沖縄弁護士に関する政令《本則》

法番号:1972年政令第169号

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制定文 内閣は、 沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法 1970年法律第33号第7条 《暫定措置 沖縄の復帰の日の前日において…》 沖縄の法令の規定による弁護士である者弁護士法の規定による弁護士となる資格を有する者を除く。は、沖縄の復帰の月以後引き続いて行う限り、当分の間、政令で定めるところにより、沖縄において、同法第3条に規定す の規定に基づき、この政令を制定する。


1条 (沖縄弁護士が事務を行うことができる地域)

1項 琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日(以下「 復帰の日 」という。)の前日において沖縄の法令の規定による弁護士である者で、 弁護士法 1949年法律第205号第4条 《弁護士の資格 司法修習生の修習を終えた…》 者は、弁護士となる資格を有する。第5条 《法務大臣の認定を受けた者についての弁護士…》 の資格の特例 法務大臣が、次の各号のいずれかに該当し、その後に弁護士業務について法務省令で定める法人が実施する研修であつて法務大臣が指定するものの課程を修了したと認定した者は、前条の規定にかかわらず 又は 第6条 《最高裁判所の裁判官の職に在つた者について…》 の弁護士の資格の特例 最高裁判所の裁判官の職に在つた者は、第4条の規定にかかわらず、弁護士となる資格を有する。 の規定による弁護士となる資格を有しないものは、次条第1項の規定による登載を受け、沖縄弁護士の名称を用いて、沖縄県の区域内及び 第8条 《弁護士の登録 弁護士となるには、日本弁…》 護士連合会に備えた弁護士名簿に登録されなければならない。 の許可を受けた場合にあつては沖縄県の区域外において、 弁護士法 第3条 《弁護士の職務 弁護士は、当事者その他関…》 係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。 2 弁護士は、当然、弁 に規定する事務を行うことができる。

2条 (沖縄弁護士名簿への登載)

1項 沖縄弁護士となるには、日本弁護士連合会に備えた沖縄弁護士名簿に登載されなければならない。

2項 沖縄弁護士となるには、那覇地方裁判所の管轄区域内にある 弁護士会 以下「 弁護士会 」という。)を経て、日本弁護士連合会に登載の請求をしなければならない。

3項 弁護士会 又は日本弁護士連合会は、登載の請求の進達又は登載を拒絶することができない。

4項 沖縄弁護士名簿に登載を受けた者は、その登載を受けた時に、 弁護士会 及び日本弁護士連合会に入会するものとする。

3条 (登載の取消しの請求)

1項 沖縄弁護士がその業務をやめようとするときは、 弁護士会 を経て、日本弁護士連合会に登載の取消しを請求しなければならない。

2項 前項の規定による請求により登載の取消しを受けた者は、その登載の取消しを受けた時に、 弁護士会 及び日本弁護士連合会を退会するものとする。

4条 (登載の取消しの事由)

1項 日本弁護士連合会は、次の場合においては、沖縄弁護士名簿への登載を取り消さなければならない。

1号 沖縄弁護士が 第10条 《弁護士法の準用 弁護士法第1条、第2条…》 、第7条、第20条第3項、第23条から第30条まで、第43条の十五及び第49条の2の規定並びに同法第8章第1節第57条第1項第3号を除く。及び第2節の弁護士に関する規定は、沖縄弁護士について準用する。 において準用する 弁護士法 第7条 《弁護士の欠格事由 次に掲げる者は、第4…》 条、第5条及び前条の規定にかかわらず、弁護士となる資格を有しない。 1 拘禁刑以上の刑に処せられた者 2 弾劾裁判所の罷免の裁判を受けた者 3 懲戒の処分により、弁護士若しくは外国法事務弁護士であつて 各号(第2号を除く。)のいずれかに該当するに至つたとき。

2号 心身の故障により沖縄弁護士の職務を適正に行うことができない者として法務省令で定めるもの

3号 沖縄弁護士が前条第1項の規定により登載の取消しを請求したとき。

4号 沖縄弁護士について除名が確定したとき。

5号 沖縄弁護士が死亡したとき。

2項 弁護士法 第18条 《登録取消の事由の報告 弁護士会は、所属…》 の弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めるときは、日本弁護士連合会に、すみやかに、その旨を報告しなければならない。 の規定は、沖縄弁護士に沖縄弁護士名簿への登載を取り消すべき事由があると認めるときについて準用する。

5条 (登載等の通知及び公告)

1項 沖縄弁護士名簿への登載をし、又は登載を取り消した場合については、 弁護士法 第19条 《登録等の通知及び公告 弁護士名簿の登録…》 、登録換及び登録取消は、すみやかに、日本弁護士連合会から当該弁護士の所属弁護士会に通知し、且つ、官報をもつて公告しなければならない。 の規定を準用する。

6条 (事務所)

1項 沖縄弁護士の事務所は、沖縄 弁護士法 律事務所と称する。

2項 沖縄 弁護士法 律事務所は、沖縄県の区域内に設けなければならない。

3項 弁護士法 第21条 《法律事務所の届出義務 弁護士が法律事務…》 所を設け、又はこれを移転したときは、直ちに、所属弁護士会及び日本弁護士連合会に届け出なければならない。 の規定は、沖縄弁護士が、沖縄 弁護士法 律事務所を設け、又は移転したときについて準用する。

7条 (会則を守る義務)

1項 沖縄弁護士は、 弁護士会 及び日本弁護士連合会が沖縄弁護士に関して定めた会則を守らなければならない。

8条 (沖縄県の区域外で事務を行なう場合における裁判所の許可)

1項 沖縄県の区域内に置かれる裁判所又は裁判所の支部において取り扱つている事件を受任している沖縄弁護士は、当該事件に関し沖縄県の区域外において 弁護士法 第3条 《弁護士の職務 弁護士は、当事者その他関…》 係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。 2 弁護士は、当然、弁 に規定する事務を行なう必要があるときは、当該事件を取り扱つている裁判所の許可を受けなければならない。

9条 (弁護士法の適用の特則)

1項 弁護士法 第31条第1項 《弁護士会は、弁護士及び弁護士法人の使命及…》 び職務にかんがみ、その品位を保持し、弁護士及び弁護士法人の事務の改善進歩を図るため、弁護士及び弁護士法人の指導、連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする。第41条 《紛議の調停 弁護士会は、弁護士の職務又…》 は弁護士法人の業務に関する紛議につき、弁護士、弁護士法人又は当事者その他関係人の請求により調停をすることができる。第45条第2項 《2 日本弁護士連合会は、弁護士及び弁護士…》 法人の使命及び職務にかんがみ、その品位を保持し、弁護士及び弁護士法人の事務の改善進歩を図るため、弁護士、弁護士法人及び弁護士会の指導、連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする。第48条 《調査の依頼 日本弁護士連合会は、弁護士…》 、弁護士法人及び弁護士会の指導、連絡及び監督に関する事務について、官公署その他に必要な調査を依頼することができる。第49条 《最高裁判所の権限 最高裁判所は、必要と…》 認める場合には、日本弁護士連合会に、その行う事務について報告を求め、又は弁護士、弁護士法人及び弁護士会に関する調査を依頼することができる。第65条第2項 《2 懲戒委員会は、その置かれた弁護士会又…》 は日本弁護士連合会の求めにより、その所属の弁護士又は弁護士法人の懲戒に関して必要な審査をする。第67条 《懲戒委員会の審査手続 懲戒委員会は、事…》 案の審査を求められたときは、速やかに、審査の期日を定め、対象弁護士等にその旨を通知しなければならない。 2 審査を受ける弁護士又は審査を受ける弁護士法人の社員は、審査期日に出頭し、かつ、陳述することが第70条第2項 《2 弁護士会の綱紀委員会は、第58条第2…》 及び第71条の6第2項の調査その他その置かれた弁護士会所属の弁護士及び弁護士法人の綱紀保持に関する事項をつかさどる。 及び第3項、 第70条 《綱紀委員会の設置 各弁護士会及び日本弁…》 護士連合会にそれぞれ綱紀委員会を置く。 2 弁護士会の綱紀委員会は、第58条第2項及び第71条の6第2項の調査その他その置かれた弁護士会所属の弁護士及び弁護士法人の綱紀保持に関する事項をつかさどる。 の七、 第71条第2項 《2 綱紀審査会は、弁護士会が第58条第4…》 項の規定により対象弁護士等を懲戒しない旨の決定をし、かつ、日本弁護士連合会がこれに対する懲戒請求者による異議の申出を却下し、又は棄却する決定をした場合において、なお懲戒請求者からの申出があるときに、国 並びに 第71条の6 《綱紀審査会による陳述の要求等 綱紀審査…》 会は、綱紀審査に関し必要があるときは、対象弁護士等、懲戒請求者、関係人及び官公署その他に対して陳述、説明又は資料の提出を求めることができる。 2 綱紀審査会は、綱紀審査に関し必要があるときは、対象弁護 の規定の適用については、沖縄弁護士は、弁護士とみなす。

10条 (弁護士法の準用)

1項 弁護士法 第1条 《弁護士の使命 弁護士は、基本的人権を擁…》 護し、社会正義を実現することを使命とする。 2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。第2条 《弁護士の職責の根本基準 弁護士は、常に…》 、深い教養の保持と高い品性の陶やヽに努め、法令及び法律事務に精通しなければならない。第7条 《弁護士の欠格事由 次に掲げる者は、第4…》 条、第5条及び前条の規定にかかわらず、弁護士となる資格を有しない。 1 拘禁刑以上の刑に処せられた者 2 弾劾裁判所の罷免の裁判を受けた者 3 懲戒の処分により、弁護士若しくは外国法事務弁護士であつて第20条第3項 《3 弁護士は、いかなる名義をもつてしても…》 、2箇以上の法律事務所を設けることができない。 但し、他の弁護士の法律事務所において執務することを妨げない。第23条 《秘密保持の権利及び義務 弁護士又は弁護…》 士であつた者は、その職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負う。 但し、法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。 から 第30条 《営利業務の届出等 弁護士は、次の各号に…》 掲げる場合には、あらかじめ、当該各号に定める事項を所属弁護士会に届け出なければならない。 1 自ら営利を目的とする業務を営もうとするとき 商号及び当該業務の内容 2 営利を目的とする業務を営む者の取締 まで、 第43条 《合併及び解散 地方裁判所の管轄区域が変…》 更されたためその区域内に在る弁護士会が合併し又は解散する必要があるときは、その弁護士会は、総会の決議により合併し又は解散する。 2 合併後存続する弁護士会又は合併により設立する弁護士会は、当該合併によ の十五及び 第49条の2 《行政手続法の適用除外 日本弁護士連合会…》 がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法第2章、第3章及び第4章の2の規定は、適用しない。 の規定並びに同法第8章第1節( 第57条第1項第3号 《弁護士に対する懲戒は、次の4種とする。 …》 1 戒告 2 2年以内の業務の停止 3 退会命令 4 除名 を除く。及び第2節の弁護士に関する規定は、沖縄弁護士について準用する。この場合において、同法第7条第1号中「禁錮以上の刑に処せられた者」とあるのは「禁錮以上の刑に処せられ、又は 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律 1971年法律第129号第25条第1項 《この法律の施行の際沖縄に適用されていた刑…》 罰に関する規定刑事に関する法令の規定のうち過料又は監置に関するものを含む。以下この項及び第27条第1項において同じ。は、政令で定めるものを除き、この法律の施行前の行為について、なおその効力を有する。 の規定によりなお効力を有することとされる沖縄法令の規定により禁錮以上の刑に処せられた者」と、同法第25条第4号中「公務員として」とあるのは「公務員として、又は 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律 の施行前の沖縄において琉球政府、市町村若しくは地方教育区の職員として」と、同条第5号中「仲裁手続により」とあるのは「仲裁手続により、又は 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律 の施行前の沖縄における仲裁手続により」と、同法第30条第2項及び第4項中「営利業務従事弁護士名簿」とあるのは「営利業務従事沖縄弁護士名簿」と、同法第43条の十五及び第49条の二中「この法律に基づいて」とあるのは「この政令に基づいて」と読み替えるものとする。

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