内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律《本則》

法番号:1997年法律第110号

略称: 国外送金法

附則 >  

1章 総則

1条 (目的)

1項 この法律は、納税義務者の外国為替その他の対外取引並びに財産及び債務の国税当局による把握に資するため、国外送金等に係る調書の提出等に関する制度を整備し、もって所得税、法人税、相続税その他の内国税の適正な課税の確保を図ることを目的とする。

2条 (定義)

1項 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

1号 国内 :この法律の施行地をいう。

2号 国外 :この法律の施行地外の地域をいう。

3号 金融機関 :銀行その他の政令で定める 金融機関 をいう。

4号 国外送金 金融機関 が行う為替取引によってされる 国内 から 国外 へ向けた支払(輸入貨物に係る荷為替手形その他の財務省令で定める書類に基づく取立てによるものを除く。)をいう。

5号 国外からの送金等の受領 金融機関 が行う為替取引によってされる 国外 から 国内 へ向けた支払の受領(輸出貨物に係る荷為替手形その他の財務省令で定める書類に基づく取立てによるものを除く。又は金融機関が行う小切手、為替手形その他これらに準ずるもの(国外において支払がされるものに限る。)の買取りに係る対価の受領(輸出貨物に係る荷為替手形その他の財務省令で定める書類の買取りに係るものを除く。)をいう。

6号 本人口座 金融機関 の営業所又は事務所( 国内 にあるものに限る。以下営業所等という。)に本人の名義で開設され、又は設定されている預金若しくは貯金の口座又は勘定で、当該金融機関の営業所等の長が、政令で定めるところによりその本人の氏名又は名称、住所(国内に住所を有しない者にあっては、財務省令で定める場所。以下この号、第13号及び第20号において同じ。及び個人番号( 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 2013年法律第27号第2条第5項 《5 この法律において「個人番号」とは、第…》 7条第1項又は第2項の規定により、住民票コード住民基本台帳法1967年法律第81号第7条第13号に規定する住民票コードをいう。以下同じ。を変換して得られる番号であって、当該住民票コードが記載された住民 に規定する個人番号をいう。以下同じ。又は法人番号(同条第16項に規定する法人番号をいう。以下同じ。)(個人番号及び法人番号を有しない者にあっては、氏名又は名称及び住所。第13号及び第20号において同じ。)を確認しているものをいう。

7号 金融商品取引業者等 金融商品取引法 1948年法律第25号第2条第9項 《9 この法律において「金融商品取引業者」…》 とは、第29条の規定により内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。 に規定する金融商品取引業者(同法第28条第1項に規定する第1種金融商品取引業を行う者に限る。)、同法第2条第11項に規定する登録 金融機関 又は 投資信託及び投資法人に関する法律 1951年法律第198号第2条第11項 《11 この法律において「投資信託委託会社…》 」とは、委託者指図型投資信託の委託者である金融商品取引業者金融商品取引法第2条第9項に規定する金融商品取引業者同法第28条第4項に規定する投資運用業を行う者に限り、信託会社を除く。をいう。第208条第 に規定する投資信託委託会社( 国外 においてこれらの者と同種類の業務を行う者を含む。)をいう。

8号 有価証券 金融商品取引法 第2条第1項 《この法律において「有価証券」とは、次に掲…》 げるものをいう。 1 国債証券 2 地方債証券 3 特別の法律により法人の発行する債券次号及び第11号に掲げるものを除く。 4 資産の流動化に関する法律1998年法律第105号に規定する特定社債券 5 に規定する 有価証券 その他これに準ずるもので政令で定めるものをいう。

9号 国内証券口座 金融商品取引業者等 の営業所等に開設される 有価証券 の振替口座簿( 社債、株式等の振替に関する法律 2001年法律第75号)に規定する振替口座簿をいう。 第4条の2第2項 《2 前項に規定する特定移管とは第1号に掲…》 げる国外証券移管をいい、同項に規定する特定受入れとは第2号に掲げる国外証券受入れをいう。 1 その国外証券移管を依頼する者の本人証券口座に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は当該本人証券口座に において同じ。)への記載若しくは記録又は保管の委託に係る口座をいう。

10号 国外証券口座 金融商品取引業者等 の営業所、事務所その他これらに類するもの( 国外 にあるものに限る。)に開設される 国内 証券口座に類する口座をいう。

11号 国外証券移管 金融商品取引業者等 が顧客の依頼に基づいて行う 国内 証券口座から 国外 証券口座への 有価証券 の移管をいう。

12号 国外証券受入れ 金融商品取引業者等 が顧客の依頼に基づいて行う 国外 証券口座から 国内 証券口座への 有価証券 の受入れをいう。

13号 本人証券口座 :本人の名義で開設されている 国内 証券口座で、その国内証券口座を開設されている 金融商品取引業者等 の営業所等の長が、政令で定めるところによりその本人の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号を確認しているものをいう。

14号 電子決済手段等取引業者 資金決済に関する法律 2009年法律第59号第2条第12項 《12 この法律において「電子決済手段等取…》 引業者」とは、第62条の3の登録を受けた者をいう。 に規定する 電子決済手段等取引業者 国外 において当該電子決済手段等取引業者と同種類の業務を行う者及び同法第62条の8第2項の規定により電子決済手段等取引業者とみなされる者を含む。)をいう。

15号 電子決済手段 資金決済に関する法律 第2条第5項 《5 この法律において「電子決済手段」とは…》 、次に掲げるものをいう。 1 物品等を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却 に規定する 電子決済手段 をいう。

16号 国内 電子決済手段 勘定 電子決済手段等取引業者 の営業所等に設定される電子決済手段の管理に係る勘定をいう。

17号 国外 電子決済手段 勘定 電子決済手段等取引業者 の営業所、事務所その他これらに類するもの( 国外 にあるものに限る。)に設定される 国内 電子決済手段勘定に類する勘定をいう。

18号 国外 電子決済手段 移転 電子決済手段等取引業者 が顧客の依頼に基づいて行う 国内 電子決済手段勘定から 国外 電子決済手段勘定への電子決済手段の移転をいう。

19号 国外 電子決済手段 受入れ 電子決済手段等取引業者 が顧客の依頼に基づいて行う 国外 電子決済手段勘定から 国内 電子決済手段勘定への電子決済手段の受入れをいう。

20号 本人 電子決済手段 勘定 :本人の名義で設定されている 国内 電子決済手段勘定で、その国内電子決済手段勘定を設定されている 電子決済手段等取引業者 の営業所等の長が、政令で定めるところによりその本人の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号を確認しているものをいう。

21号 国外財産 国外 にある財産をいう。

22号 修正申告書 国税通則法 1962年法律第66号第19条第3項 《3 前2項の規定により提出する納税申告書…》 は、修正申告書という。 に規定する 修正申告書 をいう。

23号 期限後申告書 国税通則法 第18条第2項 《2 前項の規定により提出する納税申告書は…》 、期限後申告書という。 に規定する 期限後申告書 をいう。

24号 更正 国税通則法 第24条 《更正 税務署長は、納税申告書の提出があ…》 つた場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたとき、その他当該課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、 又は 第26条 《再更正 税務署長は、前2条又はこの条の…》 規定による更正又は決定をした後、その更正又は決定をした課税標準等又は税額等が過大又は過少であることを知つたときは、その調査により、当該更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を更正する。 の規定による 更正 をいう。

25号 決定 国税通則法 第25条 《決定 税務署長は、納税申告書を提出する…》 義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかつた場合には、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する。 ただし、決定により納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額が生じないと の規定による 決定 をいう。

2章 国外送金等に係る告知書及び調書の提出等

3条 (国外送金等をする者の告知書の提出等)

1項 国外 送金又は国外からの送金等の受領をする者(法人税法(1965年法律第34号)別表第1に掲げる法人、銀行、金融商品取引業者その他の政令で定めるもの(次条第1項において「 公共法人等 」という。)を除く。)は、その国外送金又は国外からの送金等の受領(以下「 国外送金等 」という。)がそれぞれ特定送金又は特定受領に該当する場合を除き、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める事項を記載した告知書を、その国外送金等をする際、その国外送金等に係る為替取引又は買取り(前条第5号に規定する買取りをいう。以下この項において同じ。)に係る 金融機関 の営業所等(以下この条において「 国外送金等に係る金融機関の営業所等 」という。)の長に対し(当該国外送金等に係る為替取引又は買取りが当該国外送金等に係る金融機関の営業所等以外の金融機関の営業所等の長による取次ぎその他の政令で定める行為に基づいて行われる場合には、当該行為をする金融機関の営業所等の長(以下「 取次ぎ等に係る金融機関の営業所等の長 」という。)を経由して、当該国外送金等に係る金融機関の営業所等の長に対し)提出しなければならない。この場合において、当該告知書の提出をする者は、当該告知書の提出をする金融機関の営業所等の長( 取次ぎ等に係る金融機関の営業所等の長 を経由して当該告知書の提出をする場合には、当該取次ぎ等に係る金融機関の営業所等の長。以下この項において同じ。)にその者の住民票の写し、法人の登記事項証明書その他の政令で定める書類を提示し、又は署名用電子証明書等( 電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律 2002年法律第153号第3条第1項 《住民基本台帳に記録されている者は、その者…》 が記録されている住民基本台帳を備える市町村特別区を含む。以下同じ。の市町村長特別区の区長を含む。以下同じ。を経由して、機構に対し、自己に係る署名用電子証明書署名利用者検証符号が当該署名利用者のものであ に規定する署名用電子証明書その他の電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。 第6条第7項 《7 国外財産に係る所得税又は国外財産に対…》 する相続税に関し修正申告等があり、国税通則法第65条又は第66条の規定の適用がある居住者が、当該修正申告等があった日前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員から第2項又は第4項に規定する国外財産調書に 及び 第7条第1項 《国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、国…》 外送金等調書、国外証券移管等調書又は国外電子決済手段移転等調書の提出に関する調査について必要があるときは、当該国外送金等調書、国外証券移管等調書若しくは国外電子決済手段移転等調書を提出する義務がある者 において同じ。)であって財務省令で定めるものをいう。以下この項、 第4条の2第1項 《金融商品取引業者等の営業所等の長にその有…》 する有価証券の国外証券移管又は国外証券受入れの依頼をする者法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの次条第1項において「別表法人等」という。を除く。は、その国外証券移管又は国外証券受入れ以下 及び 第4条の4第1項 《電子決済手段等取引業者の営業所等の長にそ…》 の有する電子決済手段の国外電子決済手段移転又は国外電子決済手段受入れの依頼をする者法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの次条第1項において「別表法人等」という。を除く。は、その国外電子決 において同じ。)を送信しなければならないものとし、当該告知書の提出を受ける金融機関の営業所等の長は、当該告知書に記載されている氏名又は名称、住所( 国内 に住所を有しない者にあっては、財務省令で定める場所。以下 第4条の5第1項 《電子決済手段等取引業者は、その顧客別表法…》 人等を除く。以下この項において同じ。からの依頼により国外電子決済手段移転等その国外電子決済手段移転等をした電子決済手段の価額が政令で定める金額以下のものを除く。をしたときは、その国外電子決済手段移転等 までにおいて同じ。及び個人番号又は法人番号(個人番号及び法人番号を有しない者その他政令で定める者にあっては、氏名又は名称及び住所。以下この項、 第4条の2第1項 《金融商品取引業者等の営業所等の長にその有…》 する有価証券の国外証券移管又は国外証券受入れの依頼をする者法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの次条第1項において「別表法人等」という。を除く。は、その国外証券移管又は国外証券受入れ以下 及び 第4条の4第1項 《電子決済手段等取引業者の営業所等の長にそ…》 の有する電子決済手段の国外電子決済手段移転又は国外電子決済手段受入れの依頼をする者法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの次条第1項において「別表法人等」という。を除く。は、その国外電子決 において同じ。)を当該書類又は署名用電子証明書等により確認しなければならないものとする。

1号 国外 送金をする場合その者の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号、当該国外送金の原因となる取引又は行為の内容(次条第1項第1号において「 送金原因 」という。)その他の財務省令で定める事項

2号 国外 からの送金等の受領をする場合その者の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号その他の財務省令で定める事項

2項 前項に規定する特定送金とは第1号に掲げる 国外 送金をいい、同項に規定する特定受領とは第2号に掲げる国外からの送金等の受領をいう。

1号 その 国外 送金をする者の 本人口座 からの振替によりされる国外送金その他これに準ずる国外送金として政令で定めるもの

2号 その 国外 からの送金等の受領をする者の 本人口座 においてされる国外からの送金等の受領その他これに準ずる国外からの送金等の受領として政令で定めるもの

3項 第1項前段の場合において、同項の告知書が 取次ぎ等に係る金融機関の営業所等の長 に受理されたときは、当該告知書は、その受理された時に 国外 送金等に係る 金融機関 の営業所等の長に提出されたものとみなす。

4項 前項に定めるもののほか、第1項の告知書の提出の特例その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

4条 (国外送金等調書の提出)

1項 金融機関 は、その顧客( 公共法人等 を除く。以下この項において同じ。)が当該金融機関の営業所等を通じてする 国外 送金等(その金額が政令で定める金額以下のものを除く。)に係る為替取引を行ったときは、その国外送金等ごとに次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める事項を記載した調書(以下「 国外送金等調書 」という。)を、その為替取引を行った日として財務省令で定める日の属する月の翌月末日までに、当該為替取引に係る金融機関の営業所等の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

1号 国外 送金の場合その国外送金をした顧客の氏名又は名称、当該顧客の住所、その国外送金をした金額、その国外送金に係る前条第1項の告知書に記載されている 送金原因 その他の財務省令で定める事項

2号 国外 からの送金等の受領の場合その国外からの送金等の受領をした顧客の氏名又は名称、当該顧客の住所(国外からの送金等の受領がその者の 本人口座 においてされた場合には、住所又は当該本人口座が開設されている 金融機関 の営業所等の名称及び所在地並びに当該本人口座の種類及び番号)、その国外からの送金等の受領をした金額その他の財務省令で定める事項

2項 国外 送金等調書を提出すべき 金融機関 のうち、当該国外送金等調書の提出期限の属する年の前々年の1月1日から12月31日までの間に提出すべきであった国外送金等調書の枚数として財務省令で定めるところにより算出した数が三十以上であるものは、前項の規定にかかわらず、その者が国外送金等調書に記載すべきものとされる同項に規定する事項(以下この条において「 記載事項 」という。)を次に掲げる方法のいずれかにより同項に規定する税務署長に提供しなければならない。

1号 財務省令で定めるところによりあらかじめ税務署長に届け出て行う電子情報処理組織( 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律 2002年法律第151号第6条第1項 《申請等のうち当該申請等に関する他の法令の…》 規定において書面等により行うことその他のその方法が規定されているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める電子情報処理組織行政機関等の使用に係る電子計算 に規定する電子情報処理組織をいう。)を使用する方法として財務省令で定める方法

2号 当該 記載事項 を記録した光ディスクその他の財務省令で定める記録用の媒体(以下この条において「 光ディスク等 」という。)を提出する方法

3項 国外 送金等調書を提出すべき 金融機関 前項の規定に該当する者を除く。)は、その者が提出すべき国外送金等調書の 記載事項 を記録した 光ディスク等 の提出をもって当該国外送金等調書の提出に代えることができる。

4項 国外 送金等調書を提出すべき 金融機関 が、政令で定めるところにより所轄の税務署長(第1項に規定する税務署長をいう。)の承認を受けた場合には、当該金融機関は、同項及び第2項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる方法のいずれかの方法により、当該国外送金等調書の 記載事項 を財務省令で定める税務署長に提供することができる。

5項 第2項又は前項の規定により行われた 記載事項 の提供及び第3項の規定により行われた 光ディスク等 の提出については、第1項の規定により 国外 送金等調書の提出が行われたものとみなして、この法律の規定を適用する。

6項 第2項から前項までに定めるもののほか、 国外 送金等調書の提出の特例その他第1項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

2章の2 国外証券移管等に係る告知書及び調書の提出等

4条の2 (国外証券移管等をする者の告知書の提出等)

1項 金融商品取引業者等 の営業所等の長にその有する 有価証券 国外 証券移管又は国外証券受入れの依頼をする者(法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの(次条第1項において「 別表法人等 」という。)を除く。)は、その国外証券移管又は国外証券受入れ(以下「 国外証券移管等 」という。)がそれぞれ特定移管又は特定受入れに該当する場合を除き、その者の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号その他の財務省令で定める事項を記載した告知書を、その国外証券移管等の依頼をする際、当該金融商品取引業者等の営業所等の長に対し提出しなければならない。この場合において、当該告知書の提出をする者は、当該告知書の提出をする金融商品取引業者等の営業所等の長に 第3条第1項 《国外送金又は国外からの送金等の受領をする…》 者法人税法1965年法律第34号別表第1に掲げる法人、銀行、金融商品取引業者その他の政令で定めるもの次条第1項において「公共法人等」という。を除く。は、その国外送金又は国外からの送金等の受領以下「国外 に規定する政令で定める書類を提示し、又は署名用電子証明書等を送信しなければならないものとし、当該告知書の提出を受ける金融商品取引業者等の営業所等の長は、当該告知書に記載されている氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号を当該書類又は署名用電子証明書等により確認しなければならないものとする。

2項 前項に規定する特定移管とは第1号に掲げる 国外 証券移管をいい、同項に規定する特定受入れとは第2号に掲げる国外証券受入れをいう。

1号 その 国外 証券移管を依頼する者の 本人証券口座 に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は当該本人証券口座に保管の委託がされている 有価証券 についてされる国外証券移管

2号 その 国外 証券受入れを依頼する者の 本人証券口座 に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は当該本人証券口座に保管の委託がされることとなる 有価証券 についてされる国外証券受入れ

3項 第1項の告知書の提出の特例その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

4条の3 (国外証券移管等調書の提出)

1項 金融商品取引業者等 は、その顧客( 別表法人等 を除く。以下この項において同じ。)からの依頼により 国外 証券移管等をしたときは、その国外証券移管等ごとに、その顧客の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号、その国外証券移管等をした 有価証券 の種類及び銘柄その他の財務省令で定める事項を記載した調書(以下「 国外証券移管等調書 」という。)を、その国外証券移管等をした日の属する月の翌月末日までに、当該国外証券移管等を行った金融商品取引業者等の営業所等の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

2項 第4条第2項 《2 国外送金等調書を提出すべき金融機関の…》 うち、当該国外送金等調書の提出期限の属する年の前々年の1月1日から12月31日までの間に提出すべきであった国外送金等調書の枚数として財務省令で定めるところにより算出した数が三十以上であるものは、前項の から第5項までの規定は、 国外 証券移管等調書を提出すべき 金融商品取引業者等 について準用する。

3項 前項に定めるもののほか、第1項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

2章の3 国外電子決済手段移転等に係る告知書及び調書の提出等

4条の4 (国外電子決済手段移転等をする者の告知書の提出等)

1項 電子決済手段等取引業者 の営業所等の長にその有する 電子決済手段 国外 電子決済手段移転又は国外電子決済手段受入れの依頼をする者(法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの(次条第1項において「 別表法人等 」という。)を除く。)は、その国外電子決済手段移転又は国外電子決済手段受入れ(以下「 国外電子決済手段移転等 」という。)がそれぞれ特定移転又は特定受入れに該当する場合を除き、その者の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号その他の財務省令で定める事項を記載した告知書を、その国外電子決済手段移転等の依頼をする際、当該電子決済手段等取引業者の営業所等の長に対し提出しなければならない。この場合において、当該告知書の提出をする者は、当該告知書の提出をする電子決済手段等取引業者の営業所等の長に 第3条第1項 《国外送金又は国外からの送金等の受領をする…》 者法人税法1965年法律第34号別表第1に掲げる法人、銀行、金融商品取引業者その他の政令で定めるもの次条第1項において「公共法人等」という。を除く。は、その国外送金又は国外からの送金等の受領以下「国外 に規定する政令で定める書類を提示し、又は署名用電子証明書等を送信しなければならないものとし、当該告知書の提出を受ける電子決済手段等取引業者の営業所等の長は、当該告知書に記載されている氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号を当該書類又は署名用電子証明書等により確認しなければならないものとする。

2項 前項に規定する特定移転とは第1号に掲げる 国外 電子決済手段移転をいい、同項に規定する特定受入れとは第2号に掲げる国外電子決済手段受入れをいう。

1号 その 国外 電子決済手段移転を依頼する者の 本人電子決済手段勘定 で管理がされている 電子決済手段 についてされる国外電子決済手段移転

2号 その 国外 電子決済手段受入れを依頼する者の 本人電子決済手段勘定 で管理がされることとなる 電子決済手段 についてされる国外電子決済手段受入れ

3項 第1項の告知書の提出の特例その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

4条の5 (国外電子決済手段移転等調書の提出)

1項 電子決済手段等取引業者 は、その顧客( 別表法人等 を除く。以下この項において同じ。)からの依頼により 国外 電子決済手段移転等(その国外電子決済手段移転等をした 電子決済手段 の価額が政令で定める金額以下のものを除く。)をしたときは、その国外電子決済手段移転等ごとに、その顧客の氏名又は名称、住所及び個人番号又は法人番号、その国外電子決済手段移転等をした電子決済手段の種類その他の財務省令で定める事項を記載した調書(以下「 国外電子決済手段移転等調書 」という。)を、その国外電子決済手段移転等をした日の属する月の翌月末日までに、当該国外電子決済手段移転等を行った電子決済手段等取引業者の営業所等の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

2項 第4条第2項 《2 国外送金等調書を提出すべき金融機関の…》 うち、当該国外送金等調書の提出期限の属する年の前々年の1月1日から12月31日までの間に提出すべきであった国外送金等調書の枚数として財務省令で定めるところにより算出した数が三十以上であるものは、前項の から第5項までの規定は、 国外 電子決済手段移転等調書を提出すべき 電子決済手段等取引業者 について準用する。

3項 前項に定めるもののほか、第1項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

3章 国外財産に係る調書の提出等

5条 (国外財産調書の提出)

1項 居住者( 所得税法 1965年法律第33号第2条第1項第3号 《この法律において、次の各号に掲げる用語の…》 意義は、当該各号に定めるところによる。 1 国内 この法律の施行地をいう。 2 国外 この法律の施行地外の地域をいう。 3 居住者 国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をい に規定する居住者をいい、同項第4号に規定する非永住者を除く。次条第7項において同じ。)は、その年の12月31日においてその価額の合計額が50,010,000円を超える 国外 財産を有する場合には、財務省令で定めるところにより、その者の氏名、住所又は居所及び個人番号並びに当該国外財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した調書(以下「 国外財産調書 」という。)を、その年の翌年の6月30日までに、次の各号に掲げる者の区分に応じ当該各号に定める場所の所轄税務署長に提出しなければならない。ただし、同日までに当該国外財産調書を提出しないで死亡し、又は同法第2条第1項第42号に規定する出国をしたときは、この限りでない。

1号 その年分の所得税の納税義務がある者その者の所得税の納税地

2号 前号に掲げる者以外の者その者の住所地( 国内 に住所がないときは、居所地

2項 相続の開始の日の属する年(以下この項、次条及び 第6条の2 《財産債務調書の提出 次に掲げる申告書を…》 提出すべき者又は提出することができる者は、当該申告書に記載すべきその年分の総所得金額所得税法第22条第2項に規定する総所得金額をいう。次項において同じ。及び山林所得金額同条第3項に規定する山林所得金額 において「 相続開始年 」という。)の12月31日においてその価額の合計額が50,010,000円を超える 国外 財産を有する相続人(遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下同じ。)により財産を取得した者を含む。次条及び 第6条の2 《財産債務調書の提出 次に掲げる申告書を…》 提出すべき者又は提出することができる者は、当該申告書に記載すべきその年分の総所得金額所得税法第22条第2項に規定する総所得金額をいう。次項において同じ。及び山林所得金額同条第3項に規定する山林所得金額 において同じ。)は、 相続開始年 の年分の国外財産調書については、その相続又は遺贈により取得した国外財産(次条第3項から第5項までにおいて「 相続国外財産 」という。)を除外したところにより、前項の規定を適用することができる。この場合において、同項中「国外財産を」とあるのは、「国外財産(次項に規定する 相続国外財産 同項に規定する相続開始年に取得したものに限る。)を除く。)を」とする。

3項 前項に定めるもののほか、 国外 財産の所在及び価額に関する事項その他第1項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

6条 (国外財産に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例)

1項 国外 財産に関して生ずる所得で政令で定めるものに対する所得税(以下この条において「 国外財産に係る所得税 」という。又は国外財産に対する相続税に関し 修正申告書 若しくは 期限後申告書 の提出又は 更正 若しくは 決定 以下この条及び 第6条の3 《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加…》 算税の特例 第6条第1項及び第2項の規定は、財産前条第5項の規定により財産債務調書への記載を要しない国外財産を除く。以下この項及び次項第3号において同じ。若しくは債務に関して生ずる所得で政令で定める において「 修正申告等 」という。)があり、 国税通則法 第65条 《過少申告加算税 期限内申告書還付請求申…》 告書を含む。第3項において同じ。が提出された場合期限後申告書が提出された場合において、次条第1項ただし書又は第9項の規定の適用があるときを含む。において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納 又は 第66条 《無申告加算税 次の各号のいずれかに該当…》 する場合には、当該納税者に対し、当該各号に規定する申告、更正又は決定に基づき第35条第2項申告納税方式による国税等の納付の規定により納付すべき税額に100分の15の割合期限後申告書又は第2号の修正申告 の規定の適用がある場合において、提出期限(前条第1項の提出期限をいう。以下この条において同じ。)内に税務署長に提出された国外財産調書に当該 修正申告等 の基因となる国外財産についての同項の規定による記載があるときは、同法第65条又は第66条の過少申告加算税の額又は無申告加算税の額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額から当該過少申告加算税の額又は無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で当該修正申告等の基因となる国外財産に係るもの以外のもの又は隠蔽し、若しくは仮装されたもの(以下この項において「 国外財産に係るもの以外の事実等 」という。)があるときは、当該国外財産に係るもの以外の事実等に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額。第3項において同じ。)に100分の5の割合を乗じて計算した金額を控除した金額とする。

2項 前項の 国外 財産調書は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める国外財産調書とする。

1号 前項の 修正申告等 が所得税に関するものである場合当該修正申告等に係る年分の 国外 財産調書(当該年分のその年の中途において当該修正申告等の基因となる国外財産を有しないこととなった場合における当該国外財産にあっては、当該年分の前年分の国外財産調書

2号 前項の 修正申告等 が相続税に関するものである場合次に掲げる 国外 財産調書のいずれか

当該相続税に係る被相続人(遺贈をした者を含む。イ及び第4項第2号イにおいて同じ。)の 相続開始年 の前年分の 国外 財産調書(被相続人がその提出期限までに相続開始年の前年分の国外財産調書を提出しないで死亡した場合にあっては、被相続人の相続開始年の前々年分の国外財産調書

当該相続税に係る相続人の 相続開始年 の年分の 国外 財産調書

当該相続税に係る相続人の 相続開始年 の翌年分の 国外 財産調書

3項 国外 財産に係る所得税又は国外財産に対する相続税に関し 修正申告等 死亡した者に係るものを除く。)があり、 国税通則法 第65条 《過少申告加算税 期限内申告書還付請求申…》 告書を含む。第3項において同じ。が提出された場合期限後申告書が提出された場合において、次条第1項ただし書又は第9項の規定の適用があるときを含む。において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納 又は 第66条 《無申告加算税 次の各号のいずれかに該当…》 する場合には、当該納税者に対し、当該各号に規定する申告、更正又は決定に基づき第35条第2項申告納税方式による国税等の納付の規定により納付すべき税額に100分の15の割合期限後申告書又は第2号の修正申告 の規定の適用がある場合において、次に掲げる場合のいずれかに該当するときは、これらの規定の過少申告加算税の額又は無申告加算税の額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、当該過少申告加算税の額又は無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に100分の5の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

1号 前条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により税務署長に提出すべき 国外 財産調書について提出期限内に提出がない場合(当該国外財産調書の提出期限の属する年の前年の12月31日において 相続国外財産 を有する者(その価額の合計額が50,010,000円を超える国外財産で相続国外財産以外のものを有する者を除く。)の責めに帰すべき事由がない場合を除く。

2号 提出期限内に税務署長に提出された 国外 財産調書に記載すべき当該 修正申告等 の基因となる国外財産についての記載がない場合(当該国外財産調書に当該修正申告等の基因となる国外財産について記載すべき事項のうち重要なものの記載が不10分であると認められる場合を含むものとし、当該国外財産調書に記載すべき当該修正申告等の基因となる 相続国外財産 についての記載がない場合(当該相続国外財産を有する者の責めに帰すべき事由がない場合に限る。)を除く。

4項 前項の 国外 財産調書は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める国外財産調書とする。

1号 前項の 修正申告等 が所得税に関するものである場合当該修正申告等に係る年分の 国外 財産調書(当該年分のその年の中途において当該修正申告等の基因となる国外財産を有しないこととなった場合における当該国外財産にあっては当該年分の前年分の国外財産調書とし、当該修正申告等の基因となる 相続国外財産 相続開始年 に取得したものに限る。)にあっては相続開始年の年分の国外財産調書を除く。

2号 前項の 修正申告等 が相続税に関するものである場合次に掲げる 国外 財産調書の全て

当該相続税に係る被相続人の 相続開始年 の前年分の 国外 財産調書(被相続人がその提出期限までに相続開始年の前年分の国外財産調書を提出しないで死亡した場合にあっては、被相続人の相続開始年の前々年分の国外財産調書

当該相続税に係る相続人の 相続開始年 の年分の 国外 財産調書

当該相続税に係る相続人の 相続開始年 の翌年分の 国外 財産調書

5項 第3項の 修正申告等 が相続税に関するものである場合には、次に掲げる者については、同項の規定は、適用しない。

1号 当該相続税に係る相続人で前条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により税務署長に提出すべき 相続開始年 の翌年分の 国外 財産調書がないもの

2号 当該相続税に係る相続人で 相続開始年 の翌年の12月31日において当該 修正申告等 の基因となる 相続国外財産 を有しないもの

6項 前条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により提出すべき 国外 財産調書が提出期限後に提出され、かつ、 修正申告等 があった場合において、当該国外財産調書の提出が、当該国外財産調書に係る国外財産に係る所得税又は国外財産に対する相続税についての調査があったことにより当該国外財産に係る所得税又は国外財産に対する相続税について 更正 又は 決定 があるべきことを予知してされたものでないとき(当該国外財産調書の提出が、当該国外財産に係る所得税又は国外財産に対する相続税についての 国税通則法 第65条第6項 《6 第1項の規定は、修正申告書の提出が、…》 その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第74条の9第1項第4号及び第5号納税 に規定する調査通知がある前にされたものである場合に限る。)は、当該国外財産調書は提出期限内に提出されたものとみなして、第1項又は第3項の規定を適用する。

7項 国外 財産に係る所得税又は国外財産に対する相続税に関し 修正申告等 があり、 国税通則法 第65条 《過少申告加算税 期限内申告書還付請求申…》 告書を含む。第3項において同じ。が提出された場合期限後申告書が提出された場合において、次条第1項ただし書又は第9項の規定の適用があるときを含む。において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納 又は 第66条 《無申告加算税 次の各号のいずれかに該当…》 する場合には、当該納税者に対し、当該各号に規定する申告、更正又は決定に基づき第35条第2項申告納税方式による国税等の納付の規定により納付すべき税額に100分の15の割合期限後申告書又は第2号の修正申告 の規定の適用がある居住者が、当該修正申告等があった日前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員から第2項又は第4項に規定する国外財産調書に記載すべき国外財産の取得、運用又は処分に係る書類として財務省令で定める書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。又はその写しの提示又は提出を求められた場合において、その提示又は提出を求められた日から60日を超えない範囲内においてその提示又は提出の準備に通常要する日数を勘案して当該職員が指定する日までにその提示又は提出をしなかったとき(当該居住者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)における第1項又は第3項の規定の適用については、次に定めるところによる。

1号 第1項の規定は、適用しない。

2号 第3項中「100分の五」とあるのは「100分の十(第1号に掲げる場合に該当することにつき同号の 国外 財産調書の提出期限の属する年の前年の12月31日において 相続国外財産 を有する者(その価額の合計額が50,010,000円を超える国外財産で相続国外財産以外のものを有する者を除く。)の責めに帰すべき事由がない場合又は第2号に掲げる場合のうち同号の国外財産調書に記載すべき当該 修正申告等 の基因となる相続国外財産についての記載がない場合(当該相続国外財産を有する者の責めに帰すべき事由がない場合に限る。)には、100分の五)」と、同項第1号中「場合(当該国外財産調書の提出期限の属する年の前年の12月31日において相続国外財産を有する者(その価額の合計額が50,010,000円を超える国外財産で相続国外財産以外のものを有する者を除く。)の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)」とあるのは「場合」と、同項第2号中「含むものとし、当該国外財産調書に記載すべき当該修正申告等の基因となる相続国外財産についての記載がない場合(当該相続国外財産を有する者の責めに帰すべき事由がない場合に限る。)を除く」とあるのは「含む」とする。

8項 第2項及び第4項から前項までに定めるもののほか、第1項又は第3項の規定及び 国税通則法 第68条 《重加算税 第65条第1項過少申告加算税…》 の規定に該当する場合修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合を除く。において、納税者がその国税の課税標準等 の規定の適用がある場合の過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税の額の計算の基礎となるべき税額の計算その他第1項及び第3項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

3章の2 財産債務に係る調書の提出等

6条の2 (財産債務調書の提出)

1項 次に掲げる申告書を提出すべき者又は提出することができる者は、当該申告書に記載すべきその年分の総所得金額( 所得税法 第22条第2項 《2 総所得金額は、次節各種所得の金額の計…》 算の規定により計算した次に掲げる金額の合計額第70条第1項若しくは第2項純損失の繰越控除又は第71条第1項雑損失の繰越控除の規定の適用がある場合には、その適用後の金額とする。 1 利子所得の金額、配当 に規定する総所得金額をいう。次項において同じ。及び山林所得金額(同条第3項に規定する山林所得金額をいう。次項において同じ。)の合計額が20,010,000円を超え、かつ、その年の12月31日においてその価額の合計額が400,000,000円以上の財産又はその価額の合計額が200,000,000円以上の 国外 転出特例対象財産(同法第60条の2第1項に規定する 有価証券 並びに同条第2項に規定する未決済信用取引等及び同条第3項に規定する未決済デリバティブ取引に係る権利をいう。次項及び次条第2項第1号において同じ。)を有する場合には、財務省令で定めるところにより、その者の氏名、住所又は居所及び個人番号(個人番号を有しない者にあっては、氏名及び住所又は居所並びにその者が同日において有する財産の種類、数量及び価額並びに債務の金額その他必要な事項を記載した調書(以下「 財産債務調書 」という。)を、その年の翌年の6月30日までに、その者の所得税の納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。ただし、同日までに当該 財産債務調書 を提出しないで死亡したときは、この限りでない。

1号 所得税法 第120条第1項 《居住者は、その年分の総所得金額、退職所得…》 金額及び山林所得金額の合計額が第2章第4節所得控除の規定による雑損控除その他の控除の額の合計額を超える場合において、当該総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額からこれらの控除の額を第87条第2項所得同法第166条において準用する場合を含む。)の規定による申告書(同法第124条第1項(同法第166条において準用する場合を含む。)の規定に該当して提出すべきものを除く。

2号 所得税法 第122条第1項 《居住者は、その年分の所得税につき第1号か…》 ら第3号までに掲げる金額がある場合には、次条第1項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、第138条第1項源泉徴収税額等の還付又は第139条第1項若しくは第2項予納税額の還付の規定による還同法第166条において準用する場合を含む。)の規定による申告書(その年分の同法第89条の規定を適用して計算した場合の所得税の額の合計額が配当控除(同法第92条第3項に規定する配当控除をいう。第4号において同じ。)の額を超える場合における当該申告書に限る。

3号 所得税法 第127条第1項 《居住者は、年の中途において出国をする場合…》 において、その年1月1日からその出国の時までの間における総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額について、第120条第1項確定所得申告の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、第同法第166条において準用する場合を含む。)の規定による申告書

4号 所得税法 第127条第2項 《2 居住者は、年の中途において出国をする…》 場合において、その年1月1日からその出国の時までの間における総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額について、第122条第1項還付等を受けるための申告の規定による申告書を提出することができる場合に該当同法第166条において準用する場合を含む。)の規定による申告書(その年の1月1日から同項の出国の時までの間の同法第89条の規定を適用して計算した場合の所得税の額の合計額が配当控除の額を超える場合における当該申告書に限る。

2項 相続開始年 の年分の前項各号に掲げる申告書に記載すべき総所得金額及び山林所得金額の合計額が20,010,000円を超え、かつ、相続開始年の12月31日においてその価額の合計額が400,000,000円以上の財産又はその価額の合計額が200,000,000円以上の 国外 転出特例対象財産を有する相続人は、相続開始年の年分の 財産債務調書 については、その相続又は遺贈により取得した財産又は債務(第4項及び次条第2項において「 相続財産債務 」という。)を除外したところにより、前項の規定を適用することができる。この場合において、同項中「の財産」とあるのは「の財産(相続又は遺贈により取得した財産(相続開始年に取得したものに限る。以下この項において同じ。)を除く。)」と、「権利をいう。次項及び次条第2項第1号において同じ」とあるのは「権利をいい、相続又は遺贈により取得した財産を除く」とする。

3項 所得税法 第2条第1項第3号 《この法律において、次の各号に掲げる用語の…》 意義は、当該各号に定めるところによる。 1 国内 この法律の施行地をいう。 2 国外 この法律の施行地外の地域をいう。 3 居住者 国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をい に規定する居住者(第1項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により 財産債務調書 を提出すべき者を除く。)は、その年の12月31日においてその価額の合計額が1,100,000,000円以上の財産を有する場合には、第1項の規定にかかわらず、財務省令で定めるところにより、財産債務調書を、その年の翌年の6月30日までに、次の各号に掲げる者の区分に応じ当該各号に定める場所の所轄税務署長に提出しなければならない。この場合においては、同項ただし書の規定を準用する。

1号 その年分の所得税の納税義務がある者その者の所得税の納税地

2号 前号に掲げる者以外の者その者の住所地( 国内 に住所がないときは、居所地

4項 相続開始年 の12月31日においてその価額の合計額が1,100,000,000円以上の財産を有する相続人は、相続開始年の年分の 財産債務調書 については、 相続財産債務 を除外したところにより、前項の規定を適用することができる。この場合において、同項中「の財産」とあるのは、「の財産(相続又は遺贈により取得した財産(相続開始年に取得したものに限る。)を除く。)」とする。

5項 第5条第1項 《居住者は、この法律により、所得税を納める…》 義務がある。同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用がある場合における 国外 財産に係る 財産債務調書 に記載すべき事項(当該国外財産の価額を除く。)については、第1項(第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。又は第3項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定にかかわらず、当該財産債務調書への記載を要しないものとする。

6項 第2項及び前2項に定めるもののほか、財産の所在及び価額に関する事項その他第1項又は第3項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

6条の3 (財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例)

1項 第6条第1項 《国外財産に関して生ずる所得で政令で定める…》 ものに対する所得税以下この条において「国外財産に係る所得税」という。又は国外財産に対する相続税に関し修正申告書若しくは期限後申告書の提出又は更正若しくは決定以下この条及び第6条の3において「修正申告等 及び第2項の規定は、財産(前条第5項の規定により 財産債務調書 への記載を要しない 国外 財産を除く。以下この項及び次項第3号において同じ。)若しくは債務に関して生ずる所得で政令で定めるものに対する所得税(次項において「 財産債務に係る所得税 」という。又は財産に対する相続税に関し 修正申告等 があり、 国税通則法 第65条 《過少申告加算税 期限内申告書還付請求申…》 告書を含む。第3項において同じ。が提出された場合期限後申告書が提出された場合において、次条第1項ただし書又は第9項の規定の適用があるときを含む。において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納 又は 第66条 《無申告加算税 次の各号のいずれかに該当…》 する場合には、当該納税者に対し、当該各号に規定する申告、更正又は決定に基づき第35条第2項申告納税方式による国税等の納付の規定により納付すべき税額に100分の15の割合期限後申告書又は第2号の修正申告 の規定の適用がある場合において、提出期限(前条第1項又は第3項の提出期限をいう。次項において同じ。)内に税務署長に提出された財産債務調書に当該修正申告等の基因となる財産又は債務についての前条第1項又は第3項の規定による記載があるときについて準用する。

2項 第6条第3項 《3 国外財産に係る所得税又は国外財産に対…》 する相続税に関し修正申告等死亡した者に係るものを除く。があり、国税通則法第65条又は第66条の規定の適用がある場合において、次に掲げる場合のいずれかに該当するときは、これらの規定の過少申告加算税の額又 及び第4項(第1号に係る部分に限る。)の規定は、 財産債務に係る所得税 に関し 修正申告等 死亡した者に係るものを除く。)があり、 国税通則法 第65条 《過少申告加算税 期限内申告書還付請求申…》 告書を含む。第3項において同じ。が提出された場合期限後申告書が提出された場合において、次条第1項ただし書又は第9項の規定の適用があるときを含む。において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納 又は 第66条 《無申告加算税 次の各号のいずれかに該当…》 する場合には、当該納税者に対し、当該各号に規定する申告、更正又は決定に基づき第35条第2項申告納税方式による国税等の納付の規定により納付すべき税額に100分の15の割合期限後申告書又は第2号の修正申告 の規定の適用がある場合において、次に掲げる場合のいずれかに該当するときについて準用する。

1号 前条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により税務署長に提出すべき 財産債務調書 について提出期限内に提出がない場合(当該財産債務調書の提出期限の属する年の前年の12月31日において 相続財産債務 を有する者(その価額の合計額が400,000,000円以上の財産で相続若しくは遺贈により取得した財産以外のもの又はその価額の合計額が200,000,000円以上の 国外 転出特例対象財産で相続若しくは遺贈により取得した財産以外のものを有する者を除く。)の責めに帰すべき事由がない場合を除く。

2号 前条第3項(同条第4項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により税務署長に提出すべき 財産債務調書 について提出期限内に提出がない場合(当該財産債務調書の提出期限の属する年の前年の12月31日において 相続財産債務 を有する者(その価額の合計額が1,100,000,000円以上の財産で相続又は遺贈により取得した財産以外のものを有する者を除く。)の責めに帰すべき事由がない場合を除く。

3号 提出期限内に税務署長に提出された 財産債務調書 に記載すべき当該 修正申告等 の基因となる財産又は債務についての記載がない場合(当該財産債務調書に当該修正申告等の基因となる財産又は債務について記載すべき事項のうち重要なものの記載が不10分であると認められる場合を含むものとし、当該財産債務調書に記載すべき当該修正申告等の基因となる 相続財産債務 についての記載がない場合(当該相続財産債務を有する者の責めに帰すべき事由がない場合に限る。)を除く。

3項 第6条第6項 《6 前条第1項同条第2項の規定により読み…》 替えて適用する場合を含む。の規定により提出すべき国外財産調書が提出期限後に提出され、かつ、修正申告等があった場合において、当該国外財産調書の提出が、当該国外財産調書に係る国外財産に係る所得税又は国外財 及び第8項の規定は、前2項の規定を適用する場合について準用する。

4章 雑則

7条 (当該職員の質問検査権等)

1項 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、 国外 送金等調書、国外証券移管等調書又は国外電子決済手段移転等調書の提出に関する調査について必要があるときは、当該国外送金等調書、国外証券移管等調書若しくは国外電子決済手段移転等調書を提出する義務がある者(当該国外送金等調書に係る 取次ぎ等に係る金融機関の営業所等の長 を含む。)に質問し、その者の国外送金等に係る為替取引、国外証券移管等若しくは国外電子決済手段移転等に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項及び 第9条第4号 《罰則 第9条 次に掲げる違反があった場合…》 においては、その違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。 1 第3条第1項の告知書を国外送金等の際に金融機関の営業所等の長に提出せず、若しくは当該告知書に偽りの記載 において同じ。)その他の物件を検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。

2項 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、 国外 財産調書又は 財産債務調書 の提出に関する調査について必要があるときは、当該国外財産調書若しくは財産債務調書を提出する義務がある者(当該国外財産調書又は財産債務調書を提出する義務があると認められる者を含む。)に質問し、その者の国外財産若しくは財産及び債務に関する帳簿書類その他の物件を検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。

3項 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、 国外 送金等調書、国外証券移管等調書、国外電子決済手段移転等調書、国外財産調書又は 財産債務調書 の提出に関する調査について必要があるときは、当該調査において提出された物件を留め置くことができる。

4項 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第1項又は第2項の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

5項 第1項から第3項までの規定による当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

6項 前項に定めるもののほか、第3項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

8条 (経過措置)

1項 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

5章 罰則

9条 (罰則)

1項 次に掲げる違反があった場合においては、その違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

1号 第3条第1項 《国外送金又は国外からの送金等の受領をする…》 者法人税法1965年法律第34号別表第1に掲げる法人、銀行、金融商品取引業者その他の政令で定めるもの次条第1項において「公共法人等」という。を除く。は、その国外送金又は国外からの送金等の受領以下「国外 の告知書を 国外 送金等の際に 金融機関 の営業所等の長に提出せず、若しくは当該告知書に偽りの記載をして金融機関の営業所等の長に提出したとき、 第4条の2第1項 《金融商品取引業者等の営業所等の長にその有…》 する有価証券の国外証券移管又は国外証券受入れの依頼をする者法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの次条第1項において「別表法人等」という。を除く。は、その国外証券移管又は国外証券受入れ以下 の告知書を国外証券移管等の依頼の際に 金融商品取引業者等 の営業所等の長に提出せず、若しくは当該告知書に偽りの記載をして金融商品取引業者等の営業所等の長に提出したとき、又は 第4条の4第1項 《電子決済手段等取引業者の営業所等の長にそ…》 の有する電子決済手段の国外電子決済手段移転又は国外電子決済手段受入れの依頼をする者法人税法別表第1に掲げる法人その他の政令で定めるもの次条第1項において「別表法人等」という。を除く。は、その国外電子決 の告知書を国外電子決済手段移転等の依頼の際に 電子決済手段等取引業者 の営業所等の長に提出せず、若しくは当該告知書に偽りの記載をして電子決済手段等取引業者の営業所等の長に提出したとき。

2号 国外 送金等調書、国外証券移管等調書若しくは国外電子決済手段移転等調書をその提出期限までに税務署長に提出せず、又は国外送金等調書、国外証券移管等調書若しくは国外電子決済手段移転等調書に偽りの記載若しくは記録をして税務署長に提出したとき。

3号 第7条第1項 《国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、国…》 外送金等調書、国外証券移管等調書又は国外電子決済手段移転等調書の提出に関する調査について必要があるときは、当該国外送金等調書、国外証券移管等調書若しくは国外電子決済手段移転等調書を提出する義務がある者 又は第2項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

4号 第7条第1項 《国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、国…》 外送金等調書、国外証券移管等調書又は国外電子決済手段移転等調書の提出に関する調査について必要があるときは、当該国外送金等調書、国外証券移管等調書若しくは国外電子決済手段移転等調書を提出する義務がある者 又は第2項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出したとき。

10条

1項 国外 財産調書に偽りの記載をして税務署長に提出したときは、その違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。

2項 正当な理由がなくて 国外 財産調書をその提出期限までに税務署長に提出しなかったときは、その違反行為をした者は、1年以下の拘禁刑又は510,000円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。

11条

1項 法人(人格のない社団等(法人税法第2条第8号に規定する人格のない社団等をいう。以下この条において同じ。)を含む。以下この項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前2条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して当該各条の罰金刑を科する。

2項 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

《本則》 ここまで 附則 >  

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