水道施設の技術的基準を定める省令《本則》

法番号:2000年厚生省令第15号

略称:

附則 >   別表など >  

制定文 水道法(1957年法律第177号)第5条第4項の規定に基づき、 水道施設の技術的基準を定める省令 を次のように定める。


1条 (一般事項)

1項 水道施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 水道法(1957年法律第177号)第4条の規定による 水質基準 以下「 水質基準 」という。)に適合する必要量の浄水を所要の水圧で連続して供給することができること。

2号 需要の変動に応じて、浄水を安定的かつ効率的に供給することができること。

3号 給水の確実性を向上させるために、必要に応じて、次に掲げる措置が講じられていること。

予備の施設又は設備が設けられていること。

取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設及び配水施設が分散して配置されていること。

水道施設自体又は当該施設が属する系統としての多重性を有していること。

4号 災害その他非常の場合に断水その他の給水への影響ができるだけ少なくなるように配慮されたものであるとともに、速やかに復旧できるように配慮されたものであること。

5号 環境の保全に配慮されたものであること。

6号 地形、地質その他の自然的条件を勘案して、自重、積載荷重、水圧、土圧、揚圧力、浮力、地震力、積雪荷重、氷圧、温度荷重等の予想される荷重に対して安全な構造であること。

7号 施設の重要度に応じて、地震力に対して次に掲げる要件を備えるものであるとともに、地震により生ずる液状化、側方流動等によって生ずる影響に配慮されたものであること。

次に掲げる施設については、レベル一地震動(当該施設の設置地点において発生するものと想定される地震動のうち、当該施設の供用期間中に発生する可能性の高いものをいう。以下同じ。)に対して、当該施設の健全な機能を損なわず、かつ、レベル二地震動(当該施設の設置地点において発生するものと想定される地震動のうち、最大規模の強さを有するものをいう。)に対して、生ずる損傷が軽微であって、当該施設の機能に重大な影響を及ぼさないこと。

(1) 取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設及び送水施設

(2) 配水施設のうち、破損した場合に重大な二次被害を生ずるおそれが高いもの

(3) 配水施設のうち、(2)の施設以外の施設であって、次に掲げるもの

(i) 配水本管(配水管のうち、給水管の分岐のないものをいう。以下同じ。

(ii) 配水本管に接続するポンプ場

(iii) 配水本管に接続する配水池等(配水池及び配水のために容量を調節する設備をいう。以下同じ。

(iv) 配水本管を有しない水道における最大容量を有する配水池等

イに掲げる施設以外の施設は、レベル一地震動に対して、生ずる損傷が軽微であって、当該施設の機能に重大な影響を及ぼさないこと。

8号 漏水のおそれがないように必要な水密性を有する構造であること。

9号 維持管理を確実かつ容易に行うことができるように配慮された構造であること。

10号 水の汚染のおそれがないように、必要に応じて、暗きよとし、又はさくの設置その他の必要な措置が講じられていること。

11号 規模及び特性に応じて、流量、水圧、水位、水質その他の運転状態を監視し、制御するために必要な設備が設けられていること。

11_2号 施設の運転を管理する電子計算機が水の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないように、サイバーセキュリティ( サイバーセキュリティ基本法 2014年法律第104号第2条 《定義 この法律において「サイバーセキュ…》 リティ」とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式以下この条において「電磁的方式」という。により記録され、又は発信され、伝送され、若しくは受信される情報の漏えい、滅 に規定するサイバーセキュリティをいう。)を確保するために必要な措置が講じられていること。

12号 災害その他非常の場合における被害の拡大を防止するために、必要に応じて、遮断弁その他の必要な設備が設けられていること。

13号 海水又はかん水(以下「 海水等 」という。)を原水とする場合にあっては、ほう素の量が1リットルにつき1・〇ミリグラム以下である浄水を供給することができること。

14号 浄水又は浄水処理過程における水に凝集剤、凝集補助剤、水素イオン濃度調整剤、粉末活性炭その他の薬品又は消毒剤(以下「 薬品等 」という。)を注入する場合にあっては、当該 薬品等 の特性に応じて、必要量の薬品等を注入することができる設備(以下「 薬品等注入設備 」という。)が設けられているとともに、当該設備の材質が、当該薬品等の使用条件に応じた必要な耐食性を有すること。

15号 薬品等 注入設備を設ける場合にあっては、予備設備が設けられていること。ただし、薬品等注入設備が停止しても給水に支障がない場合は、この限りでない。

16号 浄水又は浄水処理過程における水に注入される 薬品等 により水に付加される物質は、別表第1の上欄に掲げる事項につき、同表の下欄に掲げる基準に適合すること。

17号 資材又は設備(以下「 資機材等 」という。)の材質は、次の要件を備えること。

使用される場所の状況に応じた必要な強度、耐久性、耐摩耗性、耐食性及び水密性を有すること。

水の汚染のおそれがないこと。

浄水又は浄水処理過程における水に接する 資機材等 ポンプ、消火栓その他の水と接触する面積が著しく小さいものを除く。)の材質は、国土交通大臣及び環境大臣が定める資機材等の材質に関する試験により供試品について浸出させたとき、その浸出液は、別表第2の上欄に掲げる事項につき、同表の下欄に掲げる基準に適合すること。

2条 (取水施設)

1項 取水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 原水の水質の状況に応じて、できるだけ良質の原水を取り入れることができるように配慮した位置及び種類であること。

2号 災害その他非常の場合又は施設の点検を行う場合に取水を停止することができる設備が設けられていること。

3号 前2号に掲げるもののほか、できるだけ良質な原水を必要量取り入れることができるものであること。

2項 地表水の取水施設にあっては、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 洪水、洗掘、流木、流砂等のため、取水が困難となるおそれが少なく、地形及び地質の状況を勘案し、取水に支障を及ぼすおそれがないように配慮した位置及び種類であること。

2号 せき、水門等を設ける場合にあっては、当該せき、水門等が、洪水による流水の作用に対して安全な構造であること。

3号 必要に応じて、取水部にスクリーンが設けられていること。

4号 必要に応じて、原水中の砂を除去するために必要な設備が設けられていること。

3項 地下水の取水施設にあっては、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 水質の汚染及び塩水化のおそれが少ない位置及び種類であること。

2号 集水埋きよは、閉そくのおそれが少ない構造であること。

3号 集水埋きよの位置を定めるに当たっては、集水埋きよの周辺に帯水層があることが確認されていること。

4号 露出又は流出のおそれがないように河床の表面から集水埋きよまでの深さが確保されていること。

5号 1日最大取水量を常時取り入れるのに必要な能力を有すること。

4項 前項第5号の能力は、揚水量が、集水埋きよによって取水する場合にあっては透水試験の結果を、井戸によって取水する場合にあっては揚水試験の結果を基礎として設定されたものでなければならない。

3条 (貯水施設)

1項 貯水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 貯水容量並びに設置場所の地形及び地質に応じて、安全性及び経済性に配慮した位置及び種類であること。

2号 地震及び強風による波浪に対して安全な構造であること。

3号 洪水に対処するために洪水吐きその他の必要な設備が設けられていること。

4号 水質の悪化を防止するために、必要に応じて、ばっ気設備の設置その他の必要な措置が講じられていること。

5号 漏水を防止するために必要な措置が講じられていること。

6号 放流水が貯水施設及びその付近に悪影響を及ぼすおそれがないように配慮されたものであること。

7号 前各号に掲げるもののほか、渇水時においても必要量の原水を供給するのに必要な貯水能力を有するものであること。

2項 前項第1号の貯水容量は、降水量、河川流量、需要量等を基礎として設定されたものでなければならない。

3項 ダムにあっては、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 コンクリートダムの堤体は、予想される荷重によって滑動し、又は転倒しない構造であること。

2号 フィルダムの堤体は、予想される荷重によって滑り破壊又は浸透破壊が生じない構造であること。

3号 ダムの基礎地盤(堤体との接触部を含む。以下同じ。)は、必要な水密性を有し、かつ、予想される荷重によって滑動し、滑り破壊又は転倒破壊が生じないものであること。

4項 ダムの堤体及び基礎地盤に作用する荷重としては、ダムの種類及び貯水池の水位に応じて、別表第3に掲げるものを採用するものとする。

4条 (導水施設)

1項 導水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 導水施設の上下流にある水道施設の標高、導水量、地形、地質等に応じて、安定性及び経済性に配慮した位置及び方法であること。

2号 水質の安定した原水を安定的に必要量送ることができるように、必要に応じて、原水調整池が設けられていること。

3号 地形及び地勢に応じて、余水吐き、接合井、排水設備、制水弁、制水扉、空気弁又は伸縮継手が設けられていること。

4号 ポンプを設ける場合にあっては、必要に応じて、水撃作用の軽減を図るために必要な措置が講じられていること。

5号 ポンプは、次に掲げる要件を備えること。

必要量の原水を安定的かつ効率的に送ることができる容量、台数及び形式であること。

予備設備が設けられていること。ただし、ポンプが停止しても給水に支障がない場合は、この限りでない。

6号 前各号に掲げるもののほか、必要量の原水を送るのに必要な設備を有すること。

5条 (浄水施設)

1項 浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 地表水又は地下水を原水とする場合にあっては、水道施設の規模、原水の水質及びその変動の程度等に応じて、消毒処理、緩速過、急速過、膜過、粉末活性炭処理、粒状活性炭処理、オゾン処理、生物処理その他の方法により、所要の水質が得られるものであること。

2号 海水等 を原水とする場合にあっては、次に掲げる要件を備えること。

海水等 を淡水化する場合に生じる濃縮水の放流による環境の保全上の支障が生じないように必要な措置が講じられていること。

逆浸透法又は電気透析法を用いる場合にあっては、所要の水質を得るための前処理のための設備が設けられていること。

3号 各浄水処理の工程がそれぞれの機能を十分発揮させることができ、かつ、布設及び維持管理を効率的に行うことができるように配置されていること。

4号 濁度、水素イオン濃度指数その他の水質、水位及び水量の測定のための設備が設けられていること。

5号 消毒設備は、次に掲げる要件を備えること。

消毒の効果を得るために必要な時間、水が消毒剤に接触する構造であること。

消毒剤の供給量を調節するための設備が設けられていること。

消毒剤の注入設備には、予備設備が設けられていること。

消毒剤を常時安定して供給するために必要な措置が講じられていること。

液化塩素を使用する場合にあっては、液化塩素が漏出したときに当該液化塩素を中和するために必要な措置が講じられていること。

6号 施設の改造若しくは更新又は点検により給水に支障が生じるおそれがある場合にあっては、必要な予備の施設又は設備が設けられていること。

7号 送水量の変動に応じて、浄水を安定的かつ効率的に送ることができるように、必要に応じて、浄水を貯留する設備が設けられていること。

8号 原水に耐塩素性病原生物が混入するおそれがある場合にあっては、次に掲げるいずれかの要件が備えられていること。

過等の設備であって、耐塩素性病原生物を除去することができるものが設けられていること。

地表水を原水とする場合にあっては、過等の設備に加え、過等の設備の後に、原水中の耐塩素性病原生物を不活化することができる紫外線処理設備が設けられていること。ただし、当該紫外線処理設備における紫外線が照射される水の濁度、色度その他の水質が紫外線処理に支障がないものである場合に限る。

地表水以外を原水とする場合にあっては、原水中の耐塩素性病原生物を不活化することができる紫外線処理設備が設けられていること。ただし、当該紫外線処理設備における紫外線が照射される水の濁度、色度その他の水質が紫外線処理に支障がないものである場合に限る。

9号 過池又は過膜(以下「過設備」という。)を設ける場合にあっては、予備設備が設けられていること。ただし、過設備が停止しても給水に支障がない場合は、この限りでない。

10号 過設備の洗浄排水、沈殿池等からの排水その他の浄水処理過程で生じる排水(以下「 浄水処理排水 」という。)を公共用水域に放流する場合にあっては、その排水による生活環境保全上の支障が生じないように必要な設備が設けられていること。

11号 過池を設ける場合にあっては、水の汚染のおそれがないように、必要に応じて、覆いの設置その他の必要な措置が講じられていること。

12号 浄水処理排水 を原水として用いる場合にあっては、浄水又は浄水処理の工程に支障が生じないように必要な措置が講じられていること。

13号 浄水処理をした水の水質により、水道施設が著しく腐食することのないように配慮されたものであること。

14号 前各号に掲げるもののほか、 水質基準 に適合する必要量の浄水を得るのに必要な設備を備えていること。

2項 緩速過を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 過池は、浮遊物質を有効に除去することができる構造であること。

2号 過砂は、原水中の浮遊物質を有効に除去することができる粒径分布を有すること。

3号 原水の水質に応じて、所要の水質の水を得るために必要な時間、水が過砂に接触する構造であること。

4号 過池に加えて、原水の水質に応じて、沈殿池その他の設備が設けられていること。

5号 沈殿池を設ける場合にあっては、浮遊物質を有効に沈殿させることができ、かつ、沈殿物を容易に排出することができる構造であること。

3項 急速過を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 薬品注入設備、凝集池、沈殿池及び過池に加えて、原水の水質に応じて、所要の水質の水を得るのに必要な設備が設けられていること。

2号 凝集池は、凝集剤を原水に適切に混和させることにより良好なフロックが形成される構造であること。

3号 沈殿池は、浮遊物質を有効に沈殿させることができ、かつ、沈殿物を容易に排出することができる構造であること。

4号 過池は、浮遊物質を有効に除去することができる構造であること。

5号 材の洗浄により、材に付着した浮遊物質を有効に除去することができ、かつ、除去された浮遊物質を排出することができる構造であること。

6号 材は、原水中の浮遊物質を有効に除去することができる粒径分布を有すること。

7号 過速度は、凝集及び沈殿処理をした水の水質、使用する及び層の厚さに応じて、所要の水質の過水が安定して得られるように設定されていること。

4項 過を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 過設備は、膜の表面全体で安定して過を行うことができる構造であること。

2号 膜モジュールの洗浄により、膜モジュールに付着した浮遊物質を有効に除去することができ、かつ、洗浄排水を排出することができる構造であること。

3号 膜の両面における水圧の差、膜過水量及び過水の濁度を監視し、かつ、これらに異常な事態が生じた場合に関係する浄水施設の運転を速やかに停止することができる設備が設けられていること。

4号 膜モジュールは、容易に破損し、又は変形しないものであり、かつ、必要な通水性及び耐圧性を有すること。

5号 膜モジュールは、原水中の浮遊物質を有効に除去することができる構造であること。

6号 過速度は、原水の水質及び最低水温、膜の種類、前処理等の諸条件に応じて、所要の水質の過水が安定して得られるように設定されていること。

7号 過設備に加えて、原水の水質に応じて、前処理のための設備その他の必要な設備が設けられていること。

8号 前処理のための設備は、膜モジュールの構造、材質及び性能に応じて、所要の水質の水が得られる構造であること。

5項 粉末活性炭処理を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 粉末活性炭の注入設備は、適切な効果を得るために必要な時間、水が粉末活性炭に接触する位置に設けられていること。

2号 粉末活性炭は、所要の水質の水を得るために必要な性状を有するものであること。

3号 粉末活性炭処理の後に、粉末活性炭が浄水に漏出するのを防止するために必要な措置が講じられていること。

6項 粒状活性炭処理を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 原水の水質に応じて、所要の水質の水を得るために必要な時間、水が粒状活性炭に接触する構造であること。

2号 粒状活性炭の洗浄により、粒状活性炭に付着した浮遊物質を有効に除去することができ、かつ、除去された浮遊物質を排出することができる構造であること。

3号 粒状活性炭は、所要の水質の水を得るために必要な性状を有するものであること。

4号 粒状活性炭及びその微粉並びに粒状活性炭層内の微生物が浄水に漏出するのを防止するために必要な措置が講じられていること。

5号 粒状活性炭層内の微生物により浄水処理を行う場合にあっては、粒状活性炭層内で当該微生物の特性に応じた適切な生息環境を保持するために必要な措置が講じられていること。

7項 オゾン処理を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 オゾン接触槽は、オゾンと水とが効率的に混和される構造であること。

2号 オゾン接触槽は、所要の水質の水を得るために必要な時間、水がオゾンに接触する構造であること。

3号 オゾン処理設備の後に、粒状活性炭処理設備が設けられていること。

4号 オゾンの漏えいを検知し、又は防止するために必要な措置が講じられていること。

8項 生物処理を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 接触槽は、生物処理が安定して行われるために必要な時間、水が微生物と接触する構造であるとともに、当該微生物の特性に応じた適切な生息環境を保持するために必要な措置が講じられていること。

2号 接触槽の後に、接触槽内の微生物が浄水に漏出するのを防止するために必要な措置が講じられていること。

9項 紫外線処理を用いる浄水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 紫外線照射槽は、紫外線処理の効果を得るために必要な時間、水が紫外線に照射される構造であること。

2号 紫外線照射装置は、紫外線照射槽内の紫外線強度の分布が所要の効果を得るものとなるように紫外線を照射する構造であるとともに、当該紫外線を常時安定して照射するために必要な措置が講じられていること。

3号 水に照射される紫外線の強度の監視のための設備が設けられていること。

4号 紫外線が照射される水の濁度及び水量の監視のための設備が設けられていること。ただし、地表水以外を原水とする場合にあっては、水の濁度の監視のための設備については、当該水の濁度が紫外線処理に支障を及ぼさないことが明らかである場合は、この限りではない。

5号 紫外線照射槽内に紫外線ランプを設ける場合にあっては、紫外線ランプの破損を防止する措置が講じられ、かつ、紫外線ランプの状態の監視のための設備が設けられていること。

6条 (送水施設)

1項 送水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 送水施設の上下流にある水道施設の標高、送水量、地形、地質等に応じて、安定性及び経済性に配慮した位置及び方法であること。

2号 地形及び地勢に応じて、接合井、排水設備、制水弁、空気弁又は伸縮継手が設けられていること。

3号 送水管内で負圧が生じないために必要な措置が講じられていること。

4号 ポンプを設ける場合にあっては、必要に応じて、水撃作用の軽減を図るために必要な措置が講じられていること。

5号 ポンプは、次に掲げる要件を備えること。

必要量の浄水を安定的かつ効率的に送ることができる容量、台数及び形式であること。

予備設備が設けられていること。ただし、ポンプが停止しても給水に支障がない場合は、この限りでない。

6号 前各号に掲げるもののほか、必要量の浄水を送るのに必要な設備を有すること。

7条 (配水施設)

1項 配水施設は、次に掲げる要件を備えるものでなければならない。

1号 配水区域は、地形、地勢その他の自然的条件及び土地利用その他の社会的条件を考慮して、合理的かつ経済的な施設の維持管理ができるように、必要に応じて、適正な区域に分割されていること。

2号 配水区域の地形、地勢その他の自然的条件に応じて、効率的に配水施設が設けられていること。

3号 配水施設の上流にある水道施設と配水区域の標高、配水量、地形等が考慮された配水方法であること。

4号 需要の変動に応じて、常時浄水を供給することができるように、必要に応じて、配水区域ごとに配水池等が設けられ、かつ、適正な管径を有する配水管が布設されていること。

5号 地形、地勢及び給水条件に応じて、排水設備、制水弁、減圧弁、空気弁又は伸縮継手が設けられていること。

6号 配水施設内の浄水を採水するために必要な措置が講じられていること。

7号 災害その他非常の場合に断水その他の給水への影響ができるだけ少なくなるように必要な措置が講じられていること。

8号 配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最小動水圧が150キロパスカルを下らないこと。ただし、給水に支障がない場合は、この限りでない。

9号 消火栓の使用時においては、前号にかかわらず、配水管内が正圧に保たれていること。

10号 配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最大静水圧が740キロパスカルを超えないこと。ただし、給水に支障がない場合は、この限りでない。

11号 配水池等は、次に掲げる要件を備えること。

配水池等は、配水区域の近くに設けられ、かつ、地形及び地質に応じた安全性に考慮した位置に設けられていること。

需要の変動を調整することができる容量を有し、必要に応じて、災害その他非常の場合の給水の安定性等を勘案した容量であること。

12号 配水管は、次に掲げる要件を備えること。

管内で負圧が生じないようにするために必要な措置が講じられていること。

配水管を埋設する場合にあっては、埋設場所の諸条件に応じて、適切な管の種類及び伸縮継手が使用されていること。

必要に応じて、腐食の防止のために必要な措置が講じられていること。

13号 ポンプを設ける場合にあっては、必要に応じて、水撃作用の軽減を図るために必要な措置が講じられていること。

14号 ポンプは、次に掲げる要件を備えること。

需要の変動及び使用条件に応じて、必要量の浄水を安定的に供給することができる容量、台数及び形式であること。

予備設備が設けられていること。ただし、ポンプが停止しても給水に支障がない場合は、この限りでない。

15号 前各号に掲げるもののほか、必要量の浄水を一定以上の圧力で連続して供給するのに必要な設備を有すること。

8条 (位置及び配列)

1項 水道施設の位置及び配列を定めるに当たっては、維持管理の確実性及び容易性、増設、改造及び更新の容易性並びに所要の水質の原水の確保の安定性を考慮しなければならない。

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