教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律《本則》

法番号:2021年法律第57号

略称:

附則 >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、教育職員等による児童生徒性暴力等が児童生徒等の権利を著しく侵害し、児童生徒等に対し生涯にわたって回復し難い心理的外傷その他の心身に対する重大な影響を与えるものであることに鑑み、児童生徒等の尊厳を保持するため、児童生徒性暴力等の禁止について定めるとともに、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、基本指針の策定、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する措置並びに教育職員等による児童生徒性暴力等の早期発見及び児童生徒性暴力等への対処に関する措置等について定め、あわせて、特定免許状失効者等に対する 教育職員免許法 1949年法律第147号)の特例等について定めることにより、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策を推進し、もって児童生徒等の権利利益の擁護に資することを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において「 学校 」とは、 学校 教育法(1947年法律第26号)第1条に規定する幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校並びに 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律 2006年法律第77号第2条第7項 《7 この法律において「幼保連携型認定こど…》 も園」とは、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとしての満3歳以上の子どもに対する教育並びに保育を必要とする子どもに対する保育を一体的に行い、これらの子どもの健やかな成長が図られるよう適当な環境を に規定する幼保連携型認定こども園をいう。

2項 この法律において「 児童生徒等 」とは、次に掲げる者をいう。

1号 学校 に在籍する幼児、児童又は生徒

2号 18歳未満の者(前号に該当する者を除く。

3項 この法律において「 児童生徒性暴力等 」とは、次に掲げる行為をいう。

1号 児童生徒等 に性交等(刑法(1907年法律第45号)第177条第1項に規定する性交等をいう。以下この号において同じ。)をすること又は児童生徒等をして性交等をさせること(児童生徒等から暴行又は脅迫を受けて当該児童生徒等に性交等をした場合及び児童生徒等の心身に有害な影響を与えるおそれがないと認められる特別の事情がある場合を除く。)。

2号 児童生徒等 にわいせつな行為をすること又は児童生徒等をしてわいせつな行為をさせること(前号に掲げるものを除く。)。

3号 刑法 第182条 《16歳未満の者に対する面会要求等 わい…》 せつの目的で、16歳未満の者に対し、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。は、1年以下の拘禁 の罪、 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 1999年法律第52号。次号において「 児童ポルノ法 」という。第5条 《児童買春周旋 児童買春の周旋をした者は…》 、5年以下の拘禁刑若しくは5,010,000円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 2 児童買春の周旋をすることを業とした者は、7年以下の拘禁刑及び10,010,000円以下の罰金に処する。 から 第8条 《児童買春等目的人身売買等 児童を児童買…》 春における性交等の相手方とさせ又は第2条第3項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を描写して児童ポルノを製造する目的で、当該児童を売買した者は、1年以上10年以下の拘禁刑に処する。 2 前項の目的で、外国 までの罪又は 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律 2023年法律第67号第2条 《性的姿態等撮影 次の各号のいずれかに掲…》 げる行為をした者は、3年以下の拘禁刑又は3,010,000円以下の罰金に処する。 1 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等以下「性的姿態等」という。のうち、人が通常衣服を着けている場所にお から 第6条 《性的姿態等影像記録 情を知って、前条第…》 1項各号のいずれかに掲げる行為により影像送信をされた影像を記録した者は、3年以下の拘禁刑又は3,010,000円以下の罰金に処する。 2 前項の罪の未遂は、罰する。 までの罪( 児童生徒等 に係るものに限る。)に当たる行為をすること(前2号に掲げるものを除く。)。

4号 児童生徒等 に次に掲げる行為(児童生徒等の心身に有害な影響を与えるものに限る。)であって児童生徒等を著しく羞恥させ、若しくは児童生徒等に不安を覚えさせるようなものをすること又は児童生徒等をしてそのような行為をさせること(前3号に掲げるものを除く。)。

衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の性的な部位( 児童ポルノ法 第2条第3項第3号に規定する性的な部位をいう。)その他の身体の一部に触れること。

通常衣服で隠されている人の下着又は身体を撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。

5号 児童生徒等 に対し、性的羞恥心を害する言動であって、児童生徒等の心身に有害な影響を与えるものをすること(前各号に掲げるものを除く。)。

4項 この法律において「 児童生徒性暴力等の防止等 」とは、 児童生徒性暴力等 の防止及び早期発見並びに児童生徒性暴力等への対処をいう。

5項 この法律において「 教育職員等 」とは、教育職員( 教育職員免許法 第2条第1項 《この法律において「教育職員」とは、学校学…》 校教育法1947年法律第26号第1条に規定する幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校第3項において「第1条学校」という。並びに就学前の子どもに関する教育、保育等の に規定する教育職員をいう。以下同じ。並びに 学校 の校長(園長を含む。)、副校長(副園長を含む。)、教頭、実習助手及び寄宿舎指導員をいう。

6項 この法律において「 特定免許状失効者等 」とは、 児童生徒性暴力等 を行ったことにより 教育職員免許法 第10条第1項 《免許状を有する者が、次の各号のいずれかに…》 該当する場合には、その免許状はその効力を失う。 1 第5条第1項第3号又は第6号に該当するに至つたとき。 2 公立学校の教員であつて懲戒免職の処分を受けたとき。 3 公立学校の教員地方公務員法1950第1号又は第2号に係る部分に限る。)の規定により免許状が失効した者及び児童生徒性暴力等を行ったことにより同法第11条第1項又は第3項の規定により免許状取上げの処分を受けた者をいう。

3条 (児童生徒性暴力等の禁止)

1項 教育職員等 は、 児童生徒性暴力等 をしてはならない。

4条 (基本理念)

1項 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策は、教育職員等による児童生徒性暴力等が全ての 児童生徒等 の心身の健全な発達に関係する重大な問題であるという基本的認識の下に行われなければならない。

2項 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策は、 児童生徒等 が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、 学校 の内外を問わず教育職員等による児童生徒性暴力等を根絶することを旨として行われなければならない。

3項 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策は、被害を受けた 児童生徒等 を適切かつ迅速に保護することを旨として行われなければならない。

4項 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策は、教育職員等による児童生徒性暴力等が懲戒免職の事由(解雇の事由として懲戒免職の事由に相当するものを含む。)となり得る行為であるのみならず、 児童生徒等 及びその保護者からの教育職員等に対する信頼を著しく低下させ、 学校 教育の信用を傷つけるものであることに鑑み、児童生徒性暴力等をした教育職員等に対する懲戒処分等について、適正かつ厳格な実施の徹底を図るための措置がとられることを旨として行われなければならない。

5項 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策は、国、地方公共団体、 学校 、医療関係者その他の関係者の連携の下に行われなければならない。

5条 (国の責務)

1項 国は、前条の基本理念(以下単に「基本理念」という。)にのっとり、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

6条 (地方公共団体の責務)

1項 地方公共団体は、基本理念にのっとり、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策について、国と協力しつつ、その地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

7条 (任命権者等の責務)

1項 教育職員等 を任命し、又は雇用する者は、基本理念にのっとり、教育職員等を任命し、又は雇用しようとするときは、 第15条第1項 《国は、特定免許状失効者等の氏名及び特定免…》 許状失効者等に係る免許状の失効又は取上げの事由、その免許状の失効又は取上げの原因となった事実等に関する情報に係るデータベースの整備その他の特定免許状失効者等に関する正確な情報を把握するために必要な措置 のデータベースを活用するものとする。

2項 公立 学校 地方公共団体が設置する学校をいう。次項において同じ。)の 教育職員等 の任命権者は、基本理念にのっとり、 児童生徒性暴力等 をした教育職員等に対する適正かつ厳格な懲戒処分の実施の徹底を図るものとする。

3項 公立 学校 以外の学校の 教育職員等 を雇用する者は、基本理念にのっとり、 児童生徒性暴力等 をした教育職員等に対し、懲戒の実施その他の児童生徒性暴力等の再発の防止のために必要な措置を講ずるものとする。

8条 (学校の設置者の責務)

1項 学校 の設置者は、基本理念にのっとり、その設置する学校における 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等のために必要な措置を講ずる責務を有する。

9条 (学校の責務)

1項 学校 は、基本理念にのっとり、関係者との連携を図りつつ、学校全体で 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止及び早期発見に取り組むとともに、当該学校に在籍する 児童生徒等 が教育職員等による児童生徒性暴力等を受けたと思われるときは、適切かつ迅速にこれに対処する責務を有する。

10条 (教育職員等の責務)

1項 教育職員等 は、基本理念にのっとり、 児童生徒性暴力等 を行うことがないよう教育職員等としての倫理の保持を図るとともに、その勤務する 学校 に在籍する 児童生徒等 が教育職員等による児童生徒性暴力等を受けたと思われるときは、適切かつ迅速にこれに対処する責務を有する。

11条 (法制上の措置等)

1項 国は、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策を実施するために必要な法制上又は財政上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。

2項 地方公共団体は、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策を実施するために必要な財政上の措置その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2章 基本指針

12条

1項 文部科学大臣は、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な指針(以下この条において「 基本指針 」という。)を定めるものとする。

2項 基本指針 においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

1号 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する基本的な方針

2号 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する施策の内容に関する事項

3号 その他 学校 において 児童生徒等 と接する業務に従事する者による 児童生徒性暴力等 の防止等に関する重要事項

3項 文部科学大臣は、 基本指針 を定め、又は変更するときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議するものとする。

3章 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する措置

13条 (教育職員等に対する啓発等)

1項 及び地方公共団体は、 教育職員等 に対し、 児童生徒等 の人権、特性等に関する理解及び 児童生徒性暴力等 の防止等に関する理解を深めるための研修及び啓発を行うものとする。

2項 及び地方公共団体は、教育職員の養成課程における 児童生徒性暴力等 の防止等に関する教育の充実その他必要な措置を講ずるものとする。

3項 教育職員の養成課程を有する大学は、当該教育職員の養成課程を履修する学生が 児童生徒性暴力等 の防止等に関する理解を深めるための措置その他必要な措置を講ずるものとする。

14条 (児童生徒等に対する啓発)

1項 国、地方公共団体、 学校 の設置者及びその設置する学校は、 児童生徒等 の尊厳を保持するため、児童生徒等に対して、何人からも 児童生徒性暴力等 により自己の身体を侵害されることはあってはならないことについて周知徹底を図るとともに、特に 教育職員等 による児童生徒性暴力等が児童生徒等の権利を著しく侵害し、児童生徒等に対し生涯にわたって回復し難い心理的外傷その他の心身に対する重大な影響を与えるものであることに鑑み、児童生徒等に対して、教育職員等による児童生徒性暴力等により自己の身体を侵害されることはあってはならないこと及び被害を受けた児童生徒等に対して 第20条第1項 《学校の設置者及びその設置する学校は、医療…》 、心理、福祉及び法律に関する専門的な知識を有する者の協力を得つつ、教育職員等による児童生徒性暴力等を受けた当該学校に在籍する児童生徒等の保護及び支援並びにその保護者に対する支援を継続的に行うものとする 第21条 《教育職員等以外の学校において児童生徒等と…》 接する業務に従事する者による児童生徒性暴力等への準用 第17条から前条までの規定は、教育職員等以外の学校において児童生徒等と接する業務当該学校の管理下におけるものに限る。に従事する者による児童生徒性 において準用する場合を含む。)の保護及び支援が行われること等について周知徹底を図らなければならない。

15条 (データベースの整備等)

1項 国は、 特定免許状失効者等 の氏名及び特定免許状失効者等に係る免許状の失効又は取上げの事由、その免許状の失効又は取上げの原因となった事実等に関する情報に係るデータベースの整備その他の特定免許状失効者等に関する正確な情報を把握するために必要な措置を講ずるものとする。

2項 都道府県の教育委員会は、当該都道府県において教育職員の免許状を有する者が 特定免許状失効者等 となったときは、前項の情報を同項のデータベースに迅速に記録することその他必要な措置を講ずるものとする。

16条 (児童生徒性暴力等対策連絡協議会)

1項 地方公共団体は、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 の防止等に関係する機関及び団体の連携を図るため、 学校 、教育委員会、都道府県警察その他の関係者により構成される児童生徒性暴力等対策連絡協議会を置くことができる。

4章 教育職員等による児童生徒性暴力等の早期発見及び児童生徒性暴力等への対処に関する措置等

17条 (教育職員等による児童生徒性暴力等の早期発見のための措置)

1項 学校 の設置者及びその設置する学校は、当該学校における 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 を早期に発見するため、当該学校に在籍する 児童生徒等 及び教育職員等に対する定期的な調査その他の必要な措置を講ずるものとする。

2項 及び地方公共団体は、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 に関する通報及び相談を受け付けるための体制の整備等に必要な措置を講ずるものとする。

18条 (教育職員等による児童生徒性暴力等に対する措置)

1項 教育職員等 、地方公共団体の職員その他の 児童生徒等 からの相談に応じる者及び児童生徒等の保護者は、児童生徒等から教育職員等による 児童生徒性暴力等 に係る相談を受けた場合等において、教育職員等による児童生徒性暴力等の事実があると思われるときは、教育職員等による児童生徒性暴力等を受けたと思われる児童生徒等が在籍する 学校 又は当該学校の設置者への通報その他の適切な措置をとるものとする。

2項 教育職員等 、地方公共団体の職員その他の 児童生徒等 からの相談に応じる者は、前項に規定する場合において犯罪の疑いがあると思われるときは、速やかに、所轄警察署に通報するものとする。

3項 教育職員等 、地方公共団体の職員その他の 児童生徒等 からの相談に応じる者(公務員に限る。)は、第1項に規定する場合において犯罪があると思われるときは、 刑事訴訟法 1948年法律第131号)の定めるところにより告発をしなければならない。

4項 学校 は、第1項の規定による通報を受けたときその他当該学校に在籍する 児童生徒等 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 を受けたと思われるときは、直ちに、当該学校の設置者にその旨を通報するとともに、当該教育職員等による児童生徒性暴力等の事実の有無の確認を行うための措置を講じ、その結果を当該学校の設置者に報告するものとする。

5項 学校 は、前項の措置を講ずるに当たり、 児童生徒等 の人権及び特性に配慮するとともに、その名誉及び尊厳を害しないよう注意しなければならない。

6項 学校 は、第4項の規定による報告をするまでの間、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 を受けたと思われる 児童生徒等 と当該教育職員等との接触を避ける等当該児童生徒等の保護に必要な措置を講ずるものとする。

7項 学校 は、第4項の場合において犯罪があると認めるときは、直ちに、所轄警察署に通報し、当該警察署と連携してこれに対処しなければならない。

19条 (専門家の協力を得て行う調査)

1項 学校 の設置者は、前条第4項の規定による報告を受けたときは、医療、心理、福祉及び法律に関する専門的な知識を有する者の協力を得つつ、当該報告に係る事案について自ら必要な調査を行うものとする。

2項 学校 の設置者は、前項の調査を行うに当たり、 児童生徒等 の人権及び特性に配慮するとともに、その名誉及び尊厳を害しないよう注意しなければならない。

3項 都道府県は、第1項の調査が適切に行われるよう、 学校 の設置者に対し、同項の専門的な知識を有する者に関する情報の提供その他の必要な助言をすることができる。

20条 (学校に在籍する児童生徒等の保護及び支援等)

1項 学校 の設置者及びその設置する学校は、医療、心理、福祉及び法律に関する専門的な知識を有する者の協力を得つつ、 教育職員等 による 児童生徒性暴力等 を受けた当該学校に在籍する 児童生徒等 の保護及び支援並びにその保護者に対する支援を継続的に行うものとする。

2項 学校 の設置者及びその設置する学校は、前項に規定する 児童生徒等 と同じ学校に在籍する児童生徒等に対する心理に関する支援その他当該児童生徒等及びその保護者に対する必要な支援を行うものとする。

21条 (教育職員等以外の学校において児童生徒等と接する業務に従事する者による児童生徒性暴力等への準用)

1項 第17条 《教育職員等による児童生徒性暴力等の早期発…》 見のための措置 学校の設置者及びその設置する学校は、当該学校における教育職員等による児童生徒性暴力等を早期に発見するため、当該学校に在籍する児童生徒等及び教育職員等に対する定期的な調査その他の必要な から前条までの規定は、 教育職員等 以外の 学校 において 児童生徒等 と接する業務(当該学校の管理下におけるものに限る。)に従事する者による 児童生徒性暴力等 当該学校の児童生徒等に対するものに限る。)について準用する。

5章 特定免許状失効者等に対する教育職員免許法の特例等

22条 (特定免許状失効者等に対する教育職員免許法の特例)

1項 特定免許状失効者等 教育職員免許法 第5条第1項 《普通免許状は、別表第一、別表第二若しくは…》 別表第2の2に定める基礎資格を有し、かつ、大学若しくは文部科学大臣の指定する養護教諭養成機関において別表第一、別表第二若しくは別表第2の2に定める単位を修得した者又はその免許状を授与するため行う教育職 各号のいずれかに該当する者を除く。)については、その免許状の失効又は取上げの原因となった 児童生徒性暴力等 の内容等を踏まえ、当該特定免許状失効者等の改善更生の状況その他その後の事情により再び免許状を授与するのが適当であると認められる場合に限り、再び免許状を授与することができる。

2項 都道府県の教育委員会は、前項の規定により再び免許状を授与するに当たっては、あらかじめ、都道府県教育職員免許状再授与審査会の意見を聴かなければならない。

3項 都道府県の教育委員会は、 教育職員免許法 第10条第2項 《2 前項の規定により免許状が失効した者は…》 、速やかに、その免許状を免許管理者に返納しなければならない。同法第11条第5項において準用する場合を含む。)の規定により 特定免許状失効者等 から失効した免許状の返納を受けることとなった都道府県の教育委員会その他の関係機関に対し、当該特定免許状失効者等に係る免許状の失効又は取上げの原因となった 児童生徒性暴力等 の内容等を調査するために必要な情報の提供を求めることができる。

23条 (都道府県教育職員免許状再授与審査会)

1項 前条第2項に規定する意見を述べる事務をつかさどらせるため、都道府県の教育委員会に、都道府県教育職員免許状再授与審査会を置く。

2項 都道府県教育職員免許状再授与審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。

6章 雑則

24条 (政令への委任)

1項 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

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