国家公務員の自己啓発等休業に関する法律《本則》

法番号:2007年法律第45号

略称: 自己啓発等休業法

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1条 (目的)

1項 この法律は、国家公務員の請求に基づく大学等における修学又は国際貢献活動のための休業の制度を設けることにより、国家公務員に自己啓発及び国際協力の機会を提供することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 職員 」とは、 第10条 《防衛省の職員への準用 この法律第2条第…》 1項及び第2項を除く。の規定は、国家公務員法第2条第3項第16号に掲げる防衛省の職員常時勤務することを要しない職員、臨時的に任用された職員その他の政令で定める職員を除く。について準用する。 この場合に を除き、 国家公務員法 1947年法律第120号第2条 《一般職及び特別職 国家公務員の職は、こ…》 れを一般職と特別職とに分つ。 一般職は、特別職に属する職以外の国家公務員の一切の職を包含する。 特別職は、次に掲げる職員の職とする。 1 内閣総理大臣 2 国務大臣 3 人事官及び検査官 4 内閣法制 に規定する一般職に属する国家公務員(常時勤務することを要しない 職員 、臨時的に任用された職員その他の人事院規則で定める職員を除く。)をいう。

2項 この法律において「 任命権者 」とは、 国家公務員法 第55条第1項 《任命権は、法律に別段の定めのある場合を除…》 いては、内閣、各大臣内閣総理大臣及び各省大臣をいう。以下同じ。、会計検査院長及び人事院総裁並びに宮内庁長官及び各外局の長に属するものとする。 これらの機関の長の有する任命権は、その部内の機関に属する官 に規定する 任命権者 及び法律で別に定められた任命権者並びにその委任を受けた者をいう。

3項 この法律において「 大学等における修学 」とは、 学校教育法 1947年法律第26号第83条 《 大学は、学術の中心として、広く知識を授…》 けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。 大学は、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に に規定する大学(当該大学に置かれる同法第91条に規定する専攻科及び同法第97条に規定する大学院を含む。)の課程(同法第104条第7項第2号の規定によりこれに相当する教育を行うものとして認められたものを含む。又はこれに相当する外国の大学(これに準ずる教育施設を含む。)の課程に在学してその課程を履修することをいう。

4項 この法律において「 国際貢献活動 」とは、独立行政法人国際協力機構が 独立行政法人国際協力機構法 2002年法律第136号第13条第1項第4号 《機構は、第3条の目的を達成するため、次の…》 業務を行う。 1 条約その他の国際約束に基づく技術協力の実施に必要な次の業務を行うこと。 イ 開発途上地域からの技術研修員に対し技術の研修を行い、並びにこれらの技術研修員のための研修施設及び宿泊施設を に基づき自ら行う派遣業務の目的となる開発途上地域における奉仕活動(当該奉仕活動を行うために必要な国内における訓練その他の準備行為を含む。以下この項において同じ。)その他の国際協力の促進に資する外国における奉仕活動のうち 職員 として参加することが適当であると認められるものとして人事院規則で定めるものに参加することをいう。

5項 この法律において「 自己啓発等休業 」とは、 職員 の自発的な 大学等における修学 又は 国際貢献活動 のための休業をいう。

3条 (自己啓発等休業の承認)

1項 任命権者 は、 職員 としての在職期間が2年以上である職員が 自己啓発等休業 を請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、当該請求をした職員の勤務成績、当該請求に係る 大学等における修学 又は 国際貢献活動 の内容その他の事情を考慮した上で、大学等における修学のための休業にあっては2年(大学等における修学の成果をあげるために特に必要な場合として人事院規則で定める場合は、3年)、国際貢献活動のための休業にあっては3年を超えない範囲内の期間に限り、当該職員が自己啓発等休業をすることを承認することができる。

2項 前項の請求は、 自己啓発等休業 をしようとする期間の初日及び末日並びに当該期間中の 大学等における修学 又は 国際貢献活動 の内容を明らかにしてしなければならない。

4条 (自己啓発等休業の期間の延長)

1項 自己啓発等休業 をしている 職員 は、当該自己啓発等休業を開始した日から引き続き自己啓発等休業をしようとする期間が前条第1項に規定する休業の期間を超えない範囲内において、延長をしようとする期間の末日を明らかにして、 任命権者 に対し、自己啓発等休業の期間の延長を請求することができる。

2項 自己啓発等休業 の期間の延長は、人事院規則で定める特別の事情がある場合を除き、一回に限るものとする。

3項 前条第1項の規定は、 自己啓発等休業 の期間の延長の承認について準用する。

5条 (自己啓発等休業の効果)

1項 自己啓発等休業 をしている 職員 は、職員としての身分を保有するが、職務に従事しない。

2項 自己啓発等休業 をしている期間については、給与を支給しない。

6条 (自己啓発等休業の承認の失効等)

1項 自己啓発等休業 の承認は、当該自己啓発等休業をしている 職員 が休職又は停職の処分を受けた場合には、その効力を失う。

2項 任命権者 は、 自己啓発等休業 をしている 職員 が当該自己啓発等休業の承認に係る 大学等における修学 又は 国際貢献活動 を取りやめたことその他人事院規則で定める事由に該当すると認めるときは、当該自己啓発等休業の承認を取り消すものとする。

7条 (職務復帰後における給与の調整)

1項 自己啓発等休業 をした 職員 が職務に復帰した場合におけるその者の号俸については、部内の他の職員との権衡上必要と認められる範囲内において、人事院規則の定めるところにより、必要な調整を行うことができる。

8条 (自己啓発等休業をした職員についての国家公務員退職手当法の特例)

1項 国家公務員退職手当法 1953年法律第182号第6条の4第1項 《退職した者に対する退職手当の調整額は、そ…》 の者の基礎在職期間第5条の2第2項に規定する基礎在職期間をいう。以下同じ。の初日の属する月からその者の基礎在職期間の末日の属する月までの各月国家公務員法第79条の規定による休職公務上の傷病による休職、 及び 第7条第4項 《4 前3項の規定による在職期間のうちに休…》 職月等が一以上あつたときは、その月数の2分の1に相当する月数国家公務員法第108条の6第1項ただし書若しくは行政執行法人の労働関係に関する法律1948年法律第257号第7条第1項ただし書に規定する事由 の規定の適用については、 自己啓発等休業 をした期間は、同法第6条の4第1項に規定する現実に職務をとることを要しない期間に該当するものとする。

2項 自己啓発等休業 をした期間についての 国家公務員退職手当法 第7条第4項 《4 前3項の規定による在職期間のうちに休…》 職月等が一以上あつたときは、その月数の2分の1に相当する月数国家公務員法第108条の6第1項ただし書若しくは行政執行法人の労働関係に関する法律1948年法律第257号第7条第1項ただし書に規定する事由 の規定の適用については、同項中「その月数の2分の1に相当する月数( 国家公務員法 第108条の6第1項 《職員は、職員団体の業務にもつぱら従事する…》 ことができない。 ただし、所轄庁の長の許可を受けて、登録された職員団体の役員としてもつぱら従事する場合は、この限りでない。 ただし書若しくは 行政執行法人の労働関係に関する法律 1948年法律第257号第7条第1項 《職員は、組合の業務に専ら従事することがで…》 きない。 ただし、行政執行法人の許可を受けて、組合の役員として専ら従事する場合は、この限りでない。 ただし書に規定する事由又はこれらに準ずる事由により現実に職務をとることを要しなかつた期間については、その月数)」とあるのは、「その月数( 国家公務員の自己啓発等休業に関する法律 2007年法律第45号第2条第5項 《5 この法律において「自己啓発等休業」と…》 は、職員の自発的な大学等における修学又は国際貢献活動のための休業をいう。 に規定する自己啓発等休業の期間中の同条第3項又は第4項に規定する 大学等における修学 又は 国際貢献活動 の内容が公務の能率的な運営に特に資するものと認められることその他の内閣総理大臣が定める要件に該当する場合については、その月数の2分の1に相当する月数)」とする。

9条 (人事院規則への委任)

1項 この法律(前条及び次条を除く。)の実施に関し必要な事項は、人事院規則で定める。

10条 (防衛省の職員への準用)

1項 この法律( 第2条第1項 《この法律において「職員」とは、第10条を…》 除き、国家公務員法1947年法律第120号第2条に規定する一般職に属する国家公務員常時勤務することを要しない職員、臨時的に任用された職員その他の人事院規則で定める職員を除く。をいう。 及び第2項を除く。)の規定は、 国家公務員法 第2条第3項第16号 《特別職は、次に掲げる職員の職とする。 1…》 内閣総理大臣 2 国務大臣 3 人事官及び検査官 4 内閣法制局長官 5 内閣官房副長官 5の2 内閣危機管理監 5の3 国家安全保障局長 5の4 内閣官房副長官補、内閣広報官及び内閣情報官 6 内 に掲げる防衛省の 職員 常時勤務することを要しない職員、臨時的に任用された職員その他の政令で定める職員を除く。)について準用する。この場合において、これらの規定中「人事院規則」とあるのは「政令」と、 第3条第1項 《内閣の所轄の下に人事院を置く。 人事院は…》 、この法律に定める基準に従つて、内閣に報告しなければならない。 中「 任命権者 」とあるのは「 自衛隊法 1954年法律第165号第31条第1項 《隊員の任用、休職、復職、退職、免職、補職…》 及び懲戒処分次項において「任用等」という。は、幹部隊員にあつては防衛大臣が、幹部隊員以外の隊員にあつては防衛大臣又はその委任を受けた者防衛装備庁の職員である隊員自衛官を除く。にあつては、防衛装備庁長官 の規定により同法第2条第5項に規定する隊員の任免について権限を有する者(以下「 任命権者 」という。)」と、前条中「前条及び次条」とあるのは「前条」と読み替えるものとする。

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