民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律《本則》

法番号:2016年法律第110号

略称: 養子縁組あっせん法

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1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、養育者との永続的な関係に基づいて行われる家庭における養育を児童に確保する上で養子縁組あっせん事業が果たす役割の重要性に鑑み、養子縁組あっせん事業を行う者について許可制度を実施し、その業務の適正な運営を確保するための措置を講ずることにより、民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護を図るとともに、あわせて民間あっせん機関による適正な養子縁組のあっせんの促進を図り、もって児童の福祉の増進に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

1号 児童 :18歳に満たない者をいう。

2号 養親希望者 :養子縁組によって養親となることを希望する者をいう。

3号 養子縁組のあっせん 養親希望者 児童 との間の養子縁組をあっせんすることをいう。

4号 養子縁組あっせん事業 養子縁組のあっせん を業として行うことをいう。

5号 民間あっせん機関 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可を受けて 養子縁組あっせん事業 を行う者をいう。

3条 (児童の最善の利益等)

1項 民間あっせん機関 による 養子縁組のあっせん は、 児童 の福祉に関する専門的な知識及び技術に基づいて児童の最善の利益を最大限に考慮し、これに適合するように行われなければならない。

2項 民間あっせん機関 による 養子縁組のあっせん は、可能な限り日本国内において 児童 が養育されることとなるよう、行われなければならない。

4条 (民間あっせん機関及び児童相談所の連携及び協力)

1項 民間あっせん機関 による 養子縁組のあっせん については、当該民間あっせん機関並びに他の民間あっせん機関及び 児童 相談所は、児童の最善の利益に資する観点から、養子縁組のあっせんに必要な情報を共有すること等により相互に連携を図りながら協力するように努めなければならない。

5条 (児童等の個人情報の取扱い)

1項 民間あっせん機関 は、その業務に関し、 児童 、児童の父母(児童の出生により当該児童の父母となるべき者を含む。以下同じ。)、 養親希望者 その他の関係者の個人情報(以下この条において「 児童等の個人情報 」という。)を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で児童等の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。

2項 民間あっせん機関 は、 児童 等の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。

2章 民間あっせん機関の許可等

6条 (許可)

1項 国、都道府県及び市町村以外の者は、 養子縁組あっせん事業 を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

2項 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

1号 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

2号 法人にあっては、その役員の氏名及び住所

3号 養子縁組あっせん事業 を行う事業所の名称及び所在地

4号 第36条第1項 《民間あっせん機関は、事業所ごとに、当該事…》 業所に係る養子縁組のあっせんに係る業務を適正に実施するため、養子縁組あっせん責任者を選任しなければならない。 の規定により選任する養子縁組あっせん責任者の氏名及び住所並びに経歴

5号 その他内閣府令で定める事項

3項 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

1号 法人にあっては、定款その他の基本約款を記載した書類

2号 養子縁組あっせん事業 の実施方法を記載した書類

3号 養子縁組あっせん事業 を行う事業所ごとの当該養子縁組あっせん事業に係る事業計画書

4号 申請者の財産目録、貸借対照表、収支計算書又は損益計算書その他の当該申請に係る 養子縁組あっせん事業 を行うのに必要な経理的基礎を有することを明らかにする書類であって内閣府令で定めるもの

5号 養子縁組のあっせん に関し手数料を徴収する場合にあっては、当該手数料の算定の基準を記載した書類であって内閣府令で定めるもの

6号 その他内閣府令で定める書類

7条 (許可の基準等)

1項 都道府県知事は、前条第1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、同項の許可をしなければならない。

1号 養子縁組あっせん事業 を行うのに必要な経理的基礎を有すること。

2号 養子縁組あっせん事業 を行う者(その者が法人である場合にあっては、その経営を担当する役員)が社会的信望を有すること。

3号 申請者が 社会福祉法 人、医療法人その他内閣府令で定める者であること。

4号 養子縁組あっせん事業 の経理が他の経理と分離できる等その性格が 社会福祉法 人に準ずるものであること。

5号 営利を目的として 養子縁組あっせん事業 を行おうとするものでないこと。

6号 脱税その他不正の目的で 養子縁組あっせん事業 を行おうとするものでないこと。

7号 個人情報を適正に管理し、及び 児童 、児童の父母、 養親希望者 その他の関係者の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。

8号 前各号に定めるもののほか、申請者が、 養子縁組あっせん事業 を適正に遂行することができる能力を有すること。

2項 都道府県知事は、前条第1項の許可のための審査に当たっては、内閣府令で定めるところにより、申請に係る 養子縁組あっせん事業 の実施に係る体制について申請者に対し説明を求め、及び実地の調査を行うものとする。

8条 (許可の欠格事由)

1項 都道府県知事は、前条第1項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可をしてはならない。

1号 心身の故障により 養子縁組あっせん事業 を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの

2号 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

3号 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者

4号 この法律、 児童 福祉法(1947年法律第164号)、 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 1999年法律第52号)その他国民の福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者

5号 児童 虐待の防止等に関する法律(2000年法律第82号)第2条に規定する児童虐待又は 児童福祉法 第33条の10 《 この法律で、被措置児童等虐待とは、小規…》 模住居型児童養育事業に従事する者、里親若しくはその同居人、乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、児童心理治療施設若しくは児童自立支援施設の長、その職員その他の従業者、指定発達支援医療機関の管理者その他 に規定する被措置児童等虐待を行った者その他児童の福祉に関し著しく不適当な行為をした者

6号 第16条第1項 《市町村の区域に児童委員を置く。…》 の規定により 養子縁組あっせん事業 の許可を取り消され、その取消しの日から起算して5年を経過しない者

7号 営業に関し成年者と同1の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人が前各号又は次号のいずれかに該当するもの

8号 法人であって、その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの

9条 (手数料)

1項 民間あっせん機関 は、内閣府令で定める種類の手数料を徴収する場合を除き、 養子縁組のあっせん に関し、いかなる名義でも、実費その他の手数料又は報酬を受けてはならない。

2項 民間あっせん機関 は、内閣府令で定めるところにより、 養子縁組のあっせん に関する手数料の額その他養子縁組のあっせんに係る業務に関しあらかじめ関係者に対して知らせることが適当であるものとして内閣府令で定める事項に関し、情報の提供を行わなければならない。

10条 (許可証)

1項 都道府県知事は、 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可をしたときは、内閣府令で定めるところにより、 養子縁組あっせん事業 を行う事業所の数に応じ、許可証を交付しなければならない。

2項 許可証の交付を受けた者は、当該許可証を、 養子縁組あっせん事業 を行う事業所ごとに備え付けるとともに、関係者から請求があったときは提示しなければならない。

3項 許可証の交付を受けた者は、当該許可証を亡失し、又は当該許可証が滅失したときは、速やかにその旨を都道府県知事に届け出て、許可証の再交付を受けなければならない。

11条 (許可の条件)

1項 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。

2項 前項の条件は、 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可の趣旨に照らして、又は当該許可に係る事項の確実な実施を図るために必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであってはならない。

12条 (許可の有効期間等)

1項 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して3年とする。

2項 前項に規定する許可の有効期間(当該許可の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあっては、当該更新を受けた許可の有効期間)の満了後引き続き当該許可に係る 養子縁組あっせん事業 を行おうとする者は、許可の有効期間の更新を受けなければならない。

3項 都道府県知事は、前項に規定する許可の有効期間の更新の申請があった場合において、当該申請が 第7条第1項 《都道府県知事は、前条第1項の許可の申請が…》 次に掲げる基準に適合していると認めるときは、同項の許可をしなければならない。 1 養子縁組あっせん事業を行うのに必要な経理的基礎を有すること。 2 養子縁組あっせん事業を行う者その者が法人である場合に 各号に掲げる基準に適合していると認めるときは、当該許可の有効期間の更新をしなければならない。

4項 第2項の規定によりその更新を受けた場合における 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可の有効期間は、当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して5年とする。

5項 第6条第2項 《2 前項の許可を受けようとする者は、次に…》 掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。 1 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 2 法人にあっては、その役員の氏名及び住所 3 養子縁組あっせん事業 及び第3項、 第7条第2項 《2 都道府県知事は、前条第1項の許可のた…》 めの審査に当たっては、内閣府令で定めるところにより、申請に係る養子縁組あっせん事業の実施に係る体制について申請者に対し説明を求め、及び実地の調査を行うものとする。 並びに 第8条 《許可の欠格事由 都道府県知事は、前条第…》 1項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、第6条第1項の許可をしてはならない。 1 心身の故障により養子縁組あっせん事業を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの 第6号を除く。)の規定は、第2項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。

13条 (変更の届出)

1項 民間あっせん機関 は、 第6条第2項 《2 前項の許可を受けようとする者は、次に…》 掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。 1 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 2 法人にあっては、その役員の氏名及び住所 3 養子縁組あっせん事業 各号に掲げる事項(内閣府令で定めるものを除く。)に変更があったときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。この場合において、当該変更に係る事項が 養子縁組あっせん事業 を行う事業所の新設に係るものであるときは、当該事業所に係る事業計画書その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

2項 都道府県知事は、前項の規定により 養子縁組あっせん事業 を行う事業所の新設に係る変更の届出があったときは、内閣府令で定めるところにより、当該新設に係る事業所の数に応じ、許可証を交付しなければならない。

3項 民間あっせん機関 は、第1項の規定による届出をする場合において、当該届出に係る事項が許可証の記載事項に該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その書換えを受けなければならない。

14条 (事業の廃止)

1項 民間あっせん機関 は、 養子縁組あっせん事業 を廃止したときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2項 前項の規定による届出があったときは、 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可は、その効力を失う。

15条 (改善命令)

1項 都道府県知事は、 民間あっせん機関 が、その業務に関しこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した場合において、当該業務の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、当該民間あっせん機関に対し、当該業務の運営を改善するために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

16条 (許可の取消し等)

1項 都道府県知事は、 民間あっせん機関 が次の各号のいずれかに該当するときは、 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可を取り消すことができる。

1号 第8条 《許可の欠格事由 都道府県知事は、前条第…》 1項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、第6条第1項の許可をしてはならない。 1 心身の故障により養子縁組あっせん事業を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの 各号(第6号を除く。)のいずれかに該当しているとき。

2号 この法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき。

3号 第11条第1項 《第6条第1項の許可には、条件を付し、及び…》 これを変更することができる。 の規定により付された許可の条件に違反したとき。

2項 都道府県知事は、 民間あっせん機関 が前項第2号又は第3号に該当するときは、期間を定めて 養子縁組あっせん事業 の全部又は一部の停止を命ずることができる。

17条 (名義貸しの禁止)

1項 民間あっせん機関 は、自己の名義をもって、他人に 養子縁組あっせん事業 を行わせてはならない。

18条 (帳簿の備付け等)

1項 民間あっせん機関 は、内閣府令で定めるところにより、 養子縁組のあっせん に係る業務に関する事項で内閣府令で定めるものを記載した帳簿を備え付け、これを保存しなければならない。

19条 (帳簿の引継ぎ)

1項 民間あっせん機関 は、 第16条第1項 《都道府県知事は、民間あっせん機関が次の各…》 号のいずれかに該当するときは、第6条第1項の許可を取り消すことができる。 1 第8条各号第6号を除く。のいずれかに該当しているとき。 2 この法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に の規定により 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可を取り消されたとき、 第12条第2項 《2 前項に規定する許可の有効期間当該許可…》 の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあっては、当該更新を受けた許可の有効期間の満了後引き続き当該許可に係る養子縁組あっせん事業を行おうとする者は、許可の有効期間の更新を受けなければな の規定による許可の有効期間の更新を受けなかったとき又は 養子縁組あっせん事業 を廃止しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その保存に係る前条の帳簿を、都道府県知事又は他の民間あっせん機関に引き継がなければならない。

2項 前項の規定により同項の帳簿の引継ぎを受けた 民間あっせん機関 は、内閣府令で定めるところにより、その帳簿を保存しなければならない。

20条 (事業報告)

1項 民間あっせん機関 は、内閣府令で定めるところにより、 養子縁組あっせん事業 を行う事業所ごとの養子縁組あっせん事業に係る事業報告書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。

21条 (業務の質の評価等)

1項 民間あっせん機関 は、その行う 養子縁組のあっせん に係る業務の質について、自ら評価を行うとともに、内閣府令で定めるところにより、評価機関(養子縁組のあっせんに係る業務についての評価を行う機関として内閣府令で定める者をいう。)による評価を受け、それらの結果を公表しなければならない。

2項 民間あっせん機関 は、前項の評価の結果に基づき、 養子縁組のあっせん に係る業務の改善を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

22条 (民間あっせん機関に対する支援)

1項 又は地方公共団体は、 民間あっせん機関 を支援するために必要な財政上の措置、 養子縁組のあっせん に係る業務に従事する者に対する研修その他の措置を講ずることができる。

3章 養子縁組のあっせんに係る業務

23条 (相談支援)

1項 民間あっせん機関 は、 養子縁組のあっせん に関し、 児童 の父母、児童の父母以外の者で児童を現に監護するもの、 養親希望者 、児童等を支援するため、これらの者に対し、専門的な知識及び技術に基づいて、面会の方法により相談に応じ、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うものとする。

24条 (養親希望者による養子縁組のあっせんの申込み等)

1項 民間あっせん機関 は、 養親希望者 から 養子縁組のあっせん の申込みがあった場合において、その申込みの内容が法令に違反するとき又は当該養親希望者による 児童 の監護が著しく困難若しくは不適当であることが明らかであるときは、その申込みに係る契約を締結してはならない。

2項 民間あっせん機関 は、 養親希望者 から 養子縁組のあっせん の申込みがあったときは、次に掲げる事項を、内閣府令で定めるところにより、確認しなければならない。

1号 養親希望者 の氏名、生年月日、性別及び住所

2号 養親希望者 の同居人がある場合にあっては、当該同居人の氏名、生年月日及び性別並びに養親希望者との関係

3号 養親希望者 の職業、収入及び経歴

4号 養親希望者 の居住する住宅の状況その他家庭の状況

5号 その他内閣府令で定める事項

3項 民間あっせん機関 は、あらかじめ、 養子縁組のあっせん の申込みをする 養親希望者 に対し、内閣府令で定めるところにより、養子縁組のあっせんに関する手数料の種類及び額を明示しなければならない。

25条 (児童の父母等による養子縁組のあっせんの申込み等)

1項 民間あっせん機関 は、 児童 の父若しくは母(児童の出生により当該児童の父又は母となるべき者を含む。又は児童の父母以外の者であって児童についての監護の権利を有するもの(児童の出生により当該児童についての監護の権利を有する者となるべき者を含む。以下同じ。)から児童のためにする 養子縁組のあっせん の申込みがあったときは、正当な理由がなければ、その申込みに係る契約の締結を拒んではならない。

2項 民間あっせん機関 は、 児童 のためにする 養子縁組のあっせん の申込みがあったときは、次に掲げる事項を、内閣府令で定めるところにより、確認しなければならない。

1号 養子縁組のあっせん の申込みをした者の氏名、生年月日及び住所並びに 児童 との関係

2号 児童 の氏名、生年月日、性別及び住所

3号 児童 の父母の氏名、生年月日及び住所

4号 前号に掲げる者以外に 児童 の法定代理人(児童の出生により当該児童の法定代理人となるべき者を含む。以下同じ。又は児童についての監護の権利を有する者がある場合にあっては、その者の氏名、生年月日及び住所

5号 児童 の監護の状況

6号 その他内閣府令で定める事項

26条 (養子縁組のあっせんを受けることができない養親希望者)

1項 民間あっせん機関 は、 養親希望者 が次のいずれかに該当する者であるとき又はその同居人が第1号から第3号までのいずれかに該当する者であるときは、当該養親希望者に対する 養子縁組のあっせん を行ってはならない。

1号 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

2号 この法律、 児童 福祉法、 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 その他国民の福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

3号 児童 虐待の防止等に関する法律第2条に規定する児童虐待又は 児童福祉法 第33条の10 《 この法律で、被措置児童等虐待とは、小規…》 模住居型児童養育事業に従事する者、里親若しくはその同居人、乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、児童心理治療施設若しくは児童自立支援施設の長、その職員その他の従業者、指定発達支援医療機関の管理者その他 に規定する被措置児童等虐待を行った者その他児童の福祉に関し著しく不適当な行為をした者

4号 児童 の養育を適切に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修として内閣府令で定めるものを修了していない者

5号 第24条第2項 《市町村は、前項に規定する児童に対し、認定…》 こども園法第2条第6項に規定する認定こども園子ども・子育て支援法第27条第1項の確認を受けたものに限る。又は家庭的保育事業等家庭的保育事業、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業又は事業所内保育事業をいう 又は 第30条 《 四親等内の児童以外の児童を、その親権を…》 行う者又は未成年後見人から離して、自己の家庭単身の世帯を含む。に、3月乳児については、1月を超えて同居させる意思をもつて同居させた者又は継続して2月以上乳児については、20日以上同居させた者法令の定め の規定による確認に協力することについて同意しない者

27条 (児童の父母等の同意)

1項 民間あっせん機関 は、 民法 1896年法律第89号第817条の2第1項 《家庭裁判所は、次条から第817条の七まで…》 に定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組以下この款において「特別養子縁組」という。を成立させることができる。 に規定する 特別養子縁組 以下「 特別養子縁組 」という。)に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 の選定に先立ち、養親希望者の選定を行うことについて、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる者から同意を得なければならない。

1号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 の父母

2号 前号に掲げる者以外に当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 についての監護の権利を有する者がある場合にあっては、当該者

2項 民間あっせん機関 は、15歳未満の 児童 を養子とする養子縁組( 特別養子縁組 を除く。第5項及び第8項において同じ。)に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 の選定に先立ち、養親希望者の選定を行うことについて、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる者から同意を得なければならない。

1号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 の法定代理人

2号 前号に掲げる者以外に当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 の父又は母でその監護をすべき者であるものがある場合にあっては、当該父又は

3号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 の父又は母で親権を停止されているものがある場合にあっては、当該父又は

3項 民間あっせん機関 は、15歳以上の 児童 を養子とする養子縁組に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 の選定に先立ち、養親希望者の選定を行うことについて、内閣府令で定めるところにより、当該養子縁組のあっせんに係る児童から同意を得なければならない。

4項 民間あっせん機関 は、 特別養子縁組 に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 児童 との面会に先立ち、養親希望者と児童が面会することについて、当該養子縁組のあっせんに係る児童の出生後に、内閣府令で定めるところにより、第1項各号に掲げる者から同意を得なければならない。

5項 民間あっせん機関 は、15歳未満の 児童 を養子とする養子縁組に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 と児童との面会に先立ち、養親希望者と児童が面会することについて、当該養子縁組のあっせんに係る児童の出生後に、内閣府令で定めるところにより、第2項各号に掲げる者から同意を得なければならない。

6項 民間あっせん機関 は、15歳以上の 児童 を養子とする養子縁組に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 と児童との面会に先立ち、養親希望者と児童が面会することについて、内閣府令で定めるところにより、当該養子縁組のあっせんに係る児童から同意を得なければならない。

7項 民間あっせん機関 は、 特別養子縁組 に係る 養子縁組のあっせん を行うときは、 養親希望者 による養子縁組の成立前の 児童 の養育(以下「 縁組成立前養育 」という。)に先立ち、 縁組成立前養育 を行うことについて、当該養子縁組のあっせんに係る児童の出生後に、内閣府令で定めるところにより、第1項各号に掲げる者から同意を得なければならない。

8項 民間あっせん機関 は、15歳未満の 児童 を養子とする養子縁組に係る 養子縁組のあっせん に際し、 縁組成立前養育 を行わせようとするときは、縁組成立前養育に先立ち、縁組成立前養育を行うことについて、当該養子縁組のあっせんに係る児童の出生後に、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる者から同意を得なければならない。

1号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 の法定代理人

2号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 の父又は母で親権を停止されているものがある場合にあっては、当該父又は

3号 第1号に掲げる者以外に当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 についての監護の権利を有する者がある場合にあっては、当該者

9項 民間あっせん機関 は、15歳以上の 児童 を養子とする養子縁組に係る 養子縁組のあっせん に際し、 縁組成立前養育 を行わせようとするときは、縁組成立前養育に先立ち、縁組成立前養育を行うことについて、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる者から同意を得なければならない。

1号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童

2号 当該 養子縁組のあっせん に係る 児童 についての監護の権利を有する者

10項 民間あっせん機関 は、前各項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、これらの規定により同意を得なければならないこととされている者に対し、その置かれている状況等を勘案し、専門的な知識及び技術に基づいて、面会等の方法により相談に応じ、必要な情報の提供、助言その他の援助を10分に行わなければならない。

11項 第1項から第9項までの規定は、 民間あっせん機関 が、これらの規定により同意を得なければならないこととされている者から、第1項から第9項までの同意を同時に得ることを妨げるものではない。

12項 第1項から第9項までの同意をした者は、 養子縁組のあっせん に係る 児童 についてその養子縁組が成立するまでの間、いつでも、内閣府令で定めるところにより、その同意を撤回することができる。

28条 (養子縁組のあっせんに係る児童の養育)

1項 民間あっせん機関 は、 養子縁組のあっせん に係る 児童 についての監護の権利を有する者から当該児童を委託された場合には、 養親希望者 が当該児童の養育を開始するまでの間、当該児童が適切に養育されるよう必要な措置を講じなければならない。

29条 (縁組成立前養育)

1項 民間あっせん機関 は、 特別養子縁組 に係る 養子縁組のあっせん を受けることを 養親希望者 が希望する場合には、養親希望者に 縁組成立前養育 を行わせなければならない。

2項 民間あっせん機関 は、 養親希望者 縁組成立前養育 を行わせようとするときは、養親希望者から、次に掲げる事項について、書面による同意を得なければならない。

1号 民間あっせん機関 から、 第32条第1項 《民間あっせん機関は、次の各号に掲げる事由…》 が生じたときは、当該各号に掲げる事項を、その事由が生じた日から1月以内に、都道府県知事に報告しなければならない。 1 養親希望者との養子縁組のあっせんに係る契約の締結 第24条第2項第1号及び第2号に 又は第2項の規定による報告を行うための協力その他 児童 の監護の状況等を把握するための協力を求められたときは、その求めに応ずること。

2号 民間あっせん機関 から、第5項の規定により 縁組成立前養育 の中止を求められたときは、当該縁組成立前養育を中止し、 児童 を民間あっせん機関に引き渡すこと。

3号 その他内閣府令で定める事項

3項 民間あっせん機関 は、 縁組成立前養育 が行われている場合には、 養親希望者 及び 児童 に対して面会の方法により相談に応ずること等により、適時かつ適切に縁組成立前養育における監護の状況等を把握するよう努めなければならない。

4項 民間あっせん機関 は、 縁組成立前養育 が行われている場合において、縁組成立前養育における監護の状況等を踏まえ、 養親希望者 児童 との間で養子縁組を成立させることが児童の最善の利益に適合すると認めるに至ったときは、養親希望者に対し、養子縁組を成立させるために必要な手続をとるよう指導及び助言を行うものとする。

5項 民間あっせん機関 は、次に掲げる場合には、 養親希望者 に対し、 縁組成立前養育 の中止を求めなければならない。

1号 縁組成立前養育 における監護の状況等を踏まえ、 養親希望者 児童 との間で養子縁組を成立させることが児童の最善の利益に適合しないと認めるに至ったとき。

2号 第27条第7項 《7 民間あっせん機関は、特別養子縁組に係…》 る養子縁組のあっせんを行うときは、養親希望者による養子縁組の成立前の児童の養育以下「縁組成立前養育」という。に先立ち、縁組成立前養育を行うことについて、当該養子縁組のあっせんに係る児童の出生後に、内閣 から第9項までの同意が撤回されたとき。

3号 前2号に掲げる場合のほか、 児童 養親希望者 との間で養子縁組が成立する見込みがないこと等により、 縁組成立前養育 を継続させることが相当でないと認めるに至ったとき。

30条 (養子縁組の成否等の確認)

1項 民間あっせん機関 は、その行った 養子縁組のあっせん に関し、次に掲げる事項を確認しなければならない。

1号 養子縁組を成立させるために必要な手続の開始の有無

2号 児童 養親希望者 との間の養子縁組の成否

3号 前号の養子縁組が成立した場合において、その成立の日から6月間における当該養子縁組に係る 児童 の監護の状況その他内閣府令で定める事項

31条 (縁組成立前養育の中止に伴う児童の保護に関する措置)

1項 民間あっせん機関 は、 第29条第5項 《5 民間あっせん機関は、次に掲げる場合に…》 は、養親希望者に対し、縁組成立前養育の中止を求めなければならない。 1 縁組成立前養育における監護の状況等を踏まえ、養親希望者と児童との間で養子縁組を成立させることが児童の最善の利益に適合しないと認め の規定により 養親希望者 に対して 縁組成立前養育 の中止を求めたときは、養親希望者から 児童 の引渡しを受けて、当該児童についての監護の権利を有する者に引き渡すこと、児童相談所に 児童福祉法 第25条第1項 《要保護児童を発見した者は、これを市町村、…》 都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。 ただし、罪を犯した満14歳以上の児童については、この の規定による通告を行うことその他の児童の保護のための適切な措置を講ずるものとする。

32条 (都道府県知事への報告)

1項 民間あっせん機関 は、次の各号に掲げる事由が生じたときは、当該各号に掲げる事項を、その事由が生じた日から1月以内に、都道府県知事に報告しなければならない。

1号 養親希望者 との 養子縁組のあっせん に係る契約の締結 第24条第2項第1号 《2 民間あっせん機関は、養親希望者から養…》 子縁組のあっせんの申込みがあったときは、次に掲げる事項を、内閣府令で定めるところにより、確認しなければならない。 1 養親希望者の氏名、生年月日、性別及び住所 2 養親希望者の同居人がある場合にあって 及び第2号に掲げる事項

2号 縁組成立前養育 の開始 第24条第2項第3号 《2 民間あっせん機関は、養親希望者から養…》 子縁組のあっせんの申込みがあったときは、次に掲げる事項を、内閣府令で定めるところにより、確認しなければならない。 1 養親希望者の氏名、生年月日、性別及び住所 2 養親希望者の同居人がある場合にあって から第5号までに掲げる事項、 第25条第2項 《2 民間あっせん機関は、児童のためにする…》 養子縁組のあっせんの申込みがあったときは、次に掲げる事項を、内閣府令で定めるところにより、確認しなければならない。 1 養子縁組のあっせんの申込みをした者の氏名、生年月日及び住所並びに児童との関係 2 各号に掲げる事項その他内閣府令で定める事項

3号 第29条第5項 《5 民間あっせん機関は、次に掲げる場合に…》 は、養親希望者に対し、縁組成立前養育の中止を求めなければならない。 1 縁組成立前養育における監護の状況等を踏まえ、養親希望者と児童との間で養子縁組を成立させることが児童の最善の利益に適合しないと認め 各号に掲げる事由( 縁組成立前養育 が行われている場合に限る。)当該事由の内容その他内閣府令で定める事項

4号 養子縁組を成立させるために必要な手続の開始第2号に掲げる事項( 縁組成立前養育 が行われていない場合に限る。)その他内閣府令で定める事項

5号 児童 養親希望者 との間の養子縁組の成否の確定当該養子縁組の成否その他内閣府令で定める事項

2項 民間あっせん機関 は、養子縁組の成立の日から6月が経過したときは、その経過した日から1月以内に、 第30条第3号 《養子縁組の成否等の確認 第30条 民間あ…》 っせん機関は、その行った養子縁組のあっせんに関し、次に掲げる事項を確認しなければならない。 1 養子縁組を成立させるために必要な手続の開始の有無 2 児童と養親希望者との間の養子縁組の成否 3 前号の に掲げる事項を都道府県知事に報告しなければならない。

3項 民間あっせん機関 は、その 養子縁組のあっせん に係る 養親希望者 児童 の養育を開始したときは、その養育を開始した日から1月以内に、当該児童の居住地の都道府県知事にその旨を届け出なければならない。

33条 (養子縁組の成立後の支援)

1項 民間あっせん機関 は、その行った 養子縁組のあっせん について、養子縁組の成立後において、養子となった者、養親となった者又は養子となった者の実父若しくは実母を支援するため、その求めに応じ、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うよう努めるものとする。

34条 (養親希望者等への情報の提供)

1項 民間あっせん機関 は、その 養子縁組のあっせん に係る 児童 について 養親希望者 又は養親となった者(以下この条において「 養親希望者等 」という。)による養育が開始されるまでに、当該養親希望者等に対し、当該児童の心身の状況に関し、当該児童の養育に必要な情報として内閣府令で定めるものを提供しなければならない。

2項 民間あっせん機関 は、 養親希望者 等に対し、 養子縁組のあっせん に係る 児童 の父母に関する情報(当該児童との養子縁組を成立させるために必要な手続をとる際に必要な情報を除く。)として内閣府令で定めるものを提供してはならない。

35条 (秘密を守る義務等)

1項 民間あっせん機関 及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由なく、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしてはならない。民間あっせん機関及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とする。

2項 民間あっせん機関 及びその代理人、使用人その他の従業者は、前項の秘密のほか、その業務に関して知り得た個人情報を、みだりに他人に知らせてはならない。民間あっせん機関及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とする。

36条 (養子縁組あっせん責任者)

1項 民間あっせん機関 は、事業所ごとに、当該事業所に係る 養子縁組のあっせん に係る業務を適正に実施するため、養子縁組あっせん責任者を選任しなければならない。

2項 養子縁組あっせん責任者は、 第8条第2号 《許可の欠格事由 第8条 都道府県知事は、…》 前条第1項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、第6条第1項の許可をしてはならない。 1 心身の故障により養子縁組あっせん事業を適正に行うことができない者として内閣府令で定める から第7号までに該当しない者であって 養子縁組あっせん事業 に関する熱意及び能力を有し、かつ、社会福祉士その他の内閣府令で定める資格又は経験を有するものでなければならない。

4章 雑則

37条 (指針)

1項 内閣総理大臣は、 民間あっせん機関 が適切に 養子縁組のあっせん に係る業務を行うために必要な指針を公表するものとする。

38条 (指導及び助言)

1項 都道府県知事は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、 民間あっせん機関 に対し、その業務の適正な運営を確保するために必要な指導及び助言をすることができる。

39条 (報告及び検査)

1項 都道府県知事は、この法律を施行するために必要な限度において、内閣府令で定めるところにより、 民間あっせん機関 に対し、必要な事項を報告させることができる。

2項 都道府県知事は、この法律を施行するために必要な限度において、所属の職員に、 民間あっせん機関 の事業所その他の施設に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

3項 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

4項 第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

40条 (養子縁組のあっせんに係る制度の周知)

1項 及び地方公共団体は、 児童 に対する養育者との永続的な関係に基づいて行われる家庭における養育の機会の確保に資するよう、 養子縁組のあっせん に係る制度の周知のための措置を講ずるものとする。

41条 (大都市等の特例)

1項 この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、 地方自治法 1947年法律第67号第252条の19第1項 《政令で指定する人口五十万以上の市以下「指…》 定都市」という。は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することがで 指定都市 以下この条において「 指定都市 」という。及び同法第252条の22第1項の 中核市 以下この条において「 中核市 」という。並びに 児童 福祉法第59条の4第1項に規定する児童相談所設置市(以下この条において「 児童相談所設置市 」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市若しくは中核市又は児童相談所設置市(以下この条において「 指定都市等 」という。)が処理するものとする。この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として指定都市等に適用があるものとする。

42条 (経過措置の命令への委任)

1項 この法律の規定に基づき政令又は内閣府令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令又は内閣府令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

43条 (内閣府令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のために必要な手続その他の事項は、内閣府令で定める。

5章 罰則

44条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の拘禁刑又は1,010,000円以下の罰金に処する。

1号 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可を受けないで 養子縁組あっせん事業 を行った者

2号 偽りその他不正の行為により、 第6条第1項 《国、都道府県及び市町村以外の者は、養子縁…》 組あっせん事業を行おうとするときは、当該養子縁組あっせん事業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 の許可又は 第12条第2項 《2 前項に規定する許可の有効期間当該許可…》 の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあっては、当該更新を受けた許可の有効期間の満了後引き続き当該許可に係る養子縁組あっせん事業を行おうとする者は、許可の有効期間の更新を受けなければな の規定による許可の有効期間の更新を受けた者

3号 第16条第2項 《2 都道府県知事は、民間あっせん機関が前…》 項第2号又は第3号に該当するときは、期間を定めて養子縁組あっせん事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。 の規定による事業の停止の命令に違反した者

4号 第17条 《名義貸しの禁止 民間あっせん機関は、自…》 己の名義をもって、他人に養子縁組あっせん事業を行わせてはならない。 の規定に違反した者

45条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の拘禁刑又は310,000円以下の罰金に処する。

1号 第9条第1項 《民間あっせん機関は、内閣府令で定める種類…》 の手数料を徴収する場合を除き、養子縁組のあっせんに関し、いかなる名義でも、実費その他の手数料又は報酬を受けてはならない。 の規定に違反した者

2号 第15条 《改善命令 都道府県知事は、民間あっせん…》 機関が、その業務に関しこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した場合において、当該業務の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、当該民間あっせん機関に対し、当該業務の運営を改善するた の規定による命令に違反した者

46条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、310,000円以下の罰金に処する。

1号 第6条第2項 《2 前項の許可を受けようとする者は、次に…》 掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。 1 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 2 法人にあっては、その役員の氏名及び住所 3 養子縁組あっせん事業 第12条第5項 《5 第6条第2項及び第3項、第7条第2項…》 並びに第8条第6号を除く。の規定は、第2項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。 において準用する場合を含む。)に規定する申請書又は 第6条第3項 《3 前項の申請書には、次に掲げる書類を添…》 付しなければならない。 1 法人にあっては、定款その他の基本約款を記載した書類 2 養子縁組あっせん事業の実施方法を記載した書類 3 養子縁組あっせん事業を行う事業所ごとの当該養子縁組あっせん事業に係 第12条第5項 《5 第6条第2項及び第3項、第7条第2項…》 並びに第8条第6号を除く。の規定は、第2項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。 において準用する場合を含む。)に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者

2号 第13条第1項 《民間あっせん機関は、第6条第2項各号に掲…》 げる事項内閣府令で定めるものを除く。に変更があったときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 この場合において、当該変更に係る事項が養子縁組あっせん事業を行う事業所の新設に係るも の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同項に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者

3号 第14条第1項 《民間あっせん機関は、養子縁組あっせん事業…》 を廃止したときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

4号 第18条 《帳簿の備付け等 民間あっせん機関は、内…》 閣府令で定めるところにより、養子縁組のあっせんに係る業務に関する事項で内閣府令で定めるものを記載した帳簿を備え付け、これを保存しなければならない。 の規定に違反して帳簿を備え付けず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は同条若しくは 第19条第2項 《2 前項の規定により同項の帳簿の引継ぎを…》 受けた民間あっせん機関は、内閣府令で定めるところにより、その帳簿を保存しなければならない。 の規定に違反して帳簿を保存しなかった者

5号 第32条第1項 《民間あっせん機関は、次の各号に掲げる事由…》 が生じたときは、当該各号に掲げる事項を、その事由が生じた日から1月以内に、都道府県知事に報告しなければならない。 1 養親希望者との養子縁組のあっせんに係る契約の締結 第24条第2項第1号及び第2号に 若しくは第2項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同条第3項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をした者

6号 第35条第1項 《民間あっせん機関及びその代理人、使用人そ…》 の他の従業者は、正当な理由なく、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしてはならない。 民間あっせん機関及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とする。 の規定に違反して秘密を漏らした者

7号 第36条第1項 《民間あっせん機関は、事業所ごとに、当該事…》 業所に係る養子縁組のあっせんに係る業務を適正に実施するため、養子縁組あっせん責任者を選任しなければならない。 の規定に違反した者

8号 第39条第1項 《都道府県知事は、この法律を施行するために…》 必要な限度において、内閣府令で定めるところにより、民間あっせん機関に対し、必要な事項を報告させることができる。 の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

9号 第39条第2項 《2 都道府県知事は、この法律を施行するた…》 めに必要な限度において、所属の職員に、民間あっせん機関の事業所その他の施設に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。 の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

47条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

《本則》 ここまで 附則 >  

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