公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法《本則》

法番号:1971年法律第77号

略称: 教員給与特別措置法・給特法

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1条 (趣旨)

1項 この法律は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の職務と勤務態様の特殊性に基づき、その給与その他の勤務条件について特例を定めるものとする。

2条 (定義)

1項 この法律において、「義務教育諸学校等」とは、 学校教育法 1947年法律第26号)に規定する公立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校又は幼稚園をいう。

2項 この法律において、「教育職員」とは、義務教育諸学校等の校長(園長を含む。次条第1項において同じ。)、副校長(副園長を含む。同項において同じ。)、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、養護助教諭、講師(常時勤務の者及び 地方公務員法 1950年法律第261号第22条の4第1項 《任命権者は、当該任命権者の属する地方公共…》 団体の条例年齢以上退職者条例で定める年齢に達した日以後に退職臨時的に任用される職員その他の法律により任期を定めて任用される職員及び非常勤職員が退職する場合を除く。をした者をいう。以下同じ。を、条例で定 に規定する短時間勤務の職を占める者に限る。)、実習助手及び寄宿舎指導員をいう。

3条 (教育職員の教職調整額の支給等)

1項 教育職員(校長、副校長及び教頭を除く。以下この条において同じ。)には、その者の給料月額の100分の4に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない。

2項 教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。

3項 第1項の教職調整額の支給を受ける者の給与に関し、次の各号に掲げる場合においては、当該各号に定める内容を条例で定めるものとする。

1号 地方自治法 1947年法律第67号第204条第2項 《普通地方公共団体は、条例で、前項の者に対…》 し、扶養手当、地域手当、住居手当、初任給調整手当、通勤手当、単身赴任手当、在宅勤務等手当、特殊勤務手当、特地勤務手当これに準ずる手当を含む。、へき地手当これに準ずる手当を含む。、時間外勤務手当、宿日直 に規定する地域手当、特地勤務手当(これに準ずる手当を含む。)、期末手当、勤勉手当、定時制通信教育手当、産業教育手当又は退職手当について給料をその算定の基礎とする場合当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を算定の基礎とすること。

2号 休職の期間中に給料が支給される場合当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を支給すること。

3号 外国の地方公共団体の機関等に派遣される一般職の地方公務員の処遇等に関する法律 1987年法律第78号第2条第1項 《任命権者地方公務員法第6条第1項に規定す…》 る任命権者をいう。以下同じ。は、地方公共団体と外国の地方公共団体との間の合意若しくはこれに準ずるものに基づき又は次に掲げる機関の要請に応じ、これらの機関の業務に従事させるため、条例で定めるところにより の規定により派遣された者に給料が支給される場合当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を支給すること。

4号 公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律 2000年法律第50号第2条第1項 《任命権者地方公務員法第6条第1項に規定す…》 る任命権者及びその委任を受けた者をいう。以下同じ。は、次に掲げる団体のうち、その業務の全部又は一部が当該地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有するものであり、かつ、当該地方公共団体がその施策の推進 の規定により派遣された者に給料が支給される場合当該給料の額に教職調整額の額を加えた額を支給すること。

4条 (教職調整額を給料とみなして適用する法令)

1項 前条の教職調整額の支給を受ける者に係る次に掲げる法律の規定及びこれらに基づく命令の規定の適用については、同条の教職調整額は、給料とみなす。

1号 地方自治法

2号 市町村立学校職員給与負担法 1948年法律第135号

3号 地教育振興法(1954年法律第143号

4号 地方公務員等共済組合法 1962年法律第152号

5号 地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法 1962年法律第153号

6号 地方公務員災害補償法 1967年法律第121号

5条 (教育職員に関する読替え)

1項 教育職員については、 地方公務員法 第58条第3項 《3 労働基準法第2条、第14条第2項及び…》 第3項、第24条第1項、第32条の3から第32条の五まで、第38条の2第2項及び第3項、第38条の三、第38条の四、第39条第6項から第8項まで、第41条の二、第75条から第93条まで並びに第102条 本文中「 第2条 《この法律の効力 地方公務員地方公共団体…》 のすべての公務員をいう。に関する従前の法令又は条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程の規定がこの法律の規定に抵触する場合には、この法律の規定が、優先する。 、」とあるのは「第32条の4第1項中「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは」とあるのは「次に掲げる事項について条例に特別の定めがある場合は」と、「その協定」とあるのは「その条例」と、「当該協定」とあるのは「当該条例」と、同項第5号中「厚生労働省令」とあるのは「文部科学省令」と、同条第2項中「前項の協定で同項第4号の区分をし」とあるのは「前項第4号の区分並びに」と、「を定めたときは」とあるのは「について条例に特別の定めがある場合は」と、「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を得て、厚生労働省令」とあるのは「文部科学省令」と、同条第3項中「厚生労働大臣は、労働政策審議会」とあるのは「文部科学大臣は、審議会等( 国家行政組織法 1948年法律第120号第8条 《審議会等 第3条の国の行政機関には、法…》 律の定める所掌事務の範囲内で、法律又は政令の定めるところにより、重要事項に関する調査審議、不服審査その他学識経験を有する者等の合議により処理することが適当な事務をつかさどらせるための合議制の機関を置く に規定する機関をいう。)で政令で定めるもの」と、「厚生労働省令」とあるのは「文部科学省令」と、「協定」とあるのは「条例」と、同法第33条第3項中「官公署の事業(別表第1に掲げる事業を除く。)」とあるのは「別表第1第12号に掲げる事業」と、「労働させることができる」とあるのは「労働させることができる。この場合において、公務員の健康及び福祉を害しないように考慮しなければならない」と読み替えて同法第32条の4第1項から第3項まで及び第33条第3項の規定を適用するものとし、同法第2条、」と、「から第32条の五まで」とあるのは「、第32条の3の二、第32条の4の二、第32条の五、第37条」と、「第53条第1項」とあるのは「第53条第1項、第66条( 船員法 第88条の2の2第4項 《第64条第3項及び第66条の規定は、第2…》 項の規定により妊産婦の船員が労働時間の制限を超えて作業に従事した場合について準用する。 この場合において、第66条中「第60条第1項の規定若しくは第72条の国土交通省令の規定」とあるのは、「第60条第 及び第5項並びに 第88条の3第4項 《第66条の規定は、前項の規定により妊産婦…》 の船員が休日において作業に従事した場合について準用する。 において準用する場合を含む。)」と、「規定は」とあるのは「規定( 船員法 第73条 《 国土交通大臣は、必要があると認めるとき…》 は、交通政策審議会の決議により、第60条から第69条までの規定の適用を受けない船員の労働時間、休日及び定員に関し必要な国土交通省令を発することができる。 の規定に基づく命令の規定中同法第66条に係るものを含む。)は」と、同条第4項中「同法第37条第3項中「使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により」とあるのは「使用者が」と、同法」とあるのは「同法」と読み替えて同条第3項及び第4項の規定を適用するものとする。

6条 (教育職員の正規の勤務時間を超える勤務等)

1項 教育職員(管理職手当を受ける者を除く。以下この条において同じ。)を正規の勤務時間( 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律 1994年法律第33号第5条 《1週間の勤務時間 職員の勤務時間は、休…》 憩時間を除き、1週間当たり38時間45分とする。 2 国家公務員法第60条の2第2項に規定する定年前再任用短時間勤務職員以下「定年前再任用短時間勤務職員」という。の勤務時間は、前項の規定にかかわらず、 から 第8条 《週休日の振替等 各省各庁の長は、職員に…》 第6条第1項又は前条の規定により週休日とされた日において特に勤務することを命ずる必要がある場合には、人事院規則の定めるところにより、第6条第2項若しくは第3項又は前条の規定により勤務時間が割り振られた まで、 第11条 《船員の勤務時間の特例 各省各庁の長は、…》 船舶に乗り組む職員定年前再任用短時間勤務職員を除く。について、人事院と協議して、第5条第1項に規定する勤務時間を1週間当たり1時間15分を超えない範囲内において延長することができる。 この場合における 及び 第12条 《 船舶に乗り組む職員で人事院規則で定める…》 ものの勤務時間については、当該職員が第6条第2項若しくは第3項、第7条又は第8条の規定により勤務時間が割り振られた時間以外の時間に人命を救助するため緊急を要する作業その他の人事院規則で定める作業に従事 の規定に相当する条例の規定による勤務時間をいう。第3項及び次条第1項において同じ。)を超えて勤務させる場合は、政令で定める基準に従い条例で定める場合に限るものとする。

2項 前項の政令を定める場合においては、教育職員の健康と福祉を害することとならないよう勤務の実情について10分な配慮がされなければならない。

3項 第1項の規定は、次に掲げる日において教育職員を正規の勤務時間中に勤務させる場合について準用する。

1号 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律 第14条 《休日 職員は、国民の祝日に関する法律1…》 948年法律第178号に規定する休日以下「祝日法による休日」という。には、特に勤務することを命ぜられる者を除き、正規の勤務時間においても勤務することを要しない。 12月29日から翌年の1月3日までの日 に規定する祝日法による休日及び年末年始の休日に相当する日

2号 一般職の職員の給与に関する法律 1950年法律第95号第17条 《休日給 祝日法による休日等勤務時間法第…》 6条第1項又は第7条の規定に基づき毎日曜日を週休日と定められている職員以外の職員にあつては、勤務時間法第14条に規定する祝日法による休日が勤務時間法第7条及び第8条第1項の規定に基づく週休日に当たると の規定に相当する条例の規定により休日勤務手当が一般の職員に対して支給される日(前号に掲げる日を除く。

7条 (教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針の策定等)

1項 文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針(次項において単に「指針」という。)を定めるものとする。

2項 文部科学大臣は、指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

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