特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律《本則》

法番号:2018年法律第103号

略称: チケット不正転売禁止法

附則 >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、特定興行入場券の不正転売を禁止するとともに、その防止等に関する措置等を定めることにより、興行入場券の適正な流通を確保し、もって興行の振興を通じた文化及びスポーツの振興並びに国民の消費生活の安定に寄与するとともに、心豊かな国民生活の実現に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 興行 」とは、映画、演劇、演芸、音楽、舞踊その他の芸術及び芸能又はスポーツを不特定又は多数の者に見せ、又は聴かせること(日本国内において行われるものに限る。)をいう。

2項 この法律において「 興行入場券 」とは、それを提示することにより 興行 を行う場所に入場することができる証票(これと同等の機能を有する番号、記号その他の符号を含む。)をいう。

3項 この法律において「 特定 興行 入場券 」とは、興行入場券であって、不特定又は多数の者に販売され、かつ、次の要件のいずれにも該当するものをいう。

1号 興行 主等(興行主(興行の主催者をいう。以下この条及び 第5条第2項 《2 前項に定めるもののほか、興行主等は、…》 興行入場券の適正な流通が確保されるよう、興行主等以外の者が興行主の同意を得て興行入場券を譲渡することができる機会の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 において同じ。又は興行主の同意を得て興行入場券の販売を業として行う者をいう。以下同じ。)が、当該興行入場券の売買契約の締結に際し、興行主の同意のない有償譲渡を禁止する旨を明示し、かつ、その旨を当該興行入場券の券面に表示し又は当該興行入場券に係る電気通信の受信をする者が使用する通信端末機器(入出力装置を含む。)の映像面に当該興行入場券に係る情報と併せて表示させたものであること。

2号 興行 が行われる特定の日時及び場所並びに入場資格者(興行主等が当該興行を行う場所に入場することができることとした者をいう。次号及び 第5条第1項 《興行主等は、特定興行入場券の不正転売を防…》 止するため、興行を行う場所に入場しようとする者が入場資格者と同1の者であることを確認するための措置その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 において同じ。又は座席が指定されたものであること。

3号 興行 主等が、当該興行入場券の売買契約の締結に際し、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める事項を確認する措置を講じ、かつ、その旨を第1号に規定する方法により表示し又は表示させたものであること。

入場資格者が指定された 興行 入場券入場資格者の氏名及び電話番号、電子メールアドレス( 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律 2002年法律第26号第2条第3号 《定義 第2条 この法律において、次の各号…》 に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 1 電子メール 特定の者に対し通信文その他の情報をその使用する通信端末機器入出力装置を含む。以下同じ。の映像面に表示されるようにすることにより伝達 に規定する電子メールアドレスをいう。)その他の連絡先(ロにおいて単に「連絡先」という。

座席が指定された 興行 入場券(イに掲げるものを除く。)購入者の氏名及び連絡先

4項 この法律において「 特定 興行 入場券の不正転売 」とは、興行主の事前の同意を得ない 特定興行入場券 の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするものをいう。

2章 特定興行入場券の不正転売等の禁止

3条 (特定興行入場券の不正転売の禁止)

1項 何人も、 特定興行入場券 の不正転売をしてはならない。

4条 (特定興行入場券の不正転売を目的とする特定興行入場券の譲受けの禁止)

1項 何人も、 特定興行入場券 の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けてはならない。

3章 興行入場券の適正な流通の確保に関する措置

5条 (興行主等による特定興行入場券の不正転売の防止等に関する措置等)

1項 興行 主等は、 特定興行入場券 の不正転売を防止するため、興行を行う場所に入場しようとする者が入場資格者と同1の者であることを確認するための措置その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2項 前項に定めるもののほか、 興行 主等は、興行入場券の適正な流通が確保されるよう、興行主等以外の者が興行主の同意を得て興行入場券を譲渡することができる機会の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

3項 及び地方公共団体は、 興行 主等に対し、 特定興行入場券 の不正転売の防止その他の興行入場券の適正な流通の確保のために必要な措置に関し必要な助言及び協力を行うよう努めるものとする。

6条 (相談体制の充実等)

1項 及び地方公共団体は、 特定興行入場券 の不正転売に関する相談に的確に応ずるための体制の充実を図るよう努めるものとする。

2項 興行 主等は、興行入場券の適正な流通が確保されるよう、当該興行主等の販売する興行入場券について、正確かつ適切な情報を提供するとともに、興行入場券の購入者その他の者からの相談に適切に応ずるよう努めなければならない。

7条 (国民の関心及び理解の増進)

1項 及び地方公共団体並びに 興行 主等は、 特定興行入場券 の不正転売の防止その他の興行入場券の適正な流通の確保のために必要な措置の実施及び興行入場券の適正な流通の確保を通じた興行の振興の重要性に関する国民の関心と理解を深めるよう、興行入場券の適正な流通に関する広報活動の充実その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

8条 (施策の実施に当たっての配慮)

1項 及び地方公共団体は、 興行 の振興を図るための施策を講ずるに当たっては、興行入場券の適正な流通が確保されるよう適切な配慮をするものとする。

4章 罰則

9条

1項 第3条 《特定興行入場券の不正転売の禁止 何人も…》 、特定興行入場券の不正転売をしてはならない。 又は 第4条 《特定興行入場券の不正転売を目的とする特定…》 興行入場券の譲受けの禁止 何人も、特定興行入場券の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けてはならない。 の規定に違反した者は、1年以下の拘禁刑若しくは1,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

2項 前項の罪は、 刑法 1907年法律第45号第3条 《国民の国外犯 この法律は、日本国外にお…》 いて次に掲げる罪を犯した日本国民に適用する。 1 第108条現住建造物等放火及び第109条第1項非現住建造物等放火の罪、これらの規定の例により処断すべき罪並びにこれらの罪の未遂罪 2 第119条現住建 の例に従う。

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