特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律《本則》

法番号:2021年法律第82号

略称:

附則 >  

1条 (趣旨)

1項 この法律は、新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(2020年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)である感染症をいう。次条及び 第5条 《特定患者等選挙人の努力 特定患者等選挙…》 人は、特例郵便等投票を行うに当たっては、新型コロナウイルス感染症の感染の拡大の防止に努めなければならない。 において同じ。及びそのまん延防止のための措置の影響により、特定患者等が投票をすることが困難となっている現状に鑑み、当分の間の措置として、特定患者等の郵便等( 公職選挙法 1950年法律第100号第49条第2項 《2 選挙人で身体に重度の障害があるもの身…》 体障害者福祉法1949年法律第283号第4条に規定する身体障害者、戦傷病者特別援護法1963年法律第168号第2条第1項に規定する戦傷病者又は介護保険法1997年法律第123号第7条第3項に規定する要 に規定する郵便等をいう。以下同じ。)を用いて行う投票方法について、同法の特例を定めるものとする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 特定患者等 」とは、新型コロナウイルス感染症の患者又は新型コロナウイルス感染症の病原体に感染したおそれのある者であって、次のいずれかに該当するものをいう。

1号 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 1998年法律第114号第44条の3第2項 《2 都道府県知事は、新型インフルエンザ等…》 感染症病状の程度を勘案して厚生労働省令で定めるものに限る。次条第1項において同じ。のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症の患者に対し、当該感染症の 又は 検疫法 1951年法律第201号第14条第1項 《検疫所長は、検疫感染症が流行している地域…》 を発航し、又はその地域に寄航して来航した船舶等、航行中に検疫感染症の患者又は死者があつた船舶等、検疫感染症の患者若しくはその死体、又はペスト菌を保有し、若しくは保有しているおそれのあるねずみ族が発見さ第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定による宿泊施設( 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第44条の3第2項 《2 都道府県知事は、新型インフルエンザ等…》 感染症病状の程度を勘案して厚生労働省令で定めるものに限る。次条第1項において同じ。のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症の患者に対し、当該感染症の に規定する宿泊施設をいう。次号において同じ。又は当該者の居宅若しくはこれに相当する場所から外出しないことの求め又は指示(次条第2項において「 外出自粛要請等 」という。)を受けた者

2号 検疫法 第14条第1項第1号 《検疫所長は、検疫感染症が流行している地域…》 を発航し、又はその地域に寄航して来航した船舶等、航行中に検疫感染症の患者又は死者があつた船舶等、検疫感染症の患者若しくはその死体、又はペスト菌を保有し、若しくは保有しているおそれのあるねずみ族が発見さ 又は第2号に掲げる措置(次条第2項において「 隔離・停留の措置 」という。)により宿泊施設内に収容されている者

3条 (特例郵便等投票)

1項 選挙人で 特定患者等 であるもの(以下「 特定患者等選挙人 」という。)の投票(在外選挙人名簿に登録されている選挙人( 公職選挙法 第49条の2第1項 《在外選挙人名簿に登録されている選挙人当該…》 選挙人のうち選挙人名簿に登録されているもので政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。で、衆議院議員又は参議院議員の選挙において投票をしようとするものの投票については、第48条の2第1項及び前条 に規定する政令で定めるものを除く。)にあっては、衆議院議員又は参議院議員の選挙における投票に限る。)については、同法第48条の2第1項及び第49条第1項の規定によるほか、政令で定めるところにより、同法第42条第1項ただし書、第44条、第45条、第46条第1項から第3項まで、第48条及び第50条の規定にかかわらず、その現在する場所において投票用紙に投票の記載をし、これを郵便等により送付する方法により行わせることができる。

2項 前項の規定による投票(以下「 特例郵便等投票 」という。)をしようとする 特定患者等 選挙人は、請求の時において 外出自粛要請等 又は 隔離・停留の措置 に係る期間(以下この項において「 外出自粛要請等期間 」という。)が投票をしようとする選挙の期日の公示又は告示の日の翌日から当該選挙の当日までの期間(以下この項において「 選挙期間 」という。)にかかると見込まれるときは、当該選挙の期日前4日までに、その登録されている選挙人名簿又は在外選挙人名簿の属する市町村の選挙管理委員会の委員長に対して、当該特定患者等選挙人が署名をした文書により、かつ、外出自粛要請等又は隔離・停留の措置に係る書面を提示して、投票用紙及び投票用封筒の交付を請求するものとする。ただし、当該書面の提示をすることができない特別の事情があり、かつ、理由を付してその旨を申し出た場合において、当該市町村の選挙管理委員会の委員長が次条の規定による情報の提供を受けて当該特定患者等選挙人が特定患者等である旨及び請求の時に外出自粛要請等期間が 選挙期間 にかかると見込まれる旨の確認をすることができるときは、当該確認をもって当該書面の提示に代えることができる。

4条 (情報の提供)

1項 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長及び検疫所長は、市町村の選挙管理委員会の委員長から 特例郵便等投票 に係る情報の提供の求めがあったときその他特例郵便等投票に関する事務の円滑な実施のために必要があると認めるときは、市町村の選挙管理委員会の委員長に対して、当該事務の実施に必要な範囲内において、当該事務に必要な情報を提供することができる。

5条 (特定患者等選挙人の努力)

1項 特定患者等 選挙人は、 特例郵便等投票 を行うに当たっては、新型コロナウイルス感染症の感染の拡大の防止に努めなければならない。

6条 (罰則)

1項 特例郵便等投票 については、 特定患者等 選挙人が投票の記載の準備に着手してから投票を記載した投票用紙を郵便等により送付するためこれを封入するまでの間における当該投票に関する行為を行う場所を投票所とみなして、 公職選挙法 第228条第1項 《投票所共通投票所及び期日前投票所を含む。…》 次条及び第232条において同じ。又は開票所において正当な理由がなくて選挙人の投票に干渉し又は被選挙人の氏名衆議院比例代表選出議員の選挙にあつては政党その他の政治団体の名称又は略称、参議院比例代表選出議 及び 第234条 《選挙犯罪の煽せん動罪 演説又は新聞紙、…》 雑誌、ビラ、電報、ポスターその他いかなる方法をもつてするを問わず、第221条、第222条、第223条、第225条、第228条、第229条、第230条、第231条又は第232条の罪を犯させる目的をもつて 中同項に係る部分の規定を適用する。

7条 (郵便等による送付に要する費用の負担)

1項 衆議院議員又は参議院議員の選挙に関する 第3条第1項 《選挙人で特定患者等であるもの以下「特定患…》 者等選挙人」という。の投票在外選挙人名簿に登録されている選挙人公職選挙法第49条の2第1項に規定する政令で定めるものを除く。にあっては、衆議院議員又は参議院議員の選挙における投票に限る。については、同 の規定により行われる郵便等による送付に要する費用については、国庫の負担とする。

2項 地方公共団体の議会の議員又は長の選挙に関する 第3条第1項 《選挙人で特定患者等であるもの以下「特定患…》 者等選挙人」という。の投票在外選挙人名簿に登録されている選挙人公職選挙法第49条の2第1項に規定する政令で定めるものを除く。にあっては、衆議院議員又は参議院議員の選挙における投票に限る。については、同 の規定により行われる郵便等による送付に要する費用については、当該地方公共団体の負担とする。

8条 (指定都市の区及び総合区に対するこの法律の適用)

1項 衆議院議員、参議院議員、都道府県の議会の議員及び長の選挙並びに指定都市( 地方自治法 1947年法律第67号第252条の19第1項 《政令で指定する人口五十万以上の市以下「指…》 定都市」という。は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することがで の指定都市をいう。以下この条において同じ。)の議会の議員及び長の選挙に関する 第3条第2項 《都道府県の名称を変更しようとするときは、…》 法律でこれを定める。 及び 第4条 《 地方公共団体は、その事務所の位置を定め…》 又はこれを変更しようとするときは、条例でこれを定めなければならない。 前項の事務所の位置を定め又はこれを変更するに当つては、住民の利用に最も便利であるように、交通の事情、他の官公署との関係等について適 の規定の適用については、指定都市においては、区及び総合区の選挙管理委員会の委員長を市の選挙管理委員会の委員長とみなす。

9条 (公職選挙法等の規定の適用)

1項 特例郵便等投票 に関する次の表の第一欄に掲げる法律の規定の適用については、同表の第二欄に掲げる規定中同表の第三欄に掲げる字句は、それぞれ同表の第四欄に掲げる字句とする。

10条 (命令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、命令で定める。

11条 (事務の区分)

1項 この法律の規定及びこの法律の規定により読み替えて適用する 公職選挙法 の規定により、衆議院議員又は参議院議員の選挙に関し、都道府県又は市町村が処理することとされている事務は、 地方自治法 第2条第9項第1号 《この法律において「法定受託事務」とは、次…》 に掲げる事務をいう。 1 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要 に規定する第1号法定受託事務とする。

2項 この法律の規定及びこの法律の規定により読み替えて適用する 公職選挙法 の規定により、都道府県の議会の議員又は長の選挙に関し、市町村が処理することとされている事務は、 地方自治法 第2条第9項第2号 《この法律において「法定受託事務」とは、次…》 に掲げる事務をいう。 1 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要 に規定する第2号法定受託事務とする。

《本則》 ここまで 附則 >  

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