、職権で、破産事件破産事件の債務者又は破産者による免責許可の申立てがある場合にあっては、破産事件及び当該免責許可の申立てに係る事件を次に掲げる地方裁判所及びハの規定の適用については、破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権となるべき債権を有する債権者(破産手続開始の決定後にあっては、破産債権者)の数が1,000人以上であるものとみなす。

2項 農水産業協同組合 に係る破産事件についての 破産法 第31条第5項 《5 第1項の場合において、知れている破産…》 債権者の数が1,000人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第4項本文及び第5項本文において準用する同条第3項第1号、第33条第3項本文並びに第139条第3項本文の規定による破産債権者 の規定の適用については、知れている破産債権者の数が1,000人以上であるものとみなす。

2節 農水産業協同組合貯金保険機構の権限

33条 (包括的禁止命令に関する通知の特例)

1項 農水産業協同組合 について 破産法 第26条第1項 《包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り…》 消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その電子裁判書を債務者保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている債権者及同法第33条第2項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の決定があった場合には、 貯金者等 に対しては、同法第26条第1項の規定による通知は、することを要しない。

2項 前項の場合には、裁判所は、 機構 に対して、 破産法 第26条第1項 《包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り…》 消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その電子裁判書を債務者保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている債権者及 の決定の主文を通知しなければならない。

34条 (届出期間についての機構の意見の聴取)

1項 裁判所は、 農水産業協同組合 について破産手続開始の決定をしようとするときは、あらかじめ、 破産法 第31条第1項第1号 《裁判所は、破産手続開始の決定と同時に、1…》 又は数人の破産管財人を選任し、かつ、次に掲げる事項を定めなければならない。 1 破産債権の届出をすべき期間 2 破産者の財産状況を報告するために招集する債権者集会第4項、第136条第2項及び第3項並 の規定により定める破産債権の届出をすべき期間について、 機構 の意見を聴かなければならない。

35条 (破産手続開始の決定等に関する通知の特例)

1項 農水産業協同組合 について破産手続開始の決定をしたときは、破産債権者である 貯金者等 に対しては、 破産法 第32条第3項第1号 《3 次に掲げる者には、前2項の規定により…》 公告すべき事項を通知しなければならない。 1 破産管財人、破産者及び知れている破産債権者 2 知れている財産所持者等 3 第91条第2項に規定する保全管理命令があった場合における保全管理人 4 労働組 の規定による通知は、することを要しない。

2項 前項の場合には、裁判所は、 機構 に対して、 破産法 第32条第1項 《裁判所は、破産手続開始の決定をしたときは…》 、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。 1 破産手続開始の決定の主文 2 破産管財人の氏名又は名称 3 前条第1項の規定により定めた期間又は期日 4 破産財団に属する財産の所持者及び破産者 及び第2項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。

3項 農水産業協同組合 の破産手続において、 第37条第1項 《破産者は、その申立てにより裁判所の許可を…》 得なければ、その居住地を離れることができない。 の規定による貯金者表の提出があるまでに、 破産法 第32条第1項第2号 《裁判所は、破産手続開始の決定をしたときは…》 、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。 1 破産手続開始の決定の主文 2 破産管財人の氏名又は名称 3 前条第1項の規定により定めた期間又は期日 4 破産財団に属する財産の所持者及び破産者 若しくは第3号に掲げる事項に変更を生じた場合(同号に掲げる事項にあっては、同法第31条第1項第1号の期間又は同項第2号の期日に変更を生じた場合に限る。又は破産手続開始の決定を取り消す決定が確定した場合においては、破産債権者である 貯金者等 であって同法第111条第1項の規定による届出をしていないものに対しては、同法第32条第5項において準用する同条第3項第1号の規定又は同法第33条第3項本文の規定による通知は、することを要しない。

4項 前項の場合には、裁判所は、 機構 に対して、 破産法 第32条第1項第2号 《裁判所は、破産手続開始の決定をしたときは…》 、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。 1 破産手続開始の決定の主文 2 破産管財人の氏名又は名称 3 前条第1項の規定により定めた期間又は期日 4 破産財団に属する財産の所持者及び破産者 若しくは第3号に掲げる事項(同号に掲げる事項にあっては、同法第31条第1項第1号の期間又は同項第2号の期日に限る。)について生じた変更の内容又は破産手続開始の決定を取り消す決定の主文を通知しなければならない。ただし、同法第31条第5項の決定があったときは、この限りでない。

35条の2 (少額配当受領申出に関する通知)

1項 機構 は、前条第2項の規定による通知を受けたときは、破産債権者である 貯金者等 に対し、遅滞なく、自己に対する配当額の合計額が 破産法 第111条第1項第4号 《破産手続に参加しようとする破産債権者は、…》 第31条第1項第1号又は第3項の規定により定められた破産債権の届出をすべき期間以下「債権届出期間」という。内に、次に掲げる事項を裁判所に届け出なければならない。 1 各破産債権の額及び原因 2 優先的 に規定する最高裁判所規則で定める額に満たない場合においても配当金を受領する意思(次条第3項において「 少額配当受領の意思 」という。)があるときは債権届出期間(同法第111条第1項に規定する債権届出期間をいう。以下同じ。)の末日の前日までに機構に申し出るべき旨を通知しなければならない。

36条 (貯金者表の作成等)

1項 機構 は、 第35条第2項 《2 前項の場合には、裁判所は、機構に対し…》 て、破産法第32条第1項及び第2項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。 の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、知れている破産債権である 貯金等 債権(機構が債権者であるものを除く。)について、 破産法 第115条第2項 《2 電子破産債権者表には、各破産債権につ…》 いて、第111条第1項第1号から第4号まで及び第2項第2号同条第3項において準用する場合を含む。に掲げる事項その他最高裁判所規則で定める事項を記録しなければならない。 に規定する事項を記載した貯金者表を作成しなければならない。

2項 第15条第2項 《2 債務者が支払を停止したときは、支払不…》 能にあるものと推定する。 から第5項までの規定は、 機構 が前項の規定により貯金者表を作成した場合について準用する。この場合において、同条第2項及び第3項中「 再生債権届出期間 」とあるのは「債権届出期間」と、同条第4項中「第1項」とあるのは「 第36条第1項 《破産手続開始の決定がされた後であっても、…》 破産管財人は、裁判所の許可を得て、破産者の事業を継続することができる。 」と読み替えるものとする。

3項 機構 は、貯金者表を縦覧に供することを開始した後、当該貯金者表に記載されている 貯金等 債権に係る債権者から、 少額配当受領の意思 がある旨の申出(次条第4項において「 少額配当受領申出 」という。)があったときは、当該貯金者表に、その旨の記載の追加をしなければならない。

37条 (貯金者表の提出等)

1項 機構 は、債権届出期間の末日に、前条の規定により作成した貯金者表を裁判所に提出しなければならない。

2項 前条第2項において準用する 第15条第4項 《4 機構は、貯金者表を縦覧に供することを…》 開始した後、当該貯金者表に記載されていない貯金等債権があることを知ったときは、遅滞なく、当該貯金者表に、当該貯金等債権に係る第1項に規定する事項の記載の追加をしなければならない。 当該貯金者表に記載さ 前段の規定は、 機構 が、貯金者表を裁判所に提出した後、当該貯金者表に記載されていない 貯金等 債権(機構が債権者であるもの及び既に 貯金者等 破産法 の規定により裁判所に届け出ているものを除く。)があることを知った場合について準用する。この場合において、同項中「第1項」とあるのは、「 第36条第1項 《機構は、第35条第2項の規定による通知を…》 受けたときは、遅滞なく、知れている破産債権である貯金等債権機構が債権者であるものを除く。について、破産法第115条第2項に規定する事項を記載した貯金者表を作成しなければならない。 」と読み替えるものとする。

3項 機構 は、第1項の規定による貯金者表の提出又は前項において準用する 第15条第4項 《4 機構は、貯金者表を縦覧に供することを…》 開始した後、当該貯金者表に記載されていない貯金等債権があることを知ったときは、遅滞なく、当該貯金者表に、当該貯金等債権に係る第1項に規定する事項の記載の追加をしなければならない。 当該貯金者表に記載さ 前段の規定による記載の追加をする場合においては、 破産法 第111条第1項 《破産手続に参加しようとする破産債権者は、…》 第31条第1項第1号又は第3項の規定により定められた破産債権の届出をすべき期間以下「債権届出期間」という。内に、次に掲げる事項を裁判所に届け出なければならない。 1 各破産債権の額及び原因 2 優先的 各号に掲げる事項(前条第1項に規定する事項を除く。)を裁判所に届け出なければならない。

4項 前条第3項の規定は、 機構 が貯金者表を裁判所に提出した後、 少額配当受領申出 があった場合について準用する。

5項 農水産業協同組合 の破産手続についての 破産法 第11条第1項 《利害関係人は、裁判所書記官に対し、この法…》 律この法律において準用する他の法律を含む。次条第1項において同じ。の規定に基づき、裁判所に提出され、又は裁判所が作成した文書その他の物件以下この条及び第12条第1項において「文書等」という。の閲覧を請 及び 第11条の2第1項 《利害関係人は、裁判所書記官に対し、最高裁…》 判所規則で定めるところにより、この法律の規定に基づき裁判所の使用に係る電子計算機入出力装置を含む。以下同じ。に備えられたファイル次項及び第3項並びに次条を除き、以下単に「ファイル」という。に記録された の規定の適用については、同法第11条第1項中「同じ。࿹」とあるのは「同じ。࿹及び 農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律 ࿸2000年法律第95号。同項において「再生特例法」という。)」と、同法第11条の2第1項中「この法律」とあるのは「この法律及び再生特例法」とする。

38条 (貯金者表の提出の効果)

1項 前条第1項の規定により貯金者表が提出されたときは、当該貯金者表に記載されている 貯金等 債権( 貯金者等 が当該提出があるまでに 破産法 第111条第1項 《破産手続に参加しようとする破産債権者は、…》 第31条第1項第1号又は第3項の規定により定められた破産債権の届出をすべき期間以下「債権届出期間」という。内に、次に掲げる事項を裁判所に届け出なければならない。 1 各破産債権の額及び原因 2 優先的 の規定により届け出たものを除く。)に対する同法の規定の適用については、債権届出期間内に届出があったものとみなす。

2項 前条第2項において準用する 第15条第4項 《4 機構は、貯金者表を縦覧に供することを…》 開始した後、当該貯金者表に記載されていない貯金等債権があることを知ったときは、遅滞なく、当該貯金者表に、当該貯金等債権に係る第1項に規定する事項の記載の追加をしなければならない。 当該貯金者表に記載さ 前段の規定により 貯金等 債権に係る記載の追加がされたときは、当該貯金等債権に対する 破産法 の規定の適用については、当該記載の追加が同法第112条第1項に規定する 一般調査期間 以下「 一般調査期間 」という。)の満了前又は同項に規定する 一般調査期日 以下「 一般調査期日 」という。)の終了前の記載の追加であるときは債権届出期間の経過後であって一般調査期間の満了前又は一般調査期日の終了前に届出があったものと、当該記載の追加が一般調査期間の経過後又は一般調査期日の終了後の記載の追加であるときは同項の規定による届出があったものとみなす。

39条 (貯金者等の参加)

1項 前条の規定により届出があったものとみなされる 貯金等 債権( 機構 破産法 第113条第1項 《届出をした破産債権を取得した者は、一般調…》 査期間の経過後又は一般調査期日の終了後でも、届出名義の変更を受けることができる。 の規定による届出名義の変更を受けたものを除く。以下この条及び次条において同じ。)に係る債権者は、自ら破産手続に参加しようとするときは、その旨を裁判所に届け出なければならない。ただし、破産債権の確定に関する裁判手続に関する行為については、この限りでない。

2項 前項の規定による届出(以下この条及び次条において「 参加の届出 」という。)は、破産手続が終了するまでの間、することができる。

3項 参加の届出 があったときは、裁判所は、これを 機構 に通知しなければならない。

4項 参加の届出 をした 貯金者等 は、前条の規定により届出があったものとみなされる当該貯金者等に係る 貯金等 債権の全部をもって、自ら破産手続に参加するものとする。

40条 (機構の権限)

1項 機構 は、 第38条 《貯金者表の提出の効果 前条第1項の規定…》 により貯金者表が提出されたときは、当該貯金者表に記載されている貯金等債権貯金者等が当該提出があるまでに破産法第111条第1項の規定により届け出たものを除く。に対する同法の規定の適用については、債権届出 の規定により届出があったものとみなされる 貯金等 債権に係る債権者( 参加の届出 をした 貯金者等 を除く。以下この節において「 機構代理貯金者 」という。)のために、当該機構代理貯金者に係る貯金等債権(以下この節において「 機構代理債権 」という。)をもって、破産手続に属する一切の行為(破産債権の調査において機構が異議を述べた機構代理債権に係る破産債権の確定に関する裁判手続に関する行為を除く。)をするものとする。ただし、機構代理債権に係る届出を取り下げ、若しくは機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理貯金者の不利益となる変更を加えようとするとき、又は機構代理債権に係る破産債権査定申立て( 破産法 第125条第1項 《破産債権の調査において、破産債権の額又は…》 優先的破産債権、劣後的破産債権若しくは約定劣後破産債権であるかどうかの別以下この条及び第127条第1項において「額等」という。について破産管財人が認めず、又は届出をした破産債権者が異議を述べた場合には に規定する破産債権査定申立てをいう。)を取り下げ、若しくは機構代理債権に係る破産債権の確定に関する訴訟において 民事訴訟法 第32条第2項第1号 《2 被保佐人、被補助人又は後見人その他の…》 法定代理人が次に掲げる訴訟行為をするには、特別の授権がなければならない。 1 訴えの取下げ、和解、請求の放棄若しくは認諾又は第48条第50条第3項及び第51条において準用する場合を含む。の規定による脱 若しくは第2号に掲げる訴訟行為をしようとするときは、当該機構代理債権に係る機構代理貯金者の授権がなければならない。

41条 (機構の義務)

1項 機構 は、機構代理貯金者のために、公平かつ誠実に前条の行為をしなければならない。

2項 機構 は、機構代理貯金者に対し、善良な管理者の注意をもって前条の行為をしなければならない。

42条 (届出に係る事項の変更)

1項 機構 は、機構代理債権に関する届出に係る事項について当該機構代理債権に係る機構代理貯金者の利益となる変更を加えるべきことを知ったときは、遅滞なく、当該届出に係る事項について変更を加えなければならない。

2項 前項の規定による変更は、 破産法 の規定の適用については、この章に別段の定めがある場合を除き、当該変更が 一般調査期間 の満了前又は 一般調査期日 の終了前の変更であるときは債権届出期間の経過後であって一般調査期間の満了前又は一般調査期日の終了前にされた届出事項の変更と、当該変更が一般調査期間の経過後又は一般調査期日の終了後の変更であるときは同法第112条第4項の規定による変更とみなす。

43条 (特別調査期間等の費用負担の特例)

1項 機構 代理債権に係る 破産法 第119条第1項 《裁判所は、債権届出期間の経過後、一般調査…》 期間の満了前又は一般調査期日の終了前にその届出があり、又は届出事項の変更があった破産債権について、その調査をするための期間以下「特別調査期間」という。を定めなければならない。 ただし、当該破産債権につ に規定する 特別調査期間 以下この条において「 特別調査期間 」という。又は同法第122条第1項に規定する 特別調査期日 以下この条において「 特別調査期日 」という。)に関する費用は、同法第119条第3項(同法第122条第2項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、機構の負担とする。ただし、機構は、同法第169条の規定により原状に復した 貯金等 債権について調査するため特別調査期間又は特別調査期日が定められた場合その他の相当の事由がある場合には、機構代理貯金者に当該費用の全部又は一部の償還を求めることができる。

44条 (異議の通知)

1項 破産債権の調査において 機構 代理債権の額等( 破産法 第125条第1項 《破産債権の調査において、破産債権の額又は…》 優先的破産債権、劣後的破産債権若しくは約定劣後破産債権であるかどうかの別以下この条及び第127条第1項において「額等」という。について破産管財人が認めず、又は届出をした破産債権者が異議を述べた場合には に規定する額等をいう。次項において同じ。)について破産管財人が認めず、又は届出をした破産債権者(同法第31条第5項に規定する届出をした破産債権者をいう。)が異議を述べた場合(機構が当該機構代理債権について異議を述べた場合を除く。)には、機構は、遅滞なく、その旨を当該機構代理債権に係る機構代理貯金者に通知しなければならない。

2項 破産債権の調査において 機構 が機構代理債権の額等について異議を述べた場合には、裁判所書記官は、これを当該機構代理債権に係る機構代理貯金者に通知しなければならない。

45条 (債権者集会の期日の通知)

1項 裁判所書記官は、 農水産業協同組合 の破産手続において、債権届出期間の満了前に債権者集会が招集された場合においては、 機構 に対し、当該債権者集会の期日を通知しなければならない。ただし、 破産法 第31条第5項 《5 第1項の場合において、知れている破産…》 債権者の数が1,000人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第4項本文及び第5項本文において準用する同条第3項第1号、第33条第3項本文並びに第139条第3項本文の規定による破産債権者 の決定があったときは、この限りでない。

45条の2 (債権者委員会)

1項 機構 第37条第1項 《機構は、債権届出期間の末日に、前条の規定…》 により作成した貯金者表を裁判所に提出しなければならない。 の規定により貯金者表を提出する前における 破産法 第144条第1項 《裁判所は、破産債権者をもって構成する委員…》 会がある場合には、利害関係人の申立てにより、当該委員会が、この法律の定めるところにより、破産手続に関与することを承認することができる。 ただし、次の各号のいずれにも該当する場合に限る。 1 委員の数が 及び第4項の規定の適用については、同条第1項中「破産債権者をもって」とあるのは「破産債権者( 農水産業協同組合 貯金保険機構を含む。)をもって」と、同条第4項中「破産債権者の申立て」とあるのは「破産債権者(農水産業協同組合貯金保険機構を含む。)の申立て」とする。

2項 第41条 《破産者の重要財産開示義務 破産者は、破…》 産手続開始の決定後遅滞なく、その所有する不動産、現金、有価証券、預貯金その他裁判所が指定する財産の内容を記載した書面を裁判所に提出しなければならない。 の規定は、 機構 破産法 第144条第2項 《2 裁判所は、必要があると認めるときは、…》 破産手続において、前項の規定により承認された委員会以下「債権者委員会」という。に対して、意見の陳述を求めることができる。 に規定する債権者委員会を構成する者である場合について準用する。この場合において、 第41条 《破産者の重要財産開示義務 破産者は、破…》 産手続開始の決定後遅滞なく、その所有する不動産、現金、有価証券、預貯金その他裁判所が指定する財産の内容を記載した書面を裁判所に提出しなければならない。 中「機構代理貯金者」とあるのは、「 貯金者等 」と読み替えるものとする。

46条 (機構がする公告及び通知)

1項 第36条第2項 《2 第15条第2項から第5項までの規定は…》 、機構が前項の規定により貯金者表を作成した場合について準用する。 この場合において、同条第2項及び第3項中「再生債権届出期間」とあるのは「債権届出期間」と、同条第4項中「第1項」とあるのは「第36条第 において準用する 第15条第2項 《2 機構は、前項の規定により貯金者表を作…》 成したときは、直ちに、その旨及び縦覧の場所を公告するとともに、再生債権届出期間の末日の前日までの間、貯金者表を貯金者等の縦覧に供しなければならない。 の規定による公告については、 破産法 第10条第1項 《この法律の規定による公告は、官報に掲載し…》 てする。 及び第2項の規定を準用する。

2項 第35条 《法人の存続の擬制 他の法律の規定により…》 破産手続開始の決定によって解散した法人又は解散した法人で破産手続開始の決定を受けたものは、破産手続による清算の目的の範囲内において、破産手続が終了するまで存続するものとみなす。 の二及び 第44条第1項 《破産手続開始の決定があったときは、破産者…》 を当事者とする破産財団に関する訴訟手続は、中断する。 の規定による通知については、 第27条第2項 《2 前項の規定は、裁判所が国税滞納処分を…》 行う者に不当な損害を及ぼすおそれがあると認める場合について準用する。 の規定を準用する。

46条の2 (決済債務の弁済等の許可)

1項 破産手続開始の決定を受けた 農水産業協同組合 に対し 農水産業協同組合貯金保険法 第69条の3第1項 《機構は、次に掲げる者から決済債務の弁済第…》 56条の2第1項及び同条第2項において準用する第56条第3項の規定により計算した保険金の額に対応する支払対象決済用貯金又は特定決済債務につき行うものに限る。のために必要とする資金の貸付けの申込みを受け同法第111条において準用する場合を含む。)の規定による資金の貸付けを行う旨の決定があるときは、 破産法 第100条第1項 《破産債権は、この法律に特別の定めがある場…》 合を除き、破産手続によらなければ、行使することができない。 の規定にかかわらず、裁判所は、破産管財人の申立てにより、 農水産業協同組合貯金保険法 第69条の3第1項 《機構は、次に掲げる者から決済債務の弁済第…》 56条の2第1項及び同条第2項において準用する第56条第3項の規定により計算した保険金の額に対応する支払対象決済用貯金又は特定決済債務につき行うものに限る。のために必要とする資金の貸付けの申込みを受け に規定する決済債務の弁済又は同法第111条に規定する支払対象 貯金等 の払戻しを許可することができる。

2項 裁判所は、前項の許可と同時に、弁済を行う決済債務の種類又は払戻しを行う 貯金等 の種別、 弁済等 の限度額及び弁済等をする期間を定めなければならない。この場合においては、当該期間の末日は、債権届出期間の末日より前の日でなければならないものとする。

3項 裁判所は、前項の規定による定めをするときは、あらかじめ、 機構 の意見を聴かなければならない。

4章 雑則

47条 (権限の委任)

1項 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。

48条 (事務の区分)

1項 この法律の規定により都道府県が処理することとされている事務は、 地方自治法 1947年法律第67号第2条第9項第1号 《この法律において「法定受託事務」とは、次…》 に掲げる事務をいう。 1 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要 に規定する第1号法定受託事務とする。

《本則》 ここまで 附則 >  

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