関税暫定措置法《本則》

法番号:1960年法律第36号

略称: 暫定法

附則 >   別表など >  

1条 (趣旨)

1項 この法律は、国民経済の健全な発展に資するため、必要な物品の関税率の調整に関し、 関税定率法 1910年法律第54号及び 関税法 1954年法律第61号)の暫定的特例を定めるものとする。

2条 (暫定税率)

1項 別表第1に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。

2項 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入されるものの区分に応じ、それぞれ同表に定める税率とする。

3条 (国際関係の緊急時に特定の国を原産地とする物品に課する関税率)

1項 国際関係の緊急時において、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの1994年の関税及び貿易に関する 一般協定 以下「 一般協定 」という。)による関税についての便益を与えることが適当でないときは、政令で定める国(その一部である地域を含む。)を原産地とする物品で政令で定めるもので、政令で定める期間内に輸入されるものに課する関税の率は、 関税法 第3条 《課税物件 輸入貨物信書を除く。には、こ…》 の法律及び関税定率法その他関税に関する法律により、関税を課する。 ただし、条約中に関税について特別の規定があるときは、当該規定による。 ただし書(課税物件)の規定にかかわらず、 関税定率法 第3条 《課税標準及び税率 関税は、輸入貨物の価…》 又は数量を課税標準として課するものとし、その税率は、別表による。課税標準及び税率)の規定(前条の規定の適用があるときは、同条の規定)によるものとする。

2項 前項の政令を制定し、又は改廃する場合においては、政令の制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

4条 (航空機部分品等の免税)

1項 次に掲げる物品のうち、本邦において製作することが困難と認められるもので政令で定めるものについては、2026年3月31日までに輸入されるものに限り、政令で定めるところにより、その関税を免除する。

1号 航空機に使用する部分品

2号 税関長の承認を受けた工場において航空機及びこれに使用する部分品の製作に使用する素材

3号 人工衛星、人工衛星打上げ用ロケット、これらの打上げ及び追跡に使用する装置その他の宇宙開発の用に供する物品

4号 税関長の承認を受けた工場において前号に掲げる物品の製作に使用する素材

5条から7条の二まで

1項 削除

7条の3 (輸入数量が輸入基準数量を超えた場合の特別緊急関税)

1項 1995年度から2024年度までの各年度において、別表第1の6に掲げる物品について、当該年度中のこれらの物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量があらかじめ財務大臣が官報による告示又はインターネットの利用その他の適切な方法による公表(以下「 告示等 」という。)をする数量(以下この条及び同表において「 輸入基準数量 」という。)を超えた場合には、当該各項に掲げる物品について、その超えることとなつた月の翌々月の初日(次項第6号及び第8項において「 発動日 」という。)から当該年度の末日までの期間内に輸入されるものに課する関税の率は、 関税定率法 第3条 《課税標準及び税率 関税は、輸入貨物の価…》 又は数量を課税標準として課するものとし、その税率は、別表による。課税標準及び税率)の規定又は 第2条 《定義 この法律又はこの法律に基づく命令…》 において「輸入」とは、関税法1954年法律第61号定義に定める定義に従うものとし、「輸出」とは、同条第1項第2号に規定する行為その他貨物を特定の国公海並びに本邦の排他的経済水域の海域及び外国の排他的経 若しくは 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに 若しくは第3項の規定にかかわらず、同法別表に定める税率(別表第1の3に掲げる物品にあつては、同表に定める税率。以下この項において同じ。及び世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの1994年の関税及び貿易に関する 一般協定 のマラケシュ議定書に附属する譲許表の第三十八表の日本国の譲許表に定める税率(第7条の七及び 第8条の2 《特恵関税等 経済が開発の途上にある国で…》 あつて、関税について特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3 において「 協定税率 」という。)のうちいずれか低いもの(関税についての条約の特別の規定及び同法第5条(便益関税)の規定による便益を受けない国(その一部である地域を含む。)の生産物で輸入されるものにあつては、同法別表に定める税率。次条第1項において「通常の関税率」という。)に、別表第1の6に定める期間内に輸入されるものの区分に応じ、それぞれ同表に定める税率を加算した税率とする。ただし、2024年度においては、当該年度中の同表に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量から当該年度中の当該各項に掲げる物品であつて経済連携協定(一般協定第24条8()に規定する自由貿易地域を設定するための措置その他貿易の自由化、投資の円滑化等の措置を総合的に講ずることにより我が国と我が国以外の締約国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む。以下同じ。)との間の経済上の連携を強化する条約その他の国際約束であつて、その適確な実施を確保するためこの法律に基づく措置を講ずることが必要なものとして政令で定めるものをいう。以下同じ。)の規定に基づき当該経済連携協定の原産品とされるものであることを政令で定めるところにより税関長が認めたもの(以下この項及び第8項において「 経済連携協定原産品 」という。)に係る輸入数量及び同表の各項に掲げる物品であつて当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの( 経済連携協定原産品 を除く。第8項において「 締約国産物品 」という。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。第8項において同じ。)を当該各項ごとに合計した輸入数量を控除した輸入数量があらかじめ財務大臣が 告示等 をする数量(第6項において「 協定対象外 輸入基準数量 」という。)を超えた場合に限る。

2項 前項の規定は、別表第1の6に掲げる物品が次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

1号 第8条の5第2項 《2 関税定率法第9条の2の規定は、別表第…》 1において税率が一定の数量を限度として定められている物品のうち政令で定めるものについて準用する。 の規定により政令で定める物品で別表第1の品名の欄に規定する政令で定める数量の範囲内で輸入されるもの

2号 関税定率法 別表第402・10号の一及び2の()、第402・21号の一及び2の()、第402・29号並びに第402・99号の1の(及び2に掲げるミルク及びクリーム、同表第403・90号の1に掲げる凝固したミルク及びクリーム等、同表第404・10号の1に掲げるホエイ及び調製ホエイ並びに同表第405・10号、第405・20号及び第405・90号に掲げるミルクから得たバターその他の油脂及びデイリースプレッドのうち、独立行政法人農畜産業振興機構が 畜産経営の安定に関する法律 1961年法律第183号第17条第1項 《機構は、国際約束に従つて農林水産大臣が定…》 めて通知する数量の指定乳製品又は政令で定めるその他乳製品以下「指定乳製品等」という。を輸入するものとする。 に規定する数量の範囲内で輸入するもの及び同条第2項に規定する農林水産大臣の承認を受けて輸入するもの

3号 関税定率法 別表第1,001・11号、第1,001・19号、第1,001・91号及び第1,001・99号に掲げる小麦及びメスリン、同表第1,003・10号及び第1,003・90号に掲げる大麦及び裸麦、同表第1,008・60号の2に掲げるライ小麦、同表第1,101・0号に掲げる小麦粉及びメスリン粉、同表第1,102・90号の一及び2に掲げる大麦粉、裸麦粉及びライ小麦粉、同表第1,103・11号、第1,103・19号の一及び二、第1,103・20号の一、四及び5に掲げるひき割り穀物等、同表第1,104・19号の一及び並びに第1,104・29号の一及び3に掲げる加工穀物、同表第1,108・11号に掲げる小麦でん粉、同表第1,901・20号の1の()のB、C及びDの(並びに第1,901・90号の1の()のB、C及びDの()に掲げる穀粉等の調製食料品、同表第1,904・10号の2の(及び)、第1,904・20号の2の(及び)、第1,904・30号並びに第1,904・90号の二及び3に掲げる穀物等の調製食料品並びに同表第2,106・90号の2の()のBに掲げる調製食料品のうち、政府が 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律 1994年法律第113号第42条 《麦等の輸入を目的とする買入れ及び当該麦の…》 売渡し 政府は、麦等麦その他政令で定めるもの及びこれらを加工し、又は調製したものであって政令で定めるものをいう。第5項及び次条から第45条までにおいて同じ。の輸入を目的とする買入れを行うことができる の規定により輸入するもの、同法第43条の規定による連名による申込みに応じて行う政府の買入れ及び売渡しに係る麦等として輸入されるもの並びに同法第45条第1項第3号に規定する政令で定める麦等のうち政令で定めるところにより農林水産大臣の証明を受けて輸入されるもの

4号 関税定率法 別表第1,006・10号、第1,006・20号、第1,006・30号及び第1,006・40号に掲げる米、同表第1,102・90号の3に掲げる米粉、同表第1,103・19号の四及び第1,103・20号の3の()に掲げるひき割り穀物等、同表第1,104・19号の2の(及び第1,104・29号の2に掲げる加工穀物、同表第1,901・20号の1の()のA及び並びに第1,901・90号の1の()のA及び)に掲げる穀粉等の調製食料品、同表第1,904・10号の2の()、第1,904・20号の2の(及び第1,904・90号の1に掲げる穀物等の調製食料品並びに同表第2,106・90号の2の()のAに掲げる調製食料品のうち、政府が 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律 第30条 《米穀等の輸入を目的とする買入れ及び当該米…》 穀の売渡し 政府は、米穀等米穀及び米穀を加工し、又は調製したものであって政令で定めるものをいう。以下この章において同じ。の輸入を目的とする買入れを行い、及び買受資格者に対し当該米穀の売渡しを行うこと の規定により輸入するもの、同法第31条の規定による連名による申込みに応じて行う政府の買入れ及び売渡しに係る米穀等として輸入されるもの、同法第34条第1項第3号に規定する政令で定める米穀等のうち政令で定めるところにより農林水産大臣の証明を受けて輸入されるもの並びに同法第49条第1項の規定により政府が貸付けを行つた米穀(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)の返還に係るもの

5号 関税定率法 第9条第1項第2号 《外国における価格の低落その他予想されなか…》 つた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。の事実以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他緊急関税等)の規定による措置その他の 一般協定 第19条1(特定の貨物の輸入に対する緊急措置)の規定及び世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aのセーフガードに関する協定( 第7条の6第2項第2号 《2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該…》 当する場合には、適用しない。 1 輸入に係る豚肉等が発動日前において本邦に向けて送り出されたものであることを政令で定めるところにより税関長が認めた場合 2 豚肉等について関税定率法第9条第1項第2号緊 において「 セーフガード協定 」という。)による措置がとられている物品

6号 発動日 前において本邦に向けて送り出された物品であることを政令で定めるところにより税関長が認めたもの

3項 第1項に規定する場合に該当することとなつた別表第1の6に掲げる物品について、当該物品の輸入の動向その他の事情からみて、その輸入がこれと同種の物品その他用途が直接競合する物品の生産に関する本邦の産業に損害を与えるおそれがないと認められるときは、政令で定めるところにより、物品及び期間を指定し、当該指定された期間内に輸入される当該指定された物品について、同項の規定の適用を停止することができる。

4項 第1項に規定する 輸入基準数量 は、別表第1の6に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した数量として、次の各号の区分に応じ、当該各号に定める方法により算出して得た数量とする。ただし、その算出して得た数量が当該年度の初日の属する年の前年(同表の15の項から19の項までに掲げる物品にあつては、当該年度の初日の属する年の前々年の10月1日からその翌年の9月30日までの期間。以下この項及び次項において単に「前年」という。)までの過去3年間における各年(同表の15の項から19の項までに掲げる物品にあつては、毎年10月1日からその翌年の9月30日までの各期間。第1号において同じ。)の輸入数量を合計したものの3分の1に相当する数量(以下この項及び次項において「 平均輸入数量 」という。)に100分の105を乗じて得た数量を下回る場合にあつては、輸入基準数量は、 平均輸入数量 に100分の105を乗じて得た数量とする。

1号 平均輸入数量 が前年までの過去3年間における各年の国内消費量を合計したものの3分の1に相当する数量(次号及び第3号において「 平均国内消費量 」という。)に100分の10を乗じて得た数量以下の場合平均輸入数量に100分の125を乗じて得た数量に、前年の国内消費量から前々年(別表第1の6の15の項から19の項までに掲げる物品にあつては、当該年度の初日の属する年の3年前の10月1日からその翌年の9月30日までの期間。以下この項において単に「前々年」という。)の国内消費量を控除して得た数量を加算して得た数量(前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して控除しきれない数量があるときは、平均輸入数量に100分の125を乗じて得た数量から当該控除しきれない数量を控除して得た数量

2号 平均輸入数量 平均国内消費量 に100分の10を乗じて得た数量を超え、100分の30を乗じて得た数量以下の場合平均輸入数量に100分の110を乗じて得た数量に、前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して得た数量を加算して得た数量(前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して控除しきれない数量があるときは、平均輸入数量に100分の110を乗じて得た数量から当該控除しきれない数量を控除して得た数量

3号 平均輸入数量 平均国内消費量 に100分の30を乗じて得た数量を超える場合平均輸入数量に100分の105を乗じて得た数量に、前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して得た数量を加算して得た数量(前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して控除しきれない数量があるときは、平均輸入数量に100分の105を乗じて得た数量から当該控除しきれない数量を控除して得た数量

5項 前項の規定により第1項に規定する 輸入基準数量 を算出するに当たり、別表第1の6の各項のうちに前年までの過去3年間における国内消費量が不明な物品を含む項がある場合には、当該国内消費量が不明な物品を含む項に係る輸入基準数量は、その項の 平均輸入数量 に100分の125を乗じて得た数量とする。

6項 前2項の規定は、第1項ただし書に規定する 協定対象外輸入基準数量 を算出する場合について準用する。この場合において、第4項中「別表第1の6に掲げる物品の輸入数量」とあるのは「別表第1の6に掲げる物品の輸入数量࿸経済連携協定の規定に基づき当該経済連携協定の原産品とされるものであることを政令で定めるところにより税関長が認めたもの࿸第1号において「 経済連携協定原産品 」という。)に係る輸入数量及び当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの(同号において「 締約国産物品 」という。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。同号において同じ。)を除く。以下この項において同じ。)」と、同項第1号中「各年の国内消費量」とあるのは「各年の国内消費量(経済連携協定原産品に係る輸入数量及び 締約国産物品 に係る輸入数量を合計した数量に相当する数量を除く。以下この項及び次項において同じ。)」と読み替えるものとする。

7項 第1項及び第4項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に規定する輸入数量は、 関税法 第102条第1項第1号 《税関は、政令で定めるところにより、税関の…》 事務についての証明書類の交付を請求する者があるときは、これを交付するとともに、次に掲げる事項についての統計を作成し、その閲覧を希望する者があるときは、これをその者の閲覧に供しなければならない。 1 輸証明書類の交付及び統計の閲覧等)の統計の数値又は当該統計の作成方法を基準として、第4項に規定する国内消費量は、政令で定める統計の数値又は当該統計の作成方法を基準として、それぞれ政令で定めるところにより算出するものとする。

8項 財務大臣は、別表第1の6に掲げる物品については、当該年度の初日から毎月末までのこれらの物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量(2024年度においては、当該年度の初日から毎月末までの同表に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量並びに当該輸入数量から当該年度の初日から毎月末までの当該各項の 経済連携協定原産品 に係る輸入数量及び 締約国産物品 に係る輸入数量を当該各項ごとに合計した輸入数量を控除した輸入数量)について翌月末日までに、当該年度中の同表に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量が当該年度の 輸入基準数量 を超えた場合(2024年度においては、第1項ただし書に規定する場合に該当する場合に限る。)には、当該輸入基準数量を超えた各項に係る物品についての 発動日 についてその超えることとなつた月の翌月末日までに、それぞれ 告示等 をするものとする。

7条の4 (課税価格が発動基準価格を下回つた場合の特別緊急関税)

1項 1995年度から2024年度までの各年度において、別表第1の7に掲げる物品のうち、課税価格(数量を課税標準として関税を課する物品にあつては、 関税定率法 第4条 《課税価格の決定の原則 輸入貨物の課税標…》 準となる価格以下「課税価格」という。は、次項本文の規定の適用がある場合を除き、当該輸入貨物に係る輸入取引買手が本邦に住所、居所、本店、支店、事務所、事業所その他これらに準ずるものを有しない者であるもの から 第4条 《課税価格の決定の原則 輸入貨物の課税標…》 準となる価格以下「課税価格」という。は、次項本文の規定の適用がある場合を除き、当該輸入貨物に係る輸入取引買手が本邦に住所、居所、本店、支店、事務所、事業所その他これらに準ずるものを有しない者であるもの の九までの規定に準じて算出した価格。以下同じ。)が発動基準価格(1986年から1988年における当該物品の課税価格の加重平均価格又はこれにより難い場合には政令で定めるところにより算出される価格として財務大臣が 告示等 をする価格をいう。以下この項及び同表において同じ。)を下回るものに課する関税の額は、同法第3条(課税標準及び税率)の規定又は 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される 若しくは 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに 若しくは第3項の規定にかかわらず、通常の関税率により算出した関税の額に相当する額に、次の各号の区分に応じ、当該各号に定める方法により算出した額を加算した額とする。

1号 発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に100分の10を乗じて得た金額を超え、100分の40を乗じて得た金額以下の場合加算される税額=(発動基準価格×0.9-課税価格)×0.3

2号 発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に100分の40を乗じて得た金額を超え、100分の60を乗じて得た金額以下の場合加算される税額=(発動基準価格×0.6-課税価格)×0.5+発動基準価格×0.09

3号 発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に100分の60を乗じて得た金額を超え、100分の75を乗じて得た金額以下の場合加算される税額=(発動基準価格×0.4-課税価格)×0.7+発動基準価格×0.19

4号 発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に100分の75を乗じて得た金額を超える場合加算される税額=(発動基準価格×0.25-課税価格)×0.9+発動基準価格×0.295

2項 前項の規定は、別表第1の7に掲げる物品が前条第2項第1号から第5号までの各号のいずれかに該当する場合又は同条の規定により加算された関税が課されている物品である場合には、適用しない。

3項 別表第1の7に掲げる物品のうち、当該物品の輸入の動向その他の事情からみて、その輸入がこれと同種の物品その他用途が直接競合する物品の生産に関する本邦の産業に損害を与えるおそれがないと認められるものがあるときは、政令で定めるところにより、物品及び期間を指定し、当該指定された期間内に輸入される当該指定された物品について、第1項の規定の適用を停止することができる。

7条の5

1項 削除

7条の6 (豚肉等に係る特別緊急関税)

1項 1995年度から2024年度までの各年度において、当該年度中の 関税定率法 別表第103・92号に掲げる豚(生きているものに限る。)、同表第203・11号の二、第203・12号の二、第203・19号の二、第203・21号の二、第203・22号の二及び第203・29号の2に掲げる豚の肉、同表第206・30号の2の(及び第206・49号の2の()に掲げる豚のくず肉、同表第210・11号、第210・12号、第210・19号及び第210・99号の1に掲げる豚のくず肉等並びに同表第1,602・41号の一、第1,602・42号の一及び第1,602・49号の2の()に掲げるハム及びベーコン等(以下この条並びに別表第1の3の二及び第1の8において「豚肉等」という。)の輸入数量があらかじめ財務大臣が 告示等 をする数量(第3項及び第5項において「 輸入基準数量 」という。)を超えた場合には、豚肉等のうちその超えることとなつた月の翌々月の初日(次項第1号及び第5項において「 発動日 」という。)から当該年度の末日までの期間内に輸入されるものに課する関税の率は、 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される 又は 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに 若しくは第3項の規定にかかわらず、別表第1の8に定める税率とする。ただし、2024年度においては、当該年度中の豚肉等の輸入数量から当該年度中の豚肉等であつて経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受けるもの(以下この項及び 第7条の9 《経済連携協定に基づく特定の貨物に係る課税…》 価格が発動基準価格を下回つた場合の関税の譲許の修正 譲許適用物品である関税定率法別表第101・29号の2の二に掲げる物品のうち、一頭の課税価格が発動基準価格経済連携協定に定められた当該物品の発動価格 において「 譲許適用物品 」という。)に係る輸入数量と豚肉等であつて当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの( 譲許適用物品 を除く。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。)との合計数量を控除した輸入数量(第5項において「 協定対象外輸入数量 」という。)があらかじめ財務大臣が告示等をする数量(第3項において「 協定対象外 輸入基準数量 」という。)を超えた場合に限る。

2項 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

1号 輸入に係る豚肉等が 発動日 前において本邦に向けて送り出されたものであることを政令で定めるところにより税関長が認めた場合

2号 豚肉等について 関税定率法 第9条第1項第2号 《外国における価格の低落その他予想されなか…》 つた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。の事実以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他緊急関税等)の規定による措置その他の 一般協定 第19条1(特定の貨物の輸入に対する緊急措置)の規定及び セーフガード協定 による措置がとられている場合

3項 第7条の3第4項 《4 第1項に規定する輸入基準数量は、別表…》 第1の6に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した数量として、次の各号の区分に応じ、当該各号に定める方法により算出して得た数量とする。 ただし、その算出して得た数量が当該年度の初日の属する年の前 の規定は、 輸入基準数量 又は 協定対象外輸入基準数量 を算出する場合について準用する。この場合において、協定対象外輸入基準数量を算出する場合について準用するときは、同項中「別表第1の6に掲げる物品の輸入数量」とあるのは「 第7条の6第1項 《1995年度から2024年度までの各年度…》 において、当該年度中の関税定率法別表第103・92号に掲げる豚生きているものに限る。、同表第203・11号の二、第203・12号の二、第203・19号の二、第203・21号の二、第203・22号の二及 に規定する豚肉等の輸入数量࿸経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受けるもの࿸以下この項において「 譲許適用物品 」という。)に係る輸入数量と当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの(譲許適用物品を除く。第1号において「 締約国産物品 」という。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。同号において同じ。)との合計数量を除く。以下この項において同じ。)」と、同項第1号中「各年の国内消費量」とあるのは「各年の国内消費量(譲許適用物品に係る輸入数量と 締約国産物品 に係る輸入数量との合計数量に相当する数量を除く。以下この項において同じ。)」と読み替えるものとする。

4項 第7条の3第7項 《7 第1項及び第4項前項において準用する…》 場合を含む。以下この項において同じ。に規定する輸入数量は、関税法第102条第1項第1号証明書類の交付及び統計の閲覧等の統計の数値又は当該統計の作成方法を基準として、第4項に規定する国内消費量は、政令で の規定は、第1項に規定する輸入数量又は前項において準用する同条第4項に規定する国内消費量を算出する場合について準用する。

5項 財務大臣は、1995年度から2024年度までの各年度において、当該年度の初日から毎月末までの豚肉等の輸入数量(2024年度においては、当該輸入数量及び 協定対象外輸入数量 )について翌月末日までに、当該年度中の豚肉等の輸入数量が当該年度の 輸入基準数量 を超えた場合(2024年度においては、第1項ただし書に規定する場合に該当する場合に限る。)には、 発動日 についてその超えることとなつた月の翌月末日までに、それぞれ 告示等 をするものとする。

7条の7 (経済連携協定に基づく関税の緊急措置)

1項 経済連携協定に基づく関税の譲許(以下この条において単に「譲許」という。)による特定の種類の貨物(当該経済連携協定の規定に基づき譲許の便益の適用を受けるものに限る。)の輸入の増加の事実(第6項及び第7項において「 特定貨物の輸入増加の事実 」という。)があり、当該貨物の輸入の増加が重要な原因となつて、これと同種の貨物その他用途が直接競合する貨物の生産に関する本邦の産業に重大な損害を与え、又は与えるおそれがある事実(第6項及び第7項において「 本邦の産業に与える重大な損害等の事実 」という。)がある場合において、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む。以下この条、 第7条の9第2号 《経済連携協定に基づく特定の貨物に係る課税…》 価格が発動基準価格を下回つた場合の関税の譲許の修正 第7条の9 譲許適用物品である関税定率法別表第101・29号の2の二に掲げる物品のうち、一頭の課税価格が発動基準価格経済連携協定に定められた当該物品 、第7条の十及び 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに において同じ。)、貨物及び期間を指定し、次の措置をとることができる。

1号 指定された貨物について当該経済連携協定に基づき更なる関税率の引下げを行うものとされている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、更なる関税率の引下げを行わないものとすること。

2号 指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、 関税定率法 別表に定める税率( 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される の税率の適用があるときは、その適用される税率及び 協定税率 のうちいずれか低いもの(以下「 実行税率 」という。)の範囲内において関税率を引き上げること。

2項 前項の規定による措置がとられている場合において、特別の理由により必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、同項の規定により指定された期間を延長することができる。

3項 特定の貨物につき第1項の規定による措置をとる場合又はとつた場合には、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、当該貨物以外の貨物で譲許がされているものにつきその譲許を修正し、又は譲許がされていないものにつき新たに譲許をし、その修正又は譲許をした後の税率を適用することができる。

4項 経済連携協定の我が国以外の締約国( 第12条の4 《経済連携協定に基づく締約国原産品であるこ…》 との確認 税関長は、輸入申告がされた貨物について、経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益を適用する場合において、当該貨物が当該経済連携協定の規定に基づき協定締約国の原産品とされるもの以下この項に において「 協定締約国 」という。)において当該経済連携協定の規定に基づき関税の緊急措置(次項において「 我が国以外の締約国の緊急措置 」という。)がとられた場合には、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国及び譲許がされている貨物を指定し、その貨物の全部又は一部につき譲許の適用を停止し、 実行税率 の範囲内の税率による関税を課することができる。

5項 前2項の規定による措置は、それぞれその効果が第1項の規定による措置の補償又は 我が国以外の締約国の緊急措置 に対する対抗措置として必要な限度を超えず、かつ、その国民経済に対する影響ができるだけ少ないものとするような配慮のもとに行わなければならない。

6項 政府は、 特定貨物の輸入増加の事実 及びこれによる 本邦の産業に与える重大な損害等の事実 についての10分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、これらの事実の有無につき調査を行うものとする。

7項 政府は、前項の調査が開始された場合において、その調査の完了前においても、10分な証拠により、 特定貨物の輸入増加の事実 及びこれによる 本邦の産業に与える重大な損害等の事実 を推定することができ、国民経済上特に緊急に必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国、貨物及び期間を指定し、次の措置をとることができる。

1号 指定された貨物について当該経済連携協定に基づき更なる関税率の引下げを行うものとされている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、更なる関税率の引下げを行わないものとすること。

2号 指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、 実行税率 の範囲内において関税率を引き上げること。

8項 政府は、第6項の調査が終了したときは、第1項の規定による措置をとる場合を除き、前項の規定により課された関税を速やかに還付しなければならない。同項の規定により課された関税の額が、同項の規定による措置がとられていた期間内に輸入される同項の規定により指定された貨物につき、第1項の規定により関税が課されるものとした場合に課される関税の額を超える場合における当該超える部分の関税についても、同様とする。

9項 財務大臣は、第4項に基づき譲許の適用を停止し、 実行税率 の範囲内の税率による関税を課するため必要があると認めるときは、外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長に対し、譲許の適用を停止すべき国及び貨物並びに適用すべき関税の税率について意見を求めることができる。

10項 外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長は、前項の規定により財務大臣から意見を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、その求めがあつた日から起算して30日以内に、書面により意見を述べなければならない。

11項 前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

7条の8 (経済連携協定に基づく特定の貨物に係る関税の譲許の修正)

1項 修正対象物品(経済連携協定において、当該経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受ける物品のうち当該経済連携協定に定められた期間に係る当該物品の輸入数量が当該経済連携協定に定められた一定の数量を超えた場合に当該物品の関税の譲許の適用を停止し、又はその譲許を修正することができると定められた物品であつて政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)について、経済連携協定の規定に基づき、当該経済連携協定に定められた期間に係る修正対象物品の輸入数量(当該経済連携協定に別段の定めがあるときは、その定めるところにより、政令で定める輸入数量。第3項及び第4項において同じ。)が、当該経済連携協定に定められた当該修正対象物品に係る一定の数量としてあらかじめ財務大臣が 告示等 をする数量(同項において「 輸入基準数量 」という。)を超えた場合には、当該修正対象物品のうち、その超えることとなつた月の翌々月の初日からその超えることとなつた月の属する年度の末日までの期間(当該経済連携協定に別段の定めがあるときは、その定めるところにより、政令で定める期間。第1号及び同項において「 発動期間 」という。)内に輸入されるものに課する関税の率は、次に掲げる当該修正対象物品に係る税率のうち最も低いものとする。

1号 発動期間 の開始の日における 実行税率

2号 当該経済連携協定が日本国について効力を生ずる日(当該経済連携協定に別段の定めがあるときは、その定めるところにより、政令で定める日)の前日における 実行税率

3号 当該経済連携協定に定められた税率として政令で定める税率

2項 前項の規定は、経済連携協定の規定に基づき、政令で定める修正対象物品については、適用しない。

3項 第7条の3第7項 《7 第1項及び第4項前項において準用する…》 場合を含む。以下この項において同じ。に規定する輸入数量は、関税法第102条第1項第1号証明書類の交付及び統計の閲覧等の統計の数値又は当該統計の作成方法を基準として、第4項に規定する国内消費量は、政令で の規定は、修正対象物品の輸入数量を算出する場合について準用する。

4項 財務大臣は、その年度の初日(政令で定める修正対象物品にあつては政令で定める日とし、経済連携協定が日本国について効力を生ずる日の属する年度における当該経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受ける修正対象物品(政令で定める物品を除く。)にあつては同日とする。)からその年度の毎月末までの修正対象物品の輸入数量について翌月末日までに、当該年度における当該輸入数量が当該修正対象物品の 輸入基準数量 を超えた場合には、当該輸入基準数量を超えた修正対象物品についての 発動期間 について当該発動期間の開始の日の前日までに、それぞれ 告示等 をするものとする。

5項 政令で定める修正対象物品に係る前項の規定の適用に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

7条の9 (経済連携協定に基づく特定の貨物に係る課税価格が発動基準価格を下回つた場合の関税の譲許の修正)

1項 譲許適用物品 である 関税定率法 別表第101・29号の2の()に掲げる物品のうち、一頭の課税価格が発動基準価格(経済連携協定に定められた当該物品の発動価格に100分の90を乗じて得た価格をいう。)を下回るもの(第2号において「 譲許修正物品 」という。)に課する関税の率は、次に掲げる税率のうち最も低いものとする。

1号 この条の規定により関税の譲許を修正する日における 実行税率

2号 当該経済連携協定が 譲許修正物品 の原産地である国について効力を生ずる日の前日における 実行税率

3号 当該経済連携協定に定められた税率として政令で定める税率

7条の10 (経済連携協定に基づく報復関税)

1項 経済連携協定に基づいて直接又は間接に我が国に与えられた利益を守るため必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国及び関税の譲許がされている貨物を指定し、その貨物の全部又は一部につき関税の譲許の適用を停止し、 実行税率 の範囲内の税率による関税を課することができる。

2項 財務大臣は、前項に基づき関税の譲許の適用を停止し、 実行税率 の範囲内の税率による関税を課するため必要があると認めるときは、外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長に対し、関税の譲許の適用を停止すべき国及び貨物並びに適用すべき関税の税率について意見を求めることができる。

3項 外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長は、前項の規定により財務大臣から意見を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、その求めがあつた日から起算して30日以内に、書面により意見を述べなければならない。

4項 前3項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

8条 (加工又は組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税)

1項 加工又は組立てのため、2026年3月31日までに本邦から輸出された貨物を原料又は材料とした次に掲げる製品( 関税定率法 別表に定める税率が無税とされているものを除く。)で、その輸出の許可の日から1年(1年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入されるものについては、政令で定めるところにより、当該製品の関税の額に、当該輸出された貨物が輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格に相当するものとして政令で定めるところにより算出する価格の当該製品の課税価格に対する割合を乗じて算出した額の範囲内において、その関税を軽減することができる。

1号 関税定率法 別表第42・2項に該当する製品のうち外面が革製又はコンポジションレザー製のもの並びに同表第42・3項に該当する製品のうち野球用のグローブ及びミット以外のもの(これらの製品のうち、本邦から輸出された政令で定める貨物を原料又は材料としたものに限るものとし、政令で定める加工又は組立てがされたものを除く。

2号 関税定率法 別表第57類及び第61類から第63類までに該当する製品(本邦から輸出された政令で定める貨物を原料又は材料としたものに限るものとし、政令で定める加工又は組立てがされたものを除く。

3号 関税定率法 別表第6,406・10号の1に該当する製品のうち甲(本邦から輸出された政令で定める貨物を原料又は材料としたものに限るものとし、政令で定める加工又は組立てがされたものを除く。

2項 次条第1項又は第3項の規定の適用を受ける物品については、前項の規定は、適用しない。

8条の2 (特恵関税等)

1項 経済が開発の途上にある国であつて、関税について特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの(以下「 特恵受益国等 」という。)を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される の規定にかかわらず、当該各号に定めるところによる。

1号 関税定率法 別表第1類から第24類までに該当する物品のうち別表第2に掲げるもの同表に定める税率

2号 関税定率法 別表第25類から第76類まで及び第78類から第97類までに該当する物品のうち別表第3に掲げるもの(同法別表(別表第1に掲げる物品にあつては、同表)に定める税率が無税とされているものを除く。)同法別表に定める税率(別表第1に掲げる物品にあつては、同表に定める税率及び 協定税率 のうちいずれか低いものに別表第3に定める係数を乗じて得た税率

3号 関税定率法 別表第25類から第76類まで及び第78類から第97類までに該当する物品のうち別表第三、第四及び第5に掲げる物品以外のもの(同法別表(別表第1に掲げる物品にあつては、同表)に定める税率が無税とされているものを除く。)無税

2項 前項の規定にかかわらず、1の 特恵受益国等 を原産地とする同項各号に掲げる物品で同項に定める日までに輸入されるもののうち、当該1の特恵受益国等を原産地とする物品の有する国際競争力の程度その他の事情を勘案して同項の規定による関税についての便益を与えることが適当でないと認められるものがある場合においては、政令で定めるところにより、当該物品の原産地である特恵受益国等及び当該物品を指定し、当該物品について同項の規定による関税についての便益を与えないことができる。

3項 特恵受益国等 のうち、国際連合総会の決議により後発開発途上国とされている国で特恵関税(第1項の規定により課される関税をいう。)について特別の便益を与えることが適当であるものとして政令で定める国(次条において「 特別特恵受益国 」という。)を原産地とする別表第5に掲げる物品以外のもの( 関税定率法 別表(別表第1に掲げる物品にあつては、同表及び同項第1号に定める税率が無税とされている物品並びに同項第3号に掲げる物品を除く。)で、同項に定める日までに輸入されるものに課する関税の率は、 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される 又は同項第1号若しくは第2号の規定にかかわらず、無税とする。

4項 第1項又は前項の規定の適用を受ける物品の原産地の確認その他これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

8条の3 (特恵関税等の適用の停止)

1項 特恵受益国等 特別特恵受益国 を除く。)を原産地とする前条第1項各号に掲げる物品の輸入が同項各号に定める税率の適用により増加し、その輸入が、これと同種の物品その他用途が直接競合する物品の生産に関する本邦の産業に損害を与え、又は与えるおそれがあり、当該産業を保護するため緊急に必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、物品及び期間並びに必要があるときは国又は地域を指定し、同項の規定の適用を停止することができる。

2項 前項の規定は、 特別特恵受益国 を原産地とする別表第5に掲げる物品以外のもの( 関税定率法 別表(別表第1に掲げる物品にあつては、同表)に定める税率が無税とされているものを除く。)について準用する。この場合において、前項中「同項各号に定める税率」とあるのは「前条第1項又は第3項の規定による税率」と、「同項の規定」とあるのは「同条第1項又は第3項の規定」と読み替えるものとし、前条第3項の規定の適用を受ける物品につき、その適用を停止するときは、当該物品については、同条第1項の規定の適用はないものとする。

8条の4 (特恵受益国等原産品であることの確認)

1項 税関長は、輸入申告がされた貨物について、 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに 又は第3項(特恵関税等)の規定による関税についての便益を適用する場合において、当該貨物が 特恵受益国等 を原産地とする物品(以下この項において「 特恵受益国等原産品 」という。)であるかどうかの確認をするために必要があるときは、次に掲げる方法によりその確認をすることができる。

1号 当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が 特恵受益国等 原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法

2号 特恵受益国等 の権限ある当局(特恵受益国等から輸出される貨物が特恵受益国等原産品であることを証明する書類の発給に関して権限を有する機関をいう。以下この条において同じ。又は当該貨物の輸出者若しくは生産者に対し、当該貨物について質問し、又は当該貨物が特恵受益国等原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法

3号 その職員に、当該貨物の輸出者又は生産者の事務所その他の必要な場所において、その者の同意を得て、実地に書類その他の物件を調査させる方法

4号 特恵受益国等 の権限ある当局に対し、当該特恵受益国等の権限ある当局が当該貨物の輸出者又は生産者の事務所その他の必要な場所において行う検査に、その者の同意を得て、我が国の税関職員を立ち会わせ、及び当該検査において収集した資料を提供することを求める方法

2項 前項第2号の質問又は求めは、当該質問又は求めを受けた者が当該質問に対する回答又は当該求めに係る資料の提供をすべき相当の期間を定めて、書面をもつてするものとする。

3項 税関長は、その職員に第1項第3号の調査をさせようとするときは、 特恵受益国等 が当該調査に同意するかどうかを回答すべき相当の期間を定めて、書面によりその旨を通知するものとする。

4項 第1項第4号の求めは、 特恵受益国等 の権限ある当局が当該求めに応ずるかどうかを回答すべき相当の期間を定めて、書面をもつてするものとする。

5項 税関長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに 又は第3項の規定による関税についての便益の適用を受けようとする貨物について、当該便益を与えないことができる。

1号 当該貨物が当該便益の適用を受けるための要件を満たしていないとき。

2号 当該貨物を輸入する者が当該便益の適用を受けるために必要な手続をとらないとき。

3号 第1項第2号の質問又は求めを行つた場合において、当該質問又は求めを受けた者が、第2項の規定により定めた期間内に、当該質問に対する回答若しくは当該求めに係る資料の提供をしないとき、又は当該質問に対する回答若しくは当該求めに対し提供した資料が10分でないとき。

4号 第3項の通知をした場合において、 特恵受益国等 又は当該通知に係る貨物の輸出者若しくは生産者が第1項第3号の調査を拒んだとき、又は第3項の規定により定めた期間内に当該通知に対する回答をしないとき。

5号 第1項第4号の求めを行つた場合において、 特恵受益国等 の権限ある当局が、当該求めを拒んだとき、前項の規定により定めた期間内に当該求めに対する回答をしないとき、当該求めに係る資料の提供をしないとき、又は当該求めに対し提供した資料が10分でないとき。

6項 税関長は、第1項の規定による確認をしたときは、その結果の内容(その理由を含む。)を当該確認に係る貨物を輸入する者に通知するものとする。

8条の5 (暫定税率の適用を受ける物品に対する特殊関税制度の適用)

1項 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される 及び 第8条の2 《特恵関税等 経済が開発の途上にある国で…》 あつて、関税について特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3 に規定する物品に対する 関税定率法 第6条第1項 《世界貿易機関を設立するマラケシュ協定以下…》 この条、次条及び第9条において「世界貿易機関協定」という。に基づいて直接若しくは間接に本邦に与えられた利益を守り、又は世界貿易機関協定の目的を達成するため必要があると認められるときは、次の各号に掲げる 若しくは第2項、 第7条第1項 《外国において生産又は輸出について直接又は…》 間接に補助金の交付を受けた貨物の輸入が本邦の産業当該補助金の交付を受けた輸入貨物と同種の貨物を生産している本邦の産業に限る。以下この条において同じ。に実質的な損害を与え、若しくは与えるおそれがあり、又 若しくは第3項、 第8条第1項 《不当廉売貨物を、輸出国における消費に向け…》 られる当該貨物と同種の貨物の通常の商取引における価格その他これに準ずるものとして政令で定める価格以下この条において「正常価格」という。より低い価格で輸出のために販売することをいう。以下この条において同 若しくは第2項又は 第9条第1項 《外国における価格の低落その他予想されなか…》 つた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。の事実以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他 、第4項若しくは第8項の規定の適用については、これらの規定中「別表の税率」とあるのは、「別表の税率( 関税暫定措置法 第2条 《暫定税率 別表第1に掲げる物品で202…》 5年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。 2 別表第1の3に掲げる物品で2025年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入される第7条の3第1項 《1995年度から2024年度までの各年度…》 において、別表第1の6に掲げる物品について、当該年度中のこれらの物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量があらかじめ財務大臣が官報による告示又はインターネットの利用その他の適切な方法による公表第7条の4第1項 《1995年度から2024年度までの各年度…》 において、別表第1の7に掲げる物品のうち、課税価格数量を課税標準として関税を課する物品にあつては、関税定率法第4条から第4条の九までの規定に準じて算出した価格。以下同じ。が発動基準価格1986年から1第7条の6第1項 《1995年度から2024年度までの各年度…》 において、当該年度中の関税定率法別表第103・92号に掲げる豚生きているものに限る。、同表第203・11号の二、第203・12号の二、第203・19号の二、第203・21号の二、第203・22号の二及 又は 第8条の2第1項 《経済が開発の途上にある国であつて、関税に…》 ついて特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの以下「特恵受益国等」という。を原産地とする次の各号に掲げる物品で、2031年3月31日までに 若しくは第3項の税率の適用があるときは、その適用される税率)」とする。

2項 関税定率法 第9条の2 《関税割当制度 別表において税率が一定の…》 数量を限度として定められている貨物のうち政令で定めるものについては、その税率は、当該一定の数量の範囲内において、当該貨物の使用の実績及び見込みその他国民経済上の必要な考慮に基づいて政府が行なう割当てを の規定は、別表第1において税率が一定の数量を限度として定められている物品のうち政令で定めるものについて準用する。

8条の6 (経済連携協定に基づく関税割当制度)

1項 経済連携協定において関税の譲許が一定の数量を限度として定められている物品で政令で定めるもの(次項に規定する物品を除く。)については、その譲許の便益は、当該一定の数量の範囲内において、当該物品の使用の実績及び見込みその他国民経済上の必要な考慮に基づいて政府が行う割当てを受けた者がその受けた数量の範囲内で輸入するものに適用する。

2項 経済連携協定において関税の譲許が一定の数量を限度として定められている物品で政令で定めるもののうち輸出国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む。)が発給する証明書に基づき輸入国が割当てを行うこととされているものについては、その譲許の便益は、当該一定の数量の範囲内において、当該経済連携協定の我が国以外の締約国が発給する証明書に基づいて政府が行う割当てを受けた者がその受けた数量の範囲内で輸入するものに適用する。

3項 前2項の割当ての方法、割当てを受ける手続その他前2項の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。

8条の7 (経済連携協定に基づく加工又は修繕のため輸出された貨物の免税)

1項 加工又は修繕(政令で定めるものを除く。)のため本邦から経済連携協定の我が国以外の締約国に輸出され、その輸出の許可の日から1年(1年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される貨物については、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、その関税を免除する。

9条 (軽減税率等の適用手続)

1項 別表第1に掲げる物品のうち、同表において特定の用途に供するものであることを要件として、当該物品に係る当該用途に供することを要件としない税率よりも低い税率(以下「 軽減税率 」という。)が定められているもので政令で定めるものについて、 軽減税率 の適用を受けようとする者は、政令で定める手続をしなければならない。

2項 経済連携協定において関税の譲許が特定の用途に供するものであることを要件としている物品で政令で定めるものについて、その譲許の便益の適用を受けようとする者は、政令で定める手続をしなければならない。

9条の2 (経済連携協定に基づく製造用原料品に係る譲許の便益の適用)

1項 経済連携協定の規定に基づく関税の譲許(以下この条において単に「譲許」という。)が税関の監督の下で飼料の原料として使用するものであることを要件としている物品のうち、次の各号に掲げる原料品で輸入され、その輸入の許可の日から1年以内に、税関長の承認を受けた製造工場で当該各号に規定する製造が終了するものについては、政令で定めるところにより、譲許の便益を適用する。

1号 飼料のうち政令で定めるものの製造に使用するための 関税定率法 別表第1,001・99号に掲げる物品

2号 飼料のうち政令で定めるものの製造に使用するための 関税定率法 別表第1,003・90号に掲げる物品

2項 税関長は、前項の経済連携協定又はこの法律若しくは 関税法 の実施を確保する上に支障がないと認めるときは、同項の承認をしなければならない。

3項 第1項の規定により譲許の便益の適用を受ける場合においては、税関長は、税関の監督の下で飼料の原料として使用することを要件としない税率により計算した関税の額と譲許の便益による税率により計算した関税の額との差額に相当する担保を提供させることができる。

4項 第1項各号に規定する製造を行うに際しては、税関長が同項の規定により譲許の便益の適用を受けた原料品(以下この条において「 製造用原料品 」という。)による製造の確認に支障がないと認めて承認した場合を除くほか、 製造用原料品 にこれと同種の他の原料品を混じて使用してはならない。

5項 製造用原料品 による製造が終了したときは、当該製造をした者は、政令で定めるところにより、使用した製造用原料品及びその製品の数量を税関に届け出て、その都度又は随時、その製品について検査を受けなければならない。

6項 第1項各号に掲げる 製造用原料品 は、その輸入の許可の日から1年以内に、当該各号に規定する製造に使用する用途以外の用途に供し、又は当該各号に規定する製造に使用する用途以外の用途に供するため譲渡してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、この限りでない。

7項 次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に該当することとなつた者から、税関の監督の下で飼料の原料として使用することを要件としない税率により計算した関税の額と譲許の便益による税率により計算した関税の額との差額に相当する額の関税を、直ちに徴収する。ただし、 製造用原料品 又はその製品が災害その他やむを得ない理由により亡失した場合又は税関長の承認を受けて滅却された場合には、その関税を徴収しないこととし、前項ただし書の承認を受けた製造用原料品につき変質、損傷その他やむを得ない理由による価値の減少があつた場合には、 関税定率法 第10条第1項 《輸入貨物が輸入の許可関税法第73条第1項…》 輸入の許可前における貨物の引取りの規定により引き取ることを承認された貨物については、当該承認前に変質し、又は損傷した場合においては、政令で定めるところにより、当該貨物の変質若しくは損傷による価値の減少変質、損傷等の場合の減税又は戻し税等)の規定に準じてその関税を軽減することができる。

1号 第1項各号に掲げる 製造用原料品 について前項ただし書の承認を受けたとき、若しくは当該承認を受けないで製造用原料品を当該各号に規定する製造に使用する用途以外の用途に供し、若しくは当該各号に規定する製造に使用する用途以外の用途に供するため譲渡したとき、又はその輸入の許可の日から1年以内に第5項の規定による届出をせず、若しくはその製造を終えなかつたとき。

2号 第1項の規定により税関長の承認を受けた製造工場以外の場所で 製造用原料品 を製造に供し、又は第4項の規定に違反してこれを使用したとき。

8項 第1項の規定により製造工場の承認を受けた者は、当該製造工場の延べ面積、承認の期間及び当該製造工場に係る税関の事務の種類を基準として政令で定める額の手数料を、政令で定めるところにより、税関に納付しなければならない。

10条 (用途外使用等の制限)

1項 第4条 《航空機部分品等の免税 次に掲げる物品の…》 うち、本邦において製作することが困難と認められるもので政令で定めるものについては、2026年3月31日までに輸入されるものに限り、政令で定めるところにより、その関税を免除する。 1 航空機に使用する部 の規定により関税の免除を受け、又は 第9条第1項 《別表第1に掲げる物品のうち、同表において…》 特定の用途に供するものであることを要件として、当該物品に係る当該用途に供することを要件としない税率よりも低い税率以下「軽減税率」という。が定められているもので政令で定めるものについて、軽減税率の適用を 軽減税率 若しくは同条第2項の譲許の便益の適用を受けた物品は、その輸入の許可の日から2年以内に、その免除を受け、若しくは軽減税率若しくは譲許の便益の適用を受けた用途以外の用途に供し、又はこれらの用途以外の用途に供するため譲渡してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、この限りでない。

11条 (用途外使用等の承認があつた場合の関税の徴収)

1項 前条ただし書の承認を受けたとき、又は当該承認を受けないで同条の物品を同条に規定する用途以外の用途に供し、若しくはその用途以外の用途に供するため譲渡したときは、これらの場合に該当することとなつた者から、次の各号に掲げる物品の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる額の関税を直ちに徴収する。この場合において、当該承認を受けた物品につき使用による減耗、変質その他のやむを得ない理由による価値の減少があつたときは、 関税定率法 第10条第1項 《輸入貨物が輸入の許可関税法第73条第1項…》 輸入の許可前における貨物の引取りの規定により引き取ることを承認された貨物については、当該承認前に変質し、又は損傷した場合においては、政令で定めるところにより、当該貨物の変質若しくは損傷による価値の減少変質又は損傷による減税)の規定に準じてその関税を軽減することができる。

1号 第4条 《課税価格の決定の原則 輸入貨物の課税標…》 準となる価格以下「課税価格」という。は、次項本文の規定の適用がある場合を除き、当該輸入貨物に係る輸入取引買手が本邦に住所、居所、本店、支店、事務所、事業所その他これらに準ずるものを有しない者であるもの の規定により関税の免除を受けた物品については、その免除を受けた額

2号 第9条第1項 《外国における価格の低落その他予想されなか…》 つた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。の事実以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他 軽減税率 又は同条第2項の譲許の便益の適用を受けた物品については、特定の用途に供することを要件としない税率により計算した関税の額と当該軽減税率又は当該譲許の便益による税率により計算した関税の額との差額

12条 (関税の免除等を受けた物品の転用)

1項 関税定率法 第20条 《違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税等…》 関税を納付して輸入された貨物のうち次の各号のいずれかに該当するものでその輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを本邦から輸出するとき第1号又は第2号に掲げる貨物にあつては、返送のため輸出すると の三(関税の軽減、免除等を受けた物品の転用)の規定は、 第4条 《課税価格の決定の原則 輸入貨物の課税標…》 準となる価格以下「課税価格」という。は、次項本文の規定の適用がある場合を除き、当該輸入貨物に係る輸入取引買手が本邦に住所、居所、本店、支店、事務所、事業所その他これらに準ずるものを有しない者であるもの の規定により関税の免除を受け、又は 第9条第1項 《外国における価格の低落その他予想されなか…》 つた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。の事実以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他 軽減税率 若しくは同条第2項若しくは 第9条の2第1項 《別表において税率が一定の数量を限度として…》 定められている貨物のうち政令で定めるものについては、その税率は、当該一定の数量の範囲内において、当該貨物の使用の実績及び見込みその他国民経済上の必要な考慮に基づいて政府が行なう割当てを受けた者がその受 の譲許の便益の適用を受けた物品が、その免除を受け、若しくは軽減税率若しくは譲許の便益の適用を受けた用途以外の用途に供され、又はこれらの用途以外の用途に供するため譲渡される場合について準用する。

12条の2 (更正の請求の特例)

1項 納税申告( 関税法 第7条第1項 《申告納税方式が適用される貨物を輸入しよう…》 とする者は、税関長に対し、当該貨物に係る関税の納付に関する申告をしなければならない。申告)の規定による申告又は同法第7条の14第1項(修正申告)の規定による修正申告をいう。以下この条において同じ。)をした者は、当該納税申告に係る貨物(環太平洋パートナーシップ協定( 第12条の4第4項 《4 税関長は、その職員に環太平洋協定第4…》 章繊維及び繊維製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則又は環太平洋包括的及び先進的協定第4章繊維及び繊維製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則に掲げる品目に該当する貨物について第 及び 第12条の5第1項 《税関長は、環太平洋協定第4章繊維及び繊維…》 製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則又は環太平洋包括的及び先進的協定第4章繊維及び繊維製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則に掲げる品目に該当する貨物の輸入に関し、関税法、関 において「 環太平洋協定 」という。又は環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定( 第12条の4第4項 《4 税関長は、その職員に環太平洋協定第4…》 章繊維及び繊維製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則又は環太平洋包括的及び先進的協定第4章繊維及び繊維製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則に掲げる品目に該当する貨物について第 及び 第12条の5第1項 《税関長は、環太平洋協定第4章繊維及び繊維…》 製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則又は環太平洋包括的及び先進的協定第4章繊維及び繊維製品附属書4―A繊維及び繊維製品の品目別原産地規則に掲げる品目に該当する貨物の輸入に関し、関税法、関 において「 環太平洋包括的及び先進的協定 」という。)(以下「 環太平洋協定 等」という。)の規定に基づき環太平洋協定等の原産品とされる貨物に限る。)について環太平洋協定等の規定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けていない場合において、当該貨物につき当該譲許の便益の適用を受けることにより、当該納税申告に係る納付すべき税額(当該税額に関し同法第7条の16第1項又は第3項( 更正 及び決定)の規定による更正(以下この条において「 更正 」という。)があつた場合には、当該更正後の税額)が過大となるときは、当該貨物の輸入の許可の日から1年以内に限り、政令で定めるところにより、税関長に対し、当該納税申告に係る税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)について同法第7条の15第1項(更正の請求)の規定による更正の請求をすることができる。

12条の3 (賦課決定の請求)

1項 関税法 第6条の2第1項第2号 《関税額の確定については、次の各号の区分に…》 応じ、当該各号に掲げる方式が適用されるものとする。 1 次号に掲げる関税以外の関税 納付すべき税額又は当該税額がないことが納税義務者のする申告により確定することを原則とし、その申告がない場合又はその申税額の確定の方式)に規定する賦課課税方式が適用される貨物を輸入した者は、同法第8条第1項(賦課決定)の規定により、税関長が 環太平洋協定 等の規定に基づく関税の譲許の便益を適用しないで当該貨物(環太平洋協定等の規定に基づき環太平洋協定等の原産品とされる貨物に限る。)の関税に係る納付すべき税額の決定をした場合において、当該貨物につき当該譲許の便益が適用されることにより、当該決定に係る納付すべき税額(同条第3項の規定による決定があつた場合には、当該決定後の税額)が過大となるときは、当該貨物の輸入の許可の日(同号ロに規定する郵便物にあつては、日本郵便株式会社から交付された日)から1年以内に限り、政令で定めるところにより、税関長に対し、当該決定に係る税額の変更について同条第3項の規定による決定をすべき旨の請求をすることができる。

2項 税関長は、前項の規定による決定の請求があつた場合には、その請求に係る貨物が 環太平洋協定 等の規定に基づき環太平洋協定等の原産品とされるものであるかどうかその他必要な事項について調査しなければならない。

3項 税関長は、前項の調査をした場合において、 関税法 第8条第3項 《3 税関長は、前2項又はこの項の規定によ…》 る決定をした後、その決定をした課税標準第1項第1号イに掲げる場合にあつては同号イの申告に係る課税標準とし、前項に規定する場合にあつては同項に規定する計算の基礎となる税額とする。以下この条において同じ。 の規定による決定をしないときは、当該決定をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知する。

4項 第1項の請求に基づく 関税法 第8条第3項 《3 税関長は、前2項又はこの項の規定によ…》 る決定をした後、その決定をした課税標準第1項第1号イに掲げる場合にあつては同号イの申告に係る課税標準とし、前項に規定する場合にあつては同項に規定する計算の基礎となる税額とする。以下この条において同じ。 の規定による決定により納付すべき税額が減少した関税(当該関税に係る延滞税を含む。)に係る過納金について同法第13条第2項(還付及び充当)に規定する還付加算金を計算する場合における同項の規定の適用については、同項第2号中「 更正 の請求に基づく更正」とあるのは「 関税暫定措置法 第12条の3第1項 《関税法第6条の2第1項第2号税額の確定の…》 方式に規定する賦課課税方式が適用される貨物を輸入した者は、同法第8条第1項賦課決定の規定により、税関長が環太平洋協定等の規定に基づく関税の譲許の便益を適用しないで当該貨物環太平洋協定等の規定に基づき環賦課決定の請求)の請求に基づく賦課決定」と、「その更正の請求」とあるのは「その請求」と、「当該更正」とあるのは「当該決定」とする。

12条の4 (経済連携協定に基づく締約国原産品であることの確認)

1項 税関長は、輸入申告がされた貨物について、経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益を適用する場合において、当該貨物が当該経済連携協定の規定に基づき 協定締約国 の原産品とされるもの(以下この項において「 締約国原産品 」という。)であるかどうかの確認をするために必要があるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、次に掲げる方法によりその確認をすることができる。

1号 当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が 締約国原産品 であることを明らかにする資料の提供を求める方法

2号 協定締約国 の権限ある当局(協定締約国から輸出される貨物が 締約国原産品 であることを証明する書類の発給又は当該書類の作成をすることができる者の認定に関して権限を有する機関をいう。第4号において同じ。)、協定締約国の税関当局( 関税法 関税定率法 その他の関税に関する法律に相当する協定締約国の法令を執行する当局をいう。又は当該貨物の輸出者若しくは生産者に対し、当該貨物について質問し、又は当該貨物が締約国原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法

3号 その職員に、当該貨物の輸出者又は生産者の事務所その他の必要な場所において、その者の同意を得て、実地に書類その他の物件を調査させる方法

4号 協定締約国 の権限ある当局に対し、当該協定締約国の権限ある当局が当該貨物の輸出者又は生産者の事務所その他の必要な場所において行う検査に、その者の同意を得て、我が国の税関職員を立ち会わせ、及び当該検査において収集した資料を提供することを求める方法

5号 その他当該経済連携協定に定める方法

2項 前項第2号の質問又は求めは、当該質問又は求めを受けた者が当該質問に対する回答又は当該求めに係る資料の提供をすべき相当の期間を定めて、書面をもつてするものとする。

3項 税関長は、その職員に第1項第3号の調査をさせようとするときは、経済連携協定の規定に基づき、同号の輸出者若しくは生産者又はこれらの者が所在する 協定締約国 が当該調査に同意するかどうかを回答すべき相当の期間を定めて、書面によりその旨を通知するものとする。

4項 税関長は、その職員に 環太平洋協定 第4章(繊維及び繊維製品)附属書4―A(繊維及び繊維製品の品目別原産地規則又は 環太平洋包括的及び先進的協定 第4章(繊維及び繊維製品)附属書4―A(繊維及び繊維製品の品目別原産地規則)に掲げる品目に該当する貨物について第1項第3号の調査をさせようとする場合において、当該調査の対象となる貨物に係る申告の内容その他税関が保有する情報に鑑み、違法又は不当な行為を容易にし、当該貨物が環太平洋協定等の規定に基づき環太平洋協定等の原産品とされるものであるかどうかの把握を困難にするおそれがあると認めるときは、前項の規定にかかわらず、同項の規定による通知を要しない。

5項 第1項第4号の求めは、 協定締約国 が当該求めに応ずるかどうかを回答すべき相当の期間を定めて、書面をもつてするものとする。

6項 税関長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受けようとする貨物について、当該経済連携協定の規定に基づき、当該譲許の便益を与えないことができる。

1号 当該貨物が当該譲許の便益の適用を受けるための要件を満たしていないとき。

2号 当該貨物を輸入する者が当該譲許の便益の適用を受けるために必要な手続をとらないとき。

3号 第1項第2号の質問又は求めを行つた場合において、当該質問又は求めを受けた者が、第2項の規定により定めた期間内に、当該質問に対する回答若しくは当該求めに係る資料の提供をしないとき、又は当該質問に対する回答若しくは当該求めに対し提供した資料が10分でないとき。

4号 協定締約国 又は第1項第3号の輸出者若しくは生産者が同号の調査を拒んだとき、又は第3項の規定により定めた期間内に当該通知に対する回答をしないとき。

5号 第1項第4号の求めを行つた場合において、 協定締約国 が、当該求めを拒んだとき、前項の規定により定めた期間内に当該求めに対する回答をしないとき、当該求めに係る資料の提供をしないとき、又は当該求めに対し提供した資料が10分でないとき。

6号 その他経済連携協定に定める事項に該当するとき。

7項 税関長は、第1項の規定による確認をしたときは、当該経済連携協定の規定に基づき、その結果の内容(その理由を含む。)を当該確認の相手方となつた者(当該経済連携協定に定める者に限る。)に通知するものとする。

12条の5 (環太平洋協定等に基づく調査)

1項 税関長は、 環太平洋協定 第4章(繊維及び繊維製品)附属書4―A(繊維及び繊維製品の品目別原産地規則又は 環太平洋包括的及び先進的協定 第4章(繊維及び繊維製品)附属書4―A(繊維及び繊維製品の品目別原産地規則)に掲げる品目に該当する貨物の輸入に関し、 関税法 関税定率法 その他の関税に関する法律に違反する行為があると疑うに足りる事実がある場合において、その事実の確認をするために必要があるときは、環太平洋協定等の規定に基づき、その職員に、当該貨物の輸出者又は生産者の事務所その他の必要な場所において、その者の同意を得て、実地に書類その他の物件を調査させることができる。

2項 前条第3項及び第4項の規定は税関長がその職員に前項の調査をさせようとする場合について、同条第7項の規定は前項の確認をした場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第3項中「同号の輸出者若しくは生産者又はこれらの者が所在する 協定締約国 」とあるのは「次条第1項の輸出者又は生産者」と、同条第4項中「当該貨物が 環太平洋協定 等の規定に基づき環太平洋協定等の原産品とされるもの」とあるのは「 関税法 関税定率法 その他の関税に関する法律に違反する行為」と読み替えるものとする。

13条 (国際物流拠点産業集積地域に係る課税物件の確定に関する特例)

1項 沖縄振興特別措置法 2002年法律第14号第45条第2項 《2 税関長は、第43条第1項の認定同項第…》 1号に掲げる事業に係るものに限る。を受けた者が提出国際物流拠点産業集積計画に定められた国際物流拠点産業集積地域の区域内において所有し、又は管理する一団の土地及びその土地に存する建設物その他の施設以下こ指定保税地域等)の規定により許可を受けた総合保税地域又は同条第3項の規定により許可を受けた保税工場(同法第43条第1項(国際物流拠点産業集積地域における事業の認定)の認定(同項第2号に掲げる事業に係るものに限る。)を受けた者がした 関税法 第61条の5第1項 《第56条第1項保税工場の許可の許可を受け…》 ている者であらかじめ税関長の承認を受けた者は、位置又は設備が財務省令で定める基準に適合する場所において保税作業を行おうとする場合には、その場所を所轄する税関長に、その旨の届出をすることができる。保税工場の許可の特例)の規定による届出により同条第2項の規定により同法第56条第1項(保税工場の許可)の許可を受けたものとみなされる場所で、当該認定に係る事業の用に供する 沖縄振興特別措置法 第42条第1項 《沖縄県知事は、前条第4項の規定により提出…》 した国際物流拠点産業集積計画その変更について同条第7項において準用する同条第4項の規定による提出をしたときは、その変更後のもの。以下「提出国際物流拠点産業集積計画」という。の実施状況について、毎年、公国際物流拠点産業集積計画の実施状況の報告等)に規定する提出国際物流拠点産業集積計画に定められた同法第41条第2項第2号(国際物流拠点産業集積計画の作成等)に規定する国際物流拠点産業集積地域の区域内にある土地又は施設に係るものを含む。)における 関税法 第56条第1項 《保税工場とは、外国貨物についての加工若し…》 くはこれを原料とする製造混合を含む。又は外国貨物に係る改装、仕分その他の手入以下これらの加工若しくは製造又は改装、仕分その他の手入を「保税作業」という。をすることができる場所として、政令で定めるところ に規定する保税作業による製品である外国貨物が2025年3月31日までに輸入される場合において、同法第7条第2項(申告)の規定により提出される輸入申告書又は同法第7条の2第1項(申告の特例)に規定する特例申告書に、当該貨物に係る関税の確定について同法第4条第1項本文(課税物件の確定の時期)の規定の適用を受けたい旨の記載があるときは、当該貨物に係る関税の確定については、同項第2号に係る同項ただし書の規定にかかわらず、同項本文の規定を適用する。

2項 前項の規定は、本邦の産業に対する影響等を考慮して同項の規定を適用することを適当としない貨物として政令で定める貨物については、適用しない。

14条 (沖縄県から出域をする旅客の携帯品に係る関税の免除)

1項 沖縄県の区域から当該区域以外の本邦の地域へ出域をする旅客が、個人的用途に供するため、政令で定める金額の範囲内で、政令で定めるところにより税関長の承認を受けた小売業者から購入した 沖縄振興特別措置法 第26条 《輸入品を携帯して出域する場合の関税の免除…》 沖縄から出域する旅客が個人的用途に供するため旅客ターミナル施設等空港内の旅客ターミナル施設又は港湾内の旅客施設のうち、内閣総理大臣が関係行政機関の長に協議して指定する部分をいう。以下この条において輸入品を携帯して出域する場合の関税の免除)に規定する物品であつて、同条に規定する旅客ターミナル施設等において輸入するもの(当該出域の際に携帯して移出するものに限る。)については、2027年3月31日までの間、その関税を免除する。

2項 前項の規定により関税の免除を受けた物品について、個人的用途以外の用途に供された場合又は同項に規定する出域の際に携帯して移出されなかつた場合には、同項の規定により免除を受けた関税を、直ちに徴収する。

3項 税関長は、第1項の承認を受けた小売業者が 関税法 その他関税に関する法令の規定に違反した場合には、その承認を取り消すことができる。

4項 第1項の規定による関税の免除の手続その他前3項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

15条 (税関職員の権限)

1項 関税法 第105条第1項第5号 《税関職員は、この法律第11章犯則事件の調…》 及び処分を除く。又は関税定率法その他関税に関する法律で政令で定めるものの規定により職務を執行するため必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、次に掲げる行為をすることができる。 1 外国税関職員の権限)の規定は、 第4条 《課税物件の確定の時期 関税を課する場合…》 の基礎となる貨物の性質及び数量は、当該貨物の輸入申告の時における現況による。 ただし、次の各号に掲げるものについては、当該各号に定める時における現況による。 1 保税蔵置場又は総合保税地域に置かれた外 の規定により関税を免除した場合又は 第9条第1項 《納税申告をした者は、次項の規定に該当する…》 場合を除き、その申告に係る書面又は更正通知書に記載された納付すべき税額に相当する関税を、当該申告に係る貨物を輸入する日までに国に納付しなければならない。 軽減税率 若しくは同条第2項若しくは 第9条の2第1項 《申告納税方式が適用される貨物を輸入しよう…》 とする者が、第7条第2項申告の規定による輸入申告書を提出した場合において、前条第1項の規定による関税を納付すべき期限以下この項及び次項において「納期限」という。に関し、その延長を受けたい旨の申請書を第 の譲許の便益を適用した場合について準用する。この場合において、 第9条第1項 《納税申告をした者は、次項の規定に該当する…》 場合を除き、その申告に係る書面又は更正通知書に記載された納付すべき税額に相当する関税を、当該申告に係る貨物を輸入する日までに国に納付しなければならない。 の規定に係る場合には、同号中「関税の軽減若しくは免除を受けた貨物」とあるのは「軽減税率の適用を受けた貨物」と、同条第2項又は 第9条の2第1項 《申告納税方式が適用される貨物を輸入しよう…》 とする者が、第7条第2項申告の規定による輸入申告書を提出した場合において、前条第1項の規定による関税を納付すべき期限以下この項及び次項において「納期限」という。に関し、その延長を受けたい旨の申請書を第 の規定に係る場合には、同号中「関税の軽減若しくは免除を受けた貨物」とあるのは「関税の譲許の便益の適用を受けた貨物」と読み替えるものとする。

2項 税関職員は、前項の規定により職務を行うときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3項 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

16条 (罰則)

1項 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の拘禁刑又は2,010,000円以下の罰金に処する。

1号 第9条の2第6項 《6 第1項各号に掲げる製造用原料品は、そ…》 の輸入の許可の日から1年以内に、当該各号に規定する製造に使用する用途以外の用途に供し、又は当該各号に規定する製造に使用する用途以外の用途に供するため譲渡してはならない。 ただし、やむを得ない理由がある の規定に違反して同項の 製造用原料品 を同項に規定する用途以外の用途に供し、又はこれに供するため譲渡した者

2号 第10条 《用途外使用等の制限 第4条の規定により…》 関税の免除を受け、又は第9条第1項の軽減税率若しくは同条第2項の譲許の便益の適用を受けた物品は、その輸入の許可の日から2年以内に、その免除を受け、若しくは軽減税率若しくは譲許の便益の適用を受けた用途以 の規定に違反して同条の物品を同条に規定する用途以外の用途に供し、又はこれに供するため譲渡した者

17条

1項 第15条第1項 《関税法第105条第1項第5号税関職員の権…》 限の規定は、第4条の規定により関税を免除した場合又は第9条第1項の軽減税率若しくは同条第2項若しくは第9条の2第1項の譲許の便益を適用した場合について準用する。 この場合において、第9条第1項の規定に において準用する 関税法 第105条第1項第5号 《税関職員は、この法律第11章犯則事件の調…》 及び処分を除く。又は関税定率法その他関税に関する法律で政令で定めるものの規定により職務を執行するため必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、次に掲げる行為をすることができる。 1 外国 製造用原料品 等に係る税関職員の権限)の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

18条

1項 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員がその法人又は人の業務又は財産について、前2条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して当該各条の罰金刑を科する。

19条 (犯則事件の調査及び処分)

1項 関税法 第11章(犯則事件の調査及び処分)の規定は、前3条の犯則事件の調査及び処分について準用する。

《本則》 ここまで 附則 >   別表など >  

国の法令検索サービス《E-Gov》の法令データ、法令APIを利用しています。