地方公営企業法《本則》

法番号:1952年法律第292号

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1章 総則

1条 (この法律の目的)

1項 この法律は、地方公共団体の経営する企業の組織、財務及びこれに従事する職員の身分取扱いその他企業の経営の根本基準並びに企業の経営に関する事務を処理する 地方自治法 の規定による一部事務組合及び広域連合に関する特例を定め、地方自治の発達に資することを目的とする。

2条 (この法律の適用を受ける企業の範囲)

1項 この法律は、地方公共団体の経営する企業のうち次に掲げる事業(これらに附帯する事業を含む。以下「 地方公営企業 」という。)に適用する。

1号 水道事業(簡易水道事業を除く。

2号 工業用水道事業

3号 軌道事業

4号 自動車運送事業

5号 鉄道事業

6号 電気事業

7号 ガス事業

2項 前項に定める場合を除くほか、次条から 第6条 《地方自治法等の特例 この法律は、地方公…》 営企業の経営に関して、地方自治法並びに地方財政法1948年法律第109号及び地方公務員法1950年法律第261号に対する特例を定めるものとする。 まで、 第17条 《特別会計 地方公営企業の経理は、第2条…》 第1項に掲げる事業ごとに特別会計を設けて行なうものとする。 但し、同条同項に掲げる事業を二以上経営する地方公共団体においては、政令で定めるところにより条例で二以上の事業を通じて1の特別会計を設けること から 第35条 《政令への委任 この章に定めるものを除く…》 外、地方公営企業の財務に関し必要な事項は、政令で定める。 まで、 第40条 《地方自治法の適用除外 地方公営企業の業…》 務に関する契約の締結並びに財産の取得、管理及び処分については、地方自治法第96条第1項第5号から第8号まで及び第237条第2項及び第3項の規定にかかわらず、条例又は議会の議決によることを要しない。 2 から 第41条 《国と地方公営企業を経営する地方公共団体等…》 との関係 地方公営企業の経営に関し、地方公共団体相互の間で協議がととのわない場合において、関係地方公共団体の申出があるときは、政令で定めるところにより、総務大臣又は都道府県知事は、必要なあヽつヽ旋若 まで並びに附則第2項及び第3項の規定(以下「 財務規定等 」という。)は、地方公共団体の経営する企業のうち病院事業に適用する。

3項 前2項に定める場合のほか、地方公共団体は、政令で定める基準に従い、条例( 地方自治法 1947年法律第67号第284条第1項 《地方公共団体の組合は、一部事務組合及び広…》 域連合とする。 一部事務組合 以下「 一部事務組合 」という。又は 広域連合 以下「 広域連合 」という。)にあつては、規約)で定めるところにより、その経営する企業に、この法律の規定の全部又は一部を適用することができる。

3条 (経営の基本原則)

1項 地方公営企業 は、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。

4条 (地方公営企業の設置)

1項 地方公共団体は、 地方公営企業 の設置及びその経営の基本に関する事項は、条例で定めなければならない。

5条 (地方公営企業に関する法令等の制定及び施行)

1項 地方公営企業 に関する法令並びに条例、規則及びその他の規程は、すべて 第3条 《経営の基本原則 地方公営企業は、常に企…》 業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。 に規定する基本原則に合致するものでなければならない。

5条の2 (国の配慮)

1項 国の行政機関の長は、 地方公営企業 の業務に関する処分その他の事務の執行にあたつては、すみやかに適切な措置を講ずる等地方公営企業の健全な運営が図られるように配慮するものとする。

6条 (地方自治法等の特例)

1項 この法律は、 地方公営企業 の経営に関して、 地方自治法 並びに 地方財政法 1948年法律第109号及び 地方公務員法 1950年法律第261号)に対する特例を定めるものとする。

2章 組織

7条 (管理者の設置)

1項 地方公営企業 を経営する地方公共団体に、地方公営企業の業務を執行させるため、 第2条第1項 《この法律は、地方公共団体の経営する企業の…》 うち次に掲げる事業これらに附帯する事業を含む。以下「地方公営企業」という。に適用する。 1 水道事業簡易水道事業を除く。 2 工業用水道事業 3 軌道事業 4 自動車運送事業 5 鉄道事業 6 電気事 の事業ごとに管理者を置く。ただし、条例で定めるところにより、政令で定める地方公営企業について管理者を置かず、又は二以上の事業を通じて管理者1人を置くことができる。なお、水道事業(簡易水道事業を除く。及び工業用水道事業を併せて経営する場合又は軌道事業、自動車運送事業及び鉄道事業のうち二以上の事業を併せて経営する場合においては、それぞれ当該併せて経営する事業を通じて管理者1人を置くことを常例とするものとする。

7条の2 (管理者の選任及び身分取扱い)

1項 管理者は、 地方公営企業 の経営に関し識見を有する者のうちから、地方公共団体の長が任命する。

2項 次の各号のいずれかに該当する者は、管理者となることができない。

1号 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

2号 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者

3項 管理者は、衆議院議員若しくは参議院議員又は地方公共団体の議会の議員若しくは常勤の職員若しくは 地方公務員法 第22条の4第1項 《任命権者は、当該任命権者の属する地方公共…》 団体の条例年齢以上退職者条例で定める年齢に達した日以後に退職臨時的に任用される職員その他の法律により任期を定めて任用される職員及び非常勤職員が退職する場合を除く。をした者をいう。以下同じ。を、条例で定 に規定する短時間勤務の職を占める職員と兼ねることができない。

4項 管理者の任期は、4年とする。

5項 管理者は、再任されることができる。

6項 管理者は、常勤とする。

7項 地方公共団体の長は、管理者が心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認める場合又は管理者の業務の執行が適当でないため経営の状況が悪化したと認める場合その他管理者がその職に必要な適格性を欠くと認める場合には、これを罷免することができる。

8項 地方公共団体の長は、管理者に職務上の義務違反その他管理者たるに適しない非行があると認める場合には、これに対し懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる。

9項 管理者は、前2項の規定による場合を除くほか、その意に反して罷免され、又は懲戒処分を受けることがない。

10項 管理者は、第2項各号のいずれかに該当するに至つたときは、その職を失う。

11項 地方自治法 第159条 《 普通地方公共団体の長の事務の引継ぎに関…》 する規定は、政令でこれを定める。 前項の政令には、正当の理由がなくて事務の引継ぎを拒んだ者に対し、110,000円以下の過料を科する規定を設けることができる。第165条第2項 《前項に規定する場合を除くほか、副知事又は…》 副市町村長は、その退職しようとする日前20日までに、当該普通地方公共団体の長に申し出なければならない。 ただし、当該普通地方公共団体の長の承認を得たときは、その期日前に退職することができる。 及び 第180条の5第6項 《普通地方公共団体の委員会の委員教育委員会…》 にあつては、教育長及び委員又は委員は、当該普通地方公共団体に対しその職務に関し請負をする者及びその支配人又は主として同1の行為をする法人当該普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものを除く。 から第8項まで並びに 地方公務員法 第30条 《服務の根本基準 すべて職員は、全体の奉…》 仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。 から 第37条 《争議行為等の禁止 職員は、地方公共団体…》 の機関が代表する使用者としての住民に対して同盟罷業、怠業その他の争議行為をし、又は地方公共団体の機関の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。 又、何人も、このような違法な行為を企て、又はその まで及び 第38条第1項 《職員は、任命権者の許可を受けなければ、商…》 業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業以下この項及び次条第1項において「営利企業」という。を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則人事委員会を置かない地方公共団体におい の規定は、管理者について準用する。

8条 (管理者の地位及び権限)

1項 管理者は、次に掲げる事項を除くほか、 地方公営企業 の業務を執行し、当該業務の執行に関し当該地方公共団体を代表する。ただし、法令に特別の定めがある場合は、この限りでない。

1号 予算を調製すること。

2号 地方公共団体の議会の議決を経るべき事件につきその議案を提出すること。

3号 決算を監査委員の審査及び議会の認定に付すること。

4号 地方自治法 第14条第3項 《普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあ…》 るものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、2年以下の拘禁刑、1,010,000円以下の罰金、拘留、科料若しくは没収の刑又は60,000円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 並びに 第228条第2項 《2 分担金、使用料、加入金及び手数料の徴…》 収に関しては、次項に定めるものを除くほか、条例で60,000円以下の過料を科する規定を設けることができる。 及び第3項に規定する過料を科すること。

2項 第7条 《 市町村の廃置分合又は市町村の境界変更は…》 、関係市町村の申請に基き、都道府県知事が当該都道府県の議会の議決を経てこれを定め、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。 前項の規定により市の廃置分合をしようとするときは、都道府県知事は、あ ただし書の規定により管理者を置かない地方公共団体においては、管理者の権限は、当該地方公共団体の長が行う。

9条 (管理者の担任する事務)

1項 管理者は、前条の規定に基いて、 地方公営企業 の業務の執行に関し、おおむね左に掲げる事務を担任する。

1号 その権限に属する事務を分掌させるため必要な分課を設けること。

2号 職員の任免、給与、勤務時間その他の勤務条件、懲戒、研修及びその他の身分取扱に関する事項を掌理すること。

3号 予算の原案を作成し、地方公共団体の長に送付すること。

4号 予算に関する説明書を作成し、地方公共団体の長に送付すること。

5号 決算を調製し、地方公共団体の長に提出すること。

6号 議会の議決を経るべき事件について、その議案の作成に関する資料を作成し、地方公共団体の長に送付すること。

7号 当該企業の用に供する資産を取得し、管理し、及び処分すること。

8号 契約を結ぶこと。

9号 料金又は料金以外の使用料、手数料、分担金若しくは加入金を徴収すること。

10号 予算内の支出をするため1時の借入をすること。

11号 出納その他の会計事務を行うこと。

12号 証書及び公文書類を保管すること。

13号 労働協約を結ぶこと。

14号 当該企業に係る行政庁の許可、認可、免許その他の処分で政令で定めるものを受けること。

15号 前各号に掲げるものを除く外、法令又は当該地方公共団体の条例若しくは規則によりその権限に属する事項

10条 (企業管理規程)

1項 管理者は、法令又は当該地方公共団体の条例若しくは規則又はその機関の定める規則に違反しない限りにおいて、業務に関し管理規程(以下「 企業管理規程 」という。)を制定することができる。

11条及び12条

1項 削除

13条 (代理及び委任)

1項 管理者に事故があるとき、又は管理者が欠けたときは、管理者が当該地方公共団体の長の同意を得てあらかじめ指定する上席の職員がその職務を行う。

2項 管理者は、その権限に属する事務の一部を 第15条 《補助職員 管理者の権限に属する事務の執…》 行を補助する職員以下「企業職員」という。は、管理者が任免する。 但し、当該地方公共団体の規則で定める主要な職員を任免する場合においては、あらかじめ、当該地方公共団体の長の同意を得なければならない。 2 の職員に委任し、又はこれにその職務の一部を臨時に代理させることができる。

13条の2 (事務の委任)

1項 管理者は、その権限に属する事務の一部を、当該地方公共団体の経営する他の 地方公営企業 の管理者に委任することができる。

14条 (事務処理のための組織)

1項 地方公営企業 を経営する地方公共団体に、管理者の権限に属する事務を処理させるため、条例で必要な組織を設ける。

15条 (補助職員)

1項 管理者の権限に属する事務の執行を補助する職員(以下「 企業職員 」という。)は、管理者が任免する。但し、当該地方公共団体の規則で定める主要な職員を任免する場合においては、あらかじめ、当該地方公共団体の長の同意を得なければならない。

2項 企業職員 は、管理者が指揮監督する。

16条 (管理者と地方公共団体の長との関係)

1項 地方公共団体の長は、当該地方公共団体の住民の福祉に重大な影響がある 地方公営企業 の業務の執行に関しその福祉を確保するため必要があるとき、又は当該管理者以外の地方公共団体の機関の権限に属する事務の執行と当該地方公営企業の業務の執行との間の調整を図るため必要があるときは、当該管理者に対し、当該地方公営企業の業務の執行について必要な指示をすることができる。

3章 財務

17条 (特別会計)

1項 地方公営企業 の経理は、 第2条第1項 《この法律は、地方公共団体の経営する企業の…》 うち次に掲げる事業これらに附帯する事業を含む。以下「地方公営企業」という。に適用する。 1 水道事業簡易水道事業を除く。 2 工業用水道事業 3 軌道事業 4 自動車運送事業 5 鉄道事業 6 電気事 に掲げる事業ごとに特別会計を設けて行なうものとする。但し、同条同項に掲げる事業を二以上経営する地方公共団体においては、政令で定めるところにより条例で二以上の事業を通じて1の特別会計を設けることができる。

17条の2 (経費の負担の原則)

1項 次に掲げる 地方公営企業 の経費で政令で定めるものは、地方公共団体の一般会計又は他の特別会計において、出資、長期の貸付け、負担金の支出その他の方法により負担するものとする。

1号 その性質上当該 地方公営企業 の経営に伴う収入をもつて充てることが適当でない経費

2号 当該 地方公営企業 の性質上能率的な経営を行なつてもなおその経営に伴う収入のみをもつて充てることが客観的に困難であると認められる経費

2項 地方公営企業 の特別会計においては、その経費は、前項の規定により地方公共団体の一般会計又は他の特別会計において負担するものを除き、当該地方公営企業の経営に伴う収入をもつて充てなければならない。

17条の3 (補助)

1項 地方公共団体は、災害の復旧その他特別の理由により必要がある場合には、一般会計又は他の特別会計から 地方公営企業 の特別会計に補助をすることができる。

18条 (出資)

1項 地方公共団体は、 第17条の2第1項 《次に掲げる地方公営企業の経費で政令で定め…》 るものは、地方公共団体の一般会計又は他の特別会計において、出資、長期の貸付け、負担金の支出その他の方法により負担するものとする。 1 その性質上当該地方公営企業の経営に伴う収入をもつて充てることが適当 の規定によるもののほか、一般会計又は他の特別会計から 地方公営企業 の特別会計に出資をすることができる。

2項 地方公営企業 の特別会計は、前項の規定による出資を受けた場合には、利益の状況に応じ、納付金を一般会計又は当該他の特別会計に納付するものとする。

18条の2 (長期貸付け)

1項 地方公共団体は、 第17条の2第1項 《次に掲げる地方公営企業の経費で政令で定め…》 るものは、地方公共団体の一般会計又は他の特別会計において、出資、長期の貸付け、負担金の支出その他の方法により負担するものとする。 1 その性質上当該地方公営企業の経営に伴う収入をもつて充てることが適当 の規定によるもののほか、一般会計又は他の特別会計から 地方公営企業 の特別会計に長期の貸付けをすることができる。

2項 地方公営企業 の特別会計は、前項の規定による長期の貸付けを受けた場合には、適正な利息を一般会計又は当該他の特別会計に支払わなければならない。

19条 (事業年度)

1項 地方公営企業 の事業年度は、地方公共団体の会計年度による。

20条 (計理の方法)

1項 地方公営企業 においては、その経営成績を明らかにするため、すべての費用及び収益を、その発生の事実に基いて計上し、かつ、その発生した年度に正しく割り当てなければならない。

2項 地方公営企業 においては、その財政状態を明らかにするため、すべての資産、資本及び負債の増減及び異動を、その発生の事実に基き、かつ、適当な区分及び配列の基準並びに一定の評価基準に従つて、整理しなければならない。

3項 前項の資産、資本及び負債については、政令で定めるところにより、その内容を明らかにしなければならない。

21条 (料金)

1項 地方公共団体は、 地方公営企業 の給付について料金を徴収することができる。

2項 前項の料金は、公正妥当なものでなければならず、かつ、能率的な経営の下における適正な原価を基礎とし、 地方公営企業 の健全な運営を確保することができるものでなければならない。

22条 (企業債についての配慮)

1項 国は、 地方公営企業 の健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、地方公共団体が地方公営企業の建設、改良等に要する資金に充てるため起こす地方債(以下「 企業債 」という。)の償還の繰延べ、借換え等につき、法令の範囲内において、資金事情が許す限り、特別の配慮をするものとする。

23条 (償還期限を定めない企業債)

1項 地方公共団体は、 企業債 のうち、 地方公営企業 の建設に要する資金に充てるものについては、償還期限を定めないことができる。この場合においては、当該地方公営企業の毎事業年度における利益の状況に応じ、特別利息をつけることができる。

24条 (予算)

1項 地方公営企業 の予算は、地方公営企業の毎事業年度における業務の予定量並びにこれに関する収入及び支出の大綱を定めるものとする。

2項 地方公共団体の長は、当該 地方公営企業 の管理者が作成した予算の原案に基いて毎事業年度地方公営企業の予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならない。

3項 業務量の増加に因り 地方公営企業 の業務のため直接必要な経費に不足を生じたときは、管理者は、当該業務量の増加に因り増加する収入に相当する金額を当該企業の業務のため直接必要な経費に使用することができる。この場合においては、遅滞なく、管理者は、当該地方公共団体の長にその旨を報告するものとし、報告を受けた地方公共団体の長は、次の会議においてその旨を議会に報告しなければならない。

25条 (予算に関する説明書)

1項 地方公共団体の長は、 地方公営企業 の予算を議会に提出する場合においては、当該地方公営企業の管理者が作成した政令で定める予算に関する説明書をあわせて提出しなければならない。

26条 (予算の繰越)

1項 予算に定めた 地方公営企業 の建設又は改良に要する経費のうち、年度内に支払義務が生じなかつたものがある場合においては、管理者は、その額を翌年度に繰り越して使用することができる。

2項 前項の規定による場合を除くほか、毎事業年度の支出予算の金額は、翌事業年度において使用することができない。ただし、支出予算の金額のうち、年度内に支出の原因となる契約その他の行為をし、避け難い事故のため年度内に支払義務が生じなかつたものについては、管理者は、その金額を翌事業年度に繰り越して使用することができる。

3項 前2項の規定により予算を繰り越した場合においては、管理者は、地方公共団体の長に繰越額の使用に関する計画について報告をするものとし、報告を受けた地方公共団体の長は、次の会議においてその旨を議会に報告しなければならない。

27条 (出納)

1項 地方公営企業 の業務に係る出納は、管理者が行う。ただし、管理者は、地方公営企業の業務の執行上必要がある場合においては、政令で定める金融機関で地方公共団体の長の同意を得て指定したものに、当該地方公営企業の業務に係る公金の出納事務の一部を取り扱わせることができる。

27条の2 (公金の収納等の監査)

1項 監査委員は、必要があると認めるとき、又は管理者の要求があるときは、前条の規定により指定された金融機関が取り扱う 地方公営企業 の業務に係る公金の収納又は支払の事務について監査することができる。

2項 監査委員は、前項の規定により監査をしたときは、監査の結果に関する報告を地方公共団体の議会及び並びに管理者に提出しなければならない。

28条 (企業出納員及び現金取扱員)

1項 地方公営企業 を経営する地方公共団体に、当該地方公営企業の業務に係る出納その他の会計事務をつかさどらせるため、企業出納員及び現金取扱員を置く。ただし、現金取扱員は、置かないことができる。

2項 企業出納員及び現金取扱員は、 企業職員 のうちから、管理者が命ずる。

3項 企業出納員は、管理者の命を受けて、出納その他の会計事務をつかさどる。

4項 現金取扱員は、上司の命を受けて、 企業管理規程 で定めた額を限度として当該 地方公営企業 の業務に係る現金の出納に関する事務をつかさどる。

29条 (1時借入金)

1項 管理者は、予算内の支出をするため、1時の借入をすることができる。

2項 前項の規定による借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。但し、資金不足のため償還することができない場合においては、償還することができない金額を限度として、これを借り換えることができる。

3項 前項但書の規定により借り換えた借入金は、1年以内に償還しなければならない。但し、借入金をもつてこれを償還するようなことをしてはならない。

30条 (決算)

1項 管理者は、毎事業年度終了後2月以内に当該 地方公営企業 の決算を調製し、証書類、当該年度の事業報告書及び政令で定めるその他の書類と併せて、当該地方公共団体の長に提出しなければならない。

2項 地方公共団体の長は、決算及び前項の書類を監査委員の審査に付さなければならない。

3項 監査委員は、前項の審査をするに当たつては、 地方公営企業 の運営が 第3条 《経営の基本原則 地方公営企業は、常に企…》 業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。 の規定の趣旨に従つてされているかどうかについて、特に、意を用いなければならない。

4項 地方公共団体の長は、第2項の規定により監査委員の審査に付した決算を、監査委員の意見を付けて、遅くとも当該事業年度終了後3月を経過した後において最初に招集される定例会である議会の認定( 地方自治法 第102条の2第1項 《普通地方公共団体の議会は、前条の規定にか…》 かわらず、条例で定めるところにより、定例会及び臨時会とせず、毎年、条例で定める日から翌年の当該日の前日までを会期とすることができる。 の議会においては、遅くとも当該事業年度終了後3月を経過した後の最初の定例日(同条第6項に規定する定例日をいう。)に開かれる会議において議会の認定)に付さなければならない。

5項 前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。

6項 地方公共団体の長は、第4項の規定により決算を議会の認定に付するに当たつては、第2項の規定により監査委員の審査に付した当該年度の事業報告書及び政令で定めるその他の書類を併せて提出しなければならない。

7項 地方公共団体の長は、第4項の規定により議会の認定に付した決算の要領を住民に公表しなければならない。

8項 地方公共団体の長は、第4項の規定による決算の認定に関する議案が否決された場合において、当該議決を踏まえて必要と認める措置を講じたとき、又は管理者が当該議決を踏まえて必要と認める措置を講じて当該措置の内容を当該地方公共団体の長に報告したときは、速やかに、これらの措置の内容を議会に報告するとともに、公表しなければならない。

9項 第1項の決算について作成すべき書類は、当該年度の予算の区分に従つて作成した決算報告書並びに損益計算書、剰余金計算書又は欠損金計算書、剰余金処分計算書又は欠損金処理計算書及び貸借対照表とし、その様式は、総務省令で定める。

31条 (計理状況の報告)

1項 管理者は、毎月末日をもつて試算表その他当該企業の計理状況を明らかにするために必要な書類を作成し、翌月20日までに当該地方公共団体の長に提出しなければならない。

32条 (剰余金の処分等)

1項 地方公営企業 は、毎事業年度利益を生じた場合において前事業年度から繰り越した欠損金があるときは、その利益をもつてその欠損金をうめなければならない。

2項 毎事業年度生じた利益の処分は、前項の規定による場合を除くほか、条例の定めるところにより、又は議会の議決を経て、行わなければならない。

3項 毎事業年度生じた資本剰余金の処分は、条例の定めるところにより、又は議会の議決を経て、行わなければならない。

4項 資本金の額は、議会の議決を経て、減少することができる。

32条の2 (欠損の処理)

1項 地方公営企業 は、毎事業年度欠損を生じた場合において前事業年度から繰り越した利益があるときは、その利益をもつてその欠損金をうめなければならない。

33条 (資産の取得、管理及び処分)

1項 地方公営企業 の用に供する資産の取得、管理及び処分は、管理者が行う。

2項 前項の資産のうちその種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める重要なものの取得及び処分については、予算で定めなければならない。

3項 地方公営企業 の用に供する行政財産を 地方自治法 第238条の4第7項 《7 行政財産は、その用途又は目的を妨げな…》 い限度においてその使用を許可することができる。 の規定により使用させる場合に徴収する使用料に関する事項については、管理者が定める。

33条の2 (公金の徴収等の委託)

1項 地方自治法 第243条の2 《指定公金事務取扱者 普通地方公共団体の…》 長は、公金の徴収若しくは収納又は支出に関する事務以下この条及び次条第1項において「公金事務」という。を適切かつ確実に遂行することができる者として政令で定める者のうち当該普通地方公共団体の長が総務省令で から 第243条の2 《指定公金事務取扱者 普通地方公共団体の…》 長は、公金の徴収若しくは収納又は支出に関する事務以下この条及び次条第1項において「公金事務」という。を適切かつ確実に遂行することができる者として政令で定める者のうち当該普通地方公共団体の長が総務省令で の六までの規定は、 地方公営企業 の業務に係る公金の徴収若しくは収納又は支出の事務の委託について準用する。この場合において、同法第243条の2の4第1項中「他の法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、政令で定めるもの」とあるのは「地方公営企業の業務に係るもの(指定公金事務取扱者が徴収することにより、その収入の確保及び住民の便益の増進に寄与すると認められるものに限る。)」と、同法第243条の2の6第1項中「他の法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、政令で定めるもの」とあるのは「地方公営企業の業務に係るものとして政令で定めるもの」と、同条第3項中「規則」とあるのは「規則又は 企業管理規程 」と読み替えるものとする。

34条 (職員の賠償責任)

1項 地方自治法 第243条の2の9 《職員の賠償責任 会計管理者若しくは会計…》 管理者の事務を補助する職員、資金前渡を受けた職員、占有動産を保管している職員又は物品を使用している職員が故意又は重大な過失現金については、故意又は過失により、その保管に係る現金、有価証券、物品基金に属 の規定は、 地方公営企業 の業務に従事する職員の賠償責任について準用する。この場合において、同条第1項中「規則」とあるのは「規則又は 企業管理規程 」と、同条第8項中「議会の同意を得て」とあるのは「条例で定める場合には議会の同意を得て」と読み替えるほか、 第7条 《 市町村の廃置分合又は市町村の境界変更は…》 、関係市町村の申請に基き、都道府県知事が当該都道府県の議会の議決を経てこれを定め、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。 前項の規定により市の廃置分合をしようとするときは、都道府県知事は、あ の規定により管理者が置かれている地方公営企業の業務に従事する職員の賠償責任について準用する場合に限り、同法第243条の2の9第3項中「普通地方公共団体の長」とあるのは「管理者」と、同条第8項中「普通地方公共団体の長」とあるのは「管理者」と、「あらかじめ監査委員の意見を聴き、その意見」とあるのは「管理者があらかじめ監査委員の意見を聴き、普通地方公共団体の長が当該意見」と読み替えるものとする。

34条の2 (財務規定等が適用される場合の管理者の権限)

1項 第2条第2項 《2 前項に定める場合を除くほか、次条から…》 第6条まで、第17条から第35条まで、第40条から第41条まで並びに附則第2項及び第3項の規定以下「財務規定等」という。は、地方公共団体の経営する企業のうち病院事業に適用する。 又は第3項の規定により地方公共団体の経営する企業に 財務規定等 が適用される場合においては、管理者の権限は、当該地方公共団体の長が行う。ただし、管理者の権限のうち当該企業の出納その他の会計事務及び決算に係るものについては、条例で定めるところにより、その全部又は一部を当該地方公共団体の会計管理者に行わせることができる。

35条 (政令への委任)

1項 この章に定めるものを除く外、 地方公営企業 の財務に関し必要な事項は、政令で定める。

4章 職員の身分取扱

36条 (職員の労働関係の特例)

1項 企業職員 の労働関係については、 地方公営企業 等の労働関係に関する法律(1952年法律第289号)の定めるところによる。

37条

1項 削除

38条 (給与)

1項 企業職員 の給与は、給料及び手当とする。

2項 企業職員 の給与は、その職務に必要とされる技能、職務遂行の困難度等職務の内容と責任に応ずるものであり、かつ、職員の発揮した能率が充分に考慮されるものでなければならない。

3項 企業職員 の給与は、生計費、同一又は類似の職種の国及び地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与、当該 地方公営企業 の経営の状況その他の事情を考慮して定めなければならない。

4項 企業職員 の給与の種類及び基準は、条例で定める。

39条 (他の法律の適用除外等)

1項 企業職員 については、 地方公務員法 第5条 《人事委員会及び公平委員会並びに職員に関す…》 る条例の制定 地方公共団体は、法律に特別の定がある場合を除く外、この法律に定める根本基準に従い、条例で、人事委員会又は公平委員会の設置、職員に適用される基準の実施その他職員に関する事項について必要な第8条 《人事委員会又は公平委員会の権限 人事委…》 員会は、次に掲げる事務を処理する。 1 人事行政に関する事項について調査し、人事記録に関することを管理し、及びその他人事に関する統計報告を作成すること。 2 人事評価、給与、勤務時間その他の勤務条件、第1項第4号及び第6号、第3項並びに第5項を除く。)、 第14条第2項 《2 人事委員会は、随時、前項の規定により…》 講ずべき措置について地方公共団体の議会及び長に勧告することができる。第23条の4 《人事評価に関する勧告 人事委員会は、人…》 事評価の実施に関し、任命権者に勧告することができる。 から 第26条 《給料表に関する報告及び勧告 人事委員会…》 は、毎年少くとも一回、給料表が適当であるかどうかについて、地方公共団体の議会及び長に同時に報告するものとする。 給与を決定する諸条件の変化により、給料表に定める給料額を増減することが適当であると認める の三まで、 第26条の5第3項 《3 自己啓発等休業をしている期間について…》 は、給与を支給しない。同法第26条の6第11項において準用する場合を含む。)、 第37条 《 削除…》 第39条第4項 《4 企業職員に対する地方公務員法第8条第…》 1項第4号の規定の適用については、同号中「人事行政の運営」とあるのは、「退職管理」とする。 、第46条から第49条まで、第52条から第56条まで、第58条(同条第3項中 労働基準法 1947年法律第49号第14条第2項 《厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約…》 の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定め 及び第3項に係る部分並びに同法第75条から第88条まで及び 船員法 1947年法律第100号第89条 《療養補償 船員が職務上負傷し、又は疾病…》 にかかつたときは、船舶所有者は、その負傷又は疾病がなおるまで、その費用で療養を施し、又は療養に必要な費用を負担しなければならない。 船員が雇入契約存続中職務外で負傷し、又は疾病にかかつたときは、船舶所 から 第96条 《審査及び仲裁 職務上の負傷、疾病、行方…》 不明又は死亡の認定、療養の方法、災害補償の金額の決定その他災害補償の実施に関して異議のある者は、国土交通大臣に対して審査又は事件の仲裁を申し立てることができる。 国土交通大臣は、必要があると認めるとき までに係る部分( 地方公務員災害補償法 1967年法律第121号第2条第1項 《この法律で「職員」とは、次に掲げる者をい…》 う。 1 常時勤務に服することを要する地方公務員常時勤務に服することを要しない地方公務員のうちその勤務形態が常時勤務に服することを要する地方公務員に準ずる者で政令で定めるものを含む。 2 一般地方独立 に規定する者に適用される場合に限る。)を除く。及び 第58条 《損害賠償との調整等 地方公共団体職員が…》 地方独立行政法人に在職中に公務上の災害又は通勤による災害を受けた場合にあつては、当該地方独立行政法人。以下この項において同じ。が国家賠償法1947年法律第125号、民法1896年法律第89号その他の法 の三、 地方公務員の育児休業等に関する法律 1991年法律第110号第4条第2項 《2 育児休業をしている期間については、給…》 与を支給しない。第7条 《育児休業をしている職員の期末手当等の支給…》 育児休業をしている職員については、第4条第2項の規定にかかわらず、国家公務員育児休業法第8条に規定する育児休業をしている国家公務員の期末手当又は勤勉手当の支給に関する事項を基準として定める条例の定第8条 《育児休業をした職員の職務復帰後における給…》 与等の取扱い 育児休業をした職員については、国家公務員育児休業法第3条第1項の規定により育児休業をした国家公務員の給与及び退職手当の取扱いに関する事項を基準として、職務に復帰した場合の給与及び退職し第14条 《育児短時間勤務職員の給与等の取扱い 育…》 児短時間勤務職員については、国家公務員育児休業法第12条第1項に規定する育児短時間勤務をしている国家公務員の給与、勤務時間及び休暇の取扱いに関する事項を基準として、給与、勤務時間及び休暇の取扱いに関す第15条 《育児短時間勤務をした職員の退職手当の取扱…》 い 育児短時間勤務をした職員については、国家公務員育児休業法第12条第1項に規定する育児短時間勤務をした国家公務員の退職手当の取扱いに関する事項を基準として、退職した場合の退職手当の取扱いに関する措 及び 第19条 《部分休業 任命権者地方教育行政の組織及…》 び運営に関する法律1956年法律第162号第37条第1項に規定する県費負担教職員については、市町村の教育委員会は、職員育児短時間勤務職員その他その任用の状況がこれに類する職員として条例で定める職員を除 並びに 地方公共団体の一般職の任期付研究員の採用等に関する法律 2000年法律第51号第6条 《第1号任期付研究員の裁量による勤務 第…》 1号任期付研究員については、地方公務員法第58条第3項の規定にかかわらず、労働基準法1947年法律第49号第38条の3第1項の規定及び同項の規定に基づく命令の規定を適用する。 この場合において、同項中 の規定は、適用しない。

2項 企業職員 政令で定める基準に従い地方公共団体の長が定める職にある者を除く。)については、 地方公務員法 第36条 《政治的行為の制限 職員は、政党その他の…》 政治的団体の結成に関与し、若しくはこれらの団体の役員となつてはならず、又はこれらの団体の構成員となるように、若しくはならないように勧誘運動をしてはならない。 2 職員は、特定の政党その他の政治的団体又 の規定は、適用しない。

3項 企業職員 については、 行政不服審査法 2014年法律第68号)の規定は、適用しない。ただし、 第34条 《秘密を守る義務 職員は、職務上知り得た…》 秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、また、同様とする。 2 法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者退職者については、その退職した職又は において準用する 地方自治法 第243条の2の9第3項 《3 普通地方公共団体の長は、第1項の職員…》 が同項に規定する行為により当該普通地方公共団体に損害を与えたと認めるときは、監査委員に対し、その事実があるかどうかを監査し、賠償責任の有無及び賠償額を決定することを求め、その決定に基づき、期限を定めて の規定による処分を受けた場合は、この限りでない。

4項 企業職員 に対する 地方公務員法 第8条第1項第4号 《人事委員会は、次に掲げる事務を処理する。…》 1 人事行政に関する事項について調査し、人事記録に関することを管理し、及びその他人事に関する統計報告を作成すること。 2 人事評価、給与、勤務時間その他の勤務条件、研修、厚生福利制度その他職員に関す の規定の適用については、同号中「人事行政の運営」とあるのは、「退職管理」とする。

5項 企業職員 に対する 地方公務員の育児休業等に関する法律 第10条第1項 《職員非常勤職員、臨時的に任用される職員そ…》 の他これらに類する職員として条例で定める職員を除く。は、任命権者の承認を受けて、当該職員の小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、当該子がその始期に達するまで、常時勤務を要する職を占めたまま、 及び 第17条 《育児短時間勤務の承認が失効した場合等にお…》 ける育児短時間勤務の例による短時間勤務 任命権者は、第12条において準用する第5条の規定により育児短時間勤務の承認が失効し、又は取り消された場合において、過員を生ずることその他の条例で定めるやむを得 の規定の適用については、同項中「次の各号に掲げるいずれかの勤務の形態( 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律 1994年法律第33号第6条 《週休日及び勤務時間の割振り等 日曜日及…》 び土曜日は、週休日勤務時間を割り振らない日第3項及び第8条第2項において読み替えて準用する同条第1項の規定によるものを除く。をいう。以下同じ。とする。 ただし、各省各庁の長は、定年前再任用短時間勤務職 の規定の適用を受ける国家公務員と同様の勤務の形態によって勤務する職員以外の職員にあっては、第5号に掲げる勤務の形態)」とあるのは「5分の一勤務時間࿸当該職員の1週間当たりの通常の勤務時間࿸以下この項において「週間勤務時間」という。)に5分の1を乗じて得た時間に端数処理(5分を最小の単位とし、これに満たない端数を切り上げることをいう。以下この項において同じ。)を行って得た時間をいう。)に2を乗じて得た時間に10分の一勤務時間(週間勤務時間に10分の1を乗じて得た時間に端数処理を行って得た時間をいう。)を加えた時間から8分の一勤務時間(週間勤務時間に8分の1を乗じて得た時間に端数処理を行って得た時間をいう。)に5を乗じて得た時間までの範囲内の時間となるように 地方公営企業 の管理者が定める勤務の形態」と、同法第17条中「 第13条 《代理及び委任 管理者に事故があるとき、…》 又は管理者が欠けたときは、管理者が当該地方公共団体の長の同意を得てあらかじめ指定する上席の職員がその職務を行う。 2 管理者は、その権限に属する事務の一部を第15条の職員に委任し、又はこれにその職務の から前条まで」とあるのは「 第13条 《代理及び委任 管理者に事故があるとき、…》 又は管理者が欠けたときは、管理者が当該地方公共団体の長の同意を得てあらかじめ指定する上席の職員がその職務を行う。 2 管理者は、その権限に属する事務の一部を第15条の職員に委任し、又はこれにその職務の 及び前条」とする。

6項 企業職員 に対する 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律 2002年法律第48号第5条第3項 《3 任命権者は、前2項の規定によるほか、…》 職員が次に掲げる承認第2号にあっては、承認その他の処分を受けて勤務しない時間について短時間勤務職員を当該職員の業務に従事させることが当該業務を処理するため適当であると認める場合には、条例で定めるところ の規定の適用については、同項中「承認(第2号にあっては、承認その他の処分)」とあるのは「承認その他の処分」と、同項第1号中「承認」とあるのは「承認に相当する承認その他の処分」と、同項第2号中「条例の規定による承認その他の処分」とあるのは「管理規程による承認その他の処分(当該管理規程を制定していない場合にあっては、同法第61条の2第5項の規定による承認)」と、同項第3号中「承認」とあるのは「承認に相当する承認その他の処分」とする。

5章 一部事務組合及び広域連合に関する特例

39条の2 (組織に関する特例)

1項 地方公営企業 の経営に関する事務を共同処理する 一部事務組合 以下「 企業団 」という。)の管理者の名称は、企業長とする。

2項 企業団 には、 第7条 《管理者の設置 地方公営企業を経営する地…》 方公共団体に、地方公営企業の業務を執行させるため、第2条第1項の事業ごとに管理者を置く。 ただし、条例で定めるところにより、政令で定める地方公営企業について管理者を置かず、又は二以上の事業を通じて管理 の規定にかかわらず、同条の管理者を置かず、当該管理者の権限は、企業長が行う。

3項 企業長は、 企業団 の規約で別段の定めをしない限り、 地方公営企業 の経営に関し識見を有する者のうちから、企業団を組織する地方公共団体の長が共同して任命するものとする。

4項 第7条の2第2項 《2 次の各号のいずれかに該当する者は、管…》 理者となることができない。 1 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者 2 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者 及び第4項から第10項まで、 地方自治法 第180条の5第6項 《普通地方公共団体の委員会の委員教育委員会…》 にあつては、教育長及び委員又は委員は、当該普通地方公共団体に対しその職務に関し請負をする者及びその支配人又は主として同1の行為をする法人当該普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものを除く。 から第8項まで並びに 地方公務員法 第34条 《秘密を守る義務 職員は、職務上知り得た…》 秘密を漏らしてはならない。 その職を退いた後も、また、同様とする。 2 法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者退職者については、その退職した職又は の規定は、企業長について準用する。この場合において、 第7条の2第7項 《7 地方公共団体の長は、管理者が心身の故…》 障のため職務の遂行に堪えないと認める場合又は管理者の業務の執行が適当でないため経営の状況が悪化したと認める場合その他管理者がその職に必要な適格性を欠くと認める場合には、これを罷免することができる。 及び第8項中「地方公共団体の長は」とあるのは、前項に規定する方法により選任される企業長について準用する場合にあつては「 企業団 を組織する地方公共団体の長は、共同して」と、前項の別段の定めにより選任される企業長について準用する場合にあつては「企業団の規約で定める者は、その規約で定めるところにより」と読み替えるものとする。

5項 企業団 の監査委員は、企業長が企業団の議会の同意を得て、人格が高潔で、事業の経営管理に関し優れた識見を有する者のうちから選任する。

6項 地方公営企業 の経営に関する事務を処理する 広域連合 以下「 広域連合 企業団 」という。)に対する 第7条 《管理者の設置 地方公営企業を経営する地…》 方公共団体に、地方公営企業の業務を執行させるため、第2条第1項の事業ごとに管理者を置く。 ただし、条例で定めるところにより、政令で定める地方公営企業について管理者を置かず、又は二以上の事業を通じて管理 の規定の適用については、同条ただし書中「政令で定める地方公営企業について管理者」とあるのは、「管理者」とする。

7項 企業団 又は 広域連合 企業団の設置があつた場合における企業長の選任の時期その他必要な事項は、政令で定める。

39条の3 (財務に関する特例)

1項 企業団 又は 広域連合 企業団においては、 地方公営企業 の財務以外の財務についても、 第17条 《特別会計 地方公営企業の経理は、第2条…》 第1項に掲げる事業ごとに特別会計を設けて行なうものとする。 但し、同条同項に掲げる事業を二以上経営する地方公共団体においては、政令で定めるところにより条例で二以上の事業を通じて1の特別会計を設けること から 第35条 《政令への委任 この章に定めるものを除く…》 外、地方公営企業の財務に関し必要な事項は、政令で定める。 まで及び附則第2項の規定を適用する。

2項 第17条の2 《経費の負担の原則 次に掲げる地方公営企…》 業の経費で政令で定めるものは、地方公共団体の一般会計又は他の特別会計において、出資、長期の貸付け、負担金の支出その他の方法により負担するものとする。 1 その性質上当該地方公営企業の経営に伴う収入をも から 第18条 《出資 地方公共団体は、第17条の2第1…》 項の規定によるもののほか、一般会計又は他の特別会計から地方公営企業の特別会計に出資をすることができる。 2 地方公営企業の特別会計は、前項の規定による出資を受けた場合には、利益の状況に応じ、納付金を一 の二までの規定は、 企業団 又は 広域連合 企業団を組織する地方公共団体の当該企業団又は広域連合企業団に対する経費の負担、補助、出資及び長期の貸付けについて準用する。

3項 前2項の規定は、 第2条第2項 《2 前項に定める場合を除くほか、次条から…》 第6条まで、第17条から第35条まで、第40条から第41条まで並びに附則第2項及び第3項の規定以下「財務規定等」という。は、地方公共団体の経営する企業のうち病院事業に適用する。 又は第3項の規定により 財務規定等 が適用される企業の経営に関する事務を処理する 一部事務組合 又は 広域連合 準用する。

6章 雑則

40条 (地方自治法の適用除外)

1項 地方公営企業 の業務に関する契約の締結並びに財産の取得、管理及び処分については、 地方自治法 第96条第1項第5号 《普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件…》 を議決しなければならない。 1 条例を設け又は改廃すること。 2 予算を定めること。 3 決算を認定すること。 4 法律又はこれに基づく政令に規定するものを除くほか、地方税の賦課徴収又は分担金、使用料 から第8号まで及び 第237条第2項 《2 第238条の4第1項の規定の適用があ…》 る場合を除き、普通地方公共団体の財産は、条例又は議会の議決による場合でなければ、これを交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けてはなら 及び第3項の規定にかかわらず、条例又は議会の議決によることを要しない。

2項 地方公営企業 の業務に関する負担附きの寄附又は贈与の受領、地方公共団体がその当事者である審査請求その他の不服申立て、訴えの提起、和解、あつせん、調停及び仲裁並びに法律上地方公共団体の義務に属する損害賠償の額の決定については、条例で定めるものを除き、 地方自治法 第96条第1項第9号 《普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件…》 を議決しなければならない。 1 条例を設け又は改廃すること。 2 予算を定めること。 3 決算を認定すること。 4 法律又はこれに基づく政令に規定するものを除くほか、地方税の賦課徴収又は分担金、使用料 、第12号及び第13号の規定は、適用しない。

40条の2 (業務の状況の公表)

1項 管理者は、条例で定めるところにより、毎事業年度少くとも二回以上当該 地方公営企業 の業務の状況を説明する書類を当該地方公共団体の長に提出しなければならない。この場合においては、地方公共団体の長は、遅滞なく、これを公表しなければならない。

2項 前項の規定による公表は、これをもつて、当該 地方公営企業 に係る 地方自治法 第243条の3第1項 《普通地方公共団体の長は、条例の定めるとこ…》 ろにより、毎年二回以上歳入歳出予算の執行状況並びに財産、地方債及び1時借入金の現在高その他財政に関する事項を住民に公表しなければならない。 の規定による普通地方公共団体の長の行う公表とみなす。

40条の3 (助言等)

1項 総務大臣は、 地方公営企業 第3条 《経営の基本原則 地方公営企業は、常に企…》 業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。 に規定する基本原則に合致して経営されるように、地方公営企業を経営する地方公共団体に対し、助言し、又は勧告することができる。

2項 総務大臣は、前項の助言又は勧告を行うため必要がある場合においては、 地方公営企業 を経営する地方公共団体に対し、政令で定めるところにより、当該地方公営企業の経営に関する事項について報告を求めることができる。

41条 (国と地方公営企業を経営する地方公共団体等との関係)

1項 地方公営企業 の経営に関し、地方公共団体相互の間で協議がととのわない場合において、関係地方公共団体の申出があるときは、政令で定めるところにより、総務大臣又は都道府県知事は、必要な旋若しくは調停をし、又は必要な勧告をすることができる。

42条 (地方公共企業体)

1項 地方公共団体は、別に法律で定めるところにより、 地方公営企業 を経営するための地方公共企業体を設けることができる。

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