漏電火災警報器に係る技術上の規格を定める省令《本則》

法番号:2013年総務省令第24号

略称:

附則 >   別表など >  

制定文 消防法 1948年法律第186号第21条の16の3第1項 《自主表示対象機械器具等の製造又は輸入を業…》 とする者は、自主表示対象機械器具等について、その形状等が総務省令で定める自主表示対象機械器具等に係る技術上の規格に適合しているかどうかについて総務省令で定める方法により検査を行い、その形状等が当該技術 の規定に基づき、 漏電火災警報器に係る技術上の規格を定める省令 1976年自治省令第15号)の全部を改正する省令を次のように定める。


1章 総則

1条 (趣旨)

1項 この省令は、漏電火災警報器の変流器及び受信機の技術上の規格を定めるものとする。

2条 (用語の意義)

1項 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

1号 漏電火災警報器 :電圧六百ボルト以下の警戒電路の漏洩電流を検出し、防火対象物の関係者に報知する設備であって、変流器及び受信機で構成されたものをいう。

2号 変流器 :警戒電路の漏洩電流を自動的に検出し、これを受信機に送信するものをいう。

3号 受信機 変流器 から送信された信号を受信して、漏洩電流の発生を防火対象物の関係者に報知するものをいう。

4号 集合型 受信機 :二以上の 変流器 と組み合わせて使用する受信機で、一組の電源装置、音響装置等で構成されたものをいう。

3条 (変流器の種別)

1項 変流器 は、構造に応じて屋外型及び屋内型に分類する。

4条 (一般構造)

1項 漏電火災警報器 は、その各部分が良質の材料で造られ、配線及び取付けが適正かつ確実になされたものでなければならない。

2項 漏電火災警報器 は、耐久性を有するものでなければならない。

3項 漏電火災警報器 は、著しい雑音又は障害電波を発しないものでなければならない。

4項 漏電火災警報器 の部品は、定格の範囲内で使用しなければならない。

5項 漏電火災警報器 の充電部で、外部から容易に人が触れるおそれのある部分は、10分に保護されていなければならない。

6項 漏電火災警報器 の端子以外の部分は、堅ろうなケースに収めなければならない。

7項 漏電火災警報器 の端子は、電線(接地線を含む。)を容易かつ確実に接続することができるものでなければならない。

8項 漏電火災警報器 の端子(接地端子及び配電盤等に取り付ける埋込用の端子を除く。)には、適当なカバーを設けなければならない。

9項 変流器 又は 受信機 の定格電圧が六十ボルトを超える変流器又は受信機の金属ケース(金属でない絶縁性のあるケースの外部に金属製の化粧銘板等の部品を取り付け、当該部品と充電部(電圧が六十ボルトを超えるものに限る。)との絶縁距離が、空間距離で四ミリメートル未満、沿面距離で六ミリメートル未満であるものを含む。)には、接地端子を設けなければならない。

5条 (装置又は部品の構造及び機能)

1項 漏電火災警報器 の次の各号に掲げる装置又は部品は、当該各号に定める構造及び機能又はこれと同等以上の機能を有するものでなければならない。

1号 音響装置は、次のイからホまでによること。

定格電圧の90パーセントの電圧で音響を発すること。

定格電圧における音圧は、無響室で定位置(音響装置を 受信機 内に取り付けるものにあってはその状態における位置)に取り付けられた音響装置の中心から1メートル離れた点で七十デシベル以上であること。

警報音を断続するものにあっては、休止時間は二秒以下で、鳴動時間は休止時間以上であること。

充電部と非充電部との間の絶縁抵抗は、直流五百ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が5メガオーム以上であること。

定格電圧で8時間連続して鳴動させた場合、イからニまでの機能を有し、かつ、構造に異常を生じないものであること。

2号 電磁継電器は、次のイからハまでによること。

じんあい等が容易に侵入しない構造のものであること。

接点の材質は、次の(1)から(5)までのいずれかによること。

(1) 及び銀の合金

(2) 金、銀及び白金の合金

(3) 白金、金、パラジウム、銀パラジウム合金又はロジウム

(4) 0・三五ニュートン以上の接点圧力となる接点にあっては、銀、銀貼り、銀めっき又は銀酸化カドミウム

(5) 1)から(3)までに掲げるもののいずれかの拡散、貼り、クラッド又はめっき

接点は、外部負荷と兼用させないこと。ただし、外付音響装置用接点にあっては、この限りでない。

3号 電源変圧器は、次のイ及びロによること。

性能は、 産業標準化法 1949年法律第185号第20条第1項 《第11条、第14条第2項又は第15条第2…》 項の規定により制定された産業標準は、日本産業規格という。 に定める日本産業規格(以下「 JIS 」という。)C6,436に定める絶縁抵抗、耐電圧、電圧偏差、巻線の温度上昇及び電圧変動率によること。

容量は、定格電圧における最大負荷電流又は設計上の最大負荷電流に連続して耐えうること。

4号 表示灯は、次のイからハまでによること。

電球(放電灯及び発光ダイオードを除く。)は、使用される回路の定格電圧の130パーセントの交流電圧を20時間連続して加えた場合、断線、著しい光束変化、黒化又は著しい電流の低下を生じないものであること。

電球を二以上並列に接続すること。ただし、放電灯又は発光ダイオードにあっては、この限りでない。

周囲の明るさが三百ルクスの状態において、前方3メートル離れた地点で点灯していることを明確に識別することができるものであること。

5号 スイッチは、次のイからハまでによること。

容易かつ確実に作動し、停止点が明確であること。

接点の容量は、最大使用電流に耐えうるものであること。

接点(印刷接点、導電膜接点等で、かつ、耐食措置が講じられているものを除く。)の材質は、次の(1)から(6)までのいずれかによること。

(1) 及び銀の合金

(2) 金、銀及び白金の合金

(3) 白金、金、パラジウム、銀パラジウム合金又はロジウム

(4) 0・三五ニュートン以上の接点圧力となる接点又はキーボードスイッチ等の指で押す力が接点圧力となる接点にあっては、銀又は銀酸化カドミウム

(5) 三ニュートン以上の接点圧力となる接点にあっては、リン青銅、黄銅又は洋白

(6) 1)から(4)までに掲げるもののいずれかの貼り、クラッド又はめっき

6号 指示電気計器は、 JIS C1,102―一及びJISC1,102―2に定める固有誤差、絶縁及び電圧試験に適合するものであること。

7号 ヒューズは、次のイ又はロに適合するものであること。

JIS C8,352

JIS C6,575―一及びJISC6,575―2

6条 (附属装置)

1項 漏電火災警報器 には、その機能に有害な影響を及ぼすおそれのある附属装置を設けてはならない。

7条 (公称作動電流値)

1項 漏電火災警報器 の公称作動電流値(漏電火災警報器を作動させるために必要な漏洩電流の値として製造者によって表示された値をいう。以下同じ。)は、二百ミリアンペア以下でなければならない。

2項 前項の規定は、感度調整装置を有する 漏電火災警報器 にあっては、その調整範囲の最小値について適用する。

8条 (感度調整装置)

1項 感度調整装置を有する 漏電火災警報器 にあっては、その調整範囲の最大値は、一アンペア以下でなければならない。

9条 (表示)

1項 変流器 には、次の各号に掲げる事項をその見やすい箇所に容易に消えないように表示しなければならない。

1号 漏電火災警報器 変流器という文字

2号 届出番号

3号 屋外型又は屋内型のうち該当する種別

4号 定格電圧及び定格電流

5号 定格周波数

6号 単相又は三相のうち該当するもの

7号 設計出力電圧

8号 製造年

9号 製造者名、商標又は販売者名

10号 極性のある端子にはその極性を示す記号

2項 受信機 には、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる事項をその見やすい箇所に容易に消えないように表示しなければならない。

1号 受信機 本体

漏電火災警報器 受信機という文字

届出番号

定格電圧

電源周波数

公称作動電流値

作動入力電圧

製造年

製造者名、商標又は販売者名

集合型受信機 にあっては、警戒電路の数

端子板には、端子記号(電源用の端子にあっては、端子記号及び交流又は直流の別並びに定格電圧及び定格電流

部品には、部品記号(その付近に表示した場合を除く。

スイッチ等の操作部には、「開」、「閉」等の表示及び使用方法

ヒューズホルダには、使用するヒューズの定格電流

接続することができる 変流器 の届出番号

その他取扱い上注意するべき事項

2号 音響装置

交流又は直流の別

定格電圧及び定格電流

製造年

製造者名又は商標

極性のある端子には、その極性を示す記号

10条 (試験条件)

1項 次条から 第23条 《電圧降下防止試験 変流器警戒電路の電線…》 を当該変流器に貫通させるものを除く。は、警戒電路に定格電流を流した場合、その警戒電路の電圧降下は、0・五ボルト以下でなければならない。 まで及び 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 から 第36条 《衝撃波耐電圧試験 受信機は、別図第6の…》 試験回路において、電源異極端子の間及び電源端子とケースとの間に波高値6キロボルト、波頭長0・五マイクロ秒から1・五マイクロ秒まで及び波尾長三十二マイクロ秒から四十八マイクロ秒までの衝撃波電圧を正負それ までに規定する試験は、当該各条に定めがある場合を除くほか、周囲温度五度以上三十五度以下、相対湿度45パーセント以上85パーセント以下の状態で行うものとする。

2項 次条及び 第13条 《電路開閉試験 変流器は、出力端子に負荷…》 抵抗を接続し、警戒電路に当該変流器の定格電流の150パーセントの電流を流した状態で警戒電路の開閉を1分間に五回繰り返す操作を行った場合、その出力電圧値は、接続される受信機の公称作動電流値に対応する設計 に規定する試験においては、警戒電路の電圧又は周波数には当該 変流器 の定格電圧又は定格周波数を用い、警戒電路に接続する負荷には純抵抗負荷を用いるものとする。

3項 第14条 《短絡電流強度試験 変流器は、別図第2の…》 試験回路において出力端子に負荷抵抗を接続し、警戒電路の電源側に過電流遮断器を設け、警戒電路に当該変流器の定格電圧警戒電路の電線を変流器に貫通させる変流器にあっては、当該変流器の定格電圧以下の任意の電圧 及び 第15条 《過漏電試験 変流器は、1の電線を変流器…》 に取り付けた別図第3の回路を設け、出力端子に負荷抵抗を接続した状態で当該1の電線に変流器の定格電圧の数値の20パーセントの数値を電流値とする電流を5分間流した場合、構造又は第11条の機能に異常を生じな に規定する試験においては、警戒電路又は1の電線を 変流器 に取り付けた回路の周波数には警戒電路の定格周波数を用いるものとする。

4項 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 から 第32条 《振動試験 受信機は、通電状態において全…》 振幅一ミリメートルで毎分千回の振動を任意の方向に10分間連続して与えた場合、誤作動漏洩電流以外の原因に基づく作動をいう。しないものでなければならない。 2 受信機は、無通電状態において全振動四ミリメー まで及び 第36条 《衝撃波耐電圧試験 受信機は、別図第6の…》 試験回路において、電源異極端子の間及び電源端子とケースとの間に波高値6キロボルト、波頭長0・五マイクロ秒から1・五マイクロ秒まで及び波尾長三十二マイクロ秒から四十八マイクロ秒までの衝撃波電圧を正負それ に規定する試験においては、当該各条に定めがある場合を除くほか、 受信機 の電源の電圧又は周波数には、当該受信機の定格電圧又は定格周波数を用いるものとする。

2章 変流器

11条 (変流器の機能)

1項 変流器 は、別図第1の試験回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定は、出力端子に当該変流器に接続される 受信機 の入力インピーダンスに相当するインピーダンス(以下「 負荷抵抗 」という。)を接続して行うものとする。

1号 試験電流を零ミリアンペアから千ミリアンペアまで流した場合、その出力電圧値は、試験電流値に比例して変化すること。

2号 変流器 に接続される 受信機 の公称作動電流値を試験電流として流した場合、その出力電圧値の変動範囲は、当該公称作動電流値に対応する設計出力電圧値の75パーセントから125パーセントまでの範囲内であること。

3号 変流器 に接続される 受信機 の公称作動電流値の42パーセントの試験電流を流した場合、その出力電圧値は、当該公称作動電流値に対応する設計出力電圧値の52パーセント以下であること。

2項 変流器 で、警戒電路の電線を変流器に貫通させるものにあっては、警戒電路の各電線をそれらの電線の変流器に対する電磁結合力が平衡とならないような方法で変流器に貫通させた状態で前項の機能を有するものでなければならない。

12条 (周囲温度試験)

1項 屋内型の 変流器 は、零下十度及び六十度の周囲温度にそれぞれ12時間以上放置した後、いずれも構造又は前条の機能に異常を生じないものでなければならない。

2項 屋外型の 変流器 は、零下二十度及び六十度の周囲温度にそれぞれ12時間以上放置した後、いずれも構造又は前条の機能に異常を生じないものでなければならない。

13条 (電路開閉試験)

1項 変流器 は、出力端子に 負荷抵抗 を接続し、警戒電路に当該変流器の定格電流の150パーセントの電流を流した状態で警戒電路の開閉を1分間に五回繰り返す操作を行った場合、その出力電圧値は、接続される 受信機 の公称作動電流値に対応する設計出力電圧値の52パーセント以下でなければならない。

14条 (短絡電流強度試験)

1項 変流器 は、別図第2の試験回路において出力端子に 負荷抵抗 を接続し、警戒電路の電源側に過電流遮断器を設け、警戒電路に当該変流器の定格電圧(警戒電路の電線を変流器に貫通させる変流器にあっては、当該変流器の定格電圧以下の任意の電圧とする。)で短絡力率が0・3から0・四までの二千五百アンペアの電流を2分間隔で約0・〇二秒間二回流した場合、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないものでなければならない。

15条 (過漏電試験)

1項 変流器 は、1の電線を変流器に取り付けた別図第3の回路を設け、出力端子に 負荷抵抗 を接続した状態で当該1の電線に変流器の定格電圧の数値の20パーセントの数値を電流値とする電流を5分間流した場合、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないものでなければならない。

16条 (老化試験)

1項 変流器 は、六十五度の温度の空気中に30日間放置した場合、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないものでなければならない。

17条 (防水試験)

1項 屋外型 変流器 は、温度六十五度の清水に15分間浸し、温度零度の塩化ナトリウムの飽和水溶液に15分間浸す操作を二回繰り返し行った後、次の各号に適合するものでなければならない。

1号 飽和水溶液に浸してある状態で 第20条 《絶縁抵抗試験 変流器は、一次巻線と二次…》 巻線との間及び一次巻線又は二次巻線と外部金属部との間の絶縁抵抗を直流五百ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が5メガオーム以上のものでなければならない。 の試験に適合すること。

2号 飽和水溶液から取り出した状態で 第21条 《絶縁耐力試験 前条の試験部の絶縁耐力は…》 、五十ヘルツ又は六十ヘルツの正弦波に近い実効電圧千五百ボルト警戒電路電圧が二百五十ボルトを超える場合は、警戒電路電圧に2を乗じて得た値に千ボルトを加えた値の交流電圧を加えた場合、1分間これに耐えるもの の試験に適合し、かつ、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないこと。

18条 (振動試験)

1項 変流器 は、全振幅四ミリメートルで毎分千回の振動を任意の方向に60分間連続して与えた場合、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないものでなければならない。

19条 (衝撃試験)

1項 変流器 は、任意の方向に標準重力加速度の五十倍の加速度の衝撃を五回加えた場合、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないものでなければならない。

20条 (絶縁抵抗試験)

1項 変流器 は、一次巻線と二次巻線との間及び一次巻線又は二次巻線と外部金属部との間の絶縁抵抗を直流五百ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が5メガオーム以上のものでなければならない。

21条 (絶縁耐力試験)

1項 前条の試験部の絶縁耐力は、五十ヘルツ又は六十ヘルツの正弦波に近い実効電圧千五百ボルト(警戒電路電圧が二百五十ボルトを超える場合は、警戒電路電圧に2を乗じて得た値に千ボルトを加えた値)の交流電圧を加えた場合、1分間これに耐えるものでなければならない。

22条 (衝撃波耐電圧試験)

1項 変流器 は、一次巻線(警戒電路の電線を変流器に貫通させる変流器にあっては、当該警戒電路とする。)と外部金属部との間及び一次巻線の相互間に波高値6キロボルト、波頭長0・五マイクロ秒から1・五マイクロ秒まで、及び波尾長三十二マイクロ秒から四十八マイクロ秒までの衝撃波電圧を正負それぞれ一回加えた場合、構造又は 第11条 《変流器の機能 変流器は、別図第1の試験…》 回路において警戒電路に電流を流さない状態又は当該変流器の定格周波数で当該変流器の定格電流を流した状態において、次の各号に適合するものでなければならない。 この場合において、当該変流器の出力電圧値の測定 の機能に異常を生じないものでなければならない。

23条 (電圧降下防止試験)

1項 変流器 警戒電路の電線を当該変流器に貫通させるものを除く。)は、警戒電路に定格電流を流した場合、その警戒電路の電圧降下は、0・五ボルト以下でなければならない。

3章 受信機

24条 (受信機の構造)

1項 受信機 の構造は、次に定めるところによらなければならない。

1号 電源を表示する装置を設けること。この場合において、漏電表示の色と明らかに区別できること。

2号 受信機 の電源入力側及び受信機から外部の音響装置、表示灯等に対し直接電力を供給するように構成された回路には、外部回路に短絡を生じた場合においても有効に保護できる措置が講じられていること。

3号 感度調整装置以外の感度調整部は、ケースの外面に露出しないこと。

25条 (試験装置)

1項 受信機 には、公称作動電流値に対応する 変流器 の設計出力電圧の2・五倍以下の電圧をその入力端子に加えることができる試験装置及び変流器に至る外部配線の断線の有無を試験できる試験装置を設けなければならない。

2項 前項の試験装置は、次の各号に適合するものでなければならない。

1号 受信機 の前面において手動により容易に試験できること。

2号 試験後定位置に復する操作を忘れないように適当な方法が講じられていること。

3号 集合型受信機 に係るものにあっては、前2号に定めるほか回線ごとに試験できること。

26条 (漏電表示)

1項 受信機 は、 変流器 から送信された信号を受信した場合、赤色の表示及び音響信号により漏電を自動的に表示するものでなければならない。

27条 (受信機の機能)

1項 受信機 は、別図第4の試験回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する 変流器 の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電圧を加えた場合、一秒以内に作動するものでなければならない。

2項 集合型受信機 は、前項の規定によるほか、次の各号に適合するものでなければならない。

1号 漏洩電流の発生した警戒電路を明確に表示する装置を設けること。

2号 前号に規定する装置は、警戒電路を遮断された場合、漏洩電流の発生した警戒電路の表示が継続して行えること。

3号 2の警戒電路で漏洩電流が同時に発生した場合、漏電表示及び警戒電路の表示を行うこと。

4号 二以上の警戒電路で漏洩電流が連続して発生した場合、最大負荷に耐える容量を有すること。

28条 (電源電圧変動試験)

1項 受信機 は、電源電圧を受信機の定格電圧の90パーセントから110パーセントまでの範囲で変化させた場合、前条の機能に異常を生じないものでなければならない。

29条 (周囲温度試験)

1項 受信機 は、零下十度及び四十度の周囲温度にそれぞれ12時間以上放置した後、いずれも構造又は 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 の機能に異常を生じないものでなければならない。

30条 (過入力電圧試験)

1項 受信機 は、別図第5の試験回路において、信号入力回路に五十ボルトの電圧を 変流器 のインピーダンスに相当する抵抗を介して5分間加えた場合、漏電表示をし、かつ、構造又は 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 の機能に異常を生じないものでなければならない。

31条 (繰返し試験)

1項 受信機 は、受信機の定格電圧で一万回の漏電作動を行った場合、構造又は 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 の機能に異常を生じないものでなければならない。

32条 (振動試験)

1項 受信機 は、通電状態において全振幅一ミリメートルで毎分千回の振動を任意の方向に10分間連続して与えた場合、誤作動(漏洩電流以外の原因に基づく作動をいう。)しないものでなければならない。

2項 受信機 は、無通電状態において全振動四ミリメートルで毎分千回の振動を任意の方向に60分間連続して与えた場合、構造又は 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 の機能に異常を生じないものでなければならない。

33条 (衝撃試験)

1項 受信機 は、任意の方向に標準重力加速度の五十倍の加速度の衝撃を五回加えた場合、構造又は 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 の機能に異常を生じないものでなければならない。

34条 (絶縁抵抗試験)

1項 受信機 は、充電部とそれを収める金属ケース(絶縁性のあるケースの外部に金属製の化粧銘板等の部品を取り付けたものを含む。)との間の絶縁抵抗を直流五百ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が5メガオーム以上のものでなければならない。

35条 (絶縁耐力試験)

1項 前条の試験部の絶縁耐力は、五十ヘルツ又は六十ヘルツの正弦波に近い実効電圧五百ボルト(定格電圧(一次側の充電部にあっては一次側の定格電圧、二次側の充電部にあっては二次側の定格電圧(以下この条において同じ。)が三十ボルトを超え百五十ボルト以下の部分については千ボルト、百五十ボルトを超える部分については定格電圧に2を乗じて得た値に千ボルトを加えた値)の交流電圧を加えた場合、1分間これに耐えるものでなければならない。

36条 (衝撃波耐電圧試験)

1項 受信機 は、別図第6の試験回路において、電源異極端子の間及び電源端子とケースとの間に波高値6キロボルト、波頭長0・五マイクロ秒から1・五マイクロ秒まで及び波尾長三十二マイクロ秒から四十八マイクロ秒までの衝撃波電圧を正負それぞれ一回加えた場合、構造又は 第27条 《受信機の機能 受信機は、別図第4の試験…》 回路において、信号入力回路に公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の52パーセントの電圧を加えた場合、三十秒以内で作動せず、かつ、公称作動電流値に対応する変流器の設計出力電圧の75パーセントの電 の機能に異常を生じないものでなければならない。

4章 雑則

37条 (基準の特例)

1項 新たな技術開発に係る 漏電火災警報器 変流器 及び 受信機 について、その形状、構造、材質及び性能から判断して、この省令の規定に適合するものと同等以上の性能があると総務大臣が認めた場合は、この省令の規定にかかわらず、総務大臣が定める技術上の規格によることができる。

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