大蔵省預金部等損失特別処理法《本則》

法番号:1946年法律第56号

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1条

1項 政府は、命令の定めるところにより、 金融機関経理応急措置法 に定める指定時(以下指定時といふ。)における預金部資金に属する運用資産を評価する。

2条

1項 前条の規定による評価により評価損を生じた場合において、評価益があるときは、政府は、先づ、その評価益を以て評価損を填補する。

3条

1項 前条によるもなほ評価損の残額があるときは、その残額に対し、政府は、大蔵省預金部特別会計の積立金(同会計の1945年度の決算上生ずべき剰余を含む。以下同じ。)をその全額まで充当して評価損を填補する。

4条

1項 前条によるもなほ評価損の残額があるときは、政府は、一般会計から大蔵省預金部に、評価損の残額に相当する金額の範囲内において勅令で定める金額の補償金を繰り入れる。

2項 指定時における預金部資金に属する運用資産につき、前項の規定により一般会計から大蔵省預金部に補償金を繰り入れた後において、 第1条 《 政府は、命令の定めるところにより、金融…》 機関経理応急措置法に定める指定時以下指定時といふ。における預金部資金に属する運用資産を評価する。 の規定による評価額に比し価額の増加又は減少があつた場合において、当該価額の増加額が減少額を超えるときは、政府は、その差額に相当する金額を、当該補償金の額まで財政融資資金から一般会計に繰り入れる。

3項 金融機関再建整備法 第33条第2項 《政府は、前項の補償債務の決済を、国債証券…》 の交付により行ふことができる。 ないし[から〜まで]第4項の規定は、第1項の規定により一般会計から大蔵省預金部に補償金を繰り入れる場合に、これを準用する。

4項 金融機関再建整備法 第33条第7項 《第2項の規定による国債証券の交付により補…》 償を受けた金融機関は、第26条第3項又は第37条の2第1項第1号の規定により政府に納付する金額がある場合においては、当該国債証券を以て納付することができる。 の規定は、第2項の規定により大蔵省預金部から一般会計に同項の差額に相当する金額を繰り入れる場合に、これを準用する。

5項 政府は、第2項の規定による差額に相当する金額を同項の規定により財政融資資金から一般会計に繰り入れた後なおその残額があるときは、政令の定めるところにより、これを処分するものとする。

5条

1項 前条の規定による補償金の金額が、同条の評価損の残額より少ないときは、指定時における郵便貯金のうち命令で定めるものの債権は、その差額に相当する金額の範囲内において、勅令の定めるところにより、消滅する。

6条

1項 前5条の規定は、指定時における簡易生命保険及郵便年金特別 会計法 による積立金の運用資産の評価及びその評価損の処理並びに郵便年金の債権に関する措置について、これを準用する。この場合において 第3条 《 前条によるもなほ評価損の残額があるとき…》 は、その残額に対し、政府は、大蔵省預金部特別会計の積立金同会計の1945年度の決算上生ずべき剰余を含む。以下同じ。をその全額まで充当して評価損を填補する。 の規定により評価損の填補に充てるため使用さるべき積立金は、その総額から責任準備金及び支払備金の額を控除した残額に相当する金額の積立金に限る。

7条

1項 指定時において現に存する大蔵省預金部特別会計の積立金は、大蔵省預金部特別 会計法 第4条第2項 《指定時における預金部資金に属する運用資産…》 につき、前項の規定により一般会計から大蔵省預金部に補償金を繰り入れた後において、第1条の規定による評価額に比し価額の増加又は減少があつた場合において、当該価額の増加額が減少額を超えるときは、政府は、そ の規定にかかはらず、これを以て同会計の決算上の不足を補足することができない。

2項 指定時において現に存する簡易生命保険及郵便年金特別 会計法 による積立金のうち、責任準備金及び支払備金の額を控除した残額に相当する金額の積立金は、同法第7条第2項の規定にかかはらず、これを以て歳計の不足を補足することができない。

8条

1項 預金部預金の支払のため必要があるときは、政府は、大蔵省預金部特別会計の負担において、借入金をなすことができる。

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