民事訴訟費用等に関する法律《本則》

法番号:1971年法律第40号

略称: 民訴費用法

附則 >   別表など >  

1章 総則

1条 (趣旨)

1項 民事訴訟手続、民事執行手続、民事保全手続、行政事件訴訟手続、非訟事件手続、家事審判手続その他の裁判所における民事事件、行政事件及び家事事件に関する手続(以下「 民事訴訟等 」という。)の費用については、他の法令に定めるもののほか、この法律の定めるところによる。

2条 (当事者その他の者が負担すべき民事訴訟等の費用の範囲及び額)

1項 民事訴訟法 1996年法律第109号)その他の 民事訴訟等 に関する法令の規定により当事者等(当事者又は事件の関係人をいう。第4号及び第5号を除き、以下同じ。又はその他の者が負担すべき民事訴訟等の費用の範囲は、次の各号に掲げるものとし、その額は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

1号 次条及び 第3条の2 《扶養義務等に係る債権に基づく財産開示手続…》 実施等の申立ての手数料の特例 民事執行法第167条の17第1項本文同法第193条第2項において準用する場合を含む。の規定により同法第197条第1項若しくは第2項の申立て又は同法第206条第1項若しく の規定による手数料その手数料の額( 第9条第2項 《2 次の各号に掲げる申立てについてそれぞ…》 れ当該各号に定める事由が生じた場合においては、裁判所書記官は、申立てにより、納められた手数料の額第5条の規定により納めたものとみなされた額を除く。から納めるべき手数料の額同条の規定により納めたものとみ の規定により還付される額があるときは、その額を控除した額

2号 第11条第1項 《次に掲げる金額は、費用として、当事者等が…》 納めるものとする。 1 裁判所が証拠調べ、書類の送達その他の民事訴訟等における手続上の行為をするため必要な次章に定める給付その他の給付郵便物の料金及び民間事業者による信書の送達に関する法律2002年法 の費用その費用の額

3号 執行官法 1966年法律第111号)の規定による手数料及び費用その手数料及び費用の額

4号 当事者等(当事者若しくは事件の関係人、その法定代理人若しくは代表者又はこれらに準ずる者をいう。以下この号及び次号において同じ。)が口頭弁論又は審問の期日その他裁判所が定めた期日に出頭するための旅費、日当及び宿泊料(親権者以外の法定代理人、法人の代表者又はこれらに準ずる者が2人以上出頭したときは、そのうちの最も低額となる1人についての旅費、日当及び宿泊料)次に掲げるところにより算定した旅費、日当及び宿泊料の額

旅費

(1) 旅行が本邦( 国家公務員等の旅費に関する法律 1950年法律第114号第2条第2号 《用語の意義 第2条 この法律において、次…》 の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 1 各庁の長 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、各省大臣、最高裁判所長官、会計検査院長及び人事院総裁をいう。 2 内国旅行 本邦本州、北 に規定する本邦をいう。以下同じ。)と外国(本邦以外の領域(公海を含む。)をいう。以下同じ。)との間のものを含まない場合においては、当事者等の普通裁判籍の所在地を管轄する簡易裁判所の主たる庁舎の所在する場所と出頭した場所を管轄する簡易裁判所の主たる庁舎の所在する場所との間の距離を基準として、その距離を旅行するときに通常要する交通費の額として最高裁判所が定める額(これらの場所が同1となるときは、最高裁判所が定める額)。ただし、旅行が通常の経路及び方法によるものであること並びに現に支払つた交通費の額が当該最高裁判所が定める額を超えることを明らかにする領収書、乗車券、航空機の搭乗券の控え等の文書が提出されたときは、現に支払つた交通費の額

(2) 旅行が本邦と外国との間のものを含む場合において、当該旅行が通常の経路及び方法によるものであるときは、現に支払つた交通費の額(当該旅行が通常の経路又は方法によるものでないときは、証人に支給する旅費の例により算定した額

日当出頭及びそのための旅行(通常の経路及び方法によるものに限る。)に現に要した日数に応じて、最高裁判所が定める額。ただし、旅行が通常の経路若しくは方法によるものでない場合又は本邦と外国との間のものを含む場合には、証人に支給する日当の例により算定した額

宿泊料出頭及びそのための旅行(通常の経路及び方法によるものに限る。)のために現に宿泊した夜数に応じて、宿泊地を区分して最高裁判所が定める額。ただし、旅行が通常の経路若しくは方法によるものでない場合又は本邦と外国との間のものを含む場合には、証人に支給する宿泊料の例により算定した額

5号 代理人(法定代理人及び特別代理人を除く。以下この号において同じ。)が前号に規定する期日に出頭した場合(当事者等が出頭命令又は呼出しを受けない期日に出頭した場合を除く。)における旅費、日当及び宿泊料(代理人が2人以上出頭したときは、そのうちの最も低額となる1人についての旅費、日当及び宿泊料)前号の例により算定した額。ただし、当事者等が出頭した場合における旅費、日当及び宿泊料の額として裁判所が相当と認める額を超えることができない。

6号 訴状その他の申立書、準備書面、書証の写し、訳文等の書類(当該 民事訴訟等 の資料とされたものに限る。)の作成及び提出の費用事件一件につき、事件の種類、当事者等の数並びに書類の種類及び通数(事件の記録が電磁的記録で作成されている場合にあつては、当該電磁的記録に記録された情報の内容を書面に出力したときのその通数)を基準として、通常要する書類の作成及び提出の費用の額として最高裁判所が定める額

7号 官庁その他の公の団体又は公証人から前号の書類の交付を受けるために要する費用当該官庁等に支払うべき手数料の額に交付一回につき第1種郵便物の最低料金の二倍の額の範囲内において最高裁判所が定める額を加えた額

8号 第6号の訳文の翻訳料用紙一枚につき最高裁判所が定める額

9号 文書又は物(裁判所が取り調べたものに限る。)を裁判所に送付した費用通常の方法により送付した場合における実費の額

10号 民事訴訟等 に関する法令の規定により裁判所が選任を命じた場合において当事者等が選任した弁護士又は裁判所が選任した弁護士に支払つた報酬及び費用裁判所が相当と認める額

11号 裁判所が嘱託する登記又は登録につき納める登録免許税その登録免許税の額

12号 強制執行の申立て若しくは配当要求のための債務名義の正本若しくは記録事項証明書の交付、 公証人法 1908年法律第53号第44条第1項第2号 《嘱託人又はその承継人は、公証人に対し、当…》 該公証人の保存する公正証書について、次に掲げる請求をすることができる。 1 公正証書の正本の交付の請求 2 公正証書に記録されている事項を記載した書面であって、公証人が法務省令で定める方法により当該書 の書面の交付若しくは同項第3号の電磁的記録の提供、執行文の付与又は 民事執行法 1979年法律第4号第29条 《債務名義等の送達 強制執行は、債務名義…》 若しくは確定により債務名義となるべき裁判の正本若しくは謄本又はその債務名義若しくは裁判に係る電磁的記録が、あらかじめ、又は同時に、債務者に送達されたときに限り、開始することができる。 第27条の規定に の規定により送達すべき書類の交付若しくは電磁的記録の提供を受けるために要する費用裁判所その他の官庁又は公証人に支払うべき手数料の額に交付又は付与一回につき第1種郵便物の最低料金の二倍の額に書留料を加えた額の範囲内において最高裁判所が定める額を加えた額

13号 公証人法 第48条 《債務名義の正本等の送達 民事執行法19…》 79年法律第4号第22条第5号に掲げる債務名義については、同法第29条前段の債務名義の正本若しくは謄本若しくはその債務名義に係る電磁的記録又は同条後段の執行文の謄本若しくはその執行文に係る電磁的記録及 の規定により公証人がする書類又は電磁的記録の送達のために要する費用公証人に支払うべき手数料及び送達に要する料金の額

14号 第12号の交付若しくは付与を受け、又は前号の送達を申し立てるために裁判所以外の官庁又は公証人に提出すべき書類で官庁等の作成に係るものの交付を受けるために要する費用第7号の例により算定した費用の額

15号 裁判所が支払うものを除き、強制執行、仮差押えの執行又は担保権の実行(その例による競売を含む。)に関する法令の定めるところにより裁判所が選任した管理人又は管財人が受ける報酬及び費用当該法令の規定により裁判所が定める額

16号 差押債権者が 民事執行法 第56条第1項 《建物に対し強制競売の開始決定がされた場合…》 において、その建物の所有を目的とする地上権又は賃借権について債務者が地代又は借賃を支払わないときは、執行裁判所は、申立てにより、差押債権者配当要求の終期後に強制競売又は競売の申立てをした差押債権者を除これを準用し、又はその例による場合を含む。)の許可を得て支払つた地代又は借賃その地代又は借賃の額

17号 第28条の2第1項 《民事執行法第156条第2項若しくは第3項…》 又は滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律1957年法律第94号第36条の6第1項これらを準用し、又はその例による場合を含む。の規定により供託した第三債務者は、次の各号に掲げる費用を請求するこ の費用同項の規定により算定した額

18号 民法 1896年法律第89号第385条 《競売の申立ての通知 第383条各号に掲…》 げる書面の送付を受けた債権者は、前条第1号の申立てをするときは、同号の期間内に、債務者及び抵当不動産の譲渡人にその旨を通知しなければならない。同法その他の法令において準用する場合を含む。)の規定による通知を書面でした場合の通知の費用通知一回につき第1種郵便物の最低料金に書留料を加えた額の範囲内において最高裁判所が定める額

2章 裁判所に納める費用 > 1節 手数料

3条 (申立ての手数料)

1項 別表第1の上欄に掲げる申立てをするには、申立ての区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額の手数料を納めなければならない。

2項 次の各号に掲げる場合には、当該各号の申立てをした者(第3号に掲げる場合において 消費者の財産的被害等の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律 2013年法律第96号第49条第2項 《2 届出消費者は、簡易確定決定に対し、債…》 権届出団体が第47条第5項の規定による送達を受けた日から1月の不変期間内に、当該簡易確定決定をした裁判所に異議の申立てをすることができる。 の規定により届出消費者が異議の申立てをしたときは、その届出消費者)は、訴えを提起する場合の手数料の額から当該申立てについて納めた手数料の額(当該申立てが第1号の和解の申立てに係るものである場合にあつては2,000円を、当該申立てが同号の支払督促の申立てに係るものである場合にあつては別表第1の11の項イに掲げる額を、当該申立てが第2号の申立てに係るものである場合にあつては同表の28の項イに掲げる額を、それぞれ超えない部分に限る。)を控除した額の手数料を納めなければならない。

1号 民事訴訟法 第275条第2項 《2 前項の和解が調わない場合において、和…》 解の期日に出頭した当事者双方の申立てがあるときは、裁判所は、直ちに訴訟の弁論を命ずる。 この場合においては、和解の申立てをした者は、その申立てをした時に、訴えを提起したものとみなし、和解の費用は、訴訟 又は 第395条 《督促異議の申立てによる訴訟への移行 適…》 法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、支払督促の申立ての時に、支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴え 若しくは 第398条第1項 《指定簡易裁判所の裁判所書記官に対してされ…》 た支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、当該支払督促の申立ての時に、第383条に規定する簡易裁判 の規定により和解又は支払督促の申立ての時に訴えの提起があつたものとみなされたとき。

2号 労働審判法 2004年法律第45号第22条第1項 《労働審判に対し適法な異議の申立てがあった…》 ときは、労働審判手続の申立てに係る請求については、当該労働審判手続の申立ての時に、当該労働審判が行われた際に労働審判事件が係属していた地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。 この場合において、当同法第23条第2項及び第24条第2項において準用する場合を含む。)の規定により労働審判手続の申立ての時に訴えの提起があつたものとみなされたとき。

3号 消費者の財産的被害等の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律 第56条第1項 《簡易確定決定に対し適法な異議の申立てがあ…》 ったときは、債権届出に係る請求については、当該債権届出の時に、当該債権届出に係る債権届出団体当該債権届出に係る届出消費者が当該異議の申立てをしたときは、その届出消費者を原告として、当該簡易確定決定をし の規定により債権届出の時に訴えの提起があつたものとみなされたとき。

3項 1の判決に対して上告の提起及び上告受理の申立てをする場合において、その主張する利益が共通であるときは、その限度において、その一方について納めた手数料は、他の一方についても納めたものとみなす。1の決定又は命令に対して 民事訴訟法 第336条第1項 《地方裁判所及び簡易裁判所の決定及び命令で…》 不服を申し立てることができないもの並びに高等裁判所の決定及び命令に対しては、その裁判に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とするときに、最高裁判所に特に抗告をすることができる。これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による抗告の提起及び同法第337条第2項(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による抗告の許可の申立てをする場合も、同様とする。

4項 破産法 2004年法律第75号第248条第4項 《4 債務者が破産手続開始の申立てをした場…》 合には、当該申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなす。 ただし、当該債務者が破産手続開始の申立ての際に反対の意思を表示しているときは、この限りでない。 本文の規定により破産手続開始の申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなされたときは、当該破産手続開始の申立てをした者は、免責許可の申立ての手数料をも納めなければならない。

3条の2 (扶養義務等に係る債権に基づく財産開示手続実施等の申立ての手数料の特例)

1項 民事執行法 第167条の17第1項 《第151条の2第1項各号に掲げる義務に係…》 る請求権について執行力のある債務名義の正本を有する債権者が次の各号に掲げる申立てをした場合には、当該申立てと同時に、当該各号に定める申立てをしたものとみなす。 ただし、当該債権者が当該各号に掲げる申立 本文(同法第193条第2項において準用する場合を含む。)の規定により同法第197条第1項若しくは第2項の申立て又は同法第206条第1項若しくは第2項の申立て(以下この条において「 財産開示手続実施等の申立て 」という。)と同時に債権の差押命令の申立てをしたものとみなされる場合には、当該 財産開示手続実施等の申立て をする者は、財産開示手続実施等の申立てをする時に当該財産開示手続実施等の申立ての手数料を納めなければならない。この場合において、当該差押命令により差し押さえるべき債権を特定することができたときは、更に債権の差押命令の申立ての手数料を納めなければならない。

4条 (訴訟の目的の価額等)

1項 別表第1において手数料の額の算出の基礎とされている訴訟の目的の価額は、 民事訴訟法 第8条第1項 《裁判所法1947年法律第59号の規定によ…》 り管轄が訴訟の目的の価額により定まるときは、その価額は、訴えで主張する利益によって算定する。 及び 第9条 《併合請求の場合の価額の算定 1の訴えで…》 数個の請求をする場合には、その価額を合算したものを訴訟の目的の価額とする。 ただし、その訴えで主張する利益が各請求について共通である場合におけるその各請求については、この限りでない。 2 果実、損害賠 の規定により算定する。

2項 財産権上の請求でない請求に係る訴えについては、訴訟の目的の価額は、1,610,000円とみなす。財産権上の請求に係る訴えで訴訟の目的の価額を算定することが極めて困難なものについても、同様とする。

3項 1の訴えにより財産権上の請求でない請求とその原因である事実から生ずる財産権上の請求とをあわせてするときは、多額である訴訟の目的の価額による。

4項 第1項の規定は、別表第1の11の項イの手数料の額の算出の基礎とされている価額について準用する。

5項 民事訴訟法 第9条第1項 《1の訴えで数個の請求をする場合には、その…》 価額を合算したものを訴訟の目的の価額とする。 ただし、その訴えで主張する利益が各請求について共通である場合におけるその各請求については、この限りでない。 の規定は、別表第1の38の項イ、39の項及び40の項の手数料の額の算出の基礎とされている額について準用する。

6項 第1項及び第3項の規定は、別表第1の28の項イ及び29の項の手数料の額の算出の基礎とされている価額について準用する。

7項 前項の価額は、これを算定することができないか又は極めて困難であるときは、1,610,000円とみなす。

5条 (手数料を納めたものとみなす場合)

1項 民事訴訟法 第355条第2項 《2 前項の場合において、原告が電子判決書…》 の送達を受けた日から2週間以内に同項の請求について通常の手続により訴えを提起したときは、第147条の規定の適用については、その訴えの提起は、前の訴えの提起の時にしたものとみなす。同法第367条第2項において準用する場合を含む。)、 民事調停法 1951年法律第222号第19条 《調停不成立等の場合の訴の提起 第14条…》 第15条において準用する場合を含む。の規定により事件が終了し、又は前条第4項の規定により決定が効力を失った場合において、申立人がその旨の通知を受けた日から2週間以内に調停の目的となった請求について訴え 特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律 1999年法律第158号第18条第2項 《2 民事調停法第19条の規定は、前項の規…》 定により事件が終了した場合について準用する。同法第19条において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。又は 家事事件手続法 2011年法律第52号第272条第3項 《3 当事者が前項の規定による通知を受けた…》 日から2週間以内に家事調停の申立てがあった事件について訴えを提起したときは、家事調停の申立ての時に、その訴えの提起があったものとみなす。同法第277条第4項において準用する場合を含む。)、第280条第5項若しくは第286条第6項の訴えの提起の手数料については、前の訴えの提起又は調停の申立てについて納めた手数料の額( 民事調停法 による調停の申立ての場合にあつては別表第1の28の項イに掲げる額を、 家事事件手続法 第244条 《調停事項等 家庭裁判所は、人事に関する…》 訴訟事件その他家庭に関する事件別表第1に掲げる事項についての事件を除く。について調停を行うほか、この編の定めるところにより審判をする。 に規定する事件についての調停の申立ての場合にあつては1,200円を、それぞれ超えない部分に限る。)に相当する額は、納めたものとみなす。

2項 民事調停法 第14条 《調停の不成立 調停委員会は、当事者間に…》 合意が成立する見込みがない場合又は成立した合意が相当でないと認める場合において、裁判所が第17条の決定をしないときは、調停が成立しないものとして、事件を終了させることができる。同法第15条において準用する場合を含む。)の規定により調停事件が終了し、又は同法第18条第4項の規定により調停に代わる決定が効力を失つた場合において、調停の申立人がその旨の通知を受けた日から2週間以内に調停の目的となつた請求についてする 借地借家法 1991年法律第90号第17条第1項 《建物の種類、構造、規模又は用途を制限する…》 旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更、付近の土地の利用状況の変化その他の事情の変更により現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であ 、第2項若しくは第5項(同法第18条第3項において準用する場合を含む。)、 第18条第1項 《証人、鑑定人及び通訳人は、旅費、日当及び…》 宿泊料を請求することができる。 ただし、正当な理由がなく、宣誓又は証言、鑑定若しくは通訳を拒んだ者は、この限りでない。第19条第1項 《民事訴訟法第218条第2項これを準用し、…》 又はその例による場合を含む。又は公害紛争処理法1970年法律第108号第42条の32第2項の規定による説明者、民事訴訟法第187条第1項これを準用し、又はその例による場合を含む。の規定による審尋をした同条第7項において準用する場合を含む。)若しくは 第20条第1項 《民事訴訟等に関する法令の規定により調査を…》 嘱託し、報告を求め、又は鑑定若しくは専門的な知識経験に基づく意見の陳述を嘱託したときは、請求により、報酬及び必要な費用を支給する。 民事訴訟等に関する法令の規定により保管人、管理人若しくは評価人を任命同条第5項において準用する場合を含む。又は 大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法 2013年法律第61号第5条第1項 《特定大規模災害により借地権の目的である土…》 地の上の建物が滅失した場合において、借地権者がその土地の賃借権を第三者に譲渡し、又はその土地を第三者に転貸しようとする場合であって、その第三者が賃借権を取得し、又は転借をしても借地権設定者借地借家法第同条第4項において準用する場合を含む。)の規定による申立ての手数料については、前の調停の申立てについて納めた手数料の額(別表第1の28の項イに掲げる額を超えない部分に限る。)に相当する額は、納めたものとみなす。

6条 (手数料未納の申立て)

1項 手数料を納めなければならない申立てでその納付がないものは、不適法な申立てとする。

7条 (裁判所書記官が保管する記録の閲覧、謄写等の手数料)

1項 別表第2の上欄に掲げる事項の手数料は、同表の下欄に掲げる額とする。

8条 (納付の方法)

1項 手数料は、最高裁判所規則で定めるところにより、現金をもつて納めなければならない。ただし、申立てを書面をもつてすることができる場合であつて、やむを得ない事由があるときは、訴状その他の申立書又は申立ての趣意を記載した調書に収入印紙を貼つて納めることができる。

9条 (過納手数料の還付等)

1項 手数料が過大に納められた場合においては、裁判所書記官は、申立てにより、過大に納められた手数料の額に相当する金額の金銭を還付しなければならない。

2項 次の各号に掲げる申立てについてそれぞれ当該各号に定める事由が生じた場合においては、裁判所書記官は、申立てにより、納められた手数料の額( 第5条 《手数料を納めたものとみなす場合 民事訴…》 訟法第355条第2項同法第367条第2項において準用する場合を含む。、民事調停法1951年法律第222号第19条特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律1999年法律第158号第18条第2項 の規定により納めたものとみなされた額を除く。)から納めるべき手数料の額(同条の規定により納めたものとみなされた額を除くものとし、 民事訴訟法 第9条第1項 《1の訴えで数個の請求をする場合には、その…》 価額を合算したものを訴訟の目的の価額とする。 ただし、その訴えで主張する利益が各請求について共通である場合におけるその各請求については、この限りでない。 に規定する合算が行われた場合における数個の請求の1に係る手数料にあつては、各請求の価額に応じて案分して得た額)の2分の1の額(その額が4,000円に満たないときは、4,000円)を控除した金額の金銭を還付しなければならない。

1号 訴え若しくは控訴の提起又は 民事訴訟法 第47条第1項 《訴訟の結果によって権利が害されることを主…》 張する第三者又は訴訟の目的の全部若しくは一部が自己の権利であることを主張する第三者は、その訴訟の当事者の双方又は一方を相手方として、当事者としてその訴訟に参加することができる。 若しくは 第52条第1項 《訴訟の目的が当事者の一方及び第三者につい…》 て合1にのみ確定すべき場合には、その第三者は、共同訴訟人としてその訴訟に参加することができる。 の規定若しくはこれらの規定の例による参加の申出口頭弁論を経ない却下の裁判の確定又は最初にすべき口頭弁論の期日の終了前における取下げ

2号 民事調停法 による調停の申立て却下の裁判の確定又は最初にすべき調停の期日の終了前における取下げ

3号 労働審判法 による労働審判手続の申立て却下の裁判の確定又は最初にすべき労働審判手続の期日の終了前における取下げ

4号 借地借家法 第41条 《管轄裁判所 第17条第1項、第2項若し…》 くは第5項第18条第3項において準用する場合を含む。、第18条第1項、第19条第1項同条第7項において準用する場合を含む。若しくは第3項同条第7項及び第20条第2項同条第5項において準用する場合を含む 大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法 第5条第2項 《2 借地借家法第19条第2項から第6項ま…》 での規定は前項の申立てがあった場合について、同法第4章の規定は同項に規定する事件及びこの項において準用する同条第3項に規定する事件の裁判手続について、それぞれ準用する。 この場合において、同法第19条同条第4項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の事件の申立て、 借地借家法 第41条 《管轄裁判所 第17条第1項、第2項若し…》 くは第5項第18条第3項において準用する場合を含む。、第18条第1項、第19条第1項同条第7項において準用する場合を含む。若しくは第3項同条第7項及び第20条第2項同条第5項において準用する場合を含む の事件における参加の申出(申立人として参加する場合に限る。又はその申立て若しくは申出についての裁判に対する抗告(次号に掲げるものを除く。)の提起却下の裁判の確定又は最初にすべき審問の期日の終了前における取下げ

5号 上告の提起若しくは上告受理の申立て又は前号の申立て若しくは申出についての裁判に対する 非訟事件手続法 2011年法律第51号第74条第1項 《抗告裁判所の終局決定その決定が第一審裁判…》 所の決定であるとした場合に即時抗告をすることができるものに限る。に対しては、次に掲げる事由を理由とするときに限り、更に即時抗告をすることができる。 ただし、第5号に掲げる事由については、手続行為能力、 の規定による再抗告若しくは同法第75条第1項の規定による特別抗告の提起若しくは同法第77条第2項の規定による抗告の許可の申立て原裁判所(抗告の許可の申立てにあつては、その申立てを受けた裁判所。以下この号において同じ。)における却下の裁判の確定又は原裁判所が上告裁判所若しくは抗告裁判所に事件を送付する前における取下げ

6号 支払督促の申立て却下の処分の確定又は電子支払督促の送達前における取下げ

3項 前項の規定は、数個の請求の一部について同項各号に定める事由が生じた場合において、既に納めた手数料の全部又は一部がなお係属する請求についても納められたものであるときは、その限度においては、適用しない。同項第5号に掲げる申立てについて同号に定める事由が生じた場合において、既に納めた手数料の全部又は一部がなお係属する他の同号に掲げる申立てについても納められたものであるときも、その限度において、同様とする。

4項 第1項及び第2項の申立ては、1の手数料に係る申立ての申立人が2人以上ある場合においては、当該各申立人がすることができる。

5項 第1項及び第2項の申立ては、その申立てをすることができる事由が生じた日から5年以内にしなければならない。

6項 第1項又は第2項の申立てについてされた裁判所書記官の処分に対しては、その告知を受けた日から1週間の不変期間内に、その裁判所書記官の所属する裁判所に異議を申し立てることができる。

7項 第1項及び第2項の申立て並びにその申立てについての裁判所書記官の処分並びに前項の規定による異議の申立て及びその異議の申立てについての裁判に関しては、その性質に反しない限り、 非訟事件手続法 第2編の規定(同法第27条及び第40条の規定を除く。)を準用する。

10条 (再使用証明)

1項 前条第1項及び第2項の申立てにおいて、 第8条 《納付の方法 手数料は、最高裁判所規則で…》 定めるところにより、現金をもつて納めなければならない。 ただし、申立てを書面をもつてすることができる場合であつて、やむを得ない事由があるときは、訴状その他の申立書又は申立ての趣意を記載した調書に収入印 の規定により納めた収入印紙を当該裁判所における他の手数料の納付について再使用したい旨の申出があつたときは、金銭による還付に代えて、還付の日から1年以内に限り再使用をすることができる旨の裁判所書記官の証明を付して還付すべき金額に相当する収入印紙を交付することができる。

2項 前項の証明の付された収入印紙の交付を受けた者が、同項の証明に係る期間内に、当該収入印紙を提出してその額に相当する金額の金銭の還付を受けたい旨の申立てをしたときは、同項の裁判所の裁判所書記官は、当該収入印紙の額に相当する金額の金銭を還付しなければならない。

3項 前条第6項及び第7項の規定は、前項の規定による裁判所書記官の処分について準用する。

2節 手数料以外の費用

11条 (納付義務)

1項 次に掲げる金額は、費用として、当事者等が納めるものとする。

1号 裁判所が証拠調べ、書類の送達その他の 民事訴訟等 における手続上の行為をするため必要な次章に定める給付その他の給付(郵便物の料金及び 民間事業者による信書の送達に関する法律 2002年法律第99号第2条第6項 《6 この法律において「一般信書便事業者」…》 とは、一般信書便事業を営むことについて第6条の許可を受けた者をいう。 に規定する一般信書便事業者又は同条第9項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第2項に規定する信書便の役務に関する料金に充てるものを除く。)に相当する金額

2号 証拠調べ又は調停事件以外の民事事件若しくは行政事件における事実の調査その他の行為を裁判所外でする場合に必要な裁判官及び裁判所書記官の旅費及び宿泊料で、証人の例により算定したものに相当する金額

2項 前項の費用を納めるべき当事者等は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、申立てによつてする行為に係る費用についてはその申立人とし、職権でする行為に係る費用については裁判所が定める者とする。

12条 (予納義務)

1項 前条第1項の費用を要する行為については、他の法律に別段の定めがある場合及び最高裁判所が定める場合を除き、裁判所は、当事者等にその費用の概算額を予納させなければならない。

2項 前項の規定による予納は、最高裁判所規則で定めるところにより、現金をもつてしなければならない。

3項 裁判所は、第1項の規定により予納を命じた場合においてその予納がないときは、当該費用を要する行為を行わないことができる。

13条 (裁判所書記官が行う手続に係る費用に関する特例)

1項 次に掲げる手続で裁判所書記官が行うものに係る費用についての 第11条第2項 《2 前項の費用を納めるべき当事者等は、他…》 の法令に別段の定めがある場合を除き、申立てによつてする行為に係る費用についてはその申立人とし、職権でする行為に係る費用については裁判所が定める者とする。 並びに前条第1項及び第3項の規定の適用については、 第11条第2項 《2 前項の費用を納めるべき当事者等は、他…》 の法令に別段の定めがある場合を除き、申立てによつてする行為に係る費用についてはその申立人とし、職権でする行為に係る費用については裁判所が定める者とする。 及び前条第3項中「裁判所」とあるのは「裁判所書記官」と、同条第1項中「裁判所は」とあるのは「裁判所書記官は」とする。

1号 担保権利者に対する権利行使の催告

2号 口頭弁論に係る調書又は電子調書の更正

3号 督促手続

4号 訴訟費用、和解の費用又は非訟事件(他の法令の規定により 非訟事件手続法 の規定を準用することとされる事件を含む。)、家事事件若しくは 国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律 2013年法律第48号第29条 《子の返還に関する事件の手続 子の返還に…》 関する事件第32条第1項に規定する子の返還申立事件、第121条の規定による調査及び勧告の事件並びに第123条第2項に規定する出国禁止命令事件をいう。以下同じ。の手続については、他の法令に定めるもののほ に規定する子の返還に関する事件の手続の費用の負担の額を定める手続

5号 民事執行法 第42条第4項 《4 第1項の規定により債務者が負担すべき…》 執行費用第2項の規定により取り立てられたものを除く。次項及び第7項において同じ。及び前項の規定により債権者が返還すべき金銭の額は、申立てにより、執行裁判所の裁判所書記官が定める。 に規定する執行費用及び返還すべき金銭の額を定める手続

6号 少額訴訟債権執行( 民事執行法 第167条の2第2項 《2 前項の規定により裁判所書記官が行う同…》 項の強制執行以下この目において「少額訴訟債権執行」という。は、裁判所書記官の差押処分により開始する。 に規定する少額訴訟債権執行をいう。以下同じ。)の手続

3節 費用の取立て

14条 (裁判により費用の負担を命ぜられた者からの取立て等)

1項 第11条第1項 《次に掲げる金額は、費用として、当事者等が…》 納めるものとする。 1 裁判所が証拠調べ、書類の送達その他の民事訴訟等における手続上の行為をするため必要な次章に定める給付その他の給付郵便物の料金及び民間事業者による信書の送達に関する法律2002年法 の費用で予納がないものは、裁判、裁判上の和解、調停若しくは労働審判によりこれを負担することとされた者又は 民事訴訟等 に関する法令の規定により費用を負担すべき者から取り立てることができる。

15条 (予納がない場合の費用の取立て)

1項 前条の費用の取立てについては、 第11条第2項 《2 前項の費用を納めるべき当事者等は、他…》 の法令に別段の定めがある場合を除き、申立てによつてする行為に係る費用についてはその申立人とし、職権でする行為に係る費用については裁判所が定める者とする。 の規定により費用を納めるべき者に対する場合にあつては記録の存する裁判所の決定により、その他の者に対する場合にあつては第一審の裁判所の決定により、 民事執行法 その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い強制執行をすることができる。この決定は、執行力のある債務名義と同1の効力を有する。

2項 第9条第7項 《7 第1項及び第2項の申立て並びにその申…》 立てについての裁判所書記官の処分並びに前項の規定による異議の申立て及びその異議の申立てについての裁判に関しては、その性質に反しない限り、非訟事件手続法第2編の規定同法第27条及び第40条の規定を除く。 の規定は、前項の決定について準用する。

16条 (訴訟上の救助により納付を猶予された費用の取立て)

1項 民事訴訟法 第83条第3項 《3 裁判所は、訴訟の承継人に対し、決定で…》 、猶予した費用の支払を命ずる。 又は 第84条 《救助の決定の取消し 訴訟上の救助の決定…》 を受けた者が第82条第1項本文に規定する要件を欠くことが判明し、又はこれを欠くに至ったときは、訴訟記録の存する裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、決定により、いつでも訴訟上の救助の決定を取り の規定による費用の支払を命ずる裁判は、強制執行に関しては、執行力のある債務名義と同1の効力を有する。

2項 民事訴訟法 第85条 《猶予された費用等の取立方法 訴訟上の救…》 助の決定を受けた者に支払を猶予した費用は、これを負担することとされた相手方から直接に取り立てることができる。 この場合において、弁護士又は執行官は、報酬又は手数料及び費用について、訴訟上の救助の決定を 前段の規定による費用の取立てについては、前条の規定を準用する。

17条 (準用)

1項 民事訴訟法 以外の法令において準用する同法の規定により救助を受け納付を猶予された費用の取立てについては、前条の規定を準用する。

3章 証人等に対する給付

18条 (証人の旅費の請求等)

1項 証人、鑑定人及び通訳人は、旅費、日当及び宿泊料を請求することができる。ただし、正当な理由がなく、宣誓又は証言、鑑定若しくは通訳を拒んだ者は、この限りでない。

2項 鑑定人及び通訳人は、鑑定料又は通訳料を請求し、及び鑑定又は通訳に必要な費用の支払又は償還を受けることができる。

3項 証人、鑑定人及び通訳人は、あらかじめ旅費、日当、宿泊料又は前項の費用の支払を受けた場合において、正当な理由がなく、出頭せず、又は宣誓、証言、鑑定若しくは通訳を拒んだときは、その支払を受けた金額を返納しなければならない。

19条 (説明者の旅費の請求等)

1項 民事訴訟法 第218条第2項 《2 前項の場合において、裁判所は、必要が…》 あると認めるときは、官庁、公署又は法人の指定した者に鑑定の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録の説明をさせることができる。これを準用し、又はその例による場合を含む。又は 公害紛争処理法 1970年法律第108号第42条の32第2項 《2 前項の規定による嘱託に基づいて原因裁…》 定がされた場合において、受訴裁判所は、必要があると認めるときは、中央委員会が指定した者に原因裁定の説明をさせることができる。 の規定による説明者、 民事訴訟法 第187条第1項 《裁判所は、決定で完結すべき事件について、…》 参考人又は当事者本人を審尋することができる。 ただし、参考人については、当事者が申し出た者に限る。これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による審尋をした参考人及び事実の調査のために裁判所から期日に出頭すべき旨の呼出しを受けた者は、旅費、日当及び宿泊料を請求することができる。

20条 (調査の嘱託をした場合の報酬の支給等)

1項 民事訴訟等 に関する法令の規定により調査を嘱託し、報告を求め、又は鑑定若しくは専門的な知識経験に基づく意見の陳述を嘱託したときは、請求により、報酬及び必要な費用を支給する。民事訴訟等に関する法令の規定により保管人、管理人若しくは評価人を任命し、又は換価その他の行為を命じたときも、他の法令に別段の定めがある場合を除き、同様とする。

2項 民事訴訟法 第132条の4第1項第1号 《裁判所は、予告通知者又は前条第1項の返答…》 をした被予告通知者の申立てにより、当該予告通知に係る訴えが提起された場合の立証に必要であることが明らかな証拠となるべきものについて、申立人がこれを自ら収集することが困難であると認められるときは、その予 の規定により文書(同法第231条に規定する物件を含む。又は電磁的記録の送付を嘱託したときは、請求により、当該文書の写し又は電磁的記録の作成に必要な費用を支給する。

3項 第18条第3項 《3 証人、鑑定人及び通訳人は、あらかじめ…》 旅費、日当、宿泊料又は前項の費用の支払を受けた場合において、正当な理由がなく、出頭せず、又は宣誓、証言、鑑定若しくは通訳を拒んだときは、その支払を受けた金額を返納しなければならない。 の規定は、前2項の費用について準用する。

21条 (旅費の種類及び額)

1項 旅費は、鉄道賃、船賃、路程賃及び航空賃の4種とし、鉄道賃は鉄道の便のある区間の陸路旅行に、船賃は船舶の便のある区間の水路旅行に、路程賃は鉄道の便のない区間の陸路旅行又は船舶の便のない区間の水路旅行に、航空賃は航空機を利用すべき特別の事由がある場合における航空旅行について支給する。

2項 鉄道賃及び船賃は旅行区間の路程に応ずる旅客運賃(はしけ賃及びさん橋賃を含むものとし、運賃に等級を設ける線路又は船舶による旅行の場合には、運賃の等級を三階級に区分するものについては中級以下で裁判所書記官が相当と認める等級の、運賃の等級を二階級に区分するものについては裁判所書記官が相当と認める等級の運賃)、急行料金(特別急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道100キロメートル以上のものには特別急行料金、普通急行列車又は準急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道50キロメートル以上のものには普通急行料金又は準急行料金並びに裁判所書記官が支給を相当と認める特別車両料金及び特別船室料金並びに座席指定料金(座席指定料金を徴する普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道100キロメートル以上のもの又は座席指定料金を徴する船舶を運行する航路のある区間の旅行の場合の座席指定料金に限る。)によつて、路程賃は最高裁判所が定める額の範囲内において裁判所書記官が定める額によつて、航空賃は現に支払つた旅客運賃によつて、それぞれ算定する。

22条 (日当の支給基準及び額)

1項 日当は、出頭又は取調べ及びそれらのための旅行(以下「 出頭等 」という。)に必要な日数に応じて支給する。

2項 日当の額は、最高裁判所が定める額の範囲内において、裁判所書記官が定める。

23条 (宿泊料の支給基準及び額)

1項 宿泊料は、 出頭等 に必要な夜数に応じて支給する。

2項 宿泊料の額は、最高裁判所が宿泊地を区分して定める額の範囲内において、裁判所書記官が定める。

24条 (本邦と外国との間の旅行に係る旅費等の額)

1項 本邦と外国との間の旅行に係る旅費、日当及び宿泊料の額については、前3条に規定する基準を参酌して、裁判所書記官が相当と認めるところによる。

25条 (旅費等の計算)

1項 旅費(航空賃を除く。並びに日当及び宿泊料の計算上の旅行日数は、最も経済的な通常の経路及び方法によつて旅行した場合の例により計算する。ただし、天災その他やむを得ない事情により最も経済的な通常の経路又は方法によつて旅行し難い場合には、その現によつた経路及び方法によつて計算する。

26条 (鑑定料の額等)

1項 第18条第2項 《2 鑑定人及び通訳人は、鑑定料又は通訳料…》 を請求し、及び鑑定又は通訳に必要な費用の支払又は償還を受けることができる。 又は 第20条第1項 《民事訴訟等に関する法令の規定により調査を…》 嘱託し、報告を求め、又は鑑定若しくは専門的な知識経験に基づく意見の陳述を嘱託したときは、請求により、報酬及び必要な費用を支給する。 民事訴訟等に関する法令の規定により保管人、管理人若しくは評価人を任命 若しくは第2項の規定により支給すべき鑑定料、通訳料、報酬及び費用の額は、裁判所が相当と認めるところによる。

27条 (請求の期限)

1項 この章に定める旅費、日当、宿泊料、鑑定料その他の給付は、判決によつて事件が完結する場合においてはその判決があるまでに、判決によらないで事件が完結する場合においてはその完結の日から2月を経過した日までに請求しないときは、支給しない。ただし、やむを得ない事由によりその期限内に請求することができなかつたときは、その事由が消滅した日から2週間以内に請求した場合に限り、支給する。

28条 (裁判官の権限)

1項 受命裁判官、受託裁判官又はその他の裁判官が証人尋問その他の手続を行なう場合には、この章の規定による給付に関し裁判所が定めるべき事項は、当該裁判官が定める。ただし、当該裁判官が自ら定めることが相当でないと認めるときは、この限りでない。

28条の2 (第三債務者の供託の費用の請求等)

1項 民事執行法 第156条第2項 《2 第三債務者は、次条第1項に規定する訴…》 えの訴状の送達を受ける時までに、差押えに係る金銭債権のうち差し押さえられていない部分を超えて発せられた差押命令、差押処分又は仮差押命令の送達を受けたときはその債権の全額に相当する金銭を、配当要求があつ 若しくは第3項又は 滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律 1957年法律第94号第36条の6第1項 《第三債務者は、強制執行による差押えをした…》 債権者が提起した次条に規定する訴えの訴状の送達を受ける時までに、その差押えがされている金銭債権について滞納処分による差押えがされたときは、その債権の全額強制執行による差押えの前に他の滞納処分による差押これらを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定により供託した第三債務者は、次の各号に掲げる費用を請求することができるものとし、その額は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

1号 供託するために要する旅費、日当及び宿泊料 第2条第4号 《定義 第2条 この法律において「滞納処分…》 」とは、国税徴収法1959年法律第147号による滞納処分及びその例による滞納処分をいう。 2 この法律において「徴収職員等」とは、徴収職員、徴税吏員その他滞納処分を執行する権限を有する者をいう。 3 及び第5号の例により算定した額

2号 供託所に出頭しないで供託することができるときは、供託に要する書類及び供託金の提出の費用並びに供託書正本の交付を受けるために要する費用提出又は交付一回につき 第2条第18号 《定義 第2条 この法律において「滞納処分…》 」とは、国税徴収法1959年法律第147号による滞納処分及びその例による滞納処分をいう。 2 この法律において「徴収職員等」とは、徴収職員、徴税吏員その他滞納処分を執行する権限を有する者をいう。 3 の例により算定した額

3号 供託に要する書類及び供託の事情の届出の書類の作成の費用供託又はその事情の届出一件につき最高裁判所が定める額

4号 供託の事情の届出の書類の提出の費用提出一回につき 第2条第18号 《定義 第2条 この法律において「滞納処分…》 」とは、国税徴収法1959年法律第147号による滞納処分及びその例による滞納処分をいう。 2 この法律において「徴収職員等」とは、徴収職員、徴税吏員その他滞納処分を執行する権限を有する者をいう。 3 の例により算定した額

5号 供託に要する書類で官庁その他の公の団体の作成に係るものの交付を受けるために要する費用交付一回につき 第2条第7号 《定義 第2条 この法律において「滞納処分…》 」とは、国税徴収法1959年法律第147号による滞納処分及びその例による滞納処分をいう。 2 この法律において「徴収職員等」とは、徴収職員、徴税吏員その他滞納処分を執行する権限を有する者をいう。 3 の例により算定した額

2項 前項の費用は、 第27条 《 滞納処分続行承認の決定があつたときは、…》 この法律の適用については、強制執行による差押は、滞納処分による差押後にされたものとみなす。 2 第23条の規定は、滞納処分続行承認の決定があつた場合に準用する。 の規定にかかわらず、供託の事情の届出をする時までに請求しないときは、支給しない。

3項 第1項の費用は、供託金から支給する。

28条の3 (債務者の財産に関する情報の提供に要した報酬の請求等)

1項 民事執行法 第207条第1項 《執行裁判所は、第197条第1項各号のいず…》 れかに該当するときは、執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者の申立てにより、次の各号に掲げる者であつて最高裁判所規則で定めるところにより当該債権者が選択したものに対し、それぞれ当該各号に定 又は第2項の申立てを認容する決定により命ぜられた情報の提供をした者は、報酬及び必要な費用を請求することができるものとし、その額は、最高裁判所が定めるところによる。

4章 雑則

29条 (最高裁判所規則)

1項 この法律に定めるもののほか、 民事訴訟等 における証人等に対する裁判所の給付の実施その他この法律の施行に関して必要な事項は、最高裁判所が定める。

《本則》 ここまで 附則 >   別表など >  

国の法令検索サービス《E-Gov》の法令データ、法令APIを利用しています。

1条 (趣旨) 民事訴訟手続、民事執行手続、民事保全手続、行政事件訴訟手続、非訟事件手続、家事審判手続その他の裁判… 2条 (当事者その他の者が負担すべき民事訴訟等の費用の範囲及び額) 民事訴訟法 (1996年法律第10… 3条 (申立ての手数料) 別表第1の上欄に掲げる申立てをするには、申立ての区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる… 3条の2 (扶養義務等に係る債権に基づく財産開示手続実施等の申立ての手数料の特例) 民事執行法 第… 4条 (訴訟の目的の価額等) 別表第1において手数料の額の算出の基礎とされている訴訟の目的の価額は、 民事訴訟… 5条 (手数料を納めたものとみなす場合) 民事訴訟法 第355条第2項 《2 前項の場合において、原告が電… 6条 (手数料未納の申立て) 手数料を納めなければならない申立てでその納付がないものは、不適法な申立てとする。 7条 (裁判所書記官が保管する記録の閲覧、謄写等の手数料) 別表第2の上欄に掲げる事項の手数料は、同表の下… 8条 (納付の方法) 手数料は、最高裁判所規則で定めるところにより、現金をもつて納めなければならない。ただし、申立… 9条 (過納手数料の還付等) 手数料が過大に納められた場合においては、裁判所書記官は、申立てにより、過大に納めら… 10条 (再使用証明) 前条第1項及び第2項の申立てにおいて、 第8条 《納付の方法 手数料は、最高裁判所規則で… 11条 (納付義務) 次に掲げる金額は、費用として、当事者等が納めるものとする。 12条 (予納義務) 前条第1項の費用を要する行為については、他の法律に別段の定めがある場合及び最高裁判所が定める… 13条 (裁判所書記官が行う手続に係る費用に関する特例) 次に掲げる手続で裁判所書記官が行うものに係る費用… 14条 (裁判により費用の負担を命ぜられた者からの取立て等) 第11条第1項 《次に掲げる金額は、費用とし… 15条 (予納がない場合の費用の取立て) 前条の費用の取立てについては、 第11条第2項 《2 前項の費用を納… 16条 (訴訟上の救助により納付を猶予された費用の取立て) 民事訴訟法 第83条第3項 《3 裁判所は… 17条 (準用) 民事訴訟法 以外の法令において準用する同法の規定により救助を受け納付を猶予された費用の取立てに… 18条 (証人の旅費の請求等) 証人、鑑定人及び通訳人は、旅費、日当及び宿泊料を請求することができる。ただし、正… 19条 (説明者の旅費の請求等) 民事訴訟法 第218条第2項 《2 前項の場合において、裁判所は、必要が…… 20条 (調査の嘱託をした場合の報酬の支給等) 民事訴訟等 に関する法令の規定により調査を嘱託し、報告を求… 21条 (旅費の種類及び額) 旅費は、鉄道賃、船賃、路程賃及び航空賃の4種とし、鉄道賃は鉄道の便のある区間の陸路… 22条 (日当の支給基準及び額) 日当は、出頭又は取調べ及びそれらのための旅行(以下「 出頭等 」という。)に必… 23条 (宿泊料の支給基準及び額) 宿泊料は、 出頭等 に必要な夜数に応じて支給する。 24条 (本邦と外国との間の旅行に係る旅費等の額) 本邦と外国との間の旅行に係る旅費、日当及び宿泊料の額につ… 25条 (旅費等の計算) 旅費(航空賃を除く。)並びに日当及び宿泊料の計算上の旅行日数は、最も経済的な通常の経路… 26条 (鑑定料の額等) 第18条第2項 《2 鑑定人及び通訳人は、鑑定料又は通訳料…》 を請求し、及び鑑定又は… 27条 (請求の期限) この章に定める旅費、日当、宿泊料、鑑定料その他の給付は、判決によつて事件が完結する場合にお… 28条 (裁判官の権限) 受命裁判官、受託裁判官又はその他の裁判官が証人尋問その他の手続を行なう場合には、この章… 28条の2 (第三債務者の供託の費用の請求等) 民事執行法 第156条第2項 《2 第三債務者は、次条第… 28条の3 (債務者の財産に関する情報の提供に要した報酬の請求等) 民事執行法 第207条第1項 《… 29条 (最高裁判所規則) この法律に定めるもののほか、 民事訴訟等 における証人等に対する裁判所の給付の実施そ…

ここまで