地域における一般乗合旅客自動車運送事業及び銀行業に係る基盤的なサービスの提供の維持を図るための私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特例に関する法律《本則》

法番号:2020年法律第32号

略称:

附則 >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、地域において、人口の減少等により地域一般乗合旅客自動車運送事業者及び地域銀行(以下「 特定地域基盤企業 」と総称する。)が持続的にサービスを提供することが困難な状況にある一方で、当該サービスが国民生活及び経済活動の基盤となるものであって、他の事業者による代替が困難な状況にあることに鑑み、 特定地域基盤企業 の合併その他の行為について私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(1947年法律第54号。以下「 私的独占禁止法 」という。)の特例を定め、特定地域基盤企業の経営力の強化、生産性の向上等を通じて、将来にわたって当該サービスの提供の維持を図ることにより、地域経済の活性化及び地域住民の生活の向上を図り、もって一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

1号 基盤的サービス :次に掲げるものをいう。

道路運送法 1951年法律第183号)による一般乗合旅客自動車運送事業者が提供する運送サービス(専ら、1の市町村の区域を越え、かつ、一定の距離以上の路線において自動車を運行する事業として主務省令で定めるものに係るものを除く。

銀行法(1981年法律第59号)その他の法律の規定により銀行(銀行法第2条第1項に規定する銀行をいい、同法第4条第1項の免許を受けた同法第10条第2項第8号に規定する外国銀行を除く。第3号において同じ。)が提供するサービスのうち、地域における国民生活及び経済活動の基盤となるものとして主務省令で定めるもの

2号 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 :前号イの 基盤的サービス を提供している 道路運送法 による一般乗合旅客自動車運送事業者(全国の区域の全部又は大部分において当該基盤的サービスを提供している者を除く。)として主務省令で定める者をいう。

3号 地域銀行 :主として対面により第1号ロの 基盤的サービス を提供している銀行(全国の区域の全部又は大部分において自らが提供している同号ロの基盤的サービスの全部又は大部分を提供していると認められる者を除く。)として主務省令で定める者をいう。

4号 公共交通事業者 :次に掲げる者をいう。

鉄道事業法 1986年法律第92号)による鉄道事業者(旅客の運送を行うものに限る。

軌道法 1921年法律第76号)による軌道経営者(旅客の運送を行うものに限る。

道路運送法 による一般乗用旅客自動車運送事業者

海上運送法 1949年法律第187号第2条第5項 《5 この法律において「一般旅客定期航路事…》 業」とは、特定旅客定期航路事業及び対外旅客定期航路事業以外の旅客定期航路事業をいい、「特定旅客定期航路事業」とは、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする旅客定期航路事業であつて対外旅客定期航 に規定する一般旅客定期航路事業、同条第7項に規定する貨客定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をするもの及び本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間に航路を定めて行うものを除く。及び同条第9項に規定する一般不定期航路事業(乗合旅客の運送をするものに限り、本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間におけるものを除く。)を営む者

2章 合併等の認可等

3条 (合併等の認可)

1項 私的独占禁止法 の規定は、 特定地域基盤企業 等(特定地域基盤企業又はその親会社(私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。)をいう。以下同じ。)が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為(以下「 合併等 」という。)には、適用しない。

1号 二以上の 特定地域基盤企業 等による合併

2号 二以上の 特定地域基盤企業 等による吸収分割(会社法(2005年法律第86号)第2条第29号に規定する吸収分割をいう。

3号 二以上の 特定地域基盤企業 等による共同新設分割( 私的独占禁止法 第15条の2第1項に規定する共同新設分割をいう。

4号 二以上の 特定地域基盤企業 等による共同株式移転( 私的独占禁止法 第15条の3第1項に規定する共同株式移転をいう。

5号 特定地域基盤企業 等が他の特定地域基盤企業等との間で行う当該他の特定地域基盤企業等の事業の譲受け等( 私的独占禁止法 第16条第1項各号に掲げる行為をいう。 第7条第1項第5号 《特定地域基盤企業等が第3条第1項の認可を…》 受けて次の各号に掲げる行為をしたときは、当該各号に定める者は、主務省令で定めるところにより、当該認可に係る基盤的サービス維持計画の実施の状況その他主務省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない において同じ。

6号 特定地域基盤企業 等による他の特定地域基盤企業等の株式の取得

2項 前項の認可を受けて行われる 合併等 同項第5号に掲げる行為を除く。)により形成される企業結合集団( 私的独占禁止法 第10条第2項に規定する企業結合集団をいう。以下同じ。)に属する会社の役員(私的独占禁止法第2条第3項に規定する役員をいう。以下この項において同じ。又は従業員(私的独占禁止法第13条第1項に規定する従業員をいう。)は、同条第1項の規定にかかわらず、当該企業結合集団に属する他の会社の役員の地位を兼ねることができる。

4条 (基盤的サービス維持計画)

1項 特定地域基盤企業 等は、前条第1項の認可を受けようとするときは、単独で又は共同して、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を定めた計画(以下「 基盤的サービス維持計画 」という。)を作成し、主務大臣に提出しなければならない。

1号 申請者の名称及び住所並びに代表者の氏名

2号 合併等 に係る契約の内容に関する主務省令で定める事項

3号 合併等 に係る 特定地域基盤企業 基盤的サービス を提供する地域の範囲

4号 合併等 を通じた 基盤的サービス に係る事業の改善に係る方策及び当該事業の改善に応じた基盤的サービスの提供の維持に関する事項

5号 基盤的サービス 維持計画の実施期間( 合併等 の効力が生じた日から5年を超えないものに限る。

6号 前各号に掲げるもののほか、 合併等 による 基盤的サービス の提供の維持に関し必要な事項

2項 主務大臣は、前条第1項の認可の申請があった場合において、次条第1項第1号のおそれがあると認められる地域において、当該 合併等 に係る 特定地域基盤企業 が提供する 基盤的サービス に係る当該合併等により生ずる競争の状況の変化により、当該基盤的サービスの利用者に対して不当な基盤的サービスの価格の上昇その他の不当な不利益を生ずるおそれがあると認めるときは、当該申請をした特定地域基盤企業等に対し、基盤的サービス維持計画に、当該不当な不利益の防止のための方策を定めることを求めることができる。

3項 基盤的サービス 維持計画には、当該 合併等 に係る 特定地域基盤企業 が提供する基盤的サービスに係る需要に関する事項、当該基盤的サービスに係る収支に関する事項、当該特定地域基盤企業が属する企業結合集団に属する他の会社の事業に関する事項その他の主務省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。

5条 (認可の基準)

1項 主務大臣は、 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の の認可の申請があった場合において、当該申請に係る 合併等 が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。

1号 合併等 に係る 特定地域基盤企業 基盤的サービス を提供する地域の全部又は相当部分において、当該特定地域基盤企業の全部又は一部が提供する基盤的サービスに係る収支の悪化(当該基盤的サービスに係る需要の持続的な減少によるものに限る。)により、当該特定地域基盤企業の全部又は一部が当該基盤的サービスを将来にわたって持続的に提供することが困難となるおそれがあること。

2号 合併等 により、当該合併等に係る 特定地域基盤企業 が提供する 基盤的サービス に係る事業の改善が見込まれるとともに、その改善に応じ、前号のおそれがあると認められる地域において、当該基盤的サービスの提供の維持が図られること。

3号 第1号のおそれがあると認められる地域において、 合併等 により、当該合併等に係る 特定地域基盤企業 が提供する 基盤的サービス の利用者に対して不当な基盤的サービスの価格の上昇その他の不当な不利益を生ずるおそれがあると認められないこと。

2項 主務大臣は、 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の の認可をしようとするときは、公正取引委員会に協議しなければならない。

3項 主務大臣は、前項の規定による協議に際して、当該協議に係る 合併等 が次の各号に掲げる事由のいずれにも該当することについて、公正取引委員会の確認を受けなければならない。

1号 不公正な取引方法を用いるものでないこと。

2号 主務大臣が第1項第1号のおそれがあると認める地域以外の地域において、 合併等 に係る 特定地域基盤企業 が提供する 基盤的サービス に係る競争を実質的に制限することとならないこと。

3号 合併等 に係る 特定地域基盤企業 又は当該特定地域基盤企業が属する企業結合集団に属する他の会社が提供する 基盤的サービス 以外の商品又はサービスに係る競争を実質的に制限することとならないこと。

6条 (基盤的サービス維持計画の公表)

1項 主務大臣は、 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の の認可を行ったときは、主務省令で定めるところにより、当該認可に係る 基盤的サービス 維持計画を公表するものとする。ただし、当該認可に係る 合併等 に係る 特定地域基盤企業 の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。

7条 (定期の報告)

1項 特定地域基盤企業 等が 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の の認可を受けて次の各号に掲げる行為をしたときは、当該各号に定める者は、主務省令で定めるところにより、当該認可に係る 基盤的サービス 維持計画の実施の状況その他主務省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。

1号 第3条第1項第1号 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の に掲げる行為吸収合併存続会社(会社法第749条第1項に規定する吸収合併存続会社をいう。)となった 特定地域基盤企業 又は新設合併設立会社(同法第753条第1項に規定する新設合併設立会社をいう。)となった特定地域基盤企業等

2号 第3条第1項第2号 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の に掲げる行為吸収分割承継会社(会社法第757条に規定する吸収分割承継会社をいう。)となった 特定地域基盤企業

3号 第3条第1項第3号 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の に掲げる行為新設分割設立会社(会社法第763条第1項に規定する新設分割設立会社をいう。)となった 特定地域基盤企業

4号 第3条第1項第4号 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の に掲げる行為株式移転設立完全親会社(会社法第773条第1項第1号に規定する株式移転設立完全親会社をいう。)となった 特定地域基盤企業

5号 第3条第1項第5号 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の に掲げる行為他の 特定地域基盤企業 等との間で当該他の特定地域基盤企業等の事業の譲受け等を行った特定地域基盤企業等

6号 第3条第1項第6号 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の に掲げる行為他の 特定地域基盤企業 等の株式を取得した特定地域基盤企業等

2項 主務大臣は、前項の規定による報告を受けたときは、遅滞なく、当該報告に係る事項を公正取引委員会に通知しなければならない。

8条 (適合命令)

1項 主務大臣は、 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の の認可を受けて行われた 合併等 第5条第1項第2号 《主務大臣は、第3条第1項の認可の申請があ…》 った場合において、当該申請に係る合併等が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 合併等に係る特定地域基盤企業が基盤的サービスを提供する地域の全部又は相当 又は第3号の規定に適合しなくなったと認めるときは、当該合併等に係る 基盤的サービス 維持計画の実施期間内において、 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の 各号に掲げる合併等の種別に応じて、前条第1項各号に定める者に対し、措置を講ずべき期限を示して、基盤的サービスの提供を維持するための措置、基盤的サービスに係る価格の変更その他の 第5条第1項第2号 《主務大臣は、第3条第1項の認可の申請があ…》 った場合において、当該申請に係る合併等が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 合併等に係る特定地域基盤企業が基盤的サービスを提供する地域の全部又は相当 又は第3号の規定に適合させるために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2項 主務大臣は、前項の規定による命令をしたときは、遅滞なく、その旨を公正取引委員会に通知しなければならない。

3項 公正取引委員会は、 第3条第1項 《私的独占禁止法の規定は、特定地域基盤企業…》 等特定地域基盤企業又はその親会社私的独占禁止法第10条第7項に規定する親会社をいう。をいう。以下同じ。が、主務大臣の認可を受けて行う次に掲げる行為以下「合併等」という。には、適用しない。 1 二以上の の認可を受けて行われた 合併等 第5条第1項第2号 《主務大臣は、第3条第1項の認可の申請があ…》 った場合において、当該申請に係る合併等が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 合併等に係る特定地域基盤企業が基盤的サービスを提供する地域の全部又は相当 又は第3号の規定に適合するものでなくなったと認めるときは、主務大臣に対し、第1項の規定による命令をすべきことを請求することができる。

4項 公正取引委員会は、前項の規定による請求をしたときは、その旨を公表しなければならない。

3章 共同経営に関する協定の締結の認可等

9条 (共同経営に関する協定の締結の認可)

1項 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 は、他の地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は 公共交通事業者 以下「 地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 」と総称する。)との間で、 基盤的サービス の提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の締結を行おうとするときは、当該他の地域一般乗合旅客自動車運送事業者等と共同して、当該協定の締結について国土交通大臣の認可を受けることができる。

1号 地域において公共交通網を形成する路線若しくは運行系統、航路又は営業区域(以下この項及び次条第1項第2号において「 路線等 」という。)の全部又は一部について、共同して、期間、区間、利用回数その他の条件を定めて、利用者が当該条件の範囲内で当該全部又は一部の 路線等 を利用することができる定額の運賃又は料金を設定する行為その他これに類する運賃又は料金を設定する行為

2号 地域において公共交通網を形成する 路線等 のうち、共同し、又は分担して運送サービスを提供する路線等を定める行為

3号 地域において公共交通網を形成する 路線等 の全部又は一部について、共同して、運行回数又は運行時刻を設定する行為(運行回数の制限を伴うものに限る。

4号 前3号に掲げるもののほか、地域において公共交通網を形成する 路線等 の全部又は一部について、共同して、運賃若しくは料金又は路線等を定める行為その他の行為として政令で定めるもの

2項 私的独占禁止法 の規定は、 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 と他の地域一般乗合旅客自動車運送事業者等が共同して行う、前項の認可を受けた協定( 第13条第1項 《第9条第1項の認可を受けた協定地域一般乗…》 合旅客自動車運送事業者等は、当該認可に係る協定の内容同項各号に掲げる事項に係るものに限る。を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、変更後の当該協定に基づく共同経営に係る共同経営計画 の規定による変更の認可があったときは、その変更後のもの。次項において同じ。)の締結には、適用しない。ただし、 第15条第6項 《6 公正取引委員会は、前項の規定による請…》 求をしたときは、その旨を官報に公示しなければならない。 の規定による公示があった後1月を経過したとき(同条第5項の規定による請求に応じ、国土交通大臣が同条第1項の規定による命令をした場合を除く。)は、この限りでない。

3項 道路運送法 第18条 《私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する…》 法律の適用除外 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律1947年法律第54号の規定は、次条第1項の認可を受けて行う次に掲げる行為には、適用しない。 ただし、不公正な取引方法を用いるとき、一定の から 第19条 《協定の認可 一般乗合旅客自動車運送事業…》 者は、前条各号の協定を締結し、又はその内容を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。 2 国土交通大臣は、前項の認可の申請に係る協定の内容が次の各号に適合すると認めるときでな の三までの規定及び 海上運送法 第28条 《私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する…》 法律の適用除外 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律1947年法律第54号の規定は、次条第1項の認可を受けて行う第1号から第3号までに掲げる行為又は第29条の2第1項の規定による届出をして行 から 第29条 《協定の認可等 一般旅客定期航路事業者又…》 は貨物定期航路事業者は、前条第1号から第3号までの協定を締結し、又はその内容を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。 2 国土交通大臣は、前項の認可の申請に係る協定の内容が の四までの規定は、 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 と他の地域一般乗合旅客自動車運送事業者等が共同して行う、第1項の認可を受けた協定の締結には、適用しない。

10条 (共同経営計画)

1項 前条第1項の認可を受けようとする 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 等は、共同して、国土交通省令で定めるところにより、同項の協定に基づく共同経営に関し、次に掲げる事項を定めた計画(以下「 共同経営計画 」という。)を作成し、国土交通大臣に提出しなければならない。

1号 申請者の名称及び住所並びに代表者の氏名

2号 共同経営計画 の区域(以下この条及び次条第1項において「 計画区域 」という。及び当該 計画区域 内において共同経営の対象とする 路線等

3号 共同経営に関する協定に定められる前条第1項各号に掲げる行為の内容

4号 前号の行為を行うに際し、あらかじめ、運行回数、運行距離その他の事項を勘案して、共同経営に関する協定の当事者となる 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 等(以下「 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 」という。)の間で、当該行為により得られる収益を分配することを定める場合においては、当該分配に関する事項

5号 共同経営の目標に関する次に掲げる事項

基盤的サービス に係る事業の収益性の向上の程度、当該事業に従事する人員数又は当該事業に用いる車両数に係る効率の向上の程度その他の当該事業の改善に係る目標に関する事項

イの事業の改善に応じた 計画区域 内における 基盤的サービス の提供の維持に係る目標として国土交通省令で定めるものに関する事項

6号 共同経営の実施期間

7号 前各号に掲げるもののほか、共同経営に関し必要な事項

2項 共同経営計画 には、 計画区域 内における 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 が提供する 基盤的サービス に係る事業の路線ごとの収支の状況その他の国土交通省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。

3項 前条第1項の認可を受けようとする 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 等は、次の各号に掲げる場合においては、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、当該申請に係る 共同経営計画 について、当該各号に定める者の意見を聴かなければならない。

1号 計画区域 の存する市町村( 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律 2007年法律第59号第5条第1項 《地方公共団体は、基本方針に基づき、国土交…》 通省令で定めるところにより、市町村にあっては単独で又は共同して、都道府県にあっては当該都道府県の区域内の市町村と共同して、当該市町村の区域内について、地域旅客運送サービスの持続可能な提供の確保に資する に規定する地域公共交通計画(次号において単に「地域公共交通計画」という。)を作成しているものに限る。)が同法第6条第1項に規定する協議会(以下この項において単に「協議会」という。)を組織している場合当該市町村が組織する協議会

2号 計画区域 の存する市町村の全部又は一部が協議会を組織していない場合であって、当該市町村の存する都道府県(当該市町村の区域内について地域公共交通計画を作成しているものに限る。)が協議会を組織している場合当該都道府県が組織する協議会

3号 前2号のいずれにも該当しない場合前2号に定める協議会に準ずるものとして国土交通省令で定めるもの

11条 (認可の基準)

1項 国土交通大臣は、 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可の申請があった場合において、当該申請に係る協定が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。

1号 計画区域 内に、 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 が提供する 基盤的サービス に係る路線であって、収支が不均衡な状況にある路線が存すること。

2号 共同経営を行うことにより、 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 が提供する 基盤的サービス に係る事業の改善が見込まれるとともに、その改善に応じ、前号の収支が不均衡な状況にある路線の存する 計画区域 内において当該基盤的サービスの提供の維持が図られること。

3号 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律 第3条第1項 《主務大臣は、地域旅客運送サービスの持続可…》 能な提供の確保に資する地域公共交通の活性化及び再生を推進するため、地域公共交通の活性化及び再生の促進に関する基本方針以下「基本方針」という。を定めるものとする。 に規定する基本方針に照らして適切なものであること。

4号 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 が提供する運送サービスに係る利用者に対して不当な不利益を生ずるおそれがあると認められないこと。

5号 計画区域 内において 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 が行う 基盤的サービス の提供の維持を図るために必要な限度を超えない範囲内のものであること。

2項 国土交通大臣は、 第9条第1項 《軌道運送高度化事業を実施しようとする者は…》 、国土交通大臣に対し、軌道運送高度化実施計画が地域旅客運送サービスの持続可能な提供の確保に資する地域公共交通の活性化及び再生を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる の認可をしようとするときは、公正取引委員会に協議しなければならない。

3項 国土交通大臣は、前項の規定による協議に際して、当該協議に係る協定が次の各号に掲げる事由のいずれにも該当することについて、公正取引委員会の確認を受けなければならない。

1号 協定の内容及び当該協定の締結について不公正な取引方法を用いるものでないこと。

2号 加入及び脱退を不当に制限するものでないこと。

12条 (共同経営計画の公表)

1項 国土交通大臣は、 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を行ったときは、国土交通省令で定めるところにより、当該認可に係る 共同経営計画 を公表するものとする。

13条 (共同経営に関する協定の内容の変更)

1項 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を受けた 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 は、当該認可に係る協定の内容(同項各号に掲げる事項に係るものに限る。)を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、変更後の当該協定に基づく共同経営に係る 共同経営計画 を提出して、その変更について国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2項 第10条第3項 《3 前条第1項の認可を受けようとする地域…》 一般乗合旅客自動車運送事業者等は、次の各号に掲げる場合においては、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、当該申請に係る共同経営計画について、当該各号に定める者の意見を聴かなければならない。 1 及び前2条( 第11条第1項第1号 《国土交通大臣は、第9条第1項の認可の申請…》 があった場合において、当該申請に係る協定が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 計画区域内に、地域一般乗合旅客自動車運送事業者が提供する基盤的サービス を除く。)の規定は、前項の認可について準用する。この場合において、 第11条第1項第2号 《国土交通大臣は、第9条第1項の認可の申請…》 があった場合において、当該申請に係る協定が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 計画区域内に、地域一般乗合旅客自動車運送事業者が提供する基盤的サービス 中「前号の収支が不均衡な状況にある路線の存する 計画区域 」とあるのは「計画区域」と、同条第3項第1号中「締結」とあるのは「変更」と読み替えるものとする。

3項 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を受けた 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 は、第1項ただし書の国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

14条 (定期の報告)

1項 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を受けた 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 は、国土交通省令で定めるところにより、同項の認可を受けた協定(前条第1項の規定による変更の認可があったときは、その変更後のもの。次条第1項及び第5項において同じ。)に係る 共同経営計画 の実施の状況その他国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に報告しなければならない。

2項 国土交通大臣は、前項の規定による報告を受けたときは、遅滞なく、当該報告に係る事項を公正取引委員会に通知しなければならない。

15条 (適合命令等)

1項 国土交通大臣は、 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を受けた協定の内容が、 第11条第1項第2号 《国土交通大臣は、第9条第1項の認可の申請…》 があった場合において、当該申請に係る協定が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 計画区域内に、地域一般乗合旅客自動車運送事業者が提供する基盤的サービス から第5号までの規定のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、当該認可を受けた 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 に対し、措置を講ずべき期限を示して、旅客の円滑な輸送を確保するための措置、運賃又は料金の変更その他のこれらの規定に適合させるために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2項 国土交通大臣は、 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 が前項の規定による命令に違反したときは、 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を取り消すことができる。

3項 国土交通大臣は、前項の規定により 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を取り消したときは、その旨を当該認可を受けた 協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等 に通知するとともに、公表するものとする。

4項 国土交通大臣は、第1項又は第2項の規定による処分をしたときは、遅滞なく、その旨を公正取引委員会に通知しなければならない。

5項 公正取引委員会は、 第9条第1項 《地域一般乗合旅客自動車運送事業者は、他の…》 地域一般乗合旅客自動車運送事業者又は公共交通事業者以下「地域一般乗合旅客自動車運送事業者等」と総称する。との間で、基盤的サービスの提供のために次に掲げる行為を行うことを内容とする共同経営に関する協定の の認可を受けた協定の内容が 第11条第1項第2号 《国土交通大臣は、第9条第1項の認可の申請…》 があった場合において、当該申請に係る協定が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認可をするものとする。 1 計画区域内に、地域一般乗合旅客自動車運送事業者が提供する基盤的サービス 、第4号又は第5号の規定に適合するものでなくなったと認めるときは、国土交通大臣に対し、第1項の規定による命令をすべきことを請求することができる。

6項 公正取引委員会は、前項の規定による請求をしたときは、その旨を官報に公示しなければならない。

4章 雑則

16条 (主務大臣等)

1項 この法律における主務大臣は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者とする。

1号 地域銀行 内閣総理大臣

2号 地域一般乗合旅客自動車運送事業者 国土交通大臣

2項 この法律における主務省令は、内閣総理大臣及び国土交通大臣が共同で発する命令とする。

17条 (権限の委任)

1項 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。

18条 (主務省令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、主務省令又は国土交通省令で定める。

5章 罰則

19条

1項 第8条第1項 《主務大臣は、第3条第1項の認可を受けて行…》 われた合併等が第5条第1項第2号又は第3号の規定に適合しなくなったと認めるときは、当該合併等に係る基盤的サービス維持計画の実施期間内において、第3条第1項各号に掲げる合併等の種別に応じて、前条第1項各 又は 第15条第1項 《国土交通大臣は、第9条第1項の認可を受け…》 た協定の内容が、第11条第1項第2号から第5号までの規定のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、当該認可を受けた協定地域一般乗合旅客自動車運送事業者等に対し、措置を講ずべき期限を示して、旅客の円滑 の規定による命令に違反したときは、その違反行為をした者は、1,010,000円以下の罰金に処する。

20条

1項 第7条第1項 《特定地域基盤企業等が第3条第1項の認可を…》 受けて次の各号に掲げる行為をしたときは、当該各号に定める者は、主務省令で定めるところにより、当該認可に係る基盤的サービス維持計画の実施の状況その他主務省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない 又は 第14条第1項 《第9条第1項の認可を受けた協定地域一般乗…》 合旅客自動車運送事業者等は、国土交通省令で定めるところにより、同項の認可を受けた協定前条第1項の規定による変更の認可があったときは、その変更後のもの。次条第1項及び第5項において同じ。に係る共同経営計 の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたときは、その違反行為をした者は、510,000円以下の罰金に処する。

21条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

《本則》 ここまで 附則 >  

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