性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律《本則》

法番号:2003年法律第111号

略称: 性同一性障害特例法

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1条 (趣旨)

1項 この法律は、性同一性障害者に関する法令上の性別の取扱いの特例について定めるものとする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 性同一性障害者 」とは、生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的にはそれとは別の性別(以下「 他の性別 」という。)であるとの持続的な確信を持ち、かつ、自己を身体的及び社会的に 他の性別 に適合させようとする意思を有する者であって、そのことについてその診断を的確に行うために必要な知識及び経験を有する2人以上の医師の一般に認められている医学的知見に基づき行う診断が一致しているものをいう。

3条 (性別の取扱いの変更の審判)

1項 家庭裁判所は、 性同一性障害者 であって次の各号のいずれにも該当するものについて、その者の請求により、性別の取扱いの変更の審判をすることができる。

1号 18歳以上であること。

2号 現に婚姻をしていないこと。

3号 現に未成年の子がいないこと。

4号 生殖せんがないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。

5号 その身体について 他の性別 に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。

2項 前項の請求をするには、同項の 性同一性障害者 に係る前条の診断の結果並びに治療の経過及び結果その他の厚生労働省令で定める事項が記載された医師の診断書を提出しなければならない。

4条 (性別の取扱いの変更の審判を受けた者に関する法令上の取扱い)

1項 性別の取扱いの変更の審判を受けた者は、 民法 1896年法律第89号)その他の法令の規定の適用については、法律に別段の定めがある場合を除き、その性別につき 他の性別 に変わったものとみなす。

2項 前項の規定は、法律に別段の定めがある場合を除き、性別の取扱いの変更の審判前に生じた身分関係及び権利義務に影響を及ぼすものではない。

《本則》 ここまで 附則 >  

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