工場抵当法《本則》

法番号:1905年法律第54号

附則 >  

1条

1項 本法に於て工場と称するは営業の為物品の製造若は加工又は印刷若は撮影の目的に使用する場所を謂ふ

2項 営業の為電気若は瓦斯の供給又は電気通信役務の提供の目的に使用する場所は之を工場と看做す営業の為 放送法 1950年法律第132号)に謂ふ基幹放送又は一般放送(有線電気通信設備を用ひててれビジョん放送を行ふものに限る)の目的に使用する場所また同ジ

2条

1項 工場の所有者か工場に属する土地の上に設定したる抵当権は建物を除くの外其の土地に附加して之と一体を成したる物及其の土地に備附けたる機械、器具其の他工場の用に供する物に及ふ但し設定行為に別段の定あるとき及債務者の行為に付き 民法 1896年法律第89号第424条第3項 《3 債権者は、その債権が第1項に規定する…》 行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求以下「詐害行為取消請求」という。をすることができる。 に規定する詐害行為取消請求をすることを得る場合は此の限に在らす

2項 前項の規定は工場の所有者か工場に属する建物の上に設定したる抵当権に之を準用す

3条

1項 工場の所有者か工場に属する土地又は建物に付抵当権を設定する場合に於ては 不動産登記法 2004年法律第123号第59条 《権利に関する登記の登記事項 権利に関す…》 る登記の登記事項は、次のとおりとする。 1 登記の目的 2 申請の受付の年月日及び受付番号 3 登記原因及びその日付 4 登記に係る権利の権利者の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が2人以上であると 各号、 第83条第1項 《先取特権、質権若しくは転質又は抵当権の登…》 記の登記事項は、第59条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。 1 債権額一定の金額を目的としない債権については、その価額 2 債務者の氏名又は名称及び住所 3 所有権以外の権利を目的とするときは 各号並に 第88条第1項 《抵当権根抵当権民法第398条の2第1項の…》 規定による抵当権をいう。以下同じ。を除く。の登記の登記事項は、第59条各号及び第83条第1項各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。 1 利息に関する定めがあるときは、その定め 2 民法第375条第 各号及第2項各号に掲ゲたる事項の外其の土地又は建物に備付けたる機械、器具其の他工場の用に供する物にして前条の規定に依り抵当権の目的たるものを抵当権の登記の登記事項とす

2項 登記官は前項に規定する登記事項を明かにする為法務省令の定むるところに依り之を記録したる目録を作成することを得

3項 第1項の抵当権を設定する登記を申請する場合に於ては其の申請情報と併せて前項の目録に記録すベき情報を提供すベし

4項 第38条 《土地の表題部の更正の登記の申請 第27…》 条第1号、第2号若しくは第4号同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。又は第34条第1項第1号、第3号若しくは第4号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者 ないし[から〜まで] 第42条 《土地の滅失の登記の申請 土地が滅失した…》 ときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該土地の滅失の登記を申請しなければならない。 の規定は第2項の目録に之を準用す

4条

1項 第2条第1項 《工場の所有者か工場に属する土地の上に設定…》 したる抵当権は建物を除くの外其の土地に附加して之と一体を成したる物及其の土地に備附けたる機械、器具其の他工場の用に供する物に及ふ 但し設定行為に別段の定あるとき及債務者の行為に付き民法1896年法律第 但書に掲けたる別段の定あるときは之を抵当権の登記の登記事項とす

2項 抵当権設定の登記の申請に於ては法務省令を以て定むる事項の外前項の別段の定を申請情報の内容とす

5条

1項 抵当権は 第2条 《 工場の所有者か工場に属する土地の上に設…》 定したる抵当権は建物を除くの外其の土地に附加して之と一体を成したる物及其の土地に備附けたる機械、器具其の他工場の用に供する物に及ふ 但し設定行為に別段の定あるとき及債務者の行為に付き民法1896年法律 の規定に依りて其の目的たる物か第三取得者に引渡されたる後と雖其の物に付之を行ふことを得

2項 前項の規定は 民法 第192条 《即時取得 取引行為によって、平穏に、か…》 つ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。 ないし[から〜まで] 第194条 《 占有者が、盗品又は遺失物を、競売若しく…》 は公の市場において、又はその物と同種の物を販売する商人から、善意で買い受けたときは、被害者又は遺失者は、占有者が支払った代価を弁償しなければ、その物を回復することができない。 の適用を妨げす

6条

1項 工場の所有者か抵当権者の同意を得て土地又は建物に附加して之と一体を成したる物を土地又は建物と分離したるときは抵当権は其の物に付消滅す

2項 工場の所有者か抵当権者の同意を得て土地又は建物に備附けたる機械、器具其の他の物の備附を止めたるときは抵当権は其の物に付消滅す

3項 工場の所有者か抵当権者の為差押、仮差押又は仮処分ある前に於て正当なる事由に因り前2項の同意を求めたるときは抵当権者は其の同意を拒むことを得す

7条

1項 抵当権の目的たる土地又は建物の差押、仮差押又は仮処分は 第2条 《 工場の所有者か工場に属する土地の上に設…》 定したる抵当権は建物を除くの外其の土地に附加して之と一体を成したる物及其の土地に備附けたる機械、器具其の他工場の用に供する物に及ふ 但し設定行為に別段の定あるとき及債務者の行為に付き民法1896年法律 の規定に依りて抵当権の目的たる物に及ふ

2項 第2条 《 工場の所有者か工場に属する土地の上に設…》 定したる抵当権は建物を除くの外其の土地に附加して之と一体を成したる物及其の土地に備附けたる機械、器具其の他工場の用に供する物に及ふ 但し設定行為に別段の定あるとき及債務者の行為に付き民法1896年法律 の規定に依りて抵当権の目的たる物は土地又は建物と共にするに非されは差押、仮差押又は仮処分の目的と為すことを得す

8条

1項 工場の所有者は抵当権の目的と為す為1箇又は数箇の工場に付工場財団を設くることを得数箇の工場か各別の所有者に属するときまた同し

2項 工場財団に属するものは同時に他の財団に属することを得す

3項 工場財団は抵当権の登記ガ全部抹消せられたる後若は抵当権ガ 第42条の2第2項 《抵当権の目的たる甲工場財団を分割して其の…》 一部を乙工場財団と為したるときは其の抵当権は乙工場財団に付消滅す の規定に依り消滅したる後6箇月内に新なる抵当権の設定の登記を受けザるとき又は 第44条 《 工場財団に属したるものにして登記あるも…》 のか滅失し又は財団に属せさるに至りたるに因り変更の登記の申請ありたるときは其のものの登記記録中権利部に其の旨を記録し第23条及第34条の記録を抹消すべし 前項に掲けたるものか他の登記所の管轄に属すると の二の規定に依る登記を為したるときは消滅す

9条

1項 工場財団の設定は工場財団登記簿に所有権保存の登記を為すに依りて之を為す

10条

1項 工場財団の所有権保存の登記は其の登記後6箇月内に抵当権設定の登記を受けさるときは其の効力を失ふ

11条

1項 工場財団は左に掲くるものの全部又は一部を以て之を組成することを得

1号 工場に属する土地及工作物

2号 機械、器具、電柱、電線、配置諸管、軌条其の他の附属物

3号 地上権

4号 賃貸人の承諾あるときは物の賃借権

5号 工業所有権

6号 ダむ使用権

12条

1項 工場に属する土地又は建物にして所有権の登記なきものあるときは工場財団を設くる前其の所有権保存の登記を受くへし

13条

1項 他人の権利の目的たるもの又は差押、仮差押若は仮処分の目的たるものは工場財団に属せしむることを得す

2項 工場財団に属するものは之を譲渡し又は所有権以外の権利、差押、仮差押若は仮処分の目的と為すことを得す但し抵当権者の同意を得て賃貸を為すは此の限に在らす

13条の2

1項 道路運送車両法 1951年法律第185号)に依る自動車にして軽自動車、小型特殊自動車及二輪の小型自動車以外のもの(以下自動車と称す又は 小型船舶の登録等に関する法律 2001年法律第102号以下小型船舶登録法と称す)に依る小型船舶(以下小型船舶と称す)は 道路運送車両法 又は小型船舶登録法に依り登録を受くるに非ザれバ工場財団に属せしむることを得ズ

14条

1項 工場財団は之を1箇の不動産と看做す

2項 工場財団は所有権及抵当権以外の権利の目的たることを得す但し抵当権者の同意を得て之を賃貸するは此の限に在らす

15条

1項 工場の所有者か抵当権者の同意を得て工場財団に属するものを財団より分離したるときは抵当権は其のものに付消滅す

2項 第6条第3項 《工場の所有者か抵当権者の為差押、仮差押又…》 は仮処分ある前に於て正当なる事由に因り前2項の同意を求めたるときは抵当権者は其の同意を拒むことを得す の規定は前項の場合に之を準用す

16条

1項 第2条 《 工場の所有者か工場に属する土地の上に設…》 定したる抵当権は建物を除くの外其の土地に附加して之と一体を成したる物及其の土地に備附けたる機械、器具其の他工場の用に供する物に及ふ 但し設定行為に別段の定あるとき及債務者の行為に付き民法1896年法律 民法 第371条 《 抵当権は、その担保する債権について不履…》 行があったときは、その後に生じた抵当不動産の果実に及ぶ。第388条 《法定地上権 土地及びその上に存する建物…》 が同1の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。 この場合において、地代は、第389条 《抵当地の上の建物の競売 抵当権の設定後…》 に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。 ただし、その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。 2 前項の規定は、その建物の所有者が抵当 の規定は土地又は建物か抵当権の目的たる工場財団に属する場合に之を準用す

2項 民法 第281条 《地役権の付従性 地役権は、要役地地役権…》 者の土地であって、他人の土地から便益を受けるものをいう。以下同じ。の所有権に従たるものとして、その所有権とともに移転し、又は要役地について存する他の権利の目的となるものとする。 ただし、設定行為に別段 の規定は要役地か抵当権の目的たる工場財団に属する場合に之を準用す

3項 民法 第398条 《抵当権の目的である地上権等の放棄 地上…》 又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権利を放棄しても、これをもって抵当権者に対抗することができない。 の規定は地上権か抵当権の目的たる工場財団に属する場合に之を準用す

17条

1項 工場財団の登記に付ては工場所在地の法務局若は地方法務局若は此等の支局又は此等の出張所か管轄登記所として之を掌る

2項 工場ガ数箇の登記所の管轄地に跨ガり又は工場財団を組成する数箇の工場ガ数箇の登記所の管轄地内に在るときは申請に因り法務省令の定むるところに依り法務大臣又は法務局若は地方法務局の長に於て管轄登記所を指定す

3項 前項の規定は合併せんとする工場財団ガ数個の登記所の管轄に属する場合に之を準用す但し合併せんとする数個の工場財団の内既登記の抵当権の目的たるものあるときは其の工場財団の登記を管轄する登記所を以て管轄登記所とす

18条

1項 各登記所に工場財団登記簿を備ふ

19条

1項 工場財団登記簿は1個の工場財団に付一登記記録を備ふ

20条

1項 工場財団登記簿は其の一登記記録を表題部及権利部に分つ

2項 表題部には工場財団の表示に関する事項を記録す

3項 権利部には所有権及抵当権に関する事項を記録す

21条

1項 工場財団の表題部の登記事項は左の事項とす

1号 工場の名称及位置

2号 主たる営業所

3号 営業の種類

4号 工場財団を組成するもの

2項 登記官は前項第4号に掲ゲたる事項を明かにする為法務省令の定むるところに依り之を記録したる工場財団目録を作成することを得

3項 登記の申請に於ては法務省令を以て定むる事項の外第1項第1号ないし[から〜まで]第3号に掲ゲたる事項を申請情報の内容とす

22条

1項 工場財団に付所有権保存の登記を申請する場合に於ては法務省令を以て定むる情報の外其の申請情報と併せて工場財団目録に記録すベき情報を提供すベし

23条

1項 所有権保存の登記の申請ありたるときは其の財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし

2項 前項に掲けたるものか他の登記所の管轄に属するときは前項の規定に依り記録すベき事項を遅滞なく管轄登記所に通知すべし

3項 前項の通知を受けたる登記所は第1項の手続を為し其の登記事項証明書を通知を為したる登記所に送付すべし但し其の登記事項証明書には抹消に係る事項を記載することを要せす

4項 前3項の規定は工業所有権、自動車、小型船舶又はダむ使用権か工場財団に属すへき場合に之を準用す但し通知は之を特許庁又は国土交通大臣(小型船舶登録法第21条第1項に規定する登録測度事務を小型船舶検査機構ガ行ふ場合に於ては小型船舶に関し小型船舶検査機構以下同ジ)に為すべし

24条

1項 前条の場合に於て登記官は官報を以て工場財団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者は一定の期間内に其の権利を申出つへき旨を公告すべし但し其の期間は1箇月以上3箇月以下とす

2項 前項の公告は所有権保存の登記の申請か期間の満了前に却下せられたるときは遅滞なく之を取消すべし

25条

1項 前条第1項の期間内に権利の申出なきときは其の権利は存在せさるものと看做し差押、仮差押又は仮処分は其の効力を失ふ但し所有権保存の登記の申請か却下せられたるとき又は其の登記か効力を失ひたるときは此の限に在らす

26条

1項 第24条第1項 《前条の場合に於て登記官は官報を以て工場財…》 団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者は一定の期間内に其の権利を申出つへき旨を公告すべし 但し其の期間は1箇月以上3箇月以下とす の期間内に権利の申出ありたるときは遅滞なく其の旨を所有権保存の登記の申請人に通知すべし

26条の2

1項 前3条の規定は登記又は登録ある動産に付ては之を適用せズ

27条

1項 所有権保存の登記の申請は 不動産登記法 第25条 《申請の却下 登記官は、次に掲げる場合に…》 は、理由を付した決定で、登記の申請を却下しなければならない。 ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したときは、この限りで に掲けたる場合の外左の場合に於て之を却下すべし

1号 登記簿若は登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本( 道路運送車両法 第22条第1項 《何人も、国土交通大臣に対し、登録事項その…》 他の自動車登録ファイルに記録されている事項を証明した書面以下「登録事項等証明書」という。の交付を請求することができる。 の規定に依る登録事項等証明書又は小型船舶登録法第14条の規定に依る原簿にして磁気ディすくを以て調製したる部分に記録したる事項を証明したる書面を含む以下同ジ)に依り工場財団に属すへきものか他人の権利の目的たること又は差押、仮差押若は仮処分の目的たること明白なるとき

2号 工場財団目録に記録すベき情報として提供したるものか登記簿若は登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本と抵触するとき

3号 工場財団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者か其の権利を申出てたる場合に於て遅くとも 第24条第1項 《前条の場合に於て登記官は官報を以て工場財…》 団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者は一定の期間内に其の権利を申出つへき旨を公告すべし 但し其の期間は1箇月以上3箇月以下とす の期間満了後1週間内に其の申出の取消あらさるとき又は其の申出の理由なきことの証明あらさるとき

28条

1項 登記官か所有権保存の登記の申請を却下したるときは 第23条第1項 《所有権保存の登記の申請ありたるときは其の…》 財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし の規定に依りて為したる記録を抹消すべし

2項 他の登記所、特許庁又は国土交通大臣に所有権保存の登記の申請ありたる旨を通知したる場合に於ては其の申請を却下したる旨を遅滞なく通知すべし

3項 前項の通知を受けたる登記所、特許庁又は国土交通大臣は 第23条第3項 《前項の通知を受けたる登記所は第1項の手続…》 を為し其の登記事項証明書を通知を為したる登記所に送付すべし 但し其の登記事項証明書には抹消に係る事項を記載することを要せす 又は第4項の規定に依りて為したる記録又は記載を抹消すべし

29条

1項 工場財団に属すへきものにして登記又は登録あるものは 第23条 《 所有権保存の登記の申請ありたるときは其…》 の財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし の記録又は記載ありたる後は之を譲渡し又は所有権以外の権利の目的と為すことを得す

30条

1項 第23条 《 所有権保存の登記の申請ありたるときは其…》 の財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし の記録又は記載ありたる後差押の登記又は登録ありたる場合に於ては所有権保存の登記の申請か却下せられさる間及其の登記か効力を失はさる間は売却許可決定を為すことを得す

31条

1項 第23条 《 所有権保存の登記の申請ありたるときは其…》 の財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし の記録又は記載ありたる後に為したる差押、仮差押若は仮処分の登記若は登録又は先取特権の保存の登記は抵当権設定の登記ありたるときは其の効力を失ふ

32条

1項 前条の規定に依り差押、仮差押又は仮処分の登記又は登録か其の効力を失ひたるときは裁判所は利害関係人の申立に因り差押、仮差押又は仮処分の命令を取消すべし

33条

1項 工場財団に属すへき動産は 第24条第1項 《前条の場合に於て登記官は官報を以て工場財…》 団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者は一定の期間内に其の権利を申出つへき旨を公告すべし 但し其の期間は1箇月以上3箇月以下とす の公告ありたる後は之を譲渡し又は所有権以外の権利の目的と為すことを得す

2項 第24条第1項 《前条の場合に於て登記官は官報を以て工場財…》 団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者は一定の期間内に其の権利を申出つへき旨を公告すべし 但し其の期間は1箇月以上3箇月以下とす の公告ありたる後差押ありたるときは 第30条 《 第23条の記録又は記載ありたる後差押の…》 登記又は登録ありたる場合に於ては所有権保存の登記の申請か却下せられさる間及其の登記か効力を失はさる間は売却許可決定を為すことを得す の規定を準用す

3項 第24条第1項 《前条の場合に於て登記官は官報を以て工場財…》 団に属すへき動産に付権利を有する者又は差押、仮差押若は仮処分の債権者は一定の期間内に其の権利を申出つへき旨を公告すべし 但し其の期間は1箇月以上3箇月以下とす の公告ありたる後差押、仮差押又は仮処分ありたる場合に於て抵当権設定の登記ありたるときは差押、仮差押又は仮処分は其の効力を失ふ

34条

1項 登記官か所有権保存の登記を為したるときは其の財団に属したるものの登記記録中権利部に工場財団に属したる旨を記録すベし

2項 第23条第2項 《前項に掲けたるものか他の登記所の管轄に属…》 するときは前項の規定に依り記録すベき事項を遅滞なく管轄登記所に通知すべし ないし[から〜まで]第4項の規定は前項の場合に之を準用す但し登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本の送付を要せす

35条

1項 削除

36条

1項 工場財団の抵当権設定の登記の申請は 不動産登記法 第25条 《申請の却下 登記官は、次に掲げる場合に…》 は、理由を付した決定で、登記の申請を却下しなければならない。 ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したときは、この限りで に掲けたる場合の外 第10条 《登記官の除斥 登記官又はその配偶者若し…》 くは四親等内の親族配偶者又は四親等内の親族であった者を含む。以下この条において同じ。が登記の申請人であるときは、当該登記官は、当該登記をすることができない。 登記官又はその配偶者若しくは四親等内の親族 の期間を経過したる場合に於て之を却下すべし

37条

1項 登記官か抵当権設定の登記を為したるときは 第31条 《 第23条の記録又は記載ありたる後に為し…》 たる差押、仮差押若は仮処分の登記若は登録又は先取特権の保存の登記は抵当権設定の登記ありたるときは其の効力を失ふ の規定に依り効力を失ひたる登記を抹消すべし

2項 第23条第2項 《前項に掲けたるものか他の登記所の管轄に属…》 するときは前項の規定に依り記録すベき事項を遅滞なく管轄登記所に通知すべし ないし[から〜まで]第4項の規定は前項の場合に之を準用す但し登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本の送付を要せす

38条

1項 工場財団目録に掲けたる事項に変更を生したるときは所有者は遅滞なく工場財団目録の記録の変更の登記を申請すべし

2項 前項の登記の申請をするには其の申請情報と併せて抵当権者の同意を証する情報又は之に代るへき裁判ガありたることを証する情報を提供すベし

39条

1項 工場財団に属するものに変更を生し又は新に他のものを財団に属せしめたるに因り変更の登記を申請するときは変更したるもの又は新に属したるものを工場財団目録に記録する為の情報を提供すベし

40条

1項 工場財団に属するものに変更を生したるに因り変更の登記の申請ありたるときは前の目録に其のものに変更を生したる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし

41条

1項 新に他のものを財団に属せしめたるに因り変更の登記の申請ありたるときは前の目録に新に他のものを財団に属せしめたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし

42条

1項 工場財団に属したるものか滅失し又は財団に属せさるに至りたるに因り変更の登記の申請ありたるときは目録に其の登記の目的たるものか滅失し又は財団に属せさるに至りたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録し其のものの表示を抹消する記号を記録すベし

42条の2

1項 工場の所有者は数箇の工場に付設定したる1箇の工場財団を分割して数箇の工場財団と為すことを得

2項 抵当権の目的たる甲工場財団を分割して其の一部を乙工場財団と為したるときは其の抵当権は乙工場財団に付消滅す

3項 前項の場合に於ける工場財団の分割は抵当権者ガ乙工場財団に付抵当権の消滅を承諾するに非ザれバ之を為すことを得ズ

42条の3

1項 工場の所有者は数個の工場財団を合併して1個の工場財団と為すことを得但し合併せんとする工場財団の登記記録に所有権及抵当権の登記以外の登記あるとき又は合併せんとする数個の工場財団の内2個以上の工場財団に付既登記の抵当権あるときは此の限に在らズ

2項 工場財団を合併したるときは抵当権は合併後の工場財団の全部に及ブ

42条の4

1項 工場財団の分割又は合併は其の登記を為すに依りて之を為す

42条の5

1項 前条の登記を申請する場合に於ては工場財団の分割又は合併を申請情報の内容としなお既登記の抵当権の目的たる工場財団の分割の登記を申請する場合に於ては分割後抵当権の消滅する工場財団を表示し且其の申請情報と併せて 第42条の2第3項 《前項の場合に於ける工場財団の分割は抵当権…》 者ガ乙工場財団に付抵当権の消滅を承諾するに非ザれバ之を為すことを得ズ の規定に依る抵当権者の承諾ありたることを証する情報を提供すベし

42条の6

1項 甲工場財団を分割して其の一部を乙工場財団と為す場合に於て分割の登記を為すときは登記記録中表題部に分割に因りて甲工場財団の登記記録より移したる旨を記録すベし

2項 前項の場合に於ては甲工場財団の目録中乙工場財団に属すベき工場の目録を分離して之を乙工場財団の目録と為すベし

3項 前2項の手続を為したるときは甲工場財団の登記記録中表題部に残余工場の表示を為し分割に因りて他の工場を乙工場財団の登記記録に移したる旨を記録し前の表示を抹消する記号を記録すベし

4項 第1項の場合に於ては乙工場財団の登記記録中権利部に甲工場財団の登記記録より所有権に関する登記を転写し申請の受付の年月日及受付番号を記録し登記官を明かならしむる措置を為すベし

42条の7

1項 甲工場財団と乙工場財団とを合併する場合に於て合併の登記を為すときは甲工場財団(合併せんとする工場財団の内既登記の抵当権の目的たるものあるときは其の工場財団)の登記記録中表題部に合併に因りて乙工場財団の登記記録より移したる旨を記録し前の表示を抹消する記号を記録すベし

2項 前項の場合に於ては甲工場財団の目録及乙工場財団の目録を合併後の工場財団の目録と為すベし

3項 乙工場財団の登記記録中表題部には合併に因りて甲工場財団の登記記録に移したる旨を記録し乙工場財団の表示を抹消する記号を記録すベし

4項 甲工場財団の登記記録中権利部に乙工場財団の登記記録より所有権に関する登記を移し其の登記ガ乙工場財団たりし部分のみに関する旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録し登記官を明かならしむる措置を為すベし

43条

1項 第23条 《 所有権保存の登記の申請ありたるときは其…》 の財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし ないし[から〜まで] 第34条 《 登記官か所有権保存の登記を為したるとき…》 は其の財団に属したるものの登記記録中権利部に工場財団に属したる旨を記録すベし 第23条第2項ないし[から〜まで]第4項の規定は前項の場合に之を準用す 但し登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本の送付第37条 《 登記官か抵当権設定の登記を為したるとき…》 は第31条の規定に依り効力を失ひたる登記を抹消すべし 第23条第2項ないし[から〜まで]第4項の規定は前項の場合に之を準用す 但し登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本の送付を要せす の規定は新に他のものを財団に属せしめたるに因り変更の登記の申請ありたる場合に之を準用す

44条

1項 工場財団に属したるものにして登記あるものか滅失し又は財団に属せさるに至りたるに因り変更の登記の申請ありたるときは其のものの登記記録中権利部に其の旨を記録し 第23条 《 所有権保存の登記の申請ありたるときは其…》 の財団に属すへきものにして登記あるものに付ては登記官は職権を以て其の登記記録中権利部に工場財団に属すへきものとして其の財団に付所有権保存の登記の申請ありたる旨、申請の受付の年月日及受付番号を記録すベし第34条 《 登記官か所有権保存の登記を為したるとき…》 は其の財団に属したるものの登記記録中権利部に工場財団に属したる旨を記録すベし 第23条第2項ないし[から〜まで]第4項の規定は前項の場合に之を準用す 但し登記事項証明書又は登録に関する原簿の謄本の送付 の記録を抹消すべし

2項 前項に掲けたるものか他の登記所の管轄に属するときは其のものか滅失し又は財団に属せさるに至りたる旨を遅滞なく管轄登記所に通知すべし

3項 前項の通知を受けたる登記所は第1項の手続を為すべし

4項 前3項の規定は工場財団に属したる工業所有権、自動車、小型船舶若はダむ使用権か消滅し又は財団に属せさるに至りたる場合に之を準用す但し通知は之を特許庁又は国土交通大臣に為すべし

44条の2

1項 工場財団に付抵当権の登記ガ全部抹消せられたるとき又は抵当権ガ 第42条の2第2項 《抵当権の目的たる甲工場財団を分割して其の…》 一部を乙工場財団と為したるときは其の抵当権は乙工場財団に付消滅す の規定に依り消滅したるときは所有者は工場財団の消滅の登記を申請することを得但し其の工場財団の登記記録に所有権の登記以外の登記あるときは此の限に在らズ

44条の3

1項 工場財団を目的とする抵当権ガ消滅したるときは当事者は遅滞なく其の登記の抹消を申請すベし

45条

1項 工場財団の差押、仮差押又は仮処分は工場所在地の地方裁判所の管轄とす

2項 民事訴訟法 1996年法律第109号第10条第2項 《2 裁判所の管轄区域が明確でないため管轄…》 裁判所が定まらないときは、関係のある裁判所に共通する直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。 及第3項の規定は工場か数箇の地方裁判所の管轄地に跨かり又は工場財団を組成する数箇の工場か数箇の地方裁判所の管轄地内に在る場合に之を準用す

46条

1項 裁判所は抵当権者の申立に因り工場財団を箇箇のものとして売却に付すへき旨を命することを得

47条

1項 民事執行法 1979年法律第4号第82条 《代金納付による登記の嘱託 買受人が代金…》 を納付したときは、裁判所書記官は、次に掲げる登記及び登記の抹まつ消を嘱託しなければならない。 1 買受人の取得した権利の移転の登記 2 売却により消滅した権利又は売却により効力を失つた権利の取得若しく之を準用し又は其の例に依る場合を含む)の規定に依り登記の嘱託を為すへき場合に於ては裁判所書記官は同時に工場財団に属したる土地、建物、船舶、工業所有権、自動車又はダむ使用権に付買受人の取得したる権利の登記又は登録を管轄登記所、特許庁又は国土交通大臣に嘱託すべし

2項 前項の規定は前条の規定に依る売却ありたる場合に之を準用す此の場合に於ては工場財団の消滅の登記並に 第23条 《強制執行をすることができる者の範囲 執…》 行証書以外の債務名義による強制執行は、次に掲げる者に対し、又はその者のためにすることができる。 1 債務名義に表示された当事者 2 債務名義に表示された当事者が他人のために当事者となつた場合のその他人第34条 《執行文付与に対する異議の訴え 第27条…》 の規定により執行文が付与された場合において、債権者の証明すべき事実の到来したこと又は債務名義に表示された当事者以外の者に対し、若しくはその者のために強制執行をすることができることについて異議のある債務 の記録の抹消をも嘱託することを要す

48条

1項 工場財団登記簿は所有権保存の登記か其の効力を失ひたるとき又は 第8条第3項 《工場財団は抵当権の登記ガ全部抹消せられた…》 る後若は抵当権ガ第42条の2第2項の規定に依り消滅したる後6箇月内に新なる抵当権の設定の登記を受けザるとき又は第44条の二の規定に依る登記を為したるときは消滅す の規定に依り工場財団ガ消滅したるときは其の登記記録に其の旨を記録すベし

2項 第44条 《 工場財団に属したるものにして登記あるも…》 のか滅失し又は財団に属せさるに至りたるに因り変更の登記の申請ありたるときは其のものの登記記録中権利部に其の旨を記録し第23条及第34条の記録を抹消すべし 前項に掲けたるものか他の登記所の管轄に属すると の規定は前項の場合に之を準用す

49条

1項 工場の所有者ガ譲渡又は質入の目的を以て本法の規定に依りて抵当権の目的たる動産を第三者に引渡したるときは1年以下の拘禁刑又は110,000円以下の罰金に処す

2項 法人の代表者又は法人若は人の代理人使用人其の他の従業者ガ其の法人又は人の業務又は財産に関し前項の違反行為を為したるときは行為者を罰するの外其の法人又は人に対し同項の罰金刑を科す

50条

1項 前条の罪は告訴あるに非ザれバ公訴を提起することを得ズ

《本則》 ここまで 附則 >  

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