原子力発電工作物に係る電気設備に関する技術基準を定める命令《本則》

法番号:2012年経済産業省令第70号

略称:

附則 >  

制定文 電気事業法 1964年法律第170号第39条第1項 《事業用電気工作物を設置する者は、事業用電…》 気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。 の規定に基づき、原子力発電工作物に係る 電気設備に関する技術基準を定める省令 を次のように定める。


1章 総則 > 1節 適用範囲

1条 (適用範囲)

1項 この省令は、原子力発電工作物について適用する。

2節 定義

2条 (用語の定義)

1項 この省令において使用する用語は、 電気設備に関する技術基準を定める省令 1997年通商産業省令第52号。以下「 電技省令 」という。)において使用する用語の例による。

3条 (電圧の種別等)

1項 電圧の種別は、 電技省令 第2条第1項 《電圧は、次の区分により低圧、高圧及び特別…》 高圧の3種とする。 1 低圧 直流にあっては七百五十ボルト以下、交流にあっては六百ボルト以下のもの 2 高圧 直流にあっては七百五十ボルトを、交流にあっては六百ボルトを超え、七千ボルト以下のもの 3 の区分による。

2項 高圧又は特別高圧の多線式電路(中性線を有するものに限る。)の中性線と他の一線とに電気的に接続して施設する電気設備については、その使用電圧又は最大使用電圧がその多線式電路の使用電圧又は最大使用電圧に等しいものとして、この省令の規定を適用する。

3節 保安原則 > 1款 感電、火災等の防止

4条 (電気設備における感電、火災等の防止)

1項 電気設備は、感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えるおそれがないように施設しなければならない。

5条 (電路の絶縁)

1項 電路は、大地から絶縁しなければならない。ただし、構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合、又は混触による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場合は、この限りでない。

2項 前項の場合にあっては、その絶縁性能は事故時に想定される異常電圧を考慮し、絶縁破壊による危険のおそれがないものでなければならない。

3項 変成器内の巻線と当該変成器内の他の巻線との間の絶縁性能は、事故時に想定される異常電圧を考慮し、絶縁破壊による危険のおそれがないものでなければならない。

6条 (電線等の断線の防止)

1項 電線、支線、架空地線、弱電流電線等(弱電流電線及び光ファイバケーブルをいう。以下同じ。)その他の電気設備の保安のために施設する線は、通常の使用状態において断線のおそれがないように施設しなければならない。

7条 (電線の接続)

1項 電線を接続する場合は、接続部分において電線の電気抵抗を増加させないように接続するほか、絶縁性能の低下(裸電線を除く。及び通常の使用状態において断線のおそれがないようにしなければならない。

8条 (電気機械器具の熱的強度)

1項 電路に施設する電気機械器具は、通常の使用状態においてその電気機械器具に発生する熱に耐えるものでなければならない。

9条 (高圧又は特別高圧の電気機械器具の危険の防止)

1項 高圧又は特別高圧の開閉器、遮断器、避雷器その他これらに類する器具であって、動作時にアークを生ずるものは、火災のおそれがないよう、木製の壁又は天井その他の可燃性の物から離して施設しなければならない。ただし、耐火性の物で両者の間を隔離した場合は、この限りでない。

10条 (電気設備の接地)

1項 電気設備の必要な箇所には、異常時の電位上昇、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、電路に係る部分にあっては、 第5条第1項 《電路は、大地から絶縁しなければならない。…》 ただし、構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合、又は混触による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場 の規定に定めるところによりこれを行わなければならない。

11条 (電気設備の接地の方法)

1項 電気設備に接地を施す場合は、電流が安全かつ確実に大地に通ずることができるようにしなければならない。

2款 異常の予防及び保護対策

12条 (特別高圧電路等と結合する変圧器等の火災等の防止)

1項 高圧又は特別高圧の電路と低圧の電路とを結合する変圧器は、高圧又は特別高圧の電圧の侵入による低圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、当該変圧器における適切な箇所に接地を施さなければならない。ただし、施設の方法又は構造によりやむを得ない場合であって、変圧器から離れた箇所における接地その他の適切な措置を講ずることにより低圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがない場合は、この限りでない。

2項 変圧器によって特別高圧の電路に結合される高圧の電路には、特別高圧の電圧の侵入による高圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、接地を施した放電装置の施設その他の適切な措置を講じなければならない。

13条 (過電流からの電線及び電気機械器具の保護対策)

1項 電路の必要な箇所には、過電流による過熱焼損から電線及び電気機械器具を保護し、かつ、火災の発生を防止できるよう、過電流遮断器を施設しなければならない。

14条 (地絡に対する保護対策)

1項 電路には、地絡が生じた場合に、電線若しくは電気機械器具の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、地絡遮断器の施設その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、電気機械器具を乾燥した場所に施設する等地絡による危険のおそれがない場合は、この限りでない。

3款 電気的、磁気的障害の防止

15条 (電気設備の電気的、磁気的障害の防止)

1項 電気設備は、他の電気設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないように施設しなければならない。

16条 (高周波利用設備への障害の防止)

1項 高周波利用設備(電路を高周波電流の伝送路として利用するものに限る。以下この条において同じ。)は、他の高周波利用設備の機能に継続的かつ重大な障害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。

4款 供給支障の防止

17条 (電気設備による供給支障の防止)

1項 高圧又は特別高圧の電気設備は、その損壊により一般送配電事業者又は配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないように施設しなければならない。

2項 高圧又は特別高圧の電気設備は、その電気設備が一般送配電事業又は配電事業の用に供される場合にあっては、その電気設備の損壊によりその一般送配電事業又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を生じないように施設しなければならない。

4節 公害等の防止

18条 (公害等の防止)

1項 水質汚濁防止法 1970年法律第138号第2条第2項 《2 この法律において「特定施設」とは、次…》 の各号のいずれかの要件を備える汚水又は廃液を排出する施設で政令で定めるものをいう。 1 カドミウムその他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定める物質以下「有害物質」という。を含む の規定による特定施設を設置する発電所から排出される排出水は、同法第3条第1項及び第3項の規定による規制基準に適合しなければならない。

2項 水質汚濁防止法 第4条の5第1項 《都道府県知事は、指定地域にあつては、指定…》 地域内の特定事業場で環境省令で定める規模以上のもの以下「指定地域内事業場」という。から排出される排出水の汚濁負荷量について、総量削減計画に基づき、環境省令で定めるところにより、総量規制基準を定めなけれ に規定する指定地域内事業場から排出される排出水にあっては、前項の規定によるほか、同法第4条の2第1項に規定する指定項目で表示した汚濁負荷量が同法第4条の5第1項又は第2項の規定に基づいて定められた総量規制基準に適合しなければならない。

3項 水質汚濁防止法 第2条第8項 《8 この法律において「特定地下浸透水」と…》 は、有害物質を、その施設において製造し、使用し、又は処理する特定施設指定地域特定施設を除く。以下「有害物質使用特定施設」という。を設置する特定事業場以下「有害物質使用特定事業場」という。から地下に浸透 に規定する 有害物質使用特定施設 次項において「 有害物質使用特定施設 」という。)を設置する発電所から地下に浸透される同項に規定する 特定地下浸透水 次項において「 特定地下浸透水 」という。)は、同法第8条第1項の環境省令で定める要件に該当してはならない。

4項 発電所に設置する 有害物質使用特定施設 は、 水質汚濁防止法 第12条の4 《有害物質使用特定施設等に係る構造基準等の…》 遵守義務 有害物質使用特定施設を設置している者当該有害物質使用特定施設に係る特定事業場から特定地下浸透水を浸透させる者を除く。第13条の三及び第14条第5項において同じ。又は有害物質貯蔵指定施設を設 の環境省令で定める基準に適合しなければならない。ただし、発電所から 特定地下浸透水 を浸透させる場合は、この限りでない。

5項 発電所に設置する 水質汚濁防止法 第5条第3項 《3 工場若しくは事業場において有害物質使…》 用特定施設を設置しようとする者第1項に規定する者が特定施設を設置しようとする場合又は前項に規定する者が有害物質使用特定施設を設置しようとする場合を除く。又は工場若しくは事業場において有害物質貯蔵指定施 に規定する有害物質貯蔵指定施設は、同法第12条の4の環境省令で定める基準に適合しなければならない。

6項 水質汚濁防止法 第2条第4項 《4 この法律において「指定施設」とは、有…》 害物質を貯蔵し、若しくは使用し、又は有害物質及び次項に規定する油以外の物質であつて公共用水域に多量に排出されることにより人の健康若しくは生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定めるもの の規定による指定施設を設置する発電所には、指定施設の破損その他の事故が発生し、有害物質又は指定物質を含む水が当該設置場所から公共用水域に排出され、又は地下に浸透したことにより人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがないよう、適切な措置を講じなければならない。

7項 水質汚濁防止法 第2条第5項 《5 この法律において「貯油施設等」とは、…》 重油その他の政令で定める油以下単に「油」という。を貯蔵し、又は油を含む水を処理する施設で政令で定めるものをいう。 の規定による貯油施設等を設置する発電所には、貯油施設等の破損その他の事故が発生し、油を含む水が当該設置場所から公共用水域に排出され、又は地下に浸透したことにより生活環境に係る被害を生ずるおそれがないよう、適切な措置を講じなければならない。

8項 特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法 1994年法律第9号第2条第6項 《6 この法律において「水道水源特定事業場…》 」とは、特定施設又は水道水源特定施設第12条第2項を除き、以下「特定施設等」という。を設置する工場又は事業場であって、政令で定める規模以上のものをいう。 の規定による特定施設等を設置する発電所から排出される排出水は、同法第9条第1項の規定による規制基準に適合しなければならない。

9項 中性点直接接地式電路に接続する変圧器を設置する箇所には、絶縁油の構外への流出及び地下への浸透を防止するための措置が施されていなければならない。

10項 騒音規制法 1968年法律第98号第2条第1項 《この法律において「特定施設」とは、工場又…》 は事業場に設置される施設のうち、著しい騒音を発生する施設であつて政令で定めるものをいう。 の規定による特定施設を設置する発電所であって同法第3条第1項の規定により指定された地域内に存するものにおいて発生する騒音は、同法第4条第1項又は第2項の規定による規制基準に適合しなければならない。

11項 振動規制法 1976年法律第64号第2条第1項 《この法律において「特定施設」とは、工場又…》 は事業場に設置される施設のうち、著しい振動を発生する施設であつて政令で定めるものをいう。 の規定による特定施設を設置する発電所であって同法第3条第1項の規定により指定された地域内に存するものにおいて発生する振動は、同法第4条第1項又は第2項の規定による規制基準に適合しなければならない。

12項 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 1969年法律第57号第3条第1項 《都道府県知事は、この法律の目的を達成する…》 ために必要があると認めるときは、関係市町村長特別区の長を含む。以下同じ。の意見をきいて、崩壊するおそれのある急傾斜地で、その崩壊により相当数の居住者その他の者に危害が生ずるおそれのあるもの及びこれに隣 の規定により指定された 急傾斜地崩壊危険区域 以下「 急傾斜地崩壊危険区域 」という。)内に施設する発電所の電気設備又は電力保安通信設備は、当該区域内の急傾斜地(同法第2条第1項の規定によるものをいう。)の崩壊を助長し又は誘発するおそれがないように施設しなければならない。

13項 ポリ塩化ビフェニルを含有する絶縁油を使用する電気機械器具及び電線は、電路に施設してはならない。

2章 電気の供給のための電気設備の施設 > 1節 感電、火災等の防止

19条 (架空電線の感電の防止)

1項 低圧又は高圧の架空電線には、感電のおそれがないよう、使用電圧に応じた絶縁性能を有する絶縁電線又はケーブルを使用しなければならない。ただし、通常予見される使用形態を考慮し、感電のおそれがない場合は、この限りでない。

20条 (発電所等への取扱者以外の者の立入の防止)

1項 高圧又は特別高圧の電気機械器具、母線等を施設する発電所には、取扱者以外の者に電気機械器具、母線等が危険である旨を表示するとともに、当該者が容易に構内に立ち入るおそれがないように適切な措置を講じなければならない。

21条 (架空電線等の高さ)

1項 架空電線及び架空電力保安通信線は、接触又は誘導作用による感電のおそれがなく、かつ、交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。

2項 支線は、交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。

22条 (架空電線による他人の電線等の作業者への感電の防止)

1項 架空電線は、他人の設置した架空電線路又は架空弱電流電線路若しくは架空光ファイバケーブル線路の支持物を挟んで施設してはならない。ただし、同一支持物に施設する場合又はその他人の承諾を得た場合は、この限りでない。

23条 (架空電線路からの静電誘導作用又は電磁誘導作用による感電の防止)

1項 電力保安通信設備は、架空電線路からの静電誘導作用又は電磁誘導作用により人体に危害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。

2節 他の電線、他の工作物等への危険の防止

24条 (電力保安通信線の混触の防止)

1項 電力保安通信線は、他の電線又は弱電流電線等と接近し、若しくは交さする場合又は同一支持物に施設する場合には、他の電線又は弱電流電線等を損傷するおそれがなく、かつ、接触、断線等によって生じる混触による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。

25条 (異常電圧による架空電線への障害の防止)

1項 特別高圧の架空電線と低圧又は高圧の架空電線を同一支持物に施設する場合は、異常時の高電圧の侵入により低圧側又は高圧側の電気設備に障害を与えないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない。

2項 特別高圧架空電線路の電線の上方において、その支持物に低圧の電気機械器具を施設する場合は、異常時の高電圧の侵入により低圧側の電気設備へ障害を与えないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない。

3節 高圧ガス等による危険の防止

26条 (ガス絶縁機器等の危険の防止)

1項 発電所に施設するガス絶縁機器(充電部分が圧縮絶縁ガスにより絶縁された電気機械器具をいう。以下同じ。及び開閉器又は遮断器に使用する圧縮空気装置は、次の各号により施設しなければならない。

1号 圧力を受ける部分の材料及び構造は、最高使用圧力に対して10分に耐え、かつ、安全なものであること。

2号 圧縮空気装置の空気タンクは、耐食性を有すること。

3号 圧力が上昇する場合において、当該圧力が最高使用圧力に到達する以前に当該圧力を低下させる機能を有すること。

4号 圧縮空気装置は、主空気タンクの圧力が低下した場合に圧力を自動的に回復させる機能を有すること。

5号 異常な圧力を早期に検知できる機能を有すること。

6号 ガス絶縁機器に使用する絶縁ガスは、可燃性、腐食性及び有毒性のないものであること。

27条 (加圧装置の施設)

1項 圧縮ガスを使用してケーブルに圧力を加える装置は、次の各号により施設しなければならない。

1号 圧力を受ける部分は、最高使用圧力に対して10分に耐え、かつ、安全なものであること。

2号 自動的に圧縮ガスを供給する加圧装置であって、故障により圧力が著しく上昇するおそれがあるものは、上昇した圧力に耐える材料及び構造であるとともに、圧力が上昇する場合において、当該圧力が最高使用圧力に到達する以前に当該圧力を低下させる機能を有すること。

3号 圧縮ガスは、可燃性、腐食性及び有毒性のないものであること。

28条 (水素冷却式発電機の施設)

1項 水素冷却式の発電機又はこれに附属する水素冷却装置は、次の各号により施設しなければならない。

1号 構造は、水素の漏洩又は空気の混入のおそれがないものであること。

2号 発電機、水素を通ずる管、弁等は、水素が大気圧で爆発する場合に生じる圧力に耐える強度を有するものであること。

3号 発電機の軸封部から水素が漏洩したときに、漏洩を停止させ、又は漏洩した水素を安全に外部に放出できるものであること。

4号 発電機内への水素の導入及び発電機内からの水素の外部への放出が安全にできるものであること。

5号 異常を早期に検知し、警報する機能を有すること。

4節 危険な施設の禁止

29条 (油入開閉器等の施設制限)

1項 絶縁油を使用する開閉器、断路器及び遮断器は、架空電線路の支持物に施設してはならない。

5節 供給支障の防止

30条 (発変電設備等の損傷による供給支障の防止)

1項 発電機、燃料電池又は常用電源として用いる蓄電池には、当該電気機械器具を著しく損壊するおそれがあり、又は一般送配電事業若しくは配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがある異常が当該電気機械器具に生じた場合(非常用予備発電機にあっては、非常用炉心冷却装置が作動した場合を除く。)に自動的にこれを電路から遮断する装置を施設しなければならない。

2項 特別高圧の変圧器には、当該電気機械器具を著しく損壊するおそれがあり、又は一般送配電事業若しくは配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがある異常が当該電気機械器具に生じた場合に自動的にこれを電路から遮断する装置の施設その他の適切な措置を講じなければならない。

31条 (発電機等の機械的強度)

1項 発電機、変圧器並びに母線及びこれを支持するがいしは、短絡電流により生ずる機械的衝撃に耐えるものでなければならない。

2項 蒸気タービン、ガスタービン又は内燃機関に接続する発電機の回転する部分は、非常調速装置及びその他の非常停止装置が動作して達する速度に対し、耐えるものでなければならない。

3項 発電用火力設備に関する技術基準を定める省令 1997年通商産業省令第51号第13条第2項 《2 蒸気タービンは、主要な軸受又は軸に発…》 生しうる最大の振動に対して構造上10分な機械的強度を有するものでなければならない。 の規定は、蒸気タービンに接続する発電機について準用する。

32条 (常時監視をしない発電所等の施設)

1項 異常が生じた場合に人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えるおそれがないよう、異常の状態に応じた制御が必要となる発電所、又は一般送配電事業若しくは配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう、異常を早期に発見する必要のある発電所であって、発電所の運転に必要な知識及び技能を有する者が当該発電所又はこれと同1の構内において常時監視をしないものは、施設してはならない。

33条 (高圧及び特別高圧の電路の避雷器等の施設)

1項 雷電圧による電路に施設する電気設備の損壊を防止できるよう、発電所の架空電線引込口及び引出口又はこれに近接する箇所には、避雷器の施設その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、雷電圧による当該電気設備の損壊のおそれがない場合は、この限りでない。

34条 (電力保安通信設備の施設)

1項 発電所、変電所、開閉所、給電所(電力系統の運用に関する指令を行う所をいう。)、技術員駐在所その他の箇所であって、一般送配電事業又は配電事業に係る電気の供給に対する著しい支障を防ぎ、かつ、保安を確保するために必要なものの相互間には、電力保安通信用電話設備を施設しなければならない。

2項 電力保安通信線は、機械的衝撃、火災等により通信の機能を損なうおそれがないように施設しなければならない。

35条 (災害時における通信の確保)

1項 電力保安通信設備に使用する無線通信用アンテナ又は反射板(以下この条において「 無線用アンテナ等 」という。)を施設する支持物の材料及び構造は、10分間平均で風速40メートル毎秒の風圧荷重を考慮し、倒壊により通信の機能を損なうおそれがないように施設しなければならない。

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