電子記録債権法《本則》

法番号:2007年法律第102号

附則 >  

1章 総則

1条 (趣旨)

1項 この法律は、電子記録債権の発生、譲渡等について定めるとともに、電子記録債権に係る電子記録を行う電子債権記録機関の業務、監督等について必要な事項を定めるものとする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 電子記録債権 」とは、その発生又は譲渡についてこの法律の規定による電子記録(以下単に「電子記録」という。)を要件とする金銭債権をいう。

2項 この法律において「 電子債権記録機関 」とは、 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の規定により主務大臣の指定を受けた株式会社をいう。

3項 この法律において「 記録原簿 」とは、債権記録が記録される帳簿であって、磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録することができる物として主務省令で定めるものを含む。)をもって 電子債権記録機関 が調製するものをいう。

4項 この法律において「 債権記録 」とは、発生記録により発生する 電子記録債権 、電子記録債権から 第43条第1項 《電子記録債権は、分割債権者又は債務者とし…》 て記録されている者が2人以上ある場合において、特定の債権者又は債務者について分離をすることを含む。をすることができる。 に規定する分割をする電子記録債権又は 第47条の2第1項 《電子記録債権は、その電子記録を行う電子債…》 権記録機関の変更以下単に「電子債権記録機関の変更」という。をすることができる。 に規定する 電子債権記録機関 の変更をする電子記録債権ごとに作成される電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)をいう。

5項 この法律において「 記録事項 」とは、この法律の規定に基づき 債権記録 に記録すべき事項をいう。

6項 この法律において「 電子記録名義人 」とは、 債権記録 電子記録債権 の債権者又は質権者として記録されている者をいう。

7項 この法律において「電子記録権利者」とは、電子記録をすることにより、電子記録上、直接に利益を受ける者をいい、間接に利益を受ける者を除く。

8項 この法律において「電子記録義務者」とは、電子記録をすることにより、電子記録上、直接に不利益を受ける者をいい、間接に不利益を受ける者を除く。

9項 この法律において「 電子記録保証 」とは、 電子記録債権 に係る債務を主たる債務とする保証であって、保証記録をしたものをいう。

2章 電子記録債権の発生、譲渡等 > 1節 通則 > 1款 電子記録

3条 (電子記録の方法)

1項 電子記録は、 電子債権記録機関 記録原簿 記録事項 を記録することによって行う。

4条 (当事者の請求又は官公署の嘱託による電子記録)

1項 電子記録は、法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の請求又は官庁若しくは公署の嘱託がなければ、することができない。

2項 請求による電子記録の手続に関するこの法律の規定は、法令に別段の定めがある場合を除き、官庁又は公署の嘱託による電子記録の手続について準用する。

5条 (請求の当事者)

1項 電子記録の請求は、法令に別段の定めがある場合を除き、電子記録権利者及び電子記録義務者(これらの者について相続その他の一般承継があったときは、その相続人その他の一般承継人。第3項において同じ。)双方がしなければならない。

2項 電子記録権利者又は電子記録義務者(これらの者について相続その他の一般承継があったときは、その相続人その他の一般承継人。以下この項において同じ。)に電子記録の請求をすべきことを命ずる確定判決による電子記録は、当該請求をしなければならない他の電子記録権利者又は電子記録義務者だけで請求することができる。

3項 電子記録権利者及び電子記録義務者が電子記録の請求を共同してしない場合における電子記録の請求は、これらの者のすべてが電子記録の請求をした時に、その効力を生ずる。

6条 (請求の方法)

1項 電子記録の請求は、請求者の氏名又は名称及び住所その他の電子記録の請求に必要な情報として政令で定めるものを 電子債権記録機関 に提供してしなければならない。

7条 (電子債権記録機関による電子記録)

1項 電子債権記録機関 は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定による電子記録の請求があったときは、遅滞なく、当該請求に係る電子記録をしなければならない。

2項 電子債権記録機関 は、 第51条第1項第5号 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は に規定する業務規程(以下この章において単に「業務規程」という。)の定めるところにより、保証記録、質権設定記録、分割記録若しくは記録機関変更記録をしないこととし、又はこれらの電子記録若しくは譲渡記録について回数の制限その他の制限をすることができる。この場合において、電子債権記録機関が 第16条第2項第15号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 に掲げる事項を 債権記録 に記録していないときは、何人も、当該業務規程の定めの効力を主張することができない。

8条 (電子記録の順序)

1項 電子債権記録機関 は、同1の 電子記録債権 に関し二以上の電子記録の請求があったときは、当該請求の順序に従って電子記録をしなければならない。

2項 同1の 電子記録債権 に関し同時に二以上の電子記録が請求された場合において、請求に係る電子記録の内容が相互に矛盾するときは、前条第1項の規定にかかわらず、 電子債権記録機関 は、いずれの請求に基づく電子記録もしてはならない。

3項 同1の 電子記録債権 に関し二以上の電子記録が請求された場合において、その前後が明らかでないときは、これらの請求は、同時にされたものとみなす。

9条 (電子記録の効力)

1項 電子記録債権 の内容は、 債権記録 記録機関変更記録がされているときは、 第47条の2第2項 《2 電子債権記録機関の変更は、次条から第…》 47条の五までの規定により、電子債権記録機関の変更をしようとする電子記録債権についての債権記録以下「変更前債権記録」という。を記録原簿に記録している電子債権記録機関以下「変更前電子債権記録機関」という に規定する変更後債権記録とし、当該変更後債権記録が複数あるときは、記録機関変更記録の年月日が直近のものとする。)の記録により定まるものとする。

2項 電子記録名義人 は、電子記録に係る 電子記録債権 についての権利を適法に有するものと推定する。

10条 (電子記録の訂正等)

1項 電子債権記録機関 は、次に掲げる場合には、電子記録の訂正をしなければならない。ただし、電子記録上の利害関係を有する第三者がある場合にあっては、当該第三者の承諾があるときに限る。

1号 電子記録の請求に当たって 電子債権記録機関 に提供された情報の内容と異なる内容の記録がされている場合

2号 請求がなければすることができない電子記録が、請求がないのにされている場合

3号 電子債権記録機関 が自らの権限により記録すべき 記録事項 について、記録すべき内容と異なる内容の記録がされている場合

4号 電子債権記録機関 が自らの権限により記録すべき 記録事項 について、その記録がされていない場合(1の電子記録の記録事項の全部が記録されていないときを除く。

2項 電子債権記録機関 は、 第86条 《債権記録等の保存 電子債権記録機関は、…》 次に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日までの間、債権記録及び当該債権記録に記録された電子記録の請求に当たって電子債権記録機関に提供された情報が記載され、又は記録されている書面又は電磁的記録を保 各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日までに電子記録が消去されたときは、当該電子記録の回復をしなければならない。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。

3項 電子債権記録機関 は、前2項の規定により電子記録の訂正又は回復をするときは、当該訂正又は回復後の電子記録の内容と矛盾する電子記録について、電子記録の訂正をしなければならない。

4項 電子債権記録機関 が第1項又は第2項の規定により電子記録の訂正又は回復をしたときは、その内容を電子記録権利者及び電子記録義務者(電子記録権利者及び電子記録義務者がない場合にあっては、 電子記録名義人 )に通知しなければならない。

5項 前項の規定による通知は、 民法 1896年法律第89号第423条 《債権者代位権の要件 債権者は、自己の債…》 権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利以下「被代位権利」という。を行使することができる。 ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。 2 債権者は、 その他の法令の規定により他人に代わって電子記録の請求をした者にもしなければならない。ただし、その者が2人以上あるときは、その1人に対し通知すれば足りる。

11条 (不実の電子記録等についての電子債権記録機関の責任)

1項 電子債権記録機関 は、前条第1項各号に掲げる場合又は同条第2項に規定するときは、これらの規定に規定する事由によって当該電子記録の請求をした者その他の第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。ただし、電子債権記録機関の代表者及び使用人その他の従業者がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。

2款 電子記録債権に係る意思表示等

12条 (意思表示の取消しの特則)

1項 電子記録の請求における相手方に対する意思表示についての 民法 第95条第1項 《意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくもので…》 あって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。 1 意思表示に対応する意思を欠く錯誤 2 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認 又は 第96条第1項 《詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すこ…》 とができる。 若しくは第2項の規定による取消しは、善意でかつ重大な過失がない第三者(同条第1項の規定による強迫による意思表示の取消しにあっては、取消し後の第三者に限る。)に対抗することができない。

2項 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

1号 前項に規定する第三者が、支払期日以後に 電子記録債権 の譲渡、質入れ、差押え、仮差押え又は破産手続開始の決定(分割払の方法により支払う電子記録債権の場合には、到来した支払期日に係る部分についてのものに限る。)があった場合におけるその譲受人、質権者、差押債権者、仮差押債権者又は破産管財人であるとき。

2号 前項の意思表示の取消しを対抗しようとする者が個人(当該電子記録において個人事業者(消費者契約法(2000年法律第61号)第2条第2項に規定する事業者である個人をいう。以下同じ。)である旨の記録がされている者を除く。)である場合

13条 (無権代理人の責任の特則)

1項 電子記録の請求における相手方に対する意思表示についての 民法 第117条第2項第2号 《2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適…》 用しない。 1 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。 2 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知らなかったとき。 ただし の規定の適用については、同号中「過失」とあるのは、「重大な過失」とする。

14条 (権限がない者の請求による電子記録についての電子債権記録機関の責任)

1項 電子債権記録機関 は、次に掲げる者の請求により電子記録をした場合には、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。ただし、電子債権記録機関の代表者及び使用人その他の従業者がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。

1号 代理権を有しない者

2号 他人になりすました者

2節 発生

15条 (電子記録債権の発生)

1項 電子記録債権 保証記録に係るもの及び 電子記録保証 をした者(以下「 電子記録保証人 」という。)が 第35条第1項 《発生記録によって生じた債務を主たる債務と…》 する電子記録保証人が出えん弁済その他自己の財産をもって主たる債務として記録された債務を消滅させるべき行為をいう。以下この条において同じ。をした場合において、その旨の支払等記録がされたときは、民法第45同条第2項及び第3項において準用する場合を含む。)の規定により取得する電子記録債権(以下「 特別求償権 」という。)を除く。次条において同じ。)は、発生記録をすることによって生ずる。

16条 (発生記録)

1項 発生記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 債務者が一定の金額を支払う旨

2号 支払期日(確定日に限るものとし、分割払の方法により債務を支払う場合にあっては、各支払期日とする。

3号 債権者の氏名又は名称及び住所

4号 債権者が2人以上ある場合において、その債権が不可分債権又は連帯債権であるときはその旨、可分債権であるときは債権者ごとの債権の金額

5号 債務者の氏名又は名称及び住所

6号 債務者が2人以上ある場合において、その債務が不可分債務又は連帯債務であるときはその旨、可分債務であるときは債務者ごとの債務の金額

7号 記録番号(発生記録、分割記録又は記録機関変更記録をする際に1の 債権記録 ごとに付す番号をいう。以下同じ。

8号 電子記録の年月日

2項 発生記録においては、次に掲げる事項を記録することができる。

1号 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座(以下「 債務者口座 」という。及び債権者の預金又は貯金の口座(以下「 債権者口座 」という。

2号 第64条 《支払に関するその他の契約の締結 電子債…》 権記録機関は、第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約のほか、債務者又は債権者及び銀行等と電子記録債権に係る債務の債権者口座に対する払込みによる支払に関する契約を締結することができる。 に規定する契約に係る支払をするときは、その旨

3号 前2号に規定するもののほか、支払方法についての定めをするときは、その定め(分割払の方法により債務を支払う場合にあっては、各支払期日ごとに支払うべき金額を含む。

4号 利息、遅延損害金又は違約金についての定めをするときは、その定め

5号 期限の利益の喪失についての定めをするときは、その定め

6号 相殺又は代物弁済についての定めをするときは、その定め

7号 弁済の充当の指定についての定めをするときは、その定め

8号 第19条第1項 《譲渡記録の請求により電子記録債権の譲受人…》 として記録された者は、当該電子記録債権を取得する。 ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。 第38条 《善意取得及び抗弁の切断 第19条及び第…》 20条の規定は、質権設定記録について準用する。 この場合において、第19条第1項中「譲受人」とあるのは「質権者」と、「当該電子記録債権」とあるのは「その質権」と、同条第2項第2号中「譲受人」とあるのは において読み替えて準用する場合を含む。)の規定を適用しない旨の定めをするときは、その定め

9号 債権者又は債務者が個人事業者であるときは、その旨

10号 債務者が法人又は個人事業者(その旨の記録がされる者に限る。)である場合において、 第20条第1項 《発生記録における債務者又は電子記録保証人…》 以下「電子記録債務者」という。は、電子記録債権の債権者に当該電子記録債権を譲渡した者に対する人的関係に基づく抗弁をもって当該債権者に対抗することができない。 ただし、当該債権者が、当該電子記録債務者を 第38条 《善意取得及び抗弁の切断 第19条及び第…》 20条の規定は、質権設定記録について準用する。 この場合において、第19条第1項中「譲受人」とあるのは「質権者」と、「当該電子記録債権」とあるのは「その質権」と、同条第2項第2号中「譲受人」とあるのは において読み替えて準用する場合を含む。)の規定を適用しない旨の定めをするときは、その定め

11号 債務者が法人又は個人事業者(その旨の記録がされる者に限る。)であって前号に掲げる定めが記録されない場合において、債務者が債権者(譲渡記録における譲受人を含む。以下この項において同じ。)に対抗することができる抗弁についての定めをするときは、その定め

12号 譲渡記録、保証記録、質権設定記録、分割記録若しくは記録機関変更記録をすることができないこととし、又はこれらの電子記録について回数の制限その他の制限をする旨の定めをするときは、その定め

13号 債権者と債務者との間の通知の方法についての定めをするときは、その定め

14号 債権者と債務者との間の紛争の解決の方法についての定めをするときは、その定め

15号 電子債権記録機関 第7条第2項 《2 電子債権記録機関は、第51条第1項第…》 5号に規定する業務規程以下この章において単に「業務規程」という。の定めるところにより、保証記録、質権設定記録、分割記録若しくは記録機関変更記録をしないこととし、又はこれらの電子記録若しくは譲渡記録につ の規定により保証記録、質権設定記録、分割記録若しくは記録機関変更記録をしないこととし、又はこれらの電子記録若しくは譲渡記録について回数の制限その他の制限をしたときは、その定め

16号 前各号に掲げるもののほか、 電子記録債権 の内容となるものとして政令で定める事項

3項 第1項第1号から第6号までに掲げる事項のいずれかの記録が欠けているときは、 電子記録債権 は、発生しない。

4項 消費者契約法第2条第1項に規定する消費者(以下単に「消費者」という。)についてされた第2項第9号に掲げる事項の記録は、その効力を有しない。

5項 第1項及び第2項の規定にかかわらず、 電子債権記録機関 は、業務規程の定めるところにより、第1項第2号(分割払の方法により債務を支払う場合における各支払期日の部分に限る。及び第2項各号(第1号、第2号及び第9号を除く。)に掲げる事項について、その記録をしないこととし、又はその記録を制限することができる。

3節 譲渡

17条 (電子記録債権の譲渡)

1項 電子記録債権 の譲渡は、譲渡記録をしなければ、その効力を生じない。

18条 (譲渡記録)

1項 譲渡記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 電子記録債権 の譲渡をする旨

2号 譲渡人が電子記録義務者の相続人であるときは、譲渡人の氏名及び住所

3号 譲受人の氏名又は名称及び住所

4号 電子記録の年月日

2項 譲渡記録においては、次に掲げる事項を記録することができる。

1号 発生記録(当該発生記録の 記録事項 について変更記録がされているときは、当該変更記録を含む。以下同じ。)において債務の支払を 債権者口座 に対する払込みによってする旨の定めが記録されている場合において、譲渡記録に当たり譲受人が譲受人の預金又は貯金の口座に対する払込みによって支払を受けようとするときは、当該口座(発生記録において払込みをする預金又は貯金の口座の変更に関する定めが記録されているときは、これと抵触しないものに限る。

2号 譲渡人が個人事業者であるときは、その旨

3号 譲渡人と譲受人(譲渡記録後に譲受人として記録された者を含む。次号において同じ。)との間の通知の方法についての定めをするときは、その定め

4号 譲渡人と譲受人との間の紛争の解決の方法についての定めをするときは、その定め

5号 前各号に掲げるもののほか、政令で定める事項

3項 消費者についてされた前項第2号に掲げる事項の記録は、その効力を有しない。

4項 電子債権記録機関 は、発生記録において 第16条第2項第12号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 又は第15号に掲げる事項(譲渡記録に係る部分に限る。)が記録されているときは、その記録の内容に抵触する譲渡記録をしてはならない。

19条 (善意取得)

1項 譲渡記録の請求により 電子記録債権 の譲受人として記録された者は、当該電子記録債権を取得する。ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。

2項 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

1号 第16条第2項第8号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 に掲げる事項が記録されている場合

2号 前項に規定する者が、支払期日以後にされた譲渡記録の請求により 電子記録債権 分割払の方法により支払うものにあっては、到来した支払期日に係る部分に限る。)の譲受人として記録されたものである場合

3号 個人(個人事業者である旨の記録がされている者を除く。)である 電子記録債権 の譲渡人がした譲渡記録の請求における譲受人に対する意思表示が効力を有しない場合において、前項に規定する者が当該譲渡記録後にされた譲渡記録の請求により記録されたものであるとき。

20条 (抗弁の切断)

1項 発生記録における債務者又は 電子記録保証 人(以下「 電子記録債務者 」という。)は、 電子記録債権 の債権者に当該電子記録債権を譲渡した者に対する人的関係に基づく抗弁をもって当該債権者に対抗することができない。ただし、当該債権者が、当該 電子記録債務者 を害することを知って当該電子記録債権を取得したときは、この限りでない。

2項 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

1号 第16条第2項第10号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 又は 第32条第2項第6号 《2 保証記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 保証の範囲を限定する旨の定めをするときは、その定め 2 遅延損害金又は違約金についての定めをするときは、その定め 3 相殺又は代物弁済についての定めをするときは、その定め に掲げる事項が記録されている場合

2号 前項の債権者が、支払期日以後にされた譲渡記録の請求により 電子記録債権 分割払の方法により支払うものにあっては、到来した支払期日に係る部分に限る。)の譲受人として記録されたものである場合

3号 前項の 電子記録債務者 が個人(個人事業者である旨の記録がされている者を除く。)である場合

4節 消滅

21条 (支払免責)

1項 電子記録名義人 に対してした 電子記録債権 についての支払は、当該電子記録名義人がその支払を受ける権利を有しない場合であっても、その効力を有する。ただし、その支払をした者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。

22条 (混同等)

1項 電子記録債務者 その相続人その他の一般承継人を含む。以下この項において同じ。)が 電子記録債権 を取得した場合には、 民法 第520条 《 債権及び債務が同1人に帰属したときは、…》 その債権は、消滅する。 ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。 本文の規定にかかわらず、当該電子記録債権は消滅しない。ただし、当該電子記録債務者又は当該電子記録債務者の承諾を得た他の電子記録債務者の請求により、当該電子記録債権の取得に伴う混同を原因とする支払等記録がされたときは、この限りでない。

2項 次の各号に掲げる者は、 電子記録債権 を取得しても、当該各号に定める者に対して 電子記録保証 によって生じた債務(以下「 電子記録保証債務 」という。)の履行を請求することができない。

1号 発生記録における債務者 電子記録保証

2号 電子記録保証 人他の電子記録保証人(弁済その他自己の財産をもって主たる債務として記録された債務を消滅させるべき行為をしたとするならば、この号に掲げる電子記録保証人に対して 特別求償権 を行使することができるものに限る。

23条 (消滅時効)

1項 電子記録債権 は、これを行使することができる時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。

24条 (支払等記録の記録事項)

1項 支払等記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 支払、相殺その他の債務の全部若しくは一部を消滅させる行為又は混同(以下「 支払等 」という。)により消滅し、又は消滅することとなる 電子記録名義人 に対する債務を特定するために必要な事項

2号 支払等 をした金額その他の当該支払等の内容(利息、遅延損害金、違約金又は費用が生じている場合にあっては、消滅した元本の額を含む。

3号 支払等 があった日

4号 支払等 をした者(支払等が相殺による債務の消滅である場合にあっては、 電子記録名義人 が当該相殺によって免れた債務の債権者。以下同じ。)の氏名又は名称及び住所

5号 支払等 をした者が当該支払等をするについて 民法 第500条 《 第467条の規定は、前条の場合弁済をす…》 るについて正当な利益を有する者が債権者に代位する場合を除く。について準用する。 の正当な利益を有する者であるときは、その事由

6号 電子記録の年月日

7号 前各号に掲げるもののほか、政令で定める事項

25条 (支払等記録の請求)

1項 支払等 記録は、次に掲げる者だけで請求することができる。

1号 当該 支払等 記録についての電子記録義務者

2号 前号に掲げる者の相続人その他の一般承継人

3号 次に掲げる者であって、前2号に掲げる者全員の承諾を得たもの

電子記録債務者

支払等 をした者(前2号及びイに掲げる者を除く。

又はロに掲げる者の相続人その他の一般承継人

2項 電子記録債権 又はこれを目的とする質権の被担保債権(次項において「 電子記録債権等 」という。)について 支払等 がされた場合には、前項第3号イからハまでに掲げる者は、同項第1号又は第2号に掲げる者に対し、同項第3号の承諾をすることを請求することができる。

3項 電子記録債権 等について支払をする者は、第1項第1号又は第2号に掲げる者に対し、当該支払をするのと引換えに、同項第3号の承諾をすることを請求することができる。

4項 根質権の担保すべき債権についての 支払等 をしたことによる支払等記録の請求は、当該支払等が当該根質権の担保すべき元本の確定後にされたものであり、かつ、当該確定の電子記録がされている場合でなければ、することができない。

5節 記録事項の変更

26条 (電子記録債権の内容等の意思表示による変更)

1項 電子記録債権 又はこれを目的とする質権の内容の意思表示による変更は、この法律に別段の定めがある場合を除き、変更記録をしなければ、その効力を生じない。

27条 (変更記録の記録事項)

1項 変更記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 変更する 記録事項

2号 前号の 記録事項 を変更する旨及びその原因

3号 第1号の 記録事項 についての変更後の内容(当該記録事項を記録しないこととする場合にあっては、当該記録事項を削除する旨

4号 電子記録の年月日

28条 (求償権の譲渡に伴い電子記録債権が移転した場合の変更記録)

1項 債権記録 支払等 をした者として記録されている者であって当該支払等により 電子記録債権 の債権者に代位したものがした求償権( 特別求償権 を除く。)の譲渡に伴い当該電子記録債権が移転した場合における変更記録は、その者の氏名又は名称及び住所を当該求償権の譲受人の氏名又は名称及び住所に変更する記録をすることによって行う。

29条 (変更記録の請求)

1項 変更記録の請求は、当該変更記録につき電子記録上の利害関係を有する者(その者について相続その他の一般承継があったときは、その相続人その他の一般承継人)の全員がしなければならない。

2項 前項の規定にかかわらず、相続又は法人の合併による 電子記録名義人 又は 電子記録債務者 の変更を内容とする変更記録は、相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人だけで請求することができる。ただし、相続人が2人以上ある場合には、その全員が当該変更記録を請求しなければならない。

3項 第5条第2項 《2 電子記録権利者又は電子記録義務者これ…》 らの者について相続その他の一般承継があったときは、その相続人その他の一般承継人。以下この項において同じ。に電子記録の請求をすべきことを命ずる確定判決による電子記録は、当該請求をしなければならない他の電 及び第3項の規定は、第1項及び前項ただし書の場合について準用する。

4項 第1項の規定にかかわらず、 電子記録名義人 又は 電子記録債務者 の氏名若しくは名称又は住所についての変更記録は、その者が単独で請求することができる。他の者の権利義務に影響を及ぼさないことが明らかな変更記録であって業務規程の定めるものについても、同様とする。

30条 (変更記録が無効な場合における電子記録債務者の責任)

1項 変更記録がその請求の無効、取消しその他の事由により効力を有しない場合には、当該変更記録前に債務を負担した 電子記録債務者 は、当該変更記録前の 債権記録 の内容に従って責任を負う。ただし、当該変更記録の請求における相手方に対する意思表示を適法にした者の間においては、当該意思表示をした電子記録債務者は、当該変更記録以後の債権記録の内容に従って責任を負う。

2項 前項本文に規定する場合には、当該変更記録後に債務を負担した 電子記録債務者 は、当該変更記録後の 債権記録 の内容に従って責任を負う。

6節 電子記録保証

31条 (保証記録による電子記録債権の発生)

1項 電子記録保証 に係る 電子記録債権 は、保証記録をすることによって生ずる。

32条 (保証記録)

1項 保証記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 保証をする旨

2号 保証人の氏名又は名称及び住所

3号 主たる債務者の氏名又は名称及び住所その他主たる債務を特定するために必要な事項

4号 電子記録の年月日

2項 保証記録においては、次に掲げる事項を記録することができる。

1号 保証の範囲を限定する旨の定めをするときは、その定め

2号 遅延損害金又は違約金についての定めをするときは、その定め

3号 相殺又は代物弁済についての定めをするときは、その定め

4号 弁済の充当の指定についての定めをするときは、その定め

5号 保証人が個人事業者であるときは、その旨

6号 保証人が法人又は個人事業者(その旨の記録がされる者に限る。)である場合において、保証記録をした時の債権者に対抗することができる事由について 第20条第1項 《発生記録における債務者又は電子記録保証人…》 以下「電子記録債務者」という。は、電子記録債権の債権者に当該電子記録債権を譲渡した者に対する人的関係に基づく抗弁をもって当該債権者に対抗することができない。 ただし、当該債権者が、当該電子記録債務者を 第38条 《善意取得及び抗弁の切断 第19条及び第…》 20条の規定は、質権設定記録について準用する。 この場合において、第19条第1項中「譲受人」とあるのは「質権者」と、「当該電子記録債権」とあるのは「その質権」と、同条第2項第2号中「譲受人」とあるのは において読み替えて準用する場合を含む。)の規定を適用しない旨の定めをするときは、その定め

7号 保証人が法人又は個人事業者(その旨の記録がされる者に限る。)であって前号に掲げる定めが記録されない場合において、保証人が債権者(譲渡記録における譲受人を含む。以下この項において同じ。)に対抗することができる抗弁についての定めをするときは、その定め

8号 債権者と保証人との間の通知の方法についての定めをするときは、その定め

9号 債権者と保証人との間の紛争の解決の方法についての定めをするときは、その定め

10号 前各号に掲げるもののほか、政令で定める事項

3項 第1項第1号から第3号までに掲げる事項のいずれかの記録が欠けているときは、 電子記録保証 に係る 電子記録債権 は、発生しない。

4項 消費者についてされた第2項第5号に掲げる事項の記録は、その効力を有しない。

5項 電子債権記録機関 は、発生記録において 第16条第2項第12号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 又は第15号に掲げる事項(保証記録に係る部分に限る。)が記録されているときは、その記録の内容に抵触する保証記録をしてはならない。

33条 (電子記録保証の独立性)

1項 電子記録保証 債務は、その主たる債務者として記録されている者がその主たる債務を負担しない場合( 第16条第1項第1号 《発生記録においては、次に掲げる事項を記録…》 しなければならない。 1 債務者が一定の金額を支払う旨 2 支払期日確定日に限るものとし、分割払の方法により債務を支払う場合にあっては、各支払期日とする。 3 債権者の氏名又は名称及び住所 4 債権者 から第6号まで又は前条第1項第1号から第3号までに掲げる事項の記録が欠けている場合を除く。)においても、その効力を妨げられない。

2項 前項の規定は、 電子記録保証 人が個人(個人事業者である旨の記録がされている者を除く。)である場合には、適用しない。

34条 (民法等の適用除外)

1項 民法 第452条 《催告の抗弁 債権者が保証人に債務の履行…》 を請求したときは、保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができる。 ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又はその行方が知れないときは、この限りでない。第453条 《検索の抗弁 債権者が前条の規定に従い主…》 たる債務者に催告をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。 及び 第456条 《数人の保証人がある場合 数人の保証人が…》 ある場合には、それらの保証人が各別の行為により債務を負担したときであっても、第427条の規定を適用する。 から 第458条 《連帯保証人について生じた事由の効力 第…》 438条、第439条第1項、第440条及び第441条の規定は、主たる債務者と連帯して債務を負担する保証人について生じた事由について準用する。 まで並びに商法(1899年法律第48号)第511条第2項の規定は、 電子記録保証 については、適用しない。

2項 前項の規定にかかわらず、 電子記録保証 人が個人(個人事業者である旨の記録がされている者を除く。)である場合には、当該電子記録保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる。

3項 第1項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、主たる債務者が債権者に対して相殺権、取消権又は解除権を有するときは、これらの権利の行使によって主たる債務者がその債務を免れるべき限度において、当該 電子記録保証 人は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

35条 (特別求償権)

1項 発生記録によって生じた債務を主たる債務とする 電子記録保証 人が出えん(弁済その他自己の財産をもって主たる債務として記録された債務を消滅させるべき行為をいう。以下この条において同じ。)をした場合において、その旨の 支払等 記録がされたときは、 民法 第459条 《委託を受けた保証人の求償権 保証人が主…》 たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為以下「債務の消滅行為」という。をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、その第459条 《委託を受けた保証人の求償権 保証人が主…》 たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為以下「債務の消滅行為」という。をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、その の二、 第462条 《委託を受けない保証人の求償権 第459…》 条の2第1項の規定は、主たる債務者の委託を受けないで保証をした者が債務の消滅行為をした場合について準用する。 2 主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者が現に利益を受けている限度におい第463条 《通知を怠った保証人の求償の制限等 保証…》 人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者にあらかじめ通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる債務者は、債権者に対抗することができた事由をもってその保証人に対抗することが 及び 第465条 《共同保証人間の求償権 第442条から第…》 444条までの規定は、数人の保証人がある場合において、そのうちの1人の保証人が、主たる債務が不可分であるため又は各保証人が全額を弁済すべき旨の特約があるため、その全額又は自己の負担部分を超える額を弁済 の規定にかかわらず、当該電子記録保証人は、次に掲げる者に対し、出えんにより共同の免責を得た額、出えんをした日以後の遅延損害金の額及び避けることができなかった費用の額の合計額について 電子記録債権 を取得する。ただし、第3号に掲げる者に対しては、自己の負担部分を超えて出えんをした額のうち同号に掲げる者の負担部分の額に限る。

1号 主たる債務者

2号 当該出えんをした者が 電子記録保証 人となる前に当該者を債権者として当該主たる債務と同1の債務を主たる債務とする電子記録保証をしていた他の電子記録保証人

3号 当該主たる債務と同1の債務を主たる債務とする他の 電子記録保証 人(前号に掲げる者及び電子記録保証人となる前に当該出えんをした者の電子記録保証に係る債権者であったものを除く。

2項 前項の規定は、同項の規定によって生じた債務を主たる債務とする 電子記録保証 人が出えんをした場合について準用する。

3項 第1項の規定は、 電子記録保証 債務を主たる債務とする電子記録保証人が出えんをした場合について準用する。この場合において、同項中「次に掲げる者」とあるのは、「次に掲げる者及びその出えんを主たる債務者として記録されている電子記録保証人がしたとするならば、次に掲げる者に該当することとなるもの」と読み替えるものとする。

7節 質権

36条 (電子記録債権の質入れ)

1項 電子記録債権 を目的とする質権の設定は、質権設定記録をしなければ、その効力を生じない。

2項 民法 第362条第2項 《2 前項の質権については、この節に定める…》 もののほか、その性質に反しない限り、前3節総則、動産質及び不動産質の規定を準用する。 の規定は、前項の質権については、適用しない。

3項 民法 第296条 《留置権の不可分性 留置権者は、債権の全…》 部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。 から 第300条 《留置権の行使と債権の消滅時効 留置権の…》 行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない。 まで、 第304条 《物上代位 先取特権は、その目的物の売却…》 、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。 ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。 2 債務者が先取特権の目的第342条 《質権の内容 質権者は、その債権の担保と…》 して債務者又は第三者から受け取った物を占有し、かつ、その物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。第343条 《質権の目的 質権は、譲り渡すことができ…》 ない物をその目的とすることができない。第346条 《質権の被担保債権の範囲 質権は、元本、…》 利息、違約金、質権の実行の費用、質物の保存の費用及び債務の不履行又は質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保する。 ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。第348条 《転質 質権者は、その権利の存続期間内に…》 おいて、自己の責任で、質物について、転質をすることができる。 この場合において、転質をしたことによって生じた損失については、不可抗力によるものであっても、その責任を負う。第349条 《契約による質物の処分の禁止 質権設定者…》 は、設定行為又は債務の弁済期前の契約において、質権者に弁済として質物の所有権を取得させ、その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することができない。第351条 《物上保証人の求償権 他人の債務を担保す…》 るため質権を設定した者は、その債務を弁済し、又は質権の実行によって質物の所有権を失ったときは、保証債務に関する規定に従い、債務者に対して求償権を有する。第373条 《抵当権の順位 同1の不動産について数個…》 の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による。第374条 《抵当権の順位の変更 抵当権の順位は、各…》 抵当権者の合意によって変更することができる。 ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。 2 前項の規定による順位の変更は、その登記をしなければ、その効力を生じない。第378条 《代価弁済 抵当不動産について所有権又は…》 地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。第390条 《抵当不動産の第三取得者による買受け 抵…》 当不動産の第三取得者は、その競売において買受人となることができる。第391条 《抵当不動産の第三取得者による費用の償還請…》 求 抵当不動産の第三取得者は、抵当不動産について必要費又は有益費を支出したときは、第196条の区別に従い、抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる。第398条の2 《根抵当権 抵当権は、設定行為で定めると…》 ころにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。 2 前項の規定による抵当権以下「根抵当権」という。の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特 から 第398条 《抵当権の目的である地上権等の放棄 地上…》 又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。 の十まで、 第398条 《抵当権の目的である地上権等の放棄 地上…》 又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。 の十九、 第398条 《抵当権の目的である地上権等の放棄 地上…》 又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。 の二十(第1項第3号を除く。及び 第398条の22 《根抵当権の消滅請求 元本の確定後におい…》 て現に存する債務の額が根抵当権の極度額を超えるときは、他人の債務を担保するためその根抵当権を設定した者又は抵当不動産について所有権、地上権、永小作権若しくは第三者に対抗することができる賃借権を取得した の規定は、第1項の質権について準用する。

37条 (質権設定記録の記録事項)

1項 質権設定記録(根質権の質権設定記録を除く。次項において同じ。)においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 質権を設定する旨

2号 質権者の氏名又は名称及び住所

3号 被担保債権の債務者の氏名又は名称及び住所、被担保債権の額(一定の金額を目的としない債権については、その価額。以下同じ。)その他被担保債権を特定するために必要な事項

4号 1の 債権記録 における質権設定記録及び転質の電子記録がされた順序を示す番号(以下「 質権番号 」という。

5号 電子記録の年月日

2項 質権設定記録においては、次に掲げる事項を記録することができる。

1号 被担保債権につき利息、遅延損害金又は違約金についての定めがあるときは、その定め

2号 被担保債権に付した条件があるときは、その条件

3号 前条第3項において準用する 民法 第346条 《質権の被担保債権の範囲 質権は、元本、…》 利息、違約金、質権の実行の費用、質物の保存の費用及び債務の不履行又は質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保する。 ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。 ただし書の別段の定めをするときは、その定め

4号 質権の実行に関し、その方法、条件その他の事項について定めをするときは、その定め

5号 発生記録において 電子記録債権 に係る債務の支払を 債権者口座 に対する払込みによってする旨の定めが記録されている場合において、質権設定記録に当たり質権者が質権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによって支払を受けようとするときは、当該口座(発生記録において払込みをする預金又は貯金の口座の変更に関する定めが記録されているときは、これと抵触しないものに限る。

6号 質権設定者と質権者(質権設定記録後に当該質権についての質権者として記録された者を含む。次号において同じ。)との間の通知の方法についての定めをするときは、その定め

7号 質権設定者と質権者との間の紛争の解決の方法についての定めをするときは、その定め

8号 前各号に掲げるもののほか、政令で定める事項

3項 根質権の質権設定記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 根質権を設定する旨

2号 根質権者の氏名又は名称及び住所

3号 担保すべき債権の債務者の氏名又は名称及び住所

4号 担保すべき債権の範囲及び極度額

5号 質権番号

6号 電子記録の年月日

4項 根質権の質権設定記録においては、次に掲げる事項を記録することができる。

1号 担保すべき元本の確定すべき期日の定めをするときは、その定め

2号 根質権の実行に関し、その方法、条件その他の事項について定めをするときは、その定め

3号 発生記録において 電子記録債権 に係る債務の支払を 債権者口座 に対する払込みによってする旨の定めが記録されている場合において、根質権の質権設定記録に当たり根質権者が根質権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによって支払を受けようとするときは、当該口座(発生記録において払込みをする預金又は貯金の口座の変更に関する定めが記録されているときは、これと抵触しないものに限る。

4号 根質権設定者と根質権者(根質権の質権設定記録後に当該根質権についての根質権者として記録された者を含む。次号において同じ。)との間の通知の方法についての定めをするときは、その定め

5号 根質権設定者と根質権者との間の紛争の解決の方法についての定めをするときは、その定め

6号 前各号に掲げるもののほか、政令で定める事項

5項 電子債権記録機関 は、発生記録において 第16条第2項第12号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 又は第15号に掲げる事項(質権設定記録に係る部分に限る。)が記録されているときは、その記録の内容に抵触する質権設定記録をしてはならない。

38条 (善意取得及び抗弁の切断)

1項 第19条 《善意取得 譲渡記録の請求により電子記録…》 債権の譲受人として記録された者は、当該電子記録債権を取得する。 ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。 2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。 1 第16条第2項 及び 第20条 《抗弁の切断 発生記録における債務者又は…》 電子記録保証人以下「電子記録債務者」という。は、電子記録債権の債権者に当該電子記録債権を譲渡した者に対する人的関係に基づく抗弁をもって当該債権者に対抗することができない。 ただし、当該債権者が、当該電 の規定は、質権設定記録について準用する。この場合において、 第19条第1項 《譲渡記録の請求により電子記録債権の譲受人…》 として記録された者は、当該電子記録債権を取得する。 ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。 中「譲受人」とあるのは「質権者」と、「当該 電子記録債権 」とあるのは「その質権」と、同条第2項第2号中「譲受人」とあるのは「質権者」と、同項第3号中「された譲渡記録」とあるのは「された質権設定記録」と、 第20条第1項 《発生記録における債務者又は電子記録保証人…》 以下「電子記録債務者」という。は、電子記録債権の債権者に当該電子記録債権を譲渡した者に対する人的関係に基づく抗弁をもって当該債権者に対抗することができない。 ただし、当該債権者が、当該電子記録債務者を 中「債権者に当該電子記録債権を譲渡した」とあるのは「質権者にその質権を設定した」と、「当該債権者に」とあるのは「当該質権者に」と、同項ただし書中「当該債権者が」とあるのは「当該質権者が」と、「当該電子記録債権を取得した」とあるのは「当該質権を取得した」と、同条第2項第2号中「債権者」とあり、及び「譲受人」とあるのは「質権者」と読み替えるものとする。

39条 (質権の順位の変更の電子記録)

1項 第36条第3項 《3 民法第296条から第300条まで、第…》 304条、第342条、第343条、第346条、第348条、第349条、第351条、第373条、第374条、第378条、第390条、第391条、第398条の2から第398条の十まで、第398条の十九、第 において準用する 民法 第374条第1項 《抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって…》 変更することができる。 ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。 の規定による質権の順位の変更の電子記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 質権の順位を変更する旨

2号 順位を変更する質権の 質権番号

3号 変更後の質権の順位

4号 電子記録の年月日

2項 前項の電子記録の請求は、順位を変更する質権の 電子記録名義人 の全員がしなければならない。この場合においては、 第5条第2項 《2 前項の規定に反する法律行為は、取り消…》 すことができる。 及び第3項の規定を準用する。

40条 (転質)

1項 第36条第3項 《3 民法第296条から第300条まで、第…》 304条、第342条、第343条、第346条、第348条、第349条、第351条、第373条、第374条、第378条、第390条、第391条、第398条の2から第398条の十まで、第398条の十九、第 において準用する 民法 第348条 《転質 質権者は、その権利の存続期間内に…》 おいて、自己の責任で、質物について、転質をすることができる。 この場合において、転質をしたことによって生じた損失については、不可抗力によるものであっても、その責任を負う。 の規定による転質は、転質の電子記録をしなければ、その効力を生じない。

2項 第37条第1項 《外国法人第35条第1項ただし書に規定する…》 外国法人に限る。以下この条において同じ。が日本に事務所を設けたときは、3週間以内に、その事務所の所在地において、次に掲げる事項を登記しなければならない。 1 外国法人の設立の準拠法 2 目的 3 名称 から第4項までの規定は、転質の電子記録について準用する。

3項 転質の電子記録においては、転質の目的である質権の 質権番号 をも記録しなければならない。

4項 質権者が二以上の者のために転質をしたときは、その転質の順位は、転質の電子記録の前後による。

41条 (被担保債権の譲渡に伴う質権等の移転による変更記録の特則)

1項 被担保債権の一部について譲渡がされた場合における質権又は転質の移転による変更記録においては、 第27条 《変更記録の記録事項 変更記録においては…》 、次に掲げる事項を記録しなければならない。 1 変更する記録事項 2 前号の記録事項を変更する旨及びその原因 3 第1号の記録事項についての変更後の内容当該記録事項を記録しないこととする場合にあっては 各号に掲げる事項のほか、当該譲渡の目的である被担保債権の額をも記録しなければならない。

2項 根質権の担保すべき債権の譲渡がされた場合における根質権の移転による変更記録の請求は、当該譲渡が当該根質権の担保すべき元本の確定後にされたものであり、かつ、当該確定の電子記録がされている場合でなければ、することができない。

42条 (根質権の担保すべき元本の確定の電子記録)

1項 根質権の担保すべき元本(以下この条において単に「元本」という。)の確定の電子記録においては、次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 元本が確定した旨

2号 元本が確定した根質権の 質権番号

3号 元本の確定の年月日

4号 電子記録の年月日

2項 第36条第3項 《3 民法第296条から第300条まで、第…》 304条、第342条、第343条、第346条、第348条、第349条、第351条、第373条、第374条、第378条、第390条、第391条、第398条の2から第398条の十まで、第398条の十九、第 において準用する 民法 第398条の19第2項 《2 根抵当権者は、いつでも、担保すべき元…》 本の確定を請求することができる。 この場合において、担保すべき元本は、その請求の時に確定する。 又は 第398条の20第1項第4号 《次に掲げる場合には、根抵当権の担保すべき…》 元本は、確定する。 1 根抵当権者が抵当不動産について競売若しくは担保不動産収益執行又は第372条において準用する第304条の規定による差押えを申し立てたとき。 ただし、競売手続若しくは担保不動産収益 の規定により元本が確定した場合の電子記録は、当該根質権の 電子記録名義人 だけで請求することができる。ただし、同号の規定により元本が確定した場合における請求は、当該根質権又はこれを目的とする権利の取得の電子記録の請求と併せてしなければならない。

8節 分割

43条 (分割記録)

1項 電子記録債権 は、分割(債権者又は債務者として記録されている者が2人以上ある場合において、特定の債権者又は債務者について分離をすることを含む。)をすることができる。

2項 電子記録債権 の分割は、次条から 第47条 《主務省令への委任 第43条第3項及び前…》 3条の規定にかかわらず、次に掲げる場合における分割記録の請求、分割記録の記録事項並びに分割記録に伴う分割債権記録及び原債権記録への記録について必要な事項は、これらの規定の例に準じて主務省令で定める。 までの規定により、分割をする電子記録債権が記録されている 債権記録 以下「 原債権記録 」という。及び新たに作成する債権記録(以下「 分割債権記録 」という。)に分割記録をすると同時に 原債権記録 に記録されている事項の一部を 分割債権記録 に記録することによって行う。

3項 分割記録の請求は、 分割債権記録 に債権者として記録される者だけですることができる。

44条 (分割記録の記録事項)

1項 分割記録においては、 分割債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 原債権記録 から分割をした旨

2号 原債権記録 及び 分割債権記録 の記録番号

3号 発生記録における債務者であって 分割債権記録 に記録されるものが一定の金額を支払う旨

4号 債権者の氏名又は名称及び住所

5号 電子記録の年月日

2項 分割記録においては、 原債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 分割をした旨

2号 分割債権記録 の記録番号

3号 電子記録の年月日

3項 電子債権記録機関 は、発生記録において 第16条第2項第12号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 又は第15号に掲げる事項(分割記録に係る部分に限る。)が記録されているときは、その記録の内容に抵触する分割記録をしてはならない。

45条 (分割記録に伴う分割債権記録への記録)

1項 電子債権記録機関 は、分割記録と同時に、 分割債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 分割債権記録 に記録される 電子記録債権 についての 原債権記録 中の現に効力を有する電子記録において記録されている事項(次に掲げるものを除く。

債務者が一定の金額を支払う旨

当該 電子記録債権 が分割払の方法により債務を支払うものである場合における各支払期日及び当該支払期日ごとに支払うべき金額

譲渡記録、保証記録、質権設定記録、分割記録又は記録機関変更記録をすることができる回数(以下「 記録可能回数 」という。)が記録されている場合におけるその 記録可能回数

原債権記録 の記録番号

原債権記録 に分割記録がされている場合における当該分割記録において記録されている事項(イに掲げるものを除く。

2号 分割債権記録 に記録される 電子記録債権 原債権記録 において分割払の方法により債務を支払うものとして記録されている場合には、当該電子記録債権の支払期日(原債権記録に支払期日として記録されているものに限る。

3号 前号に規定する場合において、 分割債権記録 に記録される 電子記録債権 が分割払の方法により債務を支払うものであるときは、当該電子記録債権の各支払期日ごとに支払うべき金額( 原債権記録 に記録されている対応する各支払期日ごとに支払うべき金額の範囲内のものに限る。

4号 原債権記録 記録可能回数 が記録されている場合には、当該記録可能回数(分割記録の記録可能回数にあっては、当該記録可能回数から1を控除した残りの記録可能回数)のうち、 分割債権記録 における記録可能回数

2項 電子債権記録機関 は、 分割債権記録 に前項第1号に掲げる事項を記録したときは当該事項を 原債権記録 から転写した旨及びその年月日を、同項第2号から第4号までに掲げる事項を記録したときはその記録の年月日を当該分割債権記録に記録しなければならない。

46条 (分割記録に伴う原債権記録への記録)

1項 電子債権記録機関 は、分割記録と同時に、 原債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 分割債権記録 に記録される 電子記録債権 について 原債権記録 に記録されている事項のうち、前条第1項第1号イからハまでに掲げる事項の記録を削除する旨

2号 発生記録における債務者が分割記録の直前に 原債権記録 に記録されていた 第16条第1項第1号 《発生記録においては、次に掲げる事項を記録…》 しなければならない。 1 債務者が一定の金額を支払う旨 2 支払期日確定日に限るものとし、分割払の方法により債務を支払う場合にあっては、各支払期日とする。 3 債権者の氏名又は名称及び住所 4 債権者当該原債権記録が他の分割における 分割債権記録 である場合にあっては、 第44条第1項第3号 《分割記録においては、分割債権記録に次に掲…》 げる事項を記録しなければならない。 1 原債権記録から分割をした旨 2 原債権記録及び分割債権記録の記録番号 3 発生記録における債務者であって分割債権記録に記録されるものが一定の金額を支払う旨 4 )に規定する一定の金額から分割債権記録に記録される 第44条第1項第3号 《分割記録においては、分割債権記録に次に掲…》 げる事項を記録しなければならない。 1 原債権記録から分割をした旨 2 原債権記録及び分割債権記録の記録番号 3 発生記録における債務者であって分割債権記録に記録されるものが一定の金額を支払う旨 4 に規定する一定の金額を控除して得た金額を支払う旨

3号 分割債権記録 に記録される 電子記録債権 原債権記録 において分割払の方法により債務を支払うものとして記録されている場合には、分割記録の後も原債権記録に引き続き記録されることとなる支払期日

4号 前号に規定する場合において、分割記録の後も 原債権記録 に引き続き記録されることとなる 電子記録債権 が分割払の方法により債務を支払うものであるときは、当該電子記録債権の各支払期日ごとに支払うべき金額

5号 原債権記録 記録可能回数 が記録されている場合には、当該記録可能回数(分割記録の記録可能回数にあっては、当該記録可能回数から1を控除した残りの記録可能回数)から 分割債権記録 における記録可能回数を控除した残りの記録可能回数

2項 電子債権記録機関 は、 原債権記録 に前項各号に掲げる事項を記録したときは、その記録の年月日を当該原債権記録に記録しなければならない。

47条 (主務省令への委任)

1項 第43条第3項 《3 分割記録の請求は、分割債権記録に債権…》 者として記録される者だけですることができる。 及び前3条の規定にかかわらず、次に掲げる場合における分割記録の請求、分割記録の 記録事項 並びに分割記録に伴う 分割債権記録 及び 原債権記録 への記録について必要な事項は、これらの規定の例に準じて主務省令で定める。

1号 原債権記録 に債権者ごとの債権の金額又は債務者ごとの債務の金額が記録されている場合

2号 原債権記録 第32条第2項第1号 《2 保証記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 保証の範囲を限定する旨の定めをするときは、その定め 2 遅延損害金又は違約金についての定めをするときは、その定め 3 相殺又は代物弁済についての定めをするときは、その定め に掲げる事項が記録された保証記録がされている場合

3号 原債権記録 特別求償権 が記録されている場合

4号 前3号に掲げるもののほか、主務省令で定める場合

9節 電子債権記録機関の変更

47条の2 (記録機関変更記録)

1項 電子記録債権 は、その電子記録を行う 電子債権記録機関 の変更(以下単に「電子債権記録機関の変更」という。)をすることができる。

2項 電子債権記録機関 の変更は、次条から 第47条 《主務省令への委任 第43条第3項及び前…》 3条の規定にかかわらず、次に掲げる場合における分割記録の請求、分割記録の記録事項並びに分割記録に伴う分割債権記録及び原債権記録への記録について必要な事項は、これらの規定の例に準じて主務省令で定める。 の五までの規定により、電子債権記録機関の変更をしようとする 電子記録債権 についての 債権記録 以下「 変更前債権記録 」という。)を 記録原簿 に記録している電子債権記録機関(以下「 変更前電子債権記録機関 」という。)から 変更前債権記録 記録事項 を引き継ぐ電子債権記録機関(以下「 変更後電子債権記録機関 」という。)がその記録原簿に新たに作成し、変更前債権記録の記録事項を記録する債権記録(以下「 変更後債権記録 」という。)に記録機関変更記録をすることによって行う。

47条の3 (記録機関変更記録の請求等)

1項 記録機関変更記録の請求は、 変更前債権記録 電子記録債権 の債権者として記録されている者(その者について相続その他の一般承継があったときは、その相続人その他の一般承継人)であって、当該電子記録債権の債務者全員の承諾を得たものがすることができる。

2項 記録機関変更記録の請求は、次に掲げる場合には、することができない。

1号 変更前債権記録 に質権設定記録がされている場合

2号 変更後電子債権記録機関 第7条第2項 《2 電子債権記録機関は、第51条第1項第…》 5号に規定する業務規程以下この章において単に「業務規程」という。の定めるところにより、保証記録、質権設定記録、分割記録若しくは記録機関変更記録をしないこととし、又はこれらの電子記録若しくは譲渡記録につ の規定により保証記録、質権設定記録、分割記録若しくは記録機関変更記録をしないこととし、又はこれらの電子記録若しくは譲渡記録について回数の制限その他の制限をしている場合において、その内容と 変更前債権記録 の内容が抵触するとき。

3号 変更後電子債権記録機関 第16条第5項 《5 第1項及び第2項の規定にかかわらず、…》 電子債権記録機関は、業務規程の定めるところにより、第1項第2号分割払の方法により債務を支払う場合における各支払期日の部分に限る。及び第2項各号第1号、第2号及び第9号を除く。に掲げる事項について、その の規定により同項に規定する事項について、その記録をしないこととし、又はその記録を制限している場合において、その内容と 変更前債権記録 の内容が抵触するとき。

3項 記録機関変更記録の請求についての 第6条 《請求の方法 電子記録の請求は、請求者の…》 氏名又は名称及び住所その他の電子記録の請求に必要な情報として政令で定めるものを電子債権記録機関に提供してしなければならない。 の規定の適用については、同条中「 電子債権記録機関 」とあるのは、「 第47条の2第2項 《2 電子債権記録機関の変更は、次条から第…》 47条の五までの規定により、電子債権記録機関の変更をしようとする電子記録債権についての債権記録以下「変更前債権記録」という。を記録原簿に記録している電子債権記録機関以下「変更前電子債権記録機関」という に規定する 変更前電子債権記録機関 」とする。

4項 変更前電子債権記録機関 は、記録機関変更記録の請求があったときは、遅滞なく、 変更前債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 記録機関変更記録の請求があった旨

2号 変更後電子債権記録機関 の名称及び住所

3号 電子記録の年月日

5項 変更前電子債権記録機関 は、前項の規定による記録をしたときは、遅滞なく、 変更後電子債権記録機関 に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

1号 変更前電子債権記録機関 の名称及び住所

2号 変更前債権記録 記録事項

3号 前2号に掲げるもののほか、 変更前債権記録 記録事項 の引継ぎに必要な事項として政令で定めるもの

47条の4 (変更前電子債権記録機関の記録の禁止)

1項 第7条第1項 《電子債権記録機関は、この法律又はこの法律…》 に基づく命令の規定による電子記録の請求があったときは、遅滞なく、当該請求に係る電子記録をしなければならない。 の規定にかかわらず、 変更前電子債権記録機関 は、前条第4項の規定による記録をしたときは、 変更前債権記録 に電子記録(次条第4項の規定による記録を除く。)をしてはならない。

47条の5 (記録機関変更記録の記録事項等)

1項 変更後電子債権記録機関 は、 第47条の3第5項 《5 変更前電子債権記録機関は、前項の規定…》 による記録をしたときは、遅滞なく、変更後電子債権記録機関に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。 1 変更前電子債権記録機関の名称及び住所 2 変更前債権記録の記録事項 3 前2号に掲げるもの の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、記録機関変更記録をしなければならない。

2項 記録機関変更記録においては、 変更後債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。この場合において、 変更後電子債権記録機関 は、変更後債権記録に 第16条第2項第15号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 に掲げる事項を記録することができる。

1号 電子債権記録機関 の変更をした旨

2号 変更後債権記録 の記録番号

3号 第47条の3第5項第1号及び第2号に掲げる事項(記録機関変更記録の 記録可能回数 にあっては、当該記録可能回数から1を控除した残りの記録可能回数

4号 電子記録の年月日

3項 変更後電子債権記録機関 は、記録機関変更記録をしたときは、遅滞なく、 変更前電子債権記録機関 に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

1号 変更後電子債権記録機関 の名称及び住所

2号 前項の規定による記録をした旨

3号 前項第2号に掲げる事項

4項 変更前電子債権記録機関 は、前項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、 変更前債権記録 に次に掲げる事項を記録しなければならない。

1号 前項第2号及び第3号に掲げる事項

2号 電子記録の年月日

10節 雑則

48条 (信託の電子記録)

1項 電子記録債権 又はこれを目的とする質権(以下この項において「 電子記録債権等 」という。)については、信託の電子記録をしなければ、電子記録債権等が信託財産に属することを第三者に対抗することができない。

2項 この法律に定めるもののほか、信託の電子記録に関し必要な事項は、政令で定める。

49条 (電子記録債権に関する強制執行等)

1項 電子債権記録機関 は、 電子記録債権 に関する強制執行、滞納処分その他の処分の制限がされた場合において、これらの処分の制限に係る書類又は電磁的記録の送達を受けたときは、遅滞なく、強制執行等の電子記録をしなければならない。

2項 強制執行等の電子記録に関し必要な事項は、政令で定める。

3項 電子記録債権 に関する強制執行、仮差押え及び仮処分、競売並びに没収保全の手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。

50条 (政令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、 電子記録債権 の電子記録の手続その他電子記録に関し必要な事項は、政令で定める。

3章 電子債権記録機関 > 1節 通則

51条 (電子債権記録業を営む者の指定)

1項 主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、 第56条 《電子債権記録機関の業務 電子債権記録機…》 関は、この法律及び業務規程の定めるところにより、電子記録債権に係る電子記録に関する業務を行うものとする。 に規定する業務(以下「 電子 債権記録 」という。)を営む者として、指定することができる。

1号 次に掲げる機関を置く株式会社であること。

取締役会

監査役会、監査等委員会又は指名委員会等(会社法(2005年法律第86号)第2条第12号に規定する指名委員会等をいう。

会計監査人

2号 第75条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、第51条第1項の指定を取り消し、6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役、会計参与、監査役若しくは執行役の解任を命ずることができる。 1 の規定によりこの項の指定を取り消された日から5年を経過しない者でないこと。

3号 この法律又はこれに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者でないこと。

4号 取締役、会計参与、監査役又は執行役のうちに次のいずれかに該当する者がないこと。

心身の故障のため 電子債権記録業 に係る職務を適正に執行することができない者として主務省令で定める者

破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これに相当する者

拘禁刑以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

第75条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、第51条第1項の指定を取り消し、6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役、会計参与、監査役若しくは執行役の解任を命ずることができる。 1 の規定によりこの項の指定を取り消された場合又はこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けているこの項の指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前30日以内にその会社の取締役、会計参与、監査役又は執行役(外国会社における外国の法令上これらに相当する者を含む。ホにおいて同じ。)であった者でその取消しの日から5年を経過しない者

第75条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、第51条第1項の指定を取り消し、6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役、会計参与、監査役若しくは執行役の解任を命ずることができる。 1 の規定又はこの法律に相当する外国の法令の規定により解任を命ぜられた取締役、会計参与、監査役又は執行役でその処分を受けた日から5年を経過しない者

この法律、会社法若しくはこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、又は 刑法 1907年法律第45号第204条 《傷害 人の身体を傷害した者は、15年以…》 下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。第206条 《現場助勢 前2条の犯罪が行われるに当た…》 り、現場において勢いを助けた者は、自ら人を傷害しなくても、1年以下の拘禁刑又は110,000円以下の罰金若しくは科料に処する。第208条 《暴行 暴行を加えた者が人を傷害するに至…》 らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは310,000円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。第208条 《暴行 暴行を加えた者が人を傷害するに至…》 らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは310,000円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。 の二、 第222条 《脅迫 生命、身体、自由、名誉又は財産に…》 対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の拘禁刑又は310,000円以下の罰金に処する。 2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様と 若しくは 第247条 《背任 他人のためにその事務を処理する者…》 が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。 の罪、暴力行為等処罰に関する法律(1926年法律第60号)の罪若しくは 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 1991年法律第77号第46条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、3年…》 以下の拘禁刑若しくは5,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第11条の規定による命令に違反した者 2 第15条の3の規定に違反した者 3 特定危険指定暴力団等の指定暴力団員で、 から 第49条 《 第33条第1項の規定に違反して報告をせ…》 ず、若しくは資料を提出せず、若しくは同項の報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質 まで、 第50条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、6月…》 以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。 1 第30条の7第4項の規定による命令に違反した者 2 第32条の3第7項の規定に違反した者第1号に係る部分に限る。)若しくは 第51条 《 第15条第6項、第15条の2第7項又は…》 第30条の11第5項の規定に違反した者は、1,010,000円以下の罰金に処する。 の罪を犯し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

5号 定款及び 電子債権記録業 の実施に関する規程(以下「 業務規程 」という。)が、法令に適合し、かつ、この法律の定めるところにより電子債権記録業を適正かつ確実に遂行するために10分であると認められること。

6号 電子債権記録業 を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、電子債権記録業に係る収支の見込みが良好であると認められること。

7号 その人的構成に照らして、 電子債権記録業 を適正かつ確実に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、10分な社会的信用を有すると認められること。

2項 主務大臣は、前項の指定をしたときは、その指定した 電子債権記録機関 の商号及び本店の所在地を官報で公示しなければならない。

52条 (指定の申請)

1項 前条第1項の指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。

1号 商号

2号 資本金の額及び純資産額

3号 本店その他の営業所の名称及び所在地

4号 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役及び執行役)の氏名

5号 会計参与設置会社にあっては、会計参与の氏名又は名称

2項 指定申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

1号 前条第1項第3号及び第4号に掲げる要件に該当する旨を誓約する書面

2号 定款

3号 会社の登記事項証明書

4号 業務規程

5号 貸借対照表及び損益計算書

6号 収支の見込みを記載した書類

7号 前各号に掲げるもののほか、主務省令で定める書類

3項 前項の場合において、定款、貸借対照表又は損益計算書が電磁的記録で作成されているときは、書類に代えて電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。)を添付することができる。

53条 (資本金の額等)

1項 電子債権記録機関 の資本金の額は、政令で定める金額以上でなければならない。

2項 前項の政令で定める金額は、600,000,000円を下回ってはならない。

3項 電子債権記録機関 の純資産額は、第1項の政令で定める金額以上でなければならない。

54条 (適用除外)

1項 会社法第331条第2項ただし書(同法第335条第1項において準用する場合を含む。)、第332条第2項(同法第334条第1項において準用する場合を含む。)、第336条第2項及び第402条第5項ただし書の規定は、 電子債権記録機関 については、適用しない。

55条 (秘密保持義務)

1項 電子債権記録機関 の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役、執行役若しくは職員又はこれらの職にあった者は、 電子債権記録業 に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。

2節 業務

56条 (電子債権記録機関の業務)

1項 電子債権記録機関 は、この法律及び 業務規程 の定めるところにより、 電子記録債権 に係る電子記録に関する業務を行うものとする。

57条 (兼業の禁止)

1項 電子債権記録機関 は、 電子債権記録業 及びこれに附帯する業務のほか、他の業務を営むことができない。

58条 (電子債権記録業の一部の委託)

1項 電子債権記録機関 は、主務省令で定めるところにより、 電子債権記録業 の一部を、主務大臣の承認を受けて、銀行等(銀行(銀行法(1981年法律第59号)第2条第1項に規定する銀行をいう。)、協同組織金融機関( 協同組織金融機関の優先出資に関する法律 1993年法律第44号第2条第1項 《この法律において「協同組織金融機関」とは…》 、次に掲げる者をいう。 1 農林中央金庫 2 信用協同組合及び中小企業等協同組合法1949年法律第181号第9条の9第1項第1号信用協同組合連合会の事業を行う協同組合連合会 3 信用金庫及び信用金庫連 に規定する協同組織金融機関をいう。)その他の政令で定める金融機関をいう。以下同じ。)その他の者に委託することができる。

2項 銀行等は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定による委託を受け、当該委託に係る業務を行うことができる。

59条 (業務規程)

1項 電子債権記録機関 は、 業務規程 において、電子記録の実施の方法、 第62条第1項 《電子債権記録機関は、債務者及び銀行等と口…》 座間送金決済に関する契約を締結することができる。 に規定する口座間送金決済に関する契約又は 第64条 《支払に関するその他の契約の締結 電子債…》 権記録機関は、第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約のほか、債務者又は債権者及び銀行等と電子記録債権に係る債務の債権者口座に対する払込みによる支払に関する契約を締結することができる。 に規定する契約に係る事項その他の主務省令で定める事項を定めなければならない。

60条 (電子債権記録機関を利用する者の保護)

1項 電子債権記録機関 は、当該電子債権記録機関を利用する者の保護に欠けることのないように業務を営まなければならない。

61条 (差別的取扱いの禁止)

1項 電子債権記録機関 は、特定の者に対し不当な差別的取扱いをしてはならない。

3節 口座間送金決済等に係る措置

62条 (口座間送金決済に関する契約の締結)

1項 電子債権記録機関 は、債務者及び銀行等と口座間送金決済に関する契約を締結することができる。

2項 前項及び次条第2項に規定する「口座間送金決済」とは、 電子記録債権 保証記録に係るもの及び 特別求償権 を除く。以下この節において同じ。)に係る債務について、 電子債権記録機関 、債務者及び銀行等の合意に基づき、あらかじめ電子債権記録機関が当該銀行等に対し 債権記録 に記録されている支払期日、支払うべき金額、 債務者口座 及び 債権者口座 に係る情報を提供し、当該支払期日に当該銀行等が当該債務者口座から当該債権者口座に対する払込みの取扱いをすることによって行われる支払をいう。

63条 (口座間送金決済についての支払等記録)

1項 電子債権記録機関 は、前条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約を締結した場合において、 第16条第2項第1号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 に掲げる事項が 債権記録 に記録されているときは、当該契約に係る銀行等に対し、前条第2項に規定する情報を提供しなければならない。

2項 前項の場合において、支払期日に支払うべき 電子記録債権 に係る債務の全額について口座間送金決済があった旨の通知を同項に規定する銀行等から受けたときは、 電子債権記録機関 は、遅滞なく、当該口座間送金決済についての 支払等 記録をしなければならない。

64条 (支払に関するその他の契約の締結)

1項 電子債権記録機関 は、 第62条第1項 《電子債権記録機関は、債務者及び銀行等と口…》 座間送金決済に関する契約を締結することができる。 に規定する口座間送金決済に関する契約のほか、債務者又は債権者及び銀行等と 電子記録債権 に係る債務の 債権者口座 に対する払込みによる支払に関する契約を締結することができる。

65条 (その他の契約に係る支払についての支払等記録)

1項 電子債権記録機関 は、前条に規定する契約を締結し、 第16条第2項第2号 《2 発生記録においては、次に掲げる事項を…》 記録することができる。 1 第62条第1項に規定する口座間送金決済に関する契約に係る支払をするときは、その旨並びに債務者の預金又は貯金の口座以下「債務者口座」という。及び債権者の預金又は貯金の口座以下 に掲げる事項が 債権記録 に記録されている場合において、 電子記録債権 に係る債務の 債権者口座 に対する払込みによる支払に関する通知を当該契約に係る銀行等から受けたとき(電子記録債権に係る債務の支払があったことを電子債権記録機関において確実に知り得る場合として主務省令で定める場合に限る。)は、遅滞なく、当該支払についての 支払等 記録をしなければならない。

66条 (口座間送金決済等の通知に係る第8条の適用)

1項 第63条第2項 《2 前項の場合において、支払期日に支払う…》 べき電子記録債権に係る債務の全額について口座間送金決済があった旨の通知を同項に規定する銀行等から受けたときは、電子債権記録機関は、遅滞なく、当該口座間送金決済についての支払等記録をしなければならない。 及び前条に規定する通知は、電子記録の請求とみなして、 第8条 《電子記録の順序 電子債権記録機関は、同…》 1の電子記録債権に関し二以上の電子記録の請求があったときは、当該請求の順序に従って電子記録をしなければならない。 2 同1の電子記録債権に関し同時に二以上の電子記録が請求された場合において、請求に係る の規定を適用する。

4節 監督

67条 (帳簿書類等の作成及び保存)

1項 電子債権記録機関 は、主務省令で定めるところにより、業務に関する帳簿書類その他の記録を作成し、保存しなければならない。

68条 (業務及び財産に関する報告書の提出)

1項 電子債権記録機関 は、事業年度ごとに、業務及び財産に関する報告書を作成し、主務大臣に提出しなければならない。

2項 前項の報告書の記載事項、提出期日その他同項の報告書に関し必要な事項は、主務省令で定める。

69条 (資本金の額の変更)

1項 電子債権記録機関 は、その資本金の額を減少しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。

2項 電子債権記録機関 は、その資本金の額を増加しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。

70条 (定款又は業務規程の変更)

1項 電子債権記録機関 の定款又は 業務規程 の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

71条 (電子債権記録業の休止の認可)

1項 電子債権記録機関 は、 電子債権記録業 を休止しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。

72条 (商号等の変更の届出)

1項 電子債権記録機関 は、 第52条第1項第1号 《前条第1項の指定を受けようとする者は、次…》 に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 商号 2 資本金の額及び純資産額 3 本店その他の営業所の名称及び所在地 4 取締役及び監査役監査等委員会設置会社にあっては取 又は第3号から第5号までに掲げる事項に変更があったときは、その旨及び同条第2項第1号又は第3号に掲げる書類を、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。

2項 主務大臣は、前項の規定により 電子債権記録機関 の商号又は本店の所在地の変更の届出があったときは、その旨を官報で公示しなければならない。

73条 (報告及び検査)

1項 主務大臣は、 電子債権記録業 の適正かつ確実な遂行のため必要があると認めるときは、 電子債権記録機関 若しくは当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者に対し、当該電子債権記録機関の業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、電子債権記録機関若しくは当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者の営業所若しくは事務所に立ち入り、当該電子債権記録機関若しくは当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者の業務若しくは財産の状況若しくは帳簿書類その他の物件の検査(当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者にあっては、当該電子債権記録機関の業務又は財産に関し必要なものに限る。)をさせ、若しくは関係者に質問(当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者の関係者にあっては、当該電子債権記録機関の業務又は財産に関し必要なものに限る。)をさせることができる。

2項 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3項 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

74条 (業務改善命令)

1項 主務大臣は、 電子債権記録業 の適正かつ確実な遂行のため必要があると認めるときは、その必要の限度において、 電子債権記録機関 に対し、業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

75条 (指定の取消し等)

1項 主務大臣は、 電子債権記録機関 が次の各号のいずれかに該当するときは、 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を取り消し、6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役、会計参与、監査役若しくは執行役の解任を命ずることができる。

1号 第51条第1項第3号 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は 又は第4号に掲げる要件に該当しないこととなったとき。

2号 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定当時に同項各号のいずれかに該当していなかったことが判明したとき。

3号 不正の手段により 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を受けたことが判明したとき。

4号 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。

2項 主務大臣は、前項の規定により 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を取り消したときは、その旨を官報で公示しなければならない。

76条 (業務移転命令)

1項 主務大臣は、 電子債権記録機関 が次の各号のいずれかに該当するときは、期限を定めて、 電子債権記録業 を他の株式会社に移転することを命ずることができる。

1号 前条第1項の規定により 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を取り消されたとき。

2号 電子債権記録業 を廃止したとき。

3号 解散したとき(設立、新設合併又は新設分割を無効とする判決が確定したときを含む。)。

4号 電子債権記録業 の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができない事態又は破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあると認められるとき。

2項 前項の規定による命令を受けた 電子債権記録機関 における会社法第322条第1項、第466条、第467条第1項、第783条第1項又は第795条第1項の規定による決議(同法第783条第1項の規定による決議にあっては、同法第309条第3項第2号の株主総会の決議を除く。)は、同法第309条第2項及び第324条第2項の規定にかかわらず、出席した株主の議決権の3分の二以上に当たる多数をもって、仮にすることができる。

3項 第1項の規定による命令を受けた 電子債権記録機関 における会社法第309条第3項第2号の株主総会の決議は、同項の規定にかかわらず、出席した株主の半数以上であって出席した株主の議決権の3分の二以上に当たる多数をもって、仮にすることができる。

4項 第2項の規定により仮にした決議(以下この項及び次項において「 仮決議 」という。)があった場合においては、各株主に対し、当該 仮決議 の趣旨を通知し、当該仮決議の日から1月以内に再度の株主総会を招集しなければならない。

5項 前項の株主総会において第2項に規定する多数をもって 仮決議 を承認した場合には、当該承認のあった時に、当該仮決議をした事項に係る決議があったものとみなす。

6項 前2項の規定は、第3項の規定により仮にした決議があった場合について準用する。この場合において、前項中「第2項」とあるのは、「第3項」と読み替えるものとする。

77条 (債権記録の失効)

1項 電子債権記録機関 が前条第1項の規定による命令を受けた場合において、当該命令において定められた期限内にその 電子債権記録業 を移転することなく当該期限を経過したときは、当該期限を経過した日にその備える 記録原簿 に記録されている 債権記録 は、その効力を失う。

2項 電子記録債権 及びこれを目的とする質権は、前項の規定により 債権記録 がその効力を失った日(以下この条において「 効力失効日 」という。)以後は、当該債権記録に記録された電子記録債権の内容をその権利の内容とする債権及びこれを目的とする質権として存続するものとする。

3項 効力失効日 電子記録保証 人であった者が前項の債権についての弁済その他自己の財産をもって主たる債務として記録されていた債務を消滅させるべき行為をしたときは、その者は、 特別求償権 と同1の内容の求償権を取得する。

4項 主務大臣は、 効力失効日 以後、速やかに、第1項に規定する 債権記録 がその効力を失った旨を官報で公示しなければならない。

5項 電子債権記録機関 であった者又は一般承継人(合併により消滅した電子債権記録機関の権利義務を承継した者であって、 電子債権記録業 を営まないものに限る。以下この章において同じ。)は、 効力失効日 以後、直ちに、次の各号に掲げる者に対し、それぞれ当該各号に定める事項( 債務者口座 を除く。)について、当該事項の全部を証明した書面を送付しなければならない。

1号 効力失効日 電子記録名義人 であった者効力失効日に 債権記録 に記録されていた事項(この号に掲げる者が 分割債権記録 に記録されていた者であるときは、当該分割債権記録に至るまでの各 原債権記録 中の当該分割債権記録に至る分割記録がされる前に記録された事項を含む。)のうち、譲渡記録又は質権設定記録若しくは転質の電子記録(これらの電子記録の 記録事項 について変更記録がされていたときは、当該変更記録を含む。以下「 譲渡記録等 」という。)であって電子記録名義人以外の者が譲受人又は質権者として記録されていたもの(次に掲げるものを除く。)において記録されている事項を除き、すべての事項

第18条第2項第3号若しくは第4号、 第37条第2項第6号 《2 質権設定記録においては、次に掲げる事…》 項を記録することができる。 1 被担保債権につき利息、遅延損害金又は違約金についての定めがあるときは、その定め 2 被担保債権に付した条件があるときは、その条件 3 前条第3項において準用する民法第3 若しくは第7号又は同条第4項第4号若しくは第5号に掲げる事項が記録されていた 譲渡記録等

個人が譲渡人又は譲受人として記録されていた譲渡記録

効力失効日 電子記録名義人 であった者が変更記録において記録されていた場合における当該変更記録に係る 譲渡記録等

2号 効力失効日 電子記録債務者 として記録されていた者効力失効日に 債権記録 に記録されていた事項(この号に掲げる者が 分割債権記録 に記録されていた者であるときは、当該分割債権記録に至るまでの各 原債権記録 中の当該分割債権記録に至る分割記録がされる前に記録された事項を含む。

5節 合併、分割及び事業の譲渡

78条 (特定合併の認可)

1項 電子債権記録機関 を全部又は一部の当事者とする合併(合併後存続する株式会社又は合併により設立される株式会社が 電子債権記録業 を営む場合に限る。以下この条において「 特定合併 」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2項 前項の認可を受けようとする 電子債権記録機関 は、 特定合併 後存続する株式会社又は特定合併により設立される株式会社(以下この条において「 特定合併後の電子債権記録機関 」という。)について 第52条第1項 《前条第1項の指定を受けようとする者は、次…》 に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 商号 2 資本金の額及び純資産額 3 本店その他の営業所の名称及び所在地 4 取締役及び監査役監査等委員会設置会社にあっては取 各号に掲げる事項を記載した合併認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。

3項 合併認可申請書には、合併契約の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。

4項 主務大臣は、第1項の認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。

1号 特定合併 後の 電子債権記録機関 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は 各号に掲げる要件に該当すること。

2号 電子債権記録業 の承継が円滑かつ適切に行われると見込まれること。

5項 特定合併 後の 電子債権記録機関 電子債権記録機関が特定合併後存続する株式会社である場合を除く。)は、特定合併の時に 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を受けたものとみなす。

6項 特定合併 後の 電子債権記録機関 は、特定合併により消滅した電子債権記録機関の業務に関し、行政官庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を承継する。

79条 (新設分割の認可)

1項 電子債権記録機関 が新たに設立する株式会社に 電子債権記録業 の全部又は一部を承継させるために行う新設分割(以下この条において単に「新設分割」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2項 前項の認可を受けようとする 電子債権記録機関 は、新設分割により設立される株式会社(以下この条において「 設立会社 」という。)について次に掲げる事項を記載した新設分割認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。

1号 第52条第1項 《前条第1項の指定を受けようとする者は、次…》 に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 商号 2 資本金の額及び純資産額 3 本店その他の営業所の名称及び所在地 4 取締役及び監査役監査等委員会設置会社にあっては取 各号に掲げる事項

2号 設立会社 が承継する 電子債権記録業

3項 新設分割認可申請書には、新設分割計画の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。

4項 主務大臣は、第1項の認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。

1号 設立会社 第51条第1項第1号 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は 及び第4号から第7号までに掲げる要件に該当すること。

2号 電子債権記録業 の承継が円滑かつ適切に行われると見込まれること。

5項 設立会社 は、新設分割の時に 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を受けたものとみなす。

6項 設立会社 は、新設分割をした 電子債権記録機関 の承継の対象となる業務に関し、行政官庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を承継する。

80条 (吸収分割の認可)

1項 電子債権記録機関 が他の株式会社に 電子債権記録業 の全部又は一部を承継させるために行う吸収分割(以下この条において単に「吸収分割」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2項 前項の認可を受けようとする 電子債権記録機関 は、吸収分割により 電子債権記録業 の全部又は一部を承継する株式会社(以下この条において「 承継会社 」という。)について次に掲げる事項を記載した吸収分割認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。

1号 第52条第1項 《前条第1項の指定を受けようとする者は、次…》 に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 商号 2 資本金の額及び純資産額 3 本店その他の営業所の名称及び所在地 4 取締役及び監査役監査等委員会設置会社にあっては取 各号に掲げる事項

2号 承継会社 が承継する 電子債権記録業

3項 吸収分割認可申請書には、吸収分割契約の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。

4項 主務大臣は、第1項の認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。

1号 承継会社 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は 各号に掲げる要件に該当すること。

2号 電子債権記録業 の承継が円滑かつ適切に行われると見込まれること。

5項 承継会社 電子債権記録機関 が承継会社である場合を除く。)は、吸収分割の時に 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を受けたものとみなす。

6項 承継会社 は、吸収分割をした 電子債権記録機関 の承継の対象となる業務に関し、行政官庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を承継する。

81条 (事業譲渡の認可)

1項 電子債権記録機関 が他の株式会社に行う 電子債権記録業 の全部又は一部の譲渡(以下この条において「 事業譲渡 」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2項 前項の認可を受けようとする 電子債権記録機関 は、 事業譲渡 により 電子債権記録業 の全部又は一部を譲り受ける株式会社(以下この条において「 譲受会社 」という。)について次に掲げる事項を記載した事業譲渡認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。

1号 第52条第1項 《前条第1項の指定を受けようとする者は、次…》 に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 商号 2 資本金の額及び純資産額 3 本店その他の営業所の名称及び所在地 4 取締役及び監査役監査等委員会設置会社にあっては取 各号に掲げる事項

2号 譲受会社 が承継する 電子債権記録業

3項 事業譲渡 認可申請書には、譲渡契約の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。

4項 主務大臣は、第1項の認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。

1号 譲受会社 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は 各号に掲げる要件に該当すること。

2号 電子債権記録業 の承継が円滑かつ適切に行われると見込まれること。

5項 譲受会社 電子債権記録機関 が譲受会社である場合を除く。)は、 事業譲渡 の時に 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を受けたものとみなす。

6項 譲受会社 は、 事業譲渡 をした 電子債権記録機関 の譲渡の対象となる業務に関し、行政官庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を承継する。

6節 解散等

82条 (解散等の認可)

1項 次に掲げる事項は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

1号 電子債権記録機関 の解散についての株主総会の決議

2号 電子債権記録機関 を全部又は一部の当事者とする合併(合併後存続する株式会社又は合併により設立される株式会社が 電子債権記録業 を営まない場合に限る。

83条 (指定の失効)

1項 電子債権記録機関 が次の各号のいずれかに該当するときは、 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定は、その効力を失う。

1号 電子債権記録業 を廃止したとき。

2号 解散したとき(設立、新設合併又は新設分割を無効とする判決が確定したときを含む。)。

3号 第76条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、期限を定めて、電子債権記録業を他の株式会社に移転することを命ずることができる。 1 前条第1項の規定により第51条第1項の指定を取り消されたとき。 2 電子債権記録業を廃止し の規定による命令を受けた場合(同項第4号に該当する場合に限る。)において、当該命令において定められた期限内にその 電子債権記録業 を移転しなかったとき。

2項 前項の規定により 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定が効力を失ったときは、その 電子債権記録機関 であった者又は一般承継人は、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

3項 主務大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を官報で公示しなければならない。

84条 (指定取消し等の場合のみなし電子債権記録機関)

1項 電子債権記録機関 第75条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、第51条第1項の指定を取り消し、6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役、会計参与、監査役若しくは執行役の解任を命ずることができる。 1 の規定により 第51条第1項 《主務大臣は、次に掲げる要件を備える者を、…》 その申請により、第56条に規定する業務以下「電子債権記録業」という。を営む者として、指定することができる。 1 次に掲げる機関を置く株式会社であること。 イ 取締役会 ロ 監査役会、監査等委員会又は の指定を取り消された場合又は前条第1項の規定により当該指定が効力を失った場合(同項第3号に該当する場合を除く。)においては、その電子債権記録機関であった者又は一般承継人は、当該電子債権記録機関が行った 電子債権記録業 を速やかに結了しなければならない。この場合において、当該電子債権記録機関であった者又は一般承継人は、その電子債権記録業の結了の目的の範囲内において、なおこれを電子債権記録機関とみなす。

85条 (清算手続等における主務大臣の意見等)

1項 裁判所は、 電子債権記録機関 の清算手続、破産手続、再生手続、更生手続又は承認援助手続において、主務大臣に対し、意見を求め、又は検査若しくは調査を依頼することができる。

2項 主務大臣は、前項に規定する手続において、必要があると認めるときは、裁判所に対し、意見を述べることができる。

3項 第73条 《報告及び検査 主務大臣は、電子債権記録…》 業の適正かつ確実な遂行のため必要があると認めるときは、電子債権記録機関若しくは当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者に対し、当該電子債権記録機関の業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を の規定は、第1項の規定により主務大臣が裁判所から検査又は調査の依頼を受けた場合について準用する。

4章 雑則

86条 (債権記録等の保存)

1項 電子債権記録機関 は、次に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日までの間、 債権記録 及び当該債権記録に記録された電子記録の請求に当たって電子債権記録機関に提供された情報が記載され、又は記録されている書面又は電磁的記録を保存しなければならない。

1号 次号に掲げる場合以外の場合次のイ又はロに定める日のいずれか早い日

当該 債権記録 に記録された全ての 電子記録債権 に係る債務の全額について 支払等 記録がされた日又は変更記録により当該債権記録中の全ての 記録事項 について削除する旨の記録がされた日から5年を経過する日

当該 債権記録 に記録された支払期日(分割払の方法により債務を支払う場合にあっては、最終の支払期日又は最後の電子記録がされた日のいずれか遅い日から10年を経過する日

2号 当該 債権記録 変更前債権記録 である場合 第47条の5第4項 《4 変更前電子債権記録機関は、前項の規定…》 による通知を受けたときは、遅滞なく、変更前債権記録に次に掲げる事項を記録しなければならない。 1 前項第2号及び第3号に掲げる事項 2 電子記録の年月日 各号に掲げる事項の記録がされた日から5年を経過する日

87条 (記録事項の開示)

1項 次の各号に掲げる者及びその相続人その他の一般承継人並びにこれらの者の財産の管理及び処分をする権利を有する者は、 電子債権記録機関 に対し、その営業時間内は、いつでも、 業務規程 の定める費用を支払って、当該各号に定める事項( 債務者口座 を除く。)について、主務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は当該事項の全部若しくは一部を証明した書面若しくは電磁的記録の提供の請求(以下この条において「 開示請求 」という。)をすることができる。

1号 電子記録名義人 債権記録に記録されている事項(当該電子記録名義人が 分割債権記録 に記録されている者であるときは、当該分割債権記録に至るまでの各 原債権記録 中の当該分割債権記録に至る分割記録がされる前に記録された事項を含む。)のうち、 譲渡記録等 であって電子記録名義人以外の者が譲受人又は質権者として記録されているもの(次に掲げるものを除く。)において記録されている事項を除き、すべての事項

第18条第2項第3号若しくは第4号、 第37条第2項第6号 《2 質権設定記録においては、次に掲げる事…》 項を記録することができる。 1 被担保債権につき利息、遅延損害金又は違約金についての定めがあるときは、その定め 2 被担保債権に付した条件があるときは、その条件 3 前条第3項において準用する民法第3 若しくは第7号又は同条第4項第4号若しくは第5号に掲げる事項が記録されている 譲渡記録等

個人が譲渡人又は譲受人として記録されている譲渡記録

電子記録名義人 が変更記録において記録されている場合における当該変更記録に係る 譲渡記録等

2号 電子記録債務者 として記録されている者 債権記録 に記録されている事項(当該電子記録債務者として記録されている者が 分割債権記録 に記録されている者であるときは、当該分割債権記録に至るまでの各 原債権記録 中の当該分割債権記録に至る分割記録がされる前に記録された事項を含む。)のうち、 譲渡記録等 であって 電子記録名義人 以外の者が譲受人又は質権者として記録されているものにおいて記録されている事項(次に掲げるものを除く。)を除き、すべての事項

電子記録名義人 が変更記録において記録されている場合における当該変更記録に係る 譲渡記録等 において記録されている事項

当該 電子記録債務者 として記録されている者が発生記録若しくは 譲渡記録等 において債権者、譲受人若しくは質権者として記録されている者又はこれらの者の相続人その他の一般承継人(以下この号において「 債権者等 」という。)に対して人的関係に基づく抗弁を有するときは、当該 債権者等 から 電子記録名義人 に至るまでの一連の譲渡記録等において譲受人又は質権者として記録されている者(電子記録名義人を除く。)の氏名又は名称及び住所

3号 債権記録 に記録されている者であって、前2号に掲げる者以外のもの債権記録に記録されている事項(この号に掲げる者が 原債権記録 に記録されている者であるときは、その後の 分割債権記録 に記録された事項を含む。)のうち、次に掲げる事項

当該 債権記録 中の発生記録及び 開示請求 をする者(ロにおいて「 開示請求者 」という。)が電子記録の請求をした者となっている電子記録(当該電子記録の 記録事項 について変更記録がされているときは、当該変更記録を含む。)において記録されている事項

開示請求 者を電子記録義務者とする 譲渡記録等 がされている場合において、当該電子記録が、代理権を有しない者が当該開示請求者の代理人としてした請求又は当該開示請求者になりすました者の請求によってされたものであるときは、当該開示請求者から 電子記録名義人 に至るまでの一連の譲渡記録等において譲受人又は質権者として記録されている者の氏名又は名称及び住所

2項 電子債権記録機関 は、前項に規定するもののほか、電子記録の請求をした者が請求に際しその開示について同意をしている 記録事項 については、主務省令で定めるところにより、その同意の範囲内で一定の者が 開示請求 をすることを認めることができる。

88条 (電子記録の請求に当たって提供された情報の開示)

1項 自己の氏名又は名称が電子記録の請求者として 電子債権記録機関 に提供された者は、電子債権記録機関に対し、その営業時間内は、いつでも、 業務規程 の定める費用を支払って、当該電子記録の請求に当たって電子債権記録機関に提供された情報について、次に掲げる請求をすることができる。当該電子記録の請求が適法であるかどうかについて利害関係を有する者も、正当な理由があるときは、当該利害関係がある部分に限り、同様とする。

1号 当該情報が書面に記載されているときは、当該書面の閲覧の請求

2号 前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求

3号 当該情報が電磁的記録に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

4号 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものをいう。)であって 業務規程 の定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求

89条 (財務大臣への資料提出等)

1項 財務大臣は、その所掌に係る金融破たん処理制度及び金融危機管理に関し、 電子記録債権 に係る制度の企画又は立案をするため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。

90条 (主務省令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、主務省令で定める。

91条 (主務大臣及び主務省令)

1項 この法律において、主務大臣は法務大臣及び内閣総理大臣とし、主務省令は法務省令・内閣府令とする。

92条 (権限の委任)

1項 内閣総理大臣は、この法律の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。

2項 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

5章 罰則

93条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 第7条第1項 《電子債権記録機関は、この法律又はこの法律…》 に基づく命令の規定による電子記録の請求があったときは、遅滞なく、当該請求に係る電子記録をしなければならない。第47条の5第1項 《変更後電子債権記録機関は、第47条の3第…》 5項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、記録機関変更記録をしなければならない。 若しくは 第49条第1項 《電子債権記録機関は、電子記録債権に関する…》 強制執行、滞納処分その他の処分の制限がされた場合において、これらの処分の制限に係る書類又は電磁的記録の送達を受けたときは、遅滞なく、強制執行等の電子記録をしなければならない。 の規定に違反して、 記録原簿 に電子記録をすべき事項を記録せず、又はこれに虚偽の記録をした者

2号 第47条の3第5項 《5 変更前電子債権記録機関は、前項の規定…》 による記録をしたときは、遅滞なく、変更後電子債権記録機関に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。 1 変更前電子債権記録機関の名称及び住所 2 変更前債権記録の記録事項 3 前2号に掲げるもの の規定に違反して、通知をすべき事項を通知せず、又は虚偽の通知をした者

94条

1項 第75条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、第51条第1項の指定を取り消し、6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役、会計参与、監査役若しくは執行役の解任を命ずることができる。 1 の規定による業務の停止の命令に違反した者は、2年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

95条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 第52条第1項 《前条第1項の指定を受けようとする者は、次…》 に掲げる事項を記載した指定申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 商号 2 資本金の額及び純資産額 3 本店その他の営業所の名称及び所在地 4 取締役及び監査役監査等委員会設置会社にあっては取第78条第2項 《2 前項の認可を受けようとする電子債権記…》 録機関は、特定合併後存続する株式会社又は特定合併により設立される株式会社以下この条において「特定合併後の電子債権記録機関」という。について第52条第1項各号に掲げる事項を記載した合併認可申請書を主務大第79条第2項 《2 前項の認可を受けようとする電子債権記…》 録機関は、新設分割により設立される株式会社以下この条において「設立会社」という。について次に掲げる事項を記載した新設分割認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 第52条第1項各号に掲げる事第80条第2項 《2 前項の認可を受けようとする電子債権記…》 録機関は、吸収分割により電子債権記録業の全部又は一部を承継する株式会社以下この条において「承継会社」という。について次に掲げる事項を記載した吸収分割認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 若しくは 第81条第2項 《2 前項の認可を受けようとする電子債権記…》 録機関は、事業譲渡により電子債権記録業の全部又は一部を譲り受ける株式会社以下この条において「譲受会社」という。について次に掲げる事項を記載した事業譲渡認可申請書を主務大臣に提出しなければならない。 1 の申請書若しくは 第52条第2項 《2 指定申請書には、次に掲げる書類を添付…》 しなければならない。 1 前条第1項第3号及び第4号に掲げる要件に該当する旨を誓約する書面 2 定款 3 会社の登記事項証明書 4 業務規程 5 貸借対照表及び損益計算書 6 収支の見込みを記載した書 の書類に虚偽の記載をし、若しくは当該書類に代えて電磁的記録を添付すべき場合における当該電磁的記録に虚偽の記録をし、又は 第78条第3項 《3 合併認可申請書には、合併契約の内容を…》 記載し、又は記録した書面又は電磁的記録主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。第79条第3項 《3 新設分割認可申請書には、新設分割計画…》 の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。第80条第3項 《3 吸収分割認可申請書には、吸収分割契約…》 の内容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。 若しくは 第81条第3項 《3 事業譲渡認可申請書には、譲渡契約の内…》 容を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。その他主務省令で定める書面又は電磁的記録を添付しなければならない。 の書面若しくは電磁的記録に虚偽の記載若しくは記録をして提出した者

2号 第67条 《帳簿書類等の作成及び保存 電子債権記録…》 機関は、主務省令で定めるところにより、業務に関する帳簿書類その他の記録を作成し、保存しなければならない。 の規定による記録の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の記録を作成した者

3号 第68条第1項 《電子債権記録機関は、事業年度ごとに、業務…》 及び財産に関する報告書を作成し、主務大臣に提出しなければならない。 の規定による報告書の提出をせず、又は虚偽の記載をした報告書を提出した者

4号 第73条第1項 《主務大臣は、電子債権記録業の適正かつ確実…》 な遂行のため必要があると認めるときは、電子債権記録機関若しくは当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者に対し、当該電子債権記録機関の業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職 の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対し答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者

5号 第85条第3項 《3 第73条の規定は、第1項の規定により…》 主務大臣が裁判所から検査又は調査の依頼を受けた場合について準用する。 において準用する 第73条第1項 《主務大臣は、電子債権記録業の適正かつ確実…》 な遂行のため必要があると認めるときは、電子債権記録機関若しくは当該電子債権記録機関から業務の委託を受けた者に対し、当該電子債権記録機関の業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職 の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対し答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者

6号 第86条 《債権記録等の保存 電子債権記録機関は、…》 次に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日までの間、債権記録及び当該債権記録に記録された電子記録の請求に当たって電子債権記録機関に提供された情報が記載され、又は記録されている書面又は電磁的記録を保 の規定に違反して、同条の 債権記録 又は書面若しくは電磁的記録を保存しなかった者

96条

1項 第55条 《秘密保持義務 電子債権記録機関の取締役…》 、会計参与会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員、監査役、執行役若しくは職員又はこれらの職にあった者は、電子債権記録業に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。 の規定に違反した者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

97条

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、310,000円以下の罰金に処する。

1号 第69条第1項 《電子債権記録機関は、その資本金の額を減少…》 しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。 の規定による認可を受けないで資本金の額を減少し、又は虚偽の申請をして同項の認可を受けた者

2号 第72条第1項 《電子債権記録機関は、第52条第1項第1号…》 又は第3号から第5号までに掲げる事項に変更があったときは、その旨及び同条第2項第1号又は第3号に掲げる書類を、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。 の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

98条

1項 法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を科する。

1号 第93条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、3年…》 以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第7条第1項、第47条の5第1項若しくは第49条第1項の規定に違反して、記録原簿に電子記録をすべき事項を記録せず、又 又は 第94条 《 第75条第1項の規定による業務の停止の…》 命令に違反した者は、2年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 400,000,000円以下の罰金刑

2号 第95条 《 次の各号のいずれかに該当する者は、1年…》 以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第52条第1項、第78条第2項、第79条第2項、第80条第2項若しくは第81条第2項の申請書若しくは第52条第2項の第5号を除く。)300,000,000円以下の罰金刑

3号 第95条第5号 《第95条 次の各号のいずれかに該当する者…》 は、1年以下の拘禁刑若しくは3,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 1 第52条第1項、第78条第2項、第79条第2項、第80条第2項若しくは第81条第2項の申請書若しくは第52条 又は前条各本条の罰金刑

99条

1項 電子債権記録機関 第3号にあっては、 第77条第5項 《5 電子債権記録機関であった者又は一般承…》 継人合併により消滅した電子債権記録機関の権利義務を承継した者であって、電子債権記録業を営まないものに限る。以下この章において同じ。は、効力失効日以後、直ちに、次の各号に掲げる者に対し、それぞれ当該各号 に規定する電子債権記録機関であった者又は一般承継人)の役員又は清算人が次の各号のいずれかに該当するときは、1,010,000円以下の過料に処する。

1号 第69条第2項 《2 電子債権記録機関は、その資本金の額を…》 増加しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。 の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

2号 第74条 《業務改善命令 主務大臣は、電子債権記録…》 業の適正かつ確実な遂行のため必要があると認めるときは、その必要の限度において、電子債権記録機関に対し、業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 又は 第76条第1項 《主務大臣は、電子債権記録機関が次の各号の…》 いずれかに該当するときは、期限を定めて、電子債権記録業を他の株式会社に移転することを命ずることができる。 1 前条第1項の規定により第51条第1項の指定を取り消されたとき。 2 電子債権記録業を廃止し の規定による命令に違反したとき。

3号 第77条第5項 《5 電子債権記録機関であった者又は一般承…》 継人合併により消滅した電子債権記録機関の権利義務を承継した者であって、電子債権記録業を営まないものに限る。以下この章において同じ。は、効力失効日以後、直ちに、次の各号に掲げる者に対し、それぞれ当該各号 の規定に違反して、同項の書面を送付しなかったとき。

4号 正当な理由がないのに 第87条第1項 《次の各号に掲げる者及びその相続人その他の…》 一般承継人並びにこれらの者の財産の管理及び処分をする権利を有する者は、電子債権記録機関に対し、その営業時間内は、いつでも、業務規程の定める費用を支払って、当該各号に定める事項債務者口座を除く。について 又は 第88条 《電子記録の請求に当たって提供された情報の…》 開示 自己の氏名又は名称が電子記録の請求者として電子債権記録機関に提供された者は、電子債権記録機関に対し、その営業時間内は、いつでも、業務規程の定める費用を支払って、当該電子記録の請求に当たって電子 の規定による請求を拒み、又は虚偽の記載若しくは記録をした書面若しくは電磁的記録を提供したとき。

100条

1項 第83条第2項 《2 前項の規定により第51条第1項の指定…》 が効力を失ったときは、その電子債権記録機関であった者又は一般承継人は、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。 に規定する 電子債権記録機関 であった者又は一般承継人の役員又は清算人が同項の規定に違反して、届出を怠ったときは、310,000円以下の過料に処する。

《本則》 ここまで 附則 >  

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