農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係るカドミウムの量の検定の方法を定める省令《別表など》

法番号:1971年農林省令第47号

略称:

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別表第1 原子吸光法による検定の方法(第2条関係)

区分

方法

1 試薬の調製

) 酒石酸カリウムナトリウム液

酒石酸カリウムナトリウム(99・5パーセント以上)二十五グラムに蒸留水を加えて百ミリリツトルとする。

) ブロムフエノールブルー液

ブロムフエノールブルー0・一グラムをエチルアルコール(95パーセント以上)二十ミリリツトルに溶かし、蒸留水を加えて百ミリリツトルとする。

) 硫酸アンモニウム液

蒸留水に飽和するまで硫酸アンモニウム(99・5パーセント以上)を加える。

) ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム液

ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム一グラムを蒸留水に溶かして百ミリリツトルとする。

) カドミウム標準原液

金属カドミウム1・〇〇〇グラムを希硝酸(硝酸(60パーセント以上。以下同じ。)と蒸留水を容量比一対5の割合で混合したもの)五十ミリリツトルに溶かし、これを煮沸した後、冷却し、蒸留水を加えて1・0リツトルとする。

) カドミウム標準液

使用の都度、カドミウム標準原液を蒸留水で千倍に希釈する。

2 試料液の調製

試料10・〇グラムないし30・〇グラムの範囲の適量(Sグラム)を容量三百ミリリツトルの分解容器に入れ、蒸留水十ミリリツトルないし四十ミリリツトル及び硝酸四十ミリリツトルを加えてよく混和した後、おだやかに加熱する。暫時加熱した後、放冷し、硫酸(95パーセント以上。以下同じ。)二十ミリリツトルを加え、必要に応じ随時硝酸少量を加えつつ淡黄色ないし無色の澄明な液になるまで加熱する。これを冷却した後、蒸留水を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。

3 空試験液の調製

試料液の調製に用いた蒸留水、硝酸及び硫酸と同量の蒸留水、硝酸及び硫酸について試料液の調製の場合と同様に処理し、これに蒸留水を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。

4 検定の操作

試料液50・〇ミリリツトル以下の量でカドミウムが0・五マイクログラムないし二十マイクログラムが含まれると推定される適量(Vミリリツトル)を容量二百ミリリツトルの分液ロートに入れ、酒石酸カリウムナトリウム液五ミリリツトルを加え、つぎに指示薬としてブロムフエノールブルー液二滴を加えた後、液の色が淡黄色から青紫色になるまで希アンモニア水(アンモニア水(28パーセント以上)と蒸留水を容量比一対1の割合で混合したもの)を加え、さらに蒸留水を加えて百ミリリツトルとする。これに硫酸アンモニウム液十ミリリツトルを加え、つぎにジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム液五ミリリツトルを加えて数分間放置した後、メチルイソブチルケトン(98パーセント以上)10・〇ミリリツトルを加え、約5分間激しく振り混ぜる。これを静置してメチルイソブチルケトン層を分取し、これを原子吸光分光光度計にかけ、228・八ナノメートルの波長で吸光度()を測定する。

別に、カドミウム標準液5・〇ミリリツトルないし20・〇ミリリツトルの範囲の適量(vミリリツトル及び空試験液(Vミリリツトル)を、それぞれ、分液ロートに入れ、試料液の操作の場合と同様に操作した後、吸光度(及び0)を測定する。

備考 カドミウム標準原液は市販品を用いてもよい。

別表第2 誘導結合プラズマ発光分光分析法による検定の方法(第2条関係)

区分

方法

1 試薬の調製(次に示すもの以外は、別表第1に示すものを用いる。

) イツトリウム標準液

硝酸イツトリウム0・七七三グラムに硝酸五ミリリツトルを加えて加熱溶解した後、冷却し、蒸留水を加えて二百五十ミリリツトルとする。この溶液十ミリリツトルに0・一モル毎リツトル硝酸を加えて百ミリリツトルとする。

) 検量線用カドミウム溶液

カドミウム濃度が0・〇〇一ないし二ミリグラム毎リツトルの範囲で、かつ、イツトリウム濃度が0・五マイクログラム毎ミリリツトルとなるように、カドミウム標準液及びイツトリウム標準液を混合し、0・一モル毎リツトル硝酸で希釈する。

2 試料液の調製

試料10・〇グラムないし30・〇グラムの範囲の適量(Sグラム)を容量三百ミリリツトルないし五百ミリリツトルの分解容器に入れ、蒸留水十ミリリツトルないし四十ミリリツトル及び硝酸四十ミリリツトルを加えてよく混和した後、おだやかに加熱する。暫時加熱した後、放冷し、硫酸二ミリリツトルを加え、必要に応じ随時硝酸少量を加えつつ淡黄色ないし無色の透明な液になるまで加熱する。これを冷却した後、イツトリウム標準液0・五ミリリツトルを加え、更に0・一モル毎リツトル硝酸を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。

3 空試験液の調製

試料液の調製に用いた蒸留水、硝酸及び硫酸と同量の蒸留水、硝酸及び硫酸について試料液の調製の場合と同様に処理し、イツトリウム標準液0・五ミリリツトルを加え、更に0・一モル毎リツトル硝酸を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。

4 検定の操作

試料液(カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき二ミリグラムを超える場合にあつては、カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき二ミリグラム以下になるよう0・一モル毎リツトル硝酸でn倍に希釈する。)を誘導結合プラズマ発光分析装置にかけ、228・八〇二ナノメートルの波長でカドミウムの発光強度を、371・〇三〇ナノメートルの波長でイツトリウムの発光強度をそれぞれ測定し、イツトリウムに対するカドミウムの相対発光強度比を求める。

カドミウム濃度の異なる複数の検量線用カドミウム溶液を同様に操作して求めた発光強度比から検量線を作成する。試料液から得られた発光強度比及び検量線からカドミウム濃度()を求める。別に空試験液を試料液と同様に操作してカドミウム濃度()を求める。

備考

1 イツトリウム標準液は市販品を用いてもよい。

2 内標準として、イツトリウムに代えてイツテルビウムを用いてもよい。

3 検定の操作においては、状況により他の波長で測定してもよい。

別表第3 誘導結合プラズマ質量分析法による検定の方法(第2条関係)

区分

方法

1 試薬の調製(次に示すもの以外は、別表第一及び別表第2に示すものを用いる。

検量線用カドミウム溶液

カドミウム濃度が0・〇〇〇〇五ないし0・五ミリグラム毎リツトルの範囲で、かつ、イツトリウム濃度が五ナノグラム毎ミリリツトルとなるように、カドミウム標準液及びイツトリウム標準液を混合し、0・一モル毎リツトル硝酸で希釈する。

2 試料液の調製

試料10・〇グラムないし30・〇グラムの範囲の適量(Sグラム)を容量三百ミリリツトルないし五百ミリリツトルの分解容器に入れ、蒸留水十ミリリツトルないし四十ミリリツトル及び硝酸四十ミリリツトルを加えてよく混和した後、おだやかに加熱する。暫時加熱した後、放冷し、硫酸二ミリリツトルを加え、必要に応じ随時硝酸少量を加えつつ淡黄色ないし無色の透明な液になるまで加熱する。これを冷却した後、イツトリウム標準液0・五ミリリツトルを加え、更に0・一モル毎リツトル硝酸を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。この溶液一ミリリツトルに0・一モル毎リツトル硝酸を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。

3 空試験液の調製

試料液の調製に用いた蒸留水、硝酸及び硫酸と同量の蒸留水、硝酸及び硫酸について試料液の調製の場合と同様に処理し、イツトリウム標準液0・五ミリリツトルを加え、更に0・一モル毎リツトル硝酸を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。この溶液一ミリリツトルに0・一モル毎リツトル硝酸を加えて全量を100・〇〇ミリリツトルとする。

4 検定の操作

試料液(カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき0・五ミリグラムを超える場合にあつては、カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき0・五ミリグラム以下になるよう0・一モル毎リツトル硝酸でn倍に希釈する。)を誘導結合プラズマ質量分析装置にかけ、質量数百十一でカドミウムのイオン強度を、質量数八十九でイツトリウムのイオン強度をそれぞれ測定し、イツトリウムに対するカドミウムの相対イオン強度比を求める。

カドミウム濃度の異なる複数の検量線用カドミウム溶液を同様に操作して求めたイオン強度比から検量線を作成する。試料液から得られたイオン強度比及び検量線からカドミウム濃度()を求める。別に空試験液を試料液と同様に操作してカドミウム濃度()を求める。

備考

1 内標準として、イツトリウムに代えてロジウム又はインジウムを用いてもよい。

2 検定の操作においては、状況により他の質量数で測定してもよい。

別表第4 原子吸光法による検定の方法(第3条関係)

区分

方法

1 試薬の調製

) 0・一モル毎リツトル塩酸

希塩酸(塩酸(35パーセント以上)と蒸留水を容量比一対1の割合で混合したもの)をガラス製蒸留器で蒸留して得た共沸混合物を蒸留水で0・一モル毎リツトルとなるように希釈する。

) カドミウム標準原液

金属カドミウム1・〇〇〇グラムを希硝酸(硝酸と蒸留水を容量比一対5の割合で混合したもの)五十ミリリツトルに溶かし、これを煮沸した後、冷却し、蒸留水を加えて1・0リツトルとする。

) カドミウム標準液

使用の都度、カドミウム標準原液を0・一モル毎リツトル塩酸で千倍に希釈する。

2 試料液の調製

試料10・〇グラムを容量百ミリリツトルの広口びんに入れ、0・一モル毎リツトル塩酸50・〇ミリリツトルを加えて、これを恒温水平振り混ぜ機で摂氏約三十度に保つて約1時間振り混ぜた後、乾燥ろ紙(日本産業規格5種Bのもの)でろ過する。

3 検定の操作

試料液(カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき二ミリグラムを超える場合にあつては、カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき二ミリグラム以下になるよう0・一モル毎リツトル塩酸でn倍に希釈する。)を原子吸光分光光度計にかけ、228・八ナノメートルの波長で吸光度()を測定する。

別に、カドミウム標準液及び0・一モル毎リツトル塩酸を、それぞれ、原子吸光分光光度計にかけ、228・八ナノメートルの波長で吸光度(及び0)を測定する。

4 試料の水分の測定

試料(1グラム)とこれを摂氏百五度で約4時間乾燥して得たもの(2グラム)を比べて水分を測定する。

備考 0・一モル毎リツトル塩酸及びカドミウム標準原液は市販品を用いてもよい。

別表第5 誘導結合プラズマ発光分光分析法による検定の方法(第3条関係)

区分

方法

1 試薬の調製(次に示すもの以外は、別表第4に示すものを用いる。

) イツテルビウム標準液

硝酸イツテルビウム0・五一九グラムに硝酸五ミリリツトルを加えて加熱溶解した後、冷却し、蒸留水を加えて二百五十ミリリツトルとする。この溶液十ミリリツトルに0・一モル毎リツトル硝酸を加えて百ミリリツトルとする。

) 検量線用カドミウム溶液

カドミウム濃度が0・〇〇一ないし二ミリグラム毎リツトルの範囲で、かつ、イツテルビウム濃度が一定濃度となるように、カドミウム標準液及びイツテルビウム標準液を混合し、0・一モル毎リツトル塩酸で希釈する。

2 試料液の調製

試料10・〇グラムを容量百ミリリツトルの広口びんに入れ、0・一モル毎リツトル塩酸50・〇ミリリツトルを加えて、これを恒温水平振り混ぜ機で摂氏三十度に保つて約1時間振り混ぜた後、乾燥ろ紙(日本産業規格5種Bのもの又は孔径0・四五マイクロメートルのメンブランフィルターでろ過し、イツテルビウム標準液を一定濃度となるように添加する。

3 検定の操作

試料液(カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき二ミリグラムを超える場合にあつては、カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき二ミリグラム以下になるよう0・一モル毎リツトル塩酸でn倍に希釈する。)を誘導結合プラズマ発光分析装置にかけ、214・四三八ナノメートルの波長でカドミウムの発光強度を、328・九三七ナノメートルの波長でイツテルビウムの発光強度をそれぞれ測定し、イツテルビウムに対するカドミウムの相対発光強度比を求める。

カドミウム濃度の異なる複数の検量線用カドミウム溶液を同様に操作して求めた発光強度比から検量線を作成する。試料液から得られた発光強度比及び検量線からカドミウム濃度()を求める。別に0・一モル毎リツトル塩酸にイツテルビウム標準液を試料液のイツテルビウム濃度と同1の濃度となるように添加し、試料液と同様に操作してカドミウム濃度()を求める。

4 試料の水分の測定

試料(1グラム)とこれを摂氏百五度で約4時間乾燥して得たもの(2グラム)を比べて水分を測定する。

備考

1 イツテルビウム標準液は市販品を用いてもよい。

2 内標準として、イツテルビウムに代えてイツトリウムを用いてもよい。

3 検定の操作においては、状況により他の波長で測定してもよい。

別表第6 誘導結合プラズマ質量分析法による検定の方法(第3条関係)

区分

方法

1 試薬の調製(次に示すもの以外は、別表第4に示すものを用いる。

) インジウム標準液

金属インジウム0・二五〇グラムに硝酸十ミリリツトルを加えて加熱溶解した後、冷却し、蒸留水を加えて二百五十ミリリツトルとする。この溶液二十五ミリリツトルに硝酸(一+一)十ミリリツトルを加え、更に蒸留水を加えて五百ミリリツトルとする。

) 検量線用カドミウム溶液

カドミウム濃度が0・〇〇〇〇五ないし0・五ミリグラム毎リツトルの範囲で、かつ、インジウム濃度が一定濃度となるように、カドミウム標準液及びインジウム標準液を混合し、0・一モル毎リツトル塩酸又は0・一モル毎リツトル硝酸で希釈する。

2 試料液の調製

試料10・〇グラムを容量百ミリリツトルの広口びんに入れ、0・一モル毎リツトル塩酸50・〇ミリリツトルを加えて、これを恒温水平振り混ぜ機で摂氏三十度に保つて約1時間振り混ぜた後、乾燥ろ紙(日本産業規格5種Bのもの又は孔径0・四五マイクロメートルのメンブランフィルターでろ過し、インジウム標準液を一定濃度となるように添加する。

3 検定の操作

試料液(カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき0・五ミリグラムを超える場合にあつては、カドミウムの含有量が試料液1リツトルにつき0・五ミリグラム以下になるよう0・一モル毎リツトル塩酸でn倍に希釈する。)を誘導結合プラズマ質量分析装置にかけ、質量数百十一でカドミウムのイオン強度を、質量数百十五でインジウムのイオン強度をそれぞれ測定し、インジウムに対するカドミウムの相対イオン強度比を求める。

カドミウム濃度の異なる複数の検量線用カドミウム溶液を同様に操作して求めたイオン強度比から検量線を作成する。試料液から得られたイオン強度比及び検量線からカドミウム濃度()を求める。別に0・一モル毎リツトル塩酸にインジウム標準液を試料液のインジウム濃度と同1の濃度となるように添加し、試料液と同様に操作してカドミウム濃度()を求める。

4 試料の水分の測定

試料(1グラム)とこれを摂氏百五度で約4時間乾燥して得たもの(2グラム)を比べて水分を測定する。

備考

1 インジウム標準液は市販品を用いてもよい。

2 内標準として、インジウムに代えてロジウムを用いてもよい。

3 検定の操作においては、状況により他の質量数で測定してもよい。

付録第1 (第2条関係)

1号

2号 米1キログラムにつきミリグラム)

3号 v、A、A0、A、V及びSは、それぞれ別表第1に規定するv、A、A0、A、V及び

付録第2 (第2条関係)

1号 C=n×(-C)×100×1/S

2号 米1キログラムにつきミリグラム)

3号 n、C、C及びSは、それぞれ別表第2に規定するn、C、C及び

付録第3 (第2条関係)

1号 C=n×(-C)×100×1/S

2号 米1キログラムにつきミリグラム)

3号 n、C、C及びSは、それぞれ別表第3に規定するn、C、C及び

付録第4 (第3条関係)

1号

2号 土壌1キログラムにつきミリグラム)

3号 n、A、A0、A、W1及び2は、それぞれ別表第4に規定するn、A、A0、A、W1及び2

付録第5 (第3条関係)

1号 C=5×n×(-C)×W1/W2

2号 土壌1キログラムにつきミリグラム)

3号 n、C、C、W1及び2は、それぞれ別表第5に規定するn、C、C、W1及び2

付録第6 (第3条関係)

1号 C=5×n×(-C)×W1/W2

2号 土壌1キログラムにつきミリグラム)

3号 n、C、C、W1及び2は、それぞれ別表第6に規定するn、C、C、W1及び2

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