日常生活支援住居施設に関する厚生労働省令で定める要件等を定める省令《本則》

法番号:2020年厚生労働省令第44号

略称:

附則 >  

制定文 生活保護法 1950年法律第144号第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書及び 第84条 《実施命令 この法律で政令に委任するもの…》 を除く外、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。 の規定に基づき、 日常生活支援住居施設に関する厚生労働省令で定める要件等を定める省令 を次のように定める。


1章 総則

1条 (認定の要件)

1項 生活保護法 1950年法律第144号。以下「」という。第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の厚生労働省令で定める要件は、次の各号のいずれにも該当するものとする。

1号 都道府県、市町村又は法人が経営しているものであること。

2号 社会福祉法 1951年法律第45号第68条の2第1項 《市町村又は社会福祉法人は、住居の用に供す…》 るための施設を設置して、第2種社会福祉事業を開始したときは、事業開始の日から1月以内に、その施設以下「社会福祉住居施設」という。を設置した地の都道府県知事に、次に掲げる事項を届け出なければならない。 に規定する社会福祉住居施設(同法第2条第3項第8号に規定する事業を行う施設に限る。)であって、当該施設を経営する者が同法第72条の規定による経営の制限又は停止を命ずる処分を受けていないこと。

3号 第3章及び第4章に定める人員並びに設備及び運営に関する基準に従って将来にわたり適正な事業の運営をすることができる施設と認められること。

4号 当該施設を経営する者が、 第6条第1項 《都道府県知事は、日常生活支援住居施設の認…》 定を受けた施設が第1条第1項各号に掲げる要件のいずれかに該当しなくなったと認めるときは、その認定を取り消し、又は期間を定めてその認定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。 の規定による日常生活支援住居施設の認定の取消し又は 社会福祉法 第72条 《許可の取消し等 都道府県知事は、第62…》 条第1項、第67条第1項、第68条の2第1項若しくは第2項若しくは第69条第1項の規定による届出をし、又は第62条第2項若しくは第67条第2項の規定による許可を受けて社会福祉事業を経営する者が、第62 の規定による経営の停止を命ずる処分を受けてから5年を経過していない者でないこと。

2項 都道府県知事( 地方自治法 1947年法律第67号第252条の19第1項 《政令で指定する人口五十万以上の市以下「指…》 定都市」という。は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することがで 指定都市 以下この項及び 第2条第4項 《市町村は、前項の規定にかかわらず、次項に…》 規定する事務のうち、その規模又は性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものについては、当該市町村の規模及び能力に応じて、これを処理することができる。 において「 指定都市 」という。及び同法第252条の22第1項の 中核市 以下この項及び 第2条第4項 《4 都道府県指定都市及び中核市にあっては…》 、指定都市又は中核市。第3条第2項及び第4条において同じ。の設置する施設については、本条の規定は適用しない。 において「 中核市 」という。)においては、当該指定都市又は中核市の長をいう。以下同じ。)は、 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定による認定を受けようとする施設が主として利用される地域において、日常生活上の支援が必要な要保護者の分布状況その他の状況からみて認定の必要がないと認めるときは、当該施設の認定をしないことができる。

2条 (認定の申請等)

1項 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定による認定を受けようとする者は、次の各号に掲げる事項を記載した申請書又は書類を都道府県知事に提出しなければならない。ただし、第4号に掲げる事項を記載した申請書又は書類については、都道府県知事が、インターネットを利用して当該事項を閲覧することができる場合は、この限りでない。

1号 施設の名称及び所在地

2号 申請者の名称及び主たる事務所の所在地並びにその代表者の氏名、生年月日、住所及び職名

3号 当該申請に係る事業の開始予定年月日

4号 申請者の登記事項証明書又は条例等

5号 建物その他の設備の規模及び構造

6号 当該申請に係る事業の入所定員数

7号 日常生活及び社会生活上の支援を必要とする者に対する処遇の方法

8号 施設の管理者( 第11条第1項 《保護の種類は、次のとおりとする。 1 生…》 活扶助 2 教育扶助 3 住宅扶助 4 医療扶助 5 介護扶助 6 出産扶助 7 生業扶助 8 葬祭扶助 に規定する管理者をいう。及び生活支援提供責任者( 第10条第3項 《3 日常生活支援住居施設は、生活支援員の…》 うち次項に掲げる員数の者を生活支援提供責任者としなければならない。 に規定する生活支援提供責任者をいう。)の氏名及び経歴

9号 当該申請に係る事業の従業者の勤務体制及び勤務形態

10号 その他認定に関し都道府県知事が必要と認める事項

2項 前項の規定にかかわらず、都道府県知事は、当該認定を受けようとする者が 社会福祉法 第68条の2 《社会福祉住居施設の設置 市町村又は社会…》 福祉法人は、住居の用に供するための施設を設置して、第2種社会福祉事業を開始したときは、事業開始の日から1月以内に、その施設以下「社会福祉住居施設」という。を設置した地の都道府県知事に、次に掲げる事項を の規定に基づき、同条に規定する社会福祉住居施設の届出を行っている場合において、前項第4号及び第5号に掲げる事項に変更がないときは、これらの事項に係る申請書の記載又は書類の提出を省略させることができる。

3項 日常生活支援住居施設の認定を受けた施設を経営する者は、第1項の規定により届け出た事項に変更があったときは、10日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

4項 都道府県( 指定都市 及び 中核市 にあっては、指定都市又は中核市。 第3条第2項 《2 都道府県の設置する施設に係る前項の適…》 用については、同項中「前条第1項の規定による申請書の提出があった」とあるのは、「次条の規定により公示する」とする。 及び 第4条 《都道府県の設置する施設の取扱 都道府県…》 知事は、当該都道府県が設置する施設のうち、第1条第1項各号に掲げる要件に適していると認めるものについては、これを公示するものとする。 において同じ。)の設置する施設については、本条の規定は適用しない。

3条 (市町村の長の意見の聴取)

1項 都道府県知事は、前条第1項の規定による申請書の提出があったときは、 第1条第2項 《2 都道府県知事地方自治法1947年法律…》 第67号第252条の19第1項の指定都市以下この項及び第2条第4項において「指定都市」という。及び同法第252条の22第1項の中核市以下この項及び第2条第4項において「中核市」という。においては、当該 の規定による認定の必要性について、当該申請のあった施設の所在する市町村の長その他要保護者数及び要保護者の置かれた状況からみて、当該施設へ被保護者の入所を委託することが想定される市町村( 社会福祉法 第14条第3項 《3 町村は、条例で、その区域を所管区域と…》 する福祉に関する事務所を設置することができる。 に規定する福祉事務所を設置していない町村にあっては、当該町村を管轄する都道府県を含む。)の長の意見を聴くことができる。

2項 都道府県の設置する施設に係る前項の適用については、同項中「前条第1項の規定による申請書の提出があった」とあるのは、「次条の規定により公示する」とする。

4条 (都道府県の設置する施設の取扱)

1項 都道府県知事は、当該都道府県が設置する施設のうち、 第1条第1項 《生活保護法1950年法律第144号。以下…》 「法」という。第30条第1項ただし書の厚生労働省令で定める要件は、次の各号のいずれにも該当するものとする。 1 都道府県、市町村又は法人が経営しているものであること。 2 社会福祉法1951年法律第4 各号に掲げる要件に適していると認めるものについては、これを公示するものとする。

5条 (認定の辞退)

1項 日常生活支援住居施設の 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定による認定を受けた施設は、3月以上の予告期間を設けて、当該認定を辞退することができる。

2項 都道府県知事は、前項の規定による認定の辞退の申出があったときは、遅滞なく、当該申出のあった施設に 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定により被保護者を入所させ、又は当該施設に入所を委託している保護の実施機関(法第19条第4項に規定する保護の実施機関をいう。以下同じ。)に対し、その旨を通知しなければならない。

6条 (認定の取消し等)

1項 都道府県知事は、日常生活支援住居施設の認定を受けた施設が 第1条第1項 《生活保護法1950年法律第144号。以下…》 「法」という。第30条第1項ただし書の厚生労働省令で定める要件は、次の各号のいずれにも該当するものとする。 1 都道府県、市町村又は法人が経営しているものであること。 2 社会福祉法1951年法律第4 各号に掲げる要件のいずれかに該当しなくなったと認めるときは、その認定を取り消し、又は期間を定めてその認定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。

2項 都道府県知事は、 第4条 《都道府県の設置する施設の取扱 都道府県…》 知事は、当該都道府県が設置する施設のうち、第1条第1項各号に掲げる要件に適していると認めるものについては、これを公示するものとする。 の規定による公示がされた施設が 第1条第1項 《生活保護法1950年法律第144号。以下…》 「法」という。第30条第1項ただし書の厚生労働省令で定める要件は、次の各号のいずれにも該当するものとする。 1 都道府県、市町村又は法人が経営しているものであること。 2 社会福祉法1951年法律第4 各号に掲げる要件のいずれかに該当しなくなったと認めるときは、 第4条 《都道府県の設置する施設の取扱 都道府県…》 知事は、当該都道府県が設置する施設のうち、第1条第1項各号に掲げる要件に適していると認めるものについては、これを公示するものとする。 の規定によりされた公示を取り消し、その旨を公示しなければならない。

3項 都道府県知事は、第1項の規定により認定を取り消し、又は認定の全部若しくは一部の効力を停止したときは、遅滞なく、当該施設に 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定により被保護者を入所させ、又は入所を委託している保護の実施機関に対し、その旨を通知しなければならない。

7条 (対象者)

1項 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定に基づき、日常生活支援住居施設に入所させ、又は入所を委託する被保護者は、保護の実施機関が、その者の心身の状況及び生活歴、その者が自立した日常生活及び社会生活を営むために解決すべき課題、活用可能な他の社会資源、その者とその家族との関係等を踏まえ、日常生活支援住居施設において支援を行うことが必要と総合的に判断する者であって、入所を希望しているものとする。

8条 (支援の内容)

1項 日常生活支援住居施設は、その入所者に対し、生活課題に関する相談に応じ、必要に応じて食事の提供等の日常生活を営むために必要な便宜を供与するとともに、入所者がその能力に応じて自立した日常生活及び社会生活を営むことができるよう、 第15条第1項 《日常生活支援住居施設を経営する者は、生活…》 支援提供責任者に日常生活支援に係る個別支援計画以下「個別支援計画」という。を作成させなければならない。 に規定する個別支援計画に基づき、家事等に関する支援、服薬管理等の健康管理の支援、日常生活に係る金銭の管理の支援、社会との交流の促進その他の支援及び関係機関との連絡調整を行うものとする。

2章 基本方針

9条

1項 日常生活支援住居施設における支援は、 第15条第1項 《日常生活支援住居施設を経営する者は、生活…》 支援提供責任者に日常生活支援に係る個別支援計画以下「個別支援計画」という。を作成させなければならない。 に規定する個別支援計画に基づき、可能な限り、居宅における生活への復帰を念頭に置いて、入所者がその能力に応じ自立した日常生活及び社会生活を営むことができるようにすることを目指すものでなければならない。

2項 日常生活支援住居施設における支援は、入所者の意思及び人格を尊重し、常に当該入所者の立場に立って行われるものでなければならない。

3項 日常生活支援住居施設における支援は、入所者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、入所者の選択に基づき、適切な保健、医療、福祉、就労支援等のサービスが、総合的かつ効率的に提供されるよう配慮して行われるものでなければならない。

4項 日常生活支援住居施設における支援は、入所者に提供される福祉サービス等が特定の種類又は特定の福祉サービスを行う者によるサービスに不当に偏ることのないよう、公正中立に行われるものでなければならない。

5項 日常生活支援住居施設は、自らその提供する支援の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。

3章 人員に関する基準

10条 (従業者の員数)

1項 日常生活支援住居施設には、入所者に対する日常生活上の支援を行う生活支援員を置く。

2項 日常生活支援住居施設に置くべき生活支援員の員数は、常勤換算方法(施設の従業者の勤務延べ時間数を当該施設において常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、当該施設の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいう。)で、入所定員を十五で除して得た数以上とする。

3項 日常生活支援住居施設は、生活支援員のうち次項に掲げる員数の者を生活支援提供責任者としなければならない。

4項 生活支援提供責任者は、次の各号に掲げる入所定員の区分に応じ、それぞれ各号に掲げる員数を配置するものとする。

1号 入所定員が三十以下一以上

2号 入所定員が三十一以上1に、入所定員が30を超えて三十又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上

5項 生活支援提供責任者は、常勤職員であって専ら日常生活支援住居施設の業務に従事する者でなければならない。

11条 (管理者)

1項 日常生活支援住居施設には、その施設ごとに管理者を置かなければならない。

2項 日常生活支援住居施設の管理者は、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準(令和元年厚生労働省令第34号)第6条第1項に規定する施設長を兼ねるものとする。

3項 日常生活支援住居施設の管理者は、当該日常生活支援住居施設の生活支援員及び生活支援提供責任者を兼ねることができる。

12条 (管理者及び従業者の資格要件)

1項 日常生活支援住居施設の管理者は、 社会福祉法 第19条第1項 《社会福祉主事は、都道府県知事又は市町村長…》 の補助機関である職員とし、年齢18年以上の者であつて、人格が高潔で、思慮が円熟し、社会福祉の増進に熱意があり、かつ、次の各号のいずれかに該当するもののうちから任用しなければならない。 1 学校教育法1 各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業等に2年以上従事した者又はこれらと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない。

2項 生活支援提供責任者は、 社会福祉法 第19条第1項 《社会福祉主事は、都道府県知事又は市町村長…》 の補助機関である職員とし、年齢18年以上の者であつて、人格が高潔で、思慮が円熟し、社会福祉の増進に熱意があり、かつ、次の各号のいずれかに該当するもののうちから任用しなければならない。 1 学校教育法1 各号のいずれかに該当する者又はこれらと同等以上の能力を有すると認められるものでなければならない。

3項 日常生活支援住居施設は、当該日常生活支援住居施設の生活支援員(日常生活支援住居施設の管理者及び生活支援提供責任者を除く。)が、できる限り 社会福祉法 第19条第1項 《社会福祉主事は、都道府県知事又は市町村長…》 の補助機関である職員とし、年齢18年以上の者であつて、人格が高潔で、思慮が円熟し、社会福祉の増進に熱意があり、かつ、次の各号のいずれかに該当するもののうちから任用しなければならない。 1 学校教育法1 各号のいずれかに該当する者とするよう努めるものとする。

4章 設備及び運営に関する基準

13条 (提供拒否の禁止)

1項 日常生活支援住居施設は、保護の実施機関から 第30条第1項 《生活扶助は、被保護者の居宅において行うも…》 のとする。 ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設社会福祉法第2条第3項第8号 ただし書の規定による入所の委託の依頼を受けたときは、正当な理由がなく、これを拒んではならない。

14条 (日常生活上の支援の提供方針)

1項 日常生活支援住居施設は、次条第1項に規定する個別支援計画に基づき、入所者の心身の状況等に応じて、その者の支援を適切に行うとともに、日常生活及び社会生活上の支援の提供が漫然かつ画一的なものとならず、継続的かつ計画的に適切な支援が行われるよう配慮しなければならない。

2項 日常生活支援住居施設における日常生活及び社会生活上の支援の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、入所者に対し、支援上必要な事項について、理解しやすいように説明を行わなければならない。

3項 日常生活支援住居施設は、日常生活支援住居施設における日常生活及び社会生活上の支援の提供に際しては、保護の実施機関その他の都道府県又は市町村の関係機関、相談等の支援を行う保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者等との密接な連携に努めなければならない。

4項 日常生活支援住居施設は、入所者の心身の状況等により、自ら適切な日常生活及び社会生活上の支援を提供することが困難であると認めた場合又は入所者が他の社会福祉施設への入所を希望する場合には、当該入所者の保護の実施機関と協議した上で、当該入所を希望する施設への紹介その他の便宜の供与を行うものとする。

15条 (個別支援計画の作成等)

1項 日常生活支援住居施設を経営する者は、生活支援提供責任者に日常生活支援に係る 個別支援計画 以下「 個別支援計画 」という。)を作成させなければならない。

2項 生活支援提供責任者は、 個別支援計画 の作成に当たっては、適切な方法により、入所者について、その心身の状況、その置かれている環境、日常生活全般の状況等の評価を通じて入所者の希望する生活や課題等の把握(以下この条において「 アセスメント 」という。)を行い、入所者が自立した日常生活及び社会生活を営むことができるように支援する上での適切な支援内容の検討をしなければならない。

3項 生活支援提供責任者は、入所者に面接して アセスメント を行わなければならない。この場合において、生活支援提供責任者は、面接の趣旨を入所者に対して十分に説明し、理解を得なければならない。

4項 生活支援提供責任者は、 アセスメント 及び支援内容の検討結果に基づき、入所者の生活に対する意向、総合的な支援の方針、生活全般の質を向上させるための課題、日常生活及び社会生活上の支援の目標並びにその達成時期並びに日常生活及び社会生活上の支援を提供する上での留意事項等を記載した 個別支援計画 の原案を作成しなければならない。この場合において、当該日常生活支援住居施設が提供する日常生活及び社会生活上の支援以外の保健医療サービス又はその他の福祉サービス等との連携も含めて個別支援計画の原案に位置付けるよう努めなければならない。

5項 生活支援提供責任者は、必要に応じて、担当者会議(生活支援提供責任者が 個別支援計画 の作成のために当該個別支援計画の原案に位置付けた福祉サービス等の担当者を招集して行う会議をいう。 第18条 《秘密保持 生活支援提供責任者は、担当者…》 会議等において入所者の個人情報を用いる場合又は第16条第1号の規定により入所申込者の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、文書により当該入所者又は入所申込者の同意を得なければならない。 において同じ。)の開催等により、当該個別支援計画の原案の内容について説明を行うとともに、当該担当者から、専門的な見地からの意見を求めることができる。

6項 生活支援提供責任者は、 個別支援計画 の作成に当たり、その内容について、あらかじめ、当該個別支援計画に係る被保護者の保護の実施機関に協議し、同意を得なければならない。

7項 生活支援提供責任者は、 個別支援計画 の作成に当たり、その内容について入所者に対して説明し、文書により入所者の同意を得なければならない。

8項 生活支援提供責任者は、 個別支援計画 を作成した際には、当該個別支援計画を入所者に交付しなければならない。

9項 生活支援提供責任者は、 個別支援計画 を作成した際には、その写しを当該個別支援計画に係る被保護者の保護の実施機関に対し遅滞なく提出しなければならない。

10項 生活支援提供責任者は、 個別支援計画 の作成後、個別支援計画の実施状況の把握(入所者についての継続的な アセスメント を含む。次項において「 モニタリング 」という。)を行うとともに、少なくとも6月に一回以上、個別支援計画の見直しを行い、必要に応じて個別支援計画の変更を行うものとする。

11項 生活支援提供責任者は、 モニタリング に当たっては、定期的に入所者に面接するとともに、モニタリングの結果を記録しなければならない。

12項 第2項から第9項までの規定は、第10項に規定する 個別支援計画 の変更について準用する。

16条 (生活支援提供責任者の責務)

1項 生活支援提供責任者は、前条に規定する業務のほか、次の各号に掲げる業務を行うものとする。

1号 入所申込者の入所に際し、その者が現に利用している福祉サービス事業を行う者等に対する照会等により、その者の心身の状況、当該日常生活支援住居施設以外における福祉サービス等の利用状況等を把握すること。

2号 入所者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、入所者が自立した日常生活及び社会生活を営むことができるよう定期的に検討するとともに、自立した日常生活及び社会生活を営むことができると認められる入所者に対し、必要な援助を行うこと。

3号 他の従業者に対する技術指導及び助言を行うこと。

17条 (保護の変更等の届出)

1項 生活支援提供責任者は、日常生活支援住居施設に入所する被保護者について、に基づく保護の変更、停止又は廃止を必要とする事由が生じたと認めるときは、速やかに、当該日常生活支援住居施設に法第30条第1項ただし書の規定により当該被保護者を入所させ、又は入所を委託している保護の実施機関に、これを届け出なければならない。

18条 (秘密保持)

1項 生活支援提供責任者は、担当者会議等において入所者の個人情報を用いる場合又は 第16条第1号 《生活支援提供責任者の責務 第16条 生活…》 支援提供責任者は、前条に規定する業務のほか、次の各号に掲げる業務を行うものとする。 1 入所申込者の入所に際し、その者が現に利用している福祉サービス事業を行う者等に対する照会等により、その者の心身の状 の規定により入所申込者の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、文書により当該入所者又は入所申込者の同意を得なければならない。

19条 (相談等)

1項 生活支援員は、常に入所者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、入所者に対し、その相談に適切に応じるとともに、必要な助言その他の援助を行わなければならない。

20条 (日常生活及び社会生活上の支援)

1項 日常生活支援住居施設は、 個別支援計画 に基づき、入所者の状況に応じて、家事等、服薬管理等の健康管理、日常生活に係る金銭管理、社会との交流の促進その他に係る日常生活及び社会生活上の支援を行うものとする。

21条 (社会生活上の便宜の供与等)

1項 日常生活支援住居施設の従業者は、入所者本人が日常生活及び社会生活を営む上で必要な行政機関に対する手続等を行うことが困難である場合は、当該入所者の同意を得て代わって行わなければならない。

2項 日常生活支援住居施設は、前項の手続等を行うに当たっては、当該入所者に係る保護の実施機関と連携しなければならない。

22条 (地域との連携)

1項 日常生活支援住居施設は、その運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流に努めなければならない。

23条 (事業者等からの利益収受等の禁止)

1項 日常生活支援住居施設を経営する者及びその管理者は、 個別支援計画 の作成又は変更に関し、当該日常生活支援住居施設の生活支援提供責任者に対して、特定の福祉サービス等の事業を行う者等によるサービスを当該計画に位置付けるべき旨の指示等を行ってはならない。

2項 日常生活支援住居施設の生活支援提供責任者は、 個別支援計画 の作成若しくは変更又は支援の提供に関し、入所者等に対して、特定の福祉サービス等の事業を行う者等によるサービスを利用すべき旨の指示等を行ってはならない。

3項 日常生活支援住居施設を経営する者及びその従業者は、 個別支援計画 の作成若しくは変更又は支援の提供に関し、入所者に対して特定の福祉サービス等の事業を行う者等によるサービスを利用させることの対償として、当該福祉サービス等の事業を行う者等から金品その他の財産上の利益を収受してはならない。

24条 (調査への協力等)

1項 日常生活支援住居施設は、その提供した支援に関し、都道府県知事若しくは保護の実施機関からの報告若しくは文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該従業者からの質問若しくは日常生活支援住居施設の帳簿書類その他の物件の検査に応じ、及び入所者からの苦情に関して都道府県知事又は保護の実施機関が行う調査に協力するとともに、都道府県知事又は保護の実施機関から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。

2項 日常生活支援住居施設は、都道府県知事又は保護の実施機関から求めがあった場合には、前項の改善の内容を当該都道府県知事又は保護の実施機関に報告しなければならない。

3項 日常生活支援住居施設は、 社会福祉法 第83条 《運営適正化委員会 都道府県の区域内にお…》 いて、福祉サービス利用援助事業の適正な運営を確保するとともに、福祉サービスに関する利用者等からの苦情を適切に解決するため、都道府県社会福祉協議会に、人格が高潔であつて、社会福祉に関する識見を有し、かつ に規定する運営適正化委員会が同法第85条の規定により行う調査又はあっせんにできる限り協力しなければならない。

25条 (会計の区分)

1項 日常生活支援住居施設を経営する者は、日常生活支援住居施設ごとに経理を区分するとともに、日常生活支援住居施設における支援に係る会計をその他の事業の会計と区分しなければならない。

26条 (準用規定)

1項 日常生活支援住居施設の設備及び運営に関する基準については、この章に規定するもののほか、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準の例によるものとする。

《本則》 ここまで 附則 >  

国の法令検索サービス《E-Gov》の法令データ、法令APIを利用しています。